JP4467320B2 - Subcarrier of optical semiconductor element and optical semiconductor device - Google Patents
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Description
本発明は光通信分野等で用いられ、フォトダイオード(PD),半導体レーザ(LD)等の光半導体素子を搭載するためのサブキャリアおよび光半導体装置に関する。 The present invention relates to a subcarrier for mounting an optical semiconductor element such as a photodiode (PD) and a semiconductor laser (LD), and an optical semiconductor device used in the field of optical communication.
従来、光通信分野においては、光半導体装置が高周波信号を電気−光変換し光ファイバ等へ光信号として出力するために用いられており、10Gビット/秒(bps)を超えるデータ通信のビットレートを持つものが広く用いられるようになってきている。 Conventionally, in the optical communication field, an optical semiconductor device is used for electro-optically converting a high-frequency signal and outputting it as an optical signal to an optical fiber or the like, and a bit rate of data communication exceeding 10 Gbit / second (bps). Those with are becoming widely used.
従来のPD,LD等の光半導体素子を具備した光半導体装置を図4に示す。図4に示すように、101は光半導体素子を搭載するためのサブキャリア、102はPD、103aはPD102の電極とサブキャリア101の表面の配線導体とを電気的に接続する第一のボンディングワイヤ、103bはサブキャリア101の表面の配線導体と回路基板120の回路配線とを電気的に接続するための第二のボンディングワイヤである。また、104はLD、105はLD搭載用のサブマウント、106は測温素子、107はペルチェ素子、108はセラミックス等から成る上面の中央部に凹所を有する基体である。また、109は金属等から成る蓋体、110は金属等から成る筒状の光ファイバ固定部材(以下、固定部材ともいう)、111は光ファイバ、112は外部リード端子、120はPD102により光―電気変換された電気信号を増幅したり、外部リード端子への接続を容易にする等のための回路やインピーダンス整合用の線路導体等の回路配線が形成された回路基板である。
FIG. 4 shows a conventional optical semiconductor device provided with an optical semiconductor element such as PD and LD. As shown in FIG. 4, 101 is a subcarrier for mounting an optical semiconductor element, 102 is a PD, 103a is a first bonding wire for electrically connecting the electrode of PD102 and the wiring conductor on the surface of the
サブキャリア101は、図5に示すように、セラミックス等から成る略直方体の絶縁基台113の表面に導体層から成る機能部が形成されており、絶縁基台113の一側面にPDが搭載される搭載部114aが形成され、絶縁基台113の搭載部114aから上面かけて第一の配線導体114bが形成され、搭載部114aに近接する部位から上面にかけて第二の配線導体114cが形成されている。さらに、絶縁基台113の下面には、基体108の凹所の底面(以下、実装面ともいう)に金(Au)−錫(Sn)ろう材等を介して接着固定される下部導体層114fが形成されている。
As shown in FIG. 5, the
PD102は、サブキャリア101の搭載部114aにAu−Snろう材等を介して接着固定される。PD102が搭載されたサブキャリア101は、一例として電気信号を光信号変換し出力する光半導体装置の場合、基体108の実装面にPD102の受光面がLD104の後方から放射された光をモニタするもので、LD104と光学的に結合するように接着固定されている。また、基体108の実装面には、LD104および測温素子106が搭載されたサブマウント105がペルチェ素子107を介して載置されている。
The
光ファイバ111は、LD104から発光される光を光半導体装置の外部に伝送するものである。
The optical fiber 111 transmits light emitted from the
基体108の下面には、外部リード端子112が固定されており、PD102やLD104,測温素子106,ペルチェ素子107等が電気的に接続されている。また、基体108の上面に蓋体109がシーム溶接法等により実装面を封止するように接合されることにより、光半導体装置を気密に封止する。
An external lead terminal 112 is fixed to the lower surface of the base 108, and the
この光半導体装置は以下のようにして製作される。まず、PD102をサブキャリア101の搭載部114aにAu−Sn合金等から成る低融点ろう材を介して接着固定することにより、PD102を固定するとともにPD102の一方の電極を第一の配線導体114bに接続する。次に、PD102の他方の電極と第二の配線導体114cとを、Auやアルミニウム(Al)等からな成る第一のボンディングワイヤ103aを介して電気的に接続する。そして、PD102が搭載されたサブキャリア101を、その下部導体層114fを基体108の実装面にAu−Sn合金やSn−鉛(Pb)合金等から成るろう材を介して接着固定することで基体108に電気的に接続する。次に、サブキャリア101の第一の配線導体114bおよび第二の配線導体114cを、回路基板120の回路配線に、AuやAl等からなる第二のボンディングワイヤ103bにより電気的に接続する。そして、LD104と測温素子106とを上面にろう材を介して接着固定したサブマウント105、予めろう材を介して基体108の実装面に接着固定したペルチェ素子107の上面にろう材を介して接着固定する。
This optical semiconductor device is manufactured as follows. First, the
また、このような光半導体装置は、PD102やLD104等の光半導体素子,測温素子106,ペルチェ素子107,回路基板120等の数多くの部品が基体108の実装面に高密度に接着固定されて構成されることから、近年は、光半導体装置の軽薄短小化や量産性向上を目的とし、性能を低下させることなく自動実装が可能な部品が要求されている。
In addition, such an optical semiconductor device has an optical semiconductor element such as PD102 or LD104, a
しかしながら、上記のPD102が搭載されたサブキャリア101では、基体108の実装面に搬送治具等を用いて載置される際、搭載部114aを含む全ての配線導体や第一のボンディングワイヤ103a,PD102が絶縁基台113の外周面から保護されることなく露出、突出する。したがって、これら露出、突出した部位を光半導体装置の組立工程の際に生産設備等により破壊したり、変形させたりする問題点があった。これらの問題点を解決するために絶縁基台113のPD102が搭載される面の外周部をPD102の厚みよりも厚いセラミック部材で囲む構造が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
PD102が搭載されるサブキャリア101の機能は、PD102により光信号から光−電気変換された電気信号を遅延なく正確に制御回路へ伝送することであるが、電気信号を良好に伝送することができない場合、PD102の変換効率が低下するので光信号の伝送速度を抑制しなければならない。すなわち、光半導体装置としての伝送特性が低下することになる。
The function of the
したがって、サブキャリア101に形成される配線導体は、PD102で光−電気変換された電気信号を、正確かつ高速に伝送することが重要である。
Therefore, it is important that the wiring conductor formed on the
また一般的に、電気信号の伝送速度は、電気信号伝搬遅延時間(Tpd)で示される。Tpdは、その値が小さいほど高速に伝送することができ、次式で表現される。 In general, the transmission speed of an electric signal is represented by an electric signal propagation delay time (Tpd). Tpd can be transmitted at higher speed as its value is smaller, and is expressed by the following equation.
