JP4473625B2 - 半導体デバイス耐圧評価装置及び耐圧シミュレーション方法 - Google Patents
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パワーデバイス、パワーICハンドブック、コロナ社、72〜76頁 SiC素子の基礎と応用、荒井和雄編、オーム社、165〜186頁 M. Lades and G. Wachutka , "Extended Anisotropic Mobility Model Applied to 4H/6H-SiC Devices", Proc. IEEE SISPAD, pp. 169-171, 1997) K. Bertilsson, H.-E. Nilsson, C.S. Petersson, "Simulation of Anisotropic Breakdown in 4H-SiC Diodes", Computers in Power Electronics, 2000, COMPEL 2000, The 7th Workshop on 16-18 July 2000, pp. 118-120.
が成り立つように前記キャリアの移動度ベクトルを決定し、電界ベクトル成分(Ex、Ey)を有する電界が印加される格子点の前記キャリアの移動度ベクトルは、前記キャリアの前記速度ベクトルと前記電界ベクトルの内積に関しμ x (E1)*(Ex) 2 +μ y (E2)*(Ey) 2 =μ x (E1)*(E1) 2 =μ y (E2)*(E2) 2 なる関係式を有し、前記衝突イオン化係数に関するα x (E1)=α y (E2)を満足する前記(E1、E2)の値の組の中から、前記関係式を満たすような(E1、E2)を選び、このE1を前記衝突イオン化係数α x (E1)に代入することにより、前記格子点の前記キャリアの衝突イオン化係数が計算されることを特徴とする。
ここで、αn は電子の衝突イオン化係数、nは電子濃度、vn は電子速度(ベクトル値)、αp は正孔の衝突イオン化係数、pは正孔濃度、vp は正孔速度(ベクトル値)である。
αx(E1)=axexp(−bx/E1) … (8)
また、y軸方向に一様に電界E2が印加された場合の電子の衝突イオン化係数αy(E2)を
αy(E2)=ayexp(−by/E2) … (9)
という形を仮定して、測定データからパラメータax、ay、bx、byを抽出して、入力データとする。
μx(E1)*(E1)2 =μy(E2)*(E2)2 … (10)
が成りたつ。
μx(E1)*(Ex)2+μy(E2)*(Ey)2
=μx(E1)*(E1)2=μy(E2)*(E2)2 … (11)
が成り立つ。移動度μと電界Eの積は速度となるので、上記(11)式の左辺は、速度ベクトルと電界ベクトルの内積であると言うことができる。
(Ex)2/(E1)2+(Ey)2/(E2)2=1 … (12)
と書くこともできる。この式に、先に述べた衝突イオン化係数に関するαx(E1)=αy(E2)から与えられる関係式を代入してE2を消去し、E1をax,ay,bx、byとEx、Eyで表して、αx(E1)に代入することにより、電界ベクトル(Ex,Ey)を有する格子点における衝突イオン化係数α(Ex,Ey)が計算できる。
E2/b2=Ex2/bx 2+Ey 2/by 2 … (13)
2…初期値設定部
3…バイアス設定部
4…連立計算部
4a…電界、キャリア濃度計算部
4b…移動度計算部
4c…衝突イオン化係数計算部
5…出力部
A…アノード電極
C…カソード電極
Claims (9)
- 設計された半導体デバイス内に格子点を定め、前記格子点毎に設計情報を設定する初期値設定部と、
前記半導体デバイスに印加するバイアス条件を設定するバイアス設定部と、
前記半導体デバイスの異方性を有する半導体物性値を用いて、ポアッソン方程式、電流連続方程式の連立方程式を解く連立計算部と、
を具備し、前記連立計算部は、
前記ポアッソン方程式、電流連続方程式を連立させて、電位分布、電子・正孔からなるキャリアの濃度分布を計算する部分と、
前記電位分布から計算する電界ベクトルに応じて、前記キャリアの移動度ベクトルを計算する部分と、
前記移動度ベクトルと前記電界ベクトルの積である速度ベクトルを計算し、この速度ベクトルと前記電界の内積の値に応じて、前記電流連続方程式のキャリアの生成・再結合に関する項にパラメータとして関与するキャリアの衝突イオン化係数を計算する部分と、
