JP4482657B1 - 3次元コンテンツを立体コンテンツに自動変換するステレオビューア - Google Patents

3次元コンテンツを立体コンテンツに自動変換するステレオビューア Download PDF

Info

Publication number
JP4482657B1
JP4482657B1 JP2009221403A JP2009221403A JP4482657B1 JP 4482657 B1 JP4482657 B1 JP 4482657B1 JP 2009221403 A JP2009221403 A JP 2009221403A JP 2009221403 A JP2009221403 A JP 2009221403A JP 4482657 B1 JP4482657 B1 JP 4482657B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
eye
dimensional
content
stereoscopic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009221403A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011070432A (ja
Inventor
哲夫 広内
Original Assignee
学校法人 文教大学学園
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 学校法人 文教大学学園 filed Critical 学校法人 文教大学学園
Priority to JP2009221403A priority Critical patent/JP4482657B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4482657B1 publication Critical patent/JP4482657B1/ja
Publication of JP2011070432A publication Critical patent/JP2011070432A/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)
  • Processing Or Creating Images (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

【課題】2D表示装置用の3Dコンテンツデータを立体ディスプレイ装置用データに加工して出力するステレオビューアを実現する。
【解決手段】3Dコンテンツデータを入力する入力部と、そのデータから左目用と右目用の2次元表示画像を生成する画像生成部と、左目と右目の位置および視線方向用のデータ保持部と、を備える。左目と右目間はdで、その視線方向は、距離に応じた輻輳角で交わる。画像生成部は、左目右目用画像用記憶領域を水平方向に分割して、左目用右目用2D表示画像を生成する。視線方向をθ変えるには、横をx方向、縦をy方向、xとyに垂直な手前をz方向とするとき、左目位置(xl、yl、zl)と右目位置(xr、yr、zr)との差を(−d×cos(θ)、yl−(1/χ)×yr、d×sin(θ))、とする。この式を含め、プログラム中の圧縮率χで縦横比を調整し、見やすい画像とする。
【選択図】図6

