JP4478352B2 - Plasma processing apparatus, plasma processing method, and structure manufacturing method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波を用いて被処理体にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置に関し、特に、環状導波路を有するマイクロ波供給器を備えたプラズマ処理装置、並びにプラズマ処理方法並びに構造体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロ波をプラズマ励起用の励起源として使用するプラズマ処理装置としては、構造体の製造に用いられるプラズマ重合装置、CVD装置、表面改質装置、エッチング装置、アッシング装置、クリーニング装置等が知られている。
【0003】
こうしたいわゆるマイクロ波プラズマ処理装置を使用するCVDは例えば次のように行われる。即ち、マイクロ波プラズマCVD装置のプラズマ発生室及び/又は成膜室内にガスを導入し、同時にマイクロ波エネルギーを投入してプラズマ発生室内にプラズマを発生させ、ガスを励起、解離、イオン化する等してイオンやラジカル等を生成しプラズマ発生室又はプラズマ発生室から離れた成膜室内に配された被処理体上に堆積膜を形成する。そして同様の手法で有機物のプラズマ重合や酸化、窒化、フッ化等の表面改質を行うこともできる。
【0004】
又、いわゆるマイクロ波プラズマエッチング装置を使用する被処理体のエッチング処理は、例えば次のようにして行われる。即ち、該装置の処理室内にエッチャントガスを導入し、同時にマイクロ波エネルギーを投入して該処理室内にプラズマを発生させ、エッチャントガスを励起、解離、イオン化して生成したイオンやラジカル等により該処理室内に配された被処理体の表面をエッチングする。
【0005】
又、いわゆるマイクロ波プラズマアッシング装置を使用する被処理体のアッシング処理は、例えば次のようにして行われる。即ち、該装置の処理室内にアッシングガスを導入し、同時にマイクロ波エネルギーを投入して該処理室内にプラズマを発生させ、該アッシングガスを励起、解離、イオン化して生成したイオンやラジカルやオゾン等により該処理室内に配された被処理体の表面即ちホトレジストをアッシングする。アッシング同様にして、被処理体の被処理面に付着した不要物を除去するクリーニングを行うこともできる。
【0006】
マイクロ波プラズマ処理装置においては、ガスの励起源としてマイクロ波を使用することから、電子を高い周波数をもつ電界により加速でき、ガス分子を効率的にイオン化、励起させることができる。それ故、マイクロ波プラズマ処理装置については、ガスのイオン化効率、励起効率及び解離効率が高く、高密度のプラズマを比較的容易に形成し得る、低温で高速に高品質処理できるといった利点を有する。又、マイクロ波が石英ガラスのような誘電体を透過する性質を有することから、プラズマ処理装置を無電極放電タイプのものとして構成でき、これが故に高清浄なプラズマ処理を行い得るという利点もある。
【0007】
こうしたマイクロ波プラズマ処理装置の更なる高速化のために、電子サイクロトロン共鳴(ECR)を利用したプラズマ処理装置も実用化されてきている。ECRは、磁束密度が87.5mTの場合、磁力線の周りを電子が回転する電子サイクロトロン周波数が、マイクロ波の一般的な周波数2.45GHzと一致し、電子がマイクロ波を共鳴的に吸収して加速され、高密度プラズマが発生する現象である。又、別のタイプの高密度プラズマ発生用のプラズマ処理装置も提案されている。
【0008】
例えば、米国特許第5,034,086号の明細書には、ラジアルラインスロットアンテナ(RLSA)を用いたプラズマ処理装置が開示されている。
【0009】
或いは、特開平5−290995号公報や、米国特許第5,359,177号の明細書や、EP0564359公報には、終端付環状導波管を用いたプラズマ処理装置が開示されている。
【0010】
これらとは別に、マイクロ波プラズマ処理装置の例として、近年、マイクロ波の均一で効率的な導入装置として複数のスロットが内側面に形成された無終端環状導波管を用いた装置が提案されている(特開平5−345982号公報、米国特許第5,538,699号)。
【0011】
しかしながら、内側面にスロットを有する無終端環状導波管を備えた従来のマイクロ波プラズマ処理装置を用いて、例えばアッシング処理の場合のように、100mTorr(約13.3Pa)以上の高圧領域で処理を行う場合、プラズマの拡散が抑制されるため、プラズマが周辺に局在し基体中央部分の処理速度が低下することがある。又、プラズマ発生空間の容積が非常に大きくなる。
【0012】
一方、特開平7−90591号公開特許公報には、円盤状のマイクロ波導入装置を用いたプラズマ処理装置が開示されている。この装置ではガスを導波管内に導入し、導波管に設けられたスロットからガスをプラズマ発生室に向けて放出している。
【0013】
これら従来の装置に対して、本発明者が先に提案したプラズマ処理装置の構成は図12に示すようなものである。
【0014】
1は内部が排気可能な容器、2は被処理体の保持手段、3は内部に環状導波路を有する環状導波管からなるマイクロ波供給器、4は誘電体窓、7はガス供給口7aを有するガス供給管である。これらの部品から組み立てられた装置では、マイクロ波供給器3のマイクロ波導入口15よりマイクロ波を導入して、スロット36から誘電体窓4を介して容器1内にマイクロ波を供給する。
【0015】
図13〜図15は、マイクロ波供給器の環状導波路内におけるマイクロ波の伝搬と、スロットからのマイクロ波の放射の様子を説明するための模式図である。
【0016】
図13は、環状導波路を上方から見た時の様子をスロットを省略して示している。図14は、図13のB−B’線による断面を図15はC−C’線による断面を示している。
【0017】
マイクロ波導入口15付近はE面T分岐の等価回路となっており、マイクロ波導入口15より導入されたマイクロ波は時計回りd2と反時計回りd1とに分配されるように進路を変更する。各スロット3bはマイクロ波の進行方向d1,d2と交差するように設けられており、マイクロ波はスロットからマイクロ波を放出しながら進む。
【0018】
環状導波路は無終端であるため、方向d1、d2(z軸方向)に伝搬していくマイクロ波は互いに干渉し合う。C1は導波路の中心を結んで形成される環(輪)を示しており、この長さ即ち周長を管内波長(路内波長)に整数倍とすれば、所定のモードの定在波を生成し易くなる。
【0019】
図14はマイクロ波の進行方向(z軸方向)に垂直な断面を示しており、導波路の上下の面3cは電界EFの向きに垂直なH面となっており、導波管の左右の面3dは電界EFの向きに平行なE面となっている。C0はスロット3bの長手方向、即ちマイクロ波の進行・伝搬方向と垂直な方向(x軸方向)の中心である。
【0020】
このように導波路のマイクロ波進行方向に垂直な断面はx軸、y軸を長辺、短辺とする矩形断面になっている。
【0021】
環状導波路3a内に導入されたマイクロ波MWは、E面T分岐の分配ブロック10で左右に二分配され、自由空間よりも長い管内波長をもって伝搬する。分配されたマイクロ波同士は対向部で干渉し、管内波長の1/2毎に定在波を生じる。スロットを横切る電界が最大になるような位置に設置されたスロット3bから誘電体窓4を透して放射された漏れ波EWは、スロット3b近傍のプラズマP1を生成する。生成したプラズマP1の電子周波数がマイクロ波電源の周波数を超える(例えば電源周波数が2.45GHzの場合、電子密度が7×1010cm-3を超える)と、マイクロ波はプラズマ中を伝搬できなくなる、いわゆるカットオフが生じ、誘電体窓4とプラズマの界面を表面波SWとして伝搬する。隣接するスロットから導入された表面波SW同士が干渉し、表面波SWの波長(λ・εr -1/2〔λ:自由空間マイクロ波波長、εr:比誘電率〕)の1/2毎に電界の腹を生じる。プラズマ発生空間側1にしみ出したこの表面波干渉による腹電界によって表面波干渉プラズマ(SIP:Surface−wave Interfered Plasma)P2が生成する。この時に処理用ガスをプラズマ処理室内に導入しておくと処理用ガスは発生した高密度プラズマにより励起、解離、イオン化され、被処理基体の表面を処理することができる。
【0022】
このようなマイクロ波プラズマ処理装置を用いることにより、圧力1.33Pa程度、マイクロ波パワー1kW以上で、直径300mm以上の口径を有する空間に±3%以内の均一性をもって、電子密度1012/cm3以上、電子温度3eV以下、プラズマ電位20V以下の高密度低電位プラズマが発生できる。
【0023】
よって、ガスを充分に反応させ活性な状態で被処理面に供給できる。しかも、圧力2.7Pa、マイクロ波電力2kWとした時、誘電体窓内面から8〜10mm離れた位置でマイクロ波による電流は検出できなくなる。これはプラズマ拡散が抑えられる高圧領域では非常に薄いプラズマの層が誘電体窓近傍にできることを意味する。よって、入射イオンによる基板表面ダメージも減るので、低温でも高品質で高速な処理が可能になる。
【0024】
ところで、環状導波路の周長は、被処理体の被処理面積に応じて、管内波長の2倍、3倍、4倍…の中から選択しなければならない。路内が大気圧の空気の場合、この管内波長が約159mmであることを考慮すると、選択できる周長は約318mm、約477mm、約636mm…である。これを環の直径に換算すると約101mm、約151mm、約202mmとなる。
【0025】
一方、被処理体として一般的な8インチウエハ、12インチウエハを用いる場合、それぞれの直径は約200mm、約300mmである。両者を組み合わせて最適な組み合わせを選んでみても、プラズマの均一性、処理の均一性という点で未だ充分なものとは言えず、例えば被処理体の中心付近でプラズマ密度が低下して処理速度が低くなる現象が生じたり、或いは被処理体の外周端付近でプラズマ密度が低下して処理速度が低くなる現象が生じることがある。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、環の半径方向或いはそれに等価な方向におけるマイクロ波放射特性をより精密に制御できるマイクロ波供給器を提供することにある。
【0027】
本発明の別の目的は、被処理体の半径方向における処理の均一性をより一層高めることができるプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法を提供することにある。
【0028】
本発明の更に別の目的は、環の半径方向及び周方向或いはこれらに等価な方向におけるマイクロ波放射均一性を向上させることができるマイクロ波供給器を提供することにある。
【0029】
本発明の他の目的は、被処理体の半径方向及び周方向或いはこれらに等価な方向における処理の均一性を共に高めることができるプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
本発明のプラズマ処理装置は、容器と、前記容器内に処理ガスを供給するガス供給口と、誘電体窓を透してマイクロ波を前記容器内に供給するマイクロ波供給器とを備えたプラズマ処理装置であって、前記マイクロ波供給器は、前記誘電体窓に接する面に所定の間隔で設けられた複数のスロットを有する環状導波路を有しており、n1を前記スロット間に生じる表面定在波の腹の個数、λ5を表面波の波長、ngを路内波長λgに対する前記環状導波路の一周長1gの倍率として、半径reが略、
re=n1λ5/{2tan(π/(2ng))}{1+cos(π/ng)}
である円周上に前記スロットの中心が存在することを特徴とする。
【0031】
本発明のプラズマ処理装置の一態様では、ngの値は、2〜5の範囲内にある。
【0032】
本発明のプラズマ処理装置の一態様では、前記スロットの角度間隔は、π/ngである。
【0033】
本発明のプラズマ処理装置の一態様では、前記スロット間に生じる表面定在波の腹の個数n1は、3,5,7のいずれかである。
【0034】
本発明のプラズマ処理装置の一態様では、前記誘電体窓は、主成分が窒化アルミニウムである。
【0035】
本発明のプラズマ処理方法は、マイクロ波が透過可能な誘電体窓を有する容器内に被処理体を設置する工程と、前記容器内を排気する工程と、前記容器内に処理ガスを導入する工程と、前記誘電体窓に接する面に所定の間隔で穿孔されて設けられた複数のスロットを有しており、n1を前記スロット間に生じる表面定在波の腹の個数、λ5を表面波の波長、ngを路内波長λgに対する前記環状導波路の一周長1gの倍率として、半径reが略、
re=n1λ5/{2tan(π/(2ng))}{1+cos(π/ng)}
である円周上に前記スロットの中心が存在するように構成された環状導波路を用い、当該環状導波路から前記容器内にマイクロ波を供給することによりプラズマを発生させる工程とを有することを特徴とする。
【0036】
本発明のプラズマ処理方法の一態様では、前記被処理体に化学気相成長法により成膜を施す。
【0037】
本発明のプラズマ処理方法の一態様では、前記被処理体にエッチング処理を施す。
【0038】
本発明のプラズマ処理方法の一態様では、前記被処理体にアッシング処理を施す。
【0039】
本発明のプラズマ処理方法の一態様では、前記被処理体にドーピング処理を施す。
【0040】
本発明のプラズマ処理装置は、内部が排気可能な容器と、前記容器内に処理ガスを供給するガス供給口とを有し、該容器内に配された被処理体にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、前記容器内に前記ガスのプラズマを発生させるためのマイクロ波エネルギーを供給する手段を有し、当該マイクロ波エネルギーを供給する手段は、前記誘電体窓側の面に所定の間隔で設けられた複数のスロットを有する無終端の環状導波路を有しており、n1を前記スロット間に生じる表面定在波の腹の個数、λ5を表面波の波長、ngを路内波長λgに対する前記環状導波路の一周長1gの倍率として、半径reが略、
re=n1λ5/{2tan(π/(2ng))}{1+cos(π/ng)}
である円周上に前記スロットの中心が存在するように前記複数のスロットの中心が前記面に沿った方向に前記環状導波路の中心に対して偏って配置されていることを特徴とする。
【0041】
本発明のプラズマ処理装置の一態様では、ngの値は、2〜5の範囲内にある。
【0042】
本発明のプラズマ処理装置の一態様では、前記スロットの角度間隔は、π/ngである。
【0043】
本発明のプラズマ処理装置の一態様では、前記スロット間に生じる表面定在波の腹の個数n1は、3,5,7のいずれかである。
【0044】
本発明のプラズマ処理装置の一態様では、前記誘電体窓は、主成分が窒化アルミニウムである。
【0045】
本発明のプラズマ処理装置の一態様では、前記ガス供給口が前記容器の側壁に設けられている。
【0046】
本発明のプラズマ処理装置の一態様では、前記ガス供給口が前記被処理体より前記複数のスロットが設けられた面寄りに設けられている。
【0047】
本発明のプラズマ処理装置の一態様では、前記ガス供給口から前記複数のスロットが設けられた面に向けて前記処理ガスを放出する。
【0048】
本発明のプラズマ処理装置の一態様では、前記容器には、該容器内を1.34×103Pa以下に減圧できる排気ポンプが設けられている。
【0049】
本発明のプラズマ処理方法は、被処理体をプラズマ処理するためのプラズマ処理方法において、前記プラズマ処理装置を用いて前記被処理体をプラズマ処理することを特徴とする。
【0050】
本発明のプラズマ処理方法の一態様では、アッシング、エッチング、クリーニング、CVD、プラズマ重合、ドーピング、酸化、窒化の少なくともいずれか一種である。
【0051】
本発明の構造体の製造方法は、前記プラズマ処理装置を用いて前記被処理体をプラズマ処理する工程を含むことを特徴とする。
【0052】
【発明の実施の形態】
図1は、プラズマ処理装置を示す模式的断面図である。
このマイクロ波を放射するための複数のスロット33が設けられた面を有する環状導波路13を備えたマイクロ波供給器3は、前記環状導波路13の中心C1に対して前記複数のスロット33の中心C2が前記面に沿った方向に偏って配置されていることを特徴とする。
【0053】
1は被処理体Wを内部に収容し、プラズマをプラズマ発生空間9に発生し得る真空容器であり、例えば大気開放型の容器或いは並設される不図示のロードロック室により大気と遮断された容器である。
【0054】
2は被処理体Wを容器1内に収容し、保持するためのサセプタ或いはホルダーと呼ばれる被処理体保持手段であり、被処理体Wを昇降し得るリフトピン12を有している。更に必要に応じて保持手段2に、被処理体Wを加熱するためのヒーター或いは被処理体を冷却するためのクーラー等の温度調整手段を付設してもよい。
【0055】
3は容器1内にプラズマを発生させるためのマイクロ波エネルギーを供給するマイクロ波供給器である。スロット33の位置は内方にオフセットしている。因みに、図14に示したスロットがオフセットしていないものである。
【0056】
4は容器1内を気密に封止するとともにマイクロ波を透過させる誘電体窓である。
【0057】
5はマイクロ波導波管、6はマイクロ波電源である。
【0058】
7はマイクロ波によってプラズマ化される処理ガスを供給するためのガス供給路であり、斜め上方を向いた放出路の先にガス供給口17を有する。
