JP4470908B2 - 試料室、レーザアブレーション装置及びレーザアブレーション方法 - Google Patents

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Description

本発明は、試料に対してレーザアブレーションを行うための試料室、レーザアブレーション装置及びレーザアブレーション方法に関する。
従来における上記技術分野の試料室としては、レーザアブレーションの対象となる試料が配置されると共に、試料に対するレーザアブレーションによって生じる微粉体物又はガス化物を搬送するためのキャリアガスが流通する内部空間を有し、その内部空間を画定する壁面に、1つのキャリアガス導入口及び1つのキャリアガス導出口が形成されたものが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−92065号公報
しかしながら、上述したような試料室を備えるレーザアブレーション装置にあっては、レーザアブレーションによって生じた微粉体物又はガス化物について、例えばICP−MS(高周波誘導結合プラズマ質量分析)装置において元素組成比を測定すると、元素組成比の測定値が時間の経過に対して変動するという問題があった。これは、レーザアブレーション装置から導出されるキャリアガス中の微粉体物又はガス化物の元素組成比が時間の経過に対して変動するからである。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、導出されるキャリアガス中の微粉体物又はガス化物の元素組成比を時間の経過に対して安定化させることができる試料室、レーザアブレーション装置及びレーザアブレーション方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、導出されるキャリアガス中の微粉体物又はガス化物の元素組成比が時間の経過に対して変動するのは、試料室の内部空間においてキャリアガスの流速分布が不均一となっていることに起因していることを突き止めた。つまり、内部空間を画定する壁面にキャリアガス導入口が1つしか形成されていないと、内部空間においてキャリアガス導入口に対向する部分とその周辺部分とでキャリアガスの流速に差が生じるため、レーザアブレーションによって生じた微粉体物又はガス化物がキャリアガス導出口を介して導出されるのに時間差が生じ、導出されるキャリアガス中の微粉体物又はガス化物の元素組成比が時間の経過に対して変動するのである。本発明者らは、この知見に基づいて更に検討を重ね、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る試料室は、レーザアブレーションの対象となる試料が配置されると共に、試料に対するレーザアブレーションによって生じる微粉体物又はガス化物を搬送するためのキャリアガスが流通する内部空間を有する試料室であって、内部空間を画定する壁面には、試料が配置される位置に対して一方の側に位置する複数のキャリアガス導入口、及び試料が配置される位置に対して他方の側に位置するキャリアガス導出口が形成されており、複数のキャリアガス導入口及びキャリアガス導出口は、略同一の水平面上に位置していることを特徴とする。
この試料室においては、内部空間を画定する壁面にキャリアガス導入口が複数形成されているため、キャリアガス導入口が1つしか形成されていない場合に比べ、内部空間におけるキャリアガスの流速分布が均一化される。また、複数のキャリアガス導入口が略同一の水平面上に位置している。これにより、内部空間の水平断面においてキャリアガスの流速分布が均一化されるため、上方に拡散する微粉体物又はガス化物は、時間差が殆ど生じることなく、キャリアガス導出口を介して導出されることになる。しかも、内部空間を画定する壁面において、複数のキャリアガス導入口は、試料が配置される位置に対して一方の側に位置し、キャリアガス導出口は、試料が配置される位置に対して他方の側に位置しているため、内部空間内におけるキャリアガスの滞留が防止される。これらにより、レーザアブレーションによって生じた微粉体物又はガス化物は、時間差が殆ど生じることなく、キャリアガス導出口を介して導出されることになる。従って、導出されるキャリアガス中の微粉体物又はガス化物の元素組成比を時間の経過に対して安定化させることができる。
