JP4464120B2 - 流体通路の閉鎖方法及びウォータハンマーレスバルブ装置及びウォータハンマーレス閉鎖装置 - Google Patents
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また、当該ウォータハンマーが生ずると、上流側通路の内圧上昇により、これに接続されている機器・装置類が破損する等の様々な不都合が起生する。
しかし、何れの技術も基本的には(1)流体通路の閉鎖時間を長目に設定するか、或いは(2)通路内に発生した振動圧力をバイパス通路を開放して外部へ逃がしたり、別途に設けたアキュムレータ内へ吸収すると云うものであり、前者の方法では流体通路の閉鎖に時間が掛かって緊急(又は急速)閉鎖の要請に対応することができず、また後者では、付帯設備費が高騰する問題がある。
また、本願発明者等は前記試験の結果から、弁の閉鎖に於いて、閉弁時の第1段階の弁体停止位置を特定の範囲内の位置とすることにより、ウォータハンマーの発生が防止されることを知得した。
その結果、簡単な構成にも拘わらず、極く短時間内にウォータハンマーの無い流体通路の閉鎖を行なうことが出来、管路内圧の振動的上昇による様々なトラブルを完全に除去することが可能となる。
その結果、流通路の閉鎖時に万一流通路の内圧が許容圧力上昇値を越えた場合には、ストローク設定信号SG が自動的に最適値に修正されることになり、これによって、その後の流体通路の閉鎖時に於ける許容最大圧力上昇値を越えるウォータハンマーの発生が、完全に防止されることになる。
その結果、バルブ本体10にストローク位置検出装置を設けなくても、或いは、配管路L1 に圧力検出器を介設しなくてもウォータハンマーレス弁閉鎖が達成できると共に、対象とする配管路L1 について最適のウォータハンマーレス弁閉鎖の条件(即ち、アクチエータ作動圧Paの制御条件)が求まれば、振動センサ18や演算制御装置16を取り外して他の配管路へ適用することが可能となり、経済的にも極めて有利となる。
その結果、電空変換装置20からのアクチエータ作動圧Paによりバルブ本体10をより確実且つ迅速に、流体通路にウォータハンマーを生ずることなしに急閉鎖することが可能となる。
また、水タンク1は加圧源2からのN2 により100〜300KPaGの範囲で調整自在に加圧されている。
即ち、当該弁4はノーマルクローズ型の合成樹脂ダイヤフラムを弁体とする空気作動式ダイヤフラム弁であり、スプリング(図示省略)の弾性力によりダイヤフラム弁体が常時弁座へ当座し、閉弁状態に保持される。又、作動用空気圧の供給によりアクチエータ4aが作動し、ダイヤフラム弁体が弁座から離座することにより開弁状態に保持される。
従って、当該ノーマルクローズ型の空気作動式ダイヤフラム弁を閉弁するには、アクチエータ4aへ開弁のために供給している作動空気圧を減少させる必要がある。
尚、本願発明に於いては、上記ノーマルクローズ型の空気作動式ダイヤフラム弁に替えてノーマルオープン型の空気作動式ダイヤフラム弁を使用してもよいことは勿論であり、この場合には、アクチエータ4aへ供給する作動空気圧を上昇させることにより、弁が閉鎖されることになる。
即ち、入力信号Iが制御回路Aへ入力されると、給気用電磁弁Bが開になり、供給圧力Cの一部が給気用電磁弁Bを通して出力圧力Paとなり弁4のアクチエータ4aへ供給される。
この出力圧力Paは圧力センサEを介して制御回路Aへフィードバックされ、入力信号Iに対応する出力圧力Paになるまで、訂正動作が行なわれる。尚、図2に於いて、Fは排気用電磁弁、Gは排気、Hは電源、Jは入力信号Iに対応する出力信号であり、当該出力信号J(即ち、入力信号I)が後述するストレージオシロスコープ8へ入力電圧として入力される。
更に、前記ストレージオシロスコープ8は、圧力センサ3からの上流側管路L1 内の検出圧力信号P1 (電圧V)や電空変換装置5への入力信号I(入力電圧V)が入力され、管路L1 の圧力P1 の変動や入力信号(入力電圧V)Iの変動等が観測・記録される。
