JP4476776B2 - 曲管の応力測定方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は曲管の応力測定方法及び装置に関し、例えばパイプラインなどの配管系の曲管部に発生する応力を測定する方法及び装置に関する。
ガスパイプラインなど地中に埋設されて用いられる鋼管は、地盤沈下や地表を走行する車両などからの荷重によって、鋼管に応力が発生する。この応力が一定の値を超えるとパイプラインの安全供用に問題がある。そこで、パイプラインの安全のために作用している応力(負荷応力)を測定する必要がある。
応力測定の手法としてはひずみゲージ法が一般的であるが、パイプラインの応力を年単位の長期間でひずみゲージ法で測定することは不可能であるため、磁気異方性センサを利用した磁歪応力測定法の利用が有効である。
ところで、磁歪応力測定法で測定できる応力は残留応力と負荷応力が重畳したものであるが、通常安全性の評価基準となるのは残留応力を除いた負荷応力である。そのため、安全性評価のためには測定された応力から残留応力を除いて負荷応力を求める必要がある。
このような磁歪応力測定法によって配管系の応力を評価する技術として、例えば特公平7−62636号公報(特許文献1参照)、特公平7−69226号公報(特許文献2参照)、特開2003−177066号公報において各種提案されている。
特公平7−62636号公報に記載の技術は、配管系の直管部にモーメントが作用したとき、管表面に発生する応力を材料力学的に評価し、管の断面が変形しないと仮定したときの管表面の応力分布が周期360度のSIN関数となることに着目し、磁気異方性センサの出力を前記SIN関数に回帰することによって、前記SIN関数の振幅成分と位相角とから、それぞれ、曲げ応力の大きさと、曲げの方向を求めようとするものである。
また、特公平7−69226号公報に記載の技術は、配管系の直管部にモーメントが作用したとき、管が偏平によって断面変形を生じ、このときの管の表面に発生する応力を弾性力学的に評価し、管表面の応力分布が周期180度のSIN関数となることに着目し、磁気異方性センサの出力を前記SIN関数に回帰することによって、前記SIN関数の振幅成分と位相角とから、それぞれ偏平応力の大きさと偏平の方向を求めようとするものである。
以上の2つはいずれも直管部の応力を磁気異方性センサで測定、評価するものであるが、一般に直管と曲管が組み合わされた配管系に外力が作用すると、最大の応力は直管部ではなく曲管部に発生することが知られている。
しかし、上記2つの技術においては測定対象部位が直管部に限定されていることから、これらの技術では直管部の応力評価結果を用いて、計算によって曲管部の応力を類推することが行われていた。
これに対して、特開2003−177066号に記載の技術は、磁気異方性センサを用いて曲管部の応力分布を測定し、その測定結果をカルマンの式に回帰分析することによって、該曲管を開く方向、あるいは閉じる方向(以下面内曲げとよぶ)に変形したときに発生する面内曲げ応力、及び面内曲げ作用モーメントを推定するものであり、配管系のなかで最も応力の高い箇所である曲管部の応力を直接評価することができ、この意味で前記2つを凌ぐ有効な応力評価技術である。
特公平7−62636号公報 特公平7−69226号公報 特開2003−177066号公報
しかしながら、一般の配管系では直管と曲管が非常に複雑に組み合わされており、通常は3次元的な配管系を形成している。
図7はこのような3次元的な配管系を模式的に示した図であり、直管部6a、6b、6c、曲管部7a、7b、直管部6aを固定するサポート8から構成される。
いま、このような配管系の直管部6cの端点9にY−Z面に鉛直な荷重Pが作用すると、配管系の各部位に応力が発生するが、配管系のなかで曲管部7a、あるいは7bにおいて特に過大な応力が発生することになる。
曲管部7bにはZ軸回りのモーメントが作用し、いわゆる面内曲げ状態となる。一方、曲管部7aにはY軸回りのモーメントすなわち面内曲げと同時に、Z軸回りのモーメントすなわち面外曲げが作用し、面内曲げ偏平と面外曲げ偏平を併せもった非常に複雑な応力が発生することになる。
ところが、上記特許文献3に記載の発明においては、曲管部における面内曲げについての応力評価しかしていないため、このような面内曲げ偏平と面外曲げ偏平を併せもった応力状態の配管系について当該発明によって応力評価をするには限界があった。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、面内曲げ、及び面外曲げを同時に受ける曲管部の応力状態、及び作用モーメントを精度よく測定することができる曲管の応力測定方法及び装置を得ることを目的としている。
