JP4465056B2 - セメント混練物の脱泡装置及びセメント板材の製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セメント混練物の脱泡装置に関するものであり、さらに詳しくは、速硬性を有するセメント混練物を短時間で脱泡することのできる脱泡装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、セメント製品は土木、建築用材料といった分野に幅広く普及しており、その用途に応じて様々なセメントが開発されている。その中でも早強ポルトランドセメントやジェットセメント等で知られる超速硬性セメント、あるいは廃棄物の有効利用及び再資源化を目的として、都市ゴミ焼却灰や下水汚泥焼却灰等の廃棄物を原料とする一部の環境調和型セメント(以下、エコセメントとする)は、その速硬性ゆえにセメント製品を高い生産性で製造することができ、このことはセメント製品の製造コストを大幅に低減できるものと考えられている。
【0003】
セメント製品の高生産性を実現するためには、上記超速硬性あるいは速硬性セメントと連続プロセスを併用することによって可能となるが、これらの超速硬性あるいは速硬性セメントは、短時間で均質に混合しミキサーから排出しなければならないため、高速で撹拌することが不可欠となる。それゆえにミキサー内でスラリー表面が激しく波打ち、空気との接触面積が増え、多量の気泡が容易にスラリー中に巻き込まれることとなる。この結果、セメント製品の表面及び内部に直径数mm程度以上の気泡や空洞が多数存在し、セメント製品の外観不良や強度等の物理特性を低下させてしまうことが多かった。
【0004】
一方で、セメント混練物等の流動状態にある硬化性組成物から気泡を脱泡する方法としては、上記硬化性組成物に振動を与えて脱泡する方法(特開平8−21094号公報)や、上記硬化性組成物を真空(減圧)条件下において脱泡する方法(特開平8−131711号公報)や、遠心力によって上記硬化性組成物中の気泡を分離する方法(特開昭58−153549号公報、特開平8−187404号公報、特開平7−144104号公報)や、上記硬化性組成物を圧延することにより脱泡する方法(特開平7−100423号公報、特開平9−267396号公報、特開昭62−129179号公報)等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記振動による脱泡方法を超速硬性あるいは速硬性セメント混練物に使用すると、振動が適切に伝達されない場合に脱泡むらを生じる。また、振動をかけている間にセメント混練物が硬化してしまうおそれがあり、短時間で脱泡するために振動条件を増強すると、セメント混練物表面の波打ち現象を引き起こし、かえって空気を巻き込んでしまうおそれがある。
【0006】
また、上記真空(減圧)条件下における脱泡方法を上記セメント混練物に使用すると、上記セメント混練物を連続供給することは可能だが、脱泡されたセメント混練物が真空容器内に滞留してしまい、そこで上記セメント混練物が硬化してしまう。また、前述したような物理特性を低下させる有害な気泡だけでなく、軽量化や耐凍結融解性の向上等、その他の目的で導入した気泡まで脱泡してしまうおそれがある。
【0007】
また、遠心力による脱泡方法は、上記真空(減圧)条件下における脱泡方法と併用されるとともに、遠心力による気泡の分離をするためには上記セメント混練物を回転体の一部に一定時間留める必要がある。従って、遠心力による脱泡方法を上記セメント混練物に使用すると、真空条件下における脱泡方法の問題点に加えて、一定時間留められた上記セメント混練物がそこで硬化するおそれがある。
【0008】
また、圧延による脱泡方法は、脱泡対象物を薄膜状に延ばすことが脱泡効果を高める主要因となる。従って、圧面による脱泡方法を上記セメント混練物に使用すると、一度薄膜状にした上記セメント混練物を、所定の厚みとなるまで重ねなければならず、この結果、セメント製品における蒸気養生後の爆裂や物理的強度の低下等、様々な問題を生じるおそれがある。
【0009】
本発明は上記事項に鑑みなされたもので、その目的は、速硬性を有するセメント混練物から気泡を連続的に脱泡することを可能とし、表面平滑性、物理特性(曲げ強度、圧縮強度等)に優れたセメント硬化物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる実状に鑑み、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、速硬性のセメント混練物を連続的に脱泡するには、上記セメント混練物中の気泡を短時間で効率よく破泡あるいは脱泡することが不可欠であり、このためには上記セメント混練物に回転運動よる衝撃や圧力を与えることが最も有効な手段であることを見いだし、本発明のセメント混練物の脱泡装置を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明のセメント混練物の脱泡装置は、セメント混練物中の気泡を減少させる脱泡装置であって、円形の中空部を有するケーシングの適所にセメント混練物の供給口を設けるとともに、このケーシングの外周部の適所にセメント混練物の排出口を設け、前記ケーシング内にセメント混練物を前記ケーシングの外周部内面に叩き付ける回転体を設けたことを特徴とする。
