JP4476169B2 - 偏波モード分散の補償方法 - Google Patents

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Description

本発明は、大容量・長距離光ファイバ通信において、伝送品質の劣化要因となる光ファイバ中での偏波モード分散を補償する方法に関する。
従来、時間信号波形を劣化させることによって伝送距離を制限する要因となる光ファイバ中での偏波モード分散(PMD:Polarization−Mode Dispersion)の補償は、劣化していない理想的な信号と劣化信号との間の誤差信号に基づき入射信号を制御することによって行われてきた(例えば、非特許文献1参照)。
図1に、従来の偏波モード分散の補償手段を示す。光信号送信機1に偏波状態制御器2が接続され、偏波状態制御器2の出力端に光ファイバ伝送路3が接続され、光ファイバ伝送路3の他端には光信号受信機4が接続される。また、光信号受信機4から偏波状態制御器2に誤差信号5を帰還させる手段を備える。
光ファイバ伝送路3では、光ファイバの構造に起因する理想的真円からのずれ、または被る応力により、10-7〜10-5程度の複屈折が生じる。そのため2つの直交偏波モード(主偏光状態)(PSP:Principal State of Polarization)が生じる。この2つの出力PSP間に生じる群遅延差(DGD:Diffrential Group Delay)がPMDであり、温度変動等の外乱よりμs〜sのオーダで時間的に変動する。
図2に、PMD発生の過程を示す。入力および出力PSPは共に、簡単のため直交直線偏波で描画したが、右回り、左回りの円偏波等様々な直交偏波状態を取り得る。また、入力、出力PSPは、一致する場合もあり得るが一般的には異なる場合が多い。光信号送信機1から送信された光信号は、光ファイバ伝送路3でのPMDにより時間的に広がった(劣化した)後、光信号受信機4で受信される。劣化していない理想的な信号と劣化信号との間の誤差信号を光信号受信機4から偏波状態制御器2に帰還し、入射信号の偏波状態を、偏波状態制御器2を用いて光ファイバ伝送路3の入力PSPのうち一方に一致するように制御を行う。この操作によって光ファイバ伝送路3では、出力PSPのどちらか一方に一致したものしか出力されない。このようにしてPMDの補償を行うことができる。
J.H.Winters, Z.Haas, M.A.Santoro, and, A.H.Gnauck, "Optical equalization of polarization dispersion." SPIE Proc., 1992, vol.1787, pp.346-357
しかしながら、従来のPMDの補償法では、誤差信号を受信側から送信側に帰還する装置を設置する必要があることから、(1)誤差信号の伝送に遅延が生じるため偏波状態制御器の制御が難しくなる、(2)費用が増加するなどの問題があった。
本発明は、上記従来技術に鑑みて成されたものであり、誤差信号の送信機側への帰還を行わず、余分な装置を付加せず、制御が容易で、費用を低く抑えたPMDの補償方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、偏波モード分散の補償方法であって、中心波長およびスペクトル形状が同一で、偏光軸が互いに直交し、位相の相関が小さく、かつスペクトル形状が近い2つの光波を結合し、結合された光波を所定のデータ信号で変調し、変調された光波を偏波モード分散が生じる光ファイバに入射し、光ファイバから出射される光波を直交直線偏波に変換し、直交直線偏波に変換された光波から一方の直線偏波を取り出すことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、中心波長およびスペクトル形状が同一で、偏光軸が互いに直交し、かつ位相の相関が小さい2つの光波をそれぞれ同じデータ信号で変調し、変調された2つの光波を結合し、結合された光波を偏波モード分散が生じる光ファイバに入射し、光ファイバから出射される光波を直交直線偏波に変換し、直交直線偏波に変換された光波から一方の直線偏波を取り出すことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の偏波モード分散の補償方法であって、2つの光波は、2つの光源から出射された光波を偏光軸が互いに直交するように偏光子によってそれぞれ偏光された光波であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の偏波モード分散の補償方法であって、2つの光波は、1つの光源からの光波を2つに分波し、分波した光波をそれぞれ光源のコヒーレンス長以上の光路長差を有した2つの光導波路に入射し、分波した光波の偏光軸を互いに直交させた光波であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、光ファイバ通信システムであって、中心波長およびスペクトル形状が同一で、偏光軸が互いに直交し、位相の相関が小さい2つの光波を出力する出力手段と、出力手段により出力された2つの光波を合波する合波手段と、2つの光波のそれぞれに対して、同一の変調を行う変調手段と、変調が行われた光波が入射される光ファイバと、光ファイバから出射される光波を直交直線偏波に変換する変換手段と、直交直線偏波に変換された光波から一方の直線偏波を取り出す手段とを備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の光ファイバ通信システムであって、出力手段は、2つの光源から出射された2つの光波を偏光軸が互いに直交するように偏光子によってそれぞれ偏光させ、偏光子から2つの光波を出射することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項4に記載の光ファイバ通信システムであって、出力手段は、1つの光源から出射された1つの光波を2つの光波に分波し、2つに分波した光波を光路長差が光源のコヒーレンス長以上で、かつ互いの偏光軸が直交した2本の偏波維持光ファイバにそれぞれ入射し、偏波維持光ファイバから2つの光波を出射することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項4乃至6に記載の光ファイバ通信システムであって、変調手段は、合波手段によって合波された光に対して、所定のデータ信号で変調することにより、2つの光波のそれぞれに同一の変調を施し、変調された2つの光波を出射することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項4乃至6に記載の光ファイバ通信システムであって、変調手段は、出力手段から出力される2つの光波のそれぞれに対して、同一のデータ信号によって変調することにより、2つの光波のそれぞれに同一の変調を施し、変調された2つの光波を各々出射することを特徴とする。
本発明によれば、偏波モード分散の補償方法は、互いに偏波状態が直交し、かつ位相の相関が小さい、または望ましくは相関のない2つの光波を結合し、結合した光波を同じデータ信号で変調し、変調された光波を被補償ファイバに入射することによって、2つの出力PSPの強度を常に等しくすることができる。被補償ファイバ中を伝送されてきた光波の一方の出力PSPを選択することによって、強度のふらつきを抑えたデータ信号を受信することができる。従って、誤差信号の送信機側への帰還を行う等余分な装置を付加することなく、制御が容易で、費用を低く抑えることができる安定した偏波モード分散の補償を実現することが可能である。
[実施形態1]
図3に、本発明の実施形態1に係る光ファイバ通信システムの構成を示す。石英系平面光波回路10に、石英系導波路13−1,2および方向性結合器14を形成する。互いに直交する偏波を透過させる偏光子12−1,2を、石英系導波路13−1,2の一端に接続するようにそれぞれ形成する。さらに、スペクトル形状が近い(望ましくはスペクトル形状が同じ)レーザ11−1,2を偏光子12−1,2とそれぞれ接続するように形成する。石英系導波路13−1の他端と方向性結合器14の一方の入力端とを接続する。同様に、石英系導波路13−2の他端と方向性結合器14の他方の入力端とを接続する。方向性結合器14の一方の出力端と変調器15とを接続する。被補償ファイバ16の一端を接続し、被補償ファイバ16の他端に偏波状態制御器17、偏光子18、受光器19の順にそれぞれ接続する。