Tpd=(εr)1/2/C0
ここで、εrは配線導体が形成される誘電体の比誘電率または実効比誘電率の値、C0は光速(定数)である。
Tpd = (εr) 1/2 / C0
Here, εr is the value of the relative permittivity or effective relative permittivity of the dielectric on which the wiring conductor is formed, and C0 is the speed of light (constant).
上記から、サブキャリア101に形成される配線導体は、低比誘電率を有する絶縁基台113に形成されていることが望ましい。すなわち、配線導体の静電容量は低いことが望ましい。
From the above, it is desirable that the wiring conductor formed on the
さらに、近年は、光信号の伝送速度が10Gビット/秒(bps)や、40Gビット/秒(bps)を超える光通信が行なわれるようになってきた。 Furthermore, in recent years, optical communication has been performed in which the transmission rate of optical signals exceeds 10 Gbit / second (bps) or 40 Gbit / second (bps).
しかしながら、従来から提案されているような、絶縁基台113の一側面および上面の二面に配線導体が形成されるとともに、絶縁基台113のPD102が搭載される一側面の外周部をPD102の厚みよりも厚いセラミック部材で囲む構造では、配線導体114b,114cの一部が絶縁基台113と、セラミック部材とに挟まれて埋設される。(以下、配線導体114b,114cの埋設されている部位を埋設部ともいう)
この構造では配線導体が絶縁基台113の表面に形成されるが、配線導体を印刷等により形成するときに配線導体の外周縁ににじみ等が発生しやすいとともに、管理することができないことから、外周縁の形状、すなわち配線導体の幅や厚みを均一にすることができず、その結果、特性インピーダンス等を一定にすることができずに、ノイズや反射等が発生し電気信号を高速かつ高周波数で伝送することが困難であった。
However, as conventionally proposed, a wiring conductor is formed on one side surface and two upper surfaces of the insulating base 113, and the outer peripheral portion of one side surface on which the
In this structure, the wiring conductor is formed on the surface of the insulating base 113, but when the wiring conductor is formed by printing or the like, the outer periphery of the wiring conductor is likely to bleed and cannot be managed. The shape of the outer periphery, that is, the width and thickness of the wiring conductor cannot be made uniform. As a result, the characteristic impedance and the like cannot be made constant, noise and reflection occur, and the electric signal is increased at high speed. It was difficult to transmit at a frequency.
さらに、配線導体114b,114cが全て空気中に露出している構造と比較し、配線導体114b,114cに及ぼす誘電体(絶縁基台113)の比誘電率が空気の比誘電率と比べて大きくなるので配線導体114b,114cの静電容量が大きくなる。その結果、電気信号の伝搬速度を向上させることができず、高速に電気信号を伝送することができないという問題点があった。 Further, compared to a structure in which the wiring conductors 114b and 114c are all exposed to the air, the relative dielectric constant of the dielectric (insulating base 113) exerted on the wiring conductors 114b and 114c is larger than the relative dielectric constant of air. As a result, the capacitance of the wiring conductors 114b and 114c increases. As a result, there is a problem that the propagation speed of the electric signal cannot be improved and the electric signal cannot be transmitted at high speed.
また、配線導体114b,114cの一部が埋設される構造であることから、配線導体114b,114cの埋設部やその周辺で配線導体114b,114cのインピーダンスが変化してしまい電気信号に反射ノイズが発生し、正確に電気信号を伝送することができないという問題点もあった。さらに、この問題点は電気信号が高速、高周波数になるにしたがいより顕著になる。 In addition, since a part of the wiring conductors 114b and 114c is embedded, the impedance of the wiring conductors 114b and 114c changes in and around the embedded part of the wiring conductors 114b and 114c, and reflection noise is generated in the electric signal. There is also a problem that the electric signal cannot be accurately transmitted. Furthermore, this problem becomes more pronounced as the electrical signal becomes faster and higher in frequency.
さらに、上記のサブキャリア101の構造では、配線導体114b,114cの静電容量が大きくなり、また低減させることができないことから、電気信号の伝送時に、例えば第一の配線導体114bで伝送されるべき電気信号が、第二の配線導体114Cにも影響を及ぼす等、電気信号に干渉が発生しやすい。その結果、電気信号が忠実に伝送されないという問題点もあった。
Furthermore, in the structure of the
また、従来から提案されているような、絶縁基台113の一側面および上面の二面に配線導体114b,114cが形成されるとともに、絶縁基台113のPD102が搭載される一側面の外周部をPD102の厚みよりも厚いセラミック部材で囲む構造では、PD102に接続されるボンディングワイヤやPD102は、光半導体装置の組立ての際の衝突等の外的要因から破壊されないように保護されるが、配線導体114b,114cの上面は保護されていないため、衝突等の外的要因による配線導体114b,114cの上面部において剥離や断線が発生する問題点もあった。
In addition, wiring conductors 114b and 114c are formed on one side surface and two upper surfaces of the insulating base 113 as conventionally proposed, and the outer peripheral portion on one side surface on which the
したがって、本発明は上記の種々の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、光半導体装置の組立の際、光半導体素子が搭載されたサブキャリアを衝突等の外的要因から破壊されることを効果的に防止でき、歩留りや生産性が高いとともに、光−電気変換された高周波数の電気信号を正確に伝送することができる光半導体素子のサブキャリアおよび光半導体装置を提供することにある。 Therefore, the present invention has been completed in view of the above-mentioned various problems, and its purpose is to prevent the subcarrier on which the optical semiconductor element is mounted from external factors such as collision during assembly of the optical semiconductor device. Provided are an optical semiconductor device subcarrier and an optical semiconductor device capable of effectively preventing destruction, having high yield and productivity, and capable of accurately transmitting an optical-electrically converted high-frequency electrical signal. There is to do.
