JP4464619B2 - 電気泳動表示装置およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気泳動表示装置とその製造方法に係り、特に電気泳動粒子と分散媒体を収納したマイクロカプセルを電気泳動表示素子として使用した電気泳動表示装置と、このような電気泳動表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2002−357853号公報
【特許文献2】
特開2002−333643号公報
2枚の電極間に電気泳動粒子の分散液を挟み込み、電極間に電圧を印加することにより電気泳動粒子の運動を制御し、光学的反射特性を変化させて表示する電気泳動表示装置が、電子ペーパー等の用途で注目されている。また、電気泳動粒子と分散媒体を収納したマイクロカプセルを電気泳動表示素子として2枚の電極間に挟み込み、この電気泳動表示素子に電圧を印加することにより、電気泳動粒子がマイクロカプセル内を異なる極性を有する電極に向かって電気泳動する現象を利用した電気泳動表示装置も開発されている。(特許文献1)
一方、減法混色法によるカラー表示を可能とするために、電気泳動性を有する複数色の光透過性粒子を含む電気泳動部を縦方向に少なくとも2層以上に積層した電気泳動表示装置が開発されている。(特許文献2)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のマイクロカプセルを使用した電気泳動表示装置は、バインダー水溶液中にマイクロカプセルを分散させた塗布液をパネル電極面に均一に塗布し、次いで乾燥させて電気泳動表示素子層を形成し、その後、対極パネルを接着して作製されている。
しかし、上記の塗布液の調製段階では、電気泳動粒子の微油滴分散乳化やマイクロカプセルの製造を容易にするために、水溶液中でその処理を行っており、さらに、結合材としてポリビニルアルコール、その他の水溶性高分子材料を適当量含んでいる。したがって、マイクロカプセルを分散含有する塗布液は、水系のチキソトロピックな溶液であり、このため、塗布特性が悪く、泡の混入等を生じ易く、均一な電気泳動表示素子層を形成することが容易でないという問題があった。また、表示に必要な十分な厚みの電気泳動表示素子層を得るためには、乾燥に長時間を要するという問題もあった。さらに、全面にマイクロカプセルを使用した電気泳動表示素子層を備えているので、例えば、パネル電極が所定のパターン形状を有する場合、電極が形成されていない基板上にも電気泳動表示素子層が存在することになり、コントラストの向上に限界があるという問題もあった。
【0004】
一方、カラー表示が可能な従来の電気泳動表示装置は、構造が複雑で製造が難しく、また、光透過性粒子を引き寄せて透過光をカラー光としないための光遮断部が必要であり、このため開口率に限界があり、コントラストも低いという問題があった。
本発明は上述のような実情に鑑みてなされたものであり、コントラストの高い高品質表示が可能な電気泳動表示装置と、このような電気泳動表示装置を簡便に製造するための製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明は、電極間に電気泳動表示素子層を備えた電気泳動表示装置において、少なくとも一方の電極は、所定のパターン形状を有するパターン電極であり、前記電気泳動表示素子層は、電気泳動粒子と分散媒体をマイクロカプセルに収納してなる電気泳動表示素子が高分子バインダーを介して前記パターン電極上に固着されたものであり、前記高分子バインダーは前記パターン電極上のみに存在するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記パターン電極は、電気的に独立した複数系統のパターン電極からなるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記電気泳動表示素子層を構成する電気泳動表示素子の分散媒体の色が各系統のパターン電極毎に異なるような構成とした。
本発明の他の態様として、電気泳動表示素子の分散媒体の色は、少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3種であるような構成とした。
【0006】
本発明は、電極間に電気泳動表示素子層を備えた電気泳動表示装置の製造方法において、電気泳動粒子と分散媒体をマイクロカプセルに収納した電気泳動表示素子が高分子バインダー溶液中に分散された電着液中に、所定のパターン形状を有するパターン電極を有する基板を対向電極とともに浸漬し、所望のパターン電極と対向電極間に電圧を印加して前記高分子バインダーの電着に付随した共沈を利用した電着により、該パターン電極上に前記電気泳動表示素子を配列させ、次いで、前記基板を電着液から取り出して乾燥することにより電気泳動表示素子層を形成する工程を有するような構成とした。
【0007】
本発明の他の態様として、電着液中で電気泳動表示素子が界面活性剤により乳化されているような構成とした。
【0008】
上記のような本発明では、電気泳動表示素子がパターン電極上に固着されて電気泳動表示素子層が形成されているので、パターン電極による電気泳動表示素子への電圧印加により、電気泳動粒子がマイクロカプセル内を異なる電荷を有する電極に向かって電気泳動する現象を利用するとともに、電気泳動表示素子層(パターン電極)の存在しない部位の色を背景色として利用した表示が可能となる。また、高分子バインダーの電着に付随した電気泳動表示素子の共沈や、マイクロカプセル自身の電気泳動性を利用した電気泳動表示素子の電着により電気泳動表示素子層を形成するので、泡の混入や厚みムラのない均一な電気泳動表示素子層をパターン電極上のみに簡便に形成できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
電気泳動表示装置
図1は本発明の電気泳動表示装置の一実施形態を示す部分縦断面図である。図1において、本発明の電気泳動表示装置1は、透明パターン電極3を一方の面に備えた透明基板2と、透明パターン電極7を一方の面に備えた透明基板6とを電気泳動表示素子層10を介して対向させたものである。電気泳動表示素子層10は、透明パターン電極3と透明パターン電極7の間に電気泳動表示素子11が固着されたものである。
【0010】
透明パターン電極3は、電気的に独立した3種の透明パターン電極3Y,3M,3Cからなり、また、透明パターン電極7も電気的に独立した3種の透明パターン電極7Y,7M,7Cからなっている。そして、透明パターン電極3Yと7Yが電気泳動表示素子11Yを介し、透明パターン電極3Mと7Mが電気泳動表示素子11Mを介し、透明パターン電極3Cと7Cが電気泳動表示素子11Cを介して、それぞれ対向するように透明基板2と透明基板6とが配設されている。