Description

この発明は、インターネットウエブサイト上で主に提供され通常のディスプレイ装置用の3次元コンテンツを、立体ディスプレイ装置用の立体コンテンツに自動変換するステレオビューアに関するものである。
一般に、テキストのみの画面に比べて2D(2次元)画像で表現できる情報量はより多く、さらに、2Dのコンテンツと比較して3D(3次元)コンテンツの情報量はより多い。3次元コンテンツの場合は、テキストを読まなくても直感的に内容を理解できることもある。インターネットウエブを3次元で表現することによるメリットに、この様に、2Dコンテンツに比べてより多くの情報量を表現できるという点がある。このようなことから、3D表現を採用したサイトが次第に増加している。
3Dのオブジェクトを記述する言語としては、例えば、VRML(Virtual Reality Modeling Language:仮想現実モデリング言語)や、その後継規格としてX3D(XMLベースの3次元コンピュータグラフィックスを表現するためのファイルフォーマット)がある。また、WPF(Windows Presentation Foundation)なども知られている。
上記の言語を用いて、仮想3次元空間に3Dコンテンツが表現される。また、その3Dコンテンツの閲覧者は、通常、上記仮想3次元空間に設けた視点から見た景色を2D表示装置に表示することで閲覧するが、上記視点を自由に移動させるか自由な位置に置くなどして、3次元コンテンツであることを確認し、実感することができる。
本発明は、画像が静止した状態でも上記3次元コンテンツの立体性を実感できる様にするために、上記の3次元コンテンツのデータを立体ディスプレイ装置用データに加工して出力するステレオビューアに関するものである。この、立体ディスプレイ装置は、より実物に近い表示ができることから、展示用の表示の他に、コンピュータゲーム、訓練用シミュレータ、装置の遠隔操作の表示装置、などに既に用いられており、またその応用分野は拡大している。
本発明の想定する立体ディスプレイ装置は、左右の目それぞれに異なる画像を提供することで3次元表示を行うものであり、このような方式のものとしては、例えばメガネを使用するものとして、(1)左右の映像をそれぞれ赤と青の光で重ねて映写し、左右の映像に直交する直線偏光をかけて重ねて投影し、それぞれ赤と青のカラーフィルタの付いたメガネで分離するアナグリフや、(2)左右の映像に直交する直線偏光をかけて重ねて投影し、これを偏光フィルタにより分離する偏光フィルタ方式、(3)映像に合わせて、左右の映像が交互に遮蔽されるように液晶シャッターが駆動するメガネを利用する液晶シャッター方式、などが知られている。また、メガネを使用しない方式のものとしては、(4)視差障壁を設けて、左右の目に別々の光線を入射するようにしたもの、(5)光線再生型であるが、レンチキュラーレンズやフライアイレンズアレイを用いて光線の波面を再生するインテグラルディスプレイ、などが知られている。
T.Okino,H.Murata,K.Taima,T.Iinuma,K.Oketani:「New television with 2D/3D image conversion technologies」、Proceedings of SPIE - The International Society for Optical Engineers. vol.2653 pp.96-103(1996) 荒屋真二:「VRML/X3D 技術講座」、http://www.fit.ac.jp/~araya/jis/、VRML Automation、sample 8.(2008年9月8日)
本発明では、2D表示装置用に用意された3次元コンテンツのデータを立体ディスプレイ装置用データに加工して出力するステレオビューアを実現することである。
本発明のステレオビューアは、観察者に3次元画像表示用の左目用画像と右目用画像とを提示するためのそれぞれの表示信号を出力する装置である。この装置は、異なる視点から見た画像を2次元表示装置に表示することのできる3次元コンテンツデータを入力する入力部と、上記3次元コンテンツデータの、予め決められた左目位置および視線方向と右目位置および視線方向それぞれから見た左目用2次元表示画像と右目用2次元表示画像を生成する画像生成部と、上記左目用2次元表示画像と右目用2次元表示画像間でそれぞれの変化の同期をとる同期部と、上記左目位置および視線方向と右目位置および視線方向のそれぞれのデータを保持するデータ保持部と、を備える。上記左目位置と右目位置は、所定の距離(d)を隔てたものであり、上記左目視線方向と右目視線方向とは、対象物までの距離に応じた輻輳角をもって交わる。この輻輳角は、より遠くの対象物に対してはより小さい。また、上記画像生成部は、表示画像記憶領域を左目用画像用記憶領域と右目用画像用記憶領域とに水平方向に2分割したそれぞれの領域に、上記左目用2次元表示画像と右目用2次元表示画像とを生成する。これは、画像表示装置の記憶領域に関するものである。視線方向を変える場合は、左目から右目に向かう横方向をx方向とし、x方向に垂直で表示画像の上向き縦方向をy方向とし、x方向とy方向に垂直な手前方向をz方向とするとき、視線方向を角度θだけ変える場合に、左目位置(xl、yl、zl)と右目位置(xr、yr、zr)について、以下の様に変換する。
Figure 0004482657
ここで、圧縮率χを0.5より大きくすることで、横が狭い画像を表示し、圧縮率χをそれより小さくすることで、横幅のある画像を表示することができる。この圧縮率χの値を調節することにより、3Dコンテンツを画面サイズの異なった複数の立体ディスプレイ装置のもとで表示することが可能になる。このステレオビューアの出力は、サイドバイサイド型の表示装置、例えばヘッドマウントディスプレイの左目用画像と右目用画像として出力する。
本発明をアナグリフ方式の3次元画像表示に適用する場合は、その左目用画像と右目用画像とを提示するために色変換を行う画像変換部を通して出力する。
また、液晶シャッター方式の3次元画像表示、例えばフィールドシークェンシャル液晶表示装置、に適用する場合は、その左目用画像と右目用画像とを交互に出力する画像変換部を通して出力する。
また、偏光フィルタ方式の3次元画像表示装置の左目用画像と右目用画像とを提示するためには、上記左目用画像と右目用画像を、互いに直交する偏光が透過する領域に合わせて配列する画像変換部を通して出力する。
視差障壁方式またはレンチキュラーレンズ方式では、専用のメガネを用いる必要が無いが、この3次元画像表示装置の左目用画像と右目用画像とは、その視差障壁またはレンチキュラーレンズの縦縞に合わせて、前記縦縞の1周期中に縦縞状の左目用画像と右目用画像を交互に並列して配置する画像変換部を通して出力する。
また、観察者から見て横方向の移動は、上記左目位置および右目位置の移動で行い、観察者から見て縦方向の移動は、上記3次元コンテンツデータにおける回転で行う。この様に、3次元画像表示における移動成分を分解することによって、観察者が自由な観察位置で観察するためのプログラムを容易に作成できるようになる。
この発明によって、インターネットウエブサイト上の2D表示装置用に用意された3次元コンテンツのデータを用いて、立体画像表示をリアルタイムで行うことができる。