本発明の光半導体素子のサブキャリアは、一側面から上面にかけて形成されるとともに前記一側面の上端部から前記上面にかけて二つに分岐された分岐部を有する凹部が形成され、該凹部の二つに分岐された分岐部の間に前記一側面からそれに対向する他側面に向かって延びる溝が形成された直方体状の絶縁基台と、前記凹部の前記一側面側の底面に形成された光半導体素子の搭載部と、前記搭載部から前記凹部の一方の前記分岐部の底面にかけて形成された第一の配線導体と、前記凹部の前記一側面側の底面の前記搭載部に近接する部位から前記凹部の他方の前記分岐部の底面にかけて形成された第二の配線導体とを具備していることを特徴とする。 The subcarrier of the optical semiconductor element of the present invention is formed from one side surface to the upper surface, and has a concave portion having two branched portions from the upper end portion of the one side surface to the upper surface. A rectangular parallelepiped insulating base formed with a groove extending from the one side surface to the other side surface facing the branch portion between the branched portions; and an optical semiconductor formed on the bottom surface of the one side surface of the concave portion From the mounting portion of the element, the first wiring conductor formed from the mounting portion to the bottom surface of one of the branch portions of the recess, and the portion adjacent to the mounting portion on the bottom surface of the one side surface of the recess And a second wiring conductor formed over the bottom surface of the other branch portion of the recess.
本発明の光半導体素子のサブキャリアにおいて、好ましくは、前記溝は、その内面に接地導体が形成されていることを特徴とする。 In the subcarrier of the optical semiconductor element of the present invention, preferably, the groove has a ground conductor formed on an inner surface thereof.
本発明の光半導体装置は、上面に凹所が形成されているとともに該凹所から外側面にかけて形成された貫通孔を有する基体と、前記凹所の内外を導通して前記基体に設けられたリード端子と、前記貫通孔に嵌着された筒状の光ファイバ固定部材と、前記凹所の底面に載置されるとともに前記第一および第二の配線導体が前記リード端子に電気的に接続された本発明の光半導体素子のサブキャリアと、前記第一および第二の配線導体に電気的に接続された前記光半導体素子と、前記基体の上面の前記凹所の周囲に前記凹所を塞ぐように接合された蓋体とを具備していることを特徴とする。 The optical semiconductor device of the present invention is provided on the base body having a recess formed on the upper surface and having a through hole formed from the recess to the outer side surface, and conducting the inside and outside of the recess. A lead terminal, a cylindrical optical fiber fixing member fitted in the through hole, and a first wiring conductor placed on the bottom surface of the recess and electrically connected to the lead terminal The optical semiconductor element subcarrier of the present invention, the optical semiconductor element electrically connected to the first and second wiring conductors, and the recess around the recess on the upper surface of the base. And a lid joined so as to be closed.
本発明の光半導体素子のサブキャリアは、一側面から上面にかけて形成されるとともに一側面の上端部から上面にかけて二つに分岐された分岐部を有する凹部が形成され、凹部の二つに分岐された分岐部の間に一側面からそれに対向する他側面に向かって延びる溝が形成された直方体状の絶縁基台と、凹部の一側面側の底面に形成された光半導体素子の搭載部と、搭載部から凹部の一方の分岐部の底面にかけて形成された第一の配線導体と、凹部の一側面側の底面の搭載部に近接する部位から凹部の他方の分岐部の底面にかけて形成された第二の配線導体とを具備していることから、配線導体は絶縁基体の凹部の底面に形成されるので、配線導体の外周縁は正確な寸法で形成された凹部の側面によって管理され、にじみ等が発生しないことから配線導体を均一な幅および厚みとすることができる。よって、高速、高周波の電気信号を伝送する際に配線導体の特性インピーダンスを一定にすることができ、ノイズや反射等の発生を有効に防止することができので、電気信号を高速かつ高周波数で伝送することができる。 The subcarrier of the optical semiconductor element of the present invention is formed from one side surface to the upper surface, and has a recess having a branch portion branched into two from the upper end portion to the upper surface of one side surface, and is branched into two of the recess portions. A rectangular parallelepiped insulating base in which a groove extending from one side surface to the other side surface facing it is formed between the branched portions, and an optical semiconductor element mounting portion formed on the bottom surface on one side surface of the recess, The first wiring conductor formed from the mounting portion to the bottom surface of one branch portion of the recess, and the first wiring conductor formed from the portion adjacent to the mounting portion on the bottom surface on one side surface of the recess to the bottom surface of the other branch portion of the recess. Since the wiring conductor is formed on the bottom surface of the concave portion of the insulating base, the outer peripheral edge of the wiring conductor is controlled by the side surface of the concave portion formed with an accurate dimension, blurring, etc. Does not occur The wiring conductor can be a uniform width and thickness. Therefore, when transmitting a high-speed, high-frequency electrical signal, the characteristic impedance of the wiring conductor can be made constant, and the occurrence of noise and reflection can be effectively prevented. Can be transmitted.
