JP4470218B2 - 逆流防止装置 - Google Patents
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Description
に通水路44を形成し、この通水路44をばね45によって抑制した逆止弁46により塞ぐと共に、逆止弁46に備えたガイド軸47を弁押え部48に挿通させて、流水圧に押し負けてばね45が縮んで軸方向に平行に可動して通水路44を開く逆流防止装置42において、前記ケーシング部43弁押え部48には、いずれか一方に係止片受け部49を形成して係合固定するとともに、係合位置を可動自在にし、ばね45の抑制力を変化させることにより調圧機能を備えたものである(図15参照)。
例えば、給水圧が高い地域で電気温水機や号数の小さい給湯器を使用すると、湯圧が減少し湯水の差圧が大きくなるため、湯水混合水栓、特に2ハンドル式水栓、シングルレバー式水栓では温度調節、流量調節がしにくい。これは湯水混合水栓特有の性質であり、水圧と比較し湯圧が極端に低いと湯側の温度と流量の調節幅が狭くなることによるものである。また、サーモスタット式の湯水混合水栓においても、湯水の差圧が大きいと自動温度調整機能を十分に発揮できない。
これらの操作性向上のためには、湯水の差圧をできるだけ小さくしなければならなく、減圧弁を水側管路内に別途設けなければならない。
これらの防止のためには低い水圧で給水せねばならず、管路内に別途減圧弁を設けなければならない。
配管経路内に組み込む場合には、減圧弁が組み込めるスペースを確保するために、給水管や給水ホースの長さを調節しなければならず、配管工事が難しいといった問題点がある。
ピストン部と軸部を有し前記ピストン部を前記流出口側に向けた状態で前記軸部を前記ケーシング部内に挿通した弁支持部材と、
前記ケーシング部内に設けられ前記弁支部材を前記流入口側へ付勢するばねと、
前記弁支持部材のピストン部にシール材を介して摺動可能に外嵌合すると共に前記弁支持部材のピストン部を覆った状態で開放端を有する有底筒状の逆止弁体と、
前記流入口と流出口の間に設けられ前記逆止弁体の開放端が着座及び離座する弁座と、
前記逆止弁体と前記弁支持部材とで構成される密封部に内封された付勢手段と、を有し、
前記通水路は止水時に前記逆止弁体の開放端が着座することにより塞がれており、
通水時は流水圧に押し負けて前記ばねが縮んで前記弁支持部材が軸方向に可動し前記逆止弁体の開放端が前記弁座から離座することにより前記通水路を開き、前記流出口側の圧力と前記付勢手段の圧力とが平衡状態となるべく前記逆止弁体が前記ピストン部外周上を摺動することを特徴とする。
また、配管経路内に別途減圧弁を組み込む必要がないため、組み込む部材が少ない分、配管工事の施工性を向上することができ、かつコストも低く抑えることができる。
ここでいう圧縮性の弾性体とは、樹脂等で成形され内部に独立気泡を有する発泡体、またはゲル状弾性体をさす。
また、遮断以降、逆止弁体は下流側圧力により、遮断状態を維持しながらさらに上流方向に移動する。この結果、下流側の内部空間の体積が増加、増加した空間の分さらに減圧され、下流側の水栓等にかかる圧力は、上流側と下流側とが遮断された瞬間よりもさらに下流側圧力を低下させることができる
特に、第3の発明と組み合わせることにより、一層の効果を奏する。
つまり、弁座は、逆止弁開放端の外周部もしくは内周部と水密状に当接して遮断することと併用することで、二重のシール効果が期待できる。仮に、逆止弁体開放端の外周部もしくは内周部との水密性を確保しているシール部分がへたり、シール効果が弱まってきたとしても、逆止弁体の端部と弁座とが当接することで流入側と流出側を遮断することができる。そのため、長期に亘り、安定した圧力制御性能を維持することができる。
また、特に逆止弁体の内周部に弁座が当接するようにした場合、遮断は逆止弁体の内周部で始まるため、逆止弁体の開放端の端部に流入側(一次圧)は作用しない。したがって、遮断を維持するのに必要な下流側圧力を低くすることができ、流入側と流出側との遮断が確実になるだけでなく、流出側に備えられた器具への負担も軽くなる。
また、遮断以降、逆止弁体は流出側により、遮断状態を維持しながらさらに流入側方向に移動する。この結果、流出側の内部空間の体積が増加、増加した空間の分さらに減圧され、流出側の水栓等にかかる圧力は、流入側と流出側とが遮断された瞬間よりもさらに流出側圧力を低下させることができる。
