JP4471994B2 - 機関の性能診断装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ディーゼルエンジン,ガスエンジンおよびガスタービン等の内燃機関の性能が正常か異常かを診断する機関の性能診断装置に関する。
エンジンの異常を早期に発見してエンジンの故障を未然に防ぐエンジンの診断装置として、特開2004‐156516号公報(特許文献1)に開示されたエンジン故障診断装置がある。このエンジン故障診断装置においては、船載用コンピュータによって、排気温度およびエンジン回転数等のエンジン性能データと、燃料噴射ポンプラック位置および潤滑油温度等のエンジン状態データを、各種センサを介して計測する。そして、船載用コンピュータは、IP(Internet Protocol)網を介して、取得したデータを漁港あるいは代理店のエンジン故障診断装置に送信する。そうすると、上記エンジン故障診断装置は、通信インタフェース部を介し、データ受信部でこれらデータを受信し、データ分析部によって、受信したエンジン性能データおよび状態データを、評価DB(データベース)に格納されている正常時のエンジン性能データおよび状態情報と比較し、その性能および状態を分析する。そして、この分析結果を、エンジン分解点検時期の決定に反映させることによって、無駄な点検あるいは交換を防ぐようにしている。
ところで、上記データ分析部による上記受信したエンジン性能データおよび状態データと上記正常時のエンジン性能データおよび状態情報との比較・分析は、横軸にエンジン回転数を目盛り、縦軸にエンジン出力あるいは排気温度を目盛ったエンジン性能グラフを用いて行われる。ここで、排気温度の場合について説明すると、正常時におけるエンジン回転数に対する排気温度の変化曲線に加えて、異常判断のための閾値が設けられている。この閾値には、上限値と下現値とが設定されており、上記エンジン故障診断装置の上記データ分析部は、上記受信した現在の排気温度が上記上下限値によって設定される範囲を越えた場合に異常と分析するのである。
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来のエンジン故障診断装置には、以下のような問題がある。すなわち、上記閾値の上限値と下現値とは、予めエンジンメーカー側で固定的に設定されている。そして、エンジン回転数に対する排気温度の変化曲線は、気圧,湿度,温度等のエンジン使用環境の状態によって変化する。特に、燃料の種別および機関室温度(給気温度)が変わると上記変化曲線が大きく変化する。したがって、エンジンの性能状態の変化を診断する場合には、これら燃料の種別および機関室温度の因子による影響を除外し、同一条件とすることが必須なのである。尚、ここで、上記燃料の種別とは、A重油であるかC重油であるかによる。すなわち、エンジンメーカーではC重油が入手し難いため試運転や上記正常時のエンジン性能データおよび状態情報の設定の際にはA重油が使用される。これに対して、ユーザー側ではC重油が使用される。
したがって、エンジンメーカー側で、正常時におけるエンジン回転数に対する排気温度の変化曲線に上記閾値の上限値と下現値とを固定的に設定する際には、上記燃料の種別および給気温度を含む様々な変動要因を予め加味して設定しなければならず、結果として上記閾値の上限値と下現値との間隔が広くなってしまう。
そのため、上記特許文献1に開示された従来のエンジン故障診断装置においては、故障診断の精度が低いという問題がある。
特開2004‐156516号公報
そこで、この発明の課題は、精度の高い機関の性能診断装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の機関の性能診断装置は、
機関に関する複数の物理量と給気温度と機関負荷とを検出する複数のセンサと、
上記機関が使用している燃料がA重油であるかC重油であるかを表す燃料の種類を入力する燃料種別入力部と、
上記各センサからの検出信号に基づく各物理量,給気温度および機関負荷と、上記燃料種別入力部からの入力信号に基づく上記燃料の種類と、を送信する送信部と、
上記送信部から送信された上記各物理量,上記給気温度および上記機関負荷と上記燃料の種類とを受信する受信部と、
上記機関に関する正常時における負荷と上記各物理量との関係を表す複数の基準データに対して上記給気温度と上記燃料の種類とのうちの少なくとも1つに基づく補正を行った補正基準データと、上記受信部で受信された対応する上記物理量との比較を行って、上記機関の性能診断を行う診断部と
を備え
上記燃料の種類に基づく補正は、上記機関が使用している燃料の種類がC重油である場合に行われ、上記機関が使用している燃料の種類がA重油である場合には行われないようになっている
ことを特徴としている。
上記構成によれば、診断部は、機関に関する正常時における負荷と上記機関に関する複数の物理量との関係を表す複数の基準データを用いて上記機関の性能診断を行うに際に、上記基準データに対して、上記給気温度と上記機関が使用している燃料がA重油であるかC重油であるかを表す燃料の種類とのうちの少なくとも1つに基づいて補正を行うようにしている。したがって、上記基準データに対して大きな変動をもたらす上記給気温度と上記燃料の種類とのうちの少なくとも1つの影響を削除することができる。