上記課題を解決するために、発明者は曲管部にモーメントが面内曲げ、あるいは面外曲げのモーメントが作用するときに、該曲管部に発生する応力分布を理論的に示したRodabaugh&Georegeの式に着目した。
そして、発明者はこの式の妥当性を検証するために、モーメントが作用する曲管部の応力分布をひずみゲージを用いて測定したものと、Rodabaugh&Georgeの理論式による応力分布とが一致するかどうかの実験を行った結果、両者が極めてよく一致することがわかった。
また、面内曲げと面外曲げモーメントが同時に作用するような曲管に対して、それぞれの方向の曲げに関するRodabaugh&Georgeの応力分布の理論式をあてはめ、これを重ね合わせることによって、合成曲げモーメント及び合成応力を求めることが可能であることを見出した。
本発明は上記のような知見に基づくものである。
(1)本発明に係る曲管の応力測定方法は、磁気異方性センサを配管系の曲管部の管周方向に移動させて該曲管部の応力分布を測定する応力分布測定工程と、該応力分布測定工程によって測定した応力分布をRodabaugh&Georgeの式に回帰分析することによって、該曲管部に発生する作用モーメントを推定し、該推定された作用モーメントを前記Rodabaugh&Georgeの式に代入することによって前記曲管部に発生する作用応力を推定する作用応力解析工程とを備え、該作用応力解析工程において、曲管部の面内方向と面外方向の2方向成分に対する解析を別々に行い、これを重ね合わせることによって該曲管部に発生する作用モーメントを推定することを特徴とするものである。
(2)本発明に係る曲管の応力測定装置は、配管系の曲管部を管周方向に走査して該曲管部の応力分布を測定する磁気異方性センサと、該磁気異方性センサの測定値を入力してRodabaugh&Georgeの式に回帰分析することによって、該曲管部に発生する作用モーメントの推定値を演算し、該作用モーメントの推定値を前記Rodabaugh&Georgeの式に代入することによって前記曲管部に発生する作用応力の推定値を演算する作用応力解析手段とを備え、該作用応力解析手段は、曲管部の面内方向と面外方向の2方向成分に対する解析を別々に行い、これを重ね合わせることによって該曲管部に発生する作用モーメントを推定することを特徴とするものである。
本発明においては、磁気異方性センサを配管系の曲管部の管周方向に移動させて該曲管部の応力分布を測定し、該測定した応力分布をRodabaugh&Georgeの式に回帰分析することによって、該曲管部に発生する作用モーメントを推定し、該推定された作用モーメントを前記Rodabaugh&Georgeの式に代入することによって前記曲管部に発生する作用応力を推定するようにしたので、面内曲げ、及び面外曲げを同時に受ける曲管部の応力状態、及び作用モーメントを精度よく測定することができ、曲管部を含む配管系の安全な供用、維持管理を行うことが可能となる。
図1は本発明において使用される磁気異方性センサの動作原理を示す説明図であり、図1(a)が原理説明図、図1(b)が磁気異方性センサの説明図である。
図1において、1は励磁コア、1aは励磁コイル、2は励磁コア1と互いに直交状態に配設された磁気異方性検出コア、2aは磁気異方性検出コイル、3は交流定電流電源、4は電圧計、5は測定対象物である。
上記のように構成された磁気異方性センサの動作原理を説明する。測定対象物5にひずみ(応力)が作用すると、透磁率μに異方性が生じる。例えば、測定対象物5が図1(a)に示すような応力状態にある場合、引張応力方向であるX方向の透磁率μxがY方向の透磁率μyに比べて相対的に大きくなる。
このとき、励磁コイル1aに電流を流すと、励磁コア1の片方の足E1の先端から出た磁束の大部分は最短距離で直接他方の足E2に向かうが、E1D1間及びD2E2間はE1D2間及びD1E2間に比べて透磁率がμx―μyだけ大きいために、一部は図中の矢印で示すように磁気異方性検出コア2の中を経由して、励磁コア1の他方の足E2に向かう。
以上の動作を交流磁界で考えると、磁気異方性検出コイル2aには誘導電流が流れ、電圧計4に電圧が検出される。この電圧は透磁率の異方性が大きい程より大きなものとなる。また、このとき磁気異方性センサを測定対象上で回転させると、磁気異方性センサの出力Vは(1)式で表現される様な周期180°の余弦関数となる。
