JP4474824B2 - 瓦群の形成方法および瓦群の形成装置 - Google Patents

瓦群の形成方法および瓦群の形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、焼成済みの瓦の歪測定の結果に基づく瓦群の形成方法および瓦群の形成装置に関し、とくに製造工程において焼成を必要とする粘土瓦を対象とするものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来技術をこの発明の背景と併せ、具体例に基づいて明らかにする。
一般的に、粘土瓦の製造工程では、歪測定装置などの手段により、良否の判別がされた瓦のうち、良品として判別された瓦が屋根葺き時の作業上の利便性に配慮して通常4枚ないし5枚にまとめられた瓦群として形成されたが、この瓦群は瓦の歪の程度について配慮されないまま無作為に積み重ねられたものであった。
【0003】
そして、積み重ねられたこれらの瓦群は、たとえば、瓦群毎に結束テープなどで結束され、結束された瓦群は後工程において、所定数の瓦群をパレットなどに集積して梱包され、出荷された。
出荷された瓦群は、屋根葺きの現場で梱包が解かれ、4枚ないし5枚の瓦から構成される瓦群が屋根上へ揚げられ、屋根上において瓦群の結束が解除され、いわゆる熟練した瓦職人が経験と勘を頼りに、瓦屋根の美観を図ることを目的として瓦を適宜に組み合わせ屋根葺きを行っていたことは知られるとおりである。
【0004】
瓦群を構成する各瓦は(ここでは4枚の瓦からなる瓦群について説明する)、予め、良否の判別がなされた瓦であるから、その大部分は歪がないかあるいは歪を無視できるものである(以下この明細書では断りのない限り単に「正規の瓦」と称し、説明の便宜上「Bの瓦」という)。
しかし、瓦の衿が頭側から尻側にかけて下方に傾斜している「オチ」と称される歪のある瓦(以下、この明細書では断りのない限り単に「オチ瓦」と称し、説明の便宜上「Cの瓦」という)や、瓦の衿が頭側から尻側にかけて上方に傾斜し、「オチ」のある瓦と逆方向に「ハネ」と称される歪のある瓦(以下、この明細書では断りのない限り単に「ハネ瓦」と称し、説明の便宜上「Aの瓦」という)が生産上混在することを回避できなかった(図8を参照)。
【0005】
したがって、前記した4枚の瓦から構成される瓦群は、良品の範疇に属する瓦から構成されるものの、従来では、これらの瓦の歪の有無に拘わらず無作為に4枚の瓦から構成される瓦群として形成された。
この結果、各瓦によって構成される瓦群の内訳は、たとえば、▲1▼「正規の瓦」のみ4枚(内訳Bの瓦4枚)、▲2▼「オチ瓦」2枚と「正規の瓦」2枚(内訳Bの瓦2枚、Cの瓦2枚)、▲3▼「ハネ瓦」1枚と「正規の瓦」3枚(内訳Aの瓦1枚、Bの瓦3枚)の組み合わせなど、その内訳はランダムな組み合わせによるものであった。
【0006】
その結果、当然、ランダムな瓦の組み合わせの内訳による瓦群によって屋根葺きの作業が行われることになるから、ランダムな内訳による瓦群は屋根葺きの作業に大きく影響し、瓦の施工上の大きな隘路となっていた。
そこで、この点についてさらに言及すると次のとおりである。
前記した例に基づき、▲1▼の場合では、4枚の瓦が総て「正規の瓦」であるから、屋根葺き時にその瓦群の内訳に配慮しないままその施工を行うことができるので屋根の美観上何らの問題もない。
他方、▲2▼の場合は、「オチ瓦」2枚と「正規の瓦」2枚の合計4枚からなる瓦群である。
この場合、Bの瓦は「正規の瓦」の瓦であるから、瓦葺きに問題ないとしても、Bの瓦に続いてCの瓦2枚をそのまま葺いては、瓦の衿が頭側から尻側にかけて下方に傾斜しているから、瓦群の各瓦(Bの瓦2枚、Cの瓦2枚)により具現される屋根の一部は、衿が位置する部位において、Cの瓦の歪の影響を受け屋根の美観を損ねることになる。
▲3▼の場合は、「ハネ瓦」1枚と「正規の瓦」3枚の合計4枚からなる瓦群であるから、Bの瓦3枚は「正規の瓦」の瓦であるから瓦葺きに問題ないとしても、Bの瓦に続いてAの瓦1枚をそのまま葺いては、この瓦群の各瓦(Aの瓦1枚、Bの瓦3枚)により具現される屋根の一部は、衿が位置する部位において、Aの瓦の歪の影響を受け屋根の美観を損ねることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の瓦の製造においては、歪測定を受けた瓦を良品と不良品に選別するだけであって、選別後の各瓦は無作為にまとめられ、ランダムな組み合わせの瓦群を構成するだけであって、瓦群を構成する各瓦の歪具合が考慮されないまま屋根葺きに供されていた。
このため、選別後の4枚あるいは5枚程度に結束された瓦結束品が屋根工事の現場において使用される場合、屋根葺きの技術により、各瓦の歪の影響を屋根に反映されないようにする努力がなされるものの、現場の職人が瓦1枚毎に逐次歪具合を確認して選別し、各瓦の歪具合に応じて瓦の組み合わせを図るといった煩雑な作業を必要とした。