【0059】
ガス供給路7は各種ガスボンベ57、バルブ47、流量コントローラー37等のガス供給系27に連通している。
【0060】
8は、容器1内を排気するための排気路であり、真空ポンプ18、バルブ28等を含む排気系に不図示の排気口を通じて連通している。
【0061】
図2は、図1の装置のマイクロ波供給器3に用いられるスロット付平板23を示している。
【0062】
スロット付平板23は、複数のスロット33を有している。スロットは、環状導波路13の中心C1を結ぶ線より、環の内方にスロットの中心C2を結ぶ線が位置するように、平板23の表面に沿った方向に偏在して設けられている。C3は環状導波路13の外側面の位置を、C4はその内側面の位置を示している。
【0063】
図1の装置によるプラズマ処理方法は以下のとおりである。所定の圧力まで減圧、排気された容器1内にガス供給口17から処理ガスを供給する。
【0064】
処理ガスはプラズマ発生室となる空間9に放出された後、排気路8へと流れていく。
【0065】
一方、マグネトロンのようなマイクロ波電源6において発生したマイクロ波は、同軸導波管、円筒導波管又は矩形導波管のような導波管5を介して伝搬し、導入口15よりマイクロ波供給器3内に導入される。
【0066】
1つのスロット33に対向する上方のH面から導入されたマイクロ波は、そのスロット33からマイクロ波を放射するとともに、図2中時計回わり乃至反時計回わりにマイクロ波供給器3の無終端環状導波路13内を伝搬する。
【0067】
環状導波路13のH面には、例えばTE10モードにて路内を伝搬・進行するマイクロ波の伝搬・進行方向と交差する縦長のスロット33が設けられているために、そのスロット33から、空間9に向かって、マイクロ波が放射される。
【0068】
マイクロ波は、誘電体からなるマイクロ波透過窓4を透過して空間9に供給される。
【0069】
空間9には、処理ガスが存在しており、この処理ガスはマイクロ波エネルギーによって励起されプラズマを発生させる。マイクロ波の放射及びプラズマ発生の仕組みは、図15を参照して説明したとおりである。
【0070】
被処理体Wの表面には、このプラズマを利用して表面処理が施される。プラズマPは、投入されるマイクロ波の電力や容器内の圧力に応じて、図1のようにスロット下方のみに存在することもあるし、又、窓4の下面全面に拡がることもある。
【0071】
被処理体Wの大きさや、マイクロ波供給器導波路の周長に応じて、スロットを外方に偏在させることもできる。
【0072】
図3はプラズマ処理装置を示す模式的断面図である。
【0073】
この装置は、図4に示すようなスロット付平板23を有している。図1の装置との相違点は、図4のスロット付平板23が付設されている点と、被処理体バイアス電源22が付設されている点である。
【0074】
空間9内の圧力を低くして、プラズマがより拡がるように調整し、被処理体Wにバイアス電源22よりバイアス電圧を印加しながらプラズマ処理を行える構成になっている。このような構成はエッチングに好適なものである。
【0075】
更に、必要に応じて保持手段2にクーラーを付設して被処理体Wの昇温を抑制することも好ましいものである。
【0076】
図1、2と同符号で示す部位は、図1の実施形態の装置と同じ構成であるので、詳述を省略する。
【0077】
図4は本発明に用いられるマイクロ波供給器のスロット付平板の別の例を示す。
【0078】
図4の例では図2と同様に設けられたスロット33の延長線上に更に別のスロット43が設けられている点が図2に示した平板とは異なっている。
【0079】
この外方のスロット43も又、その中心を結ぶ線C5が、環状導波路13の中心を結ぶ線C1に対して、環の外方に偏在して設けられている。
【0080】
同一径方向にある一対のスロット33とスロット43とは不連続直線状に形成されることにより、従来のスロットの場合よりも径方向に均一にマイクロ波を放射することができる。又、スロット33とスロット43とを一体化した長尺スロットとした場合よりも、周方向(マイクロ波の進行方向)において、より均一にマイクロ波を放射することができる。
【0081】
本発明に用いられるスロットの偏心量は、使用する処理条件に応じて適宜定められる。特にスロット付平板23を導波路13となる凹部を有する導電性基材に対して交換可能に構成すれば、処理条件の変更にも柔軟に対応できる。
【0082】
本発明に用いられるスロットの中心が、環状導波路の中心とは異なっている異中心スロットの形状は、各々のスロットの中心が導波路の中心に対して内方及び/又は外方に偏在しているのであれば、1つの矩形状穿孔でも、長さが管内波長の1/4から3/8である穿孔が複数、不連続かつ直線上に配置されたものでも適用可能である。
【0083】
図5は不連続直線状スロット付の平板状環状導波管を用いたマイクロ波プラズマ処理装置の横断面模式図で、図6は環状導波管のスロット板の上面図である。
図3、図4に示した装置と異なる点は、被処理体Wの大きさに比べて環状導波管(マイクロ波供給器)3の大きさが相対的に大きい点、ガス放出口17が斜め下方を向いている点、内方及び外方に偏在した一組のスロット33,43からなる不連続線状スロットの数が8個になっている点である。又、被処理体の温度制御用にヒーター114が保持手段2に設けられている。
排気系やガス供給系は、図1、図3に示したものと同様のものを使用できる。
図5ではスロット33,43は省略されて図示されている。
【0084】
プラズマの発生及び処理は以下のようにして行なう。排気系(不図示)を介して容器1内を真空排気する。続いて、プラズマ処理用ガスをガス供給路7を介して所定の流量で容器1内に導入する。次に、排気系(不図示)に設けられたコンダクタンスバルブ(不図示)を調整し、容器1内を所定の圧力に保持する。マイクロ波電源(不図示)より所望の電力を、マイクロ波供給器3を介して、容器1内に供給することにより、容器1内にプラズマが発生する。この時に導入された処理用ガスは発生した高密度プラズマにより励起、解離、イオン化され、保持手段2上に載置された被処理体Wの表面が処理される。
【0085】
本発明のマイクロ波プラズマ処理装置に用いられるマイクロ波供給器となる環状導波管の材質は、導電体であれば使用可能であるが、マイクロ波の伝搬ロスをできるだけ抑えるため導電率の高いAl、Cu、Ag/CuメッキしたSUSなどが最適である。本発明に用いられる環状導波管のマイクロ波導入口15の向きは、マイクロ波供給器内の導波路に効率よくマイクロ波を導入できるものであれば、図のようにH面に垂直方向で導入部で伝搬空間の左右方向に二分配するものでも、H面に平行で伝搬空間の接線方向でもよい。本発明に用いられるマイクロ波供給器のマイクロ波進行方向におけるスロット間隔は、管内波長の1/2が最適である。
【0086】
本発明においては、不連続スロットの連続部分のそれぞれの長さ即ちスロット33又はスロット43の長さはそれぞれ管内波長の1/4から3/8であるのが好ましい。不連続線状スロット33,43はマイクロ波の進行方向121に対して交差する方向を向いている。即ちスロットの長手方向がマイクロ波の進行方向121と交差、ここでは垂直に交わっている。ここでは、矩形導波管を無終端となるように環状(勿論、円環状だけではなく、楕円環状、四角環状、五角環状等も含む)とし、TE10モード(H01モード)のマイクロ波を伝搬させている為、振動の腹一個に対して一個の不連続線状スロット(一対のスロット)が対応している。符号120は磁界の向きを模式的に示している。
【0087】
図7は接線導入型の平板状環状導波管を用いたマイクロ波プラズマ処理装置の横断面模式図である。
【0088】
マイクロ波電源(不図示)より所望の電力を、E面に形成された導入口15より平板状環状導波管3内に導入する。導入されたマイクロ波は、管内波長の1/2毎に形成されたスロットを介し誘電体窓4を透してプラズマ発生空間9に導入される。導入されずに1周伝搬したマイクロ波は、導入口15付近で新たに接線導入されたマイクロ波と干渉して強め合い、数周伝搬するまでにほとんどのマイクロ波はプラズマ発生空間に導入される。
【0089】
図7もスロットが省略されて図示されている。
図7に示したマイクロ波プラズマ処理装置を使用して、Ar流量500sccm、圧力1.33Paと133Pa、マイクロ波パワー3.0kWの条件でプラズマを発生させ、得られたプラズマの計測を行った。プラズマ計測は、シングルプローブ法により以下のようにして行なった。プローブに印加する電圧を−50から+100Vの範囲で変化させ、プローブに流れる電流をI−V測定器により測定し、得られたI−V曲線からラングミュアらの方法により電子密度、電子温度、プラズマ電位を算出した。その結果、電子密度は、1.33Paの場合1.9×1012/cm3±2.7%(φ300面内)、133Pa場合8.7×1011/cm3±5.6%(φ300面内)であり、高圧領域でも高密度で均一なプラズマが形成されていることが確認された。
【0090】
図8はRFバイアス印加機構を用いたマイクロ波プラズマ処理装置の横断面模式図である。22はRFバイアス印加手段である。図8もスロットは省略されて図示されている。
【0091】
プラズマの発生及び処理は以下のようにして行なう。被処理体Wを保持手段2上に設置し、ヒータ114を用いて所望の温度まで加熱する。排気系(不図示)を介してプラズマ発生空間9を真空排気する。続いて、プラズマ処理用ガスを所定の流量でプラズマ発生空間9に導入する。次に、排気系(不図示)に設けられたコンダクタンスバルブ(不図示)を調整し、プラズマ発生空間を所定の圧力に保持する。RFバイアス印加手段22を用いて保持手段2にRF電力を供給するとともに、マイクロ波電源(不図示)より所望の電力を、平板状環状導波管3を介し誘電体窓4を透してプラズマ発生空間9に導入する。導入されたマイクロ波の電界により電子が加速され、プラズマ発生空間9にプラズマが発生する。この際、処理用ガスは発生した高密度プラズマにより励起、解離、イオン化され、被処理体Wの表面が処理される。また、RFバイアスにより基板に入射するイオンの運動エネルギーを制御できる。
【0092】
図9は温度制御用の冷却機構付きマイクロ波プラズマ処理装置の横断面模式図、414は基体を冷却するクーラである。
図9もスロットが省略されて図示されている。
【0093】
プラズマの発生及び処理は以下のようにして行なう。被処理体Wを保持手段2上に設置し、クーラ414を用いて冷却する。排気系(不図示)を介してプラズマ発生空間9を真空排気する。続いて、プラズマ処理用ガスを導入する。次に、排気系(不図示)に設けられたコンダクタンスバルブ(不図示)を調整し、プラズマ発生空間9を所定の圧力に保持する。RFバイアス印加手段22を用いて保持手段2にRF電力を供給するとともに、マイクロ波電源(不図示)より所望の電力を、平板状環状導波管3を介し誘電体窓4を透してプラズマ発生空間に導入する。導入されたマイクロ波の電界により電子が加速され、プラズマが発生する。クーラ414を用いることにより、高密度プラズマと高バイアスを用いた場合に問題となるイオン入射による基板の過加熱を抑制することができる。
【0094】
本発明に用いられる環状導波路は、前述したとおり環状であれば、円環状に限らず、楕円環状、四角環状、五角環状、等様々な形状であり得る。
半導体ウエハや光ディスクや磁気ディスクのような円盤状の被処理体を処理する場合には、円環状が好適である。
【0095】
本発明に用いられる環状導波路を有するマイクロ波供給器としては、導波路となる環状凹部を有する導電性基材と、スロット付平板との組み立て体を用いることも好ましいものである。
【0096】
又、必要に応じて導波路内に管内波長を短くするべく誘電体を充てんすることも好ましいものである。このような誘電体としてはテトラフルオロエチレン等の樹脂が好ましく用いられる。そして、本発明におけるスロットの位置は、後述するように設定する。
【0097】
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について述べる。図16(a)〜16(c)は、マイクロ波プラズマ処理装置を示す模式図である。図16(a)は装置の断面図、図16(b)はマイクロ波供給器の平面図、図16(c)はマイクロ波伝搬の様子を示す模式図である。
【0098】
ここで、1はプラズマ処理室を構成する容器、Wは被処理体、2は被処理体Wの支持体、114は被処理体Wの温度を調節する手段、22は高周波バイアス印加手段、7は処理ガス供給口、18は排気ポンプ、28は排気コンダクタンス調整バルブ、4はプラズマ処理室を大気側と分離する誘電体窓、3はマイクロ波を誘電体窓4を透してプラズマ処理室に導入するためのスロット付無終端環状導波管からなるマイクロ波供給器、13は無終端環状導波管内のマイクロ波導波路、15は無終端環状導波管内に導入されたマイクロ波を左右に分配するE分岐を構成しているマイクロ波導入口、STWはE分岐で分配された導波路内を伝播したマイクロ波同士の干渉により生じた定在波、33は誘電体窓4に接する面(ここではH面)に所定の間隔で穿孔されて設けられた複数のスロットである。
【0099】
そして、SWはスロット33を通して導入された誘電体4の表面を伝播する表面波、SSTWは隣接するスロット33から放出された表面波SW同士の干渉により生じた表面定在波である。プラズマは表面定在波SSTWによる電子励起により誘電体窓の下方側に生じるので、表面波干渉プラズマと呼ぶ。
【0100】
ここで、スロット33は、無終端環状導波管内のマイクロ波導波路13の中央ではなく、n1をスロット33間に生じる表面定在波SSTWの腹の個数、λ5を表面波SWの波長、ngを路内波長λgに対する環状導波路13の一周長lgの倍率として、
半径reが略、
re=n1λ5/{2tan(π/(2ng))}{1+cos(π/ng)}
である円周C2上にスロット33の中心が存在する。
【0101】
この理由を図17を用いて説明する。
隣接するスロット33から発生した表面波SW同士の干渉により、スロット33間に奇数個の表面定在波SSTWがスロットの配列方向と平行に複数生じると近似できる場合には、表面定在波SSTWは、表面波SWの波長λ5の1/2間隔で発生する。したがって、最も効率的に等間隔に表面定在波SSTWを発生させるには、スロット間の表面波SWの伝播長(これは中央定在波間隔Lに等しい)を、
L=n1λ5/2
にする必要がある。スロットの配列方向と複数発生した表面定在波SSTWの配列方向とが平行と近似できない一般的場合に、
L=n1λ5/{1+cos(π/ng)}
で置き換える必要がある。
【0102】
また、伝播長Lはスロット中心が存在すべき円周の半径reとスロット間半角度θとを用いて、
L=2retanθ
=2retan(π/(2ng)
とも表される(この場合、スロットの角度間隔はπ/ngとなる)。したがって、スロット中心が存在すべき円周の半径reは、
re=n1λ5/{2tan(π/(2ng))}{1+cos(π/ng)}
と表される。
【0103】
ここで、ng(=1g/λg)の値は、2〜5の範囲内にあることが望ましい。また、スロット33間に生じる表面定在波SSTWの腹の個数n1は、3,5,7のいずれかであることが望ましい。
【0104】
一例として、スロット間表面定在波個数n1:3,5、マイクロ波周波数2.45GHz(λ0:22.44mm)、ng:2,3,4、誘電体窓:石英ガラス(εw:3.8)、窒化アルミニウム(εw:9.8)の場合のスロット中心半径を以下の表1に示す。
【0105】
【表1】
【0106】
プラズマの発生及び処理は以下のようにして行なう。
先ず、排気手段18を介してプラズマ処理室を真空排気する。
続いて、プラズマ処理ガスを処理ガス供給口7を介して所定の流量でプラズマ処理室に導入する。
【0107】
次に、プラズマ処理室と排気ポンプ18との間に設けられたコンダクタンス調整手段28を調整し、プラズマ処理室を所定の圧力に保持する。必要に応じて、高周波バイアス印加手段22を介して被処理体Wにバイアスを印加する。マイクロ波電源MWより所望の電力を無終端環状導波路13を介してプラズマ処理室に供給する。
【0108】
この際、無終端環状導波路13内に導入されたTE10モードのマイクロ波は、導入口15のE分岐で左右に二分配され、自由空間よりも長い路内波長をもって導波路13内を伝搬する。分配されたマイクロ波同士は干渉しあい、管内波長の1/2毎に“腹”をもつ定在波STWを生じる。導波管の導電性の面、ここではH面を流れる電流が最大になる位置、即ち、隣接する2つの“腹”間の中央に設置されたスロット33から誘電体窓4を透してプラズマ処理室に導入されたマイクロ波は、スロット33近傍にプラズマを生成する。生成したプラズマの電子プラズマ周波数が電源周波数を超える(例えば、電子密度が7×1010/cm3を超える場合、電子プラズマ周波数が電源周波数2.45GHzを超える)と、マイクロ波はプラズマ中を伝搬できなくなり(いわゆるカットオフ)、更に電子密度が増加し、
δ=(2/ωμ0σ)1/2
[ω:電源角周波数、μ0:真空透磁率、σ:プラズマ導電率]
で表される表皮厚が十分薄くなる(例えば、電子密度が2×1012cm-3以上になると、表皮厚は4mm以下になる)と、誘電体窓4の表面を表面波SWとして伝搬する。
【0109】
隣接するスロット33から導入された表面波SW同士が干渉し、略、
λ5=λ0εr -1/2
[λ0:自由空間マイクロ波波長、εr:誘電体比誘電率]
で表される表面波SWの波長の1/2毎に表面定在波SSTWを生じる。