透明基板2,6は、例えば、ガラス基板、透明樹脂基板等を使用することができ、厚みは10μm〜5mm、好ましくは25〜200μmの範囲で適宜設定することができる。尚、透明基板2,6の一方、すなわち、表示認識者から見て背面に位置する基板を、不透明な基板とすることもできる。この場合、基板として、電極面とは異なるもう一方の基板表面を粗面化あるいは金属膜を蒸着した不透明なガラス基板、染料または顔料を練り込んだ不透明樹脂基板等を使用することができ、この基板上に形成される電極も、下記のような透明電極でなく、Cu、Ag、Au、Al等の金属電極であってもよい。
【0011】
上記の透明パターン電極3Yと7Y、透明パターン電極3Mと7M、透明パターン電極3Cと7Cは、それぞれ図示していない電圧印加装置に接続され、例えば、印加電圧1〜100Vの範囲で任意に電極の電荷を制御可能とされている。上記のような透明パターン電極は、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等を用いて、スパッタリング、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法により形成することができる。また、各透明パターン電極の線幅は10〜100μm程度の範囲で、電極の間隙は10〜100μm程度の範囲でそれぞれ設定することができる。
尚、本発明におけるパターン電極とは、上記のような微細パターンからなるパターン電極のみではなく、例えば、表示画面の全面に設けられた透明電極であって、基板の周辺部のシールド部に相当する部位には電極が存在しないようなパターンからなる電極も含むものである。
【0012】
電気泳動表示素子11は、電気泳動粒子12と分散媒体13をマイクロカプセル14に収納したものである。そして、電気泳動表示素子11Yでは、分散媒体13としてイエロー色の分散媒体13Yが用いられ、電気泳動表示素子11Mでは、分散媒体13としてマゼンタ色の分散媒体13Mが用いられ、また、電気泳動表示素子11Cでは、分散媒体13としてシアン色の分散媒体13Cが用いられている。
【0013】
電気泳動粒子12としては、有色または無色(白色)の無機顔料粒子、有機顔料粒子を用いることがで可能である。無機顔料粒子としては、鉛白、亜鉛華、リトポン、二酸化チタン、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、カオリン、雲母、硫酸バリウム、グロスホワイト、アルミナホワイト、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、カドミウムイエロー、カドミウムリトポンホワイト、黄色酸化鉄、チタンイエロー、チタンバリウムイエロー、カドミウムオレンジ、カドミウムリトポンオレンジ、モリブデートオレンジ、ベンガラ、鉛丹、銀朱、カドミウムレッド、カドミウムリトポンレッド、アンバー、褐色酸化鉄、亜鉛鉄クロムブラウン、クロムグリーン、酸化クロム、ピリジアン、コバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、チタンコバルトグリーン、紺青、コバルトブルー、群青、セルリアンブルー、コバルトアルミニウムクロムブルー、コバルトバイオレット、ミネラルバイオレット、カーボンブラック、鉄黒、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅クロムブラック、銅クロムマンガンブラック、黒色低次酸化チタン(チタンブラック)、アルミニウム粉、銅粉、鉛粉、錫粉、亜鉛粉等を使用することができる。また、有機顔料粒子としては、ファストイエロー、ジスアゾイエロー、縮合アゾイエロー、アントラピリミジンイエロー、イソインドリンイエロー、銅アゾメチンイエロー、キノフタロインイエロー、ベンズイミダゾロンイエロー、ニッケルジオキシムイエロー、モノアゾイエローレーキ、ジニトロアニリンオレンジ、ピラゾロンオレンジ、ペリノンオレンジ、ナフトールレッド、トルイジンレッド、パーマネントカーミン、ブリリアントファストスカーレッド、ピラゾロンレッド、ローダミン6Gレーキ、パーマネントレッド、リソールレッド、ボンレーキレッド、レーキレッド、ブリリアントカーミン、ボルドー10B、ナフトールレッド、キナクリドンマゼンタ、縮合アゾレッド、ナフトールカーミン、ペリレンスカーレッド、縮合アゾスカーレッド、ベンズイミダゾロンカーミン、アントラキノニルレッド、ペリレンレッド、ペリレンマルーン、キナクリドンマルーン、キナクリドンスカーレッド、キナクリドンレッド、ジケトピロロピロールレッド、ベンズイミダゾロンブラウン、フタロシアニングリーン、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、アルカリブルートーナー、インダントロンブルー、ローダミンBレーキ、メチルバイオレットレーキ、ジオキサジンバイオレット、ナフトールバイオレット等を使用することができる。電気泳動粒子12の平均粒径は20nm〜1μm程度が好ましい。尚、電気泳動粒子12は上記のものに限定されるものではない。
【0014】
分散媒体13は、例えば、芳香族炭化水素として、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ドデシルベンゼン等のアルキルベンゼン誘導体、フェニルキシリルエタン、1,1−ジトリルエタン、1,2−ジトリルエタン、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニルエタン)(BDMF)等のジアリルアルカン誘導体、ジイソプロピルナフタレン等のアルキルナフタレン誘導体、モノイソプロピルフェニル、イソプロピルフェニル、イソアミルビフェニル等のアルキルビフェニル誘導体、各種割合にて水素化されたターフェニル誘導体、ジベンジルトルエン等のトリアリルジメタン誘導体、ベンジルナフタレン誘導体、フェニレンオキサイド誘導体、ジアルリアルキレン誘導体、アリルインダン誘導体、ポリ塩素化ビフェニル誘導体、ナフテン系炭化水素等が挙げられる。また、ヘキサン、シクロヘキサン、ケロシン、アイソバー、パラフィン系炭化水素等の脂肪族炭化水素類、クロロホルム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ジクロロメタン、臭化エチル等のハロゲン化炭化水素類、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリシクロヘキシル等のリン酸エステル類、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジウラシル、フタル酸ジシクロヘキシル等のフタル酸エステル類、オレイン酸ブチル、ジエチレングリコールジベンゾエート、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、トリメリット酸トリオクチル、クエン酸アセチルトリエチル、マレイン酸オクチル、マレイン酸ジブチル、酢酸エチル等のカルボン酸エステル類、塩素化パラフィン、N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−ターシャリオクチルアニリン等が挙げられる。尚、分散媒体13は上記のものに限定されるものではない。さらに、本発明においては、上記の分散媒体を単独で、または、2種以上を混合して使用することができる。
