JP4486295B2 - 構造エンジニアリングの第1の原則に基づくタイヤ構造 - Google Patents

構造エンジニアリングの第1の原則に基づくタイヤ構造 Download PDF

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Description

【0001】
技術分野
本発明は、タイヤ構造を構成する方法、およびこの方法を使用して作られるタイヤに関する。
【0002】
背景技術
従来技術のバイアスプライタイヤでは、タイヤ内の互いに隣接するカーカスプライ内の補強コードの対頂角によってカーカスプライ同士が互いに作用し、この構造によってバイアスプライタイヤがユニットとして働いていた。すなわち、乗物が走行している間にタイヤにかかる応力がタイヤ全体に分散していた。タイヤ内のブレーカパッケージは、制限部材を構成し、タイヤを剛性にすると共にその変形を軽減し、トレッドを路面に対して平らにするための基礎を形成していた。
【0003】
ラジアルプライタイヤの出現により、タイヤの赤道面(EP)に対する、カーカスプライ内の補強コードの大きな角度によって、カーカスプライ間の相互作用が低減し、サイドウォールの可撓性が高くなった。サイドウォールの可撓性が高くなったことにより、乗物が走行している間にタイヤによって吸収されていたエネルギーの大部分がサイドウォールによって吸収されるため、タイヤのクラウン・トレッド領域に対する応力が小さくなった。
【0004】
米国特許第5746860号においてモリヤマは、第1および第2の組立て工程で組み立てられたグリーンタイヤを使用することによって製造される小断面形状の空気入りタイヤを教示しており、この場合、未加硫のインナーサイドウォールゴムセグメントと未加硫のアウターサイドウォールゴムセグメントが、インナー部分とアウター部分に対応するように別々に設けられ、加硫後に、タイヤの各サイドウォールゴムから分割される。各要素はタイヤ内の半径方向に設けられ、タイヤの断面高さの2分の1以下の、サイドウォールゴムの外表面上に位置する分割面が形成される。未加硫のインナーサイドウォールゴムセグメントは第1の組立て工程で取り付けられ、未加硫のアウターサイドウォールゴムセグメントは第2の組立て工程で取り付けられる。この構造は、タイヤの性能を低下させずにサイドウォール部分の亀裂に対する優れた耐性を有するタイヤを提供すると言われている。
【0005】
Morelは、国際公開公報WO99/42307号において、本体プライ補強部材(1)と、頂部プライ補強部材(3)と、2枚のサイドウォール(5)を介してタイヤビードに接合されたタイヤトレッド(4)とを有するタイヤを教示している。タイヤトレッドの軸線方向外側の縁部は、サイドウォールの半径方向外側の端部上に折り畳まれる。トレッドとサイドウォールとの間のセキュラジョイント(J)は、タイヤ(P)の軸線方向外側の壁の半径(RC)が、0.9RS+0.1RBと0.8RS+0.2RBの間、およびRSSと0.9RSS+0.1RBの間の範囲になるように位置している。ここで、RSはタイヤトレッドの赤道半径、RSSは本体プライ平均線赤道半径であり、RBはタイヤビードシートである。
【0006】
コンチネンタルタイヤ社は、「フラットベルトコンセプト」について説明した広告を発表している。「フラットベルトコンセプト」を使用して作られたタイヤは、路面上の接触面積を大きくし、タイヤのたわみを少なくする比較的平坦な輪郭を有すると言われている。この結果、磨耗が遅くかつ一様になると言われている。
【0007】
Scarlettは、タイヤ・テクノロジー・インターナショナル誌、1998年9月、15ページから17ページにおいて、また、Drieux等は米国特許第5785781号において、タイヤを保持するために外側への張力を変換する支点として働くビードをタイヤのサイドウォールから独立させると言われる軸線方向外側のビード先端を持つタイヤを教示している。
【0008】
DeWittの米国特許第4124679号は、タイヤの2枚のサイドウォールが型内で異なる形状を有する、互いに異なるビード直径を持つタイヤを組み立てる方法を教示している。
【0009】
Duderstadt等の米国特許第4147751号は、トレッド半径が中心部では同じであり、トレッドの縁部では大きくなる湾曲構成を持つ型でタイヤが加硫される、空気入りタイヤの製造方法を教示している。
【0010】
米国特許第4815511号は、型形状において複数の半径を使用して作られるタイヤを教示している。
【0011】
本発明の目的は、タイヤの全体的な磨耗、ハンドリング、転がり抵抗、および牽引特性を向上させる、タイヤ構造の新しい概念を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、以下の説明および特許請求の範囲から明らかになろう。
【0013】
