JP4471070B2 - メタルハライドランプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水銀に金属ハロゲン化物を添加して封入した発光管を備えたメタルハライドランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
メタルハライドランプ1は、図3に示すように、発光管2の周囲を外球3で覆い、この外球3の下端に口金4を取り付けた構成が一般的である。なお、メタルハライドランプ1は、点灯方向が指定される場合があり、必ずしも図3に示すように口金4を下にした向きが指定されるとは限らないが、便宜上この向きで上下位置関係を説明する。
【0003】
発光管2は、透光性セラミックスからなる密閉容器の内部で上下から電極2a,2bを対向させると共に、この密閉容器の内部に水銀と1種類以上の金属ハロゲン化物を希ガスと共に封入したものである。メタルハライドランプ1は、このように種々のハロゲン化金属を発光物質として用いることにより、放電による光の色温度や演色性を向上させた高圧放電灯(HID)である。ただし、ハロゲン化金属は蒸発温度が高いために、点灯時の発光管2の内部は、高圧水銀ランプや高圧ナトリウムランプのような他の高圧放電灯よりも高い温度が必要となる。この金属ハロゲン化物としては、例えばヨウ化ディスプロシウムやヨウ化タリウム、ヨウ化ナトリウム等が用いられ、希ガスとしては、アルゴン等が用いられる。また、この発光管2の密閉容器は、ランプ特性を向上させるために、円筒状ではなく、中央部が膨れた樽形に形成されている。なお、この発光管2の密閉容器は、石英ガラスを用いることもできるが、内部の高温の金属蒸気に浸食されて劣化するのを防止して長寿命化を図るためには、透光性アルミナ等の透光性セラミックスを用いることが好ましい。
【0004】
外球3は、上記発光管2の周囲を透明な硬質ガラスで覆ってランプ外形を形成したものであり、下端に口金4によって封口されている。この外球3は、ランプ内の金属材料が高温で酸化するのを防止するために、内部を真空にしたりアルゴン等の希ガスを封入している。また、外球3と発光管2との間には、この発光管2が破損した場合に破片が周囲に散乱するのを防止するための保護筒14が配置されている。
【0005】
上記外球3で覆われたランプ内には、口金4の両端子と発光管2の上下の電極2a,2bとの間を接続するためのリード材5が配置されている。また、このランプ内には、始動ユニットを構成する点灯管6と抵抗器7と始動バイメタル8が配置されると共に、発光管2からガスがリークした場合の対策のためのフィラメント9も配置されている。
【0006】
上記メタルハライドランプ1は、図4に示すように、電源10からの商用周波数の交流電源が安定器ヒューズ11,11と安定器12とを介してメタルハライドランプ1の口金4に供給され点灯するようになっている。安定器ヒューズ11,11は、過大な電流が流れた場合に溶断して、安定器12やメタルハライドランプ1の発光管2が破損するのを防止するための電流ヒューズであり、この安定器12の筐体内に装着されるようになっている。
【0007】
また、高圧ナトリウムランプについては、安定器や発光管の過電流による破損を防止するために、ランプ内に電流ヒューズを設けているものがある(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−296779号公報
【特許文献2】
特開平7−37554号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、安定器12が寿命等により内部のチョークコイルが短絡したような場合に、この短絡の程度によっては安定器ヒューズ11,11が溶断して電流が遮断されるまでの数秒の間に、メタルハライドランプ1に過大なランプ電流が流れることがある。しかも、メタルハライドランプ1は、金属蒸気の蒸発温度が高く発光管内部が高温高圧であり、またアーク揺れが生じやすいため、このような過電流が短時間でも流れると、発光管2が破損するおそれが高くなる。さらに、この発光管2の密閉容器が上記のようにセラミックス製である場合には、石英ガラスよりも温度変化に対して脆弱であるために、特に発光管2の破損の可能性が高くなる。
【0010】