V=A+B・cos(θ−C) ------(1)
但し、A:オフセット、B:変動振幅量、C:位相角
センサ出力Vは励磁コア1または磁気異方性検出コア2と主応力の方向が45°のときに最大出力となり、このときセンサ出力は、X方向の透磁率μxとY方向の透磁率μyの差、すなわちμx―μyに比例する。
V=K0・(μx―μy) -------(2)
但し、K0は比例定数
透磁率μは被測定物のひずみ(応力)と比例関係にあるため、結果的に下記の(3)式となる。
V=K1・(σx―σy) --------(3)
但し、K1は比例定数
この比例定数K1が磁歪感度であり、測定対象に応じて較正試験を実施して求められるものである。
磁歪感度が分かれば、(3)式よりσx―σyが求められることになる。
以上が磁気異方性センサによる応力測定の原理である。
次に、Rodabaugh&Georegeの理論式について説明する。
Rodabaugh&Georgeの理論式とは、曲管部にモーメントが作用したとき、曲管部に発生する応力の管周方向及び管軸方向の応力分布を理論的に求めたものである。
Rodabaugh&Georgeの理論によると、曲管に面内曲げモーメントM、面外曲げモーメントMが作用したとき、管軸方向の応力σiL、管周方向の応力σiCは以下のように表される。なお、以下に示す式の記号付した添え字は次の意味を表している。
L:管軸方向(Longitudinal)
C:管周方向(Circumferential)
i:面内曲げ(In Plane Bending)
o:面外曲げ(Out Plane Bending)
Figure 0004476776
Figure 0004476776
以上が内圧による応力緩和効果を考慮した、Rodabaugh&Georgeの曲管偏平応力の理論式である。
ところで、磁気異方性センサの出力は、その原理から直交2方向の応力の差であることから、面内曲げの場合(5)式より、下記のように表すことができる。
Figure 0004476776
したがって、磁気異方性センサによる応力測定結果を、最小自乗法等の統計解析的手法により(6)式に回帰することによって作用モーメントMiが決定される。作用モーメントMiが求まれば、前述の、(5)式に作用モーメントMiを代入して、σiL、σiCが求められる。
面外曲げの場合も同様に、磁気異方性センサの出力は、(5)式より、下記のように表すことができる。
Figure 0004476776
したがって、磁気異方性センサによる応力測定結果を、最小自乗法等の統計解析的手法により(7)式に回帰することによって作用モーメントMoが決定される。作用モーメントMoが求まれば、前述の、(5)式に作用モーメントMoを代入して、σoL、σoCが求められる。
なお、(5)式において、nを何次の項までとればよいかについてはλ*の値によって異なり、λ*が小さくなるほど高次の項まで必要となるが、λ*=0.1程度であれば3次までで十分とされている。そこで、(5)式においてnを3次の項までとるとすれば、以下のように整理することができる。
Figure 0004476776
Figure 0004476776
以上のように、曲管に面内曲げ及び面外曲げのモーメントが同時に作用している場合、磁気異方性センサを曲管の周方向に移動させながら曲管の応力分布を測定し、その結果をRodabaugh&Georgeの理論式に回帰分析して、(5)式の面内曲げ応力分布、面外曲げ応力分布をそれぞれ求め、これらを重ね合わせることによって両モーメントによって発生する偏平応力分布を求めることができる。この重ね合わせによって求めた応力分布がすなわち曲管に作用する合成応力となり、配管系の安全性を支配するものとなる。
なお、磁気異方性センサの測定結果から、直接最大応力、最小応力を求めずに、あえて(6)式、あるいは(7)式に回帰するのは、前述したように磁気異方性センサによる測定応力が、その原理からモーメントなどの外力による負荷応力のみならず、残留応力も同時に重畳する形で計測されるためである。
残留応力はマクロ的にみると管の周方向にランダムに、すなわち平均的に分布していると考えると、上記のようにRodabaugh&Georgeの式に回帰することによって残留応力成分は除去され、純粋に外力による負荷応力のみが抽出されることになる。
また、ここでは残留応力の除去効果について説明したが、管の内部流体の圧力による応力や、管軸方向の単純引張あるいは圧縮などの様に管周方向に分布をもたない、一定値として現れる応力についても、上記Rodabaugh&Georgeの式に回帰することによって残留応力同様に除去することができる。