本発明に係る試料室においては、キャリアガス導入本線と、異なる位置でキャリアガス導入本線から分岐する複数のキャリアガス導入支線と、を備える場合、上流側でキャリアガス導入本線から分岐するキャリアガス導入支線と接続されたキャリアガス導入口の開口面積は、下流側でキャリアガス導入本線から分岐するキャリアガス導入支線と接続されたキャリアガス導入口の開口面積より小さくしてもよい。一方、キャリアガス導入本線と、同一の位置でキャリアガス導入本線から分岐する複数のキャリアガス導入支線と、を備える場合、キャリアガス導入支線のそれぞれと接続されたキャリアガス導入口の開口面積は、互いに略等しくしてもよい。これらによれば、各キャリアガス導入口を介して内部空間に流入するキャリアガスの流速を均一化して、内部空間におけるキャリアガスの流速分布をより一層均一化することが可能となる。
また、本発明に係るレーザアブレーション装置は、試料に対してレーザアブレーションを行うことで微粉体物又はガス化物を生じさせるレーザアブレーション装置であって、試料が配置されると共に、微粉体物又はガス化物を搬送するためのキャリアガスが流通する内部空間を有する試料室を具備し、内部空間を画定する壁面には、試料が配置される位置に対して一方の側に位置する複数のキャリアガス導入口、及び試料が配置される位置に対して他方の側に位置するキャリアガス導出口が形成されており、複数のキャリアガス導入口及びキャリアガス導出口は、略同一の水平面上に位置していることを特徴とする。
更に、本発明に係るレーザアブレーション方法は、試料に対してレーザアブレーションを行うことで微粉体物又はガス化物を生じさせるレーザアブレーション装置を用いたレーザアブレーション方法であって、試料が配置されると共に、微粉体物又はガス化物を搬送するためのキャリアガスが流通する内部空間を有する試料室において、内部空間を画定する壁面に形成され、試料が配置される位置に対して一方の側に位置すると共に略同一の水平面上に位置する複数のキャリアガス導入口を介して、内部空間にキャリアガスを導入し、壁面に形成され、試料が配置される位置に対して他方の側に位置すると共に当該水平面上に位置するキャリアガス導出口を介して、内部空間から微粉体物又はガス化物と共にキャリアガスを導出することを特徴とする。
これらのレーザアブレーション装置及びレーザアブレーション方法によれば、上述した本発明に係る試料室と同様の理由により、導出されるキャリアガス中の微粉体物又はガス化物の元素組成比を時間の経過に対して安定化させることができる。
本発明によれば、導出されるキャリアガス中の微粉体物又はガス化物の元素組成比を時間の経過に対して安定化させることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1に示されるように、LA−ICP−MS装置1は、分析対象の試料Sに対してレーザアブレーションを行うことで微粉体物又はガス化物を生じさせるレーザアブレーション装置2と、試料Sに対するレーザアブレーションによって生じた微粉体物又はガス化物をイオン化して、質量電荷比m/z値(m:質量数、z:電荷数)ごとに(すなわち、質量数の異なる元素ごとに)単位時間当たりのカウント数(すなわち、検出強度)を測定するICP−MS装置3と、により構成されている。
レーザアブレーション装置2は、レーザ光を出射するレーザユニット5と、試料Sを撮像するCCDカメラ6と、試料室40と、を具備している。試料室40は、レーザアブレーションの対象となる試料Sが載置される試料台41が設けられた内部空間42を有している。
レーザアブレーション装置2において、レーザユニット5から所定の波長で出射されたレーザ光は、ミラー10,11で反射されて、波長変換素子12に入射する。波長変換素子12で波長を半減されたレーザ光は、波長変換素子13で更に波長を半減されて、ミラー14,15,16で反射された後、レンズ17を通って、ビームスプリッタ18で反射され、試料室40に設けられた透過窓を通って試料Sに照射される。
レーザユニット5は、例えば、波長1064nmのNd−YAGレーザを搭載している。そして、レーザユニット5から出射されたレーザ光は、波長変換素子12で波長1064nmから波長532nm(2次高調波)に変換され、更に、波長変換素子13で波長532nmから波長266nm(3次高調波)に変換される。このように、レーザ光を短波長とすることで、レーザ光のエネルギが高まり、より多くの物質に対してレーザアブレーションを行うことができる。
CCDカメラ6は、ビームスプリッタ18を介して試料室40の内部空間42に配置された試料Sを観察することができるようになっている。CCDカメラ6は、例えば、試料Sの表面におけるレーザ光の照射位置を撮像する。