さらに、絶縁基台の凹部に形成されている第一および第二の配線導体が全てにわたり空気中に露出する構造であり、誘電体等で埋設される部位がないことから、これらの配線導体の静電容量が増大することを抑制できるので、光半導体素子により光−電気変換された高周波数の電気信号をより良好に伝送することができる。 In addition, the first and second wiring conductors formed in the recesses of the insulating base are all exposed to the air, and there are no parts embedded with dielectrics or the like. Since it is possible to suppress an increase in the capacitance, it is possible to transmit a high-frequency electric signal that has been subjected to photoelectric conversion by the optical semiconductor element more satisfactorily.
また、第一および第二の配線導体が誘電体等で埋設された部分でインピーダンスが大きく変化することがないので、電気信号が高い周波数で伝送された際、電気信号に反射ノイズが発生することを効果的に防止できるので、正確に電気信号を伝送することができる。 In addition, since the impedance does not change greatly in the portion where the first and second wiring conductors are embedded with a dielectric or the like, reflection noise is generated in the electrical signal when the electrical signal is transmitted at a high frequency. Can be effectively prevented, so that an electric signal can be transmitted accurately.
さらに、絶縁基台の凹部の二つに分岐された分岐部の間に一側面からそれに対向する他側面に向かって延びる溝が形成されていることから、第一の配線導体と第二の配線導体との間の誘電率が低くなるので、両者の電磁的結合を抑制することができる。その結果、第一の配線導体や第二の配線導体により伝送される電気信号に干渉信号等のノイズが発生することをより有効に防止することができる。その結果、より一層高速かつ高周波数の電気信号を伝送することができるので、信号変換の精度に優れ、誤動作を有効に防止できる光半導体装置とすることができる。 Further, since a groove extending from one side surface to the other side surface facing the branching portion branched into two of the concave portion of the insulating base is formed, the first wiring conductor and the second wiring Since the dielectric constant between the conductors is low, the electromagnetic coupling between them can be suppressed. As a result, it is possible to more effectively prevent noise such as interference signals from being generated in the electrical signal transmitted by the first wiring conductor or the second wiring conductor. As a result, it is possible to transmit an electric signal having a higher speed and a higher frequency, and thus an optical semiconductor device that has excellent signal conversion accuracy and can effectively prevent malfunction.
また、絶縁基台の凹部の底面に第一および第二の配線導体や光半導体素子の搭載部が形成されることから、この搭載部に搭載される光半導体素子やこの素子と配線導体とを電気的に接続するボンディングワイヤだけではなく、光半導体装置として電気的または信号の変換特性上で重要である第一および第二の配線導体も、光半導体装置の組立の際、衝撃等の外的要因から保護することができる。その結果、歩留りや生産性が高いとともに長期にわたり正常かつ安定に作動させることができるサブキャリアおよび光半導体装置を提供することができる。 Since the first and second wiring conductors and the optical semiconductor element mounting portion are formed on the bottom surface of the concave portion of the insulating base, the optical semiconductor element mounted on the mounting portion and the element and the wiring conductor are connected to each other. Not only the bonding wires that are electrically connected, but also the first and second wiring conductors that are important in terms of electrical or signal conversion characteristics as an optical semiconductor device are external such as impacts when the optical semiconductor device is assembled. Can be protected from factors. As a result, it is possible to provide a subcarrier and an optical semiconductor device that have high yield and productivity and can be operated normally and stably over a long period of time.
本発明の光半導体素子のサブキャリアは、好ましくは、溝は、その内面に接地導体が形成されていることから、第一の配線導体と第二の配線導体との間の電磁的結合をきわめて効果的に抑制することができる。その結果、第一の配線導体や第二の配線導体により伝送される電気信号に干渉信号等のノイズが発生することをより効果的に防止することができる。 In the subcarrier of the optical semiconductor element of the present invention, preferably, the groove has a ground conductor formed on the inner surface thereof, so that the electromagnetic coupling between the first wiring conductor and the second wiring conductor is extremely high. It can be effectively suppressed. As a result, it is possible to more effectively prevent noise such as interference signals from being generated in the electrical signal transmitted by the first wiring conductor or the second wiring conductor.
本発明の光半導体装置は、上面に凹所が形成されているとともに凹所から外側面にかけて形成された貫通孔を有する基体と、凹所の内外を導通して基体に設けられたリード端子と、貫通孔に嵌着された筒状の光ファイバ固定部材と、凹所の底面に載置されるとともに第一および第二の配線導体がリード端子に電気的に接続された本発明の光半導体素子のサブキャリアと、第一および第二の配線導体に電気的に接続された光半導体素子と、基体の上面の凹所の周囲に凹所を塞ぐように接合された蓋体とを具備していることから、光−電気変換された電気信号を高速かつ高周波数でより正確に伝送することができるとともに、光半導体装置の組立の際、光半導体素子が搭載されたサブキャリアを衝突等の外的要因により破壊されることを効果的に防止できる。したがって、歩留りや生産性が高いとともに長期にわたり正常かつ安定に作動させることができる光半導体装置を提供することができる。 An optical semiconductor device of the present invention includes a base having a recess formed on the upper surface and a through-hole formed from the recess to the outer surface, and a lead terminal provided on the base through the inside and outside of the recess. An optical semiconductor of the present invention in which a cylindrical optical fiber fixing member fitted in a through-hole and a first and second wiring conductors placed on the bottom surface of the recess and electrically connected to the lead terminals A subcarrier of the element; an optical semiconductor element electrically connected to the first and second wiring conductors; and a lid joined to close the recess around the recess on the upper surface of the substrate. Therefore, it is possible to transmit an electric signal converted from light to electricity more accurately at a high speed and at a high frequency, and at the time of assembling the optical semiconductor device, the subcarrier on which the optical semiconductor element is mounted is subjected to collision or the like. Effectively destroyed by external factors It can be stopped. Therefore, it is possible to provide an optical semiconductor device that has high yield and productivity and can be operated normally and stably over a long period of time.