次に、上記の原理に基づく本発明の一実施形態である曲管の応力測定装置について説明する。
図2は本発明の一実施形態に係る曲管の応力測定装置の模式図である。本実施の形態に係る曲管の応力測定装置は、配管の曲管部11を管周方向に走査して該曲管部11の応力分布を測定する磁気異方性センサ10と、磁気異方性センサ10の測定値を入力してRodabaugh&Georgeの式に回帰分析することによって、曲管部11に発生する作用モーメントの推定値を演算し、作用モーメントの推定値をRodabaugh&Georgeの式に代入することによって曲管部11に発生する作用応力の推定値を演算する作用応力解析手段13とを備えている。作用応力解析手段13はコンピュータによって実現される。
上記のように構成された曲管の応力測定装置においては、磁気異方性センサ10を配管の曲管部11を管周方向に走査して曲管部11の応力分布を所定の間隔12で測定する。そして、この測定値を作用応力解析手段13に入力する。入力される測定値は、管軸方向の作用応力と管周方向の作用応力の差である。そこで、作用応力解析手段13においては、最小自乗法等の統計解析手法を用いて測定結果を式(6)に回帰することにより、式(6)におけるMを決定する。Mを決定すると、決定されたMを式(5)に代入することによって、面内曲げの管軸方向及び管周方向の作用応力σiL、σiCを求めることができる。
同様にして、作用応力解析手段13においては、最小自乗法等の統計解析手法を用いて測定結果を式(7)に回帰することにより、式(7)におけるMを決定する。Mを決定すると、決定されたMを式(5)に代入することによって、面外曲げの管軸方向及び管周方向の作用応力σoL、σoCを求めることができる。
次に、上述した図2に示した方法で求めた作用応力の妥当性の検証のための実験を行った。
実験においては、図3に示すような曲管部21、直管部22a、22bを含む配管系を模擬した試験体を準備し、この試験体の管端部に荷重23a、あるいは23bを負荷して試験体の曲管部21にモーメントを作用させた。
なお、直管部22aは端部を斜めに切断してフランジ状治具24を介して定盤に取り付けてあるため、曲管部21には面内曲げと面外曲げが同時に作用することになる。
また曲管部21には実際の発生応力を求めるために、曲管部中央の断面25にひずみゲージ(図示なし)を管周方向に等間隔で取り付けた。
図4はある荷重を図3の23a方向に負荷したときの曲管部におけるひずみゲージによる測定応力、ひずみゲージによる測定応力をRodabaugh&Georgeの面内曲げ時の偏平応力の理論式に回帰したもの、磁気異方性センサによる応力測定結果をRodabaugh&Georgeの面内曲げ時の偏平応力の理論式に回帰したものを示す図であり、図4(a)が管軸方向の応力σLを示し、図4(b)が管周方向の応力σcを示している。
図4の横軸は曲管部の周方向の測定位置(角度)を示し、縦軸は応力を示している。また、図4中プロット31a及び31bはひずみゲージの測定応力を示している。また、曲線32a、及び32bはひずみゲージによる測定応力をRodabaugh&Georgeの面内曲げ時の偏平応力の理論式に回帰したものを示している。さらに、33a、及び33bは磁気異方性センサよる応力測定結果をRodabaugh&Georgeの面内曲げ時の偏平応力の理論式に回帰したものを示している。
図5は図4と同じくある荷重を図3の23a方向に負荷したときの曲管部におけるひずみゲージによる測定応力、ひずみゲージによる測定応力をRodabaugh&Georgeの面外曲げ時の偏平応力の理論式に回帰したもの、磁気異方性センサによる応力測定結果をRodabaugh&Georgeの面外曲げ時の偏平応力の理論式に回帰したものを示す図であり、図5(a)が管軸方向の応力σLを示し、図5(b)が管周方向の応力σcを示している。
図5中プロット41a及び41bはひずみゲージの測定応力を示している。また、曲線42a、及び42bはひずみゲージによる測定応力をRodabaugh&Georgeの面外曲げ時の偏平応力の理論式に回帰したものを示している。さらに、43a、及び43bは磁気異方性センサよる応力測定結果をRodabaugh&Georgeの面外曲げ時の偏平応力の理論式に回帰したものを示している。