【0012】
上記構成によれば、セメント混練物中の気泡を破泡することによってセメント混練物を脱泡することから大きな気泡ほど脱泡されやすい。従って、比重の調整等の目的で混入される直径0.5mm程度の気泡を温存しつつ、硬化したセメント混練物の物理特性を悪化させる直径2〜3mm以上の気泡をセメント混練物中から取り除くことができる。
【0013】
また、上記回転体は、回転方向に対向する打撃面を有し、この打撃面によりセメント混練物をケーシングの外周部内面に叩き付ける回転羽根であっても良いし、側面に接触したセメント混練物を遠心力によりその側面に沿ってケーシングの外周部内面に叩き付ける回転円盤であっても良い。そして、セメント混練物には、少なくともセメントと水とフィラーとを含有する速硬性セメント混練物を使用することが、セメント板材の生産性の向上を実現する上で好ましい。
【0014】
そして、本発明のセメント板材の製造装置は、セメント組成物を連続して混練する連続ミキサーと、この連続ミキサーによって混練された未硬化セメント混練物を板状に搬送する移動コンベアとを備えたセメント板材の製造装置において、円形の中空部を有するケーシングの適所にセメント混練物の供給口を設けるとともに、このケーシングの外周部の適所にセメント混練物の排出口を設け、前記ケーシング内にセメント混練物を前記ケーシングの外周部内面に叩き付ける回転体を設けた前記セメント混練物の脱泡装置を備え、この脱泡装置を経て前記移動コンベアに供給される前記未硬化セメント混練物が、移動コンベア上の未硬化板状セメント混練物の少なくとも一面を形成するように移動コンベアへ供給されることを特徴とする。
【0015】
上記構成によれば、移動コンベア上で板状に形成される未硬化セメント混練物の上面・下面・側面の少なくともいずれかを、気泡が除かれたセメント混練物で構成することができるので、上面・下面・側面の少なくともいずれか1つ以上の部位が脱泡され、他の部位よりも物理特性等が向上したセメント板材を製造することができる。
【0016】
より詳しくは、上記セメント板材の製造装置は、連続ミキサー及び脱泡装置からなる第1のセメント混練物供給装置と、脱泡装置を介さずに前記移動コンベアへセメント混練物を供給する連続ミキサーとを備え、第1のセメント混練物供給装置から移動コンベアへセメント混練物を供給し、次いで、第1のセメント混練物供給装置から供給されたセメント混練物の上へ、脱泡装置を介さずに前記移動コンベアへセメント混練物を供給する連続ミキサーからセメント混練物を供給する構成とすると、脱泡されて物理特性等が向上した一表面を有するセメント板材を製造することができる。
【0017】
そして、上記セメント板材の製造装置に、第1のセメント混練物供給装置の連続ミキサー及び脱泡装置とは別の、連続ミキサー及び脱泡装置からなる第2のセメント混練物供給装置をさらに備え、脱泡装置を介さずに前記移動コンベアへセメント混練物を供給する連続ミキサーから供給されたセメント混練物の上へ、第2のセメント混練物供給装置からセメント混練物をさらに供給する構成とすると、脱泡されて物理特性等が向上した両表面(上面及び下面)を有するセメント板材を製造することができる。
【0018】
また、本発明のセメント板材の製造装置は、上記第1のセメント混練物供給装置、上記第2のセメント供給装置、及び上記脱泡装置を介さずに前記移動コンベアへセメント混練物を供給する連続ミキサーとを備え、脱泡装置を介さずに前記移動コンベアへセメント混練物を供給する連続ミキサーから移動コンベアへセメント混練物を供給するとともに、第1及び第2のセメント混練物供給装置から、該脱泡装置を介さずに前記移動コンベアへセメント混練物を供給する連続ミキサーから前記移動コンベアへ供給されたセメント混練物の両表面へセメント混練物を供給する構成とすると、脱泡されて物理特性等が向上した両側部を有するセメント板材を製造することができる。
【0019】
上記セメント板材の製造装置における脱泡装置の回転体も、セメント混練物を打撃する回転羽根であっても良いし、遠心力によってセメント混練物をケーシングの外周部内面に叩き付ける回転円盤であっても良い。また、上記セメント板材の製造装置においても、セメント混練物として速硬性セメント混練物を使用することが、セメント板材の生産性の向上を実現する上で好ましい。