換言すれば、従来では、瓦の歪具合のばらつきに応じて瓦の組み合せを行う瓦群の形成が屋根上の現場でその都度行われた上、屋根葺きが行われたといえる。
また、この作業は、熟練に富んだ屋根葺き職人の経験と勘を頼りにするもので屋根葺きの大きな隘路になっていた。
さらに、瓦群の形成が屋根上の現場でその都度行われたといえるから、屋根葺きの作業の相当時間が瓦群の形成に費やされることになり、屋根葺き作業の能率を阻害していた。
【0008】
この発明の目的は、上記の問題点に鑑み、瓦群を構成する瓦の内訳について、比較的歪の少ない正規の瓦をすべてとする瓦群と、少なくともハネのある瓦とオチのある瓦を1単位とし、ハネのある瓦とオチのある瓦の1単位以上を必ず含むとともに残りの瓦を比較的歪の少ない正規の瓦とする瓦群を形成することにより、屋根葺き職人の経験と勘を頼りにしない屋根葺きを行うことができるようにすることにある。
比較的歪の少ない正規の瓦をすべてとする瓦群と、少なくともハネのある瓦とオチのある瓦を1単位とし、ハネのある瓦とオチのある瓦の1単位以上を必ず含むとともに残りの瓦を比較的歪の少ない正規の瓦とする瓦群を形成することにより、屋根葺きの作業の確実性を図り、以て一層、屋根の美観の向上化を図ることにある。
屋根葺きに備えて予め、比較的歪の少ない正規の瓦をすべてとする瓦群と、少なくともハネのある瓦とオチのある瓦を1単位とし、ハネのある瓦とオチのある瓦の1単位以上を必ず含むとともに残りの瓦を比較的歪の少ない正規の瓦とする瓦群を形成することにより、従来行われた屋根上の現場で瓦群を形成する作業を省略し、屋根葺き作業の能率化を図ることにある。
さらにいえば、比較的歪の少ない正規の瓦をすべてとする瓦群と、少なくともハネのある瓦とオチのある瓦を1単位とし、ハネのある瓦とオチのある瓦の1単位以上を必ず含むとともに残りの瓦を比較的歪の少ない正規の瓦とする組み合わせによる瓦群を形成する方法と瓦群の形成装置の提供にある。
【0009】
【発明が解決しようとするための手段および作用効果】
上記の目的を達成するため、請求項1記載の瓦群の形成方法は、多数の焼成済みの瓦の歪を測定することにより、予め設定された歪測定の許容範囲に含まれる各瓦を、各瓦の歪の程度に応じて、比較的歪の少ない正規の瓦、ハネのある瓦、オチのある瓦のいずれかに選別し、選別された各瓦を、比較的歪の少ない正規の瓦をすべてとする瓦群と、少なくともハネのある瓦とオチのある瓦を1単位とし、ハネのある瓦とオチのある瓦の1単位以上を必ず含むとともに残りの瓦を比較的歪の少ない正規の瓦とする瓦群となるように、複数枚にまとめることを特徴とするものである。
【0010】
選別された各瓦を比較的歪の少ない正規の瓦をすべてとする瓦群と、少なくともハネのある瓦とオチのある瓦を1単位とし、ハネのある瓦とオチのある瓦の1単位以上を必ず含むとともに残りの瓦を比較的歪の少ない正規の瓦とする瓦群の組み合わせとなるように、複数枚にまとめるとは、歪のある瓦が混在しても経験と勘を頼りにすることなく、瓦群の瓦の内訳が比較的歪の少ない正規の瓦をすべてとする瓦群と、少なくともハネのある瓦とオチのある瓦を1単位とし、ハネのある瓦とオチのある瓦の1単位以上を必ず含むとともに残りの瓦を比較的歪の少ない正規の瓦とする瓦群の状態に形成されていることである。
請求項1記載の発明は上記のように構成されているから、多数の焼成済みの瓦の歪が測定され、予め設定された歪測定結果の許容範囲に含まれる各瓦は、瓦の歪の程度に応じて、比較的歪の少ない正規の瓦、ハネのある瓦、オチのある瓦のいずれかに選別される。
そして、選別された各瓦を比較的歪の少ない正規の瓦をすべてとする瓦群と、少なくともハネのある瓦とオチのある瓦を1単位とし、ハネのある瓦とオチのある瓦の1単位以上を必ず含むとともに残りの瓦を比較的歪の少ない正規の瓦とする瓦群とする組み合わせに基づいて、例えば、4枚または5枚にまとめた瓦群に形成される。
形成された瓦群には、瓦の歪の程度に応じた比較的歪の少ない正規の瓦、ハネのある瓦、オチのある瓦の各瓦が、比較的歪の少ない正規の瓦をすべてとする瓦群と、少なくともハネのある瓦とオチのある瓦を1単位とし、ハネのある瓦とオチのある瓦の1単位以上を必ず含むとともに残りの瓦を比較的歪の少ない正規の瓦とする瓦群の組み合わせとなっているため、瓦群全体を1単位とし、瓦群の瓦の歪具合の平均を歪平均値とすると、各瓦群の歪平均値はほぼ一定となる。
【0011】
請求項1記載の発明は上記の構成であるから、以下の効果を奏する。
