JP4464027B2 - 歯科用装置および該装置の操作方法 - Google Patents

歯科用装置および該装置の操作方法 Download PDF

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Description

【0001】
1.発明の属する技術分野
本発明は、歯窩洞形成、超音波歯石除去および根管治療のような操作を含むデンタルケアに使用する歯科用操作ユニット;デンタルケアにおける殺菌剤としても,冷却、潤滑および灌注媒体としても好適な抗酸化性ならびに分散性、表面活性および同化性を有する殺菌溶液の使用;デンタルケアにおけるバイオフィルムの処理ならびに冷却、潤滑および灌注媒体として使用される水溶液;かかる水溶液を用いたバイオフィルムの処理方法;かかる溶液を施与するための施与手段、およびかかる歯科用ユニットおよび水溶液を用いたデンタルケア方法に関するものである。
【0002】
2.発明の技術的背景
2.1.歯科用操作ユニット
歯科用操作ユニットには一般に水道水、蒸留水または滅菌水(以下、それぞれ「歯科用ユニット」または「DU’s」および「歯科用ユニット水」または「DUW」という)が使用されている。しかし、DU’s中の水ラインの汚染の可能性について世界的に相当な関心が集まっている。かかる関心は、DU’s内部につながり、ユニット内に存在し、さらにユニットからハンドピースにつながる管中に発生し、存在するバイオフィルムに依るところが大きい。
【0003】
バイオフィルムには潜在的な病原体が住みつく場合がある。歯科用ユニットの水ライン(以下、「DUWL’s」という)からは、既にシュードモナス、ミコバクテリウムおよびレジュネラ等の微生物が単離されている。
【0004】
病原体が医師の治療によって歯科治療中の患者に移転する可能性や相関性は明白であり、これは疾病や時には死を招くおそれがある。DU’sへの水道水の直接使用は処置としては低水準なものと考えられる。多くの第三世界諸国においては、水道水は常に十分に殺菌されているとは限らない。
【0005】
かかる問題を解決し、危険を最小限にするために、独立した水系統、滅菌水系統および/またはマイクロフィルターの使用が提案されてきた。独立した水系統または滅菌水系統(以下、それぞれ「IWS’s」または「SWS’s」という)は、標準的な歯科用コンプレッサーから送られた圧縮空気で加圧されたコンテナから成っている。また、毎日の洗浄および次亜塩素酸ナトリウムによるパージを内容とする厳格なメインテナンス体制も提案されている。かかる提案の不都合のいくつかに、毎日のフィルター交換に必要とされる時間、労力や訓練、次亜塩素酸ナトリウムの腐食作用や毒性、清浄でない圧縮空気による滅菌水の汚染の可能性、現行の滅菌水製造コストおよびバイオフィルムの形成がある。実際に、何らかの殺菌剤の残留がなければ、SWS’sは水道に接続された系よりも大量のバイオフィルムの形成に曝される。
【0006】
2.2バイオフィルム
2.2.1導入部
表面への付着は貧栄養環境にある微生物の共通で周知の挙動である。この付着およびそれに続く微生物成長によりバイオフィルムが形成される。微生物バイオフィルムは、バイオマスの堆積を増大、促進させて流体の流れに対する抵抗を生じ、微生物に起因する腐食を促進し、また工業用水冷却システムにおいては熱交換性能の損失を生じる。
【0007】
工業界は、望ましくないバイオフィルムを、殺菌剤を用いて種々の達成度で制御してきた。しかし、殺菌剤、特に塩素の、水網状組織や熱交換システム中での使用は、バイオフィルムが機械的あるいは物理的に除去されるような場合にのみ効果がある。成熟したバイオフィルムの塩素化はしばしば不成功に終わる。その理由は、殺菌剤はバイオフィルムの外層とのみ反応して基体の表面に健康な実質的な細菌郡を残し、これが急速に再成長するからである。また、バイオフィルム内の細菌は、繰り返し投与される殺菌剤に対する耐性を増大させる。殺菌剤はさらに他の殺菌剤に対する交差耐性を誘起することが発見されている。