【0015】
これらの分散媒体に、スピリットブラック(SB、SSBB、AB)、ニグロシンベース(SA、SAP、SAPL、EE、EEL、EX、EXBP、EB)、オイルイエロー(105、107、129、3G、GGS)、オイルオレンジ(201、PS、PR)、ファーストオレンジ、オイルレッド(5B、RR、OG)、オイルスカーレット、オイルピンク312、オイルバイオレット#730、マクロレックスブルーRR、スミブラストグリーンG、オイルブラウン(GR、416)、スーダンブラックX60、オイルグリーン(502、BG)、オイルブルー(613、2N、BOS)、オイルブラック(HBB、860、BS)、バリファーストイエロー(1101、1105、3108、4120)、バリファーストオレンジ(3209、3210)、バリファーストレッド(1306、1355、2303、3304、3306、3320)、バリファーストピンク2310N、バリファーストブラウン(2402、3405)、バリファーストブルー(3405、1501、1603、1605、1607、2606、2610)、バリファーストバイオレット(1701、1702)、バリファーストブラック(1802、1807、3804、3810、3820、3830)等の染料を適宜選択して含有させることにより、各色の分散媒体13Y,13M,13Cとすることができる。
【0016】
また、マイクロカプセル14の壁膜材料としては、ポリウレタン、ポリ尿素、ポリ尿素−ポリウレタン、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホンアミド、ポリカーボネート、ポリスルフィネート、エポキシリ、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、ゼラチン等を使用することができ、壁膜の厚みは50nm〜1μm、マイクロカプセル14の直径は1〜100μm程度の範囲で設定することができる。
電気泳動表示素子層10は、上記のような電気泳動表示素子11が透明パターン電極3上に1層配列、あるいは、多層配列されて構成されており、厚みが略均一であり、例えば、厚みのバラツキ幅を5μm以下とすることができる。尚、本発明における厚みのバラツキ幅とは、東京精密(株)製の表面粗さ形状測定器サーフコム480A型を使用し、触針の先端半径:5μm、荷重:400mgで、測定長:1mm、測定速度:0.06mm/秒の条件にて電気泳動表示素子層の表面粗さ測定を行ったときの最大高さ(Rmax)を意味する。
【0017】
このような本発明の電気泳動表示装置1では、透明パターン電極3(3Y,3M,3C)と透明パターン電極7(7Y,7M,7C)による電気泳動表示素子層10への電圧印加により、電気泳動表示素子層10を構成する電気泳動表示素子11の電気泳動粒子12がマイクロカプセル14内を異なる電荷を有する電極に向かって電気泳動する現象を利用したカラー表示が可能である。また、本発明の電気泳動表示装置1では、電気泳動表示素子層10(透明パターン電極3,7)が存在しない部位の色を背景色として利用した表示が可能となり、コントラストに優れた高品質表示が可能な電気泳動表示装置となる。例えば、表示認識者から見て背面に位置する基板を着色基板としたり、この基板に着色層や光反射層を設けることにより、電気泳動表示素子層10(透明パターン電極3,7)が存在しない部位において、基板の色を背景色として積極的に利用することが可能となる。
【0018】
尚、上述の電気泳動表示装置の実施形態は、Y,M,Cの3色カラー表示が可能なものであるが、本発明の電気泳動表示装置はこれに限定されるものではない。例えば、分散媒体13の色を所望の色とした1種類の電気泳動表示素子11を使用して電気泳動表示素子層10を形成することにより、分散媒体13の色と電気泳動粒子12の色を用いた単色表示の電気泳動表示装置とすることもできる。
【0019】
電気泳動表示装置の製造方法
次に、本発明の電気泳動表示装置の製造方法の一実施形態を、図2及び図3を参照しながら、上述の電気泳動表示装置1の製造を例として説明する。
まず、電気的に独立した3種の透明パターン電極3Y,3M,3Cが、透明パターン電極3として一方の面に形成された透明基板2(図3(A)参照)を、電気泳動表示素子11Yと高分子バインダーが含有される電着液21Y中に対向電極22とともに浸漬する(図2)。そして、透明パターン電極3Yと対向電極22との間に所定の電圧を印加することにより、高分子バインダーの電着に付随した電気泳動表示素子11Yの共沈や、マイクロカプセル自身の電気泳動性を利用した電気泳動表示素子11Yの電着により、透明パターン電極3Y上に電気泳動表示素子11Yを配列する。その後、透明基板2を電着液21Yから取り出して乾燥することにより、透明パターン電極3Y上に電気泳動表示素子11Yからなる電気泳動表示素子層10を形成する(図3(A))。
【0020】
次に、上記の透明基板2を、電気泳動表示素子11Mと高分子バインダーが含有される電着液中に対向電極とともに浸漬し、透明パターン電極3Mと対向電極との間に所定の電圧を印加することにより、透明パターン電極3M上に電気泳動表示素子11Mを配列する。その後、透明基板2を電着液から取り出して乾燥することにより、透明パターン電極3M上に電気泳動表示素子11Mからなる電気泳動表示素子層10を形成する(図3(B))。
さらに、上記の透明基板2を、電気泳動表示素子11Cと高分子バインダーが含有される電着液中に対向電極とともに浸漬し、透明パターン電極3Cと対向電極との間に所定の電圧を印加することにより、透明パターン電極3C上に電気泳動表示素子11Cを配列する。その後、透明基板2を電着液から取り出して乾燥することにより、透明パターン電極3C上に電気泳動表示素子11Cからなる電気泳動表示素子層10を形成する(図3(C))。
【0021】
次いで、電気的に独立した3種の透明パターン電極7Y,7M,7Cからなる透明パターン電極7を一方の面に備えた透明基板6を、電気泳動表示素子層10を介して対向配設することにより、本発明の電気泳動表示装置1が得られる(図3(D))。この透明基板6の対向配設では、透明パターン電極3Yと7Yが電気泳動表示素子11Yを介し、透明パターン電極3Mと7Mが電気泳動表示素子11Mを介し、透明パターン電極3Cと7Cが電気泳動表示素子11Cを介して、それぞれ対向するように位置合わせを行う。