すなわち、この発明によれば、上記基準データに対して診断用の閾値を設定する際に、上記給気温度と上記燃料の種類とのうちの少なくとも1つの影響を加味する必要が無く、その分だけ上記閾値の上限値と下限値との間隔を狭めることでき、より精度の高い性能診断を行うことができる。
さらに、上記診断部は、送信部から送信され且つ受信部で受信された上記各物理量および上記給気温度に基づいて、上記機関の性能診断を行うようになっている。したがって、例えば、上記機関および上記送信部を船舶に搭載する一方、上記受信部および上記診断部を上記機関のメーカーに設置することによって、上記船舶の船員に因らずに上記機関の性能診断をメーカー側で的確に行うことが可能になる。その結果、人員削減や船員の質の低下に拘わらず、安定した機関の性能維持を確保することが可能になる。
また、1実施の形態の機関の性能診断装置では、
上記複数の基準データとこの基準データ作成時の給気温度とを格納する基準データ格納部を備え、
上記診断部は、上記基準データ格納部から読み出した上記基準データ作成時の給気温度と上記受信部で受信された給気温度とに基づいて、上記基準データ格納部から読み出した上記各基準データの補正値を求めることによって、上記補正基準データを得るようになっている。
この実施の形態によれば、上記機関のメーカー側において、機関に関する正常時における負荷と上記機関に関する複数の物理量との関係を表す複数の基準データを予め作成し、この基準データ作成時の給気温度と共に上記基準データ格納部に格納しておくだけで、性能診断時に、上記診断部によって、上記各基準データを上記基準データ格納部から読み出して補正値を求めることができる。
したがって、上記メーカー側でのデータ作成の負担を軽くすることができる。
また、1実施の形態の機関の性能診断装置では、
上記診断部は、上記基準データ作成時の給気温度と上記受信部で受信された給気温度とに基づいて上記各基準データの補正値を求めた後、さらに上記受信部で受信された上記使用燃料の種類がC重油である場合に上記各基準データの補正値を求めるようになっている。
この実施の形態によれば、上記診断部は、上記基準データに対して上記給気温度に基づく補正を行った後に、さらに上記使用燃料の種類がC重油である場合に上記各基準データの補正値を求めるので、上記基準データに対して大きな変動をもたらす上記給気温度と上記使用燃料の種類との両方の影響をも削除することができる。したがって、さらに精度の高い性能診断を行うことができる。
また、1実施の形態の機関の性能診断装置では、
上記診断部は、上記求めた各基準データの補正値に対して閾値を設定し、この閾値と上記受信部で受信された対応する上記物理量との比較を行うようになっている。
この実施の形態によれば、上記診断部によって、性能診断を行う毎に閾値を設定するようにしている。したがって、上記メーカー側で基準データ作成時に当該基準データの閾値を設定する必要がなく、データ作成の負担をさらに軽くすることができる。
また、1実施の形態の機関の性能診断装置では、
上記補正基準データを格納する基準データ格納部を備え、
上記診断部は、上記基準データ格納部から読み出された上記補正基準データと上記受信部で受信された対応する上記物理量との比較を行うようになっている。
この実施の形態によれば、基準データ格納部には、機関に関する正常時における負荷と上記各物理量との関係を表す複数の基準データに対して上記給気温度と上記燃料の種類とのうちの少なくとも1つに基づく補正を行った補正基準データを格納している。そして、診断部は、上記基準データ格納部から読み出された上記補正基準データを用いて上記機関の性能診断を行うようにしている。したがって、上記基準データに対して大きな変動をもたらす上記給気温度と上記燃料の種類とのうちの少なくとも1つの影響を削除することができる。
すなわち、この発明によれば、上記基準データに対して診断用の閾値を設定する際に、上記給気温度と上記燃料の種類とのうちの少なくとも1つの影響を加味する必要が無く、その分だけ上記閾値の上限値と下限値との間隔を狭めることでき、より精度の高い性能診断を行うことができる。
さらに、上記診断部は、上記性能診断を行うに際して、上記基準データに対して上記給気温度と上記燃料の種類とのうちの少なくとも1つに基づく補正を行う必要がなく、上記性能診断処理を簡単にして処理時間を短縮することが可能になる。
また、1実施の形態の機関の性能診断装置では、
上記補正基準データに対して設定された閾値を格納するデータ格納部を備え、
上記診断部は、上記データ格納部から読み出された上記閾値と上記受信部で受信された対応する上記物理量との比較を行うようになっている。
この実施の形態によれば、基準データ格納部には、上記補正基準データに対して設定された閾値を格納している。そして、上記診断部は、上記基準データ格納部から読み出された上記閾値を用いて上記機関の性能診断を行うようにしている。したがって、上記診断部は、上記性能診断を行うに際して、上記基準データに対して上記給気温度と上記燃料の種類とのうちの少なくとも1つに基づく補正を行って上記補正基準データを作成する必要がなく、上記補正基準データに対して上記閾値を設定する必要もない。したがって、上記性能診断処理をさらに簡単にし、処理時間をさらに短縮することが可能になる。
また、1実施の形態の機関の性能診断装置では、