【0008】
微生物バイオフィルムは、大面積の沈水表面が比較的高栄養の流れに曝されている様々な工業的環境下においても問題となり、おびただしい表面結合成長を成立させるための適所を与える。水性環境における表面での細菌のコロニー化は自然界における基本的な生き残り戦略であり、これは固体−液体界面では栄養分をより入手し易いことによる。形成された集合体は微小コロニーを形成し、これがバイオフィルムへと発達する。
【0009】
一般に殺生物剤または殺微生物剤と称される種々の殺細菌物質が入手可能であり、それら全てがそれらの製造者により、定量的に、水系に発生した細菌を殺す作用を有すると説明されている。殺微生物剤は、細胞質膜から呼吸機能、酵素および遺伝物質に及ぶ様々な細胞位置を標的とする。しかし、異なる細菌は、固有の細胞外被組成や非感受性タンパク質等の固有の差異により、あるいは耐性の発達により、あるいは適応により、または遺伝子交換により、殺細菌剤に対して異なった反応の仕方をする。従って、殺細菌剤は、それにより制御しようとする微生物、すなわち処理しようとする系において優性な微生物との関係で評価されなければならない。各系における微生物個体群の組成は、使用する水の種類により異なり、また耐性菌株に応じて選択された種々の殺微生物剤による処理の後に相当に変化する。バイオフィルムとして成長する細菌はまた、現在知られている杭菌剤の多くに対してより著しい耐性を有しており、近年それらの制御法に難題を投げかけている。
【0010】
2.2.2.歯科用操作ユニット中のバイオフィルムの付着
バイオフィルムは、固着したすなわち付着/接着した、バクテリアを含むことができる微生物の活性層と、不活性のグリコカリックス(glyco−calyx)マトリックス(以下、「GCM」という)との組み合わせからなる。バイオフィルムは、流体の輸送のために使用される導管を含む、流体と接触するいずれの表面にも付着する。バイオフィルムは航空機燃料を含むいずれの溶液中でも成長するが、この議論の目的のための溶液はDUWL'sの水溶液に限られる。
【0011】
バイオフィルムの汚染は、多くの要因による動的プロセスであって、長期間のよどみ、高い表面対容量の比率、微生物生存用の水の栄養含有量、内腔のコーティングを容易にする水の無機質含有量および硬度、流体力学、低い流量、およびシステムに入る水の微生物の質を含む。
【0012】
バイオフィルムは、日常的に、DU's中で見つけられる。プランクトンバクテリアがDUWL'sの内腔壁に、および/または歯科用ユニット水放出システム(以下、「DUWDS's」という)に付着するときに、バイオフィルムは形成される。DUWL'sのような水中環境で、疎水性基または他の基を有する分子は、DUWL'sの内部表面に吸着し、コンディショニングフィルムを形成する。水からのプランクトンバクテリアは、これらコンディショニングフィルムに付着し、バイオフィルムマトリックスの基礎を整える。
【0013】
あるバクテリアは、表面への堅い不活発な付着を直ちに形成できる。他のバクテリアは、エキソポリサッカライド グリコ−カリックス ポリマーの分泌を介してより活性な付着プロセスで付着する。この後者は、バイオフィルムを表面へしっかりとつなぎ止める役割をする。DUWL'sの内部表面のような基質と接触するときに、微生物は、その表面に優先的に付着するメカニズムを活性化する。これらのいわゆる付着メカニズムは、とりわけ静電引力や水素結合により達成される。加えて、実質的な新陳代謝の変化が、基質への付着により微生物中で起こり、固着した微生物は特有な新陳代謝の二元生成物を生成する。これらの二元生成物は、バイオフィルムの不活性成分を構成するGCMの構築ブロックとしての役割をする。
【0014】
推奨する用量で適用するとき、最も殺菌性のある化学薬品は、水中に浮遊する微生物のおよびDUWL'sの内部表面上に固着した微生物の両方を制御する役割をするが、第一にバイオフィルム中の微生物汚染を制御しまたは除去する能力および第二にDUWL'sに付着する不活性GCMを永久に除去する能力を有するものは、たとえあるとしても、ほとんどわずかである。