尚、透明パターン電極3Y,3M,3C上への電気泳動表示素子層10の形成順序は、特に制限されるものではない。
【0022】
次に、本発明の電気泳動表示装置の製造方法の他の実施形態を、図4及び図5を参照しながら、上述の電気泳動表示装置1の製造を例として説明する。
まず、少なくとも表面が導電性を有する基板32の表面に透明パターン電極3Yに対応した開口部33Yを有する絶縁パターン33を形成することにより、透明パターン電極3Yに対応したパターン形状で導電性表面が露出して電極部32Yを構成している電極原版31Yを作製する(図4(A))。基板32としては、例えば、ステンレス基板や、金、銀、銅、Al基板等を使用することができる。また、樹脂基板、セラミックス基板等の表面に金、銀、銅、Al等の金属層を備えた基板を使用することができる。
【0023】
また、基板32の電極部32Y表面には、電着に影響のない薄い剥離層を設けてもよい。このような剥離層は、イオン形成基を有するオルガノポリシロキサン樹脂、例えば、エポキシ基含有オルガノポリシロキサンのエポキシ基をカルボン酸等の陰イオン形成性基を含有する化合物の存在下にて、3級アミン、3級ホスフィンまたは2級スルフィドと反応させてオニウム塩基を導入したもの、γ−ヒドロキシプロピル基等のアルコール性水酸基を含有するオルガノポリシロキサンにジカルボン酸無水物を反応させてなるカルボキシル基含有オルガノポリシロキサンのアミン中和物等を用いて形成することができ、厚みは、例えば、0.1〜5μmの範囲で設定することができる。
【0024】
次いで、この電極原版31Yを、電気泳動表示素子11Yと高分子バインダーが含有される電着液中に対向電極とともに浸漬し、電極原版31Yと対向電極との間に所定の電圧を印加することにより、高分子バインダーの電着に付随した電気泳動表示素子11Yの共沈や、マイクロカプセル自身の電気泳動性を利用した電気泳動表示素子11Yの電着により、電極原版31Yの電極部32Y上に電気泳動表示素子11Cを配列する。その後、電極原版31Yを電着液から取り出して乾燥し、電気泳動表示素子11Yからなる電気泳動表示素子層10を形成する(図4(B))。
【0025】
一方、電気的に独立した3種の透明パターン電極3Y,3M,3Cからなる透明パターン電極3が一方の面に形成された透明基板2を準備し、各透明パターン電極3Y,3M,3Cを覆うように紫外線硬化型接着剤層8′を形成する。そして、上記の電極原版31Yを、電気泳動表示素子11Yからなる電気泳動表示素子層10と透明パターン電極3Yとが一致するように位置合わせして圧着し、紫外線硬化型接着剤層8′上に電気泳動表示素子層10を当接する。この状態でマスク35Yを介して透明基板2側から紫外線を照射する(図4(C))。その後、電極原版31Yを剥離することにより、透明パターン電極3Y上の紫外線硬化型接着剤層8′が硬化して形成された樹脂層8に電気泳動表示素子11Yが固着された状態で転写される(図4(D))。上記の樹脂層8の厚みは、透明パターン電極3Yに電圧を印加したときに、電気泳動表示素子11の電気泳動粒子12が分散媒体13Y中を泳動可能な範囲で設定され、例えば、1〜10μm程度の範囲で設定することができる。
【0026】
次に、少なくとも表面が導電性を有する基板32の表面に透明パターン電極3Mに対応した開口部33Mを有する絶縁パターン33を形成することにより、透明パターン電極3Mに対応したパターン形状で導電性表面が露出して電極部32Mを構成している電極原版31Mを作製する。次いで、この電極原版31Mを、電気泳動表示素子11Mと高分子バインダーが含有される電着液中に対向電極とともに浸漬し、電極原版31Mと対向電極との間に所定の電圧を印加することにより、電極原版31Mの電極部32M上に電気泳動表示素子11Mを配列する。その後、電極原版31Mを電着液から取り出して乾燥し、電気泳動表示素子11Mからなる電気泳動表示素子層10を形成する(図5(A))。
【0027】
次に、この電極原版31Mを、電気泳動表示素子11Mからなる電気泳動表示素子層10と透明パターン電極3Mとが一致するように位置合わせして透明基板2に圧着し、紫外線硬化型接着剤層8′上に電気泳動表示素子層10を当接する。この状態でマスクを介して透明基板2側から紫外線を照射して、透明パターン電極3M上の紫外線硬化型接着剤層8′を硬化させる。その後、電極原版31Mを剥離することにより、透明パターン電極3M上の紫外線硬化型接着剤層8′が硬化して形成された樹脂層に電気泳動表示素子11Mが固着された状態で転写される(図5(B))。
【0028】
さらに、少なくとも表面が導電性を有する基板32の表面に透明パターン電極3Cに対応した開口部33Cを有する絶縁パターン33を形成することにより、透明パターン電極3Cに対応したパターン形状で導電性表面が露出して電極部32Cを構成している電極原版31Cを作製する。次いで、この電極原版31Cを、電気泳動表示素子11Cと高分子バインダーが含有される電着液中に対向電極とともに浸漬し、電極原版31Cと対向電極との間に所定の電圧を印加することにより、電極原版31Cの電極部32C上に電気泳動表示素子11Cを配列する。その後、電極原版31Cを電着液から取り出して乾燥し、電気泳動表示素子11Cからなる電気泳動表示素子層10を形成する(図5(C))。
【0029】
次に、この電極原版31Cを、電気泳動表示素子11Cからなる電気泳動表示素子層10と透明パターン電極3Cとが一致するように位置合わせして透明基板2に圧着し、紫外線硬化型接着剤層8′上に電気泳動表示素子層10を当接する。この状態でマスクを介して透明基板2側から紫外線を照射して、透明パターン電極3C上の紫外線硬化型接着剤層8′を硬化させる。その後、電極原版31Cを剥離することにより、透明パターン電極3C上の紫外線硬化型接着剤層8′が硬化して形成された樹脂層に電気泳動表示素子11Cが固着された状態で転写される(図5(D))。
次いで、電気的に独立した3種の透明パターン電極7Y,7M,7Cからなる透明パターン電極7を一方の面に備えた透明基板6を、電気泳動表示素子層10を介して対向配設する。これにより、本発明の本発明の電気泳動表示装置1が得られる。
【0030】
上記のような電極原版を使用する製造方法では、電極原版31Y,31M,31Cは反復して使用することができる。また、電極原版に形成された良好な電気泳動表示素子層10のみを選択的に使用することができ、簡便、かつ、合理的な工程を組むことができる。
尚、電極原版31Y,31M,31Cを使用した透明パターン電極3Y,3M,3C上への電気泳動表示素子層10の転写形成順序は、特に制限されるものではない。