ルート1に、ウェブサイトのVRMLコンテンツを閲覧する従来の方法(非立体的な閲覧方法)を示し、ルート2は、本発明のステレオビューアを用いる方法を示す。 立体アニメ動画を例に、立体コンテンツを制作して閲覧するまでを示す図である。 閲覧者が立体視のもとで仮想世界をウォークスルーすることを可能にするための、ステレオビューアに付加する同期機構を説明する図である。 ウェブサイトからダウンロードされたVRMLコンテンツが立体ディスプレイ装置に立体画像として表示されるまでの流れを示す図である。 両眼視差を考慮した左眼位置座標と右目位置座標の関係を示す図である。 ステレオビューアが、パソコン(Windows(登録商標)パソコン)に備わっているWEBブラウザ(IE)とインストールされたVRMLプラグイン「Cortona VRML Client」(以下、Cortonaと略記する)を用いてVRMLコンテンツの立体視化を行うためのプログラムは、<1>HTML言語で記述された2画像生成プログラム、<2>VRML言語で記述された立体視設定プログラム、<3>JavaScript(登録商標)言語で記述された画像同期プログラムの3つから構成されるが、その立体視を実現するウォークスルーに限定して、これらのプログラムの連携について説明するための図である。 コード1を示す図である。 コード2を示す図である。 コード3を示す図である。 コード4を示す図である。 コード5を示す図である。 コード6を示す図である。 コード7を示す図である。 コード8を示す図である。 コード9を示す図である。 コード10を示す図である。
以下に、本発明のステレオビューアについて説明する。これを用いることで、例えば、ウェブサイト上のVRML(Virtual Reality Modeling Language :仮想現実モデリング言語)コンテンツに対して、閲覧者との間で対話によるウォークスルーを行いながら仮想世界を立体視で閲覧することが出来るようになる。このステレオビューアは、通常の非立体のVRMLコンテンツをそのまま立体コンテンツに変換することを可能とする。閲覧者はこれを用いることにより、ウェブサイトにアップロードされたVRMLコンテンツを、WEBブラウザのもとでウォークスルーしながら立体視で閲覧することが出来るのである。
図1のルート1に、ウェブサイトのVRMLコンテンツを閲覧する従来の方法(非立体的な閲覧方法)を示す。通常、VRMLコンテンツはホームページの一部としてウェブページに埋め込まれ、ウェブサイトにアップロードされる。閲覧者は、VRMLコンテンツを描画するソフトウェア(以降、VRMLプラグインと言う)をWEBブラウザのプラグンとして、あらかじめクライアントパソコンにインストールしておく。ルート1では、閲覧者がWEBブラウザからウェブページをアクセスすると、そこに埋め込まれたVRMLコンテンツのソースコードをVRMLプラグインが解析し、その仮想世界を画面に描画する、というものである。
これに対して、図1のルート2は、本発明のステレオビューアを用いる方法を示す。この方法は、通常の2次元(2D)ディスプレイ装置に代えて立体(3D)ディスプレイ装置を用い、VRMLコンテンツを立体視化表示するステレオビューアをルート1に追加したものである。ステレオビューアはソフトウェアで実現することも可能で、例えば、ウェブサイトで稼動するプログラムとして、HTML(HyperText Markup Language)、VRML、JavaScript(登録商標)の3つの言語で記述することができる。
ルート2についてより詳しく説明すると、閲覧者がWEBブラウザを用いて、ステレオビューアの構成要素の1つであるHTML言語によるプログラム(ウェブページ)をアクセスすると、ステレオビューアからリンクされたVRMLコンテンツがウェブサイトからダウンロードされる。そして、ステレオビューアが立体視環境を準備し、そのもとでVRMLプラグインが立体視可能な画像を立体ディスプレイ装置に描く。
以下に、このステレオビューアが、ウェブサイトのVRMLコンテンツから立体視可能な仮想世界を、如何にして生成するのかを示す。
立体コンテンツを制作して閲覧するまでを、立体アニメ動画を例に取ると、以下のようなプロセスに分けられる(図2)。なお以降、プロセス<1>、<2>等は、ここで挙げたプロセスを指しているものとする。
プロセス<1>:立体視の原理に基づく適切な立体フォーマットを有する立体表示装置を選定する。
プロセス<2>:左眼用と右眼用の1対のアニメ画像の枠組みを表示装置に適合する形式で用意する。
プロセス<3>:左右2枚のアニメ画像を、視差を付けて生成する。
プロセス<4>:時間順に流れる多数対の左右のアニメ画像に対して、左右同期させて描画する機構を設ける。
プロセス<5>:アニメ画像から構成される動画映像を立体表示装置に掛けて閲覧する。
ウェブサイトのVRMLコンテンツを立体視する原理的なプロセスは、通常のテレビ番組の立体視を行う上記のプロセスと同じである。
テレビの分野では、立体アニメ動画と同様なプロセスで、通常のテレビ番組(非立体番組)を立体視する技術が開発されている。そのプロセスは次の通りである。
プロセス<1>は、立体テレビの立体フォーマットとして、サイドバイド形式が採用される。
プロセス<2>は、テレビ画面は左右に2分割され、左眼用を左画面、右眼用を右画面に対応させ、その画面を、
プロセス<3>で生成された2画像を表示する領域とする。そしてプロセス<3>で、その2つの画像から左右の視差の付いた1対の画像が作られるが、このための視差アルゴリズムを考案するのが難しい。現在のところ、映像の水平方向の動きから奥行きを推定するアルゴリズム(MTD法)(非特許文献1)、および背景や色を奥行きの手掛かりとするアルゴリズムなどが開発されている。いずれにしてもプロセス<3>では、奥行き判定を半導体演算素子で高速処理している。また、
プロセス<4>の左右の同期と描画は、電子的な高速な処理の流れの過程でプロセス<4>と同時に実現している。
プロセス<5>で、視聴者は通常のテレビ番組を立体テレビで受信する。これにより番組を立体視で閲覧できる。
まず、立体ディスプレイ装置の立体フォーマットを定めることにする。ステレオビューアが表示対象とする立体ディスプレイ装置のフォーマットは、「サイドバイサイド形式」を採用する(プロセス<1>)。この形式は、古くから立体写真用のフォーマットとして用いられていたが、21世紀に入ると液晶立体ディスプレイ装置や立体テレビ放送の受像機に応用され、現在では、いくつもある立体フォーマットの中で代表的なものとなっている(他にトップアンドボトム形式、フィールドシーケンシャル形式、フレームシーケンシャル形式などがある)。立体フォーマットが立体ディスプレイ装置とVRMLコンテンツの間で一致しないと、立体表示は不可能である。
サイドバイサイド形式の立体ディスプレイ装置を用いた立体視化の流れを、図2の内容に沿って説明する。
(1)まず、ディスプレイ装置の1画面は左右の2画面に分割する。
(2)次に、左画面には左眼用画像、右画面には右眼用画像の枠組みを用意する(プロセス<2>)。
(3)この時、2つの画像は横方向が2分の1に圧縮し、左右の両画像の間で両眼視差と輻輳角を付ける。
(4)ウォークスルーを行なう度に、左右の画像の間で同期を取りながら描画する(プロセス<4>)。
(5)閲覧時にはハードウェア機能(またはソフトウェア機能)を用いて、左右の画像をともに横方向を2倍に拡大し、両画像を重ね合わせる。閲覧者はこのディスプレイ画面を立体視する(プロセス<5>)。
ステレオビューアが描画を任せるVRMLプラグイン側では、左右の2つの描画エンジンが稼動する。閲覧者が仮想世界をウォークスルーする場合、分割された左右どちらかの画面からマウスドラッグにより、ウォークスルー情報を与えることになるが、本ビューアでは右画面からその情報を与え、その情報は右画面の描画エンジンから左画面の描画エンジンに瞬時に伝えられる必要がある。このような伝達を可能とする手段がVRMLプラグイン側に用意されていれば、左右の描画エンジンは同期の取れた左右の画像を描くことが出来る。これがステレオビューアにおける同期(プロセス<4>)である。
同期を取るには、マウス操作によるウォークスルーだけではなく、他にも色々な指示情報が考えられるが、このような同期機構をステレオビューアに付加することにより、立体視のもとで閲覧者は、仮想世界をウォークスルーすることが可能になるのである(図3)。上記のような同期を可能とする手段を提供するVRMLプラグインとしては、パラレルグラフィックス社のCortonaがあるので、これを用いる例を以下に示す。