上記複数の物理量は、給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置であり、
上記診断部は、上記給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置のうちの少なくとも1つを用いて上記機関の性能診断を行う。
この実施の形態によれば、上記診断部は、上記機関に関する給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置のうちの少なくとも1つを用いて上記機関の性能診断を行うので、上記機関の性能診断を的確に行うことができる。
また、1実施の形態の機関の性能診断装置では、
上記診断部による上記機関の診断結果を送信する診断結果送信部を備えている。
この実施の形態によれば、診断結果送信部によって上記機関の性能診断結果を送信するようにしている。したがって、例えば、上記機関が搭載された船舶では、診断結果受信部によって、上記送信された上記機関の性能診断結果を受信することができ、現在の上記機関の状態をリアルタイムあるいはオンデマンドで知ることができる。
以上より明らかなように、この発明の機関の性能診断装置は、診断部によって、機関に関する正常時における負荷と上記機関に関する複数の物理量との関係を表す複数の基準データを用いて機関の性能診断を行うに際に、上記基準データに対して、上記機関に関する給気温度と上記機関が使用している燃料がA重油であるかC重油であるかを表す燃料の種類とのうちの少なくとも1つに基づいて補正を行うので、上記基準データに対して大きな変動をもたらす上記給気温度と上記燃料の種類とのうちの少なくとも1つの影響を削除することができる。
したがって、上記基準データに対して診断用の閾値を設定するに際して、上記給気温度と上記燃料の種類とのうちの少なくとも1つの影響を加味する必要が無く、その分だけ上記閾値の上限値と下限値との間隔を狭めることでき、より精度の高い性能診断を行うことができるのである。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。図1は、本実施の形態の機関の性能診断装置を用いた機関の性能診断システムにおける概略構成を示す。尚、以下においては、本機関の性能診断装置は、船舶用エンジンの性能診断装置であるとして説明するが、この発明はこれに限定されるものではない。
図1において、1は、上記船舶用エンジンの各所に設置される各種センサであり、本実施の形態においては、最高爆発圧力(Pmax),排気ガス温度,燃料ラック量,給気圧力および上記給気温度としての機関室温度を計測する。尚、最高爆発圧力(Pmax)および給気圧力は圧力センサによって計測され、排気ガス温度および機関室温度は温度センサによって計測され、燃料ラック量は燃料噴射ポンプのラック位置を検出する位置センサによって計測される。2は、燃料種別が入力される燃料種別入力部である。この燃料種別入力部2は、通常のキーボードやA重油用とC重油用との押しボタン等で構成される。10は、機関の負荷を検出する負荷計であり、例えば機関によって駆動される発電機に取り付けられた発電負荷計等で構成される。そして、各種センサ1による計測値と燃料種別入力部2からの入力値と負荷計10による計測値とは、メーカーの管理室等に設置されている性能診断装置4に送信される。ここで、上記計測値および上記入力値の送信方法については、特に限定はしない。
また、上記船舶用エンジンが搭載された船舶の操舵室等には、液晶表示装置等で構成された表示器3が設定されている。この表示器3には、性能診断装置4に因る診断データ等が表示される。尚、この表示器3は、船舶上でなくとも、船主や船舶管理会社やメーカーのサービス部門等に設置されていても差し支えない。
上記性能診断装置4に送信された上記6つの計測値と上記1つの入力値とは、運転データ受信部5によって受信されてデータ診断部6に送出される。そうすると、データ診断部6は、基準データベース7に格納されている最高爆発圧力(Pmax),排気ガス温度,燃料ラック量および給気圧力の夫々に関する基準データを読み出す。そして、読み出した最高爆発圧力(Pmax),排気ガス温度,燃料ラック量および給気圧力の基準データに対して、機関室温度(給気温度)と燃料種別とによって補正を行った後、夫々の許容下側閾値,標準下側閾値,標準上側閾値および許容上側閾値を設定する。そして、最高爆発圧力(Pmax),排気ガス温度,燃料ラック量および給気圧力の基準データに関する上記許容下側閾値,標準下側閾値,標準上側閾値および許容上側閾値と、最高爆発圧力(Pmax),排気ガス温度,燃料ラック量および給気圧力の計測値(運転データ)とを比較して、上記運転データの診断結果を求めるのである。
こうして求められた上記運転データの診断結果(診断データ)は、性能診断装置4内の運転データ診断結果データベース8に格納される。さらに、診断データ送信部9によって、診断データが上記船舶側に送信され、操舵室等の表示器3に表示される。
図2は、上記船舶用エンジンとしてのディーゼルエンジンにおける各所への各種センサ1の設置位置を示す。
図2において、燃焼用の清浄空気が給気管11を介して過給機12におけるコンプレッサCMの吸入側に導入され、コンプレッサCMで圧縮された空気はディーゼルエンジン13内の給気管14によって各シリンダ15に供給される。また、各シリンダ15からの排気ガスはディーゼルエンジン13内の排気管16によって過給機12におけるタービンTの吸入側に導入され、タービンTを通過した排気ガスは排気管17を介して排気される。