以下、本発明のセメント混練物の脱泡装置、及びセメント板材の製造装置についてより詳しく説明する。
【0020】
上記脱泡装置は、セメント混練物中の気泡を連続して取り除くため、脱泡装置内にセメント混練物の滞留が生じないものであることが望ましい。また、脱泡装置のケーシングは円形の中空部を有し、この中空部には球形や円筒形を例示することができるが、円筒形であると回転体の回転運動半径が均等になるので、セメント混練物が上記回転体によって均質にケーシングの外周部内面に叩き付けられるので好ましい。
【0021】
脱泡装置の供給口及び排出口は、セメント混練物の連続供給及び連続排出に適した箇所に設けると良く、回転羽根を有する脱泡装置では、供給口及び排出口をケーシングの外周部に設けると良く、回転円盤を有する脱泡装置では、円筒形のケーシングの上面中心部及び下面周縁部に、供給口及び排出口をそれぞれ設けると良い。また、上記脱泡装置は、排出口へ傾斜するよう設置する等して、脱泡されたセメント混練物の連続排出に有利となるように設置すると良い。
【0022】
上記セメント板材の製造装置は、全体的に気泡が除かれたセメント板材はもちろん、前述したように、セメント板材の少なくとも一面を構成する部位のみが脱泡されたセメント板材を製造することができる。
【0023】
前述したこれらのセメント板材を製造するために、本発明のセメント板材の製造装置には、上記第1のセメント混練物供給装置、第2のセメント混練物供給装置、及び脱泡装置を介さずに前記移動コンベアへセメント混練物を供給する連続ミキサーを備える代わりに、連続ミキサーの排出口から複数に分岐するセメント混練物流路を設け、分岐した所定のセメント混練物流路に上記脱泡装置を介在させた構成としても良い。
【0024】
上記移動コンベアは、上記セメント混練物の浸透や漏れ、あるいは付着のない形態であることが望ましく、また、移動コンベアは、セメント混練物の硬化を有利にする加熱等の硬化条件に対して耐えうるものが望ましい。さらに、移動コンベアには、供給されたセメント混練物を板状にして搬送するために、セメント混練物の流れ幅を規定すべく移動コンベアの両側部に配置される一対のサイドプレートや、移動コンベアに載置される型枠等を備えていることが望ましい。
【0025】
上記移動コンベアの材質としては、加硫ゴム、ブタジエン系合成ゴム、テフロンやその他樹脂等のほか、上記加熱等の硬化条件によっては、ステンレス、高張力鋼等のスチール、あるいはガラスクロス等を例示することができる。
【0026】
本発明におけるセメント板材の製造装置は上述した構成の他に、セメント板材の製造に有利な他の手段を併設しても良い。この手段としては、移動コンベア上における上記セメント混練物の厚みを所望の厚みに制御する厚み制御手段や、移動コンベア上の上記セメント混練物の硬化を促進する硬化促進手段や、厚みを制御されたセメント混練物の表面に所望の模様を付ける模様付け手段等を例示することができる。
【0027】
上記セメント混練物は、少なくともセメントと水とフィラーとを含有する混合物であり、これらの他に適当な添加剤を配合しても良い。また、セメント混練物は速硬性を有するものが好ましく、この速硬性セメント混練物は、JISR5201に基づくビガー針試験において100分以内であるものであれば良い。上記速硬性セメント混練物は、速硬性セメントを含有するセメント混練物であっても良いし、速硬性を有さないセメント混練物に硬化促進剤等の添加剤を配合することによって速硬性が付与されたセメント混練物であっても良い。
【0028】
上記セメントとしては、普通セメント、早強セメント、超早強セメント等のポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント等の混合セメント、あるいはアルミナセメント、ジェットセメント、QTセメント、環境調和型セメント(エコセメント)、アーウィン系セメント、アリナイト、ベリナイト等の速硬性セメントを例示することができる。
【0029】
上記フィラーは、補強、加工性付与、軽量化、増量等を目的に配合することができ、木片や木質繊維のような木質フィラー、パルプ繊維、その他の無機・有機質補強用繊維、無機・有機質軽量骨材、砕石、細・粗骨材等を例示することができる。これら例示されたフィラーの種類及び配合量は、目的とするセメント板材の性能に応じて任意に設定すると良い。
【0030】
また、成形後のセメント混練物の養生条件によっては、ALC(Autoclaved Lightweight Concrete)の如く、珪酸カルシウム系板材も製造できるので、こうした場合には、最終的に望まれる製品形態に応じて適宜原料を選択する。また、水の配合量は、得られる板材の比重、所望の強度等を勘案して決定されるが、例えば水/セメント重量比として20〜300%である。
【0031】