被補償ファイバ16の前段(送信機側)では、小型、安定、低損失、および他の材料デバイスとのハイブリッド集積化が容易であることから、シリコン基板上に石英導波路(クラッド:SiO、コア:SiO−GeO)を形成する平面光波回路10を用いている。平面光波回路10では、石英系導波路13−1および13−2、レーザ11−1および11−2、偏光子12−1および12−2、ならびに変調器15をハイブリッド集積している。レーザ11には半導体レーザ、偏光子12にはラミポール、変調器15には半導体、もしくはLiNbO3(LN)またはKTa1-xNb3(KTN)等の強誘電体材料等を用いることができる。偏光子12−1,2は、TE(TM)モード、TM(TE)モードのみを透過させるように偏向方向を考慮して集積化している。すなわち、偏光子12−1は、TEおよびTMのいずれか一方のみを透過させ、偏光子12−2は、TEおよびTMのいずれか他方のみを透過させる。
なお、石英導波路部分を、半導体導波路、もしくはLNまたはKTN等の強誘電体導波路、ポリマー導波路、光ファイバなど、またはこれらを複合した導波路構成で置き換えることももちろん可能である。
レーザ11−1,2から出射された光から偏光子12−1,2によって互いに直交する偏光成分(ここでは簡単のためそれぞれ、TE、TMモード)が取り出され、それぞれ石英系導波路13−1,2に入射する。石英系導波路13−1および13−2から出射する光を、それぞれ方向性結合器14に入射し、方向性結合器14において互いの強度が等しくなるように合波する。方向性結合器14の一方の出力端より出射される合波された光は、変調器15に入射し、変調器15においてデータ変調が行われる。このデータ変調された光は、被補償ファイバ16へと送出される。なお偏光子12−1,2から出力される偏波状態は、TE、TMモードに限られるものではなく、右回り、左回りの円偏波等、他の直交偏波状態のいずれも用いることができる。また入力PSPに一致させる必要もない。
偏波無依存型の変調器は、LN、半導体EA等で実現されている。あるいは偏波依存型の変調器を2つ用いることによっても可能である。この場合、偏光子12−1,2の後段にそれぞれの偏光に対応する偏波依存型の変調器を配置する。それら2つの変調器において、それぞれの入射光を同じデータ信号で変調した後、それら2つの変調光を方向性結合器14で合波することにより、被補償ファイバ16に送信するようにしても良い。
被補償ファイバ16の偏光伝達行列T(ω)(ω:光角周波数)は、偏光依存性損失を無視できる場合、以下のように表される。
Figure 0004476169
ただし、
Figure 0004476169
Figure 0004476169
であり、*は複素共役を表し、β(ω)は複素数である。なお、U(ω)はユニタリ行列である。被補償ファイバ16の入射光および出射光の光電界ベクトルをそれぞれ
Figure 0004476169
とすると、
Figure 0004476169
となる。
ωにおける入力PSP
Figure 0004476169
は、
Figure 0004476169
のωによる微分値が0となる条件から、行列の固有値計算を経て求められ、下記の式で表される。
Figure 0004476169
ただし、
Figure 0004476169
Figure 0004476169
であり、‘はωに関する微分を表し、ρは任意位相、iは虚数単位である。
Figure 0004476169
は正規直交基底となる。
簡単のため、レーザ11−1,2は角周波数ωの単色光であり、石英系平面光波回路10内での偏光依存性損失を無視できるものとすると、被補償ファイバ16の入射端での各光電界ベルトル
Figure 0004476169
(レーザ11−1から出射されたTEモードの電界ベクトル)、
Figure 0004476169
(レーザ11−2から出射されたTMモードの電界ベクトル)は強度を等しく設定でき、それぞれ、
Figure 0004476169
と表すことができる。ただし、tは時間、α(ω)、φは実数である。
従って被補償ファイバ16の入射端での光電界ベクトル
Figure 0004476169