多数の焼成済みの瓦のうち、予め設定された歪測定の許容範囲に含まれる各瓦を、各瓦の歪の程度に応じて、比較的歪の少ない正規の瓦、ハネのある瓦、オチのある瓦のいずれかに選別し、選別された各瓦を比較的歪の少ない正規の瓦をすべてとする瓦群と、少なくともハネのある瓦とオチのある瓦を1単位とし、ハネのある瓦とオチのある瓦の1単位以上を必ず含むとともに残りの瓦を比較的歪の少ない正規の瓦とする組み合わせに基づく瓦群となるように、複数枚にまとめるから、各瓦群の歪平均値はほぼ一定となる。
したがって、従来のように瓦の歪を意識することなく、瓦群を構成する各瓦を屋根に葺くことができ、屋根葺き作業の煩雑を解消できる。
その上、屋根葺きの作業を比較的歪の少ない正規の瓦をすべてとする瓦群と、少なくともハネのある瓦とオチのある瓦を1単位とし、ハネのある瓦とオチのある瓦の1単位以上を必ず含むとともに残りの瓦を比較的歪の少ない正規の瓦とする組み合わせによる瓦群に基づいて行うことができるので、歪のある瓦が混在しても、従来の方法に比較してその作業の確実性を期待できるから、瓦の歪具合により屋根の美観を損なうおそれが小さくなる。
【0012】
請求項2記載の瓦群の形成装置は、多数の焼成済みの瓦の歪を測定する歪測定手段と、予め設定された歪測定の許容範囲に含まれる瓦を、瓦の歪の程度に応じて、比較的歪の少ない正規の瓦、ハネのある瓦、オチのある瓦のいずれかに選別する選別手段と、選別された各瓦を、比較的歪の少ない正規の瓦をすべてとする瓦群と、少なくともハネのある瓦とオチのある瓦を1単位とし、ハネのある瓦とオチのある瓦の1単位以上を必ず含むとともに残りの瓦を比較的歪の少ない正規の瓦とする瓦群となるように、複数枚にまとめる瓦群形成手段と、各瓦を搬送するための搬送手段とを具備し、前記瓦群形成手段が、ハネのある瓦とオチのある瓦を貯蔵するためのストック部と、前記搬送手段からハネのある瓦とオチのある瓦を掬い上げるほか、前記搬送手段へハネのある瓦とオチのある瓦を払い出すための、前記選別手段により制御される入出制御機構とを有することを特徴とするものである。
【0013】
請求項2記載の発明は以下の効果を奏する。
歪測定手段により焼成済みの瓦の歪を測定し、予め設定された歪測定の許容範囲に含まれる瓦を、選別手段により瓦の歪の程度に応じて、比較的歪の少ない正規の瓦、ハネのある瓦、オチのある瓦に選別し、瓦群形成手段により選別された各瓦を比較的歪の少ない正規の瓦をすべてとする瓦群と、少なくともハネのある瓦とオチのある瓦を1単位とし、ハネのある瓦とオチのある瓦の1単位以上を必ず含むとともに残りの瓦を比較的歪の少ない正規の瓦とする組み合わせに基づいてまとめた瓦群とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態にかかる瓦群の形成方法および瓦群の形成装置について、図面を参照して説明する。
なお、本各発明は、下記の実施の形態に限定されるものではなく、各発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能である。
図1は、この実施の形態に係る瓦群の形成の工程図であり、図2は歪測定における測定箇所を示す瓦の斜視図であり、図3は一般的な瓦の歪測定の結果に基づく瓦の分布図であり、図4はこの実施の形態に係る瓦群の形成装置の側面図であり、図5は同装置の平面図であり、図6は同装置の過程の一部を示したフロー図であり、図7は「ハネ」の瓦、「オチ」の瓦を各1枚、正規の瓦の2枚から構成される瓦群により葺かれた屋根の一部を示す斜視図であり、図8は「オチ」の瓦、「ハネ」の瓦および正規の瓦を説明する側面図である。
【0015】
まず、この実施の形態に係る瓦群の形成方法について説明するが、ここでは、対象とする瓦の種類はJ形桟瓦であって、4枚の瓦から構成される瓦群を形成するものとし、この瓦群は、各瓦の歪の程度に応じて3種類のいずれかに選別された各瓦を、所定の組み合わせに基づいて4枚にまとめられたものとする。
ここに瓦の歪の程度に応じて3種類のいずれかに選別するとは、瓦を、▲1▼比較的歪の少ない「正規の瓦」(「Bの瓦」)▲2▼「ハネのある瓦」(「Aの瓦」)▲3▼「オチのある瓦」(「Cの瓦」)のいずれかに選別することである。
図1に示されるように、この実施の形態の瓦群の形成方法は、焼成済みの瓦の歪を測定する歪測定工程と、歪測定の結果に基づいて良品と不良品の判別を行う良否判別工程と、予め設定された歪測定の許容範囲に含まれる瓦(良品)を、瓦の歪の程度に応じて3種類に選別する選別工程と、3種類に選別された各瓦を所定の組み合わせに基づいて1組4枚にまとめた瓦群とする瓦群形成工程とから基本的に構成される。
【0016】
(歪測定工程について)
焼成された多数の瓦Wの歪を1枚の瓦毎に順番に測定する。
瓦の歪の測定方法は、瓦の桟側の下端を基準として瓦の衿側付近の上面の長さ方向の高さを測定することにより行われる。
実際には、図2に示されるように、瓦Wの桟側の下端の2点(P、Q)と瓦Wの裏面中央付近の1点(R)との合計3点で瓦Wを下方から支持し、支持された瓦Wの衿側付近の上面の長さ方向における頭側および尻側の2点(X、Y)の高さを測定することにより行われる。