発明の概要
タイヤ(10)は、一対の実質的に環状のビード(12)と、ビードの周りに被覆された少なくとも1つのカーカスプライ(16)と、タイヤのクラウン領域内でカーカスプライの上方に配置されたトレッド(22)と、トレッド(22)とビード(12)との間に配置されたサイドウォール(18)とを有している。タイヤ(10)は、その下方のサイドウォール領域(18b)が、タイヤのビード領域(12a)に一体に接続され、かつ、タイヤが取り付けられるリム(14)に対してビード(12)と下方のサイドウォール(18b)とがほぼ連動してピボット回転するように剛性を高められていることを特徴としている。下方のサイドウォール(18b)は、下方のサイドウォールよりも低い剛性を有する中央のサイドウォール(18c)に接続されており、可撓性のコイルと同様に働くような形状および低い曲げ剛性を有する上方のサイドウォール(18a)が、中央のサイドウォール(18c)に接続されて、タイヤのクラウンでのトレッド(22)と中央のサイドウォール(18c)との間に非結合ブリッジを形成している。
【0014】
この構成の結果として、トレッド(22)は、タイヤ(10)が接触する表面に対して平坦である。
【0015】
タイヤは、タイヤ(10)のクラウン領域内でカーカス(16)とトレッド(22)との間に挿入された補強ベルトまたはブレーカ(20)をさらに有していてもよい。ベルト(20)は、プライライン半径とトレッド半径との交わりとして定められるタイヤのショルダ領域に固定され、それによって、トレッド用の可屈支持体を形成すると共に、トレッド(22)を上方のサイドウォール(18a)から分断していることを特徴としている。
【0016】
さらに、タイヤ(10)のrhomは、タイヤ上でタイヤの断面高さ(SH)の50%よりも大きく、図示されている実施形態では、rhomはタイヤの断面高さ(SH)の55%から65%である。
【0017】
タイヤの形状は、ショルダ(26)、断面高さの50%(32)、およびビード(12)が基準円(30)上の各点を形成し、タイヤのショルダ半径Rsが円(30)の半径Rrよりも小さいように形成される。図示されている実施形態では、タイヤのショルダ半径Rsは基準円(30)の半径Rrの50%から60%である。
【0018】
さらに、下方のサイドウォール(18b)は凹形状であり、タイヤの成形後のベース幅は、タイヤの仕様リム幅よりも20%から25%広い。
【0019】
図示されている実施形態では、折返しプライ端部はタイヤの断面高さの少なくとも30%まで延び、エイペックス(17)はタイヤの断面高さの少なくとも20%だけ延びている。
【0020】
空気入りタイヤを組み立てる本発明の方法は、(a)幅に沿って直線状に横断するトレッド(22)をタイヤ(10)の残りの部分とは独立に組み立てる工程と、(b)折返し部(16a)がタイヤの断面高さの少なくとも30%でかつ65%以下だけ延びる少なくとも1つのカーカスプライ(16)を、少なくとも一対の互いに平行な環状のビード(12)の周りに巻く工程と、(c)実質的な横方向の剛性を有するベルト補強部材(20)を用意する工程と、(d)カーカスプライ(16)のクラウン領域にベルト補強部材(20)を取り付ける工程と、(e)ベルト(20)に接する部分がトレッド幅の37%から43%の長さでかつトレッドの横方向の直線性を維持するのに十分な高さであるウェッジ(21)を、タイヤのショルダ領域(26)での、ベルト補強部材(20)の縁部とカーカス(16)の湾曲部との間に配設する工程とを含む。
【0021】
図示されている実施形態では、この方法は、角度が210の場合に7.9から9.4e.p.c.(20から24e.p.i)の、直径が0.042cmのスチールコード補強部材を有する2枚のスチールベルトを持つベルト補強部材とほぼ同等な横方向の剛性を有するようなベルト補強部材を用意する工程と、長さがタイヤの断面高さの25%から45%でかつ弾性係数が4760から6160Npscm(7000から9500psi)である、タイヤ用のエイペックス(17)を用意する工程と、タイヤ(10)を組み立てつつビード(12)の隣りにエイペックス(17)を取り付ける工程とをさらに含む。
【0022】
図示されている実施形態では、この方法は、ベルト(20)に接する部分がトレッド幅の37%から43%の長さを有するウェッジ(21)をサイドウォール18の一体部分として用意する工程と、弾性係数が396から594Npscm(600から900psi)になるようにウェッジ(21)を用意する工程とをさらに含む。
【0023】
好ましい実施形態では、この方法は、加硫型内のビード(12)間の距離が、タイヤの指定された設計リム(14)上のビードシート間の距離の110%から175%である型形状を有するようにグリーンタイヤを加硫する工程をさらに含む。
【0024】
定義