【0015】
DUWL'sの内部表面で、具体的には、GCMにより覆われた内部表面のこれら領域とその露出した表面との界面で、生化学的酸化還元反応は、DUWL'sへのGCMの連続した付着に影響を与える。この反応のために、DUWL'Sの露出した内部表面は、正電気的に帯電したアノードとして作用し、一方、GCMで覆われた表面は、負電気的に帯電したカソードとして作用する。DUWL'SのGCMで覆われた表面とその露出した内部表面との界面を交差するポテンシャル差の確立および維持は、生存可能なバイオフィルムの連続した成長と安定を可能にし、それにより、特別な付着メカニズムの崩壊に対するカギを握る。
【0016】
従来の化学的殺菌性化合物は、微生物化学的酸化還元反応に影響を与えることができなく、結果として、殺菌処理したバイオフィルム中のGCMを除去することおよび/または消去することに失敗している。
【0017】
特有な界面活性剤性質を有する微生物を分配することは、限られた成功により、GCMを除去するのに使用されてきたが、この生成物は殺菌性性質を有しないしまた知られた殺菌性化学薬品とは相溶しない。
【0018】
バイオフィルム成長は、二週間と少ない間にプラスチックのDUWL'S内部で観察されてきた。走査電子顕微鏡(以下、「SEM」という)により見たときに、バイオフィルムは、マトリックス中に埋もれた微生物によって特徴づけられていることがわかる。このリックスは、厚さが30から50ミクロンの範囲にあるが、材料/バイオフィルムの断片を除去するのを可能にし、それにより、DUWDS'sの他の領域を汚染した。
【0019】
2.2.3.歯科用ユニット水ライン中の微生物の発病性
DUWおよびDUWL's中の多くの種々の微生物の移転増殖および増殖は、よく記載されている。この環境で見つけられた多くの微生物は潜在的に病気を発生させることができるが、特に三つの種が歯科院に重要であり、すなわち、シュードモナス、ミコバクテリウムおよびレジュネラである。シュードモナス・セパシアすなわちグラム陰性バチルスは、水溶性殺菌剤中の存在により病院設備中の患者に広がってきた。この種は化学薬品に対して非常に抵抗力があり、最初に貯蔵器を洗浄しないでクロロヘキシジングルコナートの貯蔵器をいっぱいにしたとき、この種のバクテリアによる増殖は実証されてきている。ミコバクテリウムの数種は病院水供給器から単離されており、その一部が病院内感染と関連している。あるケースで、M.ケノピ(xenopi)は在郷軍人病院の肺病の19ケースに結びつけられた。患者がシャワーを使用したときの感染性エアーゾルによりその伝染は起こった。水スプレイエアーゾルは、高速ハンド操作および高速排気での空気−水シリンジ洗浄におけるような歯科用設備に共通に設置されている。歯科用ハンドピースの水冷部品により発生したエアーゾルは、歯科学校環境中のレジュネラ・ニューモフィラでの準臨床的感染の源であるとわかった。270血清試験の20%が、知られた陰性コントロールと比較してプールしたレジュネラsp.抗原に対して有意義な高いIgG抗体活性を有した。また、歯科治療に従事する者の中ではレジュネラ・ニューモフィラに対する抗体の高い流行がわかった。高速ドリルおよびスプレイを使用したときに発生するエアーゾルに絶えず直接さらされる者であった歯科医の中で最も高い流行(50%)が研究により実証された。他の研究により、米国の6つの州における28箇所の歯科用設備からのDUWサンプルの68%がレジュネラsppを示したことがわかった。この研究により、また、家庭用および公共用飲み水や飲み水噴水塔からの比較用飲用水のサンプルの61%がレジュネラsppを含んでいることがわかり、これらの2つの間には重要な差異は存在しなかったことがわかった。
【0020】
2.2.4.バイオフィルムにより引き起こされる腐食
