JP4484501B2 - シリコン鋳造用装置 - Google Patents

シリコン鋳造用装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4484501B2
JP4484501B2 JP2003398187A JP2003398187A JP4484501B2 JP 4484501 B2 JP4484501 B2 JP 4484501B2 JP 2003398187 A JP2003398187 A JP 2003398187A JP 2003398187 A JP2003398187 A JP 2003398187A JP 4484501 B2 JP4484501 B2 JP 4484501B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
cooling means
silicon
holder
heat flux
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003398187A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005152985A (ja
Inventor
淳一 跡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2003398187A priority Critical patent/JP4484501B2/ja
Publication of JP2005152985A publication Critical patent/JP2005152985A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4484501B2 publication Critical patent/JP4484501B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Silicon Compounds (AREA)

Description

本発明はシリコンの鋳造装置に関し、例えば太陽電池用半導体基板などの作製に用いられる多結晶シリコンの鋳造用装置に関する。
太陽電池はクリーンな石油代替エネルギー源として小規模な家庭用から大規模な発電システムまでの広い分野でその実用化が期待されている。これらは使用原料の種類によって結晶系、アモルファス系、化合物系などに分類され、なかでも現在市場に流通しているものの多くは結晶系シリコン太陽電池である。この結晶系シリコン太陽電池はさらに単結晶型と多結晶型に分類されている。単結晶シリコン太陽電池は基板の品質がよいために変換効率の高効率化が容易であるという長所を有する反面、基板の製造コストが高いという短所を有する。
これに対して多結晶シリコン太陽電池は従来から市場に流通してきたが、近年、環境問題への関心が高まる中でその需要は増加しており、より低コストで高い変換効率が求められている。こうした要求に対処するためには多結晶シリコン基板の低コスト化、高品質化が必要であり、高純度のシリコンインゴットを歩留よく製造することが求められている。
多結晶シリコン太陽電池に用いる多結晶シリコン基板は一般にキャスティング法と呼ばれる方法で製造される。このキャスティング法は、離型材を塗布した黒鉛などからなる鋳型内に高温で加熱溶解させたシリコン融液を注湯して鋳型底部より一方向凝固させたり、シリコン原料を鋳型内に入れて一旦溶解した後、再び底部より一方向凝固させたりして、シリコンインゴットを形成する方法である。このシリコンインゴットの端部を除去し、所望の大きさに切断して切り出し、切り出したシリコンインゴットを所望の厚みにスライスして太陽電池を形成するための多結晶シリコン基板を得る。
このような多結晶シリコンインゴットを作製するための一般的なシリコン鋳造装置を図6に示す。
上部には原料シリコン10を溶融するための溶解坩堝8が保持坩堝9に保持されて配置され、溶解坩堝8と保持坩堝9の底部にはシリコン融液を出湯するための出湯口11が設けられる。また、溶解坩堝8、保持坩堝9の上部と側部にはそれぞれ上部加熱手段12、側部加熱手段13が配置され、溶解坩堝8、保持坩堝9の下部にはシリコン融液4が注ぎ込まれる鋳型1が配置され、その外側に鋳型断熱材3が設けられる。さらに、鋳型1の下部には冷却手段7が設けられ、鋳型1の上部にはシリコン融液4の凝固を制御するための鋳型加熱手段6が配置される。
例えば高純度石英などからなる溶解坩堝8内に入れられたシリコン原料は、抵抗加熱式のヒーターや誘導加熱式のコイルなどからなる、上部加熱手段12、側部加熱手段13によって加熱溶融され、シリコン融液となって底部の出湯口11から下部にある鋳型1内に注湯される。