上記各シリンダ15の頂部には燃料噴射ノズル18が設けられ、燃料噴射ポンプ19と燃料高圧管20で接続されている。各燃料噴射ポンプ19には、燃料噴射量を調節するための燃料ラック21が設けられ、核燃料ラック21の端は第1連結棒22に連結されている。さらに、第1連結棒22はガバナ23の出力軸に第2連結棒24によって連結されている。こうして、ガバナ23によって、第2連結棒24,第1連結棒22および核燃料ラック21を介して、燃料噴射ノズル18の燃料噴射量が制御されるのである。
上記構成において、上記給気管14におけるディーゼルエンジン13の入口近傍には給気圧力を検出する給気圧力センサ25が設置されている。また、各シリンダ15から排気管16への各連結管26には、排気ガス温度を検出する排気ガス温度センサ27が設置されている。また、各シリンダ15には、最高爆発圧力を検出する最高爆発圧力センサ28が設置されている。また、第2連結棒24の近傍には、第2連結棒24の位置、つまり各燃料ラック21の位置を検出する燃料ラック位置センサ29が設置されている。
そして、上記給気圧力センサ25,排気ガス温度センサ27,最高爆発圧力センサ28および燃料ラック位置センサ29からの検出信号は、機関室に設置された機関室温度センサ30からの機関室温度(給気温度)を表す検出信号と、発電負荷計(負荷計)10からの機関負荷を表す検出信号と、燃料種別入力部2からの燃料種別を表す入力信号と共に、データロガ31を介して送信部32に取り込まれる。そして、給気圧力センサ25,排気ガス温度センサ27,最高爆発圧力センサ28,燃料ラック位置センサ29,機関室温度センサ30および負荷計10の計測値および燃料種別入力部2からの入力値が、通信ネットワーク33を介してメーカー側に送信される。こうして、ユーザー側からメーカー側に送信された運転データは、メーカー側の受信部34によって受信され、性能診断装置4の運転データ受信部5に転送される。尚、この性能診断装置4に転送された運転データは、表示部35に表示されてサービスマン等による閲覧が可能となる。
次に、上記性能診断装置4のデータ診断部6によって、上記受信された給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置の運転データに基づいて性能診断を行う際に、基準データベース7から読み出される「基準データ」について説明する。
上記「基準データ」とは、本ディーゼルエンジン13に対してメーカー側がテスト運転を行った際における負荷に対する給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置の変化を表すデータである。そして、この「基準データ」は、夫々のディーゼルエンジン毎に、作成時や納入時や定期検査時等の適当な時期に作成されて、作成時の機関室温度(給気温度)と共に基準データベース7に格納されている。
通常、上記給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置等は、上記機関室温度および上記燃料の種別の影響を受ける。したがって、基準データベース7から読み出された「基準データ」に対して、上記機関室温度および上記燃料の種別の影響を加味して閾値を設定した場合には、上記閾値の上限値と下限値との間隔が広くなって故障診断の精度が低くなってしまう。そこで、本実施の形態においては、データ診断部6によって、先ず、基準データベース7から読み出された上記「基準データ」に対し、運転時の上記機関室温度と上記燃料の種別とに基づいて補正(換算)を行う。次に、上記補正(換算)が施された「補正(換算)基準データ」に対して閾値を設定する。そして、この設定された閾値と上記運転データとを比較することによって、運転データに基づくディーゼルエンジンの性能診断を行うのである。
図3は、上記給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置のうち、排気ガス温度に関する上記「基準データ」と上記「補正(換算)基準データ」と上記「閾値」とを示す。図3において、「A」は、メーカー側のテスト運転によって得られた排気ガス温度のテストデータ(計測値:小さな黒丸で表示)を、2次の多項式で近似した曲線である。この近似曲線Aが、テーブルあるいは式の状態で、本ディーゼルエンジン13の上記「基準データ」として基準データベース7に格納されているのである。
また、「B」は、上記テストデータ(計測値)を標準機関室温度25℃時に換算して得られた標準室温換算データを、2次の多項式で近似した曲線である。また、「C」は、上記標準室温換算データをC重油使用に補正して得られたC重油補正データを、2次の多項式で近似した曲線である。また、「D」は、上記C重油補正データに基づいて算出された上記許容下側閾値(Min限界値)を、2次の多項式で近似した曲線である。また、「E」は、上記C重油補正データに基づいて算出された上記標準下側閾値(正常Min値)を、2次の多項式で近似した曲線である。また、「F」は、上記C重油補正データに基づいて算出された標準上側閾値(正常Max値)を、2次の多項式で近似した曲線である。また、「G」は、上記C重油補正データに基づいて算出された上記許容上側閾値(Max限界値)を、2次の多項式で近似した曲線である。