ウェブサイトからダウンロードされたVRMLコンテンツが、立体ディスプレイ装置に立体画像として表示されるまでの流れを図4に示す。この図4を用いて、ステレオビューアの全体像を説明する。図4は、次の3つの部分に分けられている。[I]の部分は、立体視化の対象となるもの(VRMLコンテンツ)であり、[II]の部分がステレオビューアであり、[III]の部分が、閲覧に用いる立体ディスプレイ装置とWEBブラウザ(IE)と実際の描画を担当するVRMLプラグイン(Cortona)である。より具体的には、ウェブサイト5からインターネットを介して入力部1がVRMLコンテンツを取得する。データ保持部2L、2Rにそれぞれ保持された左目、右目の位置と視線方向データを、同期部3を介して同期をとることで、ウォークスルーにおいてずれが無いようにする。これらのコンテンツやデータをもとに画像生成部4L、4Rが、それぞれ左目、右目用画像を生成する。生成された画像は、描画エンジン6L、6Rを介して、立体ディスプレイ装置7の左、右画面7L、7Rに描画される。
また、このステレオビューアは、次の3つの要素プログラムから構成される。
(1) 2画像生成プログラム(HTML言語で記述:プロセス<2>を担当)
(2) 立体視設定プログラム(VRML言語で記述:プロセス<3>を担当)
(3) 画像同期プログラム(JavaScript(登録商標)言語で記述:プロセス<4>を担当)
この要素プログラムの概要は、次の通りである。
(1′)2画像生成プログラムは、プロセス<2>を実現する。これはHTML言語で記述されるウェブページであり、左右の2画像の枠組みを立体ディスプレイ装置に生成する働きをする(HTML言語のTable機能を利用)。
(2′)このウェブページには、プロセス<3>を実現する立体視設定プログラムが埋め込まれ(HTML言語のEmbed機能を利用)、左右両眼用の画像に視差を与える。このプログラムはVRML言語で記述され、[III]の部分のウェブサイトにアップロードされているVRMLコンテンツにURL(Uniform Resource Locator:統一資源位置指定子)を介して連結する(VRML言語のInline機能を利用)。
(3′)そして2つの立体視設定プログラムの間には、画像同期プログラムが介在する。JavaScript(登録商標)言語で記述されたこのプログラムは、プロセス<4>を実現し、左右の画像の同期を保つ働きをする。この画像同期プログラムは、CortonaのVRML Automation機能に立体視に関するウォークスルーなどの情報を伝える。
そして最終段階で、立体視情報を受け取ったCortonaの左右の描画エンジンは、視差の伴った左右画像を描画するのである。なお、ステレオビューアはウェブ関連の言語で記述されるため、[I]の部分のウェブサイトにアップロードすることが可能となる。
次に、VRMLコンテンツの画像を2つ用意する方法を述べる。VRMLプラグイン(Cortona)は、1つのVRMLコンテンツに1つの描画エンジンが対応する仕様になっている。そのため、1つのウェブページに同一内容の2つのVRMLコンテンツを埋め込むと、VRMLプラグインの描画エンジンが2つ同時に起動して2枚の画像を生成する。この特性を利用してディスプレイ画面を左右に2分割し、そこに2つの画像を左右に並置して描画することにする。これにより、立体フォーマットがサイドバイサイド形式となる。
画像の実際の埋め込みは、図7のコード1のようにHTML言語のTableタグを用いて行う(9)(紙面の都合で必要最小限の内容しか記していない)。Tableタグの中のTdタグ(Objectタグでもよい)を用いて2画面を設定する。その中にEmbedタグを用いてVRMLコンテンツに連結する立体視設定プログラム(VRML言語で記述されたもの)を埋め込む。その所在の設定はsrcアトリビュートで行う。Tableタグの全体は、ウェブページのBodyタグ部分に記載する。
Embedタグのscrアトリビュートに設定された2つのVRMLプログラム(プログラム名はstereoL.wrlとstereoR.wrl)は、VRMLプラグインの2個の描画エンジンによって左右の分割画面に描画する。ただし、厳密に言えば、2つのVRMLプログラムは、ウェブサイト上のVRMLコンテンツにリンクを張っているだけであり、そのリンク先のVRMLコンテンツの仮想世界が描画される。2つのVRMLプログラムは前述したように立体視設定プログラムであり、その役割は、リンク先のVRMLコンテンツに立体視情報を与えることである。なお、当然のことであるが、左右画像の間に視差が付かなければ、その画像の間では立体視感は生じない。
2画像生成プログラム(プログラム名はstereo.html)のコードの全体像は、図8のコード2のようになる(必要最小限の内容のみ記載)。このプログラムは、ウェブページを構成し、ステレオビューアの中で最初に起動されるプログラムである。その起動はWEBブラウザ(IE)によって行われる。
WEBブラウザは、このウェブページをアクセスすると、画面を横に2分割して立体視可能な2画像を左右に作り出す。なお、Scriptタグのsrcアトリビュートに示されたJavaScript(登録商標)プログラム(プログラム名はStereoAPI.ja)は、左右の画像の同期を取るプログラム(第5章で述べた画像同期プログラム)である。このプログラムは、ウェブページの実行が開始された時点で、Bodyタグのonloadアトリビュートによって画像同期プログラムの中のinitメソッドが呼び出されると、これによってローディングされる。
次に、左右画像の間に設ける必要のある視差の設定について説明する。
VRMLプラグインがコントロールする1つの仮想世界には、ウォークスルーする透明な1つ(1人)のアバターが存在し、そのアバターの眼(1つの眼しか持たない)を通して、閲覧者は仮想世界を眺める。そこで、左右2つの仮想世界に存在する2つのアバターのそれぞれの眼を、立体視を担う左眼と右眼に対応させ、それに両眼視差と輻輳角を与える。
アバターの画像についても、両眼視差とは、左眼と右眼との間に距離(人間の両眼の距離は6.5cm程度)があり、この差によって描かれる左画像と右画像の違いを両眼視差という。この視差により立体感が生み出される。また輻輳角とは、両眼の視線の成す角度をいう。両眼の視線を手前から遠方に移すに従って、輻輳角は正の値から零に変化する。この角度の調整によって立体像全体の遠近感を定めることが出来る。輻輳角が零(つまり、視線は平行で交わらない場合であり、交差点はアバターから無限遠にある)であれば、立体像全体は画面から飛び出して感じられるが、輻輳角が増す(つまり、視線は交わり、交差点は無限遠からアバターの手前に移る)に従って、同じように立体視する閲覧者にとっては、立体像全体は画面の奥に引っ込むように感じられる。
アバターにとっての輻輳角は、人間における輻輳角とは異なり、負の値を与えることが出来る。この場合には、視線の交差点は、アバターの後方に存在することになり、このときは、立体視する閲覧者にとっては、輻輳角が零から負の方向で小さくなるに従って、立体像全体は、輻輳角が零に比べて、画面からより手前に飛び出すように感じられる。
2画像の視差は、アバターの左眼と右眼の両眼視差の値で決まる。アバターの眼はVRML言語ではViewpointノードに対応しているので、立体視用の眼をViewpointノードを用いて作ることにする。Viewpointノードのpositionフィールドが眼の位置、orientationフィールドが視線方向を担うことになる。VRML言語においては、Transformノードと呼ばれる座標変換ノードが用意されている。このノードを用いて座標の平行移動、回転、縮小拡大を行うが、このノードはViewpointノードとも併用することが出来る。以下にVRML言語を用いて、アバターの左眼の視点を定める方法を、図9のコード3を参照して以下に述べる(紙面の都合上、必要最小限の内容のみ記述する)。
この例は、ワールド座標系内で、アバターの左眼が座標点(x,y,z)にあり、視線方向は水平面上でy軸を中心にθ回転している場合(δ=±1、0≦θ≦2π)の例である。x値とz値は両眼視差と右眼の座標点から算出される値であり、αは輻輳角で、それは視線がαラジアン(−a1≦α≦a2、ここで、a1とa2はともに正値であり、実用上は約5度以下の値)だけy軸を中心に回転することを示す。仮想空間をウォークスルーする場合には、positionフィールドの値を構成するx、y、z値および、orientationフィールドの値を構成するδ値とθ値は、ともに右眼のそれらと同期を取ってリアルタイムに変化する。