本発明のサブキャリアおよび光半導体装置について以下に詳細に説明する。なお、本実施の形態の例においては、サブキャリアに搭載される光半導体素子としてPDを例に挙げて説明する。図1は本発明の光半導体装置について実施の形態の一例を示す断面図、図2は本発明の光半導体装置に搭載される光半導体素子のサブキャリアについて実施の形態の一例を示す斜視図である。 The subcarrier and optical semiconductor device of the present invention will be described in detail below. In the example of the present embodiment, a PD will be described as an example of an optical semiconductor element mounted on a subcarrier. FIG. 1 is a cross-sectional view showing an example of an embodiment of the optical semiconductor device of the present invention, and FIG. 2 is a perspective view showing an example of an embodiment of a subcarrier of an optical semiconductor element mounted on the optical semiconductor device of the present invention. is there.
これらの図において、1はサブキャリア、2は光半導体素子としてのPD、3aはPD2の電極(図示せず)とサブキャリア1の表面の配線導体とを電気的に接続する第一のボンディングワイヤ、3bはサブキャリア1の表面の配線導体と回路基板20の回路配線とを電気的に接続するための第二のボンディングワイヤ、4はLD、5はサブマウント、6は測温素子、7はペルチェ素子、8は上面の中央部に凹所を有する基体、9は蓋体、10は固定部材、11は光ファイバ、12は外部リード端子である。
In these drawings, 1 is a subcarrier, 2 is a PD as an optical semiconductor element, 3a is a first bonding wire for electrically connecting an electrode (not shown) of PD2 and a wiring conductor on the surface of the
また、13はサブキャリア1を構成する略直方体の絶縁基台、14aは絶縁基台13に形成された凹部15の一側面側の底面に形成された導体層としての搭載部、14bは搭載部14aから凹部15の一方の分岐部の底面にかけて形成された第一の配線導体、14cは凹部15の一側面側の底面の搭載部14aに近接する部位から凹部15の他方の分岐部の底面にかけて形成された第二の配線導体、14fは絶縁基台13の下面に形成され、基体8の凹所の底面(以下、実装面ともいう)にAu−Snろう材等を介して接着固定される下部導体層、15は絶縁基台13の一側面から上面にかけて形成されるとともに一側面の上端部から上面にかけて二つに分岐された分岐部を有する凹部である。さらに、16は絶縁基台13の二つに分岐された凹部15の分岐部の間に一側面からそれに対向する他側面に向かって延びる溝、17は溝16の内面に形成された接地導体である。
13 is a substantially rectangular parallelepiped insulating base constituting the
なお、搭載部14aと第一の配線導体14bとを、両者の間に空隙ができるように形成して、両者をボンディングワイヤで電気的に接続してもよい。これにより、PD102の種類の違いにより、PD102に形成される電極の極性の違いや配置の違いに対し、サブキャリアを自由に対応させることができる。
The mounting portion 14a and the first wiring conductor 14b may be formed so as to have a gap between them, and the two may be electrically connected with a bonding wire. Thereby, subcarriers can be freely made to correspond to the difference in the polarity and arrangement of the electrodes formed on the
また、第二の配線導体14cは、搭載部14aに近接する部位が第一のボンディングワイヤ3aを介してPD2の受光面等に形成された電極等に電気的に接続される。第二の配線導体14cの搭載部14aに近接する部位が搭載されるPD2と同じ面に形成されているので、このようにボンディングを施すことは容易である。なお、第二の配線導体14cと搭載部14aが近接しすぎると、第二の配線導体14cおよび搭載部14aに接続されている第一の配線導体14bの間に容量性の結合が生じるので、好ましくない。このため、第二の配線導体14cは搭載部14aから通常0.1乃至0.5mm近接させて配置される。
Further, the second wiring conductor 14c is electrically connected to an electrode or the like formed on the light receiving surface of the
搭載部14aに近接する第二の配線導体14cを0.1mm未満に近接させると、上記に示したように、搭載部14aに接続されている第一の配線導体14bと第二の配線導体14cとの間の容量性の結合が顕著になり、電気信号に干渉が発生しやすく電気信号が忠実に伝送されにくくなる傾向がある。また、PD2と第二の配線導体14cとをワイヤボンディングする際にボンディングワイヤ3aを保持する治具(キャピラリ)がPD2に当りPD2を破壊しやすくなる傾向がある。また、0.5mmを超えると、ボンディングワイヤ3aの長さが長くなり、ボンディングワイヤ3aにおけるインダクタンスが高くなり外部ノイズに反応しやすくなる傾向がある。さらに、ボンディングワイヤ3aが長くなることによりワイヤループの高さも高くなることから、凹部15よりボンディングワイヤ3aが突出してしまい、光半導体装置の組立の際、衝突等の外的要因からボンディングワイヤ3aが破壊されてしまうことを効果的に防止できなくなる傾向がある。
When the second wiring conductor 14c adjacent to the mounting portion 14a is brought close to less than 0.1 mm, as shown above, the first wiring conductor 14b and the second wiring conductor 14c connected to the mounting portion 14a The capacitive coupling between the two becomes significant, and interference tends to occur in the electrical signal, which tends to make it difficult to faithfully transmit the electrical signal. Further, when wire bonding the
さらに、回路基板20は、第二のボンディングワイヤ3bを介してサブキャリア1の第一の配線導体14aおよび第二の配線導体14cと電気的に接続される回路基板である。この回路基板20は、PD2により光―電気変換された電気信号を増幅したり外部リード端子への接続を容易にする等のための回路やインピーダンス整合用の線路導体等の回路配線がその上面に形成されたものであり、第一の配線導体14bおよび第二の配線導体14cを、回路基板20の回路配線に、AuやAl等からなる第二のボンディングワイヤ3bにより電気的に接続される。