「エイペックス」は、タイヤのビード領域内のカーカスとカーカス折返し部との間に配置され、通常、タイヤの下方のサイドウォールの剛性を高めるのに用いられるゴム製のくさびを指す。
【0025】
「軸線方向」および「軸線方向に」は、タイヤの回転軸線に平行なラインまたは方向を意味する。
【0026】
「ビード」は、プライコードで被覆され、フリッパ、チッパ、エイペックス、トウガード、チェーファーのような他の補強部材と共に、またはこのような補強部材なしに、設計リムに適合するように形作られた、環状の引張り部材を有する、タイヤの部分を意味する。
【0027】
「ベルト補強構造」は、トレッドの下に存在し、ビードに固定されておらず、タイヤの赤道面に対して170から270の範囲の左および右のコード角を有する、織物または不織布の平行なコードから成るプライの少なくとも2つの層を意味する。
【0028】
「バイアスプライタイヤ」は、タイヤの赤道面に対して約250〜500の角度でビードコアからビードコアへタイヤを斜めに横切って延びているカーカスプライの補強コードを備えたカーカスを有するタイヤを意味する。コードは、複数の層で交互に反対の角度で延びている。
【0029】
「ブレーカ」は、タイヤの赤道面に対して、カーカスプライの補強コードと同じ角度を有する互いに平行な補強コードからなる少なくとも2つの環状の層すなわちプライを指す。
【0030】
「カーカスプライ」は、ベルト構造、トレッド、アンダートレッド、サイドウォールゴム、およびビード以外のタイヤ構造を意味する。
【0031】
「チェーファー」は、ビードの外側の周りに配置されて、コードプライをリムから保護し、リムの上方でたわみを分散させ、タイヤを密閉する、細長い材料を指す。
【0032】
「コード」は、タイヤのプライを構成する補強ストランドのうちの1つを意味する。
【0033】
「設計リム」は、特定の構造および幅を有するリムを意味する。本明細書では、設計リムおよび設計リム幅は、タイヤが製造される地域で施行されている工業標準によって指定されている設計リムおよび設計リム幅である。たとえば、米国では、設計リムはタイヤおよびリム協会によって指定されている。ヨーロッパでは、リムは欧州タイヤおよびリム技術機構の標準マニュアルで規定され、設計リムという用語は、標準寸法リムと同じ意味である。日本では、標準化機構は日本自動車タイヤ協会である。
【0034】
「設計リム幅」は、各タイヤサイズに割り当てられた特定の市販のリム幅であり、通常、特定のタイヤの断面幅の75%から90%の間である。
【0035】
「赤道面(EP)」は、タイヤの回転軸線に垂直でトレッドの中心を通る平面を意味する。
【0036】
「フィラメント」は1本の糸を指す。
【0037】
「フットプリント」は、速度が零でかつ標準荷重および空気圧下において平坦な面と接触するタイヤトレッドの接触部分、すなわち領域を意味する。
【0038】
「インナーライナ」は、チューブレスタイヤの内側の表面を形成し、タイヤ内に膨張流体を閉じ込める、エラストマまたは他の材料からなる1つまたは複数の層を意味する。
【0039】
「横方向縁部」は、赤道面と平行な平面であって、インナートレッド表面の半径方向高さにおいて軸線方向で最も外側のトラクションラグの外側端と交差する平面によって規定される、トレッドの軸線方向で最も外側の縁を意味する。
【0040】
「リーディング」は、進行方向にタイヤが回転する間に接地する一連のトレッドの部分のうち、最初に接地するトレッドの一部分を指す。
【0041】
「成形ベース幅」は、加硫型内のタイヤのビード間の距離を指す。加硫されたタイヤは、加硫型から取り出された後、その成形時の形状をほぼ維持し、「成形ベース幅」は、加硫後の取り付けられていないタイヤのビード間の距離を指すこともある。
【0042】
「正味接触面積」は、横方向の縁部間の、地面に接触するトレッド要素の総面積を意味する。
【0043】
「標準リム直径」は、タイヤのビード部が設置された位置でのリムフランジの平均直径を意味する。
【0044】
「標準空気圧」は、タイヤの使用条件についての然るべき標準化機構によって決められた特定の設計空気圧および荷重を指す。
【0045】
「標準荷重」は、タイヤの使用条件についての然るべき標準化機構によって決められた特定の設計空気圧および荷重を指す。
【0046】
「パンタグラフィング」は、タイヤの直径が変化するとき、たとえば、タイヤが内で膨張するときの、タイヤのコード補強部材の角度の変化を指す。
【0047】
「プライ」は、ゴムで被覆された互いに平行なコードの連続層を意味する。
【0048】
「空気入りタイヤ」は、ビードおよびトレッドを有し、ゴム、薬品、織物、およびスチール、または他の材料で作られた、全体的に環状(通常、開いたトーラス)の機械的装置を意味する。タイヤは、自動車のホイールに取り付けられるとそのトレッドによって牽引部材を形成し、乗物の荷重を支持する流体または気体状の物質、通常空気を含んでいる。