図2は、試料室40の水平断面図(すなわち、CCDカメラ6の方向から見た試料室40の断面図)である。図1及び図2に示されるように、試料室40の内部空間42は円柱形状をなしており、内部空間42を画定する壁面のうち側壁面43には、試料Sが配置される位置に対して一方の側Aに位置する3つのキャリアガス導入口44、及び試料Sが配置される位置に対して他方の側Bに位置する1つのキャリアガス導出口45が形成されている。これにより、試料Sに対するレーザアブレーションによって生じる微粉体物又はガス化物を搬送するためのキャリアガスGは、キャリアガス導入口44からキャリアガス導出口45に向かって内部空間42を流通することになる。なお、3つのキャリアガス導入口44及び1つのキャリアガス導出口45は水平面H上に位置している。
試料室40は、キャリアガス導入口44を介して内部空間42にキャリアガスGを導入するためのキャリアガス導入流路46と、キャリアガス導出口45を介して内部空間42から微粉体物又はガス化物と共にキャリアガスGを導出するためのキャリアガス導出流路47と、を備えている。
図2に示されるように、キャリアガス導入流路46は、キャリアガス導入本線46aと、異なる位置でキャリアガス導入本線46aから分岐する3本のキャリアガス導入支線46bと、により構成されている。各キャリアガス導入支線46bは、キャリアガス導入口44と接続されている。換言すれば、各キャリアガス導入支線46bは、側壁面43において内部空間42に開口し、その開口部がキャリアガス導入口44となっている。
なお、上流側でキャリアガス導入本線46aから分岐するキャリアガス導入支線46bの横断面積(すなわち、そのキャリアガス導入支線46bと接続されたキャリアガス導入口44の開口面積)は、下流側でキャリアガス導入本線46aから分岐するキャリアガス導入支線46bの横断面積(すなわち、そのキャリアガス導入支線46bと接続されたキャリアガス導入口44の開口面積)より小さくしてもよい。これにより、各キャリアガス導入口44を介して内部空間42に流入するキャリアガスGの流速を均一化することが可能となる。
図1に示されるように、キャリアガス導出口45と一端が接続されたキャリアガス導出流路47の他端は、ICP−MS装置3におけるプラズマトーチ21の後端部に接続されている。これにより、キャリアガス導入流路46を通って、キャリアガス導入口44を介して内部空間42に導入されたキャリアガスGは、レーザ光の照射によって微粉体化又はガス化された試料Sと共に、キャリアガス導出口45を介して内部空間42から導出され、キャリアガス導出流路47を通って、ICP−MS装置3へと向かう。
ICP−MS装置3は、導入管22からキャリアガスGと共に導入された試料Sをイオン化するためのプラズマPを発生させるプラズマトーチ21と、プラズマトーチ21の先端部近傍にイオン導入部23が設けられてなる質量分析部24と、を備えている。
プラズマトーチ21は、3重管構造となっており、キャリアガスGが導入管22から導入され、プラズマPを形成するためのプラズマガスが管26から導入され、プラズマトーチ21の壁面を冷却するためのクーラントガスが管27から導入されるようになっている。なお、キャリアガスG、プラズマガス及びクーラントガスとしては、例えば、アルゴンガス等が用いられる。
プラズマトーチ21内には、キャリアガスG、プラズマガス及びクーラントガスを合わせて、全体として約15〜20リットル/分の流量のガスが供給される。それぞれのガス導入量の一形態としては、キャリアガスGが約1リットル/分、プラズマガスが約1リットル/分、クーラントガスが約16リットル/分である。
プラズマトーチ21の先端側には、高周波電源に接続された高周波コイル28が設けられている。この高周波コイル28に電圧が印加されると、プラズマトーチ21の先端側の内部にプラズマPが形成される。
質量分析部24のイオン導入部23は、プラズマトーチ21の先端部に対向する導入孔29を有している。そして、導入孔29を介して、プラズマPからの光やイオンを筐体30内に導入する。なお、導入孔29の直径は、例えば1mm程度である。
筐体30内は、真空ポンプ31,32によって、イオン導入部23側が低真空室、その反対側が高真空室というように、真空度が異なる2つの部屋に分かれている。質量分析部24は、筐体30内において、プラズマPからの光とイオンとをイオンレンズ33で分離してイオンのみを通過させ、質量多重極部34で特定のイオンのみを取り出して検出器35で検出するようになっている。
上述したレーザアブレーション装置2の試料室40においては、試料Sが配置される位置に対して一方の側Aに位置する3つのキャリアガス導入口44を介して、内部空間42にキャリアガスGが導入され、試料Sが配置される位置に対して他方の側Bに位置する1つのキャリアガス導出口45を介して、内部空間42から微粉体物又はガス化物と共にキャリアガスGが導出される。