尚、本試験装置に於いては、ストレージオシロスコープ8を利用しており、時間軸の読み取りは500msec/1目盛である。
尚、バルブストロークΔG(mm)はポテンショメータを用いて測定されており、ダイヤフラム弁体を上方より押圧する弁シャフトの全閉位置から開弁方向への移動量をバルブストロークΔG(mm)と規定している。
又、図6の(d)からも明らかなようにバルブストロークΔG=0.072mm(開弁度0.072/1.93×100=3.73%)のときにウォータハンマーの発生が略0となる。
即ち、管内圧力P1 が一定の下に於ける多段階式閉鎖に於いては、弁開度ΔGが前記0.072よりも大きくても或いは小さくても、ウォータハンマーが発生することになる。
図8の(a)〜(c)はその結果を示すものであり、タンク内圧PT が3kgf/cm2 ・Gのとき、アクチエータへの供給圧Paを5→1.65→0とする多段階式閉鎖に於いては、管路内圧P1 の振動的な上昇は見られない(図8(a))。
しかし、タンク内圧PT が変化すると、図8(b)及び図8(c)の矢印Aからも明らかなように、管路内圧P1 に若干圧力変動を生ずることになる。
そこで、本件出願人は、前記アクチエータ4aへの供給圧Paの制御に変え、弁4のバルブストロークΔGを制御要素とし、タンク内圧PT をパラメータとする多数の多段階式閉鎖試験を行なった。
尚、試験装置は前記図1の場合と略同一であり、弁4のバルブストロークΔGを計測するポテンショメータをこれに付加した点が異なるだけである。
尚、図11及び図12に於いてA3 、A3 ′はタンク内圧PT が3kgf/cm2 ・Gのとき、A2 、A2 ′はPT =2kgf/cm2 ・Gのとき、A1 、A1 ′はPT =1kgf/cm2 ・Gのときを夫々示すものである。
図13に於いて、10はバルブ本体、11はアクチエータ、12は自動駆動力制御器、13は制御回路、14はバルブストローク検出器である。
尚、バルブ本体そのものは如何なる型式であってもよいことは勿論であり、ディスク弁体を備えたディスク弁等であってもよい。
また、本実施形態では弁座内径が4.00mmのダイヤフラム弁を弁4として使用しているが、弁4の大きさは10A〜100A位いまで自由に選定可能である。
また、本実施形態では常時閉鎖型の弁4を使用しているが、常時開放型の弁4であってもよく、更に、本実施形態ではアクチエータ4aへ供給する駆動圧Paを増加させることにより閉弁するようにしているが、アクチエータ4aへ供給する駆動圧Paを減少させることにより閉弁させる構成とすることも可能である。
尚、アクチエータ11に電動式アクチエータが使用される場合には、当該自動駆動力制御装置は電気出力の制御器になることは勿論である。
即ち、制御回路13では、バルブストローク検出器14からのバルブストローク検出信号Spと中間停止位置の設定信号SG とが比較され、両者の差が零となるようにアクチエータ11への供給空気圧Paが調整されることになる。
尚、本実施形態では、制御回路13と自動駆動力制御器12とを別体として表示しているが、両者を一体化してもよいことは勿論である。
これにより、バルブ本体10は、所謂ウォータハンマーを生ずることなしに全閉されることになり、全閉に要する時間は、本実施形態(管路径4mm)に於いては約300〜1000msecの間である。
また、前記圧力検出センサPC は一次側流通路L1 に設けられており、流体圧力の検出値P1 を演算・記憶回路15へ入力する。
また、前記記憶回路には、予かじめ実測により求めたバルブ本体の、閉鎖時間Tをパラメータとしたストローク設定値と圧力上昇値との関係データが多数記憶されている。
また、バルブ本体10の閉鎖時間設定信号TS は、許容される範囲でなるべく長目に選定される。何故なら、閉鎖時間Tが長いほどウォータハンマーが起生し難くなるからである。