【0049】
「ラジアル(半径方向の)」および「半径方向に」は、タイヤの回転軸線に半径方向に向かうかタイヤの回転軸線から半径方向に離れる方向を意味する。
【0050】
「ラジアルプライタイヤ」は、ビードからビードへ延びるプライコードがタイヤの赤道面に対して65度から90度の間のコード角度で配置された、ベルトが巻かれ、または周方向に制限された空気入りタイヤを意味する。
【0051】
「Rhom」は、Purdy著「Mathematics Underlying the Design of Pneumatic Tires」(Hiney Printing Co.、オハイオ州アクロン(1963年))に記載されているように、タイヤの回転軸線から、タイヤの最大断面幅を通過する、回転軸線に平行なラインまでの垂直距離を指す。
【0052】
「断面高さ(SH)」は、標準リム直径からタイヤの赤道面での外径までの半径方向距離を意味する。
【0053】
「断面幅(SW)」は、標準空気圧で24時間にわたって荷重なしでタイヤを膨張させたときおよび膨張させた後の、ラベル、装飾品、および保護バンドによるサイドウォールの高さを除く、タイヤの軸線に平行な、サイドウォールの外側間の最大直線距離を意味する。
【0054】
「ショルダ」は、トレッド縁部のすぐ下にあるサイドウォールの上部を意味する。
【0055】
「サイドウォール」は、トレッドとビードとの間のタイヤの部分を意味する。
【0056】
「スプライス(継合せ)」は、タイヤ内の2つの要素の端部、または同じ要素の2つの端部の接続を指す。「スプライス」は、2つのそのような端部の接触かまたは重なりを指す場合もある。
【0057】
「ひずみエネルギー密度」は、6つの応力成分(3つの垂直応力および3つのせん断応力)の積とそれに対応するひずみとの和を指す。
【0058】
「タイヤ設計荷重」は、特定の空気圧および使用条件でタイヤにかかるベース荷重または基準荷重である。タイヤに適用できる他の荷重−圧力関係はこのベースまたは基準に基づく。
【0059】
「トレッド」は、タイヤケーシングに結合されたときに、タイヤの、標準空気圧および標準荷重時に路面に接触する部分を含む成形ゴム要素を意味する。
【0060】
「トレッドアーク幅(TAW)」は、中心が赤道面(EP)上に位置している弧であって、タイヤが指定されたリム上に取り付けられ、指定された空気圧まで膨張させられているが、荷重をかけられていないときに、タイヤのトレッド部の横方向幅すなわち軸線方向幅に沿って様々な牽引要素(ラグ、ブロック、ボタン、リブなど)の半径方向で最も外側の表面とほぼ一致する弧の幅を意味する。
【0061】
「トレッド幅」は、軸線方向、すなわち、タイヤの回転軸線を通過する平面におけるトレッド面のアーク長を意味する。
【0062】
「単位トレッド圧力」は、トレッド面の単位面積(平方センチメートルまたは平方インチ)が、標準空気圧および標準荷重のかかったタイヤのフットプリントであるときの、トレッド面の単位面積当たりの半径方向荷重を意味する。
【0063】
「ウェッジ」は、たとえばベルト縁部で、通常は補強要素の個々の湾曲を形成するのに用いられる、テーパ付きのゴムインサートを指す。
【0064】
発明の詳細な説明
図1を参照すると、本発明のタイヤ10は、少なくとも1つのカーカスプライ16で被覆された一対の環状ビード12を有している。タイヤのクラウン領域において、ベルト20は、カーカスプライを制限し、タイヤのクラウン領域を補強する。トレッド22は、ベルト20の上方に配設されている。サイドウォール18は、トレッド22とビード12との間に配設されている。サイドウォール18は、凸形状の上方のサイドウォール18aと、凹形状の下方のサイドウォール18bとを有している。タイヤ10は、リム14上に取り付けられた状態で示されている。
【0065】
次に図2を参照すると、本発明のタイヤは、下方のサイドウォール18bが高度に補強されるように構成されており、かつ下方のサイドウォール18bが、剛性を有し、ビードの部分12aと協働して特定の形状を有する支持構造を形成するように剛性コンパウンドで作られている。ビードの部分12aと下方のサイドウォール18bは、タイヤに応力がかっているときにビードの部分12aおよび下方のサイドウォール部18bの両方の移動用の回転中心としてリム14が働くように、下方のサイドウォール18bに応力がかかったときに共に作用する。
【0066】