さらに、本発明におけるセメント混練物は、硬化促進剤の他にも各種添加剤を含むことができる。各種添加剤には、スラリー流動化剤、スラリー粘性調整剤、各種分散剤等を例示することができる。これらは、製造ライン上でのセメント混練物の取り扱いや、所望する製品の性能に応じてその種類や配合量を調整すると良い。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のセメント混練物の脱泡装置及びセメント板材の製造装置を、その実施の形態に基づき添付した図面を参照しつつ説明する。
【0033】
<第1の実施の形態>
まず、本実施の形態におけるセメント混練物の脱泡装置及びセメント板材の製造装置の構成について説明する。
本実施の形態におけるセメント板材の製造装置は、図1及び図2に示されるように、セメント組成物を連続的に混練する連続ミキサー1と、連続ミキサー1で混練されたセメント混練物に含まれる気泡を除く脱泡装置2と、脱泡装置2によって脱泡された未硬化のセメント混練物を板状に搬送する無端ベルト式の移動コンベア3とを備えている。
【0034】
さらに、本実施の形態におけるセメント板材の製造装置は、移動コンベア3上の未硬化セメント混練物の流れ幅を規定するために移動コンベア3の両側部に配置される一対のサイドプレート4、4と、上記未硬化セメント混練物の厚みを制御する厚み制御プレート5と、幅及び厚みを制御された板状未硬化セメント混練物の硬化を促進する複数の加熱養生ボックス6、6・・・とを備えている。
【0035】
連続ミキサー1は、セメント組成物である種々の材料が所定量、あるいは所定割合で供給され、これらの材料を連続的に混練するミキサーである。連続ミキサー1には様々な形態が考えられるが、安定した混練性の点から、ピンミキサーあるいはピンレスミキサーの総称で知られる回転板式ミキサーが使用される。
【0036】
脱泡装置2は、図3に示されるように、円筒状の中空部を有するケーシング2aと、このケーシング2aの外周部に設けられ連続ミキサー1で混練されたセメント混練物が供給される供給口2bと、同じくケーシング2aの外周部に設けられ脱泡されたセメント混練物を排出する排出口2cと、ケーシング2a内に配置されセメント混練物をケーシング2aの外周部内面に叩き付ける回転羽根2dとを備えている。回転羽根2dは矢印X2で示される回転方向に対向する平面状の打撃面2e、2eを備えている。
【0037】
また、脱泡装置2は、例えば図4に示されるように、円筒状の中空部を有するケーシング2aと、このケーシング2aの上面中央寄りに開口する供給口12bと、ケーシング2aの下面周縁部に開口する排出口12cと、ケーシング2a内に配置されるとともに矢印X3で示される方向へ回転し、側面に接触したセメント混練物を遠心力によってその側面に沿ってケーシング2aの外周部内面に叩き付ける回転円盤12dとを備えてなる脱泡装置12としても良い。この脱泡装置12は、排出口12cへ向けて傾斜して設置される。
【0038】
移動コンベア3は、脱泡装置2によって脱泡されたセメント混練物が供給される合成ゴム製の無端ベルトであるメインベルト3aと、このメインベルト3aを2箇所で支持する回転プーリー3b、3bと、この回転プーリー3b、3bの一方に接続されて回転プーリー3bを回転駆動させることによりメインベルト3aを移動させる駆動源であるメインベルト駆動用モータ3cと、セメント混練物が供給されるメインベルト3aの面(往路側)を裏面から支持するフレーム3dとから構成されている。
【0039】
サイドプレート4、4は、ステンレス製のプレートであり、移動コンベア3の移動方向における中心軸線から離間した所望の位置に、フレーム3dに配置される複数のアーム4a、4a・・・によって支持される。
【0040】
加熱養生ボックス6、6・・・は、メインベルト3aの往路側を覆う筺体内に赤外線加熱装置等の加熱装置を配置した加熱装置である。加熱養生ボックス6、6・・・による加熱は、メインベルト3aの材質やセメント混練物の硬化条件、あるいは移動コンベア3の運転条件等の条件によって適宜設定される。
【0041】
次に、本実施の形態におけるセメント板材の製造装置の作動状態について、速硬性セメントの一種である環境調和型セメント(エコセメント)を配合したセメント混練物からセメント板材を製造する場合を例に説明する。
【0042】
エコセメントは、都市ゴミ焼却灰や下水汚泥等、塩素を含有する産業廃棄物を主成分として利用することにより、速硬性の水硬性鉱物であるカルシウムクロロアルミネート(11CaO・7Al2O3・CaCl2)を含有する速硬性のセメントである。エコセメントを使用したコンクリートの強度は、一般のセメントを使用したコンクリートと同等かそれ以上であり、凝結時間が20〜40分という速硬性を有するため、コンクリート板等のセメント板材を連続的に生産するのに適している。