このため、従来のメタルハライドランプ1は、発光管2の破損時に、周囲に散乱した破片等によって外球3までが破損し外部に危険を及ぼすことがないようにする必要があるという問題があった。即ち、この外球3は、リード材5等の熱酸化を防止するために内部を封止するだけでなく、発光管2の破片等が衝突しても破損しないような機械的強度が要求される。また、外球3が破損して周囲に危険が及ばないように、上記のように保護筒14を設ける必要も生じる。さらに、金属網を被せたり金属ワイヤを巻き付ける等して発光管2を保護カバーで覆うようにした場合には、この発光管2から発した光束が保護カバーに遮られて、ランプ効率が低下することになる。
【0011】
また、特許文献1や特許文献2には、高圧ナトリウムランプのランプ内に電流ヒューズを設けた発明が記載されているが、これらの電流ヒューズは、図4に示した点灯回路の安定器ヒューズ11,11に代わるものにすぎない。なぜなら、高圧ナトリウムランプの点灯時の発光管の内部は、メタルハライドランプ1よりも比較的低温低圧であり、メタルハライドランプに比べてアークも安定しているため、セラミックス製の密閉容器を用いたとしても、安定器12の短絡電流よりもかなり大きな電流を流さなければ発光管が破損するようなことがないので、この安定器12に安定器ヒューズ11が用いられていれば、この安定器ヒューズ11による過電流の遮断だけで十分に保護することができるからである。これに対して、メタルハライドランプ1の場合には、比較的小さい過電流を短時間に遮断しなければ高温高圧の発光管2を確実に保護することができず、しかも、始動時の大きな始動電流や使用時の電源10の電圧が多少高い程度のことで誤ってランプ電流を遮断されることがないように、厳密な過電流の遮断特性が要求されるので、インダクタンスが大きい安定器12のチョークコイルよりも電源10側に挿入される安定器ヒューズ11では到底対応し得ないものとなる。
【0012】
本発明は、かかる事情に対処するためになされたものであり、発光管の電極に直列に過電流制限手段を接続することにより、この発光管に流れる過電流を直接検出して制限することができるメタルハライドランプを提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、金属ハロゲン化物を添加して封入した透光性セラミックス製の発光管を備えたメタルハライドランプにおいて、管壁負荷Qが22W/cm以上33W/cm以下であって、ランプ内における発光管の電極に直列に過電流制限手段が接続されており、前記過電流制限手段が、しきい値電流Ith(但し、Ith≦10)以上のランプ電流が流れると溶断する溶断線であり、定格ランプ電力をP(W)としたときに、このしきい値電流Ith(A)が
0.02P≦Ith≦0.02P+2(但し、100≦P≦400)
の条件を満たすものであることを特徴とする。
【0014】
請求項1の発明によれば、発光管に過大なランプ電流が流れようとすると、過電流制限手段がこれを制限するので、発光管がこの過大なランプ電流により破損するのを確実に防止することができるようになる。特に、ランプ内の発光管に直列に過電流制限手段が接続されることにより、実際に発光管に流れようとする過大なランプ電流を検知して瞬時に制限することができる。しかも、この過大なランプ電流を制限した後も安定器のインダクタンスの影響を受けることなく、発光管に流れるランプ電流を確実に制限することができる。従って、点灯時に高温高圧となるために破損し易いメタルハライドランプの発光管に適した保護を行うことができるようになる。
【0015】
また、過電流制限手段である溶断線が溶断するしきい値電流I th (A)は、定格ランプ電力P(W)に応じて0.02P以上となるように設定されるので、始動時やユーザーが用いる電源の電圧が多少高めであるために比較的大きなランプ電流Iが流れた場合であっても、溶断線が誤動作で溶断するようなことがなくなる。さらに、この溶断線が溶断するしきい値電流I th (A)は、定格ランプ電力P(W)に応じて0.02P+2以下となるように設定されるので、異常な過電流としては比較的小さなランプ電流Iであっても、発光管が破損するおそれのあるようなものであれば、溶断線を確実に溶断させて遮断することができる。即ち、比較的小さい過電流が流れた場合にも、このランプ電流を短時間に確実に遮断し、比較的大きな電流であってもランプ電流としては正常な範囲の場合には誤動作を生じることがないので、特に厳密な過電流の遮断特性が要求されるメタルハライドランプの発光管に適した保護を行うことができるようになる。