ステレオビューアが表示対象とするサイドバイサイド形式の立体ディスプレイ装置は上記のように、立体視の閲覧の際に、ハードウェア機能(またはソフトウェア機能)によって、左右の両画像が横に2倍に伸ばされて画面一杯に広がり、2重に重なり合う。そこで、両画像を描画生成する段階で、その画像の縦対横の比率を2対1の縦長にする必要があるが、これは立体メガネの視野を縦対横の比率について1対2の横長にするのと同じである。視野の縦対横の比率を変更するのは、上記の図9のコード3全体に図10のコード4に示す座標変換を施すことによって行なう。図10のコード4の2行目のχについては、χ=0.5とする。
立体視設定プログラムは、左眼用と右眼用の2つ(プログラム名はstereoL.wrlとstereoR.wrl)があり、そのコードの全体像は、図11のコード5、図12のコード6のようになる(紙面の都合で必要最小限の内容しか記していない)。コード5におけるχについては、χ=0.5とする。これら2つのプログラムが、図13のコード7の画像同期プログラムと連携して左右の画像に視差を与えるが、この点については、後段で説明する。
立体視設定プログラムの働きは、次のように3つある。(1)右眼用の立体視設定プログラムに立体視情報とウォークスルー実行に必要なアバター情報を設定する。これらの情報は、左右画像間の同期プログラムによって読み取られ、そのプログラムで利用される。(2)上記の様に、アバターに立体メガネを装着させる。(3)描画対象のVRMLコンテンツのURLを設定する。実際に仮想世界として描画されるコンテンツはこのURLを持つVRMLコンテンツである。
実際のウォークスルーにおいては、右眼の視点位置のデータは、VRMLプラグインによって右眼用の立体視設定プログラムのProximitySensorノードにデータとして反映される。そして、そのデータをリアルタイムに画像同期プログラムが読み取り、そのデータに両眼視差を加えた値が左眼の視点位置として、左眼のViewpointノードに伝達される。
ここで、左右画像の間の同期は、以下のように行う。
閲覧者がアバターの動きをコントロールして仮想世界を自由にウォークスルーできるようにするには、上記の一対のアバターについて、リアルタイムで連動する必要がある。このため、2画像を描画するVRMLプラグインの2つの描画エンジンを以下のように同期させる。
VRMLプラグインの左右の対話機構は、それぞれ単独での操作が可能であるが、左眼用の対話機構を停止し、右眼用の対話機構だけでアバターを操作し、その右眼用のアバターの視点情報を左眼用のアバターの視差を加えた視点情報として伝えることが出来れば、左右のアバターの動きを一体化することが可能となる。そのもとで、左右の描画エンジンが左右の画像を同時に描画するのである。
動作している左右の描画エンジンの間で情報を交換する仕組みは、VRML言語では用意されていない。しかし、VRMLプラグインのCortonaを提供するパラレルグラフィックス社は、「VRML Automation」と同社が呼んでいるこの仕組みをサポートしている。そこで、非特許文献2に沿う以下のようなVRML Automationを用いて、画像同期プログラムを制作した。
VRML Automationは、Document Object Model(DOM)と同じような概念で設計され、JavaScript(登録商標)言語のもとで使用される。その構文と使い方はDOMに似ている。
最初に、JavaScript(登録商標)言語で記述された画像同期プログラム(プログラム名はStereoAPI.js)のコードの全体像を、図13のコード7(非特許文献2に記載のsample8の枠組みを利用)に示す(但し、ウォークススーに関する必要最小限の内容のみ記す)。ただし、コード7におけるχについては、χ=0.5とする。
このプログラムは、WEBブラウザがコード2の2画像生成プログラム(stereo.html)をアクセスすると、その時点でローディングされ、最初にinitメソッドが実行される。このメソッドは種々の初期設定を行い(立体度、輻輳角、ヘッドライト、ウォークスルー速度などの初期設定を行うが、そのコードの記載は省略する)、その終了の後、walkThroughメソッドを呼び出してそれを駆動する。この駆動は図14のコード8のJavaScript(登録商標)言語のsetIntervalメソッドによって行われる。
ここで、walkthroughメソッドの呼び出しは、30ミリ秒間に1回、閲覧者による仮想世界のウォークスルー終了まで繰り返し行われる。walkthroughメソッド内部では、右眼(そのノードIDはViewR)の視点の位置情報はProximitySensorノード(そのノードIDはPS)から図15のコード9のVRML Automation命令によって取得され、変数(xR,yR,zR)にセットされる。そして、この右眼の視点の位置情報が図16のコード10のVRML Automation命令 によって、両眼視差による補正が加えられた左眼(そのノードIDはViewL)の視点の位置情報として、左眼のViewpointノード(そのノードIDはVP)に伝えられる。θは他の情報から求められる視線方向に関する換算角度であり、コード10におけるχについては、χ=0.5とする。この伝達は30ミリ秒に1回繰り返され、それに合わせてCortonaの左右の描画エンジンが駆動する。これにより、左右の画像の描画はリアルタイムに同期を取ることが出来るのである。同様な方法によって輻輳角やヘッドライトの向きの同期も取ることができる。
上記の説明では、両眼視差の設定について注釈を付記しないで記述したが、以下にそれについての説明を行う。ワールド座標におけるアバターの右眼の視点位置を座標(xr、yr、zr)とし、視線の向きが水平面に沿っている場合、両眼視差(距離)をdとし、水平面内における視線角度をワールド座標系の原点を中心としてθとすると、図5から、両眼視差を考慮した左眼の位置座標(xl、yl、zl)は、z軸が下向き正なので次の様に表すことができる。
Figure 0004482657
ここで、y座標にχ=0.5を掛けているのは、立体メガネの視野を横方向に2倍にして、VRMLコンテンツの立体フォーマットをサイドバイサイド形式とするためである。
このようにステレオビューアにおける視差の設定は非常に簡単である。しかし、注意が必要である。それは「アバターが装着する立体メガネは、アバターがワールド座標系内で水平面に沿って眺める場合にのみ有効に作用する」ということである。
ウェブサイトのVRMLコンテンツは景観をシミュレートするものが多く、ウォークスルーは地面歩行や水平飛行が主となり、視線方向を水平面上に沿ように限定しても、実用上それほど問題はない。それゆえ、アバターが装着する立体メガネは、視線方向を水平面方向だけに限定した。
しかし、アバターが仮想世界を地面に対して非平行な視線方向から眺める場合(見上げる、あるいは見おろす場合)にも立体視を行うことが出来るようことについて次に説明する。
まず、一般のVRMLプラグインにおけるウォークスルーは、アバター以外の仮想世界を構成する物体をワールド座標系に固定し、アバターだけがワールド座標系の空間を移動することによって実現される。以降これを、「視点水平移動によるウォークスルー方式」と呼ぶ。さらに、空間における移動や回転は相対的なものであり、アバターをワールド座標系に固定して、それ以外の仮想世界を構成する物体をワールド座標系の空間で移動や回転させても、閲覧者から眺めると、正常なウォークスルーを行っているように見える。
そこで、本実施例では、任意の視線方向から仮想世界の閲覧を可能にするため、アバター以外の仮想世界自体を直接、ワールド座標系のもとで回転させた後、アバターの立体メガネによってワールド座標系の水平面に沿った方向から眺めるという「仮想世界回転によるウォークスルー方式」を用いる。これによって、閲覧者は、仮想世界を地面に対して水平でない視線方向から眺めることが出来るようになる。