流体流路L1 の閉鎖に際しては、バルブ開閉指令信号Sが制御回路13へ入力され、これによってバルブ本体10は、全開から全閉に切換わる。
この時、万一一次側流通路の内圧P1 がウォータハンマーの起生によって振動した場合には、圧力検出センサPC からの圧力検出信号P1 がフィードバックさせ許容圧力上昇値設定信号と比較され、万一圧力検出信号P1 が許容圧力上昇設定値PM を越えている場合には、演算回路によって新たなストローク設定信号SG が選定され、制御回路13へ入力される。
尚、当該電空変換制御装置17へは、バルブ開閉指令信号S及びバルブ本体10の作動状況(NO又はNC)に対応するための切換信号Soが入力されている。
今、時刻t1 に於いて、アクチエータ作動圧PaをPamaxからPsまで下降させると、弁本体10の流体通路は中間位置まで閉鎖され、更に設定保持時間Tsが経過した時刻t2 に於いて、アクチエータ作動圧Psが零にされることにより、弁本体10は全閉状態となる。
演算制御装置16では、検出信号Prと許容上限振動圧力設定信号Prmとが比較され、もしも、A1 の位置(時刻t1 )に於いては振動を発生しないか又は振動の大きさが許容値内であるが、A2 の位置(時刻t2 )に於いて振動が許容値Prmを越える場合には、アクチエータ作動圧Psを少し下降させるようにステップ圧力設定信号Psが修正され、この修正されたステップ圧力設定信号Psとその保持時間設定信号Tsが制御信号Scとして演算制御装置16から電空変換制御装置17へ出力され、その後再度同様のバルブ本体10の閉鎖作動試験が行なわれる。
また、ステップ保持時間設定信号Tsは通常0.5〜1秒の間に設定され、当該時間Tsが短くなるにつれて、ウォータハンマーレス閉鎖の条件を見出すことが困難になることは勿論である。
図17に於いて、L1 は配管路、10はバルブ本体、11はエアーアクチエータ、18は振動センサ、19はチューニングボックス、20は電空変換装置であり、ウォータハンマーレス閉鎖装置としての基本的な構成は、図15に示した第2実施例の場合とほぼ同じである。
また、当該電空変換装置20の制御回路Aには、基板A1 と外部入出力インターフェイスA0 等が設けられており、また、外部入出力インターフェイスA0 には二つのコネクタAc、Adが設けられている。そして、コネクタAcへは供給電源(DC24又は12V)、開閉信号I(電圧入力又は無電圧入力)、圧力モニタ(0〜5DCV・0〜981KPaG)が接続され、また、コネクタAdへはチューニングボックス19が接続される。
尚、アクチエータ作動圧Paとしては、図16の場合と同様に2段階状のアクチエータ作動圧Paが加えられている。
次に、オートチューニング開始信号の入力(ステップS1 )により弁全開状態に約2秒間保持した(ステップS2 )あと、2段階状のアクチエータ作動圧Paを加えることにより、制御が行われる(ステップS3 )。尚、ステップ作動圧Ps′の保持時間tは、後述するように0.5〜1secに設定されている。
尚、前記図20及び図21に於いては、ノーマルクローズ型の空気作動式ダイヤフラム弁を使用し、アクチエータ作動圧Paを供給することによって開弁中のバルブ本体10を閉鎖する場合について説明しているが、ノーマルオープン型の空気作動式ダイヤフラム弁を使用し、アクチエータ作動圧Paを2段階に分けて上昇させることによりウォータハンマーレス閉鎖を行なうことも勿論可能であり、この場合にアクチエータ作動圧Paのステップ作動圧Pa′の調整が前記ノーマルクローズ型の場合とは逆になり、一段目のアクチエータ作動圧Paの上昇時に振動が発生したときにはステップ作動圧Pa′を下降させ、また2段目のアクチエータ作動圧Paの上昇時に振動が発生したときには、ステップ作動圧Pa′を上昇させることになる。
Claims (17)