なお、歪測定の際に得られた瓦Wの歪測定値は、次の瓦Wの選別の際に利用されるものとしている。
ここで、瓦Wの歪測定値とは、瓦Wの桟側の下端を支持する2点(P、Q)間による線分mと、瓦Wの衿側付近の上面の長さ方向における頭側および尻側の2点(X、Y)間の線分nとの平行度を示す値である。
具体的な平行度の判定は、次の式に基づいて行われ、得られるΔcの値により良否判定される。
Xz−Pz=Za、Yz−Qz=Zb、Za−Zb=Δc
なお、PzはP点の高さ、QzはQ点の高さ、XzはX点の高さ、YzはY点の高さで単位はmmである。
なお、P点、Q点、X点、Y点の高さは同時に測定されることが一般的であるが、特に制限されるものではない。
【0017】
(良否判別工程について)
良否判別工程は、歪測定の結果に基づいて瓦Wを良品または不良品と判別する工程である。
予め瓦Wの歪測定の許容範囲を設定しておき、歪測定の結果から許容範囲外にある瓦Wを不良品として排除する一方、歪測定の結果が許容範囲内にある瓦Wを良品として判定する。
【0018】
すなわち、先に示した式に基づいてΔcを算出し、たとえば、−2≦Δc≦2のとき良品とし、Δc<−2、または、Δc>2のとき、不良品とする。
なお、歪測定の際に得られた瓦Wの歪測定値は、次の瓦Wの選別の際に利用されるものとしている。
【0019】
(選別工程について)
次に、選別工程について説明するが、選別工程では、歪が測定された瓦Wをその歪具合に応じて選別するが、この実施の形態では、Aの瓦、Bの瓦、Cの瓦の3種類のいずれかに選別するとしている。
Aの瓦は先に説明したΔcが、たとえば、次の条件を満たすものとしている。
1<Δc≦2
この条件を満たすAの瓦は良品の範疇であるものの、いわゆる「ハネ」気味の瓦といえる。
Bの瓦は、たとえば、次の条件を満たすものとしている。
−1≦Δc≦1
この条件を満たすBの瓦は、歪がない瓦であるか、歪具合が比較的小さな瓦である。
Cの瓦は、たとえば、次の条件を満たすものとしている。
−2≦Δc≦−1
この条件を満たすCの瓦は良品の範疇であるものの、いわゆる「オチ」気味の瓦といえる。
なお、横軸をΔcとし、縦軸を瓦Wの枚数とする場合、一般的な粘土瓦の製造における焼成済みの瓦Wの分布は図3のように示される。
なお、良否判別工程および選別工程において、各瓦Wの歪を示すΔcの値の範囲は、この実施の形態に制限されるわけではなく、屋根を葺く瓦に求められる性能が保証される範囲で数値を設定すればよい。
【0020】
(瓦群形成工程について)
次に、瓦群形成工程について説明する。
瓦群形成工程では、Aの瓦、Bの瓦、Cの瓦のいずれかに選別された瓦から所定の組み合わせに基づいて瓦群を形成する。
この実施の形態では、選別されたAの瓦、Bの瓦、Cの瓦から、4枚を選択し、4枚の瓦から構成されるものを瓦群としている。
この実施の形態における所定の組み合わせとは、選別された瓦の内訳のことであり、その内訳は以下の▲1▼、▲2▼に示されるとおりである。
▲1▼Aの瓦を1枚、Bの瓦を2枚、Cの瓦を1枚とする瓦群
▲2▼Bの瓦を4枚とする瓦群
基本的に、瓦群を構成する各瓦Wの積み重ね順序は考慮しなくてもよいが、生産技術上の点から、瓦群を構成する各瓦Wの積み重ね順序について、所定の順序になるように設定してもよい。
なお、瓦群を構成する瓦の枚数を5枚とする場合は、瓦群の内訳をAの瓦を1枚、Bの瓦を3枚、Cの瓦を1枚とするか、もしくは、瓦群の内訳をAの瓦を2枚、Bの瓦を1枚、Cの瓦を2枚とする組み合わせとすればよい。
この実施の形態のように、各瓦を3種類のいずれかに選別する場合では、瓦群を構成する瓦の数が理論的に3枚以上の場合に、少なくともAの瓦とCの瓦を1単位とし、瓦群にAの瓦とCの瓦の1単位以上含まれることを必須とするとともに、残りの瓦がBの瓦であればよい。
また、瓦群とは、瓦群を構成する瓦Wが互いに積み重ねられた状態を予定しているが、積み重ねられた状態に限定されるものではなく、例えば、搬送コンベア上などで、Aの瓦、Bの瓦、Cの瓦が所定の枚数で順番に並んでいる状態などを含むものである。
【0021】
この実施の形態では、焼成済みの多数の瓦Wが連続的に歪測定されるから、歪測定の結果からAの瓦およびCの瓦に選別される瓦Wが所定の枚数に達するように、選別されたAの瓦およびCの瓦を所定の枚数になるまで所定の場所に待機させておく。
その間は、比較的多くの枚数が見込まれるBの瓦4枚からなる瓦群を形成し、これらの瓦群を次工程へ向けて送り出す。
待機されるAの瓦またはCの瓦が所定の枚数に達すると、歪測定によりBの瓦が2枚得られる毎にAの瓦およびCの瓦の各1枚を所定の場所から払い出し、所定の組み合わせによる瓦群を形成する。