ここで、上記近似曲線B,C,D,E,F,Gは、上記標準室温換算データ,上記C重油補正データ,上記許容下側閾値(Min限界値),上記標準下側閾値(正常Min値),上記標準上側閾値(正常Max値),上記許容上側閾値(Max限界値)の状態を分かり易くするために表示したものであって、実際のデータとして基準データベース7に格納されているわけではない。
尚、図3は、上記排気ガス温度に関する上記「基準データ」と上記「補正(換算)基準データ」と上記「閾値」とを示しているが、上記給気圧力,最高爆発圧力および燃料ラック位置の場合も同様である。
図4〜図6は、上記データ診断部6によって実行される上記排気ガス温度に関する性能診断処理動作のフローチャートである。以下、図4〜図6に従って、性能診断処理動作について詳細に説明する。
ステップS1で、上記基準データベース7から、本ディーゼルエンジン13の「基準データ」が取得される。ステップS2で、上記運転データ受信部5から入力される受信データに基づいて、発電負荷計10で検出された発電負荷をディーゼルエンジン13の負荷と見なし、診断負荷として取得される。ステップS3で、上記「基準データ」と上記「診断負荷」とに基づいて、排気温度に関する基準値Yが算定される。この基準値Yが算定は、次のようにして行われる。すなわち、図3に示すように、ステップS1において取得された本ディーゼルエンジン13の「基準データ」、つまり近似曲線Aに、ステップS2において取得された診断負荷が代入されて、診断負荷時の排気ガス温度が基準値Yとして算定される。あるいは、負荷に対する排気温度を表すテーブルを引いて、診断負荷時の排気ガス温度を基準値Yとして求めても良い。図3においては、上記診断負荷は75%であり、基準値Yは◇で示されている。
ステップS4で、上記基準データベース7から、本ディーゼルエンジン13の「基準データ」作成時の機関室温度t0が取得される。尚、この「基準データ」作成時の機関室温度t0の取得は、ステップS1において「基準データ」を取得する際に行っても差し支えない。ステップS5で、上記ステップS4において取得した「基準データ」作成時の機関室温度t0を用いて、ステップS3において算定された「基準値Y」の標準機関室温度(25℃)への換算値Ystが、式「Yst=Y+2×(25−t0)」によって算出される。図3においては、換算値Ystは□で示されている。
ステップS6で、上記運転データ受信部5から入力される受信データに基づいて、本ディーゼルエンジン13はC重油で運転中か否かが判別される。その結果、C重油で運転中であればステップS7に進み、そうでなければステップS8に進む。ステップS7で、標準機関室温度(25℃)への換算値Ystが、式「Ystc=Yst+C0」によって、C重油使用時の基準値Ystcに補正される。但し、上記「C0」は、予め定められた定数である。図3においては、換算値Ystcは○で示されている。そうした後、ステップS9に進む。ステップS8で、実際のC重油使用時の補正は行わず、C重油使用時の基準値Ystcとして「標準機関室温度(25℃)への換算値Yst」がそのまま出力される。
ステップS9で、得られた上記「C重油使用時の基準値Ystc」に基づいて、上記許容下側閾値(Min限界値)Y1が、式「Y1=Ystc−C1」によって算出される。但し、「C1」は、予め定められた定数である。図3においては、許容下側閾値(Min限界値)Y1は×で示されている。ステップS10で、上記「C重油使用時の基準値Ystc」に基づいて、標準下側閾値(正常Min値)Y2が式「Y2=Ystc−C2」によって算出される。但し、「C2」は、予め定められた定数である。図3においては、標準下側閾値(正常Min値)Y2は*で示されている。ステップS11で、上記「C重油使用時の基準値Ystc」に基づいて、標準上側閾値(正常Max値)Y3が式「Y3=Ystc+C3」によって算出される。但し、「C3」は、予め定められた定数である。図3においては、標準上側閾値(正常Max値)Y3は●で示されている。ステップS12で、上記「C重油使用時の基準値Ystc」に基づいて、許容上側閾値(Max限界値)Y4が式「Y4=Ystc+C4」によって算出される。但し、「C4」は、予め定められた定数である。図3においては、許容上側閾値(Max限界値)Y4は+で示されている。
以上の処理によって、上記排気ガス温度に関する上記許容下側閾値(Min限界値)Y1,上記標準下側閾値(正常Min値)Y2,上記標準上側閾値(正常Max値)Y3および上記許容上側閾値(Max限界値)Y4の各閾値が得られる。以降は、上記閾値を用いた性能診断処理動作に移行する。
ステップS13で、上記運転データ受信部5から入力される受信データに基づいて、排気ガス温度センサ27で検出された「排気ガス温度の運転データY0」が取得される。ステップS14で、運転データ受信部5から入力された受信データに基づいて、機関室温度センサ30で検出された「機関室温度の運転データt」が取得される。ステップS15で、上記ステップS14において取得された「運転データ」検出時の機関室温度tを用いて、ステップS13において取得された「排気ガス温度の運転データY0」の標準機関室温度(25℃)への換算値Y0stが、式「Y0st=Y0+2×(t−25)」によって算出される。この「排気ガス温度の運転データY0」の標準機関室温度(25℃)への換算値Y0stが、診断データとなる。