【0110】
プラズマ処理室にしみ出したこの表面定在波SSTWによって電子が加速され表面波干渉プラズマ(SIP:Surface−wave Interfered Plasma)が生成される。この時に処理ガス供給口7を介して処理ガスをプラズマ処理室に導入しておくと、処理ガスは発生した高密度プラズマにより励起され、支持体2上に載置された被処理体Wの表面を処理する。
【0111】
本実施形態のマイクロ波プラズマ処理装置に用いられるスロット33の形状は、スロット33の中心が略、
re=n1λ5/{2tan(π/(2ng))}{1+cos(π/ng)}
で表される位置C2に存在するのであれば、長さが管内波長の1/4から3/8である矩形状穿孔でなくても適用可能である。
【0112】
(第2の実施形態)
本発明のマイクロ波プラズマ処理装置において、ngが3、スロット間表面定在波個数n1が3、誘電体が石英ガラス(誘電率εr:3.8)の場合のマイクロ波供給器を図18に示す。装置本体の構成は図16(a)等とほぼ同じである。
【0113】
ここでは、スロット33は、無終端環状導波管内のマイクロ波導波路13の中央より外側の、半径が略103.9mmである円周C5上にスロットの中心が存在するように形成されている。
【0114】
この際、無終端環状導波管内に導入されたTE10モードのマイクロ波は、E分岐で左右に二分配され、自由空間よりも長い管内波長をもって導波路13内を伝搬する。分配されたマイクロ波同士は干渉しあい、路内波長の1/2毎に6個の“腹”をもつ定在波を生じる。電流が最大になる位置、即ち、隣接する2つの“腹”間の中央に設置されたスロット33から誘電体窓を透してプラズマ処理室に導入されたマイクロ波は、スロット33近傍にプラズマを生成する。
【0115】
生成したプラズマの電子プラズマ周波数が電源周波数を超える(例えば、電子密度が7×1010/cm3を超える場合、電子プラズマ周波数が電源周波数2.45GHzを超える)と、マイクロ波はプラズマ中を伝搬できなくなり(いわゆるカットオフ)、更に電子密度が増加し、
δ=(2/ωμ0σ)1/2
[ω:電源角周波数、μ0:真空透磁率、σ:プラズマ導電率]
で表される表皮厚が十分薄くなる(例えば、電子密度が2×1012cm-3以上になると、表皮厚は4mm以下になる)と、石英製の誘電体の表面を表面波として伝搬する。
【0116】
隣接するスロット33から導入された表面波同士が干渉し、約31mm毎に表面定在波を生じる。プラズマ処理室にしみ出したこの表面定在波によって電子が加速され表面波干渉プラズマが生成する。
【0117】
誘電体窓の材質は無水合成石英、直径300mm、厚さ12mmである。無終端環状導波管は、内部導波路断面の寸法が27mm×96mmであって、中心直径が152mm(導波路周長lgが路内波長λgの3倍)である。
【0118】
無終端環状導波管の材質は、マイクロ波の伝搬損失を抑えるため、すべてAlを用いている。無終端環状導波管のH面には、マイクロ波をプラズマ処理室を導入するためのスロット33が形成されている。スロット33は、長さ40mm、幅4mmの矩形状であり、中心が半径103.9mmの円周C5上にあり放射状に60°間隔で計6個形成されている。無終端環状導波管には、4Eチューナ、方向性結合器、アイソレータ、2.45GHzの周波数を持つマイクロ波電源(不図示)が順に接続されている。
【0119】
図18に示したマイクロ波供給器を有するプラズマ処理装置を使用して、Ar流量500sccm、圧力1.33Pa、マイクロ波パワー3.0kWの条件でプラズマを発生させ、得られたプラズマの計測を行った。プラズマ計測は、シングルプローブ法により以下のようにして行った。プローブに印加する電圧を−50から+100Vの範囲で変化させ、プローブに流れる電流をI−V測定器により測定し、得られたI−V曲線からラングミュアらの方法により電子密度、電子温度、プラズマ電位を算出した。その結果、電子密度は、1.33Paの場合、2.1×1012cm-3±2.7%(φ300面内)であり、低圧領域でも電子密度の高い安定したプラズマが形成されていることが確認された。
【0120】
(第3の実施形態)
本発明のマイクロ波プラズマ処理装置において、導波路周長/管内波長倍率ngが3、スロット間表面定在波個数n1が3、誘電体がAIN(誘電率εw:9.8)の場合のマイクロ波供給器の例を図19に示す。装置本体の構成は図16(a)等と同じである。
【0121】
ここで、スロット33は、無終端環状導波管内のマイクロ波導波路13の中央より内側の、半径が略67.7mmである円周C2上にスロットの中心が存在するようにオフセットをもって形成されている。
【0122】
無終端環状導波管に導入されたTE10モードのマイクロ波は、E分岐で左右に二分配され、自由空間よりも長い路内波長をもって導波路13内を伝搬する。分配されたマイクロ波同士は干渉しあい、路内波長の1/2毎に定在波を生じる。電流が最大になる位置、即ち、隣接する2つの定在波間の中央に設置されたスロット33からAlN製の誘電体窓4を透してプラズマ処理室に導入されたマイクロ波は、スロット33近傍にプラズマを生成する。生成したプラズマの電子プラズマ周波数が電源周波数を超える(例えば、電子密度が7×1010cm-3を超える場合、電子プラズマ周波数が電源周波数2.45GHzを超える)と、マイクロ波はプラズマ中を伝搬できなくなり(いわゆるカットオフ)、更に電子密度が増加し、
δ=(2/ωμ0σ)1/2
[ω:電源角周波数、μ0:真空透磁率、σ:プラズマ導電率]
で表される表皮厚が十分薄くなる(例えば、電子密度が2×1012cm-3以上になると、表皮厚は4mm以下になる)と、誘電体窓4の表面を表面波として伝搬する。
【0123】
隣接するスロット33から導入された表面波同士が干渉し、約20mm毎に表面定在波を生じる。プラズマ処理室にしみ出したこの表面定在波によって電子が加速された表面波干渉プラズマが生成する。
【0124】
AlN製の誘電体窓4は、直径300mm、厚さ12mmである。無終端環状導波管は、内部導波路断面の寸法が27mm×96mmであって、中心直径が152mm(導波路周長lgが路内波長λgの3倍)である。無終端環状導波管の材質は、マイクロ波の伝搬損失を抑えるため、すべてAlを用いている。
【0125】
無終端環状導波管のH面には、マイクロ波をプラズマ処理室へ導入するためのスロット33が形成されている。スロット33は、長さ40mm、幅4mmの矩形状であり、中心が半径67.7mmの円周C2上にあり放射状に60°間隔で計6個形成されている。無終端環状導波管には、4Eチューナ、方向性結合器、アイソレータ、2.45GHzの周波数を持つマイクロ波電源が順に接続されている。
【0126】
図19に示したマイクロ波供給器を有するプラズマ処理装置を使用して、Ar流量500sccm、圧力1.33Pa、マイクロ波パワー3.0kWの条件でプラズマを発生させ、得られたプラズマの計測を行った。プラズマ計測は、シングルプローブ法により以下のようにして行った。プローブに印加する電圧を−50から+100Vの範囲で変化させ、プローブに流れる電流をI−V測定器により測定し、得られたI−V曲線からラングミュアらの方法により電子密度、電子温度、プラズマ電位を算出した。その結果、電子密度は、1.33Paの場合、1.9×1012cm-3±3.1%(φ300面内)であり、低圧領域でも電子密度の高い安定したプラズマが形成されていることが確認された。
【0127】
(第4の実施形態)
本発明のマイクロ波プラズマ処理装置において、導波路周長/管内波長倍率ngが4、スロット間表面定在波個数n1が3及び5、誘電体がAlN(誘電率εw:9.8)の場合のマイクロ波供給器の例を図20に示す。装置本体の構成は図16(a)の他の装置と同じである。
【0128】
ここで、スロット33は、無終端環状導波管内のマイクロ波導波路13の中央の内側と外側、即ち、半径が略82.9mmの円周C2上と、半径がほぼ127.2mmである円周C5上とに一対のスロット33の中心がそれぞれ存在するよう直線状に並んで形成されている。
【0129】
この際、無終端環状導波管内に導入されたTE10モードのマイクロ波は、E分岐で左右に二分配され、自由空間よりも長い路内波長をもって導波路を伝搬する。
【0130】
分配されたマイクロ波同士は干渉しあい、路内波長の1/2毎に導波路内に定在波を生じる。電流が最大になる位置、即ち、隣接する2つの定在波間の中央に設置されたスロット33から誘電体窓4を透してプラズマ処理室に導入されたマイクロ波は、スロット33近傍にプラズマを生成する。生成したプラズマの電子プラズマ周波数が電源周波数を超える(例えば、電子密度が7×1010cm-3を超える場合、電子プラズマ周波数が電源周波数2.45GHzを超える)と、マイクロ波はプラズマ中を伝搬できなくなり(いわゆるカットオフ)、更に電子密度が増加し、
δ=(2/ωμ0σ)1/2
[ω:電源角周波数、μ0:真空透磁率、σ:プラズマ導電率]
で表される表皮厚が十分薄くなる(例えば、電子密度が2×1012cm-3以上になると、表皮厚は4mm以下になる)と、誘電体窓の表面を表面波として伝搬する。
【0131】
隣接するスロット33から放出された表面波同士が干渉し、約20mm毎に表面定在波を生じる。プラズマ処理室にしみ出したこの表面定在波によって電子が加速された表面波干渉プラズマが生成する。
【0132】
AlN製の誘電体窓は、直径350mm、厚さ13mmである。無終端環状導波管は、内部導波路断面の寸法が9mm×96mmであって、中心径が202mm(導波路周長が路内波長の4倍)である。無終端環状導波管の材質は、マイクロ波の伝搬損失を抑えるため、すべてAlを用いている。
【0133】
無終端環状導波管のH面には、マイクロ波をプラズマ処理室へ導入するためのスロット33が形成されている。スロット33は、内側の半径82.9mmの円周C2上にあるものが長さ40mm、幅4mmの矩形状であり、外側の半径127.2mmの円周C5上にあるものが長さ46mm、幅4mmの矩形状であり、それぞれ、放射状に45°間隔で8組計6個形成されている。無終端環状導波管には、4Eチューナ、方向性結合器、アイソレータ、2.45GHzの周波数を持つマイクロ波電源MWが順に接続されている。
【0134】
図20に示したマイクロ波供給器を有するプラズマ処理装置を使用して、Ar流量500sccm、圧力10mTorr、マイクロ波パワー3.0kWの条件でプラズマを発生させ、得られたプラズマの計測を行った。プラズマ計測は、シングルプローブ法により以下のようにして行った。プローブに印加する電圧を−50から+100Vの範囲で変化させ、プローブに流れる電流をI−V測定器により測定し、得られたI−V曲線からラングミュアらの方法により電子密度、電子温度、プラズマ電位を算出した。その結果、電子密度は、1.33Paの場合、1.9×1012cm-3±2.2%(φ300面内)であり、低圧領域でも電子密度の高い安定したプラズマが形成されていることが確認された。
【0135】
本発明に用いられるスロットの偏心量は、前述したとおり使用する処理条件に応じて適宜定められる。特にスロット付平板23を交換可能に構成すれば、処理条件の変更にも柔軟に対応できる。
【0136】
本発明に用いられるスロットの中心が、環状導波路の中心とは異なっている異中心スロットの形状は、前述したとおり各々のスロットの中心が導波路の中心に対して内方及び/又は外方に偏在しているのであれば、1つの矩形状穿孔でも、長さが管内波長の1/4から3/8である穿孔が複数、不連続かつ直線上に配置されたものでも適用可能である。
【0137】
本発明に用いられるスロット付平板や環状導波管の材質は、導電体であれば使用可能であるが、マイクロ波の伝搬ロスをできるだけ抑えるため導電率の高いAl,Cu,Ag/Cuメッキしたステンレススチールなどが最適である。本発明に用いられる環状導波路への導入口の向きは、環状導波路内のマイクロ波伝搬空間に効率よくマイクロ波を導入できるものであれば、H面T分岐や接線導入のようにH面に平行にマイクロ波を導入できる向き、又はE面T分岐のようにH面に垂直に導入できる向きでもよい。又、導入口付近に図15の符号10に示したような分配器を設けてもよい。本発明に用いられるマイクロ波進行方向のスロット間隔は、管内波長の1/2もしくは1/4が最適である。
【0138】
本発明に用いられるマイクロ波周波数は、0.8GHz乃至20GHzの範囲から適宜選択することができる。
【0139】
本発明に用いられるマイクロ波透過窓の誘電体としては、石英ガラスやSiO2系のその他各種ガラス、Si3N4,NaCl,KCl,LiF,CaF2,BaF2,Al2O3,AlN,MgOなどの無機物が適当であるが、ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミドなどの有機物のフィルム、シートなども適用可能である。
【0140】
本発明のマイクロ波プラズマ処理装置及び処理方法においては、磁界発生手段を用いても良い。本発明において用いられる磁界としては、ミラー磁界なども適用可能であるが、スロット近傍の磁界の磁束密度は基板近傍の磁界の磁束密度よりも大きいマグネトロン磁界が最適である。磁界発生手段としては、コイル以外でも、永久磁石でも使用可能である。コイルを用いる場合には過熱防止のため水冷機構や空冷など他の冷却手段を用いてもよい。
【0141】
また、処理のより高品質化のため、紫外光を被処理体表面に照射してもよい。光源としては、被処理体もしくはその上に付着したガスに吸収される光を放射するものなら適用可能で、エキシマレーザ、エキシマランプ、希ガス共鳴線ランプ、低圧水銀ランプなどが適当である。
【0142】
本発明のプラズマ処理室内の圧力は1.33×10-2Pa乃至1.33×103Paの範囲、より好ましくは、CVDの場合1.33×10-1Pa乃至1.33×101Pa、エッチングの場合6.65×10-2Paから6.65Pa、アッシングの場合1.33×101Paから1.33×103Paの範囲から選択することができる。
【0143】
本発明によるプラズマ処理方法について図10(a)〜図10(e)を参照して説明する。
【0144】
図10(a)に示すようにシリコン基板のような被処理体101の表面にCVD装置又は表面改質装置により、酸化シリコン、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化タンタル等の無機物や、テトラフルオロエチレン、ポリアリールエーテル等の有機物からなる絶縁膜102を形成する。
【0145】
図10(b)に示すようにフォトレジストを塗布して、ベーキングを行いフォトレジスト層103を形成する。
【0146】
図10(c)に示すように、露光装置によりホールパターン潜像の形成を行い、これを現像してホール104を有するフォトレジストパターン103’を形成する。
【0147】
図10(d)に示すように、エッチング装置により、フォトレジストパターン103’の下の絶縁膜102をエッチングしてホール105を形成する。
【0148】
図10(e)に示すように、アッシング装置を用いてフォトレジストパターン103’をアッシングして除去する。
【0149】
こうして、ホール付絶縁膜を有する構造体が得られる。
【0150】
続いて、ホール内に導電体等を堆積させる場合には、前もって、クリーニング装置等によりホール内をクリーニングすることも好ましいものである。
【0151】
そして、図1〜図9を参照して説明した本発明によるプラズマ処理装置は、前述した工程に用いられるCVD装置、表面改質装置、エッチング装置、アッシング装置のうちの少なくともいずれか1つとして利用可能である。
【0152】
図11(a)〜図11(c)は本発明による別のプラズマ処理方法を示している。
【0153】
図11(a)に示すようにアルミニウム、銅、モリブデン、クロム、タングステンのような金属或いはこれらの金属のうち少なくとも一つを主成分とする各種合金等からなる導電体のパターン又は多結晶シリコンのパターン(ここではラインアンドスペース)を形成する。
【0154】
図11(b)に示すようにCVD装置等により絶縁膜107を形成する。
【0155】
不図示のフォトレジストパターンを形成した後、エッチング装置にて絶縁膜107にホール108を形成する。
【0156】
フォトレジストパターンをアッシング装置等により除去すると図11(c)に示すような構造体が得られる。
【0157】
そして、本発明のプラズマ処理装置は、上述CVD装置、エッチング装置、アッシング装置として使用できるが、後述するようにこれらにのみ限定的に適用されるわけではない。
【0158】
本発明のマイクロ波プラズマ処理方法による堆積膜の形成は、使用するガスを適宜選択することによりSi3N4,SiO2,Ta2O5,TiO2,TiN,Al2O3,AlN,MgF2,フルオロカーボンなどの絶縁膜、a−Si,poly−Si,SiC,GaAsなどの半導体膜、Al,W,Mo,Ti,Taなどの金属膜、アモーファスカーボン、ダイヤモンドライクカーボン、ダイヤモンド等、各種の堆積膜を効率よく形成することが可能である。
【0159】
本発明のプラズマ処理方法により処理する被処理体の基体は、半導体であっても、導電性のものであっても、あるいは電気絶縁性のものであってもよい。具体的にはSiウエハ、SOIウエハ等の半導体基体が挙げられる。
【0160】
導電性基体としては、Fe,Ni,Cr,Al,Mo,Au,Nb,Ta,V,Ti,Pt,Pbなどの金属またはこれらの合金、例えば真鍮、ステンレス鋼などが挙げられる。
【0161】