下方のサイドウォール部18bは、剛性ゴムで作られた、弾性係数が1平方センチメートル当たり4760ニュートン(Npscm)から6460Npscm(7000psiから9500psi)で、かつ、一方の側では下方のサイドウォール18b内のプライラインによって形成され、反対側では、下方のサイドウォール18b内のプライラインの曲率の0.5〜0.8倍に等しい曲率を有する凹曲線によって形成される形状を有する、エイペックス17を有している。図示されている実施形態において、エイペックス17は、タイヤの断面高さ(SH)の35%から45%を含む長さを有しており、タイヤの断面高さの少なくとも40%であるが60%以下である、カーカスプライ16の折返し部16aで覆われている。最後に、下方のサイドウォール部18bが、タイヤの動力学的特性によって、独立した1つのタイヤ要素として働くように、高弾性係数のエラストマで作ることのできるチェーファー19と、ほぼ平坦な外側形状によって規定された形状を有するサイドウォールゴム15とが、エイペックス17、カーカス折返し部16a、およびビードを挟んでいる。
【0067】
上方のサイドウォール18aは可撓性を有し、したがってトレッド22にかかる応力を吸収し、トレッド22はトレッド幅全体に沿ってほぼ平坦である。サイドウォールの部分18cは、サイドウォールの部分18aよりも可撓性が低く、かつサイドウォールの部分18bよりも剛性が低く、サイドウォールの部分18bの剛性とサイドウォールの部分18aの可撓性との遷移部を形成している。
【0068】
トレッド22は、軸線方向の剛性が高くなっており、ベルト20の縁部を支持する幅広のウェッジと、横方向に高い剛性を有するベルト補強部材とによって横方向にさらに支持されている。したがって、ベルトとトレッドはタイヤ内の梁として働き、トレッド22からタイヤの上方のサイドウォールの部分18aへのエネルギーの伝達を向上させる。
【0069】
再び図1を参照すると、ベルト20は、タイヤの断面幅(SW)の70%から80%のベルト幅を有する大部分の従来のタイヤと異なり、タイヤの断面幅(SW)の82%から92%のいっぱいに伸ばした幅を有しており、そのため、トレッド22の剛性が向上している。トレッド22の剛性を維持するのを促進するゴムのウェッジ21は、ベルト20の縁部の下方に設けられている。ウェッジ21は、サイドウォール18の一体に成形された部分として作られることが好ましい。ウェッジは、長く延びたウェッジであり、すなわち、ウェッジ21の、ベルト20に接する部分は、ベルト幅の37%から43%に対応する長さを有している。ウェッジ21は、ベルトの縁部からほぼすべての湾曲を取り除いた高さを有している。
【0070】
タイヤの製造時には、タイヤ要素が積層されてグリーンタイヤが製作され、このグリーンタイヤが型で加硫される。加硫型の形状はタイヤの加硫後の形状を決定する。次に図3を参照すると、タイヤがその設計リム上に取り付けられるときにタイヤにプレストレスをかけることを目的とする本発明の方法では、タイヤの両側のビード12間の距離が、タイヤが設計リム14上に取り付けられたときのタイヤ取付け後の形状10bのビード12間の距離よりも大きく、すなわち、型内のビードシート間の距離が、リム上のビードシート間の距離よりも大きい成形形状10aを有するタイヤを製作することが望ましい。図3は、タイヤの成形形状10aと、タイヤがリム上に取り付けられ標準荷重をかけられたときの形状10bとを重ね合わせた図を示す。
【0071】
プレストレスとは、単にタイヤをリム上に取り付ける行為によってタイヤの各部に応力がかかることを意味する。本発明の概念において、本発明者は、プレストレスをかけると、コンクリートがプレストレスをかけられたときにより大きな衝撃に耐えられるようになるのとまったく同じように、タイヤの強度および耐久性が向上するという理論を立てた。プレストレスは、膨張およびフットプリント荷重によるその後のタイヤ荷重の結果として生じる応力の一部に対抗する。
【0072】
成形形状10aを有するタイヤ10がリム14上に取り付けられると、下方のサイドウォール18bの剛性および上方のサイドウォール18aの可撓性によって、ビードおよび下方のサイドウォール18bは同時に動いて、狭いリム幅に適応し、サイドウォールは、上方のサイドウォール18aの領域に位置する点19を支点にピボット運動する。図3bを参照されたい。
【0073】
タイヤが取り付けられたときにピボット点19が確立されることによって、タイヤのサイドウォールをさらにたわませ、トレッド22と上方のサイドウォール部18aとの間の減結合を促進すると考えられる。
【0074】
タイヤ10の構造によって、トレッド22が、従来技術のタイヤの場合よりも、路面との均一な接触を維持することが可能になる。路面との均一な接触とは、タイヤが回転している間のタイヤのフットプリントがほぼ一定であり、したがって、可能な最大の正味接触面積を常に維持することを意味する。さらに、タイヤが回転する際にトレッドが横方向に歪むことがないので、トレッドはそれほどガタつかず(すなわち、スリッピングおよびクローリングが低減する)、牽引特性、磨耗特性、転がり抵抗特性がすべて向上するはずである。
【0075】