【0031】
ここで、上述の本発明の電気泳動表示装置の製造方法における電着液中での電極上への電気泳動表示素子の配列について説明する。
本発明で使用する電着液は、高分子バインダー水溶液中に微細に乳化分散している電気泳動表示素子を含み、この電気泳動表示素子をカチオンまたはアニオンとして挙動させ、電着を可能とするものである。このような電着液は、例えば、一般的な乳化液の作製方法に準じて、適当な乳化剤の存在下で水溶液中にマイクロカプセル化された電気泳動表示素子を混合し、強力な機械的攪拌や超音波攪拌等を行うことで、マイクロカプセルの乳化液として作製することができる。また、結合剤として共存する高分子バインダー(例えば、ポリビニルアルコール等)が安定的に乳化を促進することもある。
【0032】
電気泳動表示素子のマイクロカプセル化は、従来公知の一般的マイクロカプセル化技術を使用することができる。一般的マイクロカプセル化法としては、合成反応を用いる界面重合法、in-situ重合法、高分子物性変化を生じさせる液中硬化被覆法等が挙げられる。また、物理化学的作製方法として、相分離を利用したコアセルベーション法、界面沈殿法(液中濃縮法、液中乾燥法、二次エマルジョン法)および融解分離法等が挙げられる。
【0033】
上記の界面重合法は重縮合あるいは重付加反応するような2種のモノマーとして、水溶性のものと油溶性のものを選択し、いずれかを分散させて界面で反応させる方法である。また、上記のin-situ重合法は、核材の内または外の一方からリアクタント(モノマーや開始剤)を供給し、カプセル壁膜表面で反応させる方法である。液中硬化被覆法(オリフィス法)は、予め核材を壁膜材でカプセル化した後、その壁膜を硬化液中で硬化する方法である。
上記のコアセルベーション法は、水溶液系および有機溶媒系のいずれでも用いることができる。水溶液系では、溶解性の減少により相分離を生じさせる単純コアセルベーション法、電気的相互作用により相分離を生じさせる複合コアセルベーション法を用いることができる。有機溶媒系では、溶解性や温度等の変化による相分離現象を利用することができる。また、上記の界面沈殿法は、激しい反応や急激なpH変化等を伴わない、温和な条件でカプセル化が可能な方法であり、例えば、電気泳動表示素子を分散した水溶液を疎水性高分子の溶剤溶液中に分散させた後、さらに保護コロイド溶液に分散させるものである。上記の融解分散法は、壁膜材としてワックスやポリエチレンのような蝋状物質を用いるものであり、加熱下で核材を蝋状物質と共に液中に分散した後冷却する方法である。
【0034】
電気泳動表示素子は、電気泳動粒子と分散媒体をマイクロカプセルに収納したものであり、上述のような各種基本的な乳化油滴法やカプセル化法を応用することにより、マイクロカプセル化した電気泳動表示素子(以下、カプセル化電気泳動表示素子と記す)が分散した電着液を作製することができる。このマイクロカプセル化電気泳動表示素子が微分散している高分子バインダー溶液である電着液中において、電極上に電気泳動表示素子を配列させるためには、例えば、下記の5種の方法を採用することができる。
【0035】
(1)高分子バインダーである電着性高分子物質の電着挙動に付随して、電気泳動表示素子を電極面に共沈させる方法。
(2)マイクロカプセル壁材料にイオン解離性を保有させる方法。
(3)マイクロカプセル表面にイオン解離性物質を吸着させて見かけのイオン解離性を付与させる方法。
(4)マイクロカプセルを高分子ミセル内に包含させ、電極面で酸化させてマイクロカプセルを電極面上に放出させる方法(ミセルがカプセルキャリアーとなる)。
(5)電気絶縁性溶媒中にマイクロカプセルを分散し、マイクロカプセル表面に接触電荷を発生させ、電極面に泳動させる方法。
【0036】
上記の5種の方法を以下に更に詳しく説明する。
(1)電着性高分子物質によるカプセル化電気泳動表示素子の共電着法 : 電着性高分子物質溶液から高分子バインダーである高分子物質を電着させる時に、微分散して共存するカプセル化電気泳動表示素子を電極面に共電着させる方法であり、電着する高分子物質は電気泳動表示素子の結合材となって塗布膜(電気泳動表示素子層)を安定させる。電着に用いられる有機高分子物質としては、天然樹脂系、合成油系、アルキッド樹脂系、エステル樹脂系、アクリル樹脂系、ビニル樹脂系、エポキシ樹脂系等を挙げることができる。電着性高分子物質はカプセル化電気泳動表示素子のマトリックスポリマーとなるため、光学特性、電気特性、および、耐久性に優れものであることが必要である。特に、マトリックスポリマーとしては光学的に透明でなければならず、アクリル系樹脂およびビニル系樹脂が好ましい。マトリックスポリマーの屈折率は、マイクロカプセルの壁膜材の屈折率と近似している必要があり、マトリックスポリマーおよび壁膜材共に、屈折率1.3〜1.7の範囲であることが好ましい。さらに、耐候性という観点からアクリル系樹脂が好ましく用いられる。
【0037】
このようなアクリル系樹脂は、電着ならびにカプセル化電気泳動表示素子を分散するという観点から、イオン解離性機能を有する必要があり、イオン解離性基を有するモノマーと共重合することによって得られる。代表的な解離性基としては、カルボン酸基、スルホン酸基等が挙げられる。イオン解離性基を有するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、スチレンスルホン酸、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、コハク酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらを任意のアクリル系モノマー、または、ビニル系モノマーと適度な割合で共重合すればよい。
【0038】
コモノマーの好ましい例としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、ノルマル−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリーブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピルモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリテトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール−ポリテトレエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)ノニル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、フェニルカルビトール(メタ)アクリレート、ノニルフェニルカルビトール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ジシクロペンチルオキシエチル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシ(メタ)アクリレート、ターシャリーブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、ビニルピロリドン等が挙げられる。
