JP4485453B2 - 地盤の探査方法および探査装置 - Google Patents

地盤の探査方法および探査装置 Download PDF

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Description

本発明は、地盤の探査方法に係り、探査対象地盤に形成された単一孔に受振器を挿入し、発振源から発振された弾性波を受振し、受振した前記弾性波の性状に基づいて、探査対象地盤を探査する地盤の探査方法に関する。
地盤に形成されたボーリング孔を利用し、弾性波、音波、電磁波などの物理的性質を計測して地盤の状況を探査する方法として、複数の孔を利用するクロスホール法と、単一の孔を利用するシングルホール法がある。また、この種の探査では、所定の発振源から振動を発生させ、その振動を受振器で受振して地盤の状況を把握する弾性波を用いた方法がある。
このように、単一孔と弾性波を利用した地盤の探査方法として、従来、速度検層ダウンホール法、速度検層アップホール法、および標遊法が知られている。これらの探査方法のうち速度検層ダウンホール法は、ボーリング孔の近傍の地表面に発振源を設け、孔内に圧着型の受振器を設置して、受振器を一定深度ごとに移動させながら測定を行うものである。地表面に設置された発振源としてP波とS波をそれぞれ発生するP波振源とS波振源とを利用することにより、深度ごとの弾性波速度を求めることができ、深度ごとの弾性波速度により、地盤の状況を探査することができる。
また、速度検層アップホール法は、ボーリング孔内に発振源を設置し、ボーリング孔の近傍の地表面に固定型受振器を固定するかボーリング孔内に浮遊型受振器を設置し、発振源を移動させながら測定を行うものである。この速度検層アップホール法では、上記速度検層ダウンホール法と同様、P波振源とS波振源とを利用することにより、深度ごとの弾性波速度を求めることができ、深度ごとの弾性波速度により、地盤の状況を探査することができる。
さらに、標遊法は、P波振源、S波振源、および受振器をゾンデ内に一体化して組み込み、ゾンデを上下動させながらP波振源およびS波振源が発するP波とS波を受振器で受振することにより、深度ごとの弾性波速度を求めることができる。この深度ごとの弾性波速度により、地盤の状況を探査することができる。この標遊法を用いた弾性波測定装置としては、従来、特許文献1に記載されたものがある。
他方、弾性波以外の物理理的性質である音波を用いたシングルホール法としては、音波検層がある。この音波検層は、ボーリング孔内に挿入したゾンデ中の発信機から、20〜30kHz程度の音波を発信し、同一ゾンデ内の受信機で受振して地盤の状況を探査するものである。この音波検層法では、深度に応じた地盤の音波伝播速度を求めることができる。また、受信した音波波形を時刻歴上で振幅が変化する交流電流の強弱として表すバリアブルインテンシティログ表示することにより、孔壁の亀裂の存在状況や地盤の固結度、風化程度を評価することができる。音波検層による検層方法としては、従来、特許文献2、特許文献3に記載されたものがある。
また、電磁波を用いたシングルホール法としては、ボアホールテレビューア(以下「超音波検層」という)がある。超音波検層は、ボーリング孔内に挿入したゾンデから1.5MHz程度の超音波を発信し、地盤からの反射強度および反射時間を測定する。これらの反射強度および反射時間により、孔壁およびボーリング孔のごく近傍の状況を把握することができる。この超音波検層としては、従来、特許文献4に記載されたものがある。
さらに、電磁波を用いたシングルホール法として、ボアホールレーダ反射法がある。ボアホールレーダ法は、1〜100MHzの電磁波を用い、ボーリング孔内に受信部および発信部が形成されたゾンデを挿入し、発信部が発した電磁波の反射波を受信部で捕らえることにより、ボーリング孔周囲の地盤状況を把握するものである。このボアホールレーダ反射法としては、従来、特許文献5に記載されたものがある。