Furthermore, the
本発明の光半導体素子のサブキャリア1は、一側面から上面にかけて形成されるとともに一側面の上端部から上面にかけて二つに分岐された分岐部を有する凹部15が形成され、二つに分岐された凹部15の分岐部の間に一側面からそれに対向する他側面に向かって延びる溝16が形成された直方体状の絶縁基台13と、凹部15の一側面側の底面に形成された光半導体素子の搭載部14aと、搭載部14aから凹部15の一方の分岐部の底面にかけて形成された第一の配線導体14bと、凹部15の一側面側の底面の搭載部14aに近接する部位から凹部15の他方の分岐部の底面にかけて形成された第二の配線導体14cとを具備している構成である。
The
また、本発明の光半導体装置は、上面に凹所が形成されているとともに凹所から外側面にかけて形成された貫通孔を有する基体8と、凹所の内外を導通して基体8に設けられたリード端子12と、貫通孔に嵌着された筒状の光ファイバ固定部材10と、凹所の底面(実装面)に載置されるとともに第一の配線導体14bおよび第二の配線導体14cがリード端子12に電気的に接続された本発明のサブキャリア1と、第一の配線導体14bおよび第二の配線導体14cに電気的に接続されたPD2と、基体8の上面の凹所の周囲に凹所を塞ぐように接合された蓋体9とを具備した構成である。
In addition, the optical semiconductor device of the present invention is provided in the
また、この光半導体装置は、基体8の実装面に、PD2が搭載されたサブキャリア1や,回路基板20,LD4と測温素子6とが実装されたサブマウント5がペルチェ素子7を介して搭載されており、基体8の上面に蓋体9を取着することで気密封止される。
In this optical semiconductor device, the
また、絶縁基台13は、セラミックス(焼結体)等の絶縁材料から成り、例えば酸化アルミニウム(Al2O3)質焼結体や窒化アルミニウム(AlN)質焼結体,炭化珪素(SiC)質焼結体,窒化珪素(Si3N4)質焼結体,ガラスセラミックス焼結体等から成る。
The insulating
絶縁基台13は、例えばAl2O3質焼結体から成る場合であれば、主原料であるAl2O3および焼結助剤としての酸化珪素(SiO2)およびマグネシア(MgO)、さらにカルシア(CaO)等のセラミック粉末および有機溶剤,溶剤を添加混合して泥漿物を作り、従来周知のドクターブレード法によってセラミックグリーンシートを形成し、これを約1600℃の温度で焼成することによって製作される。
If the insulating
絶縁基台13は、例えばAlN質焼結体から成る場合であれば、主原料であるAlN粉末に焼結助剤としてのイットリア(Y2O3)およびカルシア(CaO)、さらにMgOおよび有機溶剤,溶媒を添加混合して泥奨物を作り、ドクターブレード法によってセラミックグリーンシートを形成し、約1800℃で焼成することで製作される。こうして製作された絶縁基台13の熱伝導率は、主原料および焼結助剤の混合割合等によって変化させることができる。
If the insulating
また、凹部15や溝16は、絶縁基台13にその一側面から上面にかけてプレス金型による成型法や機械研削,サンドブラスト法等により形成される。この凹部15の深さは0.08〜1mm程度がよい。0.08mm未満では、第一のボンディングワイヤ3aやPD2が絶縁基台13の表面より突出しやすくなり、ボンディングワイヤ3aやPD2を光半導体装置の組立の際の衝突等の外的要因から保護することが困難となる。また、凹部15の深さが1mmを超えると、第一の配線導体14bおよび第二の配線導体14cが、凹部15に深く落ち込みPD2の搭載部14aへの接合やワイヤボンディングの作業性が低下する。
Further, the recess 15 and the
また、溝16は、溝16の両側の二つに分岐された凹部15との間の肉厚が一定になるように形成されるのがよい。これにより、第一の配線導体14bと第二の配線導体14cとの間の誘電率として、絶縁基台13の比誘電率と溝16における低比誘電率である空気の層(エアーギャップ)が一定の間隔で介在することになり、第一の配線導体14bと第二の配線導体14cとの電磁的結合をより抑制することができる。溝16の縦断面形状は四角形状やU字形状、V字形状等であってもよい。
Further, the
さらに、溝16は、両側の二つに分岐された凹部15の底面より深いのがよい。溝16が両側の二つに分岐された凹部15の底面より深いことにより、第一の配線導体14bと第二の配線導体14cとの間を遮る低比誘電率である空気の層(エアーギャップ)の体積が多くなり、第一の配線導体14bと第二の配線導体14cとの電磁的結合をより抑制することができる。
Further, the
本発明の光半導体素子のサブキャリア1は、溝16の内面に接地導体17が形成されているのがよい。これにより、第一の配線導体14bと第二の配線導体14cとの間の電磁的結合をきわめて効果的に抑制することができる。その結果、第一の配線導体14bや第二の配線導体14cにより伝送される電気信号に干渉信号等のノイズが発生することをより効果的に防止することができる。
In the
また、接地導体17は、溝16に絶縁基台13の表面から突出することなく充填されていてもよい。これにより、第一の配線導体14bと第二の配線導体14cとの間の電磁的結合をさらに効果的に抑制することができる。
The
さらに、接地導体17は、絶縁基台13の一側面からそれに対向する他側面に向かって延びる溝17に形成されるとともに、この他側面上にも形成され下部導体層14fと電気的に接続されるのが好ましい。これにより、下部導体層14fと接地導体17とを同じ接地電位にすることができ、より第一の配線導体14bと第二の配線導体14cとの間の電磁的結合をきわめて効果的に抑制することができる。その結果、第一の配線導体14bや第二の配線導体14cを伝送する電気信号に干渉信号等のノイズが発生することをきわめて効果的に防止することができる。
Further, the
そして、例えば、第二の配線導体14cの電気信号が第一の配線導体14bに電磁的結合されて第一の配線導体14bの電気信号に干渉し、その結果、PD2の電極間に印加されるべき所定の信号波形から第一の配線導体14bおよび第二の配線導体14cの間の信号波形が歪んだ信号波形となるのを抑制して、PD2の動作を所要のものとできる。
For example, the electric signal of the second wiring conductor 14c is electromagnetically coupled to the first wiring conductor 14b and interferes with the electric signal of the first wiring conductor 14b, and as a result, is applied between the electrodes of the PD2. By suppressing the signal waveform between the first wiring conductor 14b and the second wiring conductor 14c from becoming a distorted signal waveform from a predetermined signal waveform, the operation of the
また、絶縁基台13の導体層を形成する凹部15の表面や下面、および溝16の内面の算術平均粗さRaは0.3μm以下が好ましい。Raが0.3μmを超えると搭載部14aや第一の配線導体14b,第二の配線導体14c,下部導体層14f,接地導体17の導体層と絶縁基台13との密着性が劣り、振動や衝撃等の外的要因、または熱衝撃等で生じる内部応力によりこれらの導体層が絶縁基台13から剥離しやすくなる。