このようにして、所定の場所に待機されたAの瓦およびCの瓦を払い出しすると、その後に歪測定の結果により得られた新たなAの瓦およびCの瓦を所定の場所に、待機させ、上記の手順が繰り返される。
【0022】
次に、この発明の実施の形態に係る瓦群の形成装置10について説明する。
この瓦群の形成装置10は、先に説明したAの瓦1枚、Bの瓦2枚、Cの瓦1枚から構成される瓦群と、Bの瓦4枚から構成される瓦群とを、条件に応じて形成するものである。
図4に示されるように、この発明の実施の形態に係る瓦群の形成装置10は、主に搬送手段12、歪測定手段14、不良品除去手段16、選別手段18、ストック手段20とから構成されている。
そして、この瓦群の形成装置10は、歪測定手段14に搬送手段12が接続されており、歪測定手段14の下流側には、不良品除去手段16が搬送手段12の側方から接続されている。
そして、不良品除去手段16の下流側であって、搬送手段12の上方にストック手段20が設けられている。
【0023】
歪測定手段14は瓦Wの歪を測定するためのものであり、瓦Wの桟側の下端の2点(P、Q)と瓦の裏面中央付近の1点(R)との合計3点で瓦Wを支持し、支持された瓦の衿側付近の上面の長さ方向における頭側および尻側の2点(X、Y)の高さを測定するものである(図2を参照)。
歪測定手段14には、瓦Wを搬送および一時停止させるコンベア部22と、歪測定用の複数のセンサ26、26を備えたセンサ部24と、歪測定の結果を示す表示部28、良否判定を制御する制御部30などが備えられている。
【0024】
コンベア部22は間歇駆動するベルトコンベアにより構成されているが、図示しない位置決め機構によりコンベア部22上に瓦Wを固定することができるものとなっている。
また、コンベア部22は昇降自在に設けられており、コンベア部22に固定された瓦Wを上方のセンサ部24へ向けて上昇させ、センサ部24のセンサ26、26に瓦Wの表面を当接させるものとなっている。
【0025】
センサ部24に設けられた複数のセンサ26、26は、測定対象である瓦Wの衿側付近の上面の長さ方向における頭側および尻側の2点(X、Y)の高さを測定するためのものであり、ここでは、接触式のセンサとしているが、光学式など非接触式のセンサでもよい。
制御部30はセンサ26、26により得られた2点(X、Y)の高さに基づいて瓦Wの良否判定を行うためのものである。
なお、図示しないが、瓦Wの桟側の下端を支持する2点(P、Q)の高さを測定するセンサが設けられている。
【0026】
次に、不良品除去手段16について説明すると、不良品除去手段16は歪測定手段14により不良品と判定された瓦を、搬送手段12から取り除くためのものであり、この実施の形態の不良品除去手段16は、循環駆動するスラットコンベア32に多数のスラット34が設けられ、各スラット34に一対の棒材36、36が取り付けられているものである。
不良品除去手段16には、スラット34に取り付けられた棒材36、36が、搬送手段12の搬送面と干渉するように搬送手段12に接続されているから、良否判定により不良品と判定された瓦Wは、棒材36、36により掬い上げられて搬送手段12から取り除かれるものとなっている(図4を参照)。
【0027】
次に、選別手段18について説明する。
選別手段18は、歪測定手段14の測定により良品とされた瓦Wを、瓦の歪具合に応じて3種類に選別するためのものである。
選別手段18は、歪測定手段14の制御部30から得られる2点(X、Y)の高さを利用して瓦WをAの瓦、Bの瓦、Cの瓦の3種類に選別することから、歪測定手段14の制御部30と電気的に接続されている。
選別手段18は、選別結果に基づいて後述するストック手段20を制御する機能を有するものである(図4を参照)。
【0028】
次に、ストック手段20について説明するが、ストック手段20は、この発明における瓦群形成手段に相当するとともに、瓦群形成手段をより具体化したものであり、ストック部40、42と、入出制御機構44とから構成されている。
ストック手段20は、Aの瓦とCの瓦を所定の枚数まで貯留する2つのストック部40、42を備えている。
これらのストック部40、42は、搬送手段12からAの瓦またはCの瓦をストック部40、42へ掬い上げるほか、ストック部40、42から瓦を搬送手段12へ払い出すための入出制御機構44がそれぞれ備えられている。
なお、この実施の形態では、搬送手段12の上方にストック部40、42を設けているが、不良品除去手段16のように搬送手段12の側方に設けてもよく、搬送手段12からストック部40、42へAの瓦、Cの瓦をストックしたり、ストック部40、42から搬送手段12へAの瓦、Cの瓦を払い出すことが可能であれば特に限定されるものではない。
入出制御機構44は、選別手段18により制御されるものであるが、この入出制御機構44は、ストック部40、42にストックされた各瓦が所定の枚数に達していない場合と、達している場合との2つの条件の下で、それぞれ異なる制御を行うものとしている。