特開2000−214268号公報 特開平9−211142号公報 特開平10−62555号公報 特開平10−153666号公報 特開平6−331736号公報
しかし、上記従来技術のうち、弾性波を用いた速度検層ダウンホール法、速度検層アップホール法、および標遊法では、いずれも深度に応じた弾性波速度を求めることができるので、求められた速度値から地盤の状況をある程度評価することができる。ところが、地盤の状況を評価することができるのは、ボーリング孔の近傍位置に限定されてしまい、ボーリング孔から離れた位置についての地盤の状況を評価するのは困難であるという問題があった。また、これらの方法は、いずれも深度に応じた弾性波速度を測定しているにすぎないものである。このため、ボーリング孔の周囲の地盤における境界面や破砕帯などを三次元的に現し、直接視覚的に捉えるイメージング手法に用いることはできないものであった。
この点、音波検層、超音波検層、およびボアホールレーダ反射法では、ボーリング孔の周囲における地盤の状況を視覚的に捉えるイメージング手法ではある。ところが、これらの探査方法は、音波や超音波を用いたものである。このため、探査距離が短く、ボーリング孔の孔壁に生じた亀裂等の状況が把握できるのみで、地盤における境界面や破砕帯がボーリング孔から遠い位置にある場合には、その存在を把握することは困難となるものであった。
また、探査を行うにあたって、その方向を把握することができないものであった。このため、たとえばボーリング孔の近傍に境界面等が検出されたとしても、この境界面が、ボーリング孔に対して、どの方向に存在するかを把握することができないという問題があった。
そこで、本発明の課題は、単一孔を利用した地盤の探査を行うにあたり、単一孔から離れた位置における地盤の状況を三次元的に探査することができるとともに、境界面等がある場合に、その境界面等の単一孔に対する相対的な位置を把握することができる地盤の探査方法を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係る地盤の探査方法は、探査対象地盤に形成された孔部の掘削方向に沿って一定間隔をおいて配置された複数の受振器と、弾性波を発振する発振源とを孔部に挿入し、発振源から発振された弾性波の反射波を複数の受振器で受振し、その後、発振源および複数の受振器の少なくとも一方を、他方に対して複数の受振器の設置方向に沿って移動させて、発振源から発振された弾性波を複数の受振器で受振する工程を繰り返し、複数の受振器で受振された反射波の性状に基づいて、探査対象地盤を探査するものであり、複数の受振器で受振する工程を繰り返す際、受振器が配置された一定間隔よりも短い間隔をおいて複数の受振器の設置方向に沿って発振源を移動させた後、複数の受振器を、一定間隔分複数の受振器の設置方向に沿って移動させ、受振器が配置された一定間隔よりも短い間隔をおいて複数の受振器の設置方向に沿って発振源を移動させることを特徴とする。
本発明に係る地盤の探査方法においては、探査対象地盤に形成された孔部の掘削方向に沿って所定間隔をおいて配置された複数の受振器と、弾性波を発振する発振源とを孔部に挿入し、発振源から発振された弾性波の反射波を複数の受振器で受振し、この反射波の性状に基づいて、探査対象地盤を探査している。このため、孔部から離れた位置を含む孔部周囲の広い範囲にわたって探査対象地盤を探査することができる。また、受振器および発振源の少なくとも一方を他方対して相対的に複数の受振器の設置方向に沿って移動させて、発振源から発振された弾性波を複数の受振器で受振する工程を繰り返して反射波の受振を繰り返している。このため、孔部周囲の探査対象地盤の状況を三次元的に探査することができ、境界面等がある場合に、その境界面等の単一孔に対する相対的な位置を把握することができる。さらには、受振器および発振源を孔部に挿入し、受振器および発振源の少なくとも一方を移動させて、発振源から発振された弾性波を複数の受振器で受振する工程を繰り返して反射波の受振を繰り返している。このため、受振器および発振源を設置するために孔部内に作業員等が侵入する必要もないので、孔部が小径であっても、周囲の探査対象地盤の探査を行うことができる。