【0016】
なお、定格ランプ電力とは、カタログなどでランプ機種ごとに定められた点灯時のランプ電力(W)を表したものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1〜図2は本発明の一実施形態を示すものであって、図1はメタルハライドランプの内部回路と点灯回路を示す回路図、図2は溶断線のしきい値電流を定めるためのランプ電流と定格ランプ電力との関係を示すグラフである。なお、図3〜図4に示した従来例と同様の機能を有する構成部材には同じ番号を付記する。
【0021】
本実施形態では、図3に示したものと同様の構成のメタルハライドランプ1について説明する。即ち、発光管2は、透光性アルミナからなる樽形の密閉容器を用い、ランプ内には、この発光管2と共に、点灯管6と抵抗器7と始動バイメタル8とからなる始動ユニットとフィラメント9とが配置されている。ただし、図4に示した従来例では、口金4の両端子と発光管2の電極2a,2bとの間がリード材5によって直接接続されていたが、本実施形態のメタルハライドランプ1は、図1に示すように、発光管2の電極2bに直列に溶断線13が接続されている。従って、メタルハライドランプ1の口金4の両端子から供給されるランプ電流Iは、この溶断線13を通って発光管2の電極2a,2b間に流れることになる。なお、このメタルハライドランプ1に電源10からの電力を供給する安定器12や安定器ヒューズ11,11からなる点灯回路の構成は、図4に示した従来例と同じである。
【0022】
図1に示すメタルハライドランプ1の溶断線13は、しきい値電流Ith以上のランプ電流Iが流れると、ジュール熱によって自身が発熱することにより溶断するようにした電流ヒューズである。特にここでは、ランプ電流Iがしきい値電流Ith以上に達すると瞬時に溶断することができるように、溶断特性のレスポンスの良いニッケル、ニッケル合金(Ni−Cu−Fe等)又はニクロム等の単線又はより線を溶断線13として用いる。また、これらは、比較的安定な金属材料であるため、メタルハライドランプ1の製造時の溶断線13の取り扱いも容易となる。この溶断線13のしきい値電流Ithは、例えばユーザーが用いる電源10の電圧が定格電圧よりも多少高めであるために、始動時の大きな始動電流がさらに大きなランプ電流Iとなって発光管2に流れた場合であっても、誤動作して溶断線13が溶断するようなことがないように十分に大きな電流値であり、かつ、この発光管2が破損するおそれのある最小のランプ電流Iよりは小さい電流値である。このようなしきい値電流Ithは、溶断線13の金属材料の種類と、その断面積、断面形状及び長さ等を選択することによって適宜な値に設定することができる。
【0023】
上記メタルハライドランプ1のランプ内では、始動ユニットである点灯管6、抵抗器7及び始動バイメタル8とフィラメント9との直列回路は、発光管2と溶断線13の直列回路と並列に接続されている。点灯管6は、電源10の投入時にグロー放電を行いバイメタルの接点をスイッチングさせることにより発光管2の電極2a,2b間に高電圧を印加して点灯を開始させるためのものである。抵抗器7は、点灯管6による高電圧パルスの高さを整えるためのものである。始動バイメタル8は、発光管2の点灯後の発熱によって接点を開くことにより始動ユニットを切り離すためのものである。フィラメント9は、発光管2の内部からガスがリークした場合に、このガスによって放電を起こし溶断するものであり、これにより始動ユニットを発光管2から切り離して点灯できなくすることにより、発光管2のリークによる危険を未然に防止するためのものである。
【0024】
上記構成のメタルハライドランプ1によれば、発光管2にしきい値電流Ith以上の過大なランプ電流Iが流れようとすると、溶断線13が瞬時に溶断してこれを遮断するので、発光管2がこの過大なランプ電流Iにより破損するのを確実に防止することができるようになる。しかも、溶断線13は、ランプ内の発光管2に直列に接続されるので、実際にこの発光管2に流れようとする過大なランプ電流Iを検知して瞬時に溶断し遮断することができる。また、安定器12のチョークコイルの大きなインダクタンスの影響を受けることなく、発光管2に流れるランプ電流Iを確実に遮断することができる。従って、特に点灯時に高温高圧となるために破損し易いメタルハライドランプ1の発光管2に適した保護を行うことができるようになる。