は、以下のように表される。
Figure 0004476169
Figure 0004476169
は、
Figure 0004476169
を用いて以下のように表される。
Figure 0004476169
ただし、
Figure 0004476169
である。
式(4)、(10)より、被補償ファイバ16の出射端での光電界ベクトル
Figure 0004476169
は、以下のように表される。
Figure 0004476169
ただし、
Figure 0004476169
Figure 0004476169
に対応する出力PSPである(復号同順)。従って
Figure 0004476169
を光電変換した場合の出力は、
Figure 0004476169
となる。ただし、<>は時間平均を表す。
位相φ1(t)とφ(t)との間には相関が無く、変調信号の周期よりも{φ1(t)−φ(t)}の時間変化が早い場合、{φ1(t)−φ(t)}を含む項の時間平均は0となり、式(13)の第1項{
Figure 0004476169
の強度に対応}、第2項{
Figure 0004476169
の強度に対応}は等しくなる。すなわち図2において、常にγ=0.5となり、両出力PSPの強度は常に等しくなる。偏波状態制御器17を用いて、出力PSP
Figure 0004476169
を直交直線偏波に変換した後、偏光子18を用いて出力PSPの一方の直線偏波を取り出すようにすれば、強度が一定の単一偏波の光データ信号を受信することができる。従ってPMDの影響を除去し、かつ出力が一定の光データ信号を受信することができる。
図4に、多段対称マッハツェンダ型干渉計によって構成される偏波状態制御器17の平面光波回路を用いた構成を示す。平面光波回路20として、計4段の対称マッハツェンダ型干渉計を形成する。回路上の方向性結合器22−1と方向性結合器22−2との間、および方向性結合器22−4と方向性結合器22−5との間の一方のアームに応力付与膜23−1、23−2を設ける。この1段目および4段目の対称マッハツェンダ干渉計から構成される回路部を、導波路型偏光ビームスプリッタ部(後段は偏波合成用)とする。2つの導波路型偏光ビームスプリッタ部の間に偏波制御部を構成する2段の対称マッハツェンダ型干渉計(前段、後段はそれぞれ、TE/TMモード間の振幅制御部、位相制御部)を配置している。回路上の方向性結合器22−2と方向性結合器22−3との間、および方向性結合器22−3と方向性結合器22−4との間の一方のアームには、TE/TMモード間偏波状態を揃えるために、偏光軸を45°傾けた2枚のポリイミド1/2波長板24−1,24−2を挿入し、他方のアームには偏波制御を行う熱光学位相シフタ25−1,25−2を設ける。
入射光波は、最初のマッハツェンダ型干渉計によって、TE、TMの両偏波状態に分波される。分波された2つの光波は、1/2波長板24−1により、それぞれTE、TMの偏波とされる。2つの偏波は、位相調整部25−1、25−2により、それぞれ2光波間の振幅調節、位相調節を行う。振幅および位相の調節を行われた2つの光波は、1/2波長板24−2によって再び、それぞれTE、TMの偏波に戻される。2つの偏波は、最後のマッハツェンダ干渉計によって偏波合成される。この操作により、等価的に元のTE偏波とTM偏波との間の振幅および位相の調節を行うことができ、偏波制御が実現される。
偏波状態制御器17としてはこの他に、回転型1/2波長板と回転型1/4波長板を組み合わせたバルク型を用いることもできる。
図5に、偏光子18の平面光波回路の構成を示す。対称マッハツェンダ型干渉計の方向性結合器32−1と32−2との間の一方のアーム上に、アモルファスシリコンなどの応力付与膜33を設ける。図5に示す本構成では、応力付与膜33にレーザトリミングを施すことによりTE、TMモード間の複屈折を調節することができるため、TE、TMモードをそれぞれ別々のポートに出力することができる。従って、一方のポートのみを受光器19に接続すると、偏光子18を構成することができる。偏光子18としてはこの他に、ラミポールなどのバルク型を用いることもできる。