ここで、探査対象地盤の地表面における孔部の形成位置の周囲の複数位置に、弾性波の地上発振源をさらに設置し、地上発振源から発振された弾性波の反射波を複数の受振器で受振する態様とすることができる。
このように、探査対象地盤の地表面における孔部の形成位置の周囲の複数位置に設置された地上発振源から発振された弾性波の反射波を複数の受振器で受振することにより、境界面等が存在する方向をも探査することができる。
このように、複数の受振器と発振源とを交互に移動させることにより、深さ方向に対して密度の高い探査を、受振器および発振源の移動量を少なくしながら行うことができる。
他方、上記課題を解決した本発明に係る地盤の探査装置は、上記の地盤の探査方法を行う地盤の探査装置であり、探査対象地盤に形成された孔部に挿入される受振器と、探査対象地盤に弾性波を発振する発振源と、を備え、複数の受振器が一定間隔をおいて取り付けられ、孔部に挿入される第一紐状部材を有するとともに、発振源が取り付けられ、孔部に挿入される第二紐状部材を有し、第一紐状部材および第二紐状部材の少なくとも一方を、他方に対して相対的に複数の受振器の設置方向に沿って移動させる移動手段を有し、発振源から発振される弾性波の反射波を受振し、受振した反射波の性状に基づいて、探査対象地盤を探査するものである。
本発明に係る地盤の探査装置においては、上記地盤の探査方法と同様、孔部から離れた位置を含む孔部周囲の広い範囲にわたって探査対象地盤を探査することができる。また、孔部周囲の探査対象地盤の状況を三次元的に探査することができ、境界面等がある場合に、その境界面等の単一孔に対する相対的な位置を把握することができる。さらには、受振器および発振源を設置するために孔部内に作業員等が侵入する必要もないので、孔部が小径であっても、周囲の探査対象地盤の探査を行うことができる。
また、第一紐状部材および第二紐状部材の少なくとも一方の移動を案内する案内部が形成されている態様とすることができる。
このように、第一紐状部材および第二紐状部材の少なくとも一方の移動を案内する案内部が形成されていることにより、受振器および発振源を移動させる際に、その移動をスムーズに行わせることができる。
さらに、案内部が、発振源に形成されている態様とすることができる。
このように、案内部が、発振源に形成されていることにより、案内用の部材を別途設けることなく、案内部を形成することができる。また、発振源に案内部が形成されていることにより、第一紐状部材と第一紐状部材とを近接した状態で配置しておくことができるので、小径の孔部であっても、好適に利用することができる。
本発明に係る地盤の探査方法および探査装置によれば、単一孔を利用した地盤の探査を行うにあたり、単一孔から離れた位置における地盤の状況を三次元的に探査することができるとともに、境界面等がある場合に、その境界面等の単一孔に対する相対的な位置を把握することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る地盤の探査装置の側面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る地盤の探査装置1は、探査対象地盤Gに形成された単一孔であるボーリング孔Hを利用して、探査対象地盤Gの探査を行うものである。探査装置1は、複数の受振器2を備えており、これらの受振器2は、第一紐状部材である受振ケーブル3に互いに等間隔、具体的には2mの間隔をおいてボーリング孔Hの掘削方向(上下方向)に沿って直線状に配置されて取り付けられている。また、探査装置1は、弾性波を発振する発振源4を備えている。発振源4は、第二紐状部材である発振ケーブル5の先端に取り付けられている。発振源4から発振された弾性波の直接波SWおよび境界面BMによって反射された反射波RWが受振器2によって受振される。