鋳型1は例えば黒鉛などからなり、例えば、一つの底部材1aと4つの側部材1bを組み合わせた分割、組み立て可能な分割鋳型などで構成される。離型材層2は、シリコンの窒化物である窒化シリコン(Si)、シリコンの炭化物である炭化シリコン(SiC)、シリコンの酸化物である酸化珪素(SiO)などの粉末が用いられ、これらの粉末を適当なバインダーと溶剤とから構成される溶液中に混合して攪拌してスラリーとし、鋳型内壁に塗布もしくはスプレーなどの手段でコーティングすることが公知の技術として知られている(例えば、非特許文献1参照)。鋳型断熱材3は抜熱を抑制するものであり耐熱性、断熱性などを考慮して主成分としてカーボンを含む材質のものが用いられる。鋳型加熱手段6は、抵抗加熱式のヒーターや誘導加熱式のコイルなどが用いられる。鋳型1の側壁部をグラファイト質成形体などからなる鋳型断熱材3で覆い、冷却手段7によって鋳型1内に注湯されたシリコン融液4を下部から冷却することによって、鋳型1の上方からシリコン融液を加熱するだけで、シリコン融液を下部から上部へ向けて一方向凝固させて、多結晶シリコンインゴットを得ることができる(例えば、特許文献1参照)。なお、これらはすべて真空容器(図示せず)内に配置される。
特開平9−263489号公報 15th Photovoltaic Specialists Conf.(1981)、P576〜P580、"A NEW DIRECTIONAL SOLIDIFICATION TECHNIQUE FOR POLYCRYSTALLINE SOLAR GRADE SILICON"
シリコン融液4は、表面からの抜熱が大きいため、シリコン融液4の表面が先に凝固してしまい、液体のシリコン融液が内部に取り残されると、後で取り残されたシリコン融液が凝固して膨張し、シリコンインゴットの表面があたかも噴火したような状態となりシリコンインゴットに割れが生じる。よって、シリコン融液4の表面を凝固させないように、シリコン融液4の表面を加熱した状態で、鋳型1の下部から抜熱を行うことにより、シリコン融液4を真直ぐ一方向に凝固させる必要がある。
しかし、図6に示される一般的なシリコン鋳造用装置では、シリコン融液4は鋳型1の底部と側部の双方に接触しているため、鋳型1の下部に設置した冷却手段7による抜熱の際に、鋳型1の底部からだけではなく側部からも冷却手段7へと抜熱が生じてしまう。その結果、鋳型1の側面が冷却され、凝固界面が凹型となるので、シリコンインゴット上端での最終凝固が不均一となる。このとき、シリコンの凝固膨張による残留応力が生じ、シリコンインゴットにクラックが発生しやすくなるという問題がある。
このような問題を回避するために、鋳型断熱材3の厚みを厚くして鋳型1の側面からの抜熱を抑制する方法が考えられるが、鋳型断熱材3を設けるスペースを大きくする必要があり、その結果、鋳造装置全体を大きくする必要がある。また、側面全体の断熱性が高いために凝固時間が長くなり、全体としてシリコンインゴットを鋳造する時間が極端に延びるために生産性が低下するという問題もある。
また、鋳型1の側面に加熱手段を設けて加熱するという方法も考えられるが、加熱手段を設けるスペースが必要となり、鋳造装置全体を大きくする必要がある。また、電力の消費量が多くなるために高コストとなり、また省エネルギーという観点からも問題になる。
本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、多結晶シリコンインゴットを鋳造する際に、冷却手段による抜熱に伴う鋳型側面からの抜熱を防ぐことによってシリコンインゴットの割れを防止するシリコン鋳造用装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のシリコン鋳造用装置は、上部に開口部を備え底部と側部とを有し、その内部にシリコン融液を保持・凝固させる鋳型と、前記鋳型の側部の外周を囲繞してなる鋳型断熱材と、前記鋳型の上方に配置された鋳型加熱手段と、前記鋳型の下方に配置された冷却手段と、前記鋳型と前記冷却手段との間に介在され、前記鋳型及び前記冷却手段それぞれ当接する鋳型ホルダーと、を備えたシリコン鋳造用装置であって、前記鋳型ホルダーは、前記鋳型の側部の直下部に当接するように配置された外周部材と、前記鋳型の底部の略中心部に当接するように配置された、前記外周部材よりも熱伝導率が高い中心部材と、を有し、前記中心部材は、前記鋳型と当接するその上面の差し渡し寸法をD、前記冷却手段と当接するその下面の差し渡し寸法をHとしたときに、寸法比D/Hが0.2以上0.8以下であり、前記鋳型の内部にシリコン融液を保持したときに、前記鋳型の底部の略中心部から前記鋳型ホルダーを経て前記冷却手段に向かう熱流束Aと、前記鋳型の側部の直下部から前記鋳型ホルダーを経て前記冷却手段に向かう熱流束Bとの熱流束比A/Bが1より大となるような構成とした。
このように鋳型と冷却手段との間に、鋳型ホルダーを介在させて、鋳型の中心部と外周部(側部)から冷却手段へとこの鋳型ホルダーを経由して流れる熱流束を適正にし、側部の直下部から抜ける熱流束を中心部から抜ける熱流束よりも少なくなるように構成したので、直接、鋳型と冷却手段とを接触させたときと比べて、シリコン融液は側部が冷却されすぎることがなく中心部とバランスを取りながら、より均一に冷却される。また、本発明のシリコン鋳造装置において、前記中心部材は、前記外周部材よりも熱伝導率を高くしたので、これらの2つの部材を組み合わせるだけで、側部の直下部から抜ける熱流束と中心部から抜ける熱流束との比を適正にすることができる。また、本発明のシリコン鋳造装置において、前記中心部材の前記鋳型と当接するその上面の差し渡し寸法をD、前記冷却手段と当接するその下面の差し渡し寸法をHとしたときに、寸法比D/Hが、0.2以上0.8以下としたので、冷却手段から鋳型の側部材までの熱伝導を遅くすることができる。したがって、中心部材の下面が冷却手段と接する大きさと、中心部材の上面が鋳型と接する大きさとを最適にすることができるので、特に中心部材を経由して鋳型から冷却手段へと移動する熱流束を最適に合わせることができる。