【0043】
エコセメントは、水及びフィラー等の材料とともに所定の割合で連続的に連続ミキサー1へ供給される。連続ミキサー1に供給された上記各材料は、連続ミキサー1によって混練されてエコセメント混練物となる。混練されたエコセメント混練物は、連続ミキサー1から脱泡装置2へと連続的に供給される。
【0044】
脱泡装置2では、回転羽根2dが所定の回転速度で回転している。回転羽根2dの回転速度は、気泡の脱泡率と密接な関わりがあり、最終製品であるセメント板材に望まれる曲げ強度や比重等の性状によって適宜設定される。供給口2bから供給されたエコセメント混練物は、回転羽根2dの打撃面2eによってケーシング2aの外周部内面に叩き付けられる。
【0045】
ケーシング2aの外周部内面に叩き付けられたエコセメント混練物に含まれる気泡は、その衝撃によって破泡する。従ってケーシング2aの外周部内面に叩き付けられたエコセメント混練物から気泡が均質に除かれる。気泡が除かれたエコセメント混練物は、回転羽根2dによって排出口2cへと移され、排出口2cから断続的に排出する。
【0046】
エコセメント混練物において気泡を形成していた空気は、回転羽根2dの回転に伴ってケーシング2aの外周部内面に沿って移動し、断続的に排出されるエコセメント混練物の合間に脱泡装置2から排出される。
【0047】
また、図4に示したような脱泡装置12を用いた場合においても、同様にエコセメント混練物から気泡が除かれる。脱泡装置12の場合は、所定の回転速度で回転する回転円盤12dの側面にエコセメント混練物が供給され、回転円盤12dの回転運動によって生じる遠心力によって供給されたエコセメント混練物がケーシング2aの外周部内面に叩き付けられ、エコセメント混練物に含まれていた気泡が破泡してエコセメント混練物中から除かれる。
【0048】
脱泡されたエコセメント混練物は、ケーシング2aの外周部内面に沿って排出口12cへ移動し、排出口12cから断続的に排出される。気泡を形成していた空気は、断続的に排出されるエコセメント混練物の合間に脱泡装置12から排出される。
【0049】
脱泡されたエコセメント混練物は、矢印X1方向に運転する移動コンベア3上に供給され、サイドプレート4、4及び厚み制御プレート5によって流れ幅及び厚みが規定される。このように板状に規定された未硬化エコセメント混練物は、移動コンベア3によって搬送され、サイドプレート4、4の終端付近では、板状の形状を維持可能な程度に硬化している。
【0050】
適度に硬化したエコセメント混練物は、移動コンベア3によって搬送され、加熱養生ボックス6、6・・・を通過する。このときエコセメント混練物の硬化が促進され、エコセメント混練物はさらに硬化する。
【0051】
その後、エコセメント混練物は所望の形状に切り分ける切断工程を経て、所望の形状に切り分けられたエコセメント混練物を本格的に硬化させるための養生工程へと送られ、最終製品であるセメント板材となる。
【0052】
続いて、本実施の形態におけるセメント板材の製造装置によって製造されたセメント板材の表面で観察される気泡の気泡数、及びセメント板材の曲げ強度を測定することにより、本実施の形態における脱泡装置2の有効性を評価する。
【0053】
上記評価に使用するために、比重あるいは脱泡条件の異なる10種類のセメント板材を作成した。これらの内の4種類のセメント板材(以下、実施例1〜4とする)は、エコセメント40重量部、フィラー材としてのフライアッシュ55重量部、ガラス繊維0.5重量部、メチルセルロース0.1重量部をそれぞれ予備混合し、この混合物と水道水を連続ミキサー1で混練した後、得られたエコセメント混練物を、回転羽根2dが4200rpmで稼動している脱泡装置2によって脱泡して得たセメント板材である。
【0054】
上記10種類のセメント板材の内の3種類のセメント板材(以下、実施例5〜7とする)は、エコセメント30重量部、ケイ石55重量部、消石灰15重量部を予備混合し、この混合物と、0.5重量部の減水剤を加えた50重量部の水とを連続ミキサー1で混練した後、目的の比重となるように界面活性剤による泡沫を添加してエコセメント混練物とし、このエコセメント混練物を回転羽根2dが920rpmで稼動している脱泡装置2によって脱泡して得たセメント板材である。
【0055】
また、実施例1〜4のブランクとして、実施例1〜4と同様の配合条件だが、脱泡装置2による脱泡を行わなかったエコセメント混練物からセメント板材を作成した(以下、比較例1、2とする)。さらに、実施例5〜7のブランクとして、実施例5〜7と同様の配合条件だが、脱泡装置2による脱泡を行わなかったエコセメント混練物からセメント板材を作成した(以下、比較例3とする)。
【0056】
これらのエコセメント混練物を、上記切断工程において、縦5cm、横20cm、高さ1.5cmに切断し、上記養生工程において硬化させてセメント板材を得た。この養生は、オートクレーブによって行い、そのときの養生条件は、