絶縁性基体としては、石英ガラスやそれ以外の各種ガラス、Si3N4,NaCl,KCl,LiF,CaF2,BaF2,Al2O3,AlN,MgOなどの無機物、ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミドなどの有機物のフィルム、シートなどが挙げられる。
【0162】
CVD法により基板上に薄膜を形成する場合に用いられるガスとしては、一般に公知のガスが使用できる。
【0163】
a−Si,poly−Si,SiCなどのSi系半導体薄膜を形成する場合のSi原子を含有する原料ガスとしては、SiH4,Si2H6などの無機シラン類、テトラエチルシラン(TES),テトラメチルシラン(TMS),ジメチルシラン(DMS),ジメチルジフルオロシラン(DMDFS),ジメチルジクロルシラン(DMDCS)などの有機シラン類、SiF4,Si2F6,Si3F8,SiHF3,SiH2F2,SiCl4,Si2Cl6,SiHCl3,SiH2Cl2,SiH3Cl,SiCl2F2などのハロシラン類等、常温常圧でガス状態であるものまたは容易にガス化し得るものが挙げられる。また、この場合のSi原料ガスと混合して導入してもよい添加ガスまたはキャリアガスとしては、H2,He,Ne,Ar,Kr,Xe,Rnが挙げられる。
【0164】
Si3N4,SiO2などのSi化合物系薄膜を形成する場合のSi原子を含有する原料としては、SiH4,Si2H6などの無機シラン類、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラメトキシシラン(TMOS)、オクタメチルシクロテトラシラン(OMCTS)、ジメチルジフルオロシラン(DMDFS)、ジメチルジクロルシラン(DMDCS)などの有機シラン類、SiF4,Si2F6,Si3F8,SiHF3,SiH2F2,SiCl4,Si2Cl6,SiHCl3,SiH2Cl2,SiH3Cl,SiCl2F2などのハロゲン化シラン類等、常温常圧でガス状態であるものまたは容易にガス化し得るものが挙げられる。また、この場合の同時に導入する窒素原料ガスまたは酸素原料ガスとしては、N2,NH3,N2H4、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、O2,O3,H2O,NO,N2O,NO2などが挙げられる。
【0165】
Al,W,Mo,Ti,Taなどの金属薄膜を形成する場合の金属原子を含有する原料としては、トリメチルアルミニウム(TMAl)、トリエチルアルミニウム(TEAl)、トリイソブチルアルミニウム(TIBAl)、ジメチルアルミニウムハイドライド(DMAlH)、タングステンカルボニル(W(CO)6)、モリブデンカルボニル(Mo(CO)6)、トリメチルガリウム(TMGa)、トリエチルガリウム(TEGa)などの有機金属、AlCl3,WF6,TiCl3,TaCl5などのハロゲン化金属等が挙げられる。また、この場合のSi原料ガスと混合して導入してもよい添加ガスまたはキャリアガスとしては、H2,He,Ne,Ar,Kr,Xe,Rnが挙げられる。
【0166】
Al2O3,AlN,Ta2O5,TiO,TiN,WO3などの金属化合物薄膜を形成する場合の金属原子を含有する原料としては、トリメチルアルミニウム(TMAl)、トリエチルアルミニウム(TEAl)、トリイソブチルアルミニウム(TIBAl)、ジメチルアルミニウムハイドライド(DMAlH)、タングステンカルボニル(W(CO)6)、モリブデンカルボニル(Mo(CO)6)、トリメチルガリウム(TMGa)、トリエチルガリウム(TEGa)などの有機金属、AlCl3,WF6,TiCl3,TaCl5などのハロゲン化金属等が挙げられる。また、この場合の同時に導入する酸素原料ガスまたは窒素原料ガスとしては、O2,O3,H2O,NO,N2O,NO2,N2,NH3,N2H4、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)などが挙げられる。アモーファスカーボン、ダイヤモンドライクカーボン、ダイヤモンド等のカーボン膜を形成する場合には、CH4,C2H6等の炭素含有ガスを、フルオロカーボン膜を形成する場合には、CF4やC2F6等のフッ素、炭素含有ガスを用いるとよい。
【0167】
基体表面をエッチングする場合のエッチング用ガスとしては、F2,CF4,CH2F2,C2F6,C4F8,CF2Cl2,SF6,NF3,Cl2,CCl4,CH2Cl2,C2Cl6などが挙げられる。
【0168】
フォトレジストなど基体表面上の有機成分をアッシング除去する場合アッシング用ガスとしては、O2,O3,H2O,N2,NO,N2O,NO2などが挙げられる。
【0169】
また本発明のマイクロ波プラズマ処理装置及び処理方法を表面改質にも適用する場合、使用するガスを適宜選択することにより、例えば基体もしくは表面層としてSi,Al,Ti,Zn,Taなどを使用してこれら基体もしくは表面層の酸化処理あるいは窒化処理さらにはB,As,Pなどのドーピング処理等が可能である。更に本発明はクリーニング方法にも適用できる。その場合酸化物あるいは有機物や重金属などを除去するクリーニングに使用することもできる。
【0170】
基体を酸化表面処理する場合の酸化性ガスとしては、O2,O3,H2O,NO,N2O,NO2などが挙げられる。また、基体を窒化表面処理する場合の窒化性ガスとしては、N2,NH3,N2H4、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)などが挙げられる。
【0171】
基体表面の有機物をクリーニングする場合、またはフォトレジストなど基体表面上の有機成分をアッシング除去する場合のクリーニング/アッシング用ガスとしては、O2,O3,H2O,H2,NO,N2O,NO2などが挙げられる。また、基体表面の無機物をクリーニングする場合のクリーニング用ガスとしては、F2,CF4,CH2F2,C2F6,C4F8,CF2Cl2,SF6,NF3などが挙げられる。
【0172】
【実施例】
(実施例1)
図16(a)〜16(c)に示したマイクロ波プラズマ処理装置を使用し、フォトレジストのアッシングを行った。
被処理体としては、層間SiO2膜をエッチングし、ビアホールを形成した直後のシリコン(Si)基板(φ8インチ)を使用した。
【0173】
先ず、Si基板を支持体2上に設置し、温度調節手段114としてのヒータを用いてSi基板を250℃に加熱した後、排気系を介してプラズマ処理室を真空排気し、1.33×10-3Paまで減圧させた。プラズマ処理ガス供給口7を介して酸素ガスを500sccmの流量でプラズマ処理室に導入した。
【0174】
次いで、プラズマ処理室と排気ポンプ18との間に設けられたコンダクタンスバルブ28を調整し、処理室を40Paに保持した。プラズマ処理室に、2.45GHzのマイクロ波電源MWより1.5kWの電力を無終端環状導波管を介して供給した。
【0175】
かくして、プラズマ処理室にプラズマを発生させた。この際、プラズマ処理ガス供給口7を介して導入された酸素ガスはプラズマ処理室で励起、分解、反応して酸素ラジカルとなり、Si基板の方向に輸送され、Si基板上のフォトレジストを酸化し、排気系側に排出除去された。アッシング後、アッシング速度と基板表面電荷密度などについて評価した。
【0176】
得られたアッシング速度及び均一性は、5.6μm/min±4.5%と極めて良好で、表面電荷密度も、−1.3×1011cm-2と充分低い値を示した。
【0177】
(実施例2)
図17に示したマイクロ波供給器を有するプラズマ処理装置を使用し、フォトレジストのアッシングを行った。
被処理体Wとしては、層間SiO2膜をエッチングし、ビアホールを形成した直後のシリコン(Si)基板(φ8インチ)を使用した。
【0178】
先ず、Si基板を支持体2上に設置した後、排気系を介してプラズマ処理室を真空排気し、1.33×10-3Paまで減圧させた。プラズマ処理ガス供給口を介して酸素ガスを1slmの流量でプラズマ処理室に導入した。
【0179】
次いで、プラズマ処理室と排気ポンプ18との間に設けられたコンダクタンスバルブ28を調整し、処理室を80Paに保持した。プラズマ処理室に、2.45GHzのマイクロ波電源より1.5kWのTE10モードのマイクロ波電力を無終端環状導波管を介して供給した。
【0180】
かくして、プラズマ処理室内にプラズマを発生させた。この際、プラズマ処理ガス供給口7を介して導入された酸素ガスはプラズマ処理室で励起、分解、反応して酸素ラジカルとなり、Si基板の方向に輸送され、基板上のフォトレジストを酸化し、気化・除去された。アッシング後、アッシング速度と基板表面電荷密度などについて評価した。
【0181】
得られたアッシング速度及び均一性は、5.4μm/min±3.4%と極めて大きく、表面電荷密度も−1.4×1011cm-2と充分低い値を示した。
【0182】
(実施例3)
図16(a)〜16(c)に示したマイクロ波プラズマ処理装置を使用し、半導体素子保護用の窒化シリコン膜の形成を行った。
被処理体としては、Al配線パターン(ラインアンドスペース0.5μm)が形成された層間SiO2膜付きP型単結晶シリコン基板(面方位〈100〉、抵抗率10Ωcm)を使用した。
【0183】
先ず、シリコン基板を支持台2上に設置した後、排気系を介してプラズマ処理室を真空排気し、1.33×10-5Paの値まで減圧させた。
【0184】
次いで、温度調整手段としてのヒータ114に通電し、シリコン基板を300℃に加熱し、該基板をこの温度に保持した。プラズマ処理ガス供給口を介して窒素ガスを600sccmの流量で、また、モノシランガスを200sccmの流量で処理室に導入した。
【0185】
次いで、プラズマ処理室と排気ポンプ18との間に設けられたコンダクタンスバルブ18を調整し、処理室を2.67Paに保持した。
【0186】
次いで、2.45GHzのマイクロ波電源MWより3.0kWの電力を無終端環状導波管を介して供給した。
【0187】
かくして、プラズマ処理室にプラズマを発生させた。この際、プラズマ処理ガス供給口7を介して導入された酸素ガスはプラズマ処理室で励起、分解されて活性種となり、シリコン基板の方向に輸送され、モノシランガスと反応し、窒化シリコン膜がシリコン基板上に1.0μmの厚さで形成した。
【0188】
成膜後、成膜速度、応力などの膜質について評価した。応力は成膜前後の基板の反り量の変化をレーザ干渉計Zygo(商品名)で測定し求めた。
得られた窒化シリコン膜の成膜速度及び均一性は、530nm/min±3.5%と極めて大きく、膜質も応力1.2×109dyne/cm2(圧縮)、リーク電流1.2×10-10A/cm2、絶縁耐圧9MV/cmの極めて良質な膜であることが確認された。
【0189】
(実施例4)
図19に示したマイクロ波供給器を有するプラズマ処理装置を使用し、プラスチックレンズ反射防止用酸化シリコン膜及び窒化シリコン膜の形成を行った。
被処理体としては、直径50mmプラスチック凸レンズを使用した。レンズを支持台2上に設置した後、排気系を介してプラズマ処理室を真空排気し、1.33×10-5Paの値まで減圧させた。プラズマ処理ガス供給口7を介して窒素ガスを160sccmの流量で、また、モノシランガスを100sccmの流量で処理室に導入した。
【0190】
次いで、プラズマ処理室と排気ポンプ18との間に設けられたコンダクタンスバルブ28を調整し、処理室を9.33Paに保持した。
【0191】
次いで、2.45GHzのマイクロ波電源MWより3.0kWの電力を無終端環状導波管を介してプラズマ処理室に供給した。
【0192】
かくして、プラズマ処理室にプラズマを発生させた。この際、プラズマ処理ガス供給口を介して導入された窒素ガスは、プラズマ処理室で励起、分解されて窒素原子などの活性種となり、レンズの方向に輸送され、モノシランガスと反応し、窒化シリコン膜がレンズ上に21nmの厚さで形成された。
【0193】
次いで、プラズマ処理ガス供給口を介して酸素ガスを200sccmの流量で、また、モノシランガスを100sccmの流量で処理室に導入した。
【0194】
次いで、プラズマ処理室と排気ポンプ18との間に設けられたコンダクタンスバルブ28を調整し、処理室を0.13Paに保持した。ついで、2.45GHzのマイクロ波電源MWより2.0kWの電力を無終端環状導波管を介してプラズマ処理室に供給した。
【0195】
かくして、プラズマ処理室にプラズマを発生させた。この際、プラズマ処理ガス供給口を介して導入された酸素ガスは、プラズマ処理室で励起、分解されて酸素原子などの活性種となり、レンズの方向に輸送され、モノシランガスと反応し、酸化シリコン膜がレンズ上に86nmの厚さで形成された。成膜後、成膜速度、反射特性について評価した。
【0196】
得られた窒化シリコン膜及び酸化シリコン膜の成膜速度及び均一性はそれぞれ330nm/min±2.4%、350nm/min±2.6%と良好であり、膜質も500nm付近の反射率が0.2%と極めて良好な光学特性であることが確認された。
【0197】
(実施例5)
図20に示したマイクロ波供給器を有するプラズマ処理装置を使用し、半導体素子層間絶縁用酸化シリコン膜の形成を行った。
被処理体としては、最上部にAlパターン(ラインアンドスペース0.5μm)が形成されたP型単結晶シリコン基板(面方位〈100〉、抵抗率10Ωcm)を使用した。
【0198】
先ず、シリコン基板を支持台2上に設置した後、排気系を介してプラズマ処理室を真空排気し、1.33×10-5Paの値まで減圧させた。
【0199】
続いて、ヒータに通電し、シリコン基板を300℃に加熱し、該基板をこの温度に保持した。プラズマ処理ガス供給口7を介して酸素ガスを500sccmの流量で、また、モノシランガスを200sccmの流量で処理室に導入した。
【0200】
次いで、プラズマ処理室と排気ポンプ18との間に設けられたコンダクタンスバルブ28を調整し、プラズマ処理室を4.0Paに保持した。
【0201】
次いで、13.56MHzの高周波印加手段22を介して300Wの電力を支持体2に印加するとともに、2.45GHzのマイクロ波電源より2.0kWの電力を無終端環状導波管を介してプラズマ処理室に供給した。
【0202】
かくして、プラズマ処理室にプラズマを発生させた。プラズマ処理ガス供給口7を介して導入された酸素ガスはプラズマ処理室で励起、分解されて活性種となり、シリコン基板の方向に輸送され、モノシランガスと反応し、酸化シリコン膜がシリコン基板上に0.8μmの厚さで形成された。この時、イオン種はRFバイアスにより加速されて基板に入射しパターン上の膜を削り平坦性を向上させる。処理後、成膜速度、均一性、絶縁耐圧、及び段差被覆性について評価した。段差被覆性は、Al配線パターン上に成膜した酸化シリコン膜の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観測し、ボイドを観測することにより評価した。
【0203】
得られた酸化シリコン膜の成膜速度及び均一性は250nm/min±2.7%と良好で、膜質も絶縁耐圧8.5MV/cm、ボイドフリーであって良質な膜であることが確認された。
【0204】
(実施例6)
図20に示したマイクロ波供給器を有するプラズマ処理装置を使用し、半導体素子の層間SiO2膜のエッチングを行った。
被処理体としては、Alパターン(ラインアンドスペース0.18μm)上に1μm犀の層間SiO2膜が形成されたP型単結晶シリコン基板(面方位〈100〉、抵抗率10Ωcm)を使用した。
【0205】
先ず、シリコン基板を支持台2上に設置した後、排気系を介して処理室を真空排気し、1.33×10-5Paの値まで減圧した。プラズマ処理ガス供給口7を介してC4F8を100sccmの流量でプラズマ処理室に導入した。
【0206】
次いで、プラズマ処理室と排気ポンプ18との間に設けられたコンダクタンスバルブ28を調整し、プラズマ処理室を1.33Paの圧力に保持した。
【0207】
次いで、13.56MHzの高周波印加手段22を介して300Wの電力を支持体2に印加するとともに、2.45GHzのマイクロ波電源より2.0kWの電力を無終端環状導波管を介してプラズマ処理室に供給した。
【0208】
かくして、プラズマ処理室にプラズマを発生させた。プラズマ処理ガス供給口7を介して導入されたC4F8ガスはプラズマ処理室で励起、分解されて活性種となり、シリコン基板の方向に輸送され、自己バイアスによって加速されたイオンによって層間SiO2膜がエッチングされた。
【0209】
温度調整手段としてのクーラ114により基板温度は80℃までしか上昇しなかった。エッチング後、エッチング速度、選択比、及びエッチング形状について評価した。エッチング形状は、エッチングされた酸化シリコン膜の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観測し、評価した。
【0210】
エッチング速度及び均一性と対PR選択比は560nm/min±3.2%、15と良好で、エッチング形状もほぼ垂直であり、マイクロローディング効果も少ないことが確認された。
【0211】
(実施例7)
図20に示したマイクロ波プラズマ処理装置を使用し、低誘電率絶縁体としての半導体素子層間絶縁用ポリアリールエーテル(PAE)膜のエッチングを行った。
被処理体Wとしては、0.6μm厚のPAE膜上にハードマスクとして0.18μmのSiO2膜パターンが0.3μm厚に形成されたP型単結晶シリコン基板(面方位〈100〉、抵抗率10Ωcm)を使用した。
【0212】