【0029】
具体的には、ストック部40、42にストックされたAの瓦、Cの瓦が所定の枚数に達していない場合、選別手段18によりAの瓦、Cの瓦と選別された瓦は、入出制御機構44の作動を受けて各ストック部40、42にAの瓦、Cの瓦がストックされるものとなっている。
なお、選別手段18によりBの瓦と選別された瓦は、入出制御機構44の作動を受けることなくストック部40、42を通過するように図られている。
また、ストック部40、42にストックされたAの瓦、Cの瓦が所定の枚数に達している場合、選別手段18によりAの瓦と選別されると、このAの瓦の前方の瓦がBの瓦であるときに限り、選別手段18により選別されたAの瓦の後に続くように、入出制御機構44が作動され、Cの瓦のストック部42からCの瓦1枚が払い出されるとしている。
【0030】
そして、この場合、Aの瓦、Cの瓦という順番で搬送手段12上に並ぶことになるが、これらの瓦に続く2枚の瓦がBの瓦となるように、入出制御機構44が作動されるものとなっている。
すなわち、Aの瓦、Cの瓦の後に続く瓦がBの瓦と選別されると、入出制御機構44は作動せず、Bの瓦はストック手段20を通過し、さらに、このBの瓦に続く瓦がBの瓦と選別されると、この2枚目のBの瓦も同様にストック手段20を通過する。
Aの瓦、Cの瓦の後に続く2枚の瓦において、Aの瓦またはCの瓦が1枚でも含まれていると、ストック部40、42にストックされたAの瓦およびCの瓦が所定枚数に達している場合でも、入出制御機構44が作動して、Aの瓦またはCの瓦をストック部40、42へストックさせることになる。
【0031】
一方、選別手段18によりCの瓦と選別されると、このCの瓦の前方の瓦がBの瓦であるときに限り、選別手段18により選別されたCの瓦の後に続くように、入出制御機構44の作動により、Aの瓦のストック部40からAの瓦1枚が払い出される。
そして、Aの瓦、Cの瓦の順番で並んだ場合と同様に、後に続く2枚の瓦がBと選別されるまで、ストック部40、42にストックされたAの瓦およびCの瓦が所定枚数に達している場合でも、入出制御手段44がAの瓦またはCの瓦と選別された瓦をストック部40、42へストックすることになる。
【0032】
したがって、ストック部40、42にストックされたAの瓦およびCの瓦が所定の枚数に達していない場合では、選別手段18によりAの瓦またはCの瓦と選別されると、選別されたAの瓦またはCの瓦をストック部40、42へ貯留するように入出制御機構44が作動し、専らBの瓦から構成される瓦群を形成するが、ストック部40、42にストックされたAの瓦およびCの瓦が所定の枚数に達している場合では、選別手段18によりAの瓦またはCの瓦と選別されると、このAの瓦またはCの瓦の前方の瓦がBの瓦であるときに限り、選別されたAの瓦またはCの瓦の後に、異なるAの瓦またはCの瓦が払い出されるように入出制御機構44が作動し、かつ、これらの瓦の後に続く2枚の瓦がBの瓦と選別されるまで、Aの瓦、Cの瓦をストック手段20へストックし、Aの瓦1枚、Bの瓦2枚、Cの瓦1枚から構成される瓦群を形成するものとなっている。
なお、焼成済みの多数の瓦は、図6のフロー図に示されるように各瓦毎に、歪測定、良否判別、選別などの過程を経て、瓦群を形成することになる。
また、この実施の形態ではAの瓦、Cの瓦のストック部40、42を設けるようにしたが、生産ラインの能力など生産技術上の面を考慮して、Bの瓦のストック部を設けてもよい。
【0033】
次に、この実施の形態に係る瓦群の形成装置10による瓦群の形成の過程について説明する。
まず、歪測定手段14へ向けて焼成済みの瓦Wを送り込む。
送り込まれた瓦Wは歪測定手段14のコンベア部22により搬送され、センサ部24の下方に達する。
センサ部24の下方に瓦Wが達すると、コンベア部22の駆動が停止し、図示しない位置決め機構により瓦Wが固定される。
次いで、コンベア部22が上昇し、コンベア部22に固定された瓦Wは上昇し、瓦Wの表面にセンサ部24のセンサ26、26が当接する。
このとき、コンベア部22は所定の位置までさらに上昇され、コンベア部22が所定の位置に達したときに、各センサ26、26により各測定箇所の高さを測定する。
【0034】
そして、測定された瓦Wの測定箇所の高さに基づき歪測定値を求め、歪測定値に基づき制御部30により良否判別が行われ、予め設定された歪測定値の許容範囲内と認められた瓦Wは良品として判別され、良品として判別された瓦Wはコンベア部22の駆動により搬送手段12へ送り込まれ、ストック部20へ向けて搬送される。
一方、制御部30により得られた歪測定値が予め設定された歪測定値の許容範囲外と認められた瓦Wは不良品として判別され、不良品として判別された瓦Wはコンベア部22の駆動により搬送手段12へ送り込まれるが、不良品除去手段16の作動を受けて、搬送手段12から取り除かれる。