次に図3aを参照すると、予圧されたタイヤ内の応力が示されている。タイヤ内の暗くされた領域は、応力が最も大きい領域を表している。図3を見ると分かるように、このタイヤ構成では、タイヤ内の応力は、中央から下方のサイドウォール、下方のサイドウォールの凹部、およびトレッドの中央に導かれる。本発明のタイヤにおいて、タイヤのこれらの領域は、タイヤに対する荷重の大部分を保持し、ステアリング時のタイヤの反応に関与する。
【0076】
図3bを参照すると、本発明のタイヤは、ショルダ点26と、サイドウォールの、タイヤの断面高さの50%に相当する点32と、ビード12との間に特定の関係を有するように構成されている。この概念は、トラックタイヤ構造を用いて図示されているが、他の種類のタイヤに一般的に適用することができる。図3bに示されているように、ショルダ点26、断面高さの50%32、およびビード12を含む基準円30を描くことができる。図示されている実施形態では、タイヤのrhom28、すなわちタイヤのプライライン上の最も広い点は、断面高さの50%32よりも大きくなるように構成されている。図示されている実施形態では、rhomとして、断面高さの60%に相当する7.7cm(3.03インチ)が選択されている。基準円30の半径Rrとしては、6.22cm(2.45インチ)が選択されている。プライラインのショルダ半径Rsとしては、Rrよりも小さい値が選択されている。RsがRrよりも小さいと、曲げ変形を生じさせて、せん断変形を低減させると考えられる凸形状が形成される。Rrの40%から70%であるRsが、本発明では機能すると考えられ、図示されている実施形態では、Rsとして、Rrの約55%、すなわち3.43cm(1.35インチ)が選択されている。
【0077】
一方、下方のサイドウォール部18bは、フットプリントから下方のサイドウォールに伝達される荷重を良好に支持すると考えられる凹形状を有するように構成されている。トレッド22の剛性、上方のサイドウォール部18aの可撓性、上方のサイドウォール部18aの凸形状、およびrhomの位置はすべて相互に働き、このような荷重を下方のサイドウォール部18bに伝達する。
【0078】
この凹形状により、タイヤのセグメントがフットプリントに出入りする際の応力の反転も回避される。このような応力の反転は、複合体内のゴムとコード/ゴムの接合面の耐久性に悪影響を与える。
【0079】
図4を参照すると、従来技術のタイヤ40の成形形状が示されている。タイヤ40は、各実施例で引用される対照タイヤである。従来技術のタイヤでは、上方のサイドウォール部42aおよび下方のサイドウォール部42bは、ほぼ直線で輪郭を示すことのできる形状を有している。タイヤのサイドウォールの最も幅広の点44は、タイヤの断面高さの50%にほぼ相当する。ウェッジがベルトを完全に平坦にするほど長くないため、ベルト46はタイヤのショルダ領域でいくらか湾曲している。
【0080】
図5を参照すると、タイヤ40の型形状40aは、タイヤの取付け後の形状40bとほほ同じである。したがって、サイドウォール42は、タイヤがその設計リム上に取り付けられたときにサイドウォールの全長にわたってほぼ一様に歪み、この歪みの量は、サイドウォールの様々な部分におけるゴムの厚さによってのみ変わる。したがって、サイドウォールには、トレッドの移動をタイヤの残りの部分の移動と区別または独立させるのに役立つピボット点がない。
【0081】
本発明のタイヤでは、下方のサイドウォールの基礎構造により、(a)高い逆たわみ点を有する内側に凸のカーカス形状、(b)4760Npscmから6460Npscm(7000psiから9500psi)の弾性係数で定義される剛性を有し、カーカスの逆たわみ点の上方に延びるエイペックス、(c)エイペックスの上方に延びカーカスプライに接触する折返しプライ、およびタイヤのビード領域の外側の形状を形成するチッパが得られ、これらの要素によって、まず膨張時に、次にフットプリント荷重時にタイヤの所望の変形がもたらされる。
【0082】
本発明を以下の実施例を参照してさらに説明する。
【0083】
実施例1
新しい概念のタイヤを評価するために、有限要素分析(FEA)を行って、新しいタイヤを、選択された高性能の対照タイヤと比較した。タイヤ内のひずみエネルギー密度(SED)を比較した。これは、SEDが3つの垂直応力、3つのせん断応力、およびそれらのひずみの組合せ値を反映するからである。表1および表2に、対照タイヤおよび新しい概念のタイヤについての計算結果を示す。
【0084】
サイズがP185/70R14の製品タイヤを対照として使用し、本発明の方法を使用して作られた同じサイズの実験タイヤと特性を比較した。タイヤの様々な要素の応力、ひずみ、および転がり抵抗の寄与を算出した。
【0085】
対照タイヤおよび実験タイヤは、同じコード角度、同じ1センチメートル当たりグリーンエンド(e.p.c)(1インチ当たりグリーンエンド(e.p.i.))、および同じ材料で組み立てた。表1には、実験タイヤの方が対照タイヤよりもたわみが小さいことも示されている。