先ず、シリコン基板を支持台2上に設置し、温度調整手段としてのクーラ114により基板温度を−10℃に冷却した後、排気系を介してプラズマ処理室を真空排気し、1.33×10-5Paの値まで減圧した。処理ガス供給口7を介してN2を200sccmの流量でプラズマ処理室に導入した。
【0213】
次いで、プラズマ処理室と排気ポンプ18との間に設けられたコンダクタンスバルブ28を調整し、プラズマ処理室を1.33Paの圧力に保持した。
【0214】
次いで、1MHzの高周波印加手段22を介して300Wの電力を支持体2に印加するとともに、2.45GHzのマイクロ波電源より2.0kWの電力を無終端環状導波管を介してプラズマ処理室に供給した。
【0215】
かくして、プラズマ処理室にプラズマを発生させた。処理ガス供給口7を介して導入されたN2ガスはプラズマ処理室で励起、分解されて活性種となり、シリコン基板の方向に輸送され、自己バイアスによって加速されたイオンによってPAE膜がエッチングされた。
【0216】
エッチング後、エッチング速度、選択比、及びエッチング形状について評価した。エッチング形状は、エッチングされた酸化シリコン膜の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観測し、評価した。
【0217】
エッチング速度及び均一性と対SiO2選択比は660nm/min±3.7%、10と良好で、エッチング形状もほぼ垂直で、マイクロローディング効果も少ないことが確認された。
【0218】
【発明の効果】
本発明によれば、低圧・低パワーで処理を行う場合でも、高品質な処理を高速・均一かつ安定に行うことが可能になるように、高密度低電子温度プラズマを安定して発生できるプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法が実現する。
【0219】
本発明によれば、マイクロ波の放射特性をより精密に制御できるので、被処理体の半径方向及び周方向或いはこれらに等価な方向における処理の制御性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプラズマ処理装置を示す断面図である。
【図2】本発明に用いられるスロット付平板の一例を示す平面図である。
【図3】本発明による別のプラズマ処理装置を示す断面図である。
【図4】本発明に用いられるスロット付平板の他の例を示す平面図である。
【図5】本発明による環状導波管を用いたマイクロ波プラズマ処理装置の模式的断面図である。
【図6】スロット付平板の上面図である。
【図7】本発明による接線導入型の環状導波管を用いたマイクロ波プラズマ処理装置の模式断面図である。
【図8】本発明による他のマイクロ波プラズマ処理装置の模式断面図である。
【図9】本発明による他のマイクロ波プラズマ処理装置の模式断面図である。
【図10】プラズマ処理方法の一例を示す図である。
【図11】プラズマ処理方法の別の例を示す図である。
【図12】プラズマ処理装置の構成を示す図である。
【図13】マイクロ波供給器の断面図である。
【図14】導波路の断面図である。
【図15】マイクロ波の放射の様子を示す図である。
【図16】本発明の他の実施形態によるプラズマ処理装置、本発明に用いられるマイクロ波供給器、及び本発明に用いられるマイクロ波供給器におけるマイクロ波伝搬の様子を示す模式図である。
【図17】スロットの配置を示す模式図である。
【図18】本発明に用いられるマイクロ波供給器の模式図である。
【図19】本発明に用いられるマイクロ波供給器の模式図である。
【図20】本発明に用いられるマイクロ波供給器の模式図である。
【符号の説明】
1 真空容器
2 被処理体保持手段
3 マイクロ波供給器
4 誘電体窓
5 導波管
6 マイクロ波電源
7 ガス供給路
8 排気路
9 プラズマ発生空間
33 スロット[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a plasma processing apparatus for performing plasma processing on an object to be processed using microwaves, and in particular, a plasma processing apparatus including a microwave supply device having an annular waveguide, a plasma processing method, and a structure manufacturing method. About.
[0002]
[Prior art]
Known plasma processing equipment that uses microwaves as an excitation source for plasma excitation includes plasma polymerization equipment, CVD equipment, surface modification equipment, etching equipment, ashing equipment, cleaning equipment, etc. used in the manufacture of structures. Yes.
[0003]
For example, CVD using such a so-called microwave plasma processing apparatus is performed as follows. That is, a gas is introduced into a plasma generation chamber and / or a film formation chamber of a microwave plasma CVD apparatus, and at the same time, microwave energy is input to generate a plasma in the plasma generation chamber to excite, dissociate, and ionize the gas. Thus, ions and radicals are generated to form a deposited film on the object to be processed disposed in the plasma generation chamber or the film formation chamber separated from the plasma generation chamber. Then, surface modification such as plasma polymerization of organic matter, oxidation, nitridation, and fluorination can be performed in the same manner.
[0004]
Moreover, the etching process of the to-be-processed object which uses what is called a microwave plasma etching apparatus is performed as follows, for example. That is, an etchant gas is introduced into the processing chamber of the apparatus, and at the same time, microwave energy is supplied to generate plasma in the processing chamber. The surface of the object to be processed disposed in the room is etched.
[0005]
Moreover, the ashing process of the to-be-processed object which uses what is called a microwave plasma ashing apparatus is performed as follows, for example. That is, an ashing gas is introduced into the processing chamber of the apparatus, and at the same time, microwave energy is input to generate plasma in the processing chamber. By ashing, the surface of the object to be processed, that is, the photoresist, disposed in the processing chamber. In the same manner as ashing, it is possible to perform cleaning to remove unnecessary substances attached to the surface to be processed.
[0006]
In the microwave plasma processing apparatus, since a microwave is used as a gas excitation source, electrons can be accelerated by an electric field having a high frequency, and gas molecules can be efficiently ionized and excited. Therefore, the microwave plasma processing apparatus has the advantages that gas ionization efficiency, excitation efficiency and dissociation efficiency are high, high-density plasma can be formed relatively easily, and high-quality processing can be performed at a low temperature and at high speed. In addition, since the microwave has a property of transmitting a dielectric such as quartz glass, the plasma processing apparatus can be configured as an electrodeless discharge type, and therefore there is an advantage that highly clean plasma processing can be performed.
[0007]
In order to further increase the speed of such a microwave plasma processing apparatus, a plasma processing apparatus using electron cyclotron resonance (ECR) has been put into practical use. In the ECR, when the magnetic flux density is 87.5 mT, the electron cyclotron frequency at which the electrons rotate around the magnetic field lines matches the general microwave frequency of 2.45 GHz, and the electrons absorb the microwaves resonantly. This is a phenomenon in which high-density plasma is generated by acceleration. Another type of plasma processing apparatus for generating high-density plasma has also been proposed.
[0008]
For example, in US Pat. No. 5,034,086, a plasma processing apparatus using a radial line slot antenna (RLSA) is disclosed.
[0009]
Alternatively, Japanese Patent Laid-Open No. 5-290995, US Pat. No. 5,359,177, and EP 0564359 disclose a plasma processing apparatus using a terminating annular waveguide.
[0010]
Apart from these, as an example of a microwave plasma processing apparatus, in recent years, an apparatus using an endless annular waveguide in which a plurality of slots are formed on the inner surface has been proposed as a uniform and efficient microwave introduction apparatus. (Japanese Patent Laid-Open No. 5-34592, US Pat. No. 5,538,699).
[0011]
However, using a conventional microwave plasma processing apparatus having an endless annular waveguide having a slot on the inner surface, for example, in a high pressure region of 100 mTorr (about 13.3 Pa) or more as in the case of ashing processing In the case of performing the above, since the diffusion of the plasma is suppressed, the plasma may be localized in the periphery and the processing speed of the central portion of the substrate may be lowered. Further, the volume of the plasma generation space becomes very large.
[0012]
On the other hand, Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-90591 discloses a plasma processing apparatus using a disk-shaped microwave introduction apparatus. In this apparatus, a gas is introduced into a waveguide, and the gas is discharged from a slot provided in the waveguide toward a plasma generation chamber.
[0013]
In contrast to these conventional apparatuses, the configuration of the plasma processing apparatus previously proposed by the present inventor is as shown in FIG.
[0014]
1 is a container that can be evacuated, 2 is a holding means for the object to be processed, 3 is a microwave feeder comprising an annular waveguide having an annular waveguide inside, 4 is a dielectric window, and 7 is a
[0015]
FIGS. 13 to 15 are schematic diagrams for explaining the propagation of microwaves and the radiation of microwaves from the slots in the annular waveguide of the microwave feeder.