受振ケーブル3および発振ケーブル5は、地上において、それぞれ移動手段である受振ケーブル用ウィンチ6および発振ケーブル用ウィンチ7に接続されている。受振ケーブル3および発振ケーブル5に取り付けられた受振器2および発振源4は、ボーリング孔Hに挿入されている。これらのウィンチ6,7によって、受振ケーブル3および発振ケーブル5に取り付けられた受振器2および発振源4をボーリング孔H内で上下動させることができる。
さらに、探査装置1は、4つの地上発振源8を備えている。地上発振源8は、図2に示すように、探査対象地盤の地表面におけるボーリング孔Hの周囲に等間隔で90度の間隔を空けて配置されている。これらの地上発振源8としては、ボーリング孔H内に挿入される発振源4と同様のものが用いられており、地上において上記の位置に固定されている。
また、図3に発振源4を示す。発振源4は、略球状をなす端部部材11を備えている。端部部材11は、筒体の一端部側に配置されており、端部部材11と筒体との間に発振点用ケース13が設けられ、発振点用ケース13内に発振点が設けられている。さらに、筒体における他端部側には、ケーブル取付部14が設けられており、ケーブル取付部14に発振ケーブル5が固定され、筒体の両端部には、それぞれ鍔部15,16が設けられており、端部部材11、発振点用ケース13、ケーブル取付部14、および鍔部15,16には、それぞれ案内溝17が形成されている。これらの案内溝17は、発振ケーブル5の延在方向に沿って配置されており、これらの案内溝17に受振ケーブル3が配置されている。この案内溝17と受振ケーブル3との関係により、図4に示すように、発振ケーブル5が移動させられる際には、受振ケーブル3の延在方向に案内される。こうして、受振ケーブル3と発振ケーブル5とが離れることなく発振源4を上下動させることができる。
次に、本実施形態に係る地盤の探査装置を用いた探査方法について説明する。
探査対象地盤Gの探査を行うにあたり、まず、探査対象地盤Gに形成されたボーリング孔Hに受振器2および発振源4を挿入する。このとき、発振源4の高さ位置は、最も上方に位置する受振器2よりも50cm下方の位置に配置する。ボーリング孔Hとしては、地盤探査用のものとして形成することもできるが、他の用途で形成されたボーリング孔Hをそのまま利用することもできる。ボーリング孔に受振器2および発振源4を挿入する一方で、地上では、地上発振源8を所定の位置に配置する。
受振器2、発振源4、および地上発振源8をそれぞれの位置に配置したら、発振源4および地上発振源8から弾性波を発振する。複数の受振器2では、発振源4および地上発振源8から発振された弾性波の直接波SWと境界面BMによって反射された反射波RWを受振し、それぞれの走時を計測して収録する。
それから、各受振器2が計測した直接波SWの走時(直接波SWが発振源4,8から受振器2に到達するまでの時間)に基づいて、探査対象地盤Gの平均弾性波速度を算出する。さらに、この探査対象地盤Gの平均弾性波速度と、各受振器2で計測された反射波RWの伝播時間、発振源4,8と受振器2との位置情報から、等走時面を示す楕円体を描くことができる。この等走時面を示す楕円体は、各発振源4,8と受振器2との間のそれぞれについて描くことができるので、複数の等走時面を示す楕円体を描くことができる。これらの複数の楕円体が重なった点が、ボーリング孔周辺の反射面の一部であるとして検出することができる。
このように、発振源4および地上発振源8から発振した弾性波の直接波SWと反射波RWを受振器2で受振し、複数の等走時面を示す楕円体を描き、これらの複数の楕円体から反射面の一部を検出する作業を、受振器2および発振源4の配置を変更して繰り返し、複数の配置態様で行う。これらの複数の配置態様それぞれで、受振器2では、発振源4および地上発振源8から発振した弾性波の直接波SWの走時を計測して複数の楕円体から反射面の一部を検出する。ここで、受振器2と発振源4との配置態様の変遷の例を図5に示す。