【0035】
次に、良品と判別された瓦Wについて、瓦Wがストック部20に達するまでに、瓦の歪具合に応じた選別が選別手段18により行われる。
具体的な選別としては、「ハネ」気味の瓦をAの瓦とし、「オチ」気味の瓦をCの瓦とし、比較的歪のない瓦をBの瓦として選別する。
選別の具体的な条件は、先に方法の発明の説明において示したように、3種類に設定された歪測定値に基づくものとしている。
そして、これらの瓦Wがストック部20に達するまでに、瓦Wの歪具合に応じた選別が選別手段18により行われ、選別された瓦Wがストック部40、42に達すると、次の条件に基づいて入出制御機構44が制御される。
【0036】
ストック部40、42にストックされたAの瓦およびCの瓦が所定の枚数に達していない場合、選別手段18によりAの瓦、Cの瓦と選別された瓦は、搬送手段12が一時停止し、入出制御機構44の作動を受けて各ストック部40、42にAの瓦、Cの瓦がそれぞれストックされ、他方、選別手段18によりBの瓦と選別された瓦は、入出制御機構44の作動を受けることなく搬送手段12の駆動により、ストック部40、42を通過する(図6を参照)。
したがって、歪測定手段14、選別手段18を通じて連続的に瓦Wの歪測定と選別が行われると、ストック部40、42におけるAの瓦、Cの瓦が所定の枚数に達するまでは、Bの瓦4枚から構成される瓦群が形成されることになる。
【0037】
一方、ストック部40、42にストックされたAの瓦およびCの瓦が所定の枚数に達している場合、例えば、選別手段18によりAの瓦と選別されると、このAの前方の瓦がBの瓦であるときに限り、選別されたAの瓦はストック手段20を通過するが、Aの瓦の通過後、入出制御機構44の作動により、Cの瓦のストック部42からCの瓦1枚が払い出され、選別手段18により選別されたAの瓦の後にCの瓦が続いて搬送される(図6を参照)。
したがって、選別されたAの瓦の直ぐ後にはCの瓦が続き、このCの瓦の後には、Bの瓦が2枚続くように入出制御機構44が作動される。
すなわち、続く2枚の瓦が、Bの瓦と選別されるとストック手段20を通過し、Aの瓦、Cの瓦の後に続いて搬送されることになる。
これに対して、続く2枚の瓦が、Aの瓦またはCの瓦と選別されると、ストック部40、42にストックされたAの瓦およびCの瓦が所定枚数に達している場合でも、入出制御機構44が作動して、ストック手段20のストック部40、42にAまたはCの瓦をストックすることになる。
つまり、Aの瓦、Cの瓦の組み合わせが搬送手段12上において発生すると、Aの瓦、Cの瓦に続く2枚の瓦が、Bの瓦と選別されるまで、ストック部40、42にストックされたAの瓦およびCの瓦が所定枚数に達している場合でも、ストック手段20の入出制御機構44が作動し、搬送手段12上におけるAの瓦、Cの瓦の後に、Bの瓦以外の瓦が続かないようにする。
【0038】
このように、Aの瓦、Cの瓦の後にBの瓦が2枚続くことにより、Aの瓦1枚、Cの瓦1枚、Bの瓦2枚から構成される瓦群が形成される。
なお、選別手段18によりCの瓦と選別された場合では、選別手段により選別されたCの瓦の後に続くように、入出制御機構44の作動により、Aの瓦のストック部40からAの瓦1枚が払い出され、Cの瓦、Aの瓦という順番で搬送手段12上に並び、これらの瓦の後にBの瓦2枚が続くように、ストック手段20の入出制御機構44が制御される。
【0039】
このように、ストック手段20のストック部40、42にストックされたAの瓦およびCの瓦が所定の枚数に達していない場合では、選別手段18によりAまたはCの瓦と選別されると、選別されたAの瓦またはCの瓦をストック部40、42へ貯留するように入出制御機構44が作動し、専らBの瓦から構成される瓦群を形成し、他方、ストック部40、42にストックされたAの瓦およびCの瓦が所定の枚数に達している場合では、選別手段18によりAの瓦またはCの瓦と選別されると、このAの瓦またはCの瓦の前方の瓦がBの瓦であるときに限り、選別されたAの瓦またはCの瓦の後に、異なるAの瓦またはCの瓦が払い出されるように入出制御機構44が作動し、かつ、これらの瓦の後に続く2枚の瓦がBの瓦と選別されるまで、Aの瓦、Cの瓦をストック手段20へストックし、Aの瓦1枚、Bの瓦2枚、Cの瓦1枚から構成される瓦群を形成する(図6を参照)。
【0040】
このように、形成された瓦群を次工程へ送り、そして、これらの瓦群を結束テープなどで結束し、結束された瓦群をパレットなどに載置し、パレット単位で梱包する。
なお、瓦群の結束時において、結束テープの色などを瓦群の種類に応じて変更すれば、結束テープの色が瓦群の識別手段となり、Bの瓦から構成される瓦群と、Aの瓦、Bの瓦、Cの瓦から構成される瓦群を識別することが容易となる。