[0016]
FIG. 13 shows a state where the annular waveguide is viewed from above, with the slots omitted. 14 shows a cross section taken along line B-B ′ of FIG. 13, and FIG. 15 shows a cross section taken along line C-C ′.
[0017]
The vicinity of the
[0018]
Since the annular waveguide is endless, the direction d1, D2Microwaves propagating in the (z-axis direction) interfere with each other. C1 indicates a ring (ring) formed by connecting the centers of the waveguides. When this length, that is, the circumference, is an integral multiple of the guide wavelength (intra-path wavelength), a standing wave of a predetermined mode is generated. It becomes easy to generate.
[0019]
FIG. 14 shows a cross section perpendicular to the microwave traveling direction (z-axis direction), and the upper and
[0020]
Thus, the cross section perpendicular to the microwave traveling direction of the waveguide is a rectangular cross section with the x axis and the y axis as long sides and short sides.
[0021]
The microwave MW introduced into the
[0022]
By using such a microwave plasma processing apparatus, the electron density is 10% with a uniformity of within ± 3% in a space having a diameter of 300 mm or more at a pressure of about 1.33 Pa, a microwave power of 1 kW or more.12/ CmThreeAs described above, high density low potential plasma having an electron temperature of 3 eV or less and a plasma potential of 20 V or less can be generated.
[0023]
Therefore, the gas can be sufficiently reacted and supplied to the surface to be processed in an active state. Moreover, when the pressure is 2.7 Pa and the microwave power is 2 kW, the current due to the microwave cannot be detected at a
[0024]
By the way, the circumferential length of the annular waveguide must be selected from two times, three times, four times, etc. of the guide wavelength according to the area to be processed of the object to be processed. In the case where the air in the passage is atmospheric pressure, the perimeters that can be selected are about 318 mm, about 477 mm, about 636 mm, etc., considering that the wavelength in this tube is about 159 mm. When this is converted into the diameter of the ring, it becomes about 101 mm, about 151 mm, and about 202 mm.
[0025]
On the other hand, when a general 8-inch wafer and 12-inch wafer are used as the object to be processed, the diameters are about 200 mm and about 300 mm, respectively. Choosing the optimal combination by combining the two is still not sufficient in terms of plasma uniformity and processing uniformity. For example, the plasma density decreases near the center of the workpiece and the processing speed is reduced. May occur, or the plasma density may decrease near the outer periphery of the object to be processed, resulting in a decrease in processing speed.
[0026]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a microwave feeder capable of more precisely controlling the microwave radiation characteristics in the radial direction of the ring or an equivalent direction thereof.
[0027]
Another object of the present invention is to provide a plasma processing apparatus and a plasma processing method that can further improve the uniformity of processing in the radial direction of an object to be processed.
[0028]
Still another object of the present invention is to provide a microwave feeder capable of improving the microwave radiation uniformity in the radial direction and circumferential direction of the ring or in an equivalent direction.
[0029]
Another object of the present invention is to provide a plasma processing apparatus and a plasma processing method capable of improving both the uniformity of processing in the radial direction and circumferential direction of the object to be processed, or directions equivalent thereto.
[0030]
[Means for Solving the Problems]
The plasma processing apparatus according to the present invention includes a plasma including a container, a gas supply port for supplying a processing gas into the container, and a microwave supplier for supplying a microwave into the container through a dielectric window. In the processing apparatus, the microwave supply device includes an annular waveguide having a plurality of slots provided at predetermined intervals on a surface in contact with the dielectric window, and n1The number of antinodes of the surface standing wave generated between the slots, λFiveIs the wavelength of the surface wave, ngThe wavelength λgCircumference of the annular waveguide with respect to 1gThe radius reStands for,
re= N1λFive/ {2 tan (π / (2ng))} {1 + cos (π / ng)}
The center of the slot exists on the circumference of
[0031]
In one aspect of the plasma processing apparatus of the present invention, ngThe value of is in the range of 2-5.
[0032]
In one aspect of the plasma processing apparatus of the present invention, the angular interval of the slots is π / n.gIt is.
[0033]
In one aspect of the plasma processing apparatus of the present invention, the number n of antinodes of surface standing waves generated between the slots.1Is either 3, 5, or 7.
[0034]
In one aspect of the plasma processing apparatus of the present invention, the dielectric window is mainly composed of aluminum nitride.
[0035]
The plasma processing method of the present invention includes a step of installing an object to be processed in a container having a dielectric window capable of transmitting microwaves, a step of exhausting the inside of the container, and a step of introducing a processing gas into the container And a plurality of slots provided in the surface in contact with the dielectric window at a predetermined interval, and n1The number of antinodes of the surface standing wave generated between the slots, λFiveIs the wavelength of the surface wave, ngThe wavelength λgCircumference of the annular waveguide with respect to 1gThe radius reStands for,
re= N1λFive/ {2 tan (π / (2ng))} {1 + cos (π / ng)}
And a step of generating plasma by supplying a microwave from the annular waveguide into the container using an annular waveguide configured so that the center of the slot exists on the circumference of Features.
[0036]
In one embodiment of the plasma processing method of the present invention, a film is formed on the target object by chemical vapor deposition.
[0037]
In one aspect of the plasma processing method of the present invention, the object to be processed is etched.
[0038]
In one aspect of the plasma processing method of the present invention, an ashing process is performed on the object to be processed.
[0039]
In one aspect of the plasma processing method of the present invention, the object to be processed is subjected to a doping process.
[0040]
The plasma processing apparatus of the present invention has a container that can be evacuated inside, and a gas supply port that supplies a processing gas into the container, and performs plasma processing on an object to be processed disposed in the container In the apparatus, the apparatus has means for supplying microwave energy for generating plasma of the gas in the container, and the means for supplying the microwave energy is provided on the surface on the dielectric window side at a predetermined interval. An endless annular waveguide having a plurality of slots, and n1The number of antinodes of the surface standing wave generated between the slots, λFiveIs the wavelength of the surface wave, ngThe wavelength λgCircumference of the annular waveguide with respect to 1gThe radius reStands for,
re= N1λFive/ {2 tan (π / (2ng))} {1 + cos (π / ng)}
The centers of the plurality of slots are arranged so as to be offset from the center of the annular waveguide in the direction along the plane so that the centers of the slots exist on the circumference.
[0041]
In one aspect of the plasma processing apparatus of the present invention, ngThe value of is in the range of 2-5.
[0042]
In one aspect of the plasma processing apparatus of the present invention, the angular interval of the slots is π / n.gIt is.
[0043]
In one aspect of the plasma processing apparatus of the present invention, the number n of antinodes of surface standing waves generated between the slots.1Is either 3, 5, or 7.
[0044]
In one aspect of the plasma processing apparatus of the present invention, the dielectric window is mainly composed of aluminum nitride.
[0045]
In one aspect of the plasma processing apparatus of the present invention, the gas supply port is provided on a side wall of the container.
[0046]
In one aspect of the plasma processing apparatus of the present invention, the gas supply port is provided closer to the surface on which the plurality of slots are provided than the object to be processed.
[0047]
In one aspect of the plasma processing apparatus of the present invention, the processing gas is discharged from the gas supply port toward the surface provided with the plurality of slots.
[0048]
In one aspect of the plasma processing apparatus of the present invention, the container contains 1.34 × 10 6 inside the container.ThreeAn exhaust pump capable of reducing the pressure to Pa or lower is provided.
[0049]
The plasma processing method of the present invention is characterized in that, in the plasma processing method for plasma processing a target object, the target object is plasma processed using the plasma processing apparatus.
[0050]
In one embodiment of the plasma processing method of the present invention, at least one of ashing, etching, cleaning, CVD, plasma polymerization, doping, oxidation, and nitriding is used.
[0051]
The structure manufacturing method of the present invention includes a step of plasma processing the object to be processed using the plasma processing apparatus.
[0052]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing a plasma processing apparatus.
The
[0053]
[0054]
[0055]
[0056]
[0057]
5 is a microwave waveguide, and 6 is a microwave power source.
[0058]
[0059]
The
[0060]
[0061]
FIG. 2 shows a slotted
[0062]
The slotted
[0063]
The plasma processing method using the apparatus of FIG. 1 is as follows. A processing gas is supplied from the
[0064]
The processing gas is discharged into the
[0065]
On the other hand, a microwave generated in a
[0066]
The microwave introduced from the upper H surface facing one
[0067]
On the H surface of the
[0068]
The microwave is supplied to the
[0069]
A processing gas exists in the
[0070]
The surface of the workpiece W is subjected to surface treatment using this plasma. The plasma P may exist only below the slot as shown in FIG. 1 or spread over the entire lower surface of the
[0071]
Depending on the size of the workpiece W and the circumference of the microwave supply waveguide, the slots can be unevenly distributed outward.
[0072]
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view showing the plasma processing apparatus.
[0073]
This apparatus has a slotted
[0074]
The pressure in the
[0075]
Furthermore, it is also preferable to attach a cooler to the holding means 2 as needed to suppress the temperature rise of the workpiece W.
[0076]
1 and 2 have the same configuration as the apparatus of the embodiment of FIG.
[0077]
FIG. 4 shows another example of the slotted flat plate of the microwave feeder used in the present invention.
[0078]
4 is different from the flat plate shown in FIG. 2 in that another
[0079]
The
[0080]
The pair of
[0081]
The amount of eccentricity of the slot used in the present invention is appropriately determined according to the processing conditions used. In particular, if the slotted
[0082]
The center of the slot used in the present invention is different from the center of the annular waveguide. The shape of the different center slot is such that the center of each slot is inward and / or outward with respect to the center of the waveguide. If so, a single rectangular perforation or a plurality of perforations having a length of 1/4 to 3/8 of the in-tube wavelength and discontinuously arranged on a straight line can be applied.
[0083]
FIG. 5 is a schematic cross-sectional view of a microwave plasma processing apparatus using a planar annular waveguide with discontinuous linear slots, and FIG. 6 is a top view of the slot plate of the annular waveguide.
The difference from the apparatus shown in FIGS. 3 and 4 is that the size of the annular waveguide (microwave supply) 3 is relatively larger than the size of the object to be processed W, and the
As the exhaust system and gas supply system, those similar to those shown in FIGS. 1 and 3 can be used.
In FIG. 5, the
[0084]
Plasma generation and processing are performed as follows. The inside of the
[0085]
The material of the annular waveguide used as the microwave supply device used in the microwave plasma processing apparatus of the present invention can be any conductive material, but Al having high conductivity is used to suppress the propagation loss of the microwave as much as possible. SUS, Cu, Ag / Cu plated SUS, etc. are optimal. The direction of the
[0086]
In the present invention, the length of each continuous portion of the discontinuous slot, that is, the length of the
[0087]
FIG. 7 is a schematic cross-sectional view of a microwave plasma processing apparatus using a tangential introduction type flat annular waveguide.
[0088]
A desired power is introduced into a flat
[0089]
FIG. 7 is also shown with the slot omitted.
Using the microwave plasma processing apparatus shown in FIG. 7, plasma was generated under the conditions of an Ar flow rate of 500 sccm, pressures of 1.33 Pa and 133 Pa, and a microwave power of 3.0 kW, and the obtained plasma was measured. Plasma measurement was performed by the single probe method as follows. The voltage applied to the probe is changed in the range of −50 to +100 V, the current flowing through the probe is measured by an IV measuring instrument, and the electron density, electron temperature, plasma is measured from the obtained IV curve by the method of Langmuir et al. The potential was calculated. As a result, the electron density is 1.9 × 10 3 at 1.33 Pa.12/ CmThree± 2.7% (in the φ300 plane) 8.7 × 10 at 133 Pa11/ CmThreeIt was ± 5.6% (in the φ300 plane), and it was confirmed that high-density and uniform plasma was formed even in the high-pressure region.
[0090]
FIG. 8 is a schematic cross-sectional view of a microwave plasma processing apparatus using an RF bias applying mechanism.
[0091]
Plasma generation and processing are performed as follows. The workpiece W is placed on the holding
[0092]
FIG. 9 is a schematic cross-sectional view of a microwave plasma processing apparatus with a cooling mechanism for temperature control, and 414 is a cooler for cooling the substrate.
FIG. 9 is also shown with the slot omitted.
[0093]
Plasma generation and processing are performed as follows. The workpiece W is placed on the holding means 2 and cooled using the cooler 414. The
[0094]
The annular waveguide used in the present invention is not limited to an annular shape as long as it is annular as described above, and may have various shapes such as an elliptical annular shape, a rectangular annular shape, and a pentagonal annular shape.
When processing a disk-shaped object such as a semiconductor wafer, an optical disk or a magnetic disk, an annular shape is preferable.
[0095]
As the microwave feeder having an annular waveguide used in the present invention, it is also preferable to use an assembly of a conductive base material having an annular recess serving as a waveguide and a flat plate with a slot.
[0096]
It is also preferable to fill the waveguide with a dielectric to shorten the guide wavelength as required. As such a dielectric, a resin such as tetrafluoroethylene is preferably used. The slot position in the present invention is set as described later.
[0097]
(First embodiment)
First, the first embodiment will be described. 16 (a) to 16 (c) are schematic diagrams showing a microwave plasma processing apparatus. FIG. 16A is a cross-sectional view of the apparatus, FIG. 16B is a plan view of a microwave supply device, and FIG. 16C is a schematic diagram showing a state of microwave propagation.
[0098]
Here, 1 is a container constituting the plasma processing chamber, W is an object to be processed, 2 is a support for the object to be processed W, 114 is a means for adjusting the temperature of the object to be processed W, 22 is a high-frequency bias applying means, 7 Is a processing gas supply port, 18 is an exhaust pump, 28 is an exhaust conductance adjusting valve, 4 is a dielectric window that separates the plasma processing chamber from the atmosphere side, and 3 is a microwave passing through the
[0099]
SW is a surface wave propagating on the surface of the dielectric 4 introduced through the
[0100]
Here, the
Radius reStands for,
re= N1λFive/ {2 tan (π / (2ng))} {1 + cos (π / ng)}
The center of the
[0101]
The reason for this will be described with reference to FIG.
When it can be approximated that an odd number of surface standing waves SSTW are generated between the
L = n1λFive/ 2
It is necessary to. In the general case where the arrangement direction of the slots and the arrangement direction of the generated surface standing waves SSTW cannot be approximated as parallel,
L = n1λFive/ {1 + cos (π / ng)}
It is necessary to replace with.
[0102]
The propagation length L is the radius r of the circumference where the slot center should exist.eAnd the half angle θ between the slots,
L = 2retanθ
= 2retan (π / (2ng)
(In this case, the angular spacing of the slots is π / ngBecomes). Therefore, the radius r of the circumference where the slot center should existeIs
re= N1λFive/ {2 tan (π / (2ng))} {1 + cos (π / ng)}
It is expressed.
[0103]
Where ng(= 1g/ Λg) Is preferably in the range of 2-5. The number n of antinodes of the surface standing wave SSTW generated between the
[0104]
As an example, the number n of surface standing waves between slots1: 3, 5, microwave frequency 2.45 GHz (λ0: 22.44 mm), ng: 2, 3, 4 Dielectric window: Quartz glass (εw: 3.8), aluminum nitride (εw: 9.8) shows the slot center radius in Table 1 below.
[0105]
[Table 1]
[0106]
Plasma generation and processing are performed as follows.