仮想世界の回転は、ステレオビューアの操作卓に設けたボタンを通じて行う。ステレオビューアの内部では、VRML言語に用意されているCylinderSensorノードとSphereSensorノードによって回転が行われ、その回転情報がVRMLプラグインであるCortonaの描画エンジンに伝えられ、描画が行われる。これと同時に、立体視への対応は、上記の立体メガネを用いて行なう。
ウォークスルーにおける視線方向を、「水平方向」と「それ以外の方向」の2つに分離したのは、後者の処理において必要な多数の行列演算式の導出とその記述を避け、それをCortona以降のグラフィックドライバーにまかせるためである。この方策により、プログラム作成者の負担は軽減され、また、数値演算負荷を抑制することができる。
ステレオビューアは、パソコン(Windows(登録商標)パソコン)に備わっているWEBブラウザ(例えば、インターネットエクスプローラー:IE)とインストールされたVRMLプラグイン(Cortona)を用いてVRMLコンテンツの立体視化を行う。そのステレオビューアのプログラムは、<1>HTML言語で記述された2画像生成プログラム、<2>VRML言語で記述された立体視設定プログラム、<3>JavaScript(登録商標)言語で記述された画像同期プログラムの3つから構成される。図6に、立体視を実現するウォークスルーに限定して、これらのプログラムの連携について、全体を関連付けて説明する。
閲覧者がVRMLコンテンツを立体視で眺める場合、ウェブページとしての2画像生成プログラムをWEBブラウザ(IE)を用いてアクセスする。この2画像生成プログラムには、閲覧対象のVRMLコンテンツのURLを登録している立体視設定プログラムが埋め込まれている。IEはウェブページに記載された情報に従い、VRMLコンテンツの2画像を用意し、VRMLプラグイン(Cortona)を起動する。そして、Cortonaは2つの左右画像用の立体視設定プログラムを読み込み、そこに登録されたURLのリンク先で閲覧対象であるVRMLコンテンツの初期画像を左右の2画面に表示する(図6の太い破線の流れ)。これに合わせて、画像同期プログラムのinitメソッドが起動され、立体視の準備設定が行なわれる(図6の太い実線の流れ)。そして、初期画面は立体視設定プログラムの働きによって、立体視可能状態となる(図6の太い破線の流れ)。その後、画像同期プログラムのwalkthroughメソッドが30ミリ秒単位で繰り返し呼び出される。
閲覧者がウォークスルーのためにマウスを用いて、右画面(立体視ディスプレイ装置が立体視可能な状態では、左右画面が重なって表示されるが、その時は右画面を構成する部分)をドラッグすると、右画像のアバターの視点情報が右画像用の立体視設定プログラムに伝わる(図6の太い実線の流れ)。それによって右画面のCortona描画エンジンが右画像を更新描画し、ウォークスルーの結果は右画面に即座に反映する(図6の太い破線の右方向の流れ)。
画像同期プログラムのwalkthroughメソッドは、右画像のアバターの視点の動きをリアルタイムで監視している。ウォークスルーが行われると、右画像のアバターの視点情報が、VRML Automationの助けを借りて右画像用の立体視設定プログラムから取得され、その情報と両眼視差に基づいて、左画像のアバターの視点位置が計算される。そして、VRML Automationの助けを借りて左画像用の立体視設定プログラムに視点情報が伝えられる(図6の太い実線の流れ)。その視点を左画像のアバターの視点情報として、左画面のCortona描画エンジンが左画像を更新描画する(図6の太い破線の左方向の流れ)。walkthroughメソッドはこのサイクルを30ミリ秒毎に繰り返し、左右の画像は立体視状態のままで同期するのである。
上記の右画像と左画像とを入れ替えた構成にしても上記と同様な走査で同様な立体画像が得られることは明らかである。
上記のステレオビューアを利用に供するには、運用の問題を解決する必要がある。まず、第一は、閲覧対象のVRMLコンテンツのURLを得ることである。第二は、仮想世界の状況を知ることである。仮想世界は一般に、すべてが同じ幾何学的な縮尺で制作されるわけではない。ある仮想世界は、ウォークスルーしないと全体を把握できないような巨大な空間を持つ景観かもしれないし、また別のある仮想世界は、一目で分かるような単なる仮想物体かもしれない。前者は景観シミュレーションの仮想世界、後者は自動車模型の仮想世界に当たると言える。
このような状況が異なる種々の仮想世界に対応するステレオビューアには、あらかじめ仮想世界の幾何学的な情報などを与えておく必要がある。例えば、<1>仮想世界のワールド座標系に対する中心位置、<2>アバターがウォークスルーを行う速度、<3>アバターが乗り越える段差の高さ、<4>閲覧開始時点でのアバターの位置、<6>立体度、<7>輻輳角、<8>ヘッドライト強度などの情報である。ステレオビューアは、このような情報をパラメータとして事前に登録するテーブルを内部に確保している。ステレオビューアを用いる場合には、VRMLコンテンツの各仮想世界ごとに、このテーブルを用意する必要がある。
また、ステレオビューアを用いて仮想世界を立体視で常時楽しみたい閲覧者にとっては、テーブルの集合体が台帳(登録台帳と呼ぶ)として構築され、それは事前に用意されていれば便利であることは容易に理解できる。この登録台帳は、新規の仮想世界が生成されたら、その情報(パラメータ)が追加されるというものである。この台帳はインターネット上の検索エンジンサイトの検索台帳と同じ性格のものとなる。一般の閲覧者がWEBブラウザのもとでステレオビューアを起動すると、登録台帳は閲覧者に対して仮想世界のスムーズなウォークスルーを行わせ、最適な立体感を感知させるである。
本発明は、下記の様なそれぞれの画像変換部を備えることで、アナグリフ方式、偏光フィルタ方式、液晶シャッター方式、または視差障壁方式やレンチキュラーレンズ方式などの3次元画像表示装置に適用することができる。
(1)まず、上記の様に生成した左目用画像と右目用画像との、色変換を行う画像変換部を備えることで、アナグリフ方式の3次元画像表示用に用いることができる。(2)また、液晶シャッター方式の3次元画像表示装置に適用するためには、上記の様に生成した左目用画像と右目用画像とを交互に、直交する偏光面を変えて出力する画像変換部を備えるようにすればよい。(3)また、偏光フィルタ方式の3次元画像表示装置では、互いに直交する偏光が透過する領域が横縞(または縦縞)に配列されており、上記左目用画像と右目用画像をこの縞状領域の左目用領域と右目用領域に合わせて配列する画像変換部を通して出力する。(4)また、視差障壁方式またはレンチキュラーレンズ方式の場合は、視差障壁または円筒状レンズが縦縞に配置されており、この1周期中に縦縞状の左目用画像と右目用画像を交互に並列して配置する画像変換部を通して出力する。
上記においては、ウォークスルーを中心に説明したが、このウォークスルーは、ステレオフォトビューアやステレオビデオビューアに使用できることは当然のことである。これらのビューアでは、ステレオ画像の任意の場所を自由に滑らかに拡大縮小することは出来ない場合が多いが、このウォークスルーを適用することにより、その場所を自由にかつ滑らかに拡大縮小を行うことが可能になる。この際、縦横サイズの調整を、コード4の2行目、コード5の3行目におけるχを0.5とするとき、コード10の3行目のχとして0.5から僅かにずらした値を用いることで行うことができる。本発明は、VRMLコンテンツだけではなく、写真やビデオ映像の立体映像表示ソフト(ステレオビューア)の制作にも、容易に適用できることは明らかである。
1 入力部
2 データ保持部
3 同期部
4L、4R 画像生成部
5 ウェブサイト
6 ブラウザ
6L、6R 描画エンジン
7 立体ディスプレイ装置
7L、7R 画面