このとき、試料室40においては、内部空間42を画定する側壁面43にキャリアガス導入口44が3つ形成されている。そのため、例えばキャリアガス導入口44が1つしか形成されていない場合に比べ、内部空間42におけるキャリアガスGの流速分布が均一化される。特に、3つのキャリアガス導入口44が水平面H上に位置していることから、内部空間42の水平断面においてキャリアガスGの流速分布が均一化される。
更に、側壁面43において、3つのキャリアガス導入口44は、試料Sが配置される位置に対して一方の側Aに位置し、キャリアガス導出口45は、試料Sが配置される位置に対して他方の側Bに位置している。そのため、内部空間42内におけるキャリアガスGの滞留が防止される。
以上により、レーザアブレーションによって上方に拡散する微粉体物又はガス化物は、時間差が殆ど生じることなく、キャリアガス導出口45を介して導出されることになる。従って、導出されるキャリアガスG中の微粉体物又はガス化物の元素組成比を時間の経過に対して安定化させることができ、延いては、ICP−MS装置3において測定される元素組成比の測定値が時間の経過に対して変動するのを防止することが可能となる。
ここで、ICP−MS装置3における測定値の変動を防止し得るという効果について、実施例の試料室40及び比較例の試料室40に基づいて検証する。
実施例の試料室40の構成は、上述した試料室40の構成と同様である。実施例の試料室40の直径は約60mm、高さは約18mmである。また、キャリアガス導入口44の直径は約1mm、隣り合うキャリアガス導入口44,44間の距離は約15mmである。
一方、比較例の試料室40は、図3に示されるように、側壁面43に1つのキャリアガス導出口45と対向するようにキャリアガス導入口44が1つしか形成されていない点で、実施例の試料室40と異なっている。
これらの実施例の試料室40及び比較例の試料室40をそれぞれレーザアブレーション装置2(New Wave Research製 LUV266X)に適用し、ICP−MS装置3(横河アナリティカルシステムズ製 Agilent7500s)においてNIST(NationalInstitute of Standards and Technology)ガラスの元素組成分析を行った。
その結果、比較例の試料室40を適用した場合には、図4に示されるように、時間の経過に対する単位時間当たりのカウント数の変動が大きくなった。図4に示されるグラフは、Co、La及びThについて順番に0.1秒当たりのカウント数をそれぞれ200回測定したものであり、縦軸のレンジは、Co及びThで200,000、Laで500,000である。RSD(相対標準偏差)は、Coで18.11%、Laで15.33%、Thで15.35%となった。
それに対し、実施例の試料室40を適用した場合には、図5に示されるように、時間の経過に対する単位時間当たりのカウント数の変動が小さくなった。図5に示されるグラフは、Co、La及びThについて順番に0.1秒当たりのカウント数をそれぞれ200回測定したものであり、縦軸のレンジは、Co及びLaで20,000、Thで50,000である。RSDは、Coで2.72%、Laで2.74%、Thで2.84%となった。
以上により、実施例の試料室40をレーザアブレーション装置2に適用すれば、ICP−MS装置3において測定される元素組成比の測定値が時間の経過に対して変動するのを防止し得るという効果が奏されることが証明された。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、図6に示されるように、内部空間42を画定する側壁面43に形成されるキャリアガス導入口44の数は、3つに限定されず、7つであってもよい。つまり、キャリアガス導入口44の数は複数であればよい。なお、各キャリアガス導入口44を介して内部空間42に流入するキャリアガスGの流速をより一層均一化するために、上流側のキャリアガス導入口44の開口面積を、下流側のキャリアガス導入口44の開口面積より小さくしてもよい。
また、図7(a),(b)に示されるように、キャリアガス導入流路46は、キャリアガス導入本線46aと、同一の位置でキャリアガス導入本線46aから分岐する複数のキャリアガス導入支線46bと、により構成されたものであってもよい。この場合、各キャリアガス導入支線46bと接続されたキャリアガス導入口44の開口面積は、互いに略等しくしてもよい。これにより、各キャリアガス導入口44を介して内部空間42に流入するキャリアガスGの流速を均一化することが可能となる。