まず、最初の計測の際には、図5(a)に示すように、受振器2を配置し、発振源4は、仮想線における地上の最も近い位置X1に配置する。この状態で計測を行ったら、受振器2は移動させることなく、発振ケーブル用ウィンチ7を操作して、発振ケーブル5を50cm下降させて発振源4を位置X2に配置し、計測を行う。この位置での計測では、地上発振源8と受振器2との間では距離に変化がないので、受振器2では、発振源4から発振される振動についてのみ計測を行う。以後、受振器2の位置を変更するまで、地上発振源8からの振動についての計測を行うことなく、発振源4から発振される振動についてのみ計測を行う。
発振源4を位置X2に配置した際での計測が済んだら、さらに発振ケーブル用ウィンチ7を操作して、発振ケーブル5を50cm下降させて発振源4を位置X3に配置し、計測を行う。以後、順次発振ケーブル5および発振源4を下降させて計測を行う。ただし、発振源4が受振器2に隣接する位置(発振源4と受振器2とがほぼ同じ高さ位置)に到達した際には、発振源4と受振器2との距離が近すぎることから、計測の意味がなくなるので、この位置はとばし、発振ケーブル5を100cm下降させて計測を行う。
こうして発振源4が最下位置XBに配置された状態での計測が済んだら、発振ケーブル用ウィンチ7を操作して、一旦発振源4を地上に引き上げる。続いて、受振ケーブル用ウィンチ6を操作し、図5(b)に示すように、受振ケーブル3を50cm下降させ、それぞれの受振器2も50cm下降させる。それから、発振源4を仮想線における地上の最も近い位置X1に配置する。
その後、受振器2の位置をこの位置にしてから最初の計測を行う。最初の計測が済んだら、受振器2は移動させることなく、発振ケーブル用ウィンチ7を操作して、発振ケーブル5を50cm下降させて発振源4を位置X2に配置し、計測を行う。以後、同様にして、発振源4を下降させるとともに、下降させた位置での計測を順次行い、発振源4が最下位置XBに配置された状態での計測が済んだら、発振ケーブル用ウィンチ7を操作して、発振源4を地上に引き上げる。
以後、図5(c)、(d)に示すように、受振ケーブル3を50cmづつ下降させて、受振器2がそれぞれの高さ位置にある際に、発振源4を上下方向に移動させて計測を行う。
このように、本実施形態に係る探査方法では、受振器2および発振源4の深さ位置を順次変更し、そのたびに受振器2によって発振源4および必要により地上発振源8からの弾性波の直接波SWおよび反射波RWを受振して反射面の一部を検出している。このため、ボーリング孔Hの周囲の深さ方向前面に渡って、反射面を検出することができる。したがって、単一孔から離れた位置における地盤の状況を三次元的に表すことができる。また、地上発振源8は探査対象地盤の地表面におけるボーリング孔Hの周囲に等間隔で90度の間隔を空けて配置されていることから、反射面が形成されているボーリング孔Hから見た方角(水平方向における位置)についてもボーリング孔Hに対する相対的な位置を検出することができる。
他方、本実施形態に係る探査装置1では、発振源4に案内溝17が形成されている。この案内溝17により、発振源4を下降させるにあたり、発振源4の下降動作をスムーズに行うことができる。また、この案内溝17は受振ケーブル3に沿って移動することから、発振源4を受振ケーブル3から離すことなく発振源4を下降させることができる。したがって、ボーリング孔Hの径が小さい場合でも、発振源4をスムーズに下降させることができる。
次に、本実施形態に係る探査装置1を用いて行った探査実験の結果について説明する。図6に探査実験を行った地盤の地層断面図を示す。図6に示すように、探査実験を行った探査対象地盤Gには、砂岩層SLおよび泥岩層MLが存在し、その間に境界面BMが形成されている。また、砂岩層SLの一部に、コングロマリット(礫岩)CMが存在している。このような探査対象地盤Gにおいて、4本のボーリング孔H1〜H4が形成されており、このうちの第四ボーリング孔H4を利用した探査装置1による探査実験を行った。