【0039】
アニオン型では、古くからマレイン化油系やポリブタジエン系樹脂が知られており、樹脂の硬化は酸化重合反応による。したがって、空気中に放置することによって樹脂が硬化する特徴がある。カチオン型は一般的な電着塗装に広く用いられ、エポキシ樹脂系が多く、単独または変性されて利用されている。硬化にはイソシアネート系架橋剤がよく用いられる。他には、ポリブタジエン系樹脂、メラミン系樹脂、アクリル系樹脂等のいわゆるポリアミノ樹脂系が多い。カプセル化電気泳動表示素子と共に電析した有機高分子膜の硬化には、使用する高分子物質の性質に応じて酸化重合や熱重合、あるいは、光架橋硬化法等があり、電気泳動表示素子を電極面に安定的に固定する役割をもっている。
【0040】
(2)イオン解離性カプセル法 : マイクロカプセル化において、化学的作製法を用いる場合、イオン解離性基を有するモノマーや開始剤の使用によって電気泳動表示素子を構成するマイクロカプセル自体にイオン解離性を保有させることができる。また、界面重合法を用いるマイクロカプセル化の場合、水溶液中でイオン解離性基を有する材料を用いることによって、マイクロカプセル壁膜にイオン解離性基を導入することができる。また、in-situ重合法によりマイクロカプセル化を行う場合にも、ラジカル反応性を有するイオン性界面活性剤を用い、分散媒体である水に可溶な過硫酸カリウムのような重合開始剤で重合させればよい。さらに、物理化学的なマイクロカプセル化に関しても、上記のコアセルベーション法や界面沈殿法において、壁膜材に予めイオン解離性基を導入しておくことによってイオン解離性を有するマイクロカプセルを得ることができる。
水溶液中に分散しているカチオン型またはアニオン型のイオン解離性のマイクロカプセルは、このマイクロカプセルと逆極性の電極面において、イオンが酸化または還元され、その電極面に電着されてカプセル化電気泳動表示素子の塗膜(電気泳動表示素子層)を形成する。
【0041】
(3)マイクロカプセル壁膜表面へのイオン解離性物質吸着法 : 既に形成されているマイクロカプセルの壁膜の表面にイオン解離性物質を吸着させ、この吸着イオンと同様の挙動をカプセル化電気泳動表示素子に行わせることができる。すなわち、物理的吸着を用いる場合、イオン解離性物質としてイオン性界面活性剤やイオン解離性基を有するポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸、スチレンスルホン酸等)を含む共重合体を保護コロイドとして用いることができる。この保護コロイドは、上記(1)の共電着法で示した共重合体の構造と基本的に変わらないが、共重合体組成および中和剤の配合量によって保護コロイドとして作用させることができる。また、化学的吸着を用いる場合、マイクロカプセルの壁膜材としてカルボキシル基、アミノ基等の官能基を有する材料を用い、これらと反応性を有するイオン解離性物質を導入付加することによって吸着させることができる。これらの方法は、電気泳動表示素子をマイクロカプセル化する場合に、その壁膜材にイオン解離性基を直接導入することが困難な場合に有効である。
【0042】
(4)マイクロカプセルのミセル搬送法 : この方法は、特殊なマイクロカプセル化法を採用する必要がない方法であり、基本的には電気泳動表示素子とイオン性界面活性剤、あるいは、イオン解離性基を有する保護コロイドを水中に分散させればよい。しかしながら、一般に、カプセル粒子を微細化することが必要である。本法は、ある種の界面活性剤水溶液に有機顔料を分散させ、電極基板上で電気化学的に界面活性剤を酸化すると、分散していた顔料が凝集沈降して電極面に顔料薄膜を形成することができることから、ミセル電解法と名付けられている(参考文献:特開昭48−26825号公報、特開昭63−243298号公報、佐治哲夫 表面vol.30 No.4 (1991)、Chem.Lett.,693(1988)、Bull.Chem.Soc.Jan.,Vol.62,2992(1989)、Electrochem.Soc.,Vol.136,2953(1989)、J.Am.Chem.Soc.,Vol103,450(1991)等)。ミセル電解法を応用して、有機顔料をカプセル化電気泳動表示素子に置換することによって本法を使用することができる。
【0043】
フェロセン含有の非イオン性界面活性剤(市販品)をマイクロカプセルを含む水溶液に添加すると、マイクロカプセルを十分に分散させることができる。これは界面活性剤が形成するミセル構造内にマイクロカプセルを取り込み(または、マイクロカプセル壁膜面に吸着)、完全な水溶液中への分散形態を採ることができるためである。この水溶液中に電極基板を入れ、酸化電位下で電解すると、ミセルが酸化されてマイクロカプセル面に吸着されていた界面活性剤が脱着される。これにより、マイクロカプセルは分散状態を維持することができなくなり、電極面上に凝集沈降する。酸化された界面活性剤は反対電極に吸着されて還元され、再び元のミセル形成可能な活性状態となる。したがって、界面活性剤の挙動はサイクリックに行われるので、あたかもマイクロカプセルをミセルが搬送しているような状態を呈する。この方法によれば、緻密で良質の電気泳動表示素子層を形成することができるが、所望の厚み(例えば、数10μm)を得るのに長時間を必要とするのが欠点である。
【0044】
(5)荷電カプセルの電気泳動法 : 一般に電気絶縁性溶媒中に分散した粒子は、その溶媒と粒子の相関関係において一定の接触電位を発生する。この原理は電子写真や静電印刷における液体現像法に利用されている公知の現象である。この原理を利用して、カプセル化電気泳動表示素子の電気泳動による塗膜(電気泳動表示素子層)の形成が可能である。荷電カプセルは、一般的な方法でマイクロカプセル化した電気泳動表示素子を作製した後、電気絶縁性溶媒と溶媒置換するか、マイクロカプセル核材にイオン解離性物質を混入させるか、あるいは、イオン解離性を付与してやればよい。後者の場合、電気泳動表示素子内にイオン解離性物質を混在させると、マイクロカプセル壁膜が半透性を有するため、対イオンがマイクロカプセル外部に出ることが可能で、これによってマイクロカプセル周囲に電気二重層が形成され、マイクロカプセル表面に電荷が発生する。いずれにしても、電気絶縁性溶媒中のマイクロカプセルは、荷電粒子として存在するので、その電荷と反対電荷の電極面に泳動して静電的に膜形成を行うことができる。