ステップS16で、上記ステップS15によって算出された診断データY0stは、許容下側閾値(Min限界値)Y1よりも大きいか否かが判別される。その結果、許容下側閾値(Min限界値)Y1よりも大きい場合にはステップS18に進む一方、そうでなければステップS17に進む。ステップS17で、診断結果として、「許容値オーバー」のアラームが出力される。そうした後、排気ガス温度に関する性能診断処理動作が終了される。
ステップS18で、上記診断データY0stは、標準下側閾値(正常Min値)Y2よりも大きいか否かが判別される。その結果、標準下側閾値(正常Min値)Y2よりも大きい場合にはステップS20に進み、そうでなければステップS19に進む。ステップS19で、診断結果として、「標準値オーバー」のアラームが出力される。そうした後、排気ガス温度に関する性能診断処理動作が終了される。
ステップS20で、上記診断データY0stは、許容上側閾値(Max限界値)Y4よりも小さいか否かが判別される。その結果、許容上側閾値(Max限界値)Y4よりも小さい場合にはステップS22に進み、そうでなければステップS21に進む。ステップS21で、診断結果として、「許容値オーバー」のアラームが出力される。そうした後、排気ガス温度に関する性能診断処理動作が終了される。
ステップS22で、上記診断データY0stは、標準上側閾値(正常Max値)Y3よりも小さいか否かが判別される。その結果、標準上側閾値(正常Max値)Y3よりも小さい場合にはステップS24に進み、そうでなければステップS23に進む。ステップS23で、診断結果として、「標準値オーバー」のアラームが出力される。そうした後に、排気ガス温度に関する性能診断処理動作が終了される。ステップS24で、診断結果として、「正常」が出力される。そうした後、排気ガス温度に関する性能診断処理動作が終了される。
尚、上記説明は、排気ガス温度に関する性能診断処理動作について行っているが、他の性能診断項目についての性能診断処理動作も同様である。
このように、本実施の形態においては、性能判断の閾値として、運転データY0が通常の運行に支承の無い標準値であるか否かの境界を示す「標準閾値」と、運転データY0が許容値を超えた通常の運行に支障を来す異常値であるか否かの境界を示す「許容閾値」との、2段階に設けている。特に、船舶等の場合では、海上において性能が許容値を超えたことが判明しても直には対処できないために、港に入港するまでの余裕を見ておく必要がある。したがって、上述のように、閾値を「標準閾値」と「許容閾値」との2段階に設けることによって、運転データY0が「標準閾値」を超えた場合には、入港した際に「標準閾値」を超えた項目について予備点検等を行うことによって、以後の修理や部品交換等の計画を予め立てることができ、運行計画に支障を来すことなく標準性能を維持することができるのである。
以上のごとく、本実施の形態においては、ディーゼルエンジン13の給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置の4項目によって、機関の性能診断を行うようにしている。そして、その際に、ディーゼルエンジン13の各所に設置された給気圧力センサ25,排気ガス温度センサ27,最高爆発圧力センサ28および燃料ラック位置センサ29の計測値を、機関室に設置された機関室温度センサ30からの機関室温度を表す計測値と燃料種別入力部2からの燃料種別を表す入力値と共に、運転データとして通信ネットワーク33を介してメーカー側に送信する。そして、ユーザー側から送信された運転データは、メーカー側の受信部34によって受信され、性能診断装置4の運転データ受信部5に転送される。
そうすると、上記性能診断装置4のデータ診断部6は、運転データ取得時のディーゼルエンジン13の負荷を診断負荷として取得し、基準データベース7から、上記給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置の「基準データ」と「基準データ」作成時の機関室温度t0とを読み出し、上記給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置に関する診断負荷での基準データである「基準値Y」を算定する。
次に、上記データ診断部6は、上記「基準値Y」の標準機関室温度(25℃)への換算値Ystを算出し、その後、上記「標準機関室温度(25℃)への換算値Yst」をC重油使用時の基準値Ystcに補正する。
このように、本実施の形態においては、運転データを診断する毎に、上記給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置の「基準データ」に対して、上記機関室温度(給気温度)と上記燃料の種別とに基づいて補正(換算)を行うようにしている。したがって、診断に先立って、負荷に対する上記給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置の変化曲線に大きな変動を与える機関室温度および燃料の種別の因子による影響を除外することができる。そのため、以後に行われる「標準閾値」と「許容閾値」との設定に際しては、機関室温度および燃料の種別の影響を無くして、その分だけ、「標準下側閾値」と「標準上側閾値」との間の範囲、および、「許容下側閾値」と「許容上側閾値」との間の範囲を小さくすることができる。