【0025】
なお、上記実施形態では、発熱によって自身が溶断することにより回路を遮断する溶断線13を用いる場合を示したが、このような電流ヒューズに限らず、しきい値電流Ith以上の過大な電流が流れた場合に、溶断以外の手段で回路を遮断する過電流遮断手段を用いることもできる。しかも、発光管2の破損を防止するためであれば、過大な電流を正常な電流の大きさ以下にまで抑制するだけでもよいので、しきい値電流Ith以上の過大な電流が流れた場合にこの電流を抑制する過電流抑制手段を用いることもできる。
【0026】
また、上記実施形態では、発光管2の密閉容器に透光性アルミナを用いる場合を示したが、その他の透光性セラミックス製の材料からなる密閉容器を用いることもできる。さらに、この発光管2の密閉容器の形状も、樽形に限らず任意である。
【0027】
また、上記実施形態では、ランプ内に点灯管6と抵抗器7と始動バイメタル8とからなる始動ユニットを配置したメタルハライドランプ1について説明したが、この始動ユニットの構成は任意であり、この始動のための補助電極を備えた発光管2を用いることもできる。しかも、このような始動ユニットは、必ずしもランプ内に配置する必要はなく、外部の始動ユニット回路を用いて始動を行うメタルハライドランプ1にも同様に本発明を実施することができる。さらに、フィラメント9も、発光管2のリークの危険がない場合や他の手段で対応できる場合には、必ずしも設ける必要はない。
【0028】
【実施例】
定格ランプ電力Pが200W、300W及び400Wの従来例のメタルハライドランプ1を10灯ずつ作製して、点灯中に流れるランプ電流Iを増加させることにより強制的に発光管2を破損させる試験を行った。これらのメタルハライドランプ1の発光管2は、肉厚が1.0±0.3mmの透光性セラミックスからなる密閉容器の内部に、アルゴンと水銀とヨウ化ディスプロシウム、ヨウ化タリウム及びヨウ化ナトリウムからなるハロゲン化金属とを封入したものを使用した。また、これらの発光管2は、管壁負荷Qが22〜33W/cmになると共に、定格電圧での点灯時の水銀対流速度Vが62cm/秒以下となるようにしている。即ち、管壁負荷Qは、発光管2の最大管内径をRとし、発光管2の電極2a,2b間の長さをLとし、円周率をπとした場合に、
Q=P/(R×L×π)
で与えられ、水銀対流速度Vは、水銀量をMとした場合に、
V=5×(M/L)0.85
で与えられることから、200Wのメタルハライドランプ1の発光管2の最大管内径Rを13mm、電極2a,2b間の長さLを15mmとし(管壁負荷Qは33W/cm)、300Wのメタルハライドランプ1の発光管2の最大管内径Rを16mm、電極2a,2b間の長さLを22mmとし(管壁負荷Qは27W/cm)、400Wのメタルハライドランプ1の発光管2の最大管内径Rを20mm、電極2a,2b間の長さLを29mmとしている(管壁負荷Qは22W/cm)。
【0029】
上記メタルハライドランプ1に6Aから12Aまでのランプ電流Iを順に供給して発光管2の破損個数を調べた結果を表1に示す。
【表1】
Figure 0004471070
この表1によれば、200Wのメタルハライドランプ1では6Aを超えるランプ電流Iが流れた場合に発光管2の破損が生じ(7Aで2個が破損)、300Wのメタルハライドランプ1では8Aを超えるランプ電流Iが流れた場合に発光管2の破損が生じ(9Aで1個が破損)、400Wのメタルハライドランプ1では10Aを超えるランプ電流Iが流れた場合に発光管2の破損が生じた(11Aで2個が破損)。従って、図2に示すランプ電流I(A)と定格ランプ電力P(W)との関係を表すI=0.02P+2の直線Tの上方の領域では、発光管2が破損するおそれのあることになり、溶断線13のしきい値電流Ithは、この直線T以下のドットハッチングの領域になければならない。
【0030】