図1、2、3、4,5は第1実施例、図6は第2実施例、図7は第3実施例、図8、9(a)(b)は第4実施例、図10、11(a)(b)は第5実施例、図14、図15は従来の逆流防止装置、図12は本件発明品を湯水混合水栓に組込んだ斜視図を示し、図13は第1実施例における流入口一次側の圧力変動に伴う二次側圧力の挙動を示すグラフである。
図1に示す本実施例の逆流防止装置1は、開口部2と弁座3とシール材4を有する内部ケーシング部材5と、シール材6を装着し軸部7を内部ケーシング部材5に挿通した弁支持部材8と、付勢手段9を内部に有する逆止弁体10と、逆止弁体10を固定する止め輪12と、逆止弁体10を流入口の一次側(以下上流側という)に付勢するバネ13、バネ座14とで構成されている。なお、内部ケーシング部材5は外部ケーシング部材40に内嵌した構成となっている。
なお、逆止弁体10の材質は、耐食性、成形性、強度を考慮し、ステンレスで加工されることが望ましい。
また、本実施例において、弁支持部材8は止め輪12にて弁支持部材8のピストン部11に取付けられているが、図2のように、ピストン部11の爪18と逆止弁体10内側の凹部19により固定してもよい。
例えば、上流側の圧力が低い場合、通水時、図3に示すように逆止弁体10が上流側に全く移動せず(減圧機能を発揮せず)、水栓止水時の上流側圧力と逆止弁体10の閉塞面16で受圧する下流側圧力は等しい。したがって、弁支持部材8と逆止弁体10は圧力による作用はない状態にあり、逆止弁体10は、バネ13により押し戻される弁支持部材8に連動して弁座3に着座、図1に示すように開口部2は塞がれ閉弁する。
例えば、空気と一緒にバネを付勢手段として逆止弁体10内部に配置することで、下流側圧力の調整値を高く設定することもできる。
横軸に一次圧、縦軸に二次圧を表示した場合の、一次圧増加時、減少時の二次圧の挙動を示す。◆は、一次圧を増加させた場合の二次圧の状態を示し、■は、一次圧を減少させた場合の二次圧の状態を示している。
なお、この領域において、ウォーターハンマーに起因する種々の不具合や、湯水の差圧に起因する水栓の操作性が問題になることはなく、減圧機能を有さなくてもよい。
すなわち、一次圧増加時の場合は、逆止弁体10が摺動抵抗のため弁座3から離れがちになり、一次側と二次側の絞りが十分に行われず、二次圧が高めになる。
一方、一次圧減少時の場合は、逆止弁体10が摺動抵抗のため弁座3に近づきがちになるため、一次側と二次側の絞りが必要以上に行われ、二次圧の値が低めになる。
その結果、一次圧上昇時と下降時で二次圧の値のヒステリシスが生じる。
このため、逆止弁体に働く摺動抵抗は、低い方がヒステリシスが少なく優れた調圧性能を実現できる。
さらに、本実施例の場合は付勢手段として空気を使用しており、付勢する部品を特に逆止弁体内部に組み込む必要がない。したがって、組立に手間がかからずコストを低く抑えることができるという利点もある。また、逆止弁体については、一端が閉塞された筒状といった単純な形状のため、板金、樹脂成形など多種類の方法により製造することができ、用途に応じてコストを抑えることができるという利点がある。
図6に示す本実施例の逆流防止装置21は、付勢手段として不活性ガス22を使用している。
弁支持部材8にシール材6を組み付け、不活性ガス22を充満させたコンテナ内で逆止弁体10内側に弁支持部材8のピストン部11を挿入し組立てる。このように組立てることにより、付勢手段として逆止弁体10内側に不活性ガス22を密封することができる。
なお、付勢手段として、逆止弁体10内部の空洞部に不活性ガス22を用いる以外は第1実施例と同様であるため、説明を省略する。
図7に示す本実施例の逆流防止装置23は、付勢手段として圧縮性の弾性体24を使用している。ここでいう圧縮性の弾性体24とは、具体的な材料は、エラストマー、ポリエチレン等で、独立気泡を含有する樹脂などの発泡体、ゲル状の弾性体等が望ましい。弁支持部材8のピストン部11にシール材6を装着し、空気が混入しないように圧縮性の弾性体24を逆止弁体10内側に組み込み、弁支持部材8のピストン部11を挿入し組み立てる。
なお、付勢手段として、逆止弁体10内部の空洞部に圧縮性の弾性体24を用いる以外は、第1実施例と同様のため、説明を省略する。
図8に示す本実施例の逆流防止装置25は、内部ケーシング部材5の側方に逆止弁体の摺動方向と交差する方向に向けて円弧状の凸部26を有した弁座27を使用している。本実施例の場合、付勢手段として空気を使用しているが、不活性ガス、圧縮性の弾性体等でもよい。
なお、内部ケーシング部材5に側方に円弧状の凸部26を有した弁座27を用いる以外は、第1実施例と同様であるため、説明を省略する。
そのため、水栓の上流側にこの逆流防止装置25を組み込めば、水栓に一次圧はかからず、水栓本体を一次耐圧仕様にする必要がなくなり、水栓本体の加工、デザインのバリエーションが広がるという利点がある。