を具備し、
x軸方向に一様に電界E1が印加された場合の前記キャリアの衝突イオン化係数をα x (E1)、y軸方向に一様に電界E2が印加された場合の前記キャリアの衝突イオン化係数をα y (E2)としたとき、α x (E1)=α y (E2)であるような電界(E1,E2)の値の組に対して、x軸方向に一様に電界E1が印加された場合の前記キャリアの移動度ベクトルのx成分をμ x (E1)、y軸方向に一様に電界E2が印加された場合の前記キャリアの移動度ベクトルのy成分をμ y (E2)として
μ x (E1)*(E1) 2 =μ y (E2)*(E2) 2
が成り立つように前記キャリアの移動度ベクトルを決定し、
電界ベクトル成分(Ex、Ey)を有する電界が印加される格子点の前記キャリアの移動度ベクトルは、前記キャリアの前記速度ベクトルと前記電界ベクトルの内積に関し
μ x (E1)*(Ex) 2 +μ y (E2)*(Ey) 2
=μ x (E1)*(E1) 2 =μ y (E2)*(E2) 2
なる関係式を有し、
前記衝突イオン化係数に関するα x (E1)=α y (E2)を満足する前記(E1、E2)の値の組の中から、前記関係式を満たすような(E1、E2)を選び、このE1を前記衝突イオン化係数α x (E1)に代入することにより、前記格子点の前記キャリアの衝突イオン化係数が計算されることを特徴とする半導体デバイス耐圧予測装置。 - 設計された半導体デバイス内に格子点を定め、前記格子点毎に設計情報を設定する初期値設定部と、
前記半導体デバイスに印加するバイアス条件を設定するバイアス設定部と、
前記半導体デバイスの異方性を有する半導体物性値を用いて、ポアッソン方程式、電流連続方程式の連立方程式を解く連立計算部と、
を具備し、前記連立計算部は、
前記ポアッソン方程式、電流連続方程式を連立させて、電位分布、電子・正孔からなるキャリアの濃度分布を計算する部分と、
前記電位分布から計算する電界ベクトルに応じて、前記キャリアの移動度ベクトルを計算する部分と、
前記移動度ベクトルと前記電界ベクトルの積である速度ベクトルを計算し、この速度ベクトルと前記電界の内積の値に応じて、前記電流連続方程式のキャリアの生成・再結合に関する項にパラメータとして関与するキャリアの衝突イオン化係数を計算する部分と、
を具備し、
x軸方向に一様に電界E1が印加された場合の前記キャリアの衝突イオン化係数をαx(E1)、y軸方向に一様に電界E2が印加された場合の前記キャリアの衝突イオン化係数をαy(E2)としたとき、αx(E1)=αy(E2)であるような(E1、E2)の値の組に対して、x軸方向に一様に電界E1が印加された場合の前記キャリアの移動度ベクトルのx成分をμx(E1)とし、y軸方向に一様に電界E2が印加された場合の前記移動度ベクトルのy成分をμy(E2)として、
μx(E1)*(E1)2 =μy(E2)*(E2)2
が成り立つように前記移動度ベクトルを決定し、
電界ベクトル成分(Ex、Ey)を有する電界が印加された格子点における前記キャリアの移動度ベクトルμx(E1)、μy(E2)が、
(Ex)2/(E1)2+(Ey)2/(E2)2=1
の関係式を満たすようなE1,E2を、αx(E1)=αy(E2)であるような前記(E1、E2)の値の組の中から選んで計算され、
この選択されたE1を前記αx(E1)に代入することにより、前記格子点の前記キャリアの衝突イオン化係数を計算することを特徴とする半導体デバイス耐圧予測装置。 - 前記速度ベクトルの電界依存性が、一様電界中の衝突イオン化係数の異方性を再現するように計算されることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体デバイス耐圧予測装置。
- 前記キャリアの電流連続方程式に用いる格子点での移動度ベクトルが、衝突イオン化係数の計算に用いる移動度ベクトルと異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の耐圧予測装置。
- 設計された半導体デバイス内に格子点を定め、前記格子点毎に設計情報を設定する初期値設定部と、
前記半導体デバイスに印加するバイアス条件を設定するバイアス設定部と、
前記半導体デバイスの異方性を有する半導体物性値を用いて、ポアッソン方程式、電流連続方程式の連立方程式を解く連立計算部と、
を具備し、前記連立計算部は、