- バルブ本体と、バルブ本体を駆動するアクチエータと、アクチエータへ入力する駆動力を調整する自動駆動力制御器と、バルブ本体のバルブストロークを検出するバルブストローク検出器と、バルブ開閉指令信号Sとバルブストローク検出信号Spとバルブストロークの設定信号SG とが入力されると共に前記自動駆動力制御器へ駆動力制御信号SR を出力し、アクチエータを介してバルブ本体のバルブストロークを設定値に短時間保持したあとバルブ本体を全閉にする制御回路とから成るウォータハンマーレスバルブ装置と,一次側流通路の流体圧を検出する圧力検出センサと,前記圧力検出センサからの流体通路内圧の圧力検出信号P 1 と閉鎖時間検出センサからの閉鎖時間検出信号Tと許容圧力上昇値設定信号PM と閉鎖時間設定信号TS が入力されると共に、前記圧力検出信号P 1 と許容圧力上昇値設定信号PM との比較及び閉鎖時間検出信号Tと閉鎖時間設定信号TS との比較を行なう比較回路と、閉鎖時間に対応した圧力上昇値とストローク設定値の関係データを保持する記憶回路と、比較回路に於ける比較結果から許容圧力上昇値設定信号PM と閉鎖時間設定信号TS に最適のストローク設定値を選択する演算回路とを備えた演算記憶装置,とから構成したことを特徴とする流体通路のウォータハンマーレス閉鎖装置。
- ウォータハンマーレスバルブ装置の制御回路を、閉鎖時間設定信号TS が入力され、バルブ本体の閉弁作動時に於けるアクチエータの作動速度の調整により流体通路の閉鎖時間を制御可能な構成とした請求項1に記載の流体通路のウォータハンマーレス閉鎖装置。
- バルブを常時開放ダイヤフラム式バルブとすると共にアクチエータを空気圧作動式アクチエータとした請求項1に記載のウォータハンマーレス閉鎖装置。
- 管路内圧が略一定の流体通路に介設したバルブストローク検出器及びバルブ閉鎖時間検出器を備えたアクチエータ作動式バルブにより流体通路を閉鎖する方法であって、前記アクチエータ作動式バルブの上流側に圧力検出センサを取り付け、当該圧力検出センサからの圧力検出信号P1を演算・記憶装置へ入力すると共に、演算・記憶装置からのバルブストローク設定信号SGを制御回路へ入力し、当該制御回路から駆動制御信号SR を自動駆動力制御器へ入力することにより、自動駆動力制御器に於いて発生させたアクチエータ作動圧Paを前記アクチエータへ供給し、バルブ本体のバルブストロークを設定値に短時間保持したあとバルブを全閉にするようにした流体通路の閉鎖方法に於いて、先ず、前記演算・記憶装置へ圧力検出信号P1と許容圧力上昇値設定信号PMと閉鎖時間検出信号Tと閉鎖時間設定信号TSとを入力すると共に、前記制御回路へ閉鎖時間設定信号TSと前記バルブストローク検出器からのバルブストローク検出信号Spと演算・記憶装置からのバルブストローク設定信号SGを入力し、次に、前記制御回路へバルブ開閉信号Sを入力して制御回路からの駆動制御信号SR を自動駆動力制御器へ入力し、アクチエータへ供給するアクチエータ作動圧Paを増加若しくは減少させて弁体を閉弁方向へ移動させることによりバルブストロークを所定の設定値近傍に保持させると共に、前記演算・記憶装置に於いて圧力検出信号P1と許容圧力上昇値設定信号PMの比較及び閉鎖時間検出信号Tと閉鎖時間設定信号TSの比較を行い、前記圧力検出信号P1が許容圧力上昇値設定信号PMを越えたときには、前記演算・記憶回路から圧力検出信号P1が許容圧力上昇値設定信号PM以下となる修正されたバルブストローク設定信号SGを制御回路へ出力し、更に、当該制御回路に於いて前記バルブストローク検出信号Spとバルブストローク設定信号SGとを比較すると共にその比較値に基づいて自動駆動力制御器へ出力する駆動制御信号SR を調整し、アクチエータへ供給するアクチエータ作動圧Paを更に増加若しくは減少してバルブを全閉状態にすることによりウォータハンマーを起生することなしに流体通路を閉鎖することを特徴とする流体通路の閉鎖方法。
- バルブを常時開放ダイヤフラム式バルブとすると共にアクチェータを空気圧作動式アクチエータとした請求項4に記載の流体通路の閉鎖方法。