なお本明細書において、「鋳型の側部の直下部」とは、鋳型の側部の外面と鋳型の側部の内面とを鉛直下方に延在させたときに、これらの面によって切り取られた鋳型ホルダーの上面部を指す。また、熱流束は単位時間に単位面積を通過する熱量を指す。
本発明の他のシリコン鋳造用装置は、前記外周部材と前記冷却手段との間に、前記中心部材の一部が介在するように構成したので、冷却手段の上に中心部材が安定して配置され、さらにその上に外周部材が安定して載置された鋳型ホルダーとなる。
また、本発明の他のシリコン鋳造用装置は、前記中心部材の一部と前記外周部材との間の一部に空隙を設けてなる
また、本発明の他のシリコン鋳造装置は、前記中心部材の一部と前記外周部材との間に前記中心部材よりも熱伝導率が低い低熱伝導率層を設けてなる。
また、本発明の他のシリコン鋳造用装置は、上部に開口部を備え底部と側部とを有し、その内部にシリコン融液を保持・凝固させる鋳型と、前記鋳型の側部の外周を囲繞してなる鋳型断熱材と、前記鋳型の上方に配置された鋳型加熱手段と、この鋳型の下方に配置された冷却手段と、前記鋳型と前記冷却手段との間に介在され、該鋳型に当接する鋳型ホルダーと、を備えたシリコン鋳造用装置であって、前記鋳型ホルダーは、前記鋳型の側部の直下と当接する面に凹凸部を有し、前記鋳型の内部にシリコン融液を保持したときに、前記鋳型の底部の略中心部から前記鋳型ホルダーを経て前記冷却手段に向かう熱流束Aと、前記鋳型の側部の直下部から前記鋳型ホルダーを経て前記冷却手段に向かう熱流束Bとの熱流束比A/Bが1より大となるような構成としてなる。
なお、本明細書において、ある面の差し渡し寸法とは、この面の外郭形状の重心点を通過し、この面に含まれる直線であって、この面の外郭形状によって切り取られてできる線分のうち最小の長さのものを指すものとする。
以上のように、本発明のシリコン鋳造用装置によれば、鋳型と冷却手段との間に、鋳型ホルダーを介在させて、鋳型の中心部と外周部(側部)から冷却手段へとこの鋳型ホルダーを経由して流れる熱流束を適正にし、側部の直下部から抜ける熱流束を中心部から抜ける熱流束よりも少なくなるように構成したので、直接、鋳型と冷却手段とを接触させたときと比べて、シリコン融液は側部が冷却されすぎることがなく中心部とバランスを取りながら、より均一に冷却される。その結果、凝固界面が凹面になるのを防止することができ、シリコンインゴット上端での最終凝固の不均一性がなくなるためシリコンの凝固膨張による残留応力が生じにくく、インゴットのクラック発生を抑制することができる。
以下、各請求項に関わる発明を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明にかかるシリコン鋳造装置であり、(a)はその構成図、(b)はその作用を示す図である。
図1(a)に示すように、鋳型1は、上部に開口部を備え底部と側部とを有する構成であり、その内部にシリコン融液4を保持・凝固させることができるようになっている。この鋳型は、例えば、カーボンや炭素繊維強化炭素材料(C/C材)などからなり、鋳型の底部を構成する一つの底部材1aと、鋳型の側部を構成する4つの側部材1bを組み合わせた分割、組み立て可能な分割鋳型などで構成される。なお、底部材1aと側部材1bは、ボルト(不図示)などで固定したり、底部材1aと側部材1bが丁度嵌まる枠部材(不図示)で固定したりすることによって分割可能に組み立てられる。
なお、鋳型1の内表面には、離型材層2を塗布することが望ましい。このような離型材層2を設けることによって、鋳型1の内部のシリコン融液4を凝固した後に鋳型1の内壁とシリコンインゴットとが融着することがなく、底部材1aや側部材1bを何回も繰り返して使用することができる。このような離型材層2は、例えば、窒化シリコン(Si)の粉体をPVA(ポリビニルアルコール)水溶液で混ぜ合わせて鋳型1の内面に塗布することによって形成することができる。PVA水溶液などで混合することによって、粉体である窒化シリコンがスラリー状となり、黒鉛製の鋳型1に塗布しやすくなる。窒化シリコンの粉体としては、0.4〜0.6μm程度の平均粒径を有するものが用いられ、このような窒化シリコンと濃度が5〜15重量%程度のポリビニルアルコール水溶液に混合してスラリー状とし、へらや刷毛などで鋳型1の内表面に塗布する。その状態で自然乾燥又はホットプレートに載せて乾燥させて脱脂処理した後、鋳型1内にシリコン融液4を注湯する。鋳型1の内表面への離型材層2の塗布は、窒化シリコンと二酸化シリコンの粉体を混合したものを、塗布することも可能である。また、スラリーを塗布するだけではなく、プラズマ溶射機を用いて直接、離型材層2を設けてもよい。
この鋳型1の側部には、その外周を囲繞するように鋳型断熱材3が設けられる。この鋳型断熱材3を設ける目的は、シリコン融液4を鋳型1に保持したときに、鋳型1の側部からの抜熱を抑制し、後述する鋳型加熱手段6と冷却手段7とによる一方向凝固を行いやすくするためである。鋳型断熱材3としては、グラファイトフェルトなどの主成分をカーボンとする材質が望ましく、特にその表面をカーボンの粉体でコーティング処理を行ったものを用いれば、シリコン融液が付着して劣化するという問題を減少させることができるので望ましい。
