JP4479912B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents
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Description
ところが、エンジンが停止する際には、圧縮行程にある気筒のピストンによる残留空気の圧縮圧力や、エンジン各部の摩擦抵抗、或いはバルブスプリングの付勢力がカムシャフトを介してクランク軸に作用する、いわゆるカム反力などクランク軸に作用するさまざまな力が寄与することによってピストンが停止する。このため、エンジン停止の際の各気筒におけるピストンの停止位置は一定せず、始動のために燃料を噴射する膨張行程気筒のピストンの停止位置も一定しない。しかしながら、例えば膨張行程気筒内の燃料の燃焼によりエンジンを始動しようとする場合、始動に必要なピストンストロークが必要であり、膨張行程気筒のピストンに停止位置によってはピストンストロークを確保できずエンジンの始動が困難となる可能性がある。
このようなエンジンの始動装置において、上記エンジンを始動する際に上記気筒判別手段によってエンジン停止時に膨張行程にあったと判別された気筒に対し、上記燃料噴射弁から燃料を供給し上記点火プラグで上記供給燃料を点火することにより上記エンジンを始動する始動制御手段を備えたことを特徴とする(請求項2)。
このように構成されたエンジンの制御装置によれば、エンジンの吸気圧が所定圧力以下である場合に、エンジン停止の際に圧縮行程にあると判別された気筒内への空気供給手段による空気の供給が行われる。
このように構成されたエンジンの制御装置によれば、エンジン停止の際に圧縮行程にあると判別した気筒内には、エンジンの吸気圧が低いほど増加した量の空気が供給される。
請求項2のエンジンの制御装置によれば、エンジン停止時に膨張行程にある気筒のピストンを、燃料の燃焼圧によってエンジンを始動可能なピストンストロークが確保可能な所定位置に停止させることができ、次にエンジンを始動する際には燃料の燃焼圧で迅速且つ確実にエンジンを始動することができる。好ましくは、エンジンの始動時に膨張行程にある気筒に燃料の供給と共に空気供給手段により空気を供給することにより、膨張行程の燃焼圧を高めることができ、より一層安定してエンジンを始動することができる。
そこで、請求項3のエンジンの制御装置によれば、エンジンの吸気圧が所定圧力以下である場合に、エンジン停止の際に圧縮行程にあると判別された気筒内への空気の供給が行われるようにしたので、吸気圧が低く気筒内に残留する吸気の圧縮圧力のみではエンジン停止時に圧縮行程であった気筒のピストンを所定位置で停止させることが困難な場合であっても、このような位置にピストンを停止させることを可能とし、エンジン停止時に膨張行程にあった気筒のピストンの位置を所定位置とすることができる。
更に、請求項4のエンジンの制御装置によれば、エンジン停止の際に圧縮行程にあると判別された気筒内には、エンジンの吸気圧が低いほど増加した量の空気が供給されるようにしたので、当該気筒内に空気を供給した場合には吸気圧に左右されることなく当該気筒のピストンの停止位置をほぼ一定の位置とすることが可能となり、エンジン停止時に膨張行程にあった気筒のピストンはほぼ一定の位置に停止させることができる。この結果、エンジン停止時に膨張行程にあった気筒に供給した燃料の燃焼圧によるエンジンの始動をより一層安定して行うことが可能となる。
図1の全体構成図に示すように、本実施形態のエンジン1は筒内噴射型直列4気筒エンジンとして構成され、各気筒には燃料噴射弁2及び点火プラグ4が設けられている。各気筒の燃料噴射弁2は気筒内、即ち燃焼室6内に燃料を直接噴射可能に構成され、各燃料噴射弁2には図示しない燃料ポンプから所定圧力で燃料が供給される。
一方、燃焼後の排ガスは図示しない排気カムによって駆動される排気弁18の開弁に伴って排気ポート20から図示しない排気通路、触媒及び消音器などを経て外部に排出される。
また、サージタンク22には、サージタンク22内の圧力、即ち吸気圧Pmを検出する吸気圧センサ(吸気圧検出手段)30と、サージタンク22内の温度、即ち吸気温を検出する吸気温センサ32とが設けられている。
ECU(停止制御手段及び始動制御手段)52は、燃料噴射制御や点火時期制御などエンジン1を運転するための運転制御をはじめ、総合的な制御を行うための制御装置であり、CPU、メモリ、タイマカウンタなどから構成され、様々な制御量の演算を行うと共に、その制御量に基づき各種デバイスの制御を行っている。
一方、ECU52は信号待ちや渋滞等による車両の停車中には、エンジン1を一時的に自動停止させるアイドルストップ制御を実行する。本実施形態ではエンジン停止条件として、車速センサ54により検出された車速が0km/hであること、ブレーキスイッチ58によりブレーキ操作が検出されていること、及びシフト位置センサ56により検出されたシフト位置がD(ドライブ)レンジ等の走行レンジ又はN(ニュートラル)レンジであることが設定されており、これらの条件が満たされると、ECU52は燃料噴射制御及び点火時期制御を中止してエンジン1を停止させる。
図2は始動停止制御のフローチャートを示すものであり、ECU52は車両の使用中にこのフローチャートに基づく始動停止制御ルーチンを所定の制御周期で実行している。この始動停止制御ルーチンはイグニションスイッチ60のOFF位置以外で常に実行され、運転者のキー操作により一旦アクセサリ位置に切換えられてエンジン1が停止した後、再始動された場合でも継続するように配慮されている。