- バルブ本体と、バルブ本体を駆動するアクチエータと、バルブ上流側配管路に着脱自在に固定した振動センサと、バルブ開閉指令信号が入力されると共に、そのデータ記憶部に予かじめ記憶された制御信号Scによりアクチエータへ入力するアクチエータ作動圧Paを制御する電空変換制御装置と、前記振動センサからの振動検出信号Prとアクチエータへ供給するステップ圧力設定信号Psとステップ圧力の保持時間設定信号Tsと許容上限振動圧力設定信号Prmとが入力されると共に前記振動検出信号Prと許容上限振動圧力設定信号Prmとの比較を行ない、前記ステップ圧力設定信号Psを修正する比較演算回路を備え、前記保持時間設定信号Ts及び修正されたステップ圧力設定信号Psから成る制御信号Scを前記電空変換制御装置のデータ記憶部へ出力する演算制御装置とから構成したことを特徴とするウォータハンマーレス閉鎖装置。
- 演算制御装置を、ステップ圧力設定回路と保持時間設定回路と許容上限振動圧力設定回路と振動圧検出回路と比較演算回路とから構成すると共に、アクチエータ作動圧をステップ変化させた直後の振動検出信号Prが許容上限振動圧力設定信号Prmを越えた場合には、ステップ圧力設定信号Psを上昇する方向に、また、アクチエータ作動圧を中間のステップ作動圧から零とした直後の振動検出信号Prが許容上限振動圧力設定信号Prmを越えた場合には、ステップ圧力設定信号Psを下降させる方向に夫々修正する構成とした請求項6に記載のウォータハンマーレス閉鎖装置。
- 電空変換制御装置を、演算制御装置からの制御信号Scを記憶するデータ記憶部と信号変換部と電空変換部とから構成すると共に、データ記憶部に予かじめ記憶されたウォータハンマーを生じないときの制御信号Sc′に基づいて信号変換部からアクチエータ作動圧制御信号Seを出力し且つ電空変換部からアクチエータ作動圧Paを出力する構成とした請求項6に記載のウォータハンマーレス閉鎖装置。
- 管路内圧が略一定の流体通路に介設したアクチエータ作動式バルブにより流体通路を閉鎖する方法であって、前記アクチエータ作動式バルブの上流側に振動センサを取り付け、振動センサからの振動検出信号Prを演算制御装置へ入力すると共に、演算制御装置からの制御信号Scを電空変換装置へ入力し、前記制御信号Scによって電空変換装置に於いて発生させた2段階状のアクチエータ作動圧Paをアクチエータへ供給して前記バルブを2段階作動により閉鎖するようにした流体通路の閉鎖方法に於いて、先ず、演算制御装置へステップ圧力設定信号Psとステップ圧力保持時間設定信号Tsと許容上限振動圧力設定信号Prmを入力し、次に、電空変換制御装置へバルブ閉鎖指令信号Sを入力し、前記アクチエータへ供給する2段階状のアクチエータ作動圧Paを所定の設定圧にまで増加若しくは減少させてバルブを閉弁方向へ作動させると共に、前記振動センサの振動検出信号Prを演算制御装置へ入力し、当該振動検出信号Prと前記許容上限振動圧力設定信号Prmとを当該演算制御装置の比較演算回路で比較し、前記振動検出信号Prが前記許容上限振動圧力設定信号Prmを越えたときには、前記比較演算回路から修正された前記ステップ圧力設定信号Psに対応する制御信号Scを前記電空変換装置へ出力して、アクチエータへ供給するアクチエータ作動圧Paを更に増加若しくは減少してバルブを全閉状態にすることにより、ウォータハンマーを起生することなしに流体通路を閉鎖することを特徴とする流体通路の閉鎖方法。
- バルブを常時閉鎖型空気圧作動式ダイヤフラムバルブ又はバルブの作動時にバルブ内容積が変化しない定容積・常時閉鎖型空気圧作動式ダイヤフラムバルブとした請求項9に記載の流体通路の閉鎖方法。
- 設定値に短時間保持するステップ圧力保持時間を1秒以内とすると共に流体通路の圧力上昇値をバルブ開放前の圧力値の10%以内とするようにした請求項9に記載の流体通路の閉鎖方法。