鋳型1の上方には鋳型加熱手段6が配置される。この鋳型加熱手段6から鋳型1の内部に保持したシリコン融液4に対して、上部から熱を供給することによって、その凝固を制御し、一方向凝固を行うことができる。具体的には、例えば、抵抗加熱式のヒーターや誘導加熱式のコイルなどを用いることができる。
また、鋳型1の下方には、本発明にかかる鋳型ホルダー5を間に介して冷却手段7が設けられている。この鋳型ホルダー5は、鋳型1と鋳型断熱材3とを保持している。この鋳型ホルダー5の構成については後述する。冷却手段7は鋳型1の内部に保持したシリコン融液4に対して、その下方から抜熱するという作用を有しており、上述の鋳型加熱手段6によって同時に加熱することによって、シリコン融液4の下部から上部へと向けて一方向凝固を行うことができる。冷却手段7としては、例えばステンレス(SUS)などの金属板を用いることができ、内部に水などの冷媒を循環させるなどして、鋳型1の内部のシリコン融液4から鋳型ホルダー5を通して効果的に抜熱できるように構成されている。
次に、図1(b)を用いて、本発明のシリコン鋳造用装置にかかる鋳型ホルダー5の作用について説明する。鋳型ホルダー5は、鋳型1と冷却手段7との間に配置され、それぞれに当接するように構成されている。そして、図に示すように、鋳型1の内部にシリコン融液を保持したときに、鋳型1の底部の略中心部から鋳型ホルダー5を経て冷却手段7に向かう熱流束Aと、鋳型1の側部の直下部から鋳型ホルダー5を経て冷却手段7に向かう熱流束Bとの熱流束比A/Bが1より大きくなるような構成としている。
ここで、熱流束とは、物体内に定常的な温度勾配dT/dxがあるとき、単位時間に単位面積を通過する熱流束qは、
q=−k(dT/dx)
で表され(比例定数kは熱伝導率)、本発明においては、定常状態では鋳型ホルダー5の上面温度=鋳型1の温度、鋳型ホルダー5の下面温度=冷却手段7の温度となるので、鋳型ホルダー5の上面と下面の温度勾配dT/dxに対する熱流束である。したがって、ここで指す熱流束Aおよび熱流束Bは、鋳型ホルダー5の厚み方向を単位時間に単位面積に通過する熱量の大きさを示すものとなっている。つまり、これらの熱流束が大きければ熱を伝えやすく、逆に小さければ熱を伝えにくいことを表している。
このように、本発明の鋳型ホルダー5においては、熱流束Aが熱流束Bよりも大きくなるように構成されているので、鋳型1の底部の中心部からの抜熱は、鋳型1の側部からの抜熱よりも大きくなる。したがって、直接、鋳型1と冷却手段7とを接触させたときと比べて、シリコン融液4は側部が冷却されすぎることがなく中心部とバランスを取りながら、より均一に冷却されるので、シリコン融液4の凝固界面が凹型になることを防ぎ、その結果、シリコンインゴット上端での最終凝固の不均一性がなくなるためシリコンの凝固膨張による残留応力が生じにくく、インゴットのクラック発生を抑制することができる。
なお、鋳型ホルダー5の熱流束比A/Bは、2以上とすることがさらに望ましい。この範囲であれば、鋳型ホルダー5の中心部と側部の直下部との熱流束の違いが大きいため、より効果的に冷却手段7による鋳型の側部からの抜熱を抑制することができる。そのため、凝固界面が凹型になることを防ぎ、その結果、シリコンインゴット上端での最終凝固の不均一性がなくなるためシリコンの凝固膨張による残留応力が生じにくく、インゴットのクラック発生を抑制することができる。
このような本発明の構成を得るため、図1に示した鋳型ホルダー5では、鋳型1の底部の略中心部に当接する中心部材5aと鋳型1の側部の直下部に当接する外周部材5bとを具備するようにし、外周部材5bと冷却手段7との間に、中心部材5aの一部が介在するように構成した例を示す。この構成によれば、冷却手段7の上に中心部材5aが安定して配置され、さらにその上に外周部材5bが安定して載置された鋳型ホルダー5が得られる。
そして、中心部材5aの熱伝導率を外周部材5bの熱伝導率よりも大きくするようにすれば、鋳型1の中心部の熱流束Aが側部の直下部の熱流束Bよりも大きくなるので、本発明の構成となる。
このような材料は、高温下での熱伝導率を基準に選ぶことが望ましく、鋳型ホルダー5の中心部材5aとして、例えばグラファイト(熱伝導率:約50W/mk)やSiC(熱伝導率:約35W/mk)などの材料を用いることができ、鋳型ホルダー5の外周部材5bとしては、例えばグラファイトフェルト(熱伝導率:約0.6W/mk)やCCM(日本カーボンの登録商標)などの炭素繊維強化炭素材料(C/C材)(熱伝導率:約1W/mk)といった材料を用いることができる。
また、図1(b)に示すように、鋳型1の底部の略中心部における中心部材5aの厚みTaと、鋳型1の側部の直下部における外周部材5bの厚みTbとによって、それぞれの部位における熱流束比A/Bを調整することが望ましい。例えば、鋳型ホルダー5の中心部材5aの厚みTaを固定したとき、外周部材5bの厚みTbを大きくすれば、熱流束比A/Bを小さくすることができ、逆に、外周部材5bの厚みTbを小さくすれば、熱流束比A/Bを大きくすることができる。