実施例1〜4、及び比較例1、2のセメント板材が、140℃、3時間
実施例5〜7、及び比較例3のセメント板材が、180℃、6時間
であった。
【0057】
そして、上記セメント板材のそれぞれについて、比重、表面で観察される気泡数、及び曲げ強度を測定した。気泡数の測定は、セメント板材の表面で観察される気泡のうち、直径が2〜3mm、及び3mm以上の気泡の数を数えた。また、曲げ強度の測定は、インストロン万能試験機を用いて3点曲げにて載荷し、支点間距離18cm、載荷速度1mm/分、の条件で測定した。これらの結果を以下の表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
表1からわかるように、脱泡装置2を使用して得られたセメント板材である実施例1〜7は、脱泡装置2を使用せずに得られた比較例1〜3に比べ、表面の気泡数の減少が確認された。特に、表面景観を悪くする直径3mm以上の気泡数は格段に減少することが確認された。また、脱泡装置2を使用することにより、セメント板材の表面や内部に含まれる気泡数を少なくすることができたため、セメント板材における曲げ強度の向上が確認された。
【0060】
以上からわかるように、本実施の形態におけるセメント板材の製造装置の脱泡装置2は、混練時に気泡が混入したエコセメント混練物をケーシング2aの外周部内面に叩き付ける構成としたことから、上記気泡が破泡することによりエコセメント混練物中から除かれ、外観が損なわれず、かつ曲げ強度の優れたセメント板材を製造することができる。
【0061】
本実施の形態における脱泡装置2は、エコセメント混練物と気泡との比重の違いによって気泡を分離するのではなく、破泡によって気泡を除去することから、邪魔板等の部材を必要としない。従って、エコセメント混練物がケーシング2a内に滞留することなく、連続供給及び連続排出が可能な構成であることから、エコセメント混練物を連続的、かつ安定状態で脱泡することができるので、エコセメント混練物のように速硬性を有するセメント混練物から製造されるセメント板材の製造において、高い生産性でセメント板材を製造するのに優れている。
【0062】
<第2の実施の形態>本実施の形態における要部概略模式図を図5に示す。本実施の形態におけるセメント板材の製造装置は、図5に示されるように、連続ミキサー1及び脱泡装置2からなる第1のセメント混練物供給装置10と、脱泡装置2を介さずに移動コンベア3へセメント混練物を供給する連続ミキサー13と、連続ミキサー1及び脱泡装置2からなる第2のセメント混練物供給装置11とを、移動コンベア3上方の所定の位置に備えている。
【0063】
そして、本実施の形態におけるセメント板材の製造装置は、第1のセメント混練物供給装置10からエコセメント混練物を移動コンベア3へ供給し、次いで、第1のセメント混練物供給装置10から供給されたエコセメント混練物の上へ脱泡装置2を介さずに移動コンベア3へセメント混練物を供給する連続ミキサー13からエコセメント混練物を供給し、次いで、脱泡装置2を介さずに移動コンベア3へセメント混練物を供給する連続ミキサー13から供給されたエコセメント混練物の上へ第2のセメント混練物供給装置11からエコセメント混練物を供給することにより、移動コンベア3上に、上面及び下面を構成する脱泡層と、これらの脱泡層に挟まれた未脱泡層とからなる三層構造の板状未硬化エコセメント混練物を形成する。
【0064】
上記三層構造の板状未硬化エコセメント混練物は、第1の実施の形態と同様の手順でセメント板材となる。こうして得られた三層構造のセメント板材を第1の実施の形態と同様に試験をし、脱泡装置2の有効性を評価する。
【0065】
本実施の形態におけるセメント板材の評価には、7種類のセメント板材を作成した。7種類の内、3種類のセメント板材(以下、実施例8〜10とする)は、第1の実施の形態における実施例1〜4と同様の配合条件により作成し、2種類のセメント板材(以下、実施例11、12とする)は、第1の実施の形態における実施例5〜7と同様の配合条件により作成した。
【0066】
また、ブランクとして脱泡装置2による脱泡を行わない単層のセメント板材として、1種類のセメント板材(以下、比較例4とする)を実施例8と同様の配合条件により作成し、最後の1種類のセメント板材(以下、比較例5とする)を実施例11と同様の配合条件により作成した。作成したセメント板材の大きさは、実施例8〜10では縦30cm、横30cm、高さ1.5cmであり、実施例11、12では縦30cm、横30cm、高さ3.5cmであった。また、養生条件及び曲げ強度試験は、第1の実施の形態と同様とした。
これらの実施例及び比較例における試験結果を、以下の表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】