【0045】
以上の説明で明らかなように、それぞれの電着(電析)に適した電気的に泳動可能なマイクロカプセルを作製し、塗布基板である適当な電極部材上に電気泳動表示素子を電気的に吸着、あるいは、電化化学的に反応沈積させ、電気泳動表示装置に要求される高性能な電気泳動表示素子層を安定して形成することができる。実際の電気泳動表示装置に用いるパネルの製造では、パネルの表示領域はITOやその他の導電性材料で構成されているので、そのパネルを電着の主電極として直接使用すれば、パネル面に所望の厚みで電気泳動表示素子層を形成することができる。
【0046】
ITOを電着の主電極として用いる場合、カチオン型電着液では、その中和剤により電着時にITO電極表面の結晶が変質し、黒褐色の抵抗値の高い不透明なものとなるので、アニオン型電着液を用いることが好ましい。カチオン型電着液を使用する場合には、ITO電極表面に透明で極めて薄い保護層を設ける必要がある。また、上述の電極原版を使用する場合、アニオン型電着液およびカチオン型電着液のいずれも使用することができ、選択可能な高分子バインダーの幅が広がる。
尚、電極上に配列された電気泳動表示素子からなる電気泳動表示素子層には、高強度を必要としないので、配列後に高分子バインダーを強烈に硬化させるような処理を行う必要はなく、溶媒を完全に除去する程度の乾燥処理を行うことで十分である。
【0047】
【実施例】
次に、より具体的な実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
電気泳動表示素子の作製
二酸化チタン粒子(平均粒径200nm)12重量部、界面活性剤(ポリカルボン酸誘導体(花王(株)製 デモールEP))1.5重量部、チタン系カップリング剤(味の素ファインテクノ(株)製 プレンアクトKRTTS)0.5重量部、青色アントラキノン系染料(Oil Blue G extra)1重量部、ヘキシルベンゼン85重量部とを、超音波分散により混和し、この混合液を使用してアラビアゴムゼラチン系の複合コアセルベーション法により、マイクロカプセル化した電気泳動表示素子C(マイクロカプセルの平均径30μm)を作製した。
また、使用する染料を赤色ジアゾ系染料(Oil Red B)とした他は、上記と同様にしてマイクロカプセル化した電気泳動表示素子Mを作製した。
さらに、使用する染料を黄色アゾ系染料(Sudan I)とした他は、上記と同様にしてマイクロカプセル化した電気泳動表示素子Yを作製した。
【0048】
[実施例1]
アニオン性アクリル樹脂(上村工業(株)製 ニューペイトンオーティックス)55重量部、エチルセロソルブ15重量部、イソプロピルアルコール3重量部、トリエチルアミン(中和剤)約1重量部、および、純水1000重量部からなるアクリル樹脂水溶液に、上記のマイクロカプセル化された電気泳動表示素子Cを10重量部添加し、強力攪拌下で電気泳動表示素子の乳化液(電着液)を作製した。
一方、ガラス基板上に線幅50μm、間隙50μmのストライプパターン状にITO電極を形成した。
【0049】
次いで、上記の電着液を電着浴に入れ、負極に白金板を、正極に上記のITO電極を備えたガラス基板を用い、室温にて電圧20〜60Vで電着を行い、ITO電極上に厚み50μmで電気泳動表示素子を配列した。その後、ガラス基板を引き上げ、80℃で10分間乾燥させて、ITO電極上のみに略均一な厚み(45μm(バラツキ幅は5μm以下))の電気泳動表示素子層を形成した。
尚、厚みのバラツキ幅は、東京精密(株)製の表面粗さ形状測定器サーフコム480A型を使用し、触針の先端半径:5μm、荷重:400mgで、測定長:1mm、測定速度:0.06mm/秒の条件にて電気泳動表示素子層の表面粗さ測定を行い、最大高さ(Rmax)を求めた。以下の実施例、比較例においても同様である。
このガラス基板の電気泳動表示素子層上に、全面にITO電極を形成したガラス基板をITO電極面が電気泳動表示素子層に当接するように重ねて密着し、±20Vの直流電圧を対向するITO電極間に印加したところ、マイクロカプセル内の電気泳動粒子(二酸化チタン粒子)が電圧印加方向に移動し、印加電圧の正負の切り替えにより、白/青の鮮明なストライプ状単色表示が可能なことが確認された。
【0050】
[実施例2]
カチオン性アクリル樹脂(上村工業(株)製 ニューペイトンA−7X−H)55重量部、エチルセロソルブ15重量部、イソプロピルアルコール3重量部、酢酸(中和剤)約1重量部、および、純水1000重量部からなるアクリル樹脂水溶液に、上記のマイクロカプセル化された電気泳動表示素子Cを10重量部添加し、強力攪拌下で電気泳動表示素子の乳化液(電着液)を作製した。
一方、厚み0.1mmのステンレス基板上に、フォトリソグラフィー法により電気絶縁性フォトレジストパターンを設け、線幅50μm、間隙50μmのストライプパターン状の露出部を形成して、電極部を有する電極原版を形成した。次いで、この電極原版に、ポリシロキサン系剥離液((株)日本触媒製 SG−204)をスピンナーを用いて塗布し、乾燥した。これにより、電着に影響のない薄い剥離層を電極部上に形成した。
【0051】
次いで、上記の電着液を電着浴に入れ、正極に白金板を、負極に上記の電極原版を用い、室温にて電圧20〜60Vで電着を行い、電極原版のストライプパターン状の電極部に、厚み50μmで電気泳動表示素子を配列した。その後、電極原版を引き上げ、80℃で10分間乾燥させて、厚み45μmの電気泳動表示素子層を形成した。
また、上記の電極原版のストライプパターン状の電極部と同じパターンで、ガラス基板上にストライプパターン状のITO電極を形成した。このガラス基板のITO電極形成面にスピンコート法により感光性アクリル樹脂接着剤((株)スリーボンド製 スリーボンド3030)を塗布して、厚み0.3μmの接着剤層を形成した。
【0052】
次に、上記の電極原版を、電気泳動表示素子層とITO電極とが一致するように位置合わせして密着し、ガラス基板の背面からゴムローラーで均一に圧着した後、ガラス基板の背面から紫外線を照射して接着剤層を硬化させた。その後、電極原版を剥離することにより、ITO電極上のみに略均一な厚み(45μm(バラツキ幅は5μm以下))の電気泳動表示素子層を転写した。尚、電極原版は反復使用が可能であった。
次いで、このガラス基板の電気泳動表示素子層上に、実施例1と同様に、全面にITO電極を形成したガラス基板を重ねて密着し、直流電圧を印加したところ、マイクロカプセル内の電気泳動粒子(二酸化チタン粒子)が電圧印加方向に移動し、印加電圧の正負の切り替えにより、白/青の鮮明なストライプ状単色表示が可能なことが確認された。
【0053】
[比較例]