また、図9(c)に示すように、遮断以降、逆止弁体10は下流側圧力により円弧状の凸部26を当接し止水状態を維持しながら、さらに上流方向に移動するため、下流側の内部空間の体積が増加し、増加した空間の分さらに減圧される。したがって、水栓にかかる圧力は、上流側と下流側とが遮断された瞬間よりもさらに低くなり、弁座に垂直に当接するだけの遮断に比べて確実となる。
図10に示す本実施例の逆流防止装置29は、内部ケーシング部材5に、略L字型断面である円弧状の凸部30と平面部31を有した弁座32を使用している。内部ケーシング部材5にシール材4、弁座32、弁支持部材8にシール材6を組み付け、逆止弁体10内部に付勢手段(空気)を収納し、弁支持部材8のピストン部11を挿入、バネ13とバネ座14を固定し組み立てる。
本実施例の場合、付勢手段として空気を使用しているが、不活性ガス、圧縮性の弾性体等でもよい。
なお、ケーシング部材5に、円弧状の凸部30と平面部31を有した弁座32を用いる以外は、第1実施例と同様であるため、説明を省略する。
そのため、水栓の上流側にこの逆流防止装置25を組み込めば、水栓に一次圧はかからず、水栓本体を一次耐圧仕様にする必要がなくなり、水栓本体の加工、デザインのバリエーションが広がるという利点がある。
また、図11(c)に示すように、遮断以降、逆止弁体10は下流側圧力により円弧状の凸部30を当接し止水状態を維持しながら、さらに上流方向に移動するため、下流側の内部空間の体積が増加、増加した空間の分さらに減圧される。したがって、水栓にかかる圧力は、上流側と下流側とが遮断された瞬間よりもさらに低くなり、弁座に垂直に当接するだけの遮断に比べて確実となる。
なお、弁座の形状としては、逆止弁体10の外周部もしくは内周部と水密状に当接し、水の逆流を防止することができる形状であれば良く、上述した形状に限定されることなないことは云うまでもないことである。
2 開口部
3 弁座
4 シール材
5 内部ケーシング部材
6 シール材
7 軸部
8 弁支持部材
9 付勢手段
10 逆止弁体
10a 内周部
10b 端面
11 ピストン部
12 止め輪
13 バネ
14 バネ座
15 板状部
16 閉塞面
17 空気
18 爪
19 凹部
20 空気収納室
22 不活性ガス
23 逆流防止装置
24 圧縮性の弾性体
26 円弧状の凸部
27 弁座
28 面取り
30 湾曲凸部
31 平面部
32 弁座
33 弁ハウジング
34 流体通路
35 弁座
36 有底ガイド筒
36a 弁ガイド
37 液溜り室
38 有底筒部
39 弁体
40 外部ケーシング部材
41 ばね部材
43 ケーシング部
44 通水路
45 ばね
46 逆止弁
47 ガイド軸
48 弁押さえ部
49 係止片受け部
Claims (4)
- ケーシング部内に形成した流入口から流出口に至る流路である通水路と、
ピストン部と軸部を有し前記ピストン部を前記流出口側に向けた状態で前記軸部を前記ケーシング部内に挿通した弁支持部材と、
前記ケーシング部内に設けられ前記弁支部材を前記流入口側へ付勢するばねと、
前記弁支持部材のピストン部にシール材を介して摺動可能に外嵌合すると共に前記弁支持部材のピストン部を覆った状態で開放端を有する有底筒状の逆止弁体と、
前記流入口と流出口の間に設けられ前記逆止弁体の開放端が着座及び離座する弁座と、
前記逆止弁体と前記弁支持部材とで構成される密封部に内封された付勢手段と、を有し、
前記通水路は止水時に前記逆止弁体の開放端が着座することにより塞がれており、
通水時は流水圧に押し負けて前記ばねが縮んで前記弁支持部材が軸方向に可動し前記逆止弁体の開放端が前記弁座から離座することにより前記通水路を開き、前記流出口側の圧力と前記付勢手段の圧力とが平衡状態となるべく前記逆止弁体が前記ピストン部外周上を摺動することを特徴とする逆流防止装置。 - 前記付勢手段は空気、不活性ガス、圧縮性の弾性体の何れかであることを特徴とする請求項1記載の逆流防止装置。
- 前記弁座は前記逆止弁体の摺動方向と交差する方向に向けて円弧状の断面を有するように形成されており、前記逆止弁体の開放端の内周部と前記弁座の円弧状部分とが当接することを特徴とする請求項1記載の逆流防止装置。
- 前記弁座は略L字型断面で形成され、前記略L字型断面の上部外周面及び下部平坦面が、それぞれ前記逆止弁体の開放端内周部及び開放端端部に当接することを特徴とする請求項1に記載の逆流防止装置。
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