また、上述では中心部材5aと外周部材5bとの間に熱伝導率の違いを設けたが、それ以外の方法として、外周部材5bと冷却手段7との間に介在された中心部材5aの一部と、この外周部材5bとの界面に、熱の流れを規制する熱規制構造を設けてもよい。図2は鋳型ホルダー5の中心部材5aと鋳型ホルダーの外周部材5bとの界面に熱規制手段を設けた例を示す本発明にかかる鋳型ホルダーの構造図である。図2(a)は、中心部材5a側に凹凸構造の熱規制手段を設けた例を示し、図2(b)は、外周部材5b側に凹凸構造の熱規制手段を設けた例を示す。このように界面に熱規制手段の一例である凹凸構造を設けることによって、鋳型ホルダー5の中心部材5aと鋳型ホルダー5の外周部材5bの間に空隙ができ、この部位を通過する熱流束Bを小さくすることができるので、例えば、中心部材5aと外周部材5bとを同一の材料で構成したとしても、本発明の熱流束比A/B>1となる構成を得ることができる。
図2(c)は、中心部材5aと外周部材5bとの界面に低熱伝導率層5cを設けた本発明にかかる鋳型ホルダーの例を示す構造図である。このように界面に熱規制手段の一例である低熱伝導率層5cを設けることによって、この部位を通過する熱流束Bを小さくすることができるので、図2(a)、(b)などと同様に、中心部材5aと外周部材5bとを同一の材料で構成したとしても、本発明の熱流束比A/B>1となる構成を得ることができる。このような低熱伝導率層5cとしては、熱伝導率の低いグラファイトフェルトなどを用いることができる。
次に、図3に示すように、鋳型ホルダー5の中心部材5aの上面と鋳型1とが当接する面の差し渡し寸法をD、鋳型ホルダー5の下面と冷却手段7に当接する面の差し渡し寸法をHとしたとき、この寸法比D/Hは、0.2以上0.8以下とすることが望ましい。この範囲内であれば、冷却手段7から鋳型1側部の直下までの熱の伝導を遅くすることができ、より効果的に冷却手段7による鋳型1の側部からの抜熱を抑制することができるので、凝固界面が凹型になることを防ぎ、その結果、シリコンインゴット上端での最終凝固の不均一性がなくなるためシリコンの凝固膨張による残留応力が生じにくく、インゴットのクラック発生を抑制することができる。この範囲より小さいと、鋳型ホルダー5の外周部材5bにより冷却手段7による抜熱を必要以上に遮ってしまうために、シリコン融液4が凝固する時間が長くなったり、シリコン融液4を底部から一方向に凝固させることが難しくなったりする。また、この範囲より大きいと、効果的に冷却手段7による鋳型1の側部からの抜熱を抑制することができない。
次に、多結晶シリコンの鋳造を行う方法について説明する。図5は、本発明にかかるシリコン鋳造用装置を用いた場合の全体構成の一例を示す構造図である。鋳型1の上部には原料シリコン10を溶融するための溶解坩堝8が保持坩堝9に保持されて配置され、溶解坩堝8と保持坩堝9の底部にはシリコン融液を出湯するための出湯口11が設けられる。また、溶解坩堝8、保持坩堝9にはそれぞれ上部加熱手段12、側部加熱手段13が配置されている。
例えば、高純度石英などからなる溶解坩堝8内に入れられたシリコン原料は、抵抗加熱式のヒーターや誘導加熱式のコイルなどからなる、上部加熱手段12および側部加熱手段13によって加熱溶融され、シリコン融液となって底部の出湯口11から下部にある鋳型1内に注湯される。鋳型1に注ぎ込まれたシリコン融液4は、鋳型1の側面を鋳型断熱材3によって断熱するとともに、上部からは鋳型加熱手段6によって加熱し、下部には冷却手段7を接触もしくは近づけることによって下部から鋳型ホルダー5を通して抜熱し、一方向凝固を実現させる。
シリコン融液4は、表面からの抜熱が大きいため、シリコン融液4の表面が先に凝固してしまい、液体のシリコン融液が内部に取り残されると、後で取り残されたシリコン融液が凝固して膨張し、シリコンインゴットの表面があたかも噴火したような状態となりシリコンインゴットに割れが生じる。この問題を防止するため、シリコン融液4の表面を凝固させないように、シリコン融液4の上部に位置する鋳型加熱手段6によりシリコン融液4の表面を加熱する必要がある。このような状態で、鋳型1の下部の冷却手段7を接触もしくは近づけることによって、下部から本発明にかかる鋳型ホルダー5を通して抜熱を行えば、直接、鋳型と冷却手段とを接触させたときと比べて、シリコン融液4は側部が冷却されすぎることがなく中心部とバランスを取りながら、より均一に冷却される。その結果、凝固界面が凹面になるのを防止しながら、シリコン融液4を一方向凝固させることができる。凝固後に、シリコンインゴットを冷却し、鋳型断熱材3を取り外し、最後に鋳型1からシリコンインゴットを取り出すことにより多結晶シリコンインゴットが完成する。
このように本発明のシリコン鋳造用装置によれば、シリコンインゴット上端での最終凝固の不均一性がなくなるため、シリコンの凝固膨張による残留応力が生じにくく、インゴットのクラック発生を抑制することができる。
なお、本発明の実施形態は上述の例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることはもちろんである。