石英系平面光波回路を用いて構成した場合、図4,5の構成の偏波状態制御器17、偏光子18を同一基板上にモノリシック集積化することができる。なおこのモノリシック集積回路に受光器19をハイブリッド集積すれば、偏波状態制御器17,偏光子18,受光器19は同一基板上に集積化できる。
[実施形態2]
図6に、本発明の実施形態2に係る光フィルタの構成を示す。レーザ40に偏光子41を接続し、偏光子41を偏波維持型方向性結合器42−1の一方のポートに接続する。偏波維持型方向性結合器42−1および42−2の出力ポートと入力ポートとを、偏波維持光ファイバ43−1および43−2でそれぞれ接続する。偏波維持型方向性結合器42−2の出力ポートの一方に変調器44を接続し、変調器44の出力端に被補償光ファイバ45を接続する。被補償ファイバ45の他端には、偏波状態制御器46、偏光子47、受光器48の順でそれぞれ接続する。偏波状態制御器46,偏光子47,受光器48はハイブリッド集積化することができる。接続点A〜Dは、偏波維持型方向性結合器42−1および42−2と偏波維持光ファイバ43−1および43−2との接続点を示す。
レーザのコヒーレンス長Lは、レーザが単一縦モード発振をしており、スペクトル強度形状W(f)がガウス型
Figure 0004476169
:定数、f:周波数、Δfはスペクトルの広がり幅}の場合、次式で与えられる。
Figure 0004476169
ただし、cは真空中の光速である。Δfの典型値は〜10MHzであり、この場合、Lは〜30mとなる。コヒーレンス長とは、光を2つに分け、異なる光路長を伝搬させた後、再び合波したときに干渉が起きる光路長差の上限の目安を与える可干渉距離のことである。
偏波維持光ファイバ43−1および43−2の屈折率も考慮して、A−C、B−D間の長さの差をLより充分に長くなるように偏波維持光ファイバ43−1および43−2の長さを設定する。また、接続点A,B,Cでは、偏波維持光ファイバの偏光軸が一致するように偏波維持型方向性結合器42−1および42−2の各ポートと、偏波維持光ファイバ43−1および43−2とをそれぞれ接続する。一方、接続点Dでは、偏波維持光ファイバの偏光軸が互いに直交するように偏波維持光ファイバ43−2と偏波維持型方向性結合器42−2とを接続する。このように回路を構成すると、互いに偏光状態が直交し、強度が等しく、かつ位相の相関が小さい光波は、偏波維持型方向性結合器42−2で結合し、被補償ファイバ45に入射することができる。偏光軸を直交させる1箇所としては、A,B,C,Dのいずれでも良い。
従って実施形態1と同様の入射偏波状態を実現することができ、図6に示す構成によってもPMDの影響を除去し、出力が一定の光データ信号を受信することができる。ただし、2つの光波の位相の相関を小さくするためには、レーザのコヒーレンス時間t(t=1/Δf)が変調周期以下である必要がある。実施形態1と比較して、長尺のファイバを用いなければならないが、レーザは1つですむため、同じスペクトル形状を有する2つのレーザを探す手間と費用を省くことができる。
なお1つの光源から位相の相関が小さい(偏光度の小さい)光波を得る手段としては、他に下記のものが考えられる。
(1)偏光子41を用いずにレーザ40からの出力を2本の偏波維持ファイバの偏光軸を45度傾けて接続したものに直接入射し、2本の偏波維持ファイバから出射させる光源。このとき、偏波維持ファイバの長さを各々L、2Lとし、長さLのファイバの偏光軸間の光路長差を光源のコヒーレンス長以上に設定する。
(2)レーザ40,偏光子41を用いずに、光ファイバ増幅器、半導体レーザ増幅器などの自然放出光(ASE光)などの偏光度の小さい光源。
従来の偏波モード分散の補償手段を示す図である。 PMD発生の挙動を示す図である。 本発明の実施形態1に係るPMDの補償手段の構成を示す図である。 多段対称マッハツェンダ型干渉計によって構成される偏波状態制御器の平面光波回路を用いた構成を示す図である。 偏光子の平面光波回路を用いた構成を示す図である。 本発明の実施形態2に係るPMDの補償手段の構成を示す図である。
符号の説明
1 光信号送信機
2 偏波状態制御器
3 光ファイバ伝送路
4 光信号受信機
5 誤差信号
10 石英系平面光波回路
11−1,11−2 レーザ
12−1,12−2 偏光子
13−1,13−2 石英系導波路