表2の結果からわかるように、上面部及び下面部を構成するエコセメント混練物を脱泡させて三層構造としたセメント板材である実施例8〜12は、表面及び裏面に気泡の脱泡が行われていることから、セメント板材の上面及び下面における気泡が減少し、表面性状が向上していることが確認された。また、これらのセメント板材は、比較例4、5で示される単層構造のセメント板材に比べ、上面及び下面の気泡による空隙が減少することから、表層部の組織が緻密化されており、曲げ強度も向上することが確認された。
【0069】
このように、本実施の形態におけるセメント板材の製造装置は、脱泡されたエコセメント混練物と、脱泡されていないエコセメント混練物とを、移動コンベア3上における所定の位置に供給する構成としたので、セメント板材の少なくとも一側面である上面及び下面が脱泡されたエコセメント混練物からなる三層構造のセメント板材を製造することができ、かつこのセメント板材の上面及び下面における強度が増すことから、曲げ強度の強い三層構造セメント板材を製造することができる。
【0070】
また、セメント板材の上面及び下面を、脱泡されたエコセメント混練物から形成したことから、上面及び下面に観察される気泡を減少させることができ、強度だけではなく外観も優れたセメント板材を製造することができる。
【0071】
【発明の効果】
本発明のセメント混練物の脱泡装置は、円形の中空部を有するケーシングの適所にセメント混練物の供給口を設けるとともに、このケーシングの外周部の適所にセメント混練物の排出口を設け、前記ケーシング内にセメント混練物を前記ケーシングの外周部内面に叩き付ける回転体を設けたことから、セメント混練物中の気泡が破泡してセメント混練物中から除かれるので、表面平滑性及び曲げ強度、圧縮強度等の物理特性に優れたセメント硬化物を提供することができる。
【0072】
また、本発明のセメント混練物の脱泡装置は、上記回転体による打撃や遠心力によってセメント混練物をケーシングの外周部内面に叩き付けることにより脱泡する構成とするとともに、ケーシングの適所に排出口を設けた構成としたことから、ケーシングの外周部内面に叩き付けられるまでの間に、セメント混練物が滞留するような構造がなく、また、外周部内面に叩き付けられて脱泡されたセメント混練物をそのまま排出することができる。従って、上記脱泡装置は、速硬性を有するセメント混練物から気泡を連続的に脱泡することができる。
【0073】
そして、本発明のセメント板材の製造装置は、上記第1及び第2のセメント混練物供給装置と、上記脱泡装置を介さずに前記移動コンベアへセメント混練物を供給する連続ミキサーとを備えることにより、表面(上面または下面)あるいは側面等、セメント板材の少なくとも一面となる部位が、脱泡されたセメント混練物によって形成される構成としたことから、内部に異なる比重を有する部位から構成される積層型あるいはその他のセメント板材を製造することができるとともに、これらのセメント板材における側面あるいは表面の平滑性、及びセメント板材における物理特性、の優れたセメント板材を製造することができる。
【0074】
さらに、本発明のセメント混練物の脱泡装置及びセメント板材の製造装置は連続式の装置であることから、セメント混練物に、少なくともセメントと水とフィラーとを含有する速硬性セメント混練物を使用すると、上記特性を有する優れたセメント板材を高い生産性で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるセメント板材の製造装置の第1の実施の形態を示す概略側面図である。
【図2】本発明におけるセメント板材の製造装置の第1の実施の形態を示す概略上面図である。
【図3】本発明におけるセメント混練物の脱泡装置の第1の実施の形態の示す要部断面図である。
【図4】本発明におけるセメント混練物の脱泡装置の他の実施の形態を示す要部断面図である。
【図5】本発明におけるセメント板材の製造装置の第2の実施の形態を示す要部概略側面図である。
【符号の説明】
1 連続ミキサー
2、12 脱泡装置
2a ケーシング
2b、12b 供給口
2c、12c 排出口
2d 回転羽根
2e 打撃面
3 移動コンベア
3a メインベルト
3b 回転プーリー
3c メインベルト駆動用モータ
3d フレーム
4 サイドプレート
5 厚み制御プレート
6 加熱養生ボックス
10 第1のセメント混練物供給装置
11 第2のセメント混練物供給装置
12d 回転円盤
13 連続ミキサー
X1 移動コンベア3の運転方向を示す矢印
X2 回転羽根2dの回転方向を示す矢印
X3 回転円盤12dの回転方向を示す矢印
Claims (13)