また、上記と同じ仕様であって、発光管2に直列に溶断線13を接続した上記実施形態のメタルハライドランプ1も10灯ずつ製作し、正常な範囲の上限となるランプ電流Iを流して溶断線13が誤動作により溶断するかどうかの試験を行った。ただし、200Wのメタルハライドランプ1に使用する溶断線13のしきい値電流Ithは3Aとし、300Wのメタルハライドランプ1に使用する溶断線13のしきい値電流Ithは5Aとし、400Wのメタルハライドランプ1に使用する溶断線13のしきい値電流Ithは7Aとした。メタルハライドランプ1のランプ電流Iは、始動時の始動電流が最も大きくなるので、溶断線13がこの始動電流によって誤動作で溶断するようなことがあってはならない。そして、定格電圧での最大始動電流は、短絡電流を超えることはないので、一般的な水銀灯安定器を組合せて点灯した場合に200Wのメタルハライドランプ1では約2.9Aとなり、300Wのメタルハライドランプ1では約4.3Aとなり、400Wのメタルハライドランプ1では約5.7Aとなる。もっとも、この始動電流は、電源10の電圧が高くなるほど大きくなり、ユーザーは定格電圧よりある程度高い電圧の電源10を使用することがある。従って、定格電圧での始動電流にある程度の余裕をみると共に、電源10の電圧がある程度高いためにこの始動電流もさらに大きくなることを考慮して、正常な範囲の上限となるランプ電流Iを予測して定めた。なお、始動電流とは、ランプを始動した直後にランプに流れる電流である。
【0031】
上記メタルハライドランプ1に、正常な範囲の上限となるランプ電流Iを供給して溶断線13の溶断本数を調べた結果を表2に示す。
【表2】
Figure 0004471070
この表2によれば、200Wのメタルハライドランプ1では半数の5本の溶断線13(しきい値電流Ithは3A)が溶断し、300Wのメタルハライドランプ1でも半数の5本の溶断線13(しきい値電流Ithは5A)が溶断し、400Wのメタルハライドランプ1でも半数の5本の溶断線13(しきい値電流Ithは7A)が溶断した。従って、これら各定格ランプ電力Pの溶断線13のしきい値電流Ithは、図2に示すランプ電流I(A)と定格ランプ電力P(W)との関係を表すI=0.02Pの直線Tより1Aずつ下にあることになる。そして、この直線Tの下方の領域に溶断線13のしきい値電流Ithが設定されていると、この溶断線13が誤動作により溶断する場合が生じることになるので、しきい値電流Ithは、この直線T以上のドットハッチングの領域になければならない。
【0032】
この結果、溶断線13のしきい値電流Ithは、図2に示す直線Tと直線Tの間のドットハッチングの領域に設定すべきであることが分かる。また、このような直線T,Tで示されるランプ電流Iと定格ランプ電力Pとの関係は、経験上100W以上の定格ランプ電力Pのものであれば確実に適用されるものとなる。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のメタルハライドランプによれば、発光管に流れる過電流をランプ内の過電流制限手段が検知してこれを制限するので、発光管がこの過電流により破損するのを迅速かつ確実に防止することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示すものであって、メタルハライドランプの内部回路と点灯回路を示す回路図である。
【図2】 本発明の一実施形態を示すものであって、溶断線のしきい値電流を定めるためのランプ電流と定格ランプ電力との関係を示すグラフである。
【図3】 メタルハライドランプの構造を示す縦断面正面図である。
【図4】 従来例を示すものであって、メタルハライドランプの回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1 メタルハライドランプ
2 発光管
2a 電極
2b 電極
3 外球
4 口金
5 リード材
13 溶断線

Claims (1)

  1. 金属ハロゲン化物を添加して封入した透光性セラミックス製の発光管を備えたメタルハライドランプにおいて、
    管壁負荷Qが22W/cm以上33W/cm以下であって、
    ランプ内における発光管の電極に直列に過電流制限手段が接続されており、
    前記過電流制限手段が、しきい値電流Ith(但し、Ith≦10)以上のランプ電流が流れると溶断する溶断線であり、
    定格ランプ電力をP(W)としたときに、このしきい値電流Ith(A)が
    0.02P≦Ith≦0.02P+2(但し、100≦P≦400)
    の条件を満たすものであることを特徴とするメタルハライドランプ。
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