例えば、上述の図1に示した鋳型ホルダー5は、鋳型1の底部の略中心部に当接する中心部材5aと鋳型1の側部の直下部に当接する外周部材5bとを具備するようにし、外周部材5bと冷却手段7との間に、中心部材5aの一部が介在するように構成した例によって説明したが、これに限るものではなく、外周部材5bと冷却手段7との間に、中心部材5aを介在させなくてもよい。具体例を図4(a)に示す。図4(a)のような構成において、本発明の構成とするためには、例えば、中心部材5aの熱伝導率を外周部材5bの熱伝導率よりも高い材料を用いて構成するようにすればよい。あるいは、外周部材5bが鋳型1の底部と当接する面あるいは外周部材5bが冷却手段7と当接する面の凹凸にしたり、面仕上げを粗くしたりしてもよい。このようにすれば、鋳型1の内部にシリコン融液を保持したときに、鋳型1の底部の略中心部から鋳型ホルダー5を経て冷却手段7に向かう熱流束Aと、鋳型1の側部の直下部から鋳型ホルダー5を経て冷却手段7に向かう熱流束Bとの熱流束比A/Bが1より大となるので、本発明にかかる鋳型ホルダー5となる。
また、鋳型ホルダー5として中心部材5aと外周部材5bを設けなくてもよい。図4(b)に示した例は、鋳型ホルダー5において、鋳型1の側部の直下部から冷却手段7へと熱流束Bが通過する途上の箇所に、低熱伝導率領域5dを設けた例である。この低熱伝導率領域5d以外は一様な材料によって構成しておけばよく、鋳型1の内部にシリコン融液を保持したときに、鋳型1の底部の略中心部から鋳型ホルダー5を経て冷却手段7に向かう熱流束Aと、鋳型1の側部の直下部から、鋳型ホルダー5および低熱伝導率領域5dを経て冷却手段7に向かう熱流束Bとの熱流束比A/Bが1より大となるので、本発明にかかる鋳型ホルダー5となる。
さらに、図4(c)に示した例は、鋳型ホルダー5において、鋳型1の側部の直下部から冷却手段7へと熱流束Bが通過する途上の箇所に凹凸部5eを設けた例である。この例では鋳型ホルダー5の上面の鋳型1との当接する面に凹凸部5eを設けたが、例えば、冷却手段7側の下面側に設けても構わない。さらに、凹凸部の代わりに面粗さを粗くしてもよい。このようにすれば、鋳型1の内部にシリコン融液を保持したときに、鋳型1の底部の略中心部から鋳型ホルダー5を経て冷却手段7に向かう熱流束Aと、鋳型1の側部の直下部から鋳型ホルダー5を経て冷却手段7に向かう熱流束Bとの熱流束比A/Bが1より大となるので、本発明にかかる鋳型ホルダー5となる。
また、上述の説明に用いた図では、冷却手段7の大きさとしては、従来の例(図6)に示したのと同じく、鋳型1とその周囲を囲繞する鋳型断熱材3をその上に載置できる大きさとして示したが、これに限るものではなく、鋳型ホルダー5のサイズが鋳型1とその周囲を囲繞する鋳型断熱材3をその上に載置できる大きさであればよい。ただし、鋳型1の側部の直下部から冷却手段7へと熱流束Bが通過するように構成されていることが必要なので、鋳型1の側部の直下部の外側、すなわち鋳型1の側部の外面を鉛直下方に延在させたときに、冷却手段7と必ず接触するように構成することが望ましい。
以下、本発明の実施例について説明する。
高純度黒鉛からなる厚み2mmの鋳型の側部材1bを4枚と厚み5mmの鋳型の底部材1aを1枚とを準備した。これらの部材に、平均粒径0.5μmの窒化シリコン粉末と平均粒径20μmの二酸化珪素粉末を秤量して8.7%のPVA水溶液で攪拌混合してスラリー状にした離型材を刷毛で塗布してホットプレートに載せて乾燥し、離型材層2を得た。その後、離型材層2を内側になるように、これらの部材同士を組み合わせて、内寸330mm×330mm、深さ320mmとした図1に示す鋳型1を作製した。
この鋳型1の外周を囲繞するように、図1に示す形状のグラファイトフェルトにカーボン粉末をコーティングした材質からなる鋳型断熱材3を配置した。なお、鋳型断熱材3の厚みは30mmとした。
さらに、鋳型1の下方には鋳型1と鋳型断熱材3を保持する厚み25mmの鋳型ホルダー5を配置した。また、鋳型ホルダー5の中心部材5aは1500℃のときにおける熱伝導率が49W/m・Kのグラファイトを用い、鋳型ホルダー5の外周部材5bは1500℃のときにおける熱伝導率が1〜10W/m・Kの炭素繊維強化炭素材料(C/C材)を用いた。なお、鋳型ホルダー5には400mm角の矩形状のものを用いた。
これらの鋳型1、鋳型断熱材3、鋳型ホルダー5は、シリコン鋳造用装置の内部の冷却手段7上の所定位置にセットした。冷却手段7としては、ステンレス(SUS)の金属板を用い、内部に定温に保った水を循環させた。また、鋳型加熱手段6として、外径360mm、内径220mmのドーナツリング形状の黒鉛ヒーターを鋳型1の上方の所定位置に配置した。
その後、装置の内部を80Torrに減圧したアルゴン雰囲気とし、黒鉛ヒーターの鋳型加熱手段6を使って1000℃に加熱した状態で鋳型1の内部にシリコン融液75kgを注湯して8時間かけて徐々に凝固させた。冷却後固化した多結晶シリコンインゴットを鋳型1から取り出し、シリコンインゴットのクラックの有無について調べた。
なお、鋳型ホルダーの外周部材5bの熱伝導率については、炭素繊維強化炭素材料(C/C材)の種類を変えることによって変更し、厚みを変えることによって鋳型ホルダー5の中心部と側部の直下部の熱流束比A/Bを変えた鋳型ホルダー5を作製し、上述の評価を行った。さらに、鋳型ホルダー5の中心部材5aの上面と鋳型1とが当接する面の差し渡し寸法D(円形なので直径)を変えた。差し渡し寸法Hは、400mm角の矩形状のホルダーを用いているので、400mmとなる。以上のように、鋳型ホルダー5を作製し、上述の評価を行った。
これらの結果を表1に示す。表1のクラック状況の評価結果において、記号で示した内容は以下の通りである。