【0086】
【表1】
Figure 0004486295
表2には、FEAを用いて算出された、フットプリントの中央での2本のタイヤのひずみエネルギー密度が示されている。表2と、暗い領域がタイヤの最大のひずみを表している図3aと図5の比較とにより、実験タイヤの方が、対照タイヤよりもベルト縁部、ショルダ、上方のサイドウォール、中央のサイドウォール、および下方のサイドウォールのひずみエネルギー密度が低いことが分かる。ひずみエネルギーによってベルトの縁部が分離する可能性があるので、このデータは、本発明のタイヤの方がベルト縁部の耐久性が高いはずであることを示している。同様に、下方のサイドウォールのひずみエネルギーがより低いことは、本発明のタイヤが、対照タイヤよりも良好にリム上に設置されていることを示している。また、下方のサイドウォール内のひずみエネルギーがより低く、かつ、たわみがより小さいため、下方のサイドウォールのたわみに関連するエネルギー損失はより少ないので、実験タイヤの転がり抵抗は改善されるはずである。
【0087】
【表2】
Figure 0004486295
FEAを用いて、タイヤの転がり抵抗に対する主要なタイヤ要素の特定の寄与を算出することができる。タイヤ業界では従来、コンパウンド原料を変えることによって各要素のエネルギー損失の変化を評価している。タイヤにおけるエネルギー損失を分析する新しい方法を、本発明では、異なるタイヤの様々な構造要素の役割を比較することによって取り組んでいる。この場合、関連する構造要素は主として、トレッドキャップ、サイドウォール、およびチェーファーである。実験タイヤ内のひずみを再分散させることにより、主要なタイヤ要素の転がり抵抗に対する相対寄与に基づいて、タイヤの転がり抵抗を変化させることができる。計算結果を表3に示す。
【0088】
【表3】
Figure 0004486295
実施例2
12本の対照タイヤおよび本発明の12本のタイヤを組み立て、標準転がり抵抗試験によって転がり抵抗を試験した。タイヤは、同じ材料を用いて組み立てられ、以下の点のみが異なっていた。すなわち、実験タイヤのエイペックスは高さが6.35cm(2インチ)であり、対照タイヤにはエイペックスが存在せず、実験タイヤの折返しプライがタイヤ/リム接合面から6.35cm(2.5インチ)延びており、一方、対照タイヤの折返しは1.78cm(0.7インチ)であり、実験タイヤのサイドウォールウェッジが、第1のベルトの下方の部分で、5.79cm(2.28インチ)延びているのに対し、対照タイヤでは従来のウェッジが1.22cm(0.48インチ)延びており、実験タイヤはサイドウォールウェッジの、第1のベルトの端部よりも下の厚さが0.61cm(0.24インチ)であるのに対し、対照タイヤでは0.13cm(0.05インチ)である。結果を表4に概略的に示す。
【0089】
【表4】
Figure 0004486295
このデータは、本発明の実験タイヤでは、重量が約6.72%増えるにもかかわらず、転がり抵抗が大幅に向上し、対照タイヤと比べて約10.64%向上することを示している。
【0090】
実施例3
実施例2に示された各構成の8本のタイヤを、標準疲労限界試験(FatCap)によって耐久性の試験を行った。結果は、表8に概略的に示されているが、実験タイヤでは耐久性が22%向上することを示している。
【0091】
【表5】
Figure 0004486295
本発明を具体的に図示し説明したが、当業者には、本発明の趣旨から逸脱することなく本発明の様々な修正および実施が可能であることが認識されよう。本発明は、特許請求の範囲によってのみ制限される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法を使用して作られたタイヤを示す図である。
【図2】 本発明の方法を使用して作られたタイヤの構造要素を概略的に示す図である。
【図3】 本発明のタイヤの、型形状と取付け後の形状とを重ね合わせた図である。
【図3a】 元の型形状に重ね合わせられた、荷重のかかった取付け後のタイヤで観測される応力を示す図である。
【図3b】 トラックタイヤ構造内の相対寸法を使用して本発明の概念を示す図である。
【図4】 従来技術のタイヤの形状を示す図である。
【図5】 従来技術のタイヤの、型形状と取付け後の形状とを重ね合わせた図である。

Claims (11)

