JP4479377B2 - 金属帯の連続処理ラインにおける金属帯のノッチング方法及び金属帯の連続処理ライン - Google Patents
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このノッチングに用いるノッチング設備100は、例えば、上下に昇降可能な刃300を備えた装置であって、金属帯を接合する溶接機に対し、金属帯の搬送方向下流側に配置される。そして、溶接機にて接合された金属帯の接合部103が搬送されてくると、ノッチング設備の刃300が昇降して該接合部103の幅方向両端部をカバーする領域を切除する。
本発明は上述のような問題に鑑みてなされたものであり、確実にノッチングが可能な、金属帯の連続処理ラインにおける金属帯のノッチング方法及び金属帯の連続処理ラインを提供するものである。
なお、反り量の低減は、この反り量が所定未満となる程度まで行う。
本発明の請求項3による金属帯の連続処理ラインにおける金属帯のノッチング方法は、請求項2において、前記金属帯の張力の調整は、当該金属帯の材質および寸法の少なくとも一方に応じて行うことを特徴とする。
図1は、本発明の実施形態に係る冷延鋼帯(以下、単に「鋼帯」という。)の連続焼鈍ラインの一部を示す概略構成図、図2はノッチング設備の概略正面図である。
この鋼帯の連続焼鈍ライン10には、図1に示すように、鋼帯の搬送方向上流側から順に、ペイオフリール3、溶接機6、反り検出器2、ノッチング設備1、及び、ブライドルロール4が配置されるとともに、張力調整手段8及びコントローラ7、等を備えている。
溶接機6は、連続して搬送される先行鋼帯5の尾端と続く後行鋼帯5の先端とを溶接により接合する。
反り検出器2は、溶接機6からノッチング設備1に搬送される鋼帯5の幅方向の反り量X(図2参照)を測定し、コントローラ7に出力するものである。反り検出器2としては、例えば、鋼帯5が搬送される搬送路Lの上方にレーザー等による非接触式距離計が幅方向に複数並設されてなり、これらの測定値の比較に基づいて鋼帯5の幅方向の反り量を検出する機能を有するよう構成することができる。前述の非接触式距離計を長手方向に複数並設すれば、長手方向の反り量を検出する機能を有するよう構成することもできるし、幅方向と長手方向両方に複数並設すれば幅方向と長手方向両方向の反り量を検出する機能を有するよう構成することもできる。
刃11は、昇降用油圧シリンダ13にリンク装置を介して接続されており、昇降用油圧シリンダ13の駆動により上下に昇降可能になっており、昇降することで鋼帯5を切断する。また、ガイド12は、刃11の下側に対向配置され、後述するように刃11による切断時に鋼帯5をその下側から支える機能を有する。走行用油圧シリンダ14は、刃11をノッチング設備1ごと切断位置まで前進させ、また、鋼帯5の搬送路Lから外れるよう退避位置まで後退させるものである。
図1に戻って、張力調整手段8は、ブライドルロール4及びペイオフリール3のいずれか一方又は双方を駆動する図示しない電動機を意味し、ブライドルロール4とペイオフリール3のいずれか一方又は双方の周速を調整することにより、該ペイオフリール3とブライドルロール4との間の鋼帯5の張力を調整する機能を有する。また、後に詳述するコントローラ7から受ける張力の指令値に鋼帯5の張力を調整する。
張力の指令値として張力調整手段8に送られ、前述の予め測定されてある界磁電流と、その界磁電流に対応する電動機の出力トルクとの関係に基づいて張力調整手段8から出力されている。
さらに、その三種類の各材質(鋼種)ごとに、寸法(幅および厚さ)の範囲を設定している。すなわち、低炭素鋼(表1(a))では、範囲(a1)として厚さ1.2〜9mm,幅700〜1000mm、範囲(a2)として厚さ1.2〜9mm,幅1001〜1500mm、範囲(a3)として厚さ1.2〜9mm,幅1501〜1900mmの三つに区分して設定している。同様に、高炭素鋼(表1(b))では、範囲(b1)として厚さ1.2〜4mm,幅700〜1000mm、範囲(b2)として厚さ4.1〜9mm,幅700〜1000mmまたは厚さ1.2〜4mm,幅1000〜1500mm、範囲(b3)として厚さ4.1〜9mm,幅1000〜1500mmの三つに区分して設定している。そして、ステンレス(表1(c))では、範囲(c1)として厚さ1.2〜4mm,幅700〜1000mm、範囲(c2)として厚さ4.1〜9mm,幅700〜1000mmまたは厚さ1.2〜4mm,幅1000〜1500mm、範囲(c3)として厚さ4.1〜9mm,幅1000〜1500mmの三つに区分して設定している。