◎:全く観察されなかった、○:わずかに認められるが全く問題なし、△:若干認められるがシリコンインゴットの端部除去時に切り落とせるので許容範囲、×:顕著に認められ不可
Figure 0004484501
表1より、従来の鋳型ホルダー5である試料No.1についてはシリコンインゴットに対して、クラックが顕著に認められた。これは、冷却手段7による鋳型1の側面からの抜熱が顕著であり、鋳型の側面が冷却されてしまったためである。
また、熱流束比A/Bが2よりも小さい試料No.2〜6の鋳型ホルダー5においては、鋳型ホルダー5の中心部と側部の直下部の熱流束の違いが小さいため、冷却手段7による鋳型の側部材1bからの抜熱を抑制する効果がやや乏しく、許容範囲ではあるが若干のクラックの発生が認められた。
また、鋳型ホルダー5の中心部材5aの径の比D/Hが0.8よりも大きい試料No.2、7、12、17の鋳型ホルダー5においては、冷却手段7による鋳型の側部材1bからの抜熱を抑制する効果がやや乏しくなり、許容範囲ではあるがシリコンインゴットにクラックの発生が認められた。また、鋳型ホルダー5の中心部材5aの径の比D/Hが0.2よりも小さい試料No.6、11、16、21の鋳型ホルダー5においては、鋳型ホルダー5の外周部材5bにより冷却手段7による抜熱を必要以上に遮ってしまうために、発明の効果がやや乏しくなり、許容範囲ではあるがシリコンインゴットにクラックの発生が認められた。
これに対して、本発明の最適な範囲となる試料No.8〜10、13〜15、18〜20の鋳型ホルダー5は、すべて○(全く問題なし)以上の結果となり、本発明の効果を確認することができた。
(a)は、本発明のシリコン鋳造用装置の構成を示す図であり、(b)は(a)の作用を示す模式図である。 (a)〜(c)は、本発明のシリコン鋳造用装置にかかる鋳型ホルダーの例を示す図である。 本発明のシリコン鋳造用装置の構成を示す図である。 (a)〜(c)は、本発明のシリコン鋳造用装置にかかる鋳型ホルダーの他の例を示す図である。 本発明にかかるシリコン鋳造用装置の全体構成を示す構造図である。 一般的なシリコン鋳造用装置の構成を示す図である。
符号の説明
1:鋳型
1a:底部材
1b:側部材
2:離型材層
3:鋳型断熱材
4:シリコン融液
5:鋳型ホルダー
5a:鋳型ホルダーの中心部材
5b:鋳型ホルダーの外周部材
5c:低熱伝導率層
5d:低熱伝導率領域
5e:凹凸部
6:鋳型加熱手段
7:冷却手段
8:溶解坩堝
9:保持坩堝
10:原料シリコン
11:出湯口
12:上部加熱手段
13:側部加熱手段
A、B:熱流束
D、H:差し渡し寸法
Ta、Tb:厚み

Claims (5)

  1. 上部に開口部を備え底部と側部とを有し、その内部にシリコン融液を保持・凝固させる鋳型と、
    前記鋳型の側部の外周を囲繞してなる鋳型断熱材と、
    前記鋳型の上方に配置された鋳型加熱手段と、
    前記鋳型の下方に配置された冷却手段と、
    前記鋳型と前記冷却手段との間に介在され、前記鋳型及び前記冷却手段それぞれ当接する鋳型ホルダーと、を備えたシリコン鋳造用装置であって、
    前記鋳型ホルダーは、前記鋳型の側部の直下部に当接するように配置された外周部材と、前記鋳型の底部の略中心部に当接するように配置された、前記外周部材よりも熱伝導率が高い中心部材と、を有し、
    前記中心部材は、前記鋳型と当接するその上面の差し渡し寸法をD、前記冷却手段と当接するその下面の差し渡し寸法をHとしたときに、寸法比D/Hが0.2以上0.8以下であり、
    前記鋳型の内部にシリコン融液を保持したときに、前記鋳型の底部の略中心部から前記鋳型ホルダーを経て前記冷却手段に向かう熱流束Aと、前記鋳型の側部の直下部から前記鋳型ホルダーを経て前記冷却手段に向かう熱流束Bとの熱流束比A/Bが1より大となるような構成としてなるシリコン鋳造用装置。
  2. 前記外周部材と前記冷却手段との間に、前記中心部材の一部が介在するように構成してなる請求項1に記載のシリコン鋳造用装置。
  3. 前記中心部材の一部と前記外周部材との間の一部に空隙を設けてなる請求項2に記載のシリコン鋳造用装置。
  4. 前記中心部材の一部と前記外周部材との間に前記中心部材よりも熱伝導率が低い低熱伝導率層を設けてなる請求項2に記載のシリコン鋳造用装置。
  5. 上部に開口部を備え底部と側部とを有し、その内部にシリコン融液を保持・凝固させる鋳型と、
    前記鋳型の側部の外周を囲繞してなる鋳型断熱材と、
    前記鋳型の上方に配置された鋳型加熱手段と、
    前記鋳型の下方に配置された冷却手段と、
    前記鋳型と前記冷却手段との間に介在され、該鋳型に当接する鋳型ホルダーと、を備えたシリコン鋳造用装置であって、
    前記鋳型ホルダーは、前記鋳型の側部の直下と当接する面に凹凸部を有し、
    前記鋳型の内部にシリコン融液を保持したときに、前記鋳型の底部の略中心部から前記鋳型ホルダーを経て前記冷却手段に向かう熱流束Aと、前記鋳型の側部の直下部から前記鋳型ホルダーを経て前記冷却手段に向かう熱流束Bとの熱流束比A/Bが1より大となるような構成としてなるシリコン鋳造用装置。