Claims (6)

  1. 観察者に3次元画像表示用の左目用画像と右目用画像とを提示するためのそれぞれの表示信号を出力する装置であって、
    異なる視点から見た画像を2次元表示装置に表示することのできる3次元コンテンツデータを入力する入力部と、
    上記3次元コンテンツデータの、予め決められた左目位置および視線方向と右目位置および視線方向それぞれから見た左目用2次元表示画像と右目用2次元表示画像を生成する画像生成部と、
    上記左目用2次元表示画像と右目用2次元表示画像間でそれぞれの変化の同期をとる同期部と、
    上記左目位置および視線方向と右目位置および視線方向のそれぞれのデータを保持するデータ保持部と、を備え、
    上記左目位置と右目位置は、所定の距離(d)を隔てたものであり、
    上記左目視線方向と右目視線方向とは、対象物までの距離に応じた輻輳角をもって交わり、
    上記画像生成部は、表示画像記憶領域を左目用画像用記憶領域と右目用画像用記憶領域とに水平方向に分割したそれぞれの領域に、上記左目用2次元表示画像と右目用2次元表示画像とを生成し、
    左目から右目に向かう横方向をx方向とし、x方向に垂直で表示画像の上向き縦方向をy方向とし、x方向とy方向に垂直な手前方向をz方向とするとき、視線方向を角度θだけ変える場合に、左目位置(xl、yl、zl)と右目位置(xr、yr、zr)について、
    Figure 0004482657
    とし、圧縮率χを変えることで見やすい縦横比の画像を表示することを特徴とする3次元コンテンツを立体コンテンツに自動変換するステレオビューア。
  2. アナグリフ方式の3次元画像表示用の左目用画像と右目用画像とを提示するために色変換を行う画像変換部を通して出力することを特徴とする請求項1に記載の3次元コンテンツを立体コンテンツに自動変換するステレオビューア。
  3. 液晶シャッター方式の3次元画像表示用の左目用画像と右目用画像とを交互に出力する画像変換部を通して出力することを特徴とする請求項1に記載の3次元コンテンツを立体コンテンツに自動変換するステレオビューア。
  4. 偏光フィルタ方式の3次元画像表示装置の左目用画像と右目用画像とを提示するために、上記左目用画像と右目用画像を、互いに直交する偏光が透過する領域に合わせて配列する画像変換部を通して出力することを特徴とする請求項1に記載の3次元コンテンツを立体コンテンツに自動変換するステレオビューア。
  5. 視差障壁方式またはレンチキュラーレンズ方式の3次元画像表示装置の左目用画像と右目用画像とを、視差障壁またはレンチキュラーレンズの縦縞に合わせて、前記縦縞の1周期中に縦縞状の左目用画像と右目用画像を交互に並列して配置する画像変換部を通して出力することを特徴とする請求項1に記載の3次元コンテンツを立体コンテンツに自動変換するステレオビューア。
  6. 3次元画像表示における移動において、
    観察者から見て横方向の移動は、上記左目位置および右目位置の移動で行い、
    観察者から見て縦方向の移動は、上記3次元コンテンツデータにおける回転で行う、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の3次元コンテンツを立体コンテンツに自動変換するステレオビューア。
JP2009221403A 2009-09-25 2009-09-25 3次元コンテンツを立体コンテンツに自動変換するステレオビューア Expired - Fee Related JP4482657B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009221403A JP4482657B1 (ja) 2009-09-25 2009-09-25 3次元コンテンツを立体コンテンツに自動変換するステレオビューア