First, the plasma processing chamber is evacuated through the exhaust means 18.
Subsequently, the plasma processing gas is introduced into the plasma processing chamber through the processing
[0107]
Next, conductance adjusting means 28 provided between the plasma processing chamber and the
[0108]
At this time, the TE introduced into the endless
δ = (2 / ωμ0σ)1/2
[Ω: power supply angular frequency, μ0: Vacuum permeability, σ: Plasma conductivity]
Is sufficiently thin (for example, the electron density is 2 × 1012cm-3When the thickness is as described above, the skin thickness is 4 mm or less), and the surface of the
[0109]
The surface waves SW introduced from the
λFive= Λ0εr -1/2
[Λ0: Free-space microwave wavelength, εr: Dielectric relative permittivity]
The surface standing wave SSTW is generated every half of the wavelength of the surface wave SW represented by
[0110]
Electrons are accelerated by this surface standing wave SSTW that has oozed into the plasma processing chamber, and surface-wave interfering plasma (SIP) is generated. At this time, if the processing gas is introduced into the plasma processing chamber via the processing
[0111]
The shape of the
re= N1λFive/ {2 tan (π / (2ng))} {1 + cos (π / ng)}
If it exists in the position C2 represented by this, even if it is not the rectangular perforation whose length is 1/4 to 3/8 of the in-tube wavelength, it is applicable.
[0112]
(Second Embodiment)
In the microwave plasma processing apparatus of the present invention, ngIs 3, number of surface standing waves between slots n1Is 3, and the dielectric is quartz glass (dielectric constant εr: 3.8) shows the microwave feeder in FIG. The configuration of the apparatus main body is almost the same as that shown in FIG.
[0113]
Here, the
[0114]
At this time, TE introduced into the endless annular waveguideTenThe mode microwave is divided into left and right by the E branch, and propagates in the
[0115]
The electron plasma frequency of the generated plasma exceeds the power supply frequency (for example, the electron density is 7 × 10Ten/ CmThreeIf the electron plasma frequency exceeds the power frequency of 2.45 GHz), the microwave cannot propagate in the plasma (so-called cutoff), and the electron density further increases.
δ = (2 / ωμ0σ)1/2
[Ω: power supply angular frequency, μ0: Vacuum permeability, σ: Plasma conductivity]
Is sufficiently thin (for example, the electron density is 2 × 1012cm-3Then, the skin thickness is 4 mm or less), and the surface of the quartz dielectric is propagated as a surface wave.
[0116]
Surface waves introduced from
[0117]
The material of the dielectric window is anhydrous synthetic quartz, the diameter is 300 mm, and the thickness is 12 mm. The endless annular waveguide has an internal waveguide cross-sectional dimension of 27 mm × 96 mm and a center diameter of 152 mm (waveguide circumference lgIs the
[0118]
Al is used as the material for the endless annular waveguide in order to suppress the propagation loss of microwaves. A
[0119]
Using the plasma processing apparatus having the microwave supply device shown in FIG. 18, plasma is generated under the conditions of an Ar flow rate of 500 sccm, a pressure of 1.33 Pa, and a microwave power of 3.0 kW, and the obtained plasma is measured. It was. Plasma measurement was performed by the single probe method as follows. The voltage applied to the probe is changed in the range of −50 to +100 V, the current flowing through the probe is measured by an IV measuring instrument, and the electron density, electron temperature, plasma is measured from the obtained IV curve by the method of Langmuir et al. The potential was calculated. As a result, the electron density is 2.1 × 10 3 at 1.33 Pa.12cm-3It was ± 2.7% (φ300 in-plane), and it was confirmed that a stable plasma with a high electron density was formed even in a low pressure region.
[0120]
(Third embodiment)
In the microwave plasma processing apparatus of the present invention, the waveguide circumference / in-tube wavelength magnification ngIs 3, number of surface standing waves between slots n1Is 3, and the dielectric is AIN (dielectric constant εwFIG. 19 shows an example of the microwave feeder in the case of 9.8). The configuration of the apparatus main body is the same as that shown in FIG.
[0121]
Here, the
[0122]
TE introduced into an endless annular waveguideTenThe mode microwave is divided into left and right by the E branch, and propagates in the
δ = (2 / ωμ0σ)1/2
[Ω: power supply angular frequency, μ0: Vacuum permeability, σ: Plasma conductivity]
Is sufficiently thin (for example, the electron density is 2 × 1012cm-3Then, the skin thickness is 4 mm or less), and the surface of the
[0123]
Surface waves introduced from
[0124]
The
[0125]
A
[0126]
Using the plasma processing apparatus having the microwave supply device shown in FIG. 19, plasma is generated under the conditions of an Ar flow rate of 500 sccm, a pressure of 1.33 Pa, and a microwave power of 3.0 kW, and the obtained plasma is measured. It was. Plasma measurement was performed by the single probe method as follows. The voltage applied to the probe is changed in the range of −50 to +100 V, the current flowing through the probe is measured by an IV measuring instrument, and the electron density, electron temperature, plasma is measured from the obtained IV curve by the method of Langmuir et al. The potential was calculated. As a result, when the electron density is 1.33 Pa, 1.9 × 1012cm-3It was ± 3.1% (in the φ300 plane), and it was confirmed that a stable plasma with a high electron density was formed even in the low pressure region.
[0127]
(Fourth embodiment)
In the microwave plasma processing apparatus of the present invention, the waveguide circumference / in-tube wavelength magnification ngIs 4, number n of surface standing waves between slots1Is 3 and 5, and the dielectric is AlN (dielectric constant εw: 9.8) An example of a microwave feeder in the case of 9.8) is shown in FIG. The configuration of the apparatus main body is the same as that of the other apparatus in FIG.
[0128]
Here, the
[0129]
At this time, TE introduced into the endless annular waveguideTenThe mode microwave is divided into left and right at the E branch, and propagates through the waveguide with an in-path wavelength longer than free space.
[0130]
The distributed microwaves interfere with each other, and a standing wave is generated in the waveguide every ½ of the wavelength in the path. The microwave introduced into the plasma processing chamber through the
δ = (2 / ωμ0σ)1/2
[Ω: power supply angular frequency, μ0: Vacuum permeability, σ: Plasma conductivity]
Is sufficiently thin (for example, the electron density is 2 × 1012cm-3If it becomes above, the skin thickness will be 4 mm or less), and the surface of the dielectric window propagates as a surface wave.
[0131]
Surface waves emitted from the
[0132]
The dielectric window made of AlN has a diameter of 350 mm and a thickness of 13 mm. The endless annular waveguide has an internal waveguide cross-sectional dimension of 9 mm × 96 mm and a center diameter of 202 mm (waveguide circumferential length is four times the in-path wavelength). Al is used as the material for the endless annular waveguide in order to suppress the propagation loss of microwaves.
[0133]
A
[0134]
Plasma was generated under the conditions of an Ar flow rate of 500 sccm, a pressure of 10 mTorr, and a microwave power of 3.0 kW using the plasma processing apparatus having the microwave supply shown in FIG. 20, and the obtained plasma was measured. Plasma measurement was performed by the single probe method as follows. The voltage applied to the probe is changed in the range of −50 to +100 V, the current flowing through the probe is measured by an IV measuring instrument, and the electron density, electron temperature, plasma is measured from the obtained IV curve by the method of Langmuir et al. The potential was calculated. As a result, when the electron density is 1.33 Pa, 1.9 × 1012cm-3It was ± 2.2% (in the φ300 plane), and it was confirmed that stable plasma with a high electron density was formed even in the low pressure region.
[0135]
The amount of eccentricity of the slot used in the present invention is appropriately determined according to the processing conditions used as described above. In particular, if the slotted
[0136]
The center of the slot used in the present invention is different from the center of the annular waveguide. As described above, the center of each slot is inward and / or outward with respect to the center of the waveguide. If it is unevenly distributed, a single rectangular perforation or a plurality of perforations having a length of 1/4 to 3/8 of the in-tube wavelength and discontinuously arranged on a straight line can be applied. .
[0137]
The slotted flat plate and the annular waveguide used in the present invention can be used as long as they are conductors. However, Al, Cu, and Ag / Cu plated with high conductivity are used to suppress the propagation loss of microwaves as much as possible. Stainless steel is best. The direction of the introduction port to the annular waveguide used in the present invention is such that the microwave can be efficiently introduced into the microwave propagation space in the annular waveguide. The direction in which microwaves can be introduced in parallel with each other, or the direction in which the microwaves can be introduced perpendicularly to the H plane, such as an E plane T branch, may be employed. Further, a distributor as shown by
[0138]
The microwave frequency used in the present invention can be appropriately selected from the range of 0.8 GHz to 20 GHz.
[0139]
Examples of the dielectric material of the microwave transmission window used in the present invention include quartz glass and SiO.2Other glass, SiThreeNFour, NaCl, KCl, LiF, CaF2, BaF2, Al2OThreeInorganic materials such as AlN and MgO are suitable, but organic films and sheets such as polyethylene, polyester, polycarbonate, cellulose acetate, polypropylene, polyvinyl chloride, polyvinylidene chloride, polystyrene, polyamide, and polyimide are also applicable. .
[0140]
In the microwave plasma processing apparatus and processing method of the present invention, magnetic field generating means may be used. As the magnetic field used in the present invention, a mirror magnetic field or the like can also be applied. However, the magnetic flux density of the magnetic field near the slot is optimally a magnetron magnetic field larger than the magnetic flux density of the magnetic field near the substrate. As the magnetic field generating means, a permanent magnet can be used in addition to the coil. When using a coil, other cooling means such as a water cooling mechanism or air cooling may be used to prevent overheating.
[0141]
Moreover, you may irradiate the to-be-processed object surface for the quality improvement of a process. As the light source, any light source that emits light absorbed by the object to be processed or a gas attached thereon can be used, and an excimer laser, an excimer lamp, a rare gas resonance line lamp, a low-pressure mercury lamp, or the like is suitable.
[0142]
The pressure in the plasma processing chamber of the present invention is 1.33 × 10-2Pa to 1.33 × 10ThreeIn the range of Pa, more preferably 1.33 × 10 in the case of CVD-1Pa to 1.33 × 101Pa, 6.65 × 10 for etching-2Pa to 6.65 Pa, ashing 1.33 × 101From Pa to 1.33 × 10ThreeIt can be selected from the range of Pa.
[0143]
The plasma processing method according to the present invention will be described with reference to FIGS. 10 (a) to 10 (e).
[0144]
As shown in FIG. 10A, an inorganic material such as silicon oxide, silicon nitride, silicon nitride oxide, aluminum oxide, or tantalum oxide is formed on the surface of the
[0145]
As shown in FIG. 10B, a photoresist is applied and baked to form a
[0146]
As shown in FIG. 10C, a hole pattern latent image is formed by an exposure apparatus, and this is developed to form a
[0147]
As shown in FIG. 10D, holes 105 are formed by etching the insulating
[0148]
As shown in FIG. 10E, the photoresist pattern 103 'is removed by ashing using an ashing apparatus.
[0149]
Thus, a structure having an insulating film with holes is obtained.
[0150]
Subsequently, when depositing a conductor or the like in the hole, it is also preferable to clean the inside of the hole with a cleaning device or the like in advance.
[0151]
The plasma processing apparatus according to the present invention described with reference to FIGS. 1 to 9 is used as at least one of a CVD apparatus, a surface modification apparatus, an etching apparatus, and an ashing apparatus used in the above-described steps. Is possible.
[0152]
FIG. 11A to FIG. 11C show another plasma processing method according to the present invention.
[0153]
As shown in FIG. 11 (a), a conductor pattern made of a metal such as aluminum, copper, molybdenum, chromium, tungsten, or various alloys containing at least one of these metals as a main component, or polycrystalline silicon. A pattern (here, line and space) is formed.
[0154]
As shown in FIG. 11B, an insulating
[0155]
After forming a photoresist pattern (not shown), a
[0156]
When the photoresist pattern is removed by an ashing device or the like, a structure as shown in FIG. 11C is obtained.
[0157]
The plasma processing apparatus of the present invention can be used as the above-described CVD apparatus, etching apparatus, and ashing apparatus, but is not limited to these as described later.
[0158]
Formation of the deposited film by the microwave plasma processing method of the present invention is performed by appropriately selecting the gas to be used.ThreeNFour, SiO2, Ta2OFive, TiO2, TiN, Al2OThree, AlN, MgF2Insulating films such as fluorocarbon, semiconductor films such as a-Si, poly-Si, SiC, and GaAs, metal films such as Al, W, Mo, Ti, and Ta, amorphous carbon, diamond-like carbon, diamond, etc. A deposited film can be formed efficiently.
[0159]
The substrate of the object to be processed to be processed by the plasma processing method of the present invention may be a semiconductor, a conductive one, or an electrically insulating one. Specific examples include semiconductor substrates such as Si wafers and SOI wafers.
[0160]
Examples of the conductive substrate include metals such as Fe, Ni, Cr, Al, Mo, Au, Nb, Ta, V, Ti, Pt, and Pb, or alloys thereof, such as brass and stainless steel.
[0161]
As an insulating substrate, quartz glass and other various glasses, SiThreeNFour, NaCl, KCl, LiF, CaF2, BaF2, Al2OThree, AlN, MgO and other inorganic materials, polyethylene, polyester, polycarbonate, cellulose acetate, polypropylene, polyvinyl chloride, polyvinylidene chloride, polystyrene, polyamide, polyimide, and other organic films and sheets.
[0162]
As a gas used when a thin film is formed on a substrate by a CVD method, generally known gases can be used.
[0163]
As a source gas containing Si atoms when forming a Si-based semiconductor thin film such as a-Si, poly-Si, or SiC, SiHFour, Si2H6Inorganic silanes such as tetraethylsilane (TES), tetramethylsilane (TMS), dimethylsilane (DMS), dimethyldifluorosilane (DMDFS), dimethyldichlorosilane (DMDCS), etc., SiFFour, Si2F6, SiThreeF8, SiHFThree, SiH2F2, SiClFour, Si2Cl6, SiHClThree, SiH2Cl2, SiHThreeCl, SiCl2F2And those that are in a gas state at normal temperature and pressure or can be easily gasified. In this case, as an additive gas or carrier gas that may be introduced by mixing with the Si source gas, H2, He, Ne, Ar, Kr, Xe, and Rn.
[0164]
SiThreeNFour, SiO2As a raw material containing Si atoms when forming a Si compound-based thin film such as SiHFour, Si2H6Inorganic silanes such as tetraethoxysilane (TEOS), tetramethoxysilane (TMOS), octamethylcyclotetrasilane (OMCTS), dimethyldifluorosilane (DMDFS), dimethyldichlorosilane (DMDCS), and other organic silanes, SiFFour, Si2F6, SiThreeF8, SiHFThree, SiH2F2, SiClFour, Si2Cl6, SiHClThree, SiH2Cl2, SiHThreeCl, SiCl2F2And halogenated silanes such as those that are in a gas state at normal temperature and pressure, or those that can be easily gasified. In this case, the nitrogen source gas or oxygen source gas introduced at the same time is N2, NHThree, N2HFour, Hexamethyldisilazane (HMDS), O2, OThree, H2O, NO, N2O, NO2Etc.