この探査実験によって得られた解析図を図7に示す。図7に見られるように、境界面BMよりも第四ボーリング孔H4側の位置では、多数の楕円が見られる一方で、境界面BMよりも第四ボーリング孔H4の反対側の位置では、ほとんど楕円が見られないようになった。このように、楕円の有無により、境界面BMを検出することができる。また、コングロマリットCMよりも第四ボーリング孔H4側では、楕円が見られなくなった。このことから、コングロマリットについても検出することができると分かった。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、地上発振源8を4箇所に設置しているが、その数は特に限定されず、3箇所や8箇所等としてもよい。また、上記実施形態では、地上発振源8から発振された弾性波の直接波によって平均弾性波速度を求めているが、これが既知である場合には、直接波の測定を行わない態様とすることもできる。さらに、上記実施形態では、発振源4を1つのみ設けているが、発振源4を複数設置する態様とすることもできる。また、これらの複数の発振源を孔部の掘削方向に沿って所定間隔をおいて配置する態様とすることもできる。
本発明の実施形態に係る地盤の探査装置の側面図である。 地盤の探査装置の平面図である。 発振源の斜視図である。 発振源の側面図である。 受振器と発振源4の配置態様の変遷を側面から見た図である。 探査実験を行った地盤の地層断面図である。 探査実験によって得られた解析図である。
符号の説明
1…探査装置
2…受振器
3…受振ケーブル
4…発振源
5…発振ケーブル
6…受振ケーブル用ウィンチ
7…発振ケーブル用ウィンチ
8…地上発振源
11…端部部材
13…発振点用ケース
14…ケーブル取付部
15,16…鍔部
17…案内溝
BM…境界面
CM…コングロマリット(礫岩)
G…探査対象地盤
H…ボーリング孔

Claims (5)

  1. 探査対象地盤に形成された孔部の掘削方向に沿って一定間隔をおいて配置された複数の受振器と、弾性波を発振する発振源とを前記孔部に挿入し、
    前記発振源から発振された弾性波の反射波を前記複数の受振器で受振し、その後、前記発振源および前記複数の受振器の少なくとも一方を、他方に対して前記複数の受振器の設置方向に沿って移動させて、前記発振源から発振された弾性波を前記複数の受振器で受振する工程を繰り返し、
    前記複数の受振器で受振された反射波の性状に基づいて、前記探査対象地盤を探査するものであり、
    前記複数の受振器で受振する工程を繰り返す際、前記受振器が配置された一定間隔よりも短い間隔をおいて前記複数の受振器の設置方向に沿って前記発振源を移動させた後、
    前記複数の受振器を、前記一定間隔分前記複数の受振器の設置方向に沿って移動させ、
    前記受振器が配置された一定間隔よりも短い間隔をおいて前記複数の受振器の設置方向に沿って前記発振源を移動させることを特徴とする地盤の探査方法。
  2. 前記探査対象地盤の地表面における前記孔部の形成位置の周囲の複数位置に、弾性波の地上発振源をさらに設置し、
    前記地上発振源から発振された弾性波の反射波を前記複数の受振器で受振する請求項1に記載の地盤の探査方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の地盤の探査方法を行う地盤の探査装置であり、
    探査対象地盤に形成された孔部に挿入される受振器と、前記探査対象地盤に弾性波を発振する発振源と、を備え、
    複数の前記受振器が一定間隔をおいて取り付けられ、前記孔部に挿入される第一紐状部材を有するとともに、
    前記発振源が取り付けられ、前記孔部に挿入される第二紐状部材を有し、
    前記第一紐状部材および第二紐状部材の少なくとも一方を、他方に対して相対的に前記複数の受振器の設置方向に沿って移動させる移動手段を有し、
    前記発振源から発振される弾性波の反射波を受振し、受振した反射波の性状に基づいて、前記探査対象地盤を探査する地盤の探査装置。
  4. 前記第一紐状部材および前記第二紐状部材の少なくとも一方の前記移動を案内する案内部が形成されている請求項3に記載の地盤の探査装置。
  5. 前記案内部が、前記発振源に形成されている請求項4に記載の地盤の探査装置。
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