したがって、上記給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置に基づく性能診断を、高い精度で行うことができるのである。
これに対して、上記機関室温度と上記燃料の種別とに基づく補正(換算)を行わない場合には、少なくとも「標準下側閾値」と「標準上側閾値」との範囲および「許容下側閾値」と「許容上側閾値」との範囲は、曲線Aと曲線Cとの差の分だけ広がることになる。
また、上記給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置の各「基準データ」に対して上記機関室温度と上記燃料の種別とに基づく補正(換算)を行った「補正(換算)基準データ」に基づいて、運転データの性能診断を行う際の閾値を、上記運転データが標準値であるか否かの境界を示す「標準閾値」と、上記運転データが許容値を超えた異常値であるか否かの境界を示す「許容閾値」との、2段階に設定している。
したがって、上記運転データが上記「許容閾値」を超えて異常値を呈する以前に、上記「標準閾値」を超えて標準値を逸脱していることをユーザーに告知することができる。そのため、ユーザーは、運行計画に支障を来さないように修理や部品交換等の計画を予め立てることができる。
また、本実施の形態においては、ユーザー側で検出された運転データをユーザー側からメーカー側に送信し、メーカー側の性能診断装置4によって、受信した運転データに基づいて性能診断を行うようにしている。したがって、船舶において、人員の削減や船員の質の低下に伴う機関の性能診断の不備を支援して、安全な船舶の運航を維持することが可能になる。
尚、上記実施の形態においては、船舶用エンジンの性能診断装置であるとして説明したが、この発明はそれに限定されるものではない。したがって、上記ユーザー側からメーカー側への運転データの送信方法も、通信ネットワーク33を介した送信に限定されるものではなく、例えばLAN(Local Area Network)を介した狭い領域間での送受信であっても構わない。
また、本機関の性能診断装置における診断項目は、上記給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置に限定されるものではない。
また、上記実施の形態においては、上記給気温度として機関温度を使用している。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、給気圧力センサ25近傍の給気管温度等の他の温度であっても差し支えない。また、上記機関負荷として発電負荷計10の計測値を使用している。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えばディーゼルエンジン13の負荷を直接計測しても差し支えない。
また、上記実施の形態においては、上記各診断項目毎の「基準データ」を基準データベース7に格納しておき、運転データを診断する毎に、診断負荷時の基準値Yに基づいて、「基準データ」から許容下側閾値(Min限界値),標準下側閾値(正常Min値),標準上側閾値(正常Max値)及び許容上側閾値(Max限界値)を算出するようにしている。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではない。
すなわち、上記「基準データ」における任意の負荷時の基準値Yから「標準機関室温度(25℃)への換算値Yst」を経てC重油使用時の基準値Ystcへの変換は、上記「基準データ」作成時の機関室温度t0および定数C0を用いて行われるため、運転時の条件は必要ではない。したがって、ディーゼルエンジン13における全負荷での基準値Y(つまり、上記「基準データ」)からC重油使用時に補正したC重油補正データの近似曲線Cは、運転時の条件に拘わらず予め作成しておくことが可能である。そして、このことは、C重油補正データの近似曲線Cから一義的に算出できる許容下側閾値(Min限界値),標準下側閾値(正常Min値),標準上側閾値(正常Max値)および許容上側閾値(Max限界値)の近似曲線D,E,F,Gも予め求めておくことが可能であることを意味する。
そこで、上記C重油補正データの近似曲線Cや各閾値の近似曲線D,E,F,Gを予め求めて、テーブルあるいは式の状態で基準データベース7に格納しておけば、簡単に診断負荷時のC重油補正データや診断負荷時の各閾値を簡単に得ることが可能になる。
また、上記実施の形態においては、診断負荷時の排気ガス温度である基準値Yを機関室温度(給気温度)で補正する際には、先ず、上記基準値Yを上記標準機関室温度(25℃)に換算し、次に、排気ガス温度の運転データY0も標準機関室温度(25℃)に換算することによって、性能診断に対する機関室温度(給気温度)の影響を排除するようにしている。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、上記基準値Yを機関室温度の運転データtに換算しても一向に構わない。その場合には、排気ガス温度の運転データY0をそのまま診断データとして使用しても、性能診断に対する機関室温度(給気温度)の影響を排除することができ、上記運転データY0を標準機関室温度(25℃)に換算する手間を省くことができる。