  1. 被覆された少なくとも1つのカーカスプライ(16)と、タイヤのクラウン領域内で前記カーカスプライの上方に配置されたトレッド(22)と、前記トレッドと前記カーカスプライとの間に挿入されたベルト補強部材(20)と、前記トレッド(22)とビード(12)との間設けられたサイドウォール(18)とを有するタイヤであって、該タイヤ(10)が、前記タイヤのビード領域(12a)に一体に接続されるとともにエイペックス(17)によって剛性が高くされた下方のサイドウォール領域(18b)を有し、前記下方のサイドウォール(18b)は、前記下方のサイドウォールよりも剛性が低い中央サイドウォール(18c)に接続され、上方のサイドウォール(18a)が、前記中央サイドウォール(18c)よりも可撓性が高いタイヤにおいて、前記ベルト補強部材(20)は、それぞれ21°の角度においてセンチメートル当たり7.9から9.4端(e.p.c.)の、直径が0.042cmの補強スチールコードを有する2つのスチールベルトを持つベルト補強部材に相当する横方向の剛性を有し、前記エイペックスは、前記タイヤの断面高さの25%から45%の範囲の長さと、4760から6160N/cm 2 範囲の弾性係数と、を有し、396から594N/cm 2 範囲の弾性係数を有し前記ベルト(20)と接する部分で前記サイドウォールとトレッドとを繋ぐ、トレッド幅の37%から43%の範囲の長さを有するウェッジ(21)を有することを特徴とするタイヤ。
  2. 前記トレッド(22)は、前記タイヤ(10)が接触する表面に対して平坦である、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記タイヤ(10)の前記クラウン領域で前記カーカスと前記トレッドとの間に挿入されたベルトまたはブレーカ(20)は、前記タイヤのショルダ領域に固定され、それによって、前記トレッド(22)を前記上方のサイドウォール(18a)から分断し、前記ショルダはプライラインの半径とトレッドの半径との交わりとして定められることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ。
  4. 前記ショルダ(26)、前記断面高さの50%(32)、および前記ビード(12)は、円(30)上の点を定め、前記タイヤのショルダ半径Rsは、円(30)の半径Rrよりも小さい、請求項1に記載のタイヤ。
  5. 前記ショルダ(26)、前記断面高さの50%(32)、および前記ビード(12)は、基準円(30)上の点を定め、前記タイヤのショルダ半径Rsは、基準円(30)の半径Rrの50%から60%である、請求項1に記載のタイヤ。
  6. 前記下方のサイドウォール(18b)は軸線方向外側を向いた凹形状の輪郭線を有している、請求項1に記載のタイヤ。
  7. 成形後のベース幅は、前記タイヤの仕様リム幅よりも20から25%広い、請求項1に記載のタイヤ。
  8. 折り返しプライ端部は、前記タイヤの断面高さの少なくとも35%まで延びている、請求項1に記載のタイヤ。
  9. 前記エイペックス(17)は、前記タイヤの断面高さの少なくとも20%まで延びている、請求項1に記載のタイヤ。
  10. 請求項1に記載のタイヤを組み立てる方法であって、
    (a)幅方向に直線状に作られたトレッドを、タイヤ(10)の他の部分とは独立に組み立てる工程と、
    (b)折り返し部(16a)が前記タイヤの断面高さの少なくとも40%でかつ65%以下で延びる少なくとも1つのカーカスプライ(16)を、少なくとも一対の互いに平行な環状のビード(12)の周りに巻く工程と、
    (c)21°の角度においてセンチメートル当たり7.9から9.4端(e.p.c.)(インチ当たり20から24端(e.p.i.))の、直径が0.042cmのスチールコード補強部材をそれぞれ有する2つのスチールベルトを持つベルト補強部材と同等の、ほぼ横方向のタイヤ剛性を有する、ベルト補強部材(20)を用意する工程と、
    (d)前記カーカスプライ(16)のクラウン領域に前記ベルト補強部材(20)を取り付ける工程と、
    (e)前記タイヤのショルダ領域(26)において前記ベルト補強部材(20)の縁部と前記カーカスの湾曲部との間に、トレッド幅の37%から43%の範囲の長さ、および前記トレッドの横方向の直線性を維持するのに十分な高さを有するウェッジ(21)を配置する工程と、
    (f)前記タイヤの断面高さの25%から45%の範囲の長さ、および4760から6160N/cm 2 範囲の弾性係数を有する、前記タイヤ用のエイペックス(17)を用意し、前記エイペックス(17)を、前記タイヤを組み立てる際に前記ビードに隣接して取り付ける工程と、
    (g)前記ベルトに接する部分が前記トレッド幅の37%から43%の範囲の長さを有する前記ウェッジ(21)をサイドウォールとの一体部分として用意し、396から594N/cm 2 範囲の弾性係数を有するウェッジを用意する工程とを有する方法。
  11. 加硫型内のビード(12)間の距離が、前記タイヤ用の標準リム(14)のビードシート間の距離の110%から175%の範囲の長さである型形状を有するグリーンタイヤを加硫する工程をさらに含む、請求項10に記載の方法。
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