JP2003398187A 2003-11-27 2003-11-27 シリコン鋳造用装置 Expired - Lifetime JP4484501B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003398187A JP4484501B2 (ja) 2003-11-27 2003-11-27 シリコン鋳造用装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003398187A JP4484501B2 (ja) 2003-11-27 2003-11-27 シリコン鋳造用装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005152985A JP2005152985A (ja) 2005-06-16
JP4484501B2 true JP4484501B2 (ja) 2010-06-16

Family

ID=34723103

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003398187A Expired - Lifetime JP4484501B2 (ja) 2003-11-27 2003-11-27 シリコン鋳造用装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4484501B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6014336B2 (ja) * 2012-02-28 2016-10-25 シャープ株式会社 シリコン鋳造用鋳型、シリコン鋳造方法、シリコン材料の製造方法および太陽電池の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005152985A (ja) 2005-06-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2640874B1 (en) Apparatus and method for directional solidification of silicon
JP2006273666A (ja) シリコン融解坩堝及びこれを用いたシリコン鋳造装置並びに多結晶シリコンインゴットの鋳造方法
JP5656623B2 (ja) SiC単結晶の製造装置および製造方法
JP4863637B2 (ja) シリコン鋳造装置及び多結晶シリコンインゴットの鋳造方法
JP2006282495A (ja) 鋳型及びこれを用いた多結晶シリコンインゴットの製造方法
WO2012020462A1 (ja) シリコンの電磁鋳造装置
JP6401051B2 (ja) 多結晶シリコンインゴットの製造方法
JP4484501B2 (ja) シリコン鋳造用装置
JP4471692B2 (ja) 離型層を有するシリコン溶融用容器の製造方法
JP4497943B2 (ja) シリコン鋳造用鋳型とそれを用いたシリコン鋳造装置
JP2018012632A (ja) 多結晶シリコンインゴットの製造方法
JP4340124B2 (ja) シリコン鋳造用装置
JP4741221B2 (ja) 多結晶シリコンの鋳造方法とこれを用いた多結晶シリコンインゴット、多結晶シリコン基板並びに太陽電池素子
JP4868757B2 (ja) 半導体インゴットの製造方法
JP6522963B2 (ja) 鋳造用装置およびインゴットの製造方法
JP2006272373A (ja) 鋳型及びこれを用いた鋳造装置並びに多結晶シリコンインゴットの製造方法
JPH09263489A (ja) シリコン鋳造用鋳型および鋳造法
JP2002308616A (ja) 多結晶シリコンの製造方法
JP2004322195A (ja) 一方向凝固シリコンインゴット及びこの製造方法並びにシリコン板及び太陽電池用基板
JP2005213088A (ja) 鋳型およびこれを用いた鋳造装置
JP2006083024A (ja) 多結晶シリコンインゴットの鋳造方法、これを用いた多結晶シリコンインゴット、多結晶シリコン基板、並びに太陽電池素子
WO2002024982A1 (en) Method for producing crystal thin plate and solar cell comprising crystal thin plate
JP4365669B2 (ja) シリコン鋳造用鋳型
JP4412919B2 (ja) 鋳造装置
JP2014141360A (ja) シリコン用鋳造装置およびシリコンの鋳造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090624

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090819

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090915

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091214

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100223

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140402

Year of fee payment: 4