これらの瓦群の種類を識別するための識別手段は、結束テープの色のほか、添着シール、スタンプなどが予定され、結束工程のほか瓦群が形成される種類で識別手段を付加すればよい。
【0041】
梱包された瓦群とパレットは共に工場から出荷され、屋根工事業者を通じて、施工現場へ輸送される。
施工現場において、パレットの梱包が解かれ、結束された瓦群単位で工事中の屋根に揚げられ、屋根葺きに供される。
このとき、作業者はBの瓦から構成される瓦群と、Aの瓦、Bの瓦、Cの瓦から構成される瓦群により屋根を葺くことになるが、Bの瓦から構成される瓦群については、各瓦の歪具合が比較的小さいため、Bの瓦を用いて屋根を葺いても屋根の美観上の不具合は生じる可能性は少ない。
一方、Aの瓦、Bの瓦、Cの瓦から構成される瓦群については、Aの瓦とCの瓦の歪具合が比較的大きいといえるが、Aの瓦とCの瓦を組み合わせることで、図7に示されるように、Aの瓦とCの瓦の歪具合を互いに打ち消すように解消することができ、結局のところ、Aの瓦、Bの瓦、Cの瓦から構成される瓦群の各瓦を順番に屋根に葺き上げることにより、屋根の美観上の不具合を引き起こす可能性が小さくなる。
このように、屋根葺き時において各瓦の歪具合を解消するように構成された瓦群を提供すれば、作業者の熟練度や知識など作業者の技能に頼ることなく、単に瓦を順番に屋根に葺くだけであっても、瓦の歪具合による屋根の美観を損なうことがない。
さらに、瓦群に識別手段が設けられていれば、屋根葺きの作業者が瓦群の種類を識別できるから、屋根の部位に応じて屋根葺作業をより緻密に行うための一助となる。
【0042】
この実施の形態では各瓦を、各瓦の歪具合に応じて3種類の瓦のいずれかに選別するとしたが、この発明では、各瓦の歪具合に応じて少なくとも2種類以上の瓦のいずれかに選別することが可能であることはいうまでもない。
さらに、この実施の形態ではJ形桟瓦について説明したが、F形桟瓦やS形桟瓦については、瓦の歪測定において測定する箇所が異なるものの、J形桟瓦のように、同様の瓦群の形成が可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この実施の形態に係る瓦群の形成の工程図である。
【図2】歪測定における測定箇所を示す瓦の斜視図である。
【図3】 一般的な瓦の歪測定結果に基づく瓦の分布図である。
【図4】 この実施の形態に係る瓦群の形成装置の側面図である。
【図5】同装置の平面図である。
【図6】同装置の過程の一部を示したフロー図である。
【図7】Aの瓦とCの瓦を各1枚、Bの瓦を2枚用いて屋根を葺いた状態を示す斜視図である。
【図8】 「オチ」の瓦、「ハネ」の瓦および歪のない正規の瓦の側面図である。
【符号の説明】
10 瓦群の形成装置
12 搬送手段
14 歪測定手段
16 不良品除去手段
18 選別手段
20 ストック手段
22 コンベア部
24 センサ部
26 センサ
28 表示部
30 制御部
32 スラットコンベア
34 スラット
36 棒材
40 ストック部(Aの瓦用)
42 ストック部(Cの瓦用)
44 入出制御機構
W 瓦
m 線分(PQ間)
n 線分(XY間)

Claims (2)

  1. 多数の焼成済みの瓦の歪を測定することにより、予め設定された歪測定の許容範囲に含まれる各瓦を、各瓦の歪の程度に応じて、比較的歪の少ない正規の瓦、ハネのある瓦、オチのある瓦のいずれかに選別し、
    選別された各瓦を、比較的歪の少ない正規の瓦をすべてとする瓦群と、
    少なくともハネのある瓦とオチのある瓦を1単位とし、ハネのある瓦とオチのある瓦の1単位以上を必ず含むとともに残りの瓦を比較的歪の少ない正規の瓦とする瓦群となるように、複数枚にまとめることを特徴とする瓦群の形成方法。
  2. 多数の焼成済みの瓦の歪を測定する歪測定手段と、
    予め設定された歪測定の許容範囲に含まれる瓦を、瓦の歪の程度に応じて、比較的歪の少ない正規の瓦、ハネのある瓦、オチのある瓦のいずれかに選別する選別手段と、
    選別された各瓦を、比較的歪の少ない正規の瓦をすべてとする瓦群と、
    少なくともハネのある瓦とオチのある瓦を1単位とし、ハネのある瓦とオチのある瓦の1単位以上を必ず含むとともに残りの瓦を比較的歪の少ない正規の瓦とする瓦群となるように、複数枚にまとめる瓦群形成手段と
    各瓦を搬送するための搬送手段とを具備し、
    前記瓦群形成手段が、
    ハネのある瓦とオチのある瓦を貯蔵するためのストック部と、
    前記搬送手段からハネのある瓦とオチのある瓦を掬い上げるほか、前記搬送手段へハネのある瓦とオチのある瓦を払い出すための、前記選別手段により制御される入出制御機構とを有することを特徴とする瓦群の形成装置。
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