- 流体通路に介設したアクチエータ作動式バルブと、アクチエータ作動式バルブへ二段階状のアクチエータ作動圧Paを供給する電空変換装置と、前記アクチエータ作動式バルブの上流側管路に着脱自在に固着した振動センサと、振動センサにより検出した振動検出信号Prが入力されると共に電空変換装置へ前記二段階状のアクチエータ作動圧Paのステップ作動圧Ps′の大きさを制御する制御信号Scを出力し、当該制御信号Scの調整により電空変換装置から振動検出信号Prがほぼ零となるステップ作動圧Ps′の二段階状のアクチエータ作動圧Paを出力させるチューニングボックスとから構成したウォータハンマーレス閉鎖装置。
- 流体通路に介設したアクチエータ作動式バルブの上流側に振動センサを着脱自在に取り付け、振動センサからの振動検出信号Prをチューニングボックスへ入力すると共に、チューニングボックスからの制御信号Scを電空変換装置へ入力し、前記制御信号Scによって電空変換装置に於いて発生した二段階状に上昇するアクチエータ作動圧Paをアクチエータへ供給してアクチエータ作動式バルブを2段階作動により閉鎖するようにした流体通路の閉鎖方法に於いて、前記チューニングボックスに於いてアクチエータへ供給する二段階状のアクチエータ作動圧Paと振動検出信号Prとの相対関係を対比し、1段目のアクチエータ作動圧Paの上昇時に振動発生があるときにはステップ作動圧Ps′を下降させ、また、2段目のアクチエータ作動圧Paの上昇時に振動発生があるときにはステップ作動圧Ps′を上昇させ、前記ステップ作動圧Ps′の上昇又は下降による調整を複数回繰り返すことにより、振動検出信号Prがほぼ零となる2段階状作動圧Paのステップ作動圧Ps′を求め、当該振動発生がほぼ零となるステップ作動圧Ps′の2段階状の作動圧Paを電空変換装置から出力させるときの制御信号Scのデータに基づいて、前記アクチエータ作動式バルブを閉鎖するようにしたことを特徴とする流体通路の閉鎖方法。
- 流体通路に介設したアクチエータ作動式バルブの上流側に振動センサを着脱自在に取り付け、振動センサからの振動検出信号Prをチューニングボックスへ入力すると共に、チューニングボックスからの制御信号Scを電空変換装置へ入力し、前記制御信号Scによって電空変換装置に於いて発生した二段階状に上昇するアクチエータ作動圧Paをアクチエータへ供給してアクチエータ作動式バルブを2段階作動により閉鎖するようにした流体通路の閉鎖方法に於いて、前記チューニングボックスに於いてアクチエータへ供給する二段階状のアクチエータ作動圧Paと振動検出信号Prとの相対関係を対比し、1段目のアクチエータ作動圧Paの下降時に振動発生があるときにはステップ作動圧Ps′を上昇させ、また、2段目のアクチエータ作動圧Paの下降時に振動発生があるときにはステップ作動圧Ps′を下降させ、前記ステップ作動圧Ps′の下降又は上昇による調整を複数回繰り返すことにより、振動検出信号Prがほぼ零となる2段階状作動圧Paのステップ作動圧Ps′を求め、当該振動発生がほぼ零となるステップ作動圧Ps′の2段階状の作動圧Paを電空変換装置から出力させるときの制御信号Scのデータに基づいて、前記アクチエータ作動式バルブを閉鎖するようにしたことを特徴とする流体通路の閉鎖方法。
- 振動発生がほぼ零となる2段階状の作動圧Paを出力させるときの制御信号Scのデータを電空変換装置の記憶装置へ入力したあと、振動センサ及びチューニングボックスを取り外しするようにした請求項13又は請求項14に記載の流体通路の閉鎖方法。
- 振動センサをアクチエータ作動式バルブの設置位置から1000mm以内の上流側位置に設けるようにした請求項13又は請求項14に記載の流体通路の閉鎖方法。
- 2段階状の作動圧Paのステップ作動圧保持時間tを1秒より小さく設定するようにした請求項13又は請求項14に記載の流体通路の閉鎖方法。
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