この発明の機関の性能診断装置を用いた機関の性能診断システムにおける概略構成を示す図である。 ディーゼルエンジンへの各種センサの設置位置を示す図である。 排気ガス温度に関する基準データと補正(換算)基準データと閾値とを示す図である。 図1におけるデータ診断部によって実行される排気ガス温度に関する性能診断処理動作のフローチャートである。 図4に続く性能診断処理動作のフローチャートである。 図5に続く性能診断処理動作のフローチャートである。
1…各種センサ、
2…燃料種別入力部、
3…表示器、
4…性能診断装置、
5…運転データ受信部、
6…データ診断部、
7…基準データベース、
8…運転データ診断結果データベース、
9…診断データ送信部、
10…負荷計(発電負荷計)
11…給気管、
12…過給機、
13…ディーゼルエンジン、
14…給気管、
15…シリンダ、
16…排気管、
17…排気管、
18…燃料噴射ノズル、
19…燃料噴射ポンプ、
20…燃料高圧管、
21…燃料ラック、
22…第1連結棒、
23…ガバナ、
24…第2連結棒、
25…給気圧力センサ、
26…連結管、
27…排気ガス温度センサ、
28…最高爆発圧力センサ、
29…燃料ラック位置センサ、
30…機関室温度センサ、
31…データロガ、
32…送信部、
33…通信ネットワーク、
34…受信部、
35…表示部。

Claims (8)

  1. 機関に関する複数の物理量と給気温度と機関負荷とを検出する複数のセンサと、
    上記機関が使用している燃料がA重油であるかC重油であるかを表す燃料の種類を入力する燃料種別入力部と、
    上記各センサからの検出信号に基づく各物理量,給気温度および機関負荷と、上記燃料種別入力部からの入力信号に基づく上記燃料の種類と、を送信する送信部と、
    上記送信部から送信された上記各物理量,上記給気温度および上記機関負荷と上記燃料の種類とを受信する受信部と、
    上記機関に関する正常時における負荷と上記各物理量との関係を表す複数の基準データに対して上記給気温度と上記燃料の種類とのうちの少なくとも1つに基づく補正を行った補正基準データと、上記受信部で受信された対応する上記物理量との比較を行って、上記機関の性能診断を行う診断部と
    を備え
    上記燃料の種類に基づく補正は、上記機関が使用している燃料の種類がC重油である場合に行われ、上記機関が使用している燃料の種類がA重油である場合には行われないようになっている
    ことを特徴とする機関の性能診断装置。
  2. 請求項1に記載の機関の性能診断装置において、
    上記複数の基準データとこの基準データ作成時の給気温度とを格納する基準データ格納部を備え、
    上記診断部は、上記基準データ格納部から読み出した上記基準データ作成時の給気温度と上記受信部で受信された給気温度とに基づいて、上記基準データ格納部から読み出した上記各基準データの補正値を求めることによって、上記補正基準データを得るようになっている
    ことを特徴とする機関の性能診断装置。
  3. 請求項2に記載の機関の性能診断装置において、
    上記診断部は、上記基準データ作成時の給気温度と上記受信部で受信された給気温度とに基づいて上記各基準データの補正値を求めた後、さらに上記受信部で受信された上記使用燃料の種類がC重油である場合に上記各基準データの補正値を求めるようになっている
    ことを特徴とする機関の性能診断装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の機関の性能診断装置において、
    上記診断部は、上記求めた各基準データの補正値に対して閾値を設定し、この閾値と上記受信部で受信された対応する上記物理量との比較を行うようになっている
    ことを特徴とする機関の性能診断装置。
  5. 請求項1に記載の機関の性能診断装置において、
    上記補正基準データを格納する基準データ格納部を備え、
    上記診断部は、上記基準データ格納部から読み出された上記補正基準データと上記受信部で受信された対応する上記物理量との比較を行うようになっている
    ことを特徴とする機関の性能診断装置。
  6. 請求項1に記載の機関の性能診断装置において、
    上記補正基準データに対して設定された閾値を格納するデータ格納部を備え、
    上記診断部は、上記データ格納部から読み出された上記閾値と上記受信部で受信された対応する上記物理量との比較を行うようになっている
    ことを特徴とする機関の性能診断装置。
  7. 請求項1から請求項6までの何れか1つに記載の機関の性能診断装置において、
    上記複数の物理量は、給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置であり、
    上記診断部は、上記給気圧力,排気ガス温度,最高爆発圧力および燃料ラック位置のうちの少なくとも1つを用いて上記機関の性能診断を行う
    ことを特徴とする機関の性能診断装置。
  8. 請求項1から請求項7までの何れか1つに記載の機関の性能診断装置において、
    上記診断部による上記機関の診断結果を送信する診断結果送信部
    を備えたことを特徴とする機関の性能診断装置。
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