[0165]
As raw materials containing metal atoms for forming a metal thin film such as Al, W, Mo, Ti, Ta, etc., trimethylaluminum (TMAl), triethylaluminum (TEAl), triisobutylaluminum (TIBAl), dimethylaluminum hydride ( DMAlH), tungsten carbonyl (W (CO)6), Molybdenum carbonyl (Mo (CO)6), Organic metals such as trimethylgallium (TMGa) and triethylgallium (TEGa), AlClThree, WF6, TiClThree, TaClFiveAnd metal halides. In this case, as an additive gas or carrier gas that may be introduced by mixing with the Si source gas, H2, He, Ne, Ar, Kr, Xe, and Rn.
[0166]
Al2OThree, AlN, Ta2OFive, TiO, TiN, WOThreeThe raw materials containing metal atoms when forming a metal compound thin film such as trimethylaluminum (TMAl), triethylaluminum (TEAl), triisobutylaluminum (TIBAl), dimethylaluminum hydride (DMAlH), tungsten carbonyl (W ( CO)6), Molybdenum carbonyl (Mo (CO)6), Organic metals such as trimethylgallium (TMGa) and triethylgallium (TEGa), AlClThree, WF6, TiClThree, TaClFiveAnd metal halides. In this case, the oxygen source gas or the nitrogen source gas introduced simultaneously is O2, OThree, H2O, NO, N2O, NO2, N2, NHThree, N2HFour, Hexamethyldisilazane (HMDS) and the like. When forming a carbon film such as amorphous carbon, diamond-like carbon, diamond, etc., CHFour, C2H6When a fluorocarbon film is formed using a carbon-containing gas such asFourOr C2F6It is recommended to use a fluorine-containing gas such as carbon.
[0167]
As an etching gas for etching the substrate surface, F2, CFFour, CH2F2, C2F6, CFourF8, CF2Cl2, SF6, NFThree, Cl2, CClFour, CH2Cl2, C2Cl6Etc.
[0168]
When ashing and removing organic components such as photoresist on the substrate surface, the ashing gas is O2, OThree, H2O, N2, NO, N2O, NO2Etc.
[0169]
Further, when the microwave plasma processing apparatus and the processing method of the present invention are applied to surface modification, for example, Si, Al, Ti, Zn, Ta or the like is used as a substrate or a surface layer by appropriately selecting a gas to be used. Then, oxidation treatment or nitridation treatment of these substrates or surface layers, and further doping treatment of B, As, P, etc. are possible. Furthermore, the present invention can be applied to a cleaning method. In that case, it can also be used for cleaning to remove oxides, organic substances, heavy metals, and the like.
[0170]
As an oxidizing gas when the substrate is subjected to an oxidation surface treatment, O2, OThree, H2O, NO, N2O, NO2Etc. Further, as a nitriding gas when the substrate is nitrided, N2, NHThree, N2HFour, Hexamethyldisilazane (HMDS) and the like.
[0171]
As a cleaning / ashing gas for cleaning organic substances on the substrate surface or for ashing and removing organic components on the substrate surface such as photoresist, O2, OThree, H2O, H2, NO, N2O, NO2Etc. Further, as a cleaning gas for cleaning the inorganic substance on the substrate surface, F2, CFFour, CH2F2, C2F6, CFourF8, CF2Cl2, SF6, NFThreeEtc.
[0172]
【Example】
Example 1
Photoresist ashing was performed using the microwave plasma processing apparatus shown in FIGS.
As an object to be processed, interlayer SiO2The silicon (Si) substrate (φ8 inch) immediately after the film was etched and the via hole was formed was used.
[0173]
First, the Si substrate is placed on the
[0174]
Next, a
[0175]
Thus, plasma was generated in the plasma processing chamber. At this time, the oxygen gas introduced through the plasma processing
[0176]
The obtained ashing speed and uniformity were very good at 5.6 μm / min ± 4.5%, and the surface charge density was −1.3 × 10 6.11cm-2And a sufficiently low value.
[0177]
(Example 2)
Photoresist ashing was performed using the plasma processing apparatus having the microwave supplier shown in FIG.
As the object to be processed W, interlayer SiO2The silicon (Si) substrate (φ8 inch) immediately after the film was etched and the via hole was formed was used.
[0178]
First, after setting the Si substrate on the
[0179]
Next, a
[0180]
Thus, plasma was generated in the plasma processing chamber. At this time, the oxygen gas introduced through the plasma processing
[0181]
The obtained ashing speed and uniformity were as extremely large as 5.4 μm / min ± 3.4%, and the surface charge density was −1.4 × 10.11cm-2And a sufficiently low value.
[0182]
(Example 3)
Using the microwave plasma processing apparatus shown in FIGS. 16A to 16C, a silicon nitride film for protecting a semiconductor element was formed.
The object to be processed is an interlayer SiO in which an Al wiring pattern (line and space 0.5 μm) is formed.2A P-type single crystal silicon substrate with a film (plane orientation <100>,
[0183]
First, after the silicon substrate is placed on the
[0184]
Next, the
[0185]
Next, the
[0186]
Next, 3.0 kW of power was supplied from the 2.45 GHz microwave power source MW via the endless annular waveguide.
[0187]
Thus, plasma was generated in the plasma processing chamber. At this time, the oxygen gas introduced through the plasma processing
[0188]
After film formation, film quality such as film formation speed and stress was evaluated. The stress was determined by measuring the change in the amount of warpage of the substrate before and after film formation with a laser interferometer Zygo (trade name).
The film formation rate and uniformity of the obtained silicon nitride film are extremely large at 530 nm / min ± 3.5%, and the film quality is also stress 1.2 × 10.9dyne / cm2(Compression), leakage current 1.2 × 10-TenA / cm2It was confirmed that the film was a very good film having a dielectric strength of 9 MV / cm.
[0189]
Example 4
Using the plasma processing apparatus having the microwave supply device shown in FIG. 19, the plastic lens antireflection silicon oxide film and silicon nitride film were formed.
A plastic convex lens with a diameter of 50 mm was used as the object to be processed. After installing the lens on the
[0190]
Next, a
[0191]
Next, 3.0 kW of electric power was supplied from a 2.45 GHz microwave power source MW to the plasma processing chamber via an endless annular waveguide.
[0192]
Thus, plasma was generated in the plasma processing chamber. At this time, the nitrogen gas introduced through the plasma processing gas supply port is excited and decomposed in the plasma processing chamber to become active species such as nitrogen atoms, transported in the direction of the lens, reacts with the monosilane gas, and the silicon nitride film Was formed on the lens with a thickness of 21 nm.
[0193]
Next, oxygen gas was introduced into the treatment chamber through the plasma treatment gas supply port at a flow rate of 200 sccm and monosilane gas at a flow rate of 100 sccm.
[0194]
Next, a
[0195]
Thus, plasma was generated in the plasma processing chamber. At this time, the oxygen gas introduced through the plasma processing gas supply port is excited and decomposed in the plasma processing chamber to become active species such as oxygen atoms, transported in the direction of the lens, reacts with the monosilane gas, and the silicon oxide film Was formed on the lens with a thickness of 86 nm. After film formation, the film formation speed and reflection characteristics were evaluated.
[0196]
The film formation rate and uniformity of the obtained silicon nitride film and silicon oxide film are as good as 330 nm / min ± 2.4% and 350 nm / min ± 2.6%, respectively, and the film quality is also a reflectance around 500 nm is 0. It was confirmed that the optical properties were very good at 2%.
[0197]
(Example 5)
Using the plasma processing apparatus having the microwave supply device shown in FIG. 20, a silicon oxide film for semiconductor element interlayer insulation was formed.
As the object to be processed, a P-type single crystal silicon substrate (plane orientation <100>,
[0198]
First, after the silicon substrate is placed on the
[0199]
Subsequently, the heater was energized, the silicon substrate was heated to 300 ° C., and the substrate was kept at this temperature. Oxygen gas was introduced into the treatment chamber through the plasma treatment
[0200]
Next, a
[0201]
Next, 300 W of electric power is applied to the
[0202]
Thus, plasma was generated in the plasma processing chamber. The oxygen gas introduced through the plasma processing
[0203]
The film formation rate and uniformity of the obtained silicon oxide film are as good as 250 nm / min ± 2.7%, and the film quality is also confirmed to be a good quality film with a dielectric breakdown voltage of 8.5 MV / cm and void-free. It was.
[0204]
(Example 6)
Using the plasma processing apparatus having the microwave supply device shown in FIG.2The film was etched.
As an object to be processed, an interlayer SiO having a thickness of 1 μm on an Al pattern (line and space 0.18 μm) is used.2A P-type single crystal silicon substrate (plane orientation <100>,
[0205]
First, after a silicon substrate is placed on the
[0206]
Next, a
[0207]
Next, 300 W of electric power is applied to the
[0208]
Thus, plasma was generated in the plasma processing chamber. C introduced through the plasma processing gas supply port 7FourF8The gas is excited and decomposed in the plasma processing chamber to become active species, transported in the direction of the silicon substrate, and the interlayer SiO by ions accelerated by self-bias.2The film was etched.
[0209]
The substrate temperature rose only to 80 ° C. by the cooler 114 as the temperature adjusting means. After the etching, the etching rate, the selection ratio, and the etching shape were evaluated. The etched shape was evaluated by observing a cross section of the etched silicon oxide film with a scanning electron microscope (SEM).
[0210]
It was confirmed that the etching rate and uniformity and the selectivity ratio to PR were 560 nm / min ± 3.2% and 15 were good, the etching shape was almost vertical, and the microloading effect was small.
[0211]
(Example 7)
Using the microwave plasma processing apparatus shown in FIG. 20, the polyaryl ether (PAE) film for insulating a semiconductor element interlayer as a low dielectric constant insulator was etched.
As an object to be processed W, a 0.18 μm thick SiOE as a hard mask on a 0.6 μm thick PAE film.2A P-type single crystal silicon substrate (plane orientation <100>,
[0212]
First, a silicon substrate is placed on the
[0213]
Next, a
[0214]
Next, 300 W of power is applied to the
[0215]
Thus, plasma was generated in the plasma processing chamber. N introduced through the processing
[0216]
After the etching, the etching rate, the selection ratio, and the etching shape were evaluated. The etched shape was evaluated by observing a cross section of the etched silicon oxide film with a scanning electron microscope (SEM).
[0217]
Etching rate and uniformity versus SiO2It was confirmed that the selectivity was as good as 660 nm / min ± 3.7%, 10, the etching shape was almost vertical, and the microloading effect was small.
[0218]
【The invention's effect】
According to the present invention, even when processing at low pressure and low power, plasma capable of stably generating high-density and low electron temperature plasma so that high-quality processing can be performed at high speed, uniformly and stably. A processing apparatus and a plasma processing method are realized.
[0219]
According to the present invention, since the microwave radiation characteristic can be controlled more precisely, it is possible to improve the controllability of processing in the radial direction and the circumferential direction of the object to be processed or directions equivalent thereto.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a plasma processing apparatus according to the present invention.
FIG. 2 is a plan view showing an example of a slotted flat plate used in the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing another plasma processing apparatus according to the present invention.
FIG. 4 is a plan view showing another example of a slotted flat plate used in the present invention.
FIG. 5 is a schematic cross-sectional view of a microwave plasma processing apparatus using an annular waveguide according to the present invention.
FIG. 6 is a top view of a flat plate with slots.
FIG. 7 is a schematic cross-sectional view of a microwave plasma processing apparatus using a tangentially introduced annular waveguide according to the present invention.
FIG. 8 is a schematic cross-sectional view of another microwave plasma processing apparatus according to the present invention.
FIG. 9 is a schematic cross-sectional view of another microwave plasma processing apparatus according to the present invention.
FIG. 10 is a diagram illustrating an example of a plasma processing method.
FIG. 11 is a diagram showing another example of a plasma processing method.
FIG. 12 is a diagram showing a configuration of a plasma processing apparatus.
FIG. 13 is a cross-sectional view of a microwave supply device.
FIG. 14 is a cross-sectional view of a waveguide.
FIG. 15 is a diagram showing a state of microwave radiation.
FIG. 16 is a schematic diagram showing a state of microwave propagation in a plasma processing apparatus according to another embodiment of the present invention, a microwave supply used in the present invention, and a microwave supply used in the present invention.
FIG. 17 is a schematic diagram showing the arrangement of slots.
FIG. 18 is a schematic view of a microwave feeder used in the present invention.
FIG. 19 is a schematic view of a microwave feeder used in the present invention.
FIG. 20 is a schematic diagram of a microwave supply device used in the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Vacuum container
2 Object holding means
3 Microwave feeder
4 Dielectric window
5 Waveguide
6 Microwave power supply
7 Gas supply path
8 Exhaust passage
9 Plasma generation space
33 slots
Claims (23)
である円周上に前記スロットの中心が存在することを特徴とするプラズマ処理装置。A plasma processing apparatus comprising: a container; a gas supply port for supplying a processing gas into the container; and a microwave supplier for supplying a microwave through the dielectric window into the container. The wave feeder has an annular waveguide having a plurality of slots provided at predetermined intervals on a surface in contact with the dielectric window, and n 1 is the number of antinodes of the surface standing wave generated between the slots. , the wavelength of the surface wave lambda 5, a n g as the magnification of one round length l g of the annular waveguide for road within the wavelength lambda g, radius r e is, r e = n 1 λ 5 / {2tan (π / ( 2n g))} {1 + cos (π / n g)}
A plasma processing apparatus, wherein the center of the slot is present on the circumference.
である円周上に前記スロットの中心が存在するように構成された前記環状導波路を用い、当該環状導波路から前記容器内にマイクロ波を供給することによりプラズマを発生させる工程とを有することを特徴とするプラズマ処理方法。A step of placing the object to be processed in a container having a dielectric window capable of transmitting microwaves, a step of exhausting the inside of the container, a step of introducing a processing gas into the container, and a contact with the dielectric window A plurality of slots provided in the surface at predetermined intervals, n 1 is the number of antinodes of the surface standing wave generated between the slots, λ 5 is the wavelength of the surface wave, and ng is the path as the magnification of the round length l g of the annular waveguide with the inner wavelength lambda g, radius r e is, r e = n 1 λ 5 / {2tan (π / (2n g))} {1 + cos (π / n g)}
Using the annular waveguide configured so that the center of the slot exists on the circumference of the plasma, and generating a plasma by supplying microwaves from the annular waveguide into the container. A plasma processing method characterized by the above.
である円周上に前記スロットの中心が存在するように前記複数のスロットの中心が前記面に沿った方向に前記環状導波路の中心に対して偏って配置されていることを特徴とするプラズマ処理装置。In a plasma processing apparatus that has a container that can be evacuated inside and a gas supply port that supplies a processing gas into the container, and that performs plasma processing on an object to be processed disposed in the container, Means for supplying microwave energy for generating a plasma of gas, the means for supplying microwave energy is an endless type having a plurality of slots provided at predetermined intervals on the surface of the dielectric window. Having an annular waveguide, n 1 is the number of antinodes of the surface standing wave generated between the slots, λ 5 is the wavelength of the surface wave, ng is the circumference of the annular waveguide with respect to the intra-path wavelength λ g as the magnification of l g, radius r e is, r e = n 1 λ 5 / {2tan (π / (2n g))} {1 + cos (π / n g)}
The plasma is characterized in that the centers of the plurality of slots are arranged so as to be offset from the center of the annular waveguide in a direction along the plane so that the centers of the slots exist on a circumference of Processing equipment.
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