- セメント混練物中の気泡を減少させる脱泡装置であって、円形の中空部を有するケーシングの適所にセメント組成物を連続して混練する連続ミキサーによって混練された未硬化セメント混練物が供給される供給口を設けるとともに、このケーシングの外周部の適所にセメント混練物の排出口を設け、所定の回転速度で回転することで前記ケーシング内にセメント混練物を前記ケーシングの外周部内面に叩き付けて前記気泡を破泡する回転体を設けたことを特徴とするセメント混練物の脱泡装置。
- 前記回転体は、回転方向に対向する打撃面を有し、この打撃面によりセメント混練物を前記ケーシングの外周部内面に叩き付ける回転羽根であることを特徴とする請求項1記載のセメント混練物の脱泡装置。
- 前記回転体は、側面に接触したセメント混練物を遠心力によりその側面に沿って前記ケーシングの外周部内面に叩き付ける回転円盤であることを特徴とする請求項1記載のセメント混練物の脱泡装置。
- 前記セメント混練物は、少なくともセメントと水とフィラーとを含有する速硬性セメント混練物であることを特徴とする請求項1記載のセメント混練物の脱泡装置。
- 前記所定の回転速度は、前記セメント混練物の配合条件に基づいて決定されることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のセメント混練物の脱泡装置。
- セメント組成物を連続して混練する連続ミキサーと、この連続ミキサーによって混練された未硬化セメント混練物を板状に搬送する移動コンベアと、を備えたセメント板材の製造装置において、
円形の中空部を有するケーシングの適所に前記連続ミキサーによって混練された未硬化セメント混練物が供給される供給口を設けるとともに、このケーシングの外周部の適所にセメント混練物を前記移動コンベアに対して供給する排出口を設け、所定の回転速度で回転することで前記ケーシング内にセメント混練物を前記ケーシングの外周部内面に叩き付けて前記気泡を破泡する回転体を設けた前記セメント混練物の脱泡装置を備え、
この脱泡装置を経て前記移動コンベアに供給される前記未硬化セメント混練物が、移動コンベア上の未硬化板状セメント混練物の少なくとも一面を形成するように移動コンベアへ供給されることを特徴とするセメント板材の製造装置。 - 前記連続ミキサー及び前記脱泡装置からなる第1のセメント混練物供給装置と、
前記脱泡装置を介さずに前記移動コンベアへセメント混練物を供給する連続ミキサーとを備え、
前記第1のセメント混練物供給装置から前記移動コンベアへセメント混練物を供給し、次いで、第1のセメント混練物供給装置から供給されたセメント混練物の上へ、前記脱泡装置を介さずに前記移動コンベアへセメント混練物を供給する連続ミキサーからセメント混練物を供給することを特徴とする請求項6記載のセメント板材の製造装置。 - 前記第1のセメント混練物供給装置の連続ミキサー及び脱泡装置とは別の、連続ミキサー及び脱泡装置からなる第2のセメント混練物供給装置をさらに備え、
前記脱泡装置を介さずに前記移動コンベアへセメント混練物を供給する連続ミキサーから供給されたセメント混練物の上へ、前記第2のセメント混練物供給装置からセメント混練物をさらに供給することを特徴とする請求項7記載のセメント板材の製造装置。 - 前記連続ミキサー及び前記脱泡装置からなる第1のセメント混練物供給装置と、
前記脱泡装置を介さずに前記移動コンベアへセメント混練物を供給する連続ミキサーと、
前記第1のセメント混練物供給装置の連続ミキサー及び脱泡装置とは別の、連続ミキサー及び脱泡装置からなる第2のセメント混練物供給装置とを備え、
前記脱泡装置を介さずに前記移動コンベアへセメント混練物を供給する連続ミキサーから前記移動コンベアへセメント混練物を供給するとともに、前記第1及び第2のセメント混練物供給装置から、該脱泡装置を介さずに前記移動コンベアへセメント混練物を供給する連続ミキサーから前記移動コンベアへ供給されたセメント混練物の両表面へセメント混練物を供給することを特徴とする請求項6記載のセメント板材の製造装置。 - 前記脱泡装置の回転体は、回転方向に対向する打撃面を有し、この打撃面によりセメント混練物を前記ケーシングの外周部内面に叩き付ける回転羽根であることを特徴とする請求項6記載のセメント板材の製造装置。
- 前記脱泡装置の回転体は、側面に接触したセメント混練物を遠心力によりその側面に沿って前記ケーシングの外周部内面に叩き付ける回転円盤であることを特徴とする請求項6記載のセメント板材の製造装置。
- 前記セメント混練物は、少なくともセメントと水とフィラーとを含有する速硬性セメント混練物であることを特徴とする請求項6記載のセメント板材の製造装置。
- 前記所定の回転速度は、前記セメント混練物の配合条件に基づいて決定されることを特徴とする請求項6から12の何れか1項に記載のセメント板材の製造装置。
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