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009221403A JP4482657B1 (ja) 2009-09-25 2009-09-25 3次元コンテンツを立体コンテンツに自動変換するステレオビューア

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4482657B1 true JP4482657B1 (ja) 2010-06-16
JP2011070432A JP2011070432A (ja) 2011-04-07

Family

ID=42351827

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009221403A Expired - Fee Related JP4482657B1 (ja) 2009-09-25 2009-09-25 3次元コンテンツを立体コンテンツに自動変換するステレオビューア

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4482657B1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103262552A (zh) * 2010-12-10 2013-08-21 富士通株式会社 立体动态图像生成装置、立体动态图像生成方法以及立体动态图像生成程序
CN112354179A (zh) * 2020-11-23 2021-02-12 浙江浙大中控信息技术有限公司 一种三维地理信息内容的显示与交互方法

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4938901B1 (ja) * 2011-05-11 2012-05-23 学校法人 文教大学学園 ズーミング可能な立体写真ビューア
JP4902012B1 (ja) * 2011-08-24 2012-03-21 学校法人 文教大学学園 ズーミング可能なステレオフォトビューア
JP5879873B2 (ja) * 2011-09-27 2016-03-08 日本電気株式会社 視差画像生成装置、視差画像生成方法及び視差画像生成装置の制御プログラム
KR101874494B1 (ko) * 2011-11-25 2018-07-06 삼성전자주식회사 특징점의 삼차원 위치 계산 장치 및 방법
JP5214040B2 (ja) * 2012-01-30 2013-06-19 学校法人 文教大学学園 ズーミング可能な立体写真ビューア
US10521013B2 (en) * 2018-03-01 2019-12-31 Samsung Electronics Co., Ltd. High-speed staggered binocular eye tracking systems

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000020757A (ja) * 1998-06-30 2000-01-21 Mr System Kenkyusho:Kk 立体画像処理装置、ユーザ・インタフェース装置、立体表示用バッファ制御方法及びその制御装置、立体画像表示装置、そしてプログラム記憶媒体
JP2001022344A (ja) * 1999-07-08 2001-01-26 Mixed Reality Systems Laboratory Inc 立体画像処理装置、その方法、立体視パラメータ設定装置、その方法そしてコンピュータプログラム記憶媒体
JP2002095018A (ja) * 2000-09-12 2002-03-29 Canon Inc 画像表示制御装置及び画像表示システム、並びに画像データの表示方法
JP2002092657A (ja) * 2000-09-12 2002-03-29 Canon Inc 立体表示制御装置、方法及び記憶媒体
JP2003067784A (ja) * 2002-07-30 2003-03-07 Canon Inc 情報処理装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11184453A (ja) * 1997-12-24 1999-07-09 Canon Inc 表示装置及びその制御方法、コンピュータ可読メモリ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000020757A (ja) * 1998-06-30 2000-01-21 Mr System Kenkyusho:Kk 立体画像処理装置、ユーザ・インタフェース装置、立体表示用バッファ制御方法及びその制御装置、立体画像表示装置、そしてプログラム記憶媒体
JP2001022344A (ja) * 1999-07-08 2001-01-26 Mixed Reality Systems Laboratory Inc 立体画像処理装置、その方法、立体視パラメータ設定装置、その方法そしてコンピュータプログラム記憶媒体
JP2002095018A (ja) * 2000-09-12 2002-03-29 Canon Inc 画像表示制御装置及び画像表示システム、並びに画像データの表示方法
JP2002092657A (ja) * 2000-09-12 2002-03-29 Canon Inc 立体表示制御装置、方法及び記憶媒体
JP2003067784A (ja) * 2002-07-30 2003-03-07 Canon Inc 情報処理装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103262552A (zh) * 2010-12-10 2013-08-21 富士通株式会社 立体动态图像生成装置、立体动态图像生成方法以及立体动态图像生成程序
CN112354179A (zh) * 2020-11-23 2021-02-12 浙江浙大中控信息技术有限公司 一种三维地理信息内容的显示与交互方法
CN112354179B (zh) * 2020-11-23 2023-09-05 浙江中控信息产业股份有限公司 一种三维地理信息内容的显示与交互方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011070432A (ja) 2011-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4482657B1 (ja) 3次元コンテンツを立体コンテンツに自動変換するステレオビューア
US10506223B2 (en) Method, apparatus, and device for realizing virtual stereoscopic scene
JP2007020142A (ja) 3dグラフィック処理装置及びこれを利用した立体映像表示装置
CN105282536A (zh) 一种基于Unity3D引擎的裸眼3D图文交互方法
JP2011164781A (ja) 立体画像生成プログラム、情報記憶媒体、立体画像生成装置、及び立体画像生成方法
JP2011205195A (ja) 画像処理装置、プログラム、画像処理方法、椅子および観賞システム
Gadia et al. Consumer-oriented Head Mounted Displays: analysis and evaluation of stereoscopic characteristics and user preferences
JP2006254240A (ja) 立体画像表示装置、その方法及びプログラム
Kim et al. HoloStation: augmented visualization and presentation
Nocent et al. Toward an immersion platform for the world wide web using autostereoscopic displays and tracking devices
Vismara et al. Analysis of stereoscopic visualization in a consumer-oriented head mounted display
JP6601392B2 (ja) 表示制御装置、表示制御方法、及び、プログラム
Jüttner et al. A standalone Interface for web-based virtual reality of calculated fields
JP2005011275A (ja) 立体画像表示システム及び立体画像表示プログラム
Schild et al. Integrating stereoscopic video in 3D games
JP5545995B2 (ja) 立体表示装置、その制御方法及びプログラム
JPH11184453A (ja) 表示装置及びその制御方法、コンピュータ可読メモリ
WO2018146667A1 (en) System & method for generating a stereo pair of images of virtual objects
Nie et al. True 3D stereo display technology of digital railway location system
KR20180010740A (ko) 사용자 인터렉션이 가능한 3d 영상 콘텐츠 생성 시스템 및 방법
Peng et al. High-efficiency generating of photorealistic super-multiview image for glasses-free three-dimensional display based on distributed rendering
González et al. Synthetic content generation for auto-stereoscopic displays
Hristov Research of Modern Technologies and Approaches for the Development of a Web-Based Information System for Visualization of Three-Dimensional Models...
Galloso et al. Foundations of a new interaction paradigm for immersive 3D multimedia
CN113660476A (zh) 一种基于Web页面的立体显示系统及方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140402

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees