JP4481208B2 - シート材送り機構及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ローラによってシート材を搬送する機構、及びそれを備えた画像形成装置に関するものである。
従来より、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置においては、複数対のローラを用いて、紙などのシート材を装置筐体内で移動させている。画像形成装置には、画像形成部が設けられている。画像形成部の上流側には、シート材を画像形成部に向けて搬送するための給紙機構が設けられ、画像形成部の下流側には画像形成されたシート材を筐体外への排出に向けて搬送する排紙機構が設けられている。
また、給紙機構を構成するローラとして、中実弾性体からなるローラ(以下、「中実ローラ」と称する)ではなく中空弾性体からなるローラ(以下、「中空ローラ」と称する)を用いるものも存在している(特許文献1参照)。
特開2004−175488号公報
しかしながら、従来の画像形成装置では、画像形成後のシート材を一対の中実ローラで挟んで搬送する場合、中実ローラとの当接跡すなわちコロ跡がシート材表面に残ることがあった。本出願人のみたところ、画像形成後のシート材には、画像形成のためのトナーが表面に付着しているため、それがコロ跡を残す要因の一つと考えることができる。
一方、上記のコロ跡の問題に対処するため、画像形成後のシート材に対しては、中空ローラを用いて搬送する態様も考えられる。しかしながら、中空ローラを用いてシート材を搬送する場合には、中空ローラの変形度合いが中実ローラよりも大きいことに起因して、中空ローラの回転量とシート材の搬送距離との関係が常に一致しない問題がある。すなわち、規定どおりローラを回転させても規定どおりシート材が進行しないこととなり、設計上どおり移動量を実現するシート材の搬送が行えなくなる恐れがある。特に、かかる問題は、シート材の表裏の反転を伴う両面印刷などを行う場合に重要であり、反転動作を行うローラに対してはより厳格な設計どおりの搬送結果が求められる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、シート材の表面にコロ跡が残存することを防止することが可能であり、且つ、より確実に設計どおりの搬送量を獲得することができる、シート材送り機構及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係るシート材送り機構は、駆動手段によって回転される駆動ローラと、前記駆動ローラに対してシート材搬送路を介して対向すると共に、該シート材から伝達される力によって回転される従動ローラと、前記駆動ローラ及び従動ローラをそれぞれ支持する支持体とを備え、前記駆動ローラ及び従動ローラはそれぞれ前記支持体の外周部に嵌合される弾性筒状体を有し、前記従動ローラは、前記支持体との間に中空部を有しており、前記駆動ローラは、前記支持体との間に中空部を有しないか又は前記従動ローラよりも狭い中空部を有することを特徴とする。
好適には、前記従動ローラを支持する前記支持体は、基体部と、スリットとを含み、前記基体部は、間隔を隔てて対向するリング状の凹溝を、少なくとも2つ以上有しており、前記スリットは、前記凹溝の内部を横切り、且つ、前記基体部の外周面に開口するように設けられており、前記中空部の内部の空気は、前記スリットから換気可能であり、前記従動ローラを構成する前記弾性筒状体は、その両側端縁を対応する前記凹溝に嵌め込まれるようにして、前記支持体と組み合わされている。
また、本発明は、同課題を解決するための画像形成装置も提供する。
その画像形成装置は、画像形成部と、その上流側に設けられた給紙機構と、前記画像形成部の下流側に設けられた排紙機構とを備え、前記排紙機構は、前述したシート材送り機構を含み、前記排紙機構における排紙ローラ対は前記駆動ローラ及び従動ローラであることを特徴とする。
好適には、前記排紙ローラ対の上流側には、定着ローラ対が設けられている共に、該排紙ローラ対の下流側には、反転ローラ対及び排紙口が設けられており、前記排紙ローラ対における前記駆動ローラは、シート材を前記排紙口を介して完全に排紙するように正転方向に回転可能であると共に、シート材を前記反転ローラ対に送り返せるように反転方向にも回転可能である。
本発明によれば、シート材の表面にコロ跡が残存することを防止することが可能であり、且つ、より確実に設計どおりの搬送量を獲得することができる。
なお、本発明の他の特徴及びそれによる作用効果は、添付図面を参照し、実施の形態によって更に詳しく説明する。
以下、この発明に係る画像形成装置をレーザービームプリンター(LBP)として実施した場合の実施の形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、図中、同一符号は同一又は対応部分を示すものとする。
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置の構成を模式的に示す図である。画像形成装置21は、底面に脚部23を備えた筐体25の内部に、複数対のローラや画像形成部27などを有している。
画像形成部27の上流側には、給紙機構29が設けられている。給紙機構29は、給紙ローラ31を備えている。給紙ローラ31における紙搬送方向の上流であってやや下方には、紙積載トレイ33が設けられている。この紙積載トレイ33の上面には、シート材としての紙35が複数枚、重ねて載置されている。紙積載トレイ33の底壁にはスプリング37が設置されており、紙積載トレイ33は、スプリング37の弾性力によって、一番上の紙35を紙搬送路(シート材搬送路)上に位置させるように付勢されている。
給紙ローラ31の下方位置、すなわち、紙搬送路を挟んで給紙ローラ31と対向する位置には、分離パッド39が可動に設けられている。さらに、分離パッド39における給紙ローラ31と反対側の面には、付勢手段としてのスプリング41の端部が接続されている。これによって、分離パッド39は、スプリング41の弾性力(付勢力)によって常に給紙ローラ31に向けて付勢されている。
給紙ローラ31の下流側には、用紙送りローラ対43が設けられている。用紙送りローラ対43はすなわち、紙搬送路を挟んで対向し合う一対のローラからなる。なお、ローラ対といった場合、紙搬送路(シート材搬送路)を挟んで対向し合う一対以上のローラを示すものとする。
画像形成部27は、カートリッジ45、光学ユニット47、転写ローラ49を有している。カートリッジ45は、紙搬送路の上方に配置されており、光学ユニット49によってその動作が制御されている。転写ローラ49は、紙搬送路を挟んでカートリッジ47と対向する位置に配置されている。
画像形成部27の下流側には、定着ユニット51を挟んで排紙機構(シート材送り機構)53が設けられている。本実施の形態の排紙機構53は、排紙ローラ対55と、搬送ガイド57と、反転ローラ対59とを備えている。排紙ローラ対55は、定着ユニット51から送り出された紙を受け取る。排紙ローラ対55の一方の下流側には、排紙口61が設けられている。排紙ローラ対55のもう一方の下流側には、搬送ガイド57を経て、反転ローラ対59が配置されている。さらに、反転ローラ対59を送り出された紙が画像形成部27に戻されるよう、紙戻しローラ対63が設けられている。
なお、この他、画像形成装置21の筐体25内には、電源ユニット65や、内部冷却用のファン67などが配置されている。
図2に、排紙ローラ対を模式的に示す。排紙ローラ対55は、本実施の形態では三対の駆動ローラ69と従動ローラ71とを有している。これら駆動ローラ69及び従動ローラ71は、点線で示される紙搬送路(シート材搬送路)Pを挟んで対向し合うように配置されている。
これら駆動ローラ69及び従動ローラ71は支持体73及び75に支持されて回転可能に設けられている。駆動ローラ69は、支持体73の一端が接続されるモータなどの駆動手段76によって回転駆動される。駆動ローラ69は、紙を排紙口61を介して完全に排紙するように正転方向に回転可能であると共に、紙を反転ローラ対59に送り返せるように反転方向にも回転可能となっている。これは、すなわち、両面印刷を行うことができるように構成されている。
一方、従動ローラ71は、紙搬送時に駆動ローラ69の駆動力によって移動する紙と当接し紙から伝達される移動力によって従動的に回転する。なお、本実施の形態では、従動ローラ71は、駆動ローラ69よりも小径に構成されている。
続いて、図3〜図5に基づいて、従動ローラ71及びその支持体73の詳細について説明する。各従動ローラ71は、支持体73の外周部に嵌合される弾性筒状体77を有している。図示する従動ローラ71は、紙接触部111と、第1の支持片112と、第2の支持片113と、貫通孔115とを含む。
紙接触部111と、第1及び第2の支持片112、113とは、弾力性を有する部材により構成される。弾力性を有する部材には、好ましくは、天然ゴム、合成ゴム、低硬度ゴムや、軟質プラスチック、熱可塑性エラストマー(TPE)等の樹脂材料が用いられる。
従動ローラ(中空ローラ)71において、紙接触部111と、第1及び第2の支持片112、113とは、内部に中空部である空洞116を有する弾性筒状体(中空弾性体)77を構成する。
紙接触部111は、紙接触面となる円筒状の外周面を構成し、その外周面にはトレッドパターンが形成されていてもよい。例えば、トレッドパターンとしては、波線状、格子状、突起状、ショットブラスト模様等があげられる。さらに、紙接触部111の材質選定により、適当な摩擦力を得ることができれば、必ずしも設けられなくともよい。
第1及び第2の支持片112、113は、紙接触部111の軸方向の両側において、周方向に連続するリング状に形成される。
より詳細に説明すると、第1及び第2の支持片112、113は、間隔D14を隔てて、紙接触部111の相対向する両辺に互いに対向するように設けられる。第1及び第2の支持片112、113の端縁は断面円弧状であって、紙接触部111の軸方向の両側に開口する貫通孔115の内周に渡って連続して設けられている。そして、第1及び第2の支持片112、113の断面円弧状の端縁は、空洞116に向けて内側に膨らむように肉厚が増加している。第1の支持片112の端縁は、断面円弧状の最大肉厚径寸法D12を有する。第2の支持片113の端縁は、断面円弧状の最大肉厚径寸法D13を有する。
なお、本明細書において、断面円弧状の「円弧状」とは、必ずしも一定点を有する真円の円周の一部に限定されない。
貫通孔115は、第1及び第2の支持片112、113の軸心上を貫通している。貫通孔115は、空洞116に連なる。貫通孔115は、最大内径寸法D15を有する。D11は、従動ローラ71の最大外径寸法を示す。図示からは必ずしも明らかではないが、従動ローラ71の最大外径寸法D11は、貫通孔15の最大内径寸法D15の二倍程度となることが好ましい。
上述した構造によると、紙接触部111と、第1の支持片112及び第2の支持片113は、弾力性を有する部材で構成されるから、用紙からの押し圧力に応じて変形し、広い紙接触面積をもってこれに圧接し得る。
加えて、紙接触部111と、第1及び第2の支持片112、113とは空洞116を有するから、空洞116の寸法を設定することにより、紙接触部111と、第1及び第2の支持片112、113の肉厚が設定される。従って、従動ローラ71の弾力性を、肉厚の設定により調節することもできるから、用紙に圧接する紙接触面積、及び、紙搬送力を適宜調節し、紙送りを確実に行うことができる。また、空洞116の寸法を設定することにより、紙搬送力を調節することができると、多様な性能を有する従動ローラ71を迅速に、且、安価で提供することができる。
紙接触部111は、紙送りに適当な摩擦力を得るためのトレッドパターンを有するから、従動ローラ71が用紙に圧接した場合、適当な摩擦力を獲得し、紙送りを確実に行うことができる。
貫通孔115は、紙接触部111と、第1及び第2の支持片112、113の軸心上を貫通し、空洞116に連なる。従って、支持体73を、貫通孔115から従動ローラ71の内部に案内することができる。
続いて、支持体について説明する。主に図4に示されるように、支持体73は、基体部120を含む。基体部120には、間隔を隔てて対向するリング状の凹溝が、少なくとも一対以上、本実施の形態では三対形成されている(但し一対の凹溝121、122のみ図示)。凹溝は、一つの従動ローラ71につき一対割り当てられている。
凹溝121、122はそれぞれ、断面円弧状であり、内径寸法D21を有する。内径寸法D21は、第1及び第2の支持片112、113とそれぞれ嵌合し、これを保持可能な範囲で設定される。
支持体73は、さらに基体部120の外周面に形成されたスリット126を含む。スリット126は、一つの従動ローラ71につき最低一つは割り当てられている。スリットが一つの従動ローラ71につき複数設けられている場合には、それらのスリットは基体部120の外周面において等角度間隔で配置されると好適である。図4においては、そのうちの一つのスリット126のみが示されている。
各スリット126は、凹溝121、122の内部及び空洞116を画定する基体部120の外周面を横切り、且つ、基体部120の外周面に開口するように設けられる。
次に、従動ローラ71と支持体73とを組み合わせた構成について説明する。主に図5に示されるように、従動ローラ71においては、第1の支持片112の端縁が、第1の凹溝121に密着して嵌め込まれるように組み合わされ、第2の支持片113の端縁が、第2の凹溝122に密着して嵌め込まれるように組み合わされている。
ここで、凹溝121、122の内径寸法D21は、好ましくは、第1及び第2の支持片112、113の最大肉厚径寸法D12、D13以下に設定されている。即ち、両者の好ましい嵌合関係として、雌型となる凹溝121、122の内径寸法D21は、雄型となる第1及び第2の支持片112、113の最大肉厚径寸法D12、13以下に設定されている。
また、隣接する凹溝121、122間の間隔D22は、第1及び第2の支持片112、113の間隔D14に対応して決定される。すなわち、隣接する凹溝121、122間の間隔D22は、好ましくは、対向して隣接する第1及び第2の支持片112、113の間隔D14と同程度に設定されている。
従動ローラ71と、支持体73との間には、空洞116が広く形成される。空洞116の内部は、スリット126を介して従動ローラ71の外部に連通している。
上述した構造によると、第1及び第2の支持片112、113の端縁と、凹溝121、122とは、ともに断面円弧状であるから、第1及び第2の支持片112、113の端縁のそれぞれと、凹溝121、122のそれぞれとを密着して嵌め込んだ場合、両者間に面積が拡大された接触面が形成される。
そして、凹溝121、122の内径寸法D21は、好ましくは、第1及び第2の支持片112、113の最大肉厚径寸法D12、D13以下に設定されている。第1及び第2の支持片112、113は、弾力性を有する部材により構成されているから、一旦、凹溝121、122に嵌合されると、従動ローラ71の有する弾力性により、第1及び第2の支持片112、113の端縁が、凹溝121、122の内部接触面に対し、圧縮された状態で弾性的に密着する。従って、従動ローラ71と、支持体73とが、良好に結合され、従動ローラ71の回転軸方向への位置ずれ防止とともに、回転方向への滑りを阻止し得る。
上述したように、従動ローラ71は、その弾力性を利用して、支持体73に安定に取付けられる。従って、接着剤、ビス等で固定することなく容易に紙送り装置を組み立てることができる。加えて、従動ローラ71、及び、支持体73は、複雑な結合構造を有しないから、製造が容易である。
支持体73はスリット126を含むことにより、空洞116の内部の空気をスリット126から換気できるから、空洞116の形状を変化させることができる。従って、用紙に対する接触面積を広く確保し、多様な用紙の厚みの変化に対応して適当な圧接力、及び、摩擦力を獲得することができる。即ち、紙送りを確実に行うことができる。
また、従動ローラ71の空洞116の内部の空気をスリット126から換気できるから、空洞116は密閉されていない。従って、用紙との接触時、または、非接触時を問わず、空洞116から従動ローラ71にかかる空気圧は適当に保たれ、長時間使用による従動ローラ71の劣化を最小限に抑えることができる。
次に、駆動ローラについて説明する。図6に示されるように、駆動ローラ(中実ローラ)69もまた、支持体75の外周部に嵌合される弾性筒状体(中実弾性体)79を有している。駆動ローラにおいては、支持体75との間に中空部としての空洞を有しないか、又は、従動ローラ71の空洞116よりも狭い中空部としての空洞を有する。図示した本実施の形態では、駆動ローラ69は、支持体75との間に空洞を有しない。
次に、以上のように構成された画像形成装置の動作について主に図1を参照して説明する。まず、給紙を待機している状態では、給紙ローラ31は停止しており、分離パッド39の上面の上流側部分には、数枚の紙35の前端が載っている。このとき、分離パッド39の上面は、紙35の積層方向に対して傾斜しているため、上方の紙35ほど前端が紙搬送方向前方にずれて位置している。よって、搬送時、後述する給紙ローラ31の動作と相俟って複数の紙35がまとめて搬送されてしまう重送を抑制する働きがある。
上記の待機状態において、顧客から画像形成の要求が入力されると、図示省略する駆動モータの駆動力が給紙ローラ31に伝達され、給紙ローラ31が図中矢印で示されるように回転する。また、分離パッド39は、スプリング41の弾性力によって常に給紙ローラ31に向けて付勢されている。よって、給紙ローラ31の回転による紙搬送のための摩擦力と分離パッド39の抵抗として機能する摩擦力との相互作用によって、分離パッド39上の一番上にある紙35が一枚だけ用紙送りローラ対43に向けて搬送される。
搬送された紙35は、用紙送りローラ対43の間を通り、画像形成部27において所望の画像が形成される。さらに、画像形成された紙35は、定着ユニット51を通って、排紙機構53に送られる。より詳細には、画像形成された紙35は、搬送ガイド57により案内されながら排紙ローラ対55である駆動ローラ69及び従動ローラ71の間に進行し、これら駆動ローラ69及び従動ローラ71の図中実線矢印の方向(正転方向)の回転によって、排紙口61から排紙される。
また、顧客から両面印刷の要求が入力されていた場合には、駆動ローラ69及び従動ローラ71の正転方向の回転によって紙35は排紙口61から部分的に露出するが完全には排紙されず、駆動手段76が逆転する。すなわち、駆動ローラ69及び従動ローラ71が図中点線矢印の方向(反転方向)に回転することによって、紙35は、排紙口61から遡り搬送ガイド57に案内されて反転ローラ対59に到達する。
さらに、紙35は、反転ローラ対59の間を通って紙戻しローラ対63に到達し、画像形成された面と逆側の面を新たな画像形成のための面として向くよう裏返された状態で、画像形成部27の入口に搬送される。その後は、画像形成部27による画像形成、定着ユニット51による搬送、駆動ローラ69及び従動ローラ71の正転方向による回転を経て、排紙口61から完全に排紙される。
ここで、空洞116を有する従動ローラ71においては次のような作用が得られる。従動ローラ71における紙と当接している部分と逆側の部分すなわち空洞116の内部空間距離Dが最大値となる部分においては、紙接触面111、第1及び第2の支持片112、113には何らの押し圧力も加えられていないから、従動ローラ71が有する弾力性により安定した形状となる。
これに対し、従動ローラ71における紙と当接している部分すなわち空洞116の内部空間距離の最小値を示す部分においては、従動ローラ71には、紙接触部111が紙に接触することで回転による摩擦が加えられている。その結果、紙接触部111と、第1及び第2の支持片112、113は、紙から押し圧力を受けて変形し、空洞116の内部にある空気が圧縮され、スリット126を通して外部に放出される。空洞116の内部の空気が外部に放出されることにより、従動ローラ71は空洞116の空気圧が低下し、さらに従動ローラ71の弾力性に従って変形を続け、紙に対する紙接触部111の接触面積がより広くなる。
上述のように従動ローラ71は、弾力性を有する部材で構成されているから、紙接触部111が深くつぶれるので、紙と接触する面積が増加する。従って、紙送りが確実に行なわれる。
また、紙と接触する面積が増加し、紙接触部111の紙との接触面における単位面積当たりの摩擦力が減少する。このため、従動ローラ71の摩耗は、減少する。従って、長時間使用しても、従動ローラ71の摩耗による摩擦力が減少せず、紙送り不良を防止することができる。
さらに、紙接触部111は深くつぶれるので、従動ローラ71が紙から受ける摩擦力の減少を緩和することができる。このため、時間の経過に伴い、従動ローラ71の弾力性に劣化をきたしても、紙送り不良を防止することができる。
従動ローラ71は、上記のように、紙接触部111が深くつぶれ、紙と接触する面積が増加し、紙接触部111の紙との接触面における単位面積当りの摩擦力が減少するので、摩擦力により紙が剥げ落ちることがない。このため、紙粉を発生することがなく、紙粉よって周囲を汚すこともない。
従動ローラ71は、弾力性を有する部材で構成されているから、紙の厚みに対応してつぶれる。このため、紙の厚さを問わずに紙送りを行うことができる。
他方で、回転し続けた従動ローラ71が、紙との接触面から離れると、従動ローラ71には、その弾力性から復元力が加わる。従動ローラ71が、空洞116の内部空間距離Dが最大値となる形状に復元する場合、スリット126から空気が吸い込まれるから、容易に元の形状に復元する。従って、紙に対して常に最適な状態で接触し、確実に紙送りを行うことができる。
また、画像が形成されている状態の紙を一対のローラで挟んで搬送する場合には、前述したようにローラとの当接跡すなわちコロ跡が紙表面に残ることがあった。
しかしながら、本実施の形態では、一対のローラのうちの一方を駆動ローラとし他方を従動ローラとし、且つその駆動ローラを空洞のない中実ローラとし従動ローラを空洞を有する中空ローラとすることで、紙表面にコロ跡が残ることを防止することができる。
さらに、単に中空ローラを用いた場合には、中空ローラの変形度合いが中実ローラよりも大きいことに起因して、中空ローラの回転量と紙の搬送距離との関係が常に一致しない問題がある。
しかしながら、本実施の形態では、一対のローラのうちの一方を駆動ローラとし他方を従動ローラとし、そのうえで、中空ローラは駆動ローラではなく従動ローラに用いられることによって、設計どおりの搬送量をより確実に獲得することができるようになっている。特に、紙の表裏の反転を伴う両面印刷などを行う場合には紙の反転移動があるため、設計どおりの搬送量をより確実に獲得できることは有効である。
このように本実施の形態によれば、紙の表面にコロ跡が残存することを防止することが可能でありながら、なお且つ、より確実に設計どおりの搬送量を獲得することができる。
以上、好ましい実施の形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の改変態様を採り得ることは自明である。
従動ローラにおける弾性筒状体の改変形態としては、図7に示す構成を例示することができる。従動ローラ271は、支持体73の外周部に嵌合される弾性筒状体277を有している。図示する従動ローラ271は、紙接触部211と、第1の支持片212と、第2の支持片213と、貫通孔215とを含む。紙接触部211と、第1及び第2の支持片212、213とは、内部に中空部である空洞216を有する弾性筒状体277を構成する。貫通孔215は、第1及び第2の支持片212、213の軸心上を貫通している。貫通孔215は、空洞216に連なる。
第1及び第2の支持片212、213は、紙接触部211の軸方向の両側において、周方向に連続するリング状に形成される。また、第1及び第2の支持片212、213の断面円弧状の端縁は、空洞216の逆側に向け外側に膨らむように肉厚が増加している。
このような構成の従動ローラ271によれば、上述した従動ローラ71による作用効果が得られることに加えて、さらに、筒状弾性体の外径を小さくし従動ローラ自体を小型化することができる。また、画像形成のためのトナーを定着させるべく定着ユニット51において加熱を行うため、定着ユニット51と排紙ローラ対55との間は、ある程度大きな間隔がとられているのが通常であるが、従動ローラ271を小型化できることにより、画像形成装置21全体を小型化することも可能である。
また、本発明における駆動ローラは、厳密な意味で中空部が存在していないものに限定されるものではない。すなわち、駆動ローラは、支持体との間に中空部を有しないか又は従動ローラよりも狭い中空部を有する態様であれば、相対的な関係において、従動側の中空ローラと駆動側の中実ローラとの組み合わせが成立し、上述した作用効果が得られるものである。
また、本発明に係るシート材送り機構は、排紙機構への適用に限定されるものではなく、給紙機構や給排紙の範疇にはない中間的な搬送機構に適用することも可能である。
また、本発明によって搬送される対象は、シート材であればよく、紙に限定されるものではない。さらに、本発明に係る画像形成装置は、プリンタに限定されるものではなく、コピー機やFAXなどシート材に何らかの画像を形成すべくシート材を搬送する機構を備えた装置に広く適用することが可能である。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を模式的に示す図である。 図1の画像形成装置に適用される排紙ローラ対を模式的に示す図である。 本発明に係るシート材送り機構の従動ローラの構成を示す図である。 本発明に係るシート材送り機構の支持体の構成を示す図である。 本発明に係るシート材送り機構に関し従動ローラ及び支持体の組み合わせ状態を示す図である。 本発明に係るシート材送り機構の駆動ローラの構成を示す図である。 本発明の別の実施の形態に関する、従動ローラの構成を示す図である。
符号の説明
21 画像形成装置
27 画像形成部
29 給紙機構
53 排紙機構
55 排紙ローラ対
61 排紙口
69 駆動ローラ
71 従動ローラ
73、75 支持体
76 駆動手段
116、216 空洞(中空部)
120 基体部
121、122 凹溝
126 スリット

Claims (4)

  1. 画像形成装置において画像形成後のシート材を搬送するために用いられるシート材送り機構であって、駆動ローラと、従動ローラとを含み、
    前記駆動ローラは、第1の弾性筒状体と、第1の支持体とを有し、駆動手段によって回転され、
    前記第1の弾性筒状体は、前記第1の支持体の外周部に嵌合されており、
    前記従動ローラは、第2の弾性筒状体と、第2の支持体とを有し、前記駆動ローラに対してシート材搬送路を介して対向すると共に、該シート材から伝達される力によって回転され、
    前記第2の支持体は、基体部と、スリットとを含み、
    前記基体部は、少なくとも一対の凹溝を有しており、
    前記一対の凹溝は、前記基体部の外周部において、軸方向に間隔を隔てて対向し、前記軸方向に交差する周方向に沿ってリング状に伸びており、
    前記スリットは、前記基体部の外周面に開口し、且つ、前記凹溝の内部、及び、前記一対の前記凹溝の前記間隔を前記軸方向に沿って連続して横切っており、
    前記第2の弾性筒状体は、その両側端縁を対応する前記一対の前記凹溝に嵌め込まれるようにして、前記第2の支持体の外周部に嵌合され、前記嵌合された状態で前記第2の支持体との間に中空部を有し、前記中空部の内部の空気は、前記スリットから換気可能であり、
    前記第1の弾性筒状体は、前記第1の支持体との間に中空部を有しないか、又は、前記従動ローラよりも狭い中空部を有している、
    シート材送り機構。
  2. 請求項1に記載されたシート材送り機構であって、さらに前記第2の筒状弾性体は、紙接触部と、少なくとも一対の支持片と、貫通孔と、空洞とを含み、
    前記紙接触部は、筒状の外周面であり、
    前記一対の支持片は、軸方向に向かい合う筒状の両端であり、互いに間隔を隔てて相対向しており、
    前記空洞は、筒状の内部空間であって、前記紙接触部と、前記一対の支持片とによって画定されており、
    前記貫通孔は、前記一対の支持片の軸心上を貫通し、前記空洞に連なり、貫通孔の内周が前記一対の前記支持片の端縁を構成しており、
    前記一対の支持片の前記端縁は、前記一対の凹溝に嵌合されている、
    シート材送り機構。
  3. 画像形成部と、
    その上流側に設けられた給紙機構と、
    前記画像形成部の下流側に設けられた排紙機構とを備え、
    前記排紙機構は、請求項1又は2に記載のシート材送り機構を含み、
    前記排紙機構における排紙ローラ対は前記駆動ローラ及び従動ローラである、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記排紙ローラ対の上流側には、定着ローラ対が設けられている共に、該排紙ローラ対の下流側には、反転ローラ対及び排紙口が設けられており、
    前記排紙ローラ対における前記駆動ローラは、シート材を前記排紙口を介して完全に排紙するように正転方向に回転可能であると共に、シート材を前記反転ローラ対に送り返せるように反転方向にも回転可能である、
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
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