In addition, the arithmetic average roughness Ra of the surface and lower surface of the recess 15 forming the conductor layer of the insulating
また、搭載部14aおよび第一の配線導体14b,第二の配線導体14c,下部導体層14f,接地導体17の導体層は、例えば密着金属層、拡散防止層、主導体層が順次積層された3層構造から成る。
In addition, the mounting portion 14a, the first wiring conductor 14b, the second wiring conductor 14c, the lower conductor layer 14f, and the conductor layer of the
密着金属層は、絶縁基台13の表面にスパッタリング法やイオンプレーティング法等の従来周知の真空薄膜形成技術を用いて形成される。そして、密着金属層は絶縁基台13との密着性の点から、チタン(Ti)やクロム(Cr),タンタル(Ta),ニオビウム(Nb),ニッケル(Ni)−Cr合金,窒化タンタル(Ta2N)等から成るのがよい。
The adhesion metal layer is formed on the surface of the insulating
また、密着金属層の厚みは0.01乃至0.2μm程度がよく、0.01μm未満では絶縁基台13と拡散防止層および主導体層とを強固に密着することが困難となり、0.2μmを超えると成膜時の内部応力によって密着金属層が絶縁基台から剥離しやすくなる。
The thickness of the adhesion metal layer is preferably about 0.01 to 0.2 μm. If the thickness is less than 0.01 μm, it is difficult to firmly adhere the insulating
また、拡散防止層は、密着金属層と主導体層との相互拡散を防ぐことを目的に、上記密着金属層の表面にスパッタリング法やイオンプレーティング法等の従来周知の真空薄膜形成技術を用いて形成され、白金(Pt)やパラジウム(Pd),ロジウム(Rh),Ni,Ni−Cr合金,Ti−タングステン(W)合金等から成るのがよい。この拡散防止層の厚みは0.05乃至1μm程度が良く、0.05μm未満では、ピンホール等の欠陥が発生して拡散防止層としての機能を果たしにくくなり、1μmを超えると、成膜時の内部応力により拡散防止層が密着金属層から剥離しやすくなる。さらに、拡散防止層にNi−Cr合金を用いる場合、絶縁基台13と主導体層との密着性も確保できるため密着金属層を省くこともできる。
The diffusion prevention layer uses a well-known vacuum thin film forming technique such as sputtering or ion plating on the surface of the adhesion metal layer for the purpose of preventing mutual diffusion between the adhesion metal layer and the main conductor layer. It is preferably formed of platinum (Pt), palladium (Pd), rhodium (Rh), Ni, Ni—Cr alloy, Ti—tungsten (W) alloy, or the like. The thickness of the diffusion prevention layer is preferably about 0.05 to 1 μm. If the thickness is less than 0.05 μm, defects such as pinholes are generated, making it difficult to function as a diffusion prevention layer. This makes it easier for the diffusion prevention layer to peel from the adhesion metal layer. Further, when a Ni—Cr alloy is used for the diffusion preventing layer, the adhesion between the insulating
さらに主導体層は、電気抵抗の小さいAuやCu,Ni,銀(Ag)等より成るのがよく、スパッタリング法やイオンプレーティング法、電解めっき法、無電解めっき法等の従来周知の薄膜形成技術を用いて形成され、その厚みは0.1乃至10μm程度がよい。0.1μm未満では、電気抵抗が大きくなる傾向があるので導通しにくくなり、10μmを超えると、成膜時の内部応力により主導体が拡散防止層から剥離しやすくなる。また、Auは貴金属で高価であることから、製造原価の低減のために極力薄く形成することが好ましい。また、主導体層にCuの箔を用いた場合、絶縁基台13との密着性も確保できるため上記の密着金属層を省くことができる。また、主導体層に酸化しやすいCuを用いる場合、その表面にNiおよびAuから成る保護層を0.5乃至10μmの厚みにめっき法等で被着するのがよい。
Further, the main conductor layer is preferably made of Au, Cu, Ni, silver (Ag) or the like having a small electric resistance, and conventionally known thin film formation such as sputtering, ion plating, electrolytic plating, and electroless plating is used. The thickness is preferably about 0.1 to 10 μm. If the thickness is less than 0.1 μm, electrical resistance tends to increase, making it difficult to conduct. If the thickness exceeds 10 μm, the main conductor tends to peel from the diffusion preventing layer due to internal stress during film formation. Moreover, since Au is a noble metal and expensive, it is preferable to form it as thin as possible in order to reduce manufacturing costs. Further, when Cu foil is used for the main conductor layer, the adhesion to the insulating
これら密着金属層,拡散防止層,主導体層からなる搭載部14aおよび第一の配線導体14b,第二の配線導体14c,下部導体層14f,接地導体17はフォトリソグラフィ技術を用いたフォトエッチングプロセスまたはリフトオフプロセスにより形成される。また特に、搭載部14aおよび第一の配線導体14b,第二の配線導体14cは、配線導体間の絶縁性の向上や配線導体の静電容量、インピーダンスを正確に制御する目的から、凹部15の側壁の配線導体の上部(以下、側壁部ともいう)に付着しないように形成する必要がある。薄膜形成技術により形成された凹部15の側壁部の金属層を化学エッチングして除去する場合には、フォトレジストが凹部15の側壁部に残らないように除去して化学エッチングを行なう。また、凹部15の側壁部に金属層が形成されないようにする場合には、側壁部に保護金属板等のカバーマスクを装着した後にその上から真空薄膜形成したり、フォトレジスト等を凹部15の側壁部に残るようにして金属層が形成されないようにすればよい。