コントローラ7は、上記表1に示す各種の材質、寸法の鋼帯5について、その幅方向での反り量Xの大きさに応じた張力を実際に鋼帯5に付与するために、反り量Xの大きさに応じた張力の指令値をそれぞれ出力可能になっている。
詳しくは、コントローラ7は、以下、いずれも図示しない、CPUと、CPUの制御プログラム等を格納しているROMと、ROM等から読み出したデータやCPUの演算過程で生ずる演算結果を必要に応じ格納するためのRAMと、上記張力調整手段8、並びに反り検出器2等の外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F(インターフェース)等で構成されている。CPUは、ROMに格納されているプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図3のフローチャートに示すように、張力の指令値を読み出し、張力調整手段8に向けて送れるしくみになっている。
次に、上述のような構成の各装置を備えた鋼帯の連続焼鈍ラインにおけるノッチング設備の動作等について説明する。
例えば、上記の実施形態では、鋼帯の連続焼鈍ラインの場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、鋼帯以外の例えばアルミニウムや銅の他、あらゆる金属帯について、しかも連続焼鈍ライン以外のあらゆる連続処理ラインについて適用できる。
さらに、上記のような反り量の大きさと付与する張力の指令値の大きさとの関係は、テーブル値ではなく、反り量の大きさに応じて張力の指令値の大きさも増加するような関係式によって導出するようにしてもよい。
2 反り検出器
3 ペイオフリール
4 ブライドルロール
5 鋼帯
6 溶接機
7 コントローラ
8 張力調整手段
10 鋼帯の連続焼鈍ライン(金属帯の連続処理ライン)
11 刃
12 ガイド
Claims (4)
- 金属帯の連続処理ラインにおける金属帯のノッチング方法であって、
ノッチング設備よりも上流側において金属帯の幅方向に生じている反り量が、当該ノッチング設備で適切に金属帯のノッチングを行うことができない反り量であって該金属帯の材質および寸法に応じて予め管理データとして決定された所定以上の値の場合に、該反り量を低減させてノッチングを行うことを特徴とする金属帯の連続処理ラインにおける金属帯のノッチング方法。 - 前記反り量の低減は、前記金属帯の張力を調整することで行うことを特徴とする請求項1に記載の金属帯の連続処理ラインにおける金属帯のノッチング方法。
- 前記金属帯の張力の調整は、当該金属帯の材質および寸法の少なくとも一方に応じて行うことを特徴とする請求項2に記載の金属帯の連続処理ラインにおける金属帯のノッチング方法。
- 金属帯の連続処理ラインであって、
前記金属帯のノッチング設備に、前記金属帯の張力調整手段と、前記ノッチング設備に搬送される前記金属帯の幅方向の反り量を前記ノッチング設備よりも上流側において測定する測定手段と、その測定された反り量に基づいて前記張力調整手段を介して前記金属帯の張力を調整するコントローラとを備え、
前記コントローラは、前記測定された金属帯の幅方向の反り量が、前記ノッチング設備で適切に前記金属帯のノッチングを行うことができない反り量であって該金属帯の材質および寸法に応じて予め管理データとして決定された所定以上の値の場合に、該反り量を低減させる張力の指令値を前記張力調整手段に向けて送るようになっていることを特徴とする金属帯の連続処理ライン。
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