図6は、図4、図5と同様のひずみゲージによる測定応力、図4に示したひずみゲージの面内曲げ回帰結果と図5に示したひずみゲージの面外曲げ回帰結果を重ね合わせたもの(足し合わせたもの)、図4に示した磁気異方性センサの面内曲げ回帰結果と図5に示した磁気異方性センサの面外曲げ回帰結果を重ね合わせたもの(足し合わせたもの)を示す図であり、図6(a)が管軸方向の応力σLを示し、図6(b)が管周方向の応力σcを示している。
図6中プロット51a及び51bはひずみゲージの測定応力(図4、図5のひずみゲージによる測定応力と同じもの)を示している。また、曲線52a、52bはひずみゲージの回帰結果を重ね合わせたものを示している。さらに、曲線53a、53bは磁気異方性センサの測定応力の回帰結果を重ねあわせたものを示している。
図6から分かるように、ひずみゲージの回帰結果を重ね合わせたものは、ひずみゲージの測定値とよく一致している。つまりこのような面内曲げと面外曲げを同時に受けている曲管の応力を、Rodabaugh&Georgeの面内曲げ、及び面外曲げにそれぞれ回帰し、それぞれを重ね合わせることによって実際の発生応力分布を再現できることを示している。
また、磁気異方性センサによる応力測定結果をRodabaugh&Georgeの面内曲げ時及び面外曲げ時の偏平応力の理論式に回帰したものは、ひずみゲージによる測定応力をRodabaugh&Georgeの面内曲げ時及び面外曲げ時の偏平応力の理論式に回帰したものとよく一致している。したがって、磁気異方性センサの測定応力を重ね合わせたものについても、実際の応力分布を正しく表していると言うことができる。
また同様に、Rodabaugh&Georgeの面内曲げと面外曲げの理論式にそれぞれ回帰して求めたそれぞれの作用モーメントについても同様の重ね合わせが可能であり、面内曲げと面外曲げを同時に受けている曲管の作用モーメントを評価することができる。
以上のことから、磁気異方性センサによる応力測定では、その測定原理から直接的には直交二方向の応力差しか求めることができないが、測定結果をRodabaugh&Georgeの面内曲げと面外曲げの理論式にそれぞれ回帰し、重ね合わせることによって、このような面内曲げと面外曲げを同時に受けている曲管の管軸方向の応力σLと管周方向の応力σc、及び作用モーメントを評価することが可能であることがわかる。
本発明の一実施の形態において使用する磁気異方性センサの動作原理の説明図である。 本発明の一実施の形態の曲管の応力測定装置の説明図である。 本発明の一実施の形態の曲管の応力測定装置の妥当性を検証するための応力測定対象とした配管系を示す図である。 図3に示した配管系に荷重を負荷したときの曲管部に生ずる応力状態を示すグラフである(その1)。 図3に示した配管系に荷重を負荷したときの曲管部に生ずる応力状態を示すグラフである(その2)。 図3に示した配管系に荷重を負荷したときの曲管部に生ずる応力状態を示すグラフである(その3)。 本発明の課題を説明するための説明図である。
符号の説明
10…磁歪異方性センサ、11…曲管部、13…作用応力解析手段。

Claims (2)

  1. 磁気異方性センサを配管系の曲管部の管周方向に移動させて該曲管部の応力分布を測定する応力分布測定工程と、該応力分布測定工程によって測定した応力分布をRodabaugh&Georgeの式に回帰分析することによって、該曲管部に発生する作用モーメントを推定し、該推定された作用モーメントを前記Rodabaugh&Georgeの式に代入することによって前記曲管部に発生する作用応力を推定する作用応力解析工程とを備え
    該作用応力解析工程において、曲管部の面内方向と面外方向の2方向成分に対する解析を別々に行い、これを重ね合わせることによって該曲管部に発生する作用モーメントを推定することを特徴とする曲管の応力測定方法。
  2. 配管系の曲管部を管周方向に走査して該曲管部の応力分布を測定する磁気異方性センサと、該磁気異方性センサの測定値を入力してRodabaugh&Georgeの式に回帰分析することによって、該曲管部に発生する作用モーメントの推定値を演算し、該作用モーメントの推定値を前記Rodabaugh&Georgeの式に代入することによって前記曲管部に発生する作用応力の推定値を演算する作用応力解析手段とを備え、
    該作用応力解析手段は、曲管部の面内方向と面外方向の2方向成分に対する解析を別々に行い、これを重ね合わせることによって該曲管部に発生する作用モーメントを推定することを特徴とする曲管の応力測定装置。
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