14 方向性結合器
15 変調器
16 被補償ファイバ
17 偏波状態制御器
18 偏光子
19 受光器
20 平面光波回路
21−1,21−2 導波路
22−1〜22−5 方向性結合器
23−1,23−2 複屈折調整部
24−1,24−2 1/2波長板
25−1,25−2 位相調節部
30 平面光波回路
31−1,31−2 導波路
32−1,31−2 方向性結合器
33 複屈折調整部
40 レーザ
41 偏光子
42−1,42−2 偏波維持型方向性結合器
43−1,42−2 偏波維持光ファイバ
44 変調器
45 被補償ファイバ
46 偏波状態制御器
47 偏光子
48 受光器
A,B,C,D 42と43の接続点

Claims (9)

  1. 中心波長およびスペクトル形状が同一で、偏光軸が互いに直交し、かつ位相の相関が小さい2つの光波を結合し、前記結合された光波を所定のデータ信号で変調し、前記変調された光波を偏波モード分散が生じる光ファイバに入射し、前記光ファイバから出射される光波を直交直線偏波に変換し、前記直交直線偏波に変換された光波から一方の直線偏波を取り出すことを特徴とする偏波モード分散の補償方法。
  2. 中心波長およびスペクトル形状が同一で、偏光軸が互いに直交し、かつ位相の相関が小さい2つの光波をそれぞれ同じデータ信号で変調し、前記変調された2つの光波を結合し、前記結合された光波を偏波モード分散が生じる光ファイバに入射し、前記光ファイバから出射される光波を直交直線偏波に変換し、前記直交直線偏波に変換された光波から一方の直線偏波を取り出すことを特徴とする偏波モード分散の補償方法。
  3. 請求項1または2に記載の偏波モード分散の補償方法であって、前記2つの光波は、2つの光源から出射された光波を、偏光軸が互いに直交するように偏光子によってそれぞれ偏光された光波であることを特徴とする方法。
  4. 請求項1または2に記載の偏波モード分散の補償方法であって、前記2つの光波は、1つの光源からの光波を2つに分波し、前記分波した光波の各々を前記光源のコヒーレンス長以上の光路長差を有した2つの光導波路にそれぞれ入射し、前記分波した光波の偏光軸を互いに直交させた光波であることを特徴とする方法。
  5. 中心波長およびスペクトル形状が同一で、偏光軸が互いに直交し、かつ位相の相関が小さい2つの光波を出力する出力手段と、
    前記出力手段により出力された2つの光波を合波する合波手段と、
    前記2つの光波のそれぞれに対して、同一の変調を行う変調手段と、
    前記変調が行われた光波が入射される光ファイバと、
    前記光ファイバから出射される光波を直交直線偏波に変換する変換手段と、
    前記直交直線偏波に変換された光波から一方の直線偏波を取り出す手段と
    を備えたことを特徴とする光ファイバ通信システム。
  6. 請求項5に記載の光ファイバ通信システムであって、前記出力手段は、2つの光源から出射された2つの光波を、偏光軸が互いに直交した2つの偏光子にそれぞれ入射し、前記偏光子から2つの光波を出射することを特徴とするシステム。
  7. 請求項5に記載の光ファイバ通信システムであって、前記出力手段は、1つの光源から出射された1つの光波を2つの光波に分波し、前記2つに分波した光波を光路長差が前記光源のコヒーレンス長以上で、かつ互いの偏光軸が直交した2本の偏波維持光ファイバにそれぞれ入射し、前記偏波維持光ファイバから2つの光波を出射することを特徴とするシステム。
  8. 請求項5乃至7に記載の光ファイバ通信システムであって、前記変調手段は、前記合波手段によって合波された光に対して、所定のデータ信号で変調することにより、前記2つの光波のそれぞれに同一の変調を施し、前記変調された2つの光波を出射することを特徴とするシステム。
  9. 請求項5乃至7に記載の光ファイバ通信システムであって、前記変調手段は、前記出力手段から出力される2つの光波のそれぞれに対して、同一のデータ信号によって変調することにより、前記2つの光波のそれぞれに同一の変調を施し、前記変調された2つの光波を各々出射することを特徴とするシステム。
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