また、図8(a),(b)に示されるように、キャリアガス導入流路46は、キャリアガス導入本線46aが同一の位置で複数に分岐し、更に、分岐したキャリアガス導入本線46aから複数のキャリアガス導入支線46bが分岐したものであってもよい。なお、各キャリアガス導入口44を介して内部空間42に流入するキャリアガスGの流速をより一層均一化するために、分岐したキャリアガス導入本線46aのそれぞれにおいて、上流側のキャリアガス導入口44の開口面積を、下流側のキャリアガス導入口44の開口面積より小さくしてもよい。また、図8(a)に示されるように、各キャリアガス導入支線46bと接続されたキャリアガス導入口44が同一の平面上に位置していてもよい。
更に、キャリアガス導出口45の数は、試料Sが配置される位置に対して他方の側Bに位置していれば、1つに限定されず、複数であってもよい。
本発明に係る試料室及びレーザアブレーション装置の一実施形態が適用されたLA−ICP−MS装置の構成図である。 図1に示された試料室の水平断面図である。 比較例の試料室の水平断面図である。 比較例の試料室を適用した場合における元素組成分析の結果を示すグラフである。 実施例の試料室を適用した場合における元素組成分析の結果を示すグラフである。 本発明に係る試料室の他の実施形態の水平断面図である。 本発明に係る試料室の他の実施形態の水平断面図である。 本発明に係る試料室の他の実施形態の水平断面図である。
符号の説明
2…レーザアブレーション装置、40…試料室、42…内部空間、43…側壁面、44…キャリアガス導入口、45…キャリアガス導出口、46a…キャリアガス導入本線、46b…キャリアガス導入支線、G…キャリアガス、S…試料。

Claims (5)

  1. レーザアブレーションの対象となる試料が配置されると共に、前記試料に対するレーザアブレーションによって生じる微粉体物又はガス化物を搬送するためのキャリアガスが流通する内部空間を有する試料室であって、
    前記内部空間を画定する壁面には、前記試料が配置される位置に対して一方の側に位置する複数のキャリアガス導入口、及び前記試料が配置される位置に対して他方の側に位置するキャリアガス導出口が形成されており、
    複数の前記キャリアガス導入口及び前記キャリアガス導出口は、略同一の水平面上に位置していることを特徴とする試料室。
  2. キャリアガス導入本線と、異なる位置で前記キャリアガス導入本線から分岐する複数のキャリアガス導入支線と、を備え、
    上流側で前記キャリアガス導入本線から分岐する前記キャリアガス導入支線と接続された前記キャリアガス導入口の開口面積は、下流側で前記キャリアガス導入本線から分岐する前記キャリアガス導入支線と接続された前記キャリアガス導入口の開口面積より小さいことを特徴とする請求項1記載の試料室。
  3. キャリアガス導入本線と、同一の位置で前記キャリアガス導入本線から分岐する複数のキャリアガス導入支線と、を備え、
    前記キャリアガス導入支線のそれぞれと接続された前記キャリアガス導入口の開口面積は、互いに略等しいことを特徴とする請求項1記載の試料室。
  4. 試料に対してレーザアブレーションを行うことで微粉体物又はガス化物を生じさせるレーザアブレーション装置であって、
    前記試料が配置されると共に、前記微粉体物又は前記ガス化物を搬送するためのキャリアガスが流通する内部空間を有する試料室を具備し、
    前記内部空間を画定する壁面には、前記試料が配置される位置に対して一方の側に位置する複数のキャリアガス導入口、及び前記試料が配置される位置に対して他方の側に位置するキャリアガス導出口が形成されており、
    複数の前記キャリアガス導入口及び前記キャリアガス導出口は、略同一の水平面上に位置していることを特徴とするレーザアブレーション装置。
  5. 試料に対してレーザアブレーションを行うことで微粉体物又はガス化物を生じさせるレーザアブレーション装置を用いたレーザアブレーション方法であって、
    前記試料が配置されると共に、前記微粉体物又は前記ガス化物を搬送するためのキャリアガスが流通する内部空間を有する試料室において、
    前記内部空間を画定する壁面に形成され、前記試料が配置される位置に対して一方の側に位置すると共に略同一の水平面上に位置する複数のキャリアガス導入口を介して、前記内部空間に前記キャリアガスを導入し、
    前記壁面に形成され、前記試料が配置される位置に対して他方の側に位置すると共に前記水平面上に位置するキャリアガス導出口を介して、前記内部空間から前記微粉体物又は前記ガス化物と共に前記キャリアガスを導出することを特徴とするレーザアブレーション方法。
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