ステップS4では、エンジン停止指令が入力されたか否かを判定する。このエンジン停止指令はアイドルストップ制御で上述したようなエンジン停止条件が成立したとき、或いは運転者によりイグニションスイッチ60がOFF操作されたときに入力されるものであり、エンジン停止指令が入力されない場合には今回の制御周期における始動停止制御ルーチンを終了し、次の制御周期で再びステップS2から処理を行う。
ステップS8では、クランク角センサ46により検出されたクランク角信号とカム角センサ50により検出されたTOP信号とに基づき、エンジン停止の直前に圧縮行程にある気筒(以下、圧縮行程気筒という)及び膨張行程にある気筒(以下、膨張行程気筒という)を判別し、判別結果をそれぞれメモリに記憶する。従って、本実施形態では、ECU52が気筒判別手段に相当する。
ステップS12では、吸気圧センサ30によって検出された吸気圧Pmが所定圧力Pmrより大であるか否かを判定し、吸気圧Pmが所定圧力Pmrより大であればステップS14に進んでエアバルブ36から圧縮行程気筒の燃焼室6内に圧縮空気を供給する一方、吸気圧Pmが所定圧力Pmr以下であれば何もせずに今回の制御周期を終了する。
即ち、圧縮行程気筒の燃焼室6内には前の吸気行程で吸入された吸気が存在し、この吸気もエンジン停止の際にピストン14を停止させる要素の1つである気筒内の圧縮圧力に寄与するものとなる。
従って、吸気圧がある程度以上高ければ、圧縮行程気筒に圧縮空気を供給しなくても、次のエンジン始動に必要なストロークを確保した位置に膨張行程気筒のピストン14を停止させることができる。このことから、そのような位置にピストン14を停止可能な最低限度の吸気圧を予め実験等で求め、これを上記所定吸気圧PmrとしてECU52に記憶している。そして、ステップS12で吸気圧Pmがこの所定吸気圧Pmrより大であると判定した場合には、圧縮行程気筒への圧縮空気の供給は不要であるとして何もせずにその制御周期を終了する一方、吸気圧Pmがこの所定吸気圧Pmr以下であると判定した場合には、ステップS14に進んで、以下の手順により圧縮行程気筒に圧縮空気を供給するようにしているのである。
こうしてステップS14で圧縮行程気筒に圧縮空気を供給すると、今回の制御周期における始動停止制御ルーチンを終了する。
以上のようにしてエンジン1が停止され、エンジン回転速度Neが停止判別値Nerを下回ると、ステップS2からステップS16へと処理が進む。
このようにしてエンジン1が始動した後の制御周期では、ステップS2においてエンジン回転速度Neが停止判別値Ner以上と判定されるため、再びステップS4でエンジン1の停止指令が有りと判断されるまで、ステップS2とステップS4の処理が繰り返されることになる。
以上のように、膨張行程気筒への燃料噴射と点火によりエンジン1を始動する際には、膨張行程気筒に対してエアバルブ36から圧縮空気が供給されると共に、この圧縮空気を含む膨張行程気筒内の空気量に応じた燃料が気筒内に噴射されるので、エンジン1を始動するのに必要な燃焼圧を得ることができる。
以上で本発明の一実施形態に係るエンジンの制御装置についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
更に、上記実施形態は、アイドルストップ制御を行うようにしたエンジン1に本発明を適用したものであったが、アイドルストップ制御を行わずにイグニッションスイッチ60の操作のみで始動及び停止するようにしたエンジンにも本発明を適用することが可能である。
2 燃料噴射弁
4 点火プラグ
34 空気供給装置(空気供給手段)
32 吸気圧センサ(吸気圧検出手段)
52 ECU(停止制御手段、始動制御手段、気筒判別手段)
Claims (4)
- 複数気筒のうちの少なくとも1つの気筒が圧縮行程にあるときに、残りの気筒の少なくとも1つが膨張行程となるエンジンの各気筒に設けられ、気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
上記燃料噴射弁により上記気筒内に噴射された燃料を点火する点火プラグと、
上記エンジンの吸気弁の開閉による吸気の供給とは独立して上記気筒内に空気を供給する空気供給手段と、
上記エンジンの停止時に膨張行程にある気筒及び圧縮行程にある気筒をそれぞれ判別する気筒判別手段と、
エンジンを停止する際に上記気筒判別手段によって圧縮行程にあると判別された気筒内に上記空気供給手段から空気を供給することにより上記エンジンを停止する停止制御手段と
を備えたことを特徴とするエンジンの制御装置。 - 上記エンジンを始動する際に上記気筒判別手段によってエンジン停止時に膨張行程にあったと判別された気筒に対し、上記燃料噴射弁から燃料を供給し上記点火プラグで上記供給燃料を点火することにより上記エンジンを始動する始動制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの制御装置。
- 上記エンジンの吸気圧を検出する吸気圧検出手段を更に備え、
上記停止制御手段は、上記吸気圧検出手段によって検出された吸気圧が所定圧力以下であるときに、上記エンジン停止の際の圧縮行程にあると判別された上記気筒内への上記空気の供給を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの制御装置。 - 上記停止制御手段は、上記吸気圧検出手段によって検出された吸気圧が低いほど、上記エンジン停止の際の圧縮行程にあると判別された上記気筒内への上記空気の供給量を増加させることを特徴とする請求項3に記載のエンジンの制御装置。
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