前記ポアッソン方程式、電流連続方程式を連立させて、電位分布、電子・正孔からなるキャリアの濃度分布を計算する部分と、
前記電位分布から計算する電界に応じて、前記キャリアの移動度ベクトルを計算する部分と、
前記電流連続方程式のキャリアの生成・再結合に関する項にパラメータとして関与する、前記格子点にいけるキャリアの衝突イオン化係数を計算する部分と、
を具備し、前記衝突イオン化係数を計算する部分は、x軸方向に一様に電界E1が印加された場合の前記キャリアの衝突イオン化係数をαx(E1)、y軸方向に一様に電界E2が印加された場合の電子のイオン化係数をαy(E2)として、電界ベクトル成分(Ex,Ey)を有する電界が印加される格子点において、前記衝突イオン化係数がαx(E1)=αy(E2)であるような(E1,E2)の値の組の中から、
(Ex)2/(E1)2+(Ey)2/(E2)2=1
を満たすような(E1,E2)を選び、このE1を前記αx(E1)に代入することにより、この格子点の衝突イオン化係数α(Ex,Ey)を得ることを特徴とする半導体デバイス耐圧予測装置。 - 前記衝突イオン化係数の計算は、x軸方向に一様に電界E1が印加された場合の前記キャリアの衝突イオン化係数を
αx(E1)=αxexp(−bx/E1)
y軸方向に一様に電界E2が印加された場合の前記キャリアの衝突イオン化係数を
αy(E2)=αyexp(−by/E2)
として、
ベクトル成分が(Ex、Ey)かつ電界強度がEで与えられる電界が印加された格子点(x、y)における前記キャリアの衝突イオン化係数α(Ex、Ey)が
E2/b2=Ex2/bx 2+Ey 2/by 2
なるb及び
なるa、Aを用いて
- 設計された半導体デバイス内に格子点を定め、前記格子点毎に設計情報を設定するステップと、
前記半導体デバイスに印加するバイアス条件を設定するステップと、
前記半導体デバイスの異方性を有する半導体物性値を用いて、ポアッソン方程式、電流連続方程式の連立方程式を解くステップと、
を具備し、前記連立方程式を解くステップは、
前記ポアッソン方程式、電流連続方程式を連立させて、電位分布、電子、正孔からなるキャリアの濃度分布を計算するステップと、
前記電位分布から計算する電界に応じて、前記キャリアの移動度ベクトルを計算するステップと、
前記電流連続方程式のキャリアの生成・再結合に関する項にパラメータとして関与する、前記格子点における前記キャリアの衝突イオン化係数を計算するステップと、
を具備し、前記衝突イオン化係数を計算するステップは、x軸方向に一様に電界E1が印加された場合の前記キャリアの衝突イオン化係数をαx(E1)、y軸方向に一様に電界E2が印加された場合の電子のイオン化係数をαy(E2)として、電界ベクトル成分(Ex,Ey)を有する電界が印加される格子点において、前記衝突イオン化係数がαx(E1)=αy(E2)であるような(E1,E2)の値の組の中から、
(Ex)2/(E1)2+(Ey)2/(E2)2=1
を満たすような(E1,E2)を選び、このE1を前記αx(E1)に代入することにより、この格子点の衝突イオン化係数α(Ex,Ey)を得ることを特徴とする耐圧シミュレーション方法。 - 前記衝突イオン化係数の計算は、x軸方向に一様に電界E1が印加された場合の前記キャリアの衝突イオン化係数を
αx(E1)=αxexp(−bx/E1)
y軸方向に一様に電界E2が印加された場合の前記キャリアの衝突イオン化係数を
αy(E2)=αyexp(−by/E2)
として、
ベクトル成分が(Ex、Ey)かつ電界強度がEで与えられる電界が印加された格子点(x、y)における前記キャリアの衝突イオン化係数α(Ex、Ey)が
E2/b2=Ex2/bx 2+Ey 2/by 2
なるb及び
なるa、Aを用いて
- 前記連立方程式を解くステップは、計算により得られた前記電位分布、前記キャリアの濃度分布、移動度ベクトル、衝突イオン化係数を、前記ポアッソン方程式、前記電流連続式に代入して、これら2つの方程式を成立させるために必要な、電位、キャリア濃度の修正量を算出し、前記修正量が所望の閾値以上である場合は、前記修正量を近似解として前記連立方程式を再度計算し、前記修正量が前記所望の閾値以内になるまで繰り返すステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の耐圧シミュレーション方法。
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