実施例1と同様に、ガラス基板上に線幅50μm、間隙50μmのストライプパターン状のITO電極を形成した。
次に、このガラス基板上に、下記組成の電気泳動表示素子液をブレードコート法を用いて塗布し、80℃で10分間乾燥させて、ITO電極を覆うようにガラス基板全面に電気泳動表示素子層を形成した。
(電気泳動表示素子液の組成)
・マイクロカプセル化電気泳動表示素子C … 1重量部
・アクリル樹脂(綜研化学(株)製 M−1002B)… 0.1重量部
・トルエン … 1.5重量部
【0054】
ITO電極上に形成された上記の電気泳動表示素子層の平均厚みは45μmであったが、泡の混入等により厚みのバラツキが大きい(バラツキ幅は約10μm)ものであった。
このガラス基板の電気泳動表示素子層上に、実施例1と同様に、全面にITO電極を形成したガラス基板を重ねて密着し、直流電圧を印加したところ、マイクロカプセル内の電気泳動粒子(二酸化チタン粒子)が電圧印加方向に移動し、印加電圧の正負の切り替えにより、白/青のストライプ状単色表示が可能なことが確認された。但し、表示の鮮明度は実施例1、実施例2に比べて劣るものであった。
【0055】
[実施例3]
上述のマイクロカプセル化された電気泳動表示素子Cを使用し、実施例1と同様にして、電気泳動表示素子の乳化液(電着液C)を作製した。
また、上述のマイクロカプセル化された電気泳動表示素子Mを使用した他は、上記と同様にして、電気泳動表示素子の乳化液(電着液M)を作製した。
さらに、上述のマイクロカプセル化された電気泳動表示素子Yを使用した他は、上記と同様にして、電気泳動表示素子の乳化液(電着液Y)を作製した。
一方、ガラス基板上に線幅50μmのストライプパターン状のITO電極を、電気的に独立させてITO電極C、ITO電極M、ITO電極Yの順に間隙50μmで繰り返し配列して形成した。
【0056】
次いで、上記の電着液Cを入れた電着浴に、白金板を負極を、上記のガラス基板を正極として浸漬し、室温にてITO電極Cのみに20〜60Vで電圧印加して電着を行い、まず、ITO電極C上に厚み50μmで電気泳動表示素子を配列した。その後、ガラス基板を引き上げ、80℃で10分間乾燥させて、ITO電極C上のみに略均一な厚み(45μm(バラツキ幅は5μm以下))の電気泳動表示素子層Cを形成した。
同様に、上記の電着液Mを使用し、ITO電極M上のみに略均一な厚み(45μm(バラツキ幅は5μm以下))の電気泳動表示素子層Mを形成した。
また、上記の電着液Yを使用し、ITO電極Y上のみに略均一な厚み(45μm(バラツキ幅は5μm以下))の電気泳動表示素子層Yを形成した。
【0057】
次いで、このガラス基板の電気泳動表示素子層Y,M,C上に、実施例1と同様に、全面にITO電極を形成したガラス基板を重ねて密着した。そして、直流電圧を印加したところ、マイクロカプセル内の電気泳動粒子(二酸化チタン粒子)が電圧印加方向に移動し、印加電圧の正負の切り替えにより、表示色が変化することが確認された。
【0058】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によればパターン電極による電気泳動表示素子層への電圧印加により、電気泳動表示素子の電気泳動粒子がマイクロカプセル内を異なる電荷を有する電極に向かって電気泳動する現象を利用し、また、電気泳動表示素子層(パターン電極)の存在しない部位の色を背景色として利用した表示も可能となり、単色表示、カラー表示のいずれにおいても、コントラストに優れた高品質表示が可能な電気泳動表示装置となる。また、高分子バインダーの電着に付随した電気泳動表示素子の共沈や、マイクロカプセル自身の電気泳動性を利用した電気泳動表示素子の電着により電気泳動表示素子層を形成するので、泡の混入や厚みムラのない均一な電気泳動表示素子層を所望のパターン電極上のみに歩留まり良く、かつ、容易に形成でき、これにより、高品質カラー表示が可能な電気泳動表示装置も容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気泳動表示装置の一実施形態を示す部分縦断面図である。
【図2】本発明の電気泳動表示装置の製造方法における電着液への電極浸漬を示す図面である。
【図3】本発明の電気泳動表示装置の製造方法の一実施形態を説明するための工程図である。
【図4】本発明の電気泳動表示装置の製造方法の他の実施形態を説明するための工程図である。
【図5】本発明の電気泳動表示装置の製造方法の他の実施形態を説明するための工程図である。
【符号の説明】
1…電気泳動表示装置
2,6…透明基板
3(3Y,3M,3C)…透明パターン電極
7(7Y,7M,7C)…透明パターン電極
10…電気泳動表示素子層
11(11Y,11M,11C)…電気泳動表示素子
12…電気泳動粒子
13(13Y,13M,13C)…分散媒体
14…マイクロカプセル
31Y,31M,31C…電極原版
Claims (6)
- 電極間に電気泳動表示素子層を備えた電気泳動表示装置において、
少なくとも一方の電極は、所定のパターン形状を有するパターン電極であり、前記電気泳動表示素子層は、電気泳動粒子と分散媒体をマイクロカプセルに収納してなる電気泳動表示素子が高分子バインダーを介して前記パターン電極上に固着されたものであり、前記高分子バインダーは前記パターン電極上のみに存在することを特徴とする電気泳動表示装置。 - 前記パターン電極は、電気的に独立した複数系統のパターン電極からなることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置。
- 前記電気泳動表示素子層を構成する電気泳動表示素子の分散媒体の色が各系統のパターン電極毎に異なることを特徴とする請求項2に記載の電気泳動表示装置。
- 電気泳動表示素子の分散媒体の色は、少なくともシアン、マゼンタ、イエローの3種であることを特徴とする請求項3に記載の電気泳動表示装置。
- 電極間に電気泳動表示素子層を備えた電気泳動表示装置の製造方法において、
電気泳動粒子と分散媒体をマイクロカプセルに収納した電気泳動表示素子が高分子バインダー溶液中に分散された電着液中に、所定のパターン形状を有するパターン電極を有する基板を対向電極とともに浸漬し、所望のパターン電極と対向電極間に電圧を印加して前記高分子バインダーの電着に付随した共沈を利用した電着により、該パターン電極上に前記電気泳動表示素子を配列させ、次いで、前記基板を電着液から取り出して乾燥することにより電気泳動表示素子層を形成する工程を有することを特徴とする電気泳動表示装置の製造方法。 - 電着液中で電気泳動表示素子が界面活性剤により乳化されていることを特徴とする請求項5に記載の電気泳動表示装置の製造方法。
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