The mounting portion 14a and the first wiring conductor 14b, the second wiring conductor 14c, the lower conductor layer 14f, and the
このようにして搭載部14aおよび第一の配線導体14b,第二の配線導体14cを成す配線導体は、絶縁基台13の一側面から上面にかけて連続した凹部15の底面形状に沿って形成されることから一側面から上面までの配線導体において、一側面と上面の配線導体の位置ずれのない連続した均一な配線導体幅で形成することができる。
In this manner, the wiring conductors constituting the mounting portion 14a, the first wiring conductor 14b, and the second wiring conductor 14c are formed along the bottom surface shape of the concave portion 15 continuous from one side surface to the top surface of the insulating
さらに、搭載部14aおよび第一の配線導体14b,第二の配線導体14cを成す配線導体は、絶縁基台13の一側面からおよび上面に対してそれぞれに薄膜形成技術を用いて成膜形成されることから、例えば印刷法等により形成された配線導体にみられるような、印刷スクリーン後のマスクの取外しによる配線導体の外周縁の盛り上がり等が発生しないため、配線導体の厚みにばらつきが発生しない。
Further, the wiring conductors constituting the mounting portion 14a, the first wiring conductor 14b, and the second wiring conductor 14c are formed into a film by using a thin film forming technique from one side surface and the upper surface of the insulating
また、搭載部14aの表面にPD2を接着固定するための低融点ろう材をスパッタリング法等により所定厚みに被着させておいてもよい。これにより、PD2を搭載部14aに接着固定する際にろう材のプリフォームを配置する手間を省くことができる。低融点ろう材としては、Au−ゲルマニウム(Ge)合金(融点356℃)やAu−シリコン(Si)合金(融点370℃),Au−Sn合金(融点280℃),Pb−Sn合金(融点183℃),インジウム(In)−Pb合金(融点172℃),In(融点157℃)等が好ましい。400℃を超えると、PD2の素子内部の配線絶縁破壊を起こしやすくなるが、これら上記ろう材は融点が400℃以下であるため、接着温度を低くすることができる。その結果、PD2が熱破壊されることを防止できるとともに、接着工程において、ろう材を溶融させるための加熱昇温時間および冷却時間を短くすることができるので、製造費を低減することができる。
Further, a low melting point brazing material for bonding and fixing the
また、第二の配線導体14cは、凹部15の他方の分岐部の底面からはみ出ることなく形成されるのがよい。これにより、第一の配線導体14bと第二の配線導体14cとの間を広く絶縁基台13で囲うことができ、絶縁性の向上や配線導体の静電容量を低減することができるので、電気信号を高速に伝送することができる。また、凹部15の底面に第一および第二の配線導体14c,14bが形成されるので、これらが凹部15の底面からはみ出ることなく形成するのは容易であると同時に凹部15の底面形状に応じて第一および第二の配線導体14c,14bの幅を正確に形成することができ、これら配線導体14c,14bのインピーダンス等を正確に制御することができる。
In addition, the second wiring conductor 14c is preferably formed without protruding from the bottom surface of the other branch portion of the recess 15. As a result, the space between the first wiring conductor 14b and the second wiring conductor 14c can be widely surrounded by the insulating
本発明の基体8は、Al2O3質焼結体やAlN質焼結体,ムライト質焼結体,SiC質焼結体,Si3N4質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミックス、またはCuを含浸させたタングステン多孔質体、鉄(Fe)−Ni合金、Fe−Ni−コバルト(Co)合金等の金属から成る。また、基体8は、その上面に部品を収容するための凹所が形成されており、この基体8の底板部と側壁部とは別個に形成され、しかる後、接合されたものであってもよい。この場合、基体8の底板部と側壁部とは同じ材料から形成されていてもよいし、異なる材料から形成されていてもよい。ただし、異なる材料で形成する場合は両者の熱膨張係数差ができるだけ小さい組合せにすることが好ましい。
The
基体8の実装面には、回路基板20とペルチェ素子7とが接着固定されている。ペルチェ素子7は、LD4が安定して発光するように、LD4を所定の温度に冷却または加熱するための熱ポンプとして機能し、測温素子6により測定したLD4の温度を検知し、LD4が所定の温度となるように冷却または加熱する。そして、このペルチェ素子7の上面には、サブマウント5が搭載されており、サブマウント5上にLD4および測温素子6が隣接して設置される。
The
外部リード端子12は、基体8の底板部や側壁部貫通するピン状のものであり、Fe−Ni合金やFe−Ni−Co合金等の金属から形成されている。または基体8の凹所の内周面から外周面に導出されたメタライズ層等の配線導体から形成されていてもよい。
The external lead terminal 12 has a pin-like shape penetrating the bottom plate portion and the side wall portion of the
また、外部リード端子12は、基体8の実装面で回路基板20やLD4等の部品と電気的に接続されている。
The external lead terminal 12 is electrically connected to components such as the
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を施すことは何等差し支えない。 Note that the present invention is not limited to the above-described embodiment, and various modifications may be made without departing from the scope of the present invention.
1:サブキャリア
2:PD
4:LD
8:基体
9:蓋体
13:絶縁基台
14a:搭載部
14b:第一の配線導体
14c:第二の配線導体
15:絶縁基台の凹部
16:溝
17:接地導体
1: Subcarrier 2: PD
4: LD
8: Base 9: Lid
13: Insulation base
14a: Mounted part
14b: First wiring conductor
14c: Second wiring conductor
15: Insulation base recess
16: Groove
17: Ground conductor
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