バイオフィルムは、表面間の電荷における差異が生ずることにより、および硫黄低減バクテリアを潜ませることにより、金属の腐食を促進する。また、それらは、抵抗摩擦を増加させ、流量に損失を生じさせ、絶縁層として作用することにより、熱伝播速度を減少させる。この腐食現象は、集合名詞的に、微生物的誘発腐食(以下、「MIC」という)と称する。MICに起因する費用は高く、工業水性環境におけるバクテリア数の効果的な制御は必須である。微生物的誘発腐食は、水システム中のバクテリアの存在により、とりわけバクテリアバイオフィルムにより、引き起こされる。
【0021】
2.3.バイオフィルムの除去
アメリカン・デンタル・アソシエーション(ADA)は1996年に、2000年までにすべてのDUWは、ミリリットル当たり200以下のコロニー形成単位(CFU)(微生物を形成するバクテリアおよび他のコロニー)を含むようにすべきだと発表した。現在、ほとんどの歯科用器具内のDUWは50万を超えるCFU/mlを含んでいる。試験技術が複雑になればなるほど、DUW中に多くのバクテリアが見つかる。
【0022】
したがって、バクテリアバイオフィルムをDUWLから除去しなければならないことは避けて通れないことなのである。以下は現在行われている最も一般的なバイオフィルムの除去方法である。すなわち、殺菌剤化合物、または、いわゆる殺生物剤の致死量を投与して化学的にバクテリアを殺す、界面活性剤および/または分散剤によりバイオフィルムを除去および/または分散させる、バイオフィルムを様々な方法で物理的に除去する、酵素または2価のカチオンのキーラントでバイオフィルム構造を弱める、交流または超音波をバイオフィルムを横切って印加することでバイオフィルムを物理的に除去する、および、紫外光を使用してプランクトンバクテリアの数を抑制する、といった方法である。
【0023】
2.3.1.バイオフィルムの物理的除去方法
DUWLの汚染を最少化したり、物理的に防止するいくつかの方法が示唆されてきた。今日では多くのDUが吸引戻りを防止するための反収縮バルブを備え、および/または稼動後にハンドピースを介して、短い水の「ターミナルフラッシュ」が得られるように設計されている。以前には、初期および患者の処置の最終段階でのDUWLのフラッシュが推奨されてきた。米国保険社会福祉省が推薦しているように、提案されているフラッシュのプロトコルはプランクトン微生物を減少させることはできるが、バイオフィルムを除去したり抑制することはできないであろう。2分間のフラッシュでプランクトン微生物の数を平均1/3まで減少させることができるが、0にまで減らすことができないことが我々の研究で結論づけられている。多くの研究者達は、過酸化水素、クロロヘキシジングルコネート、次亜鉛素酸ナトリウム、ポビドンーヨウ素およびマウスウオッシュを含む様々な消毒用溶液で水ラインをフラッシュすることを提案してきた。しかし、これらの方法はバイオフィルムを除去することやその形成を防止することは示していない。
【0024】
生水の微生物の量やミネラルの量は、水源、処理、処理施設からの距離、および貯水タンクならびに季節的な変動によって変わる。歯科ユニットの水ラインに関するADAの声明には、地域内の「沸騰水警告」のような場合に使用される水質はコントロールされなければならないということが含まれている。これは、単にDUWLを周期的に洗浄または殺菌することでは達成できない。地域の水源の汚染を防ぐ1つの方法は、DUWSの装置を必要なものを完備した貯蔵タンクに替え、地域の水源からDUWSをはずすことである。容積測定能力、機能およびコストを有する、必要なものを完備した多くの水系がある。しかし、それらを設置して後すぐに、自身を餌にする「独立した」新しいバイオフィルムが作り出され、これが汚染に類似したものとなる。実際、必要なものを完備した水系を単に設置しただけでは、存在するいかなるバイオフィルムをも除去することはできない。
【0025】
ADAの目標を達成するために、生水は色々な方法で処理される。沸騰、低温殺菌、ろ過、蒸留、滅菌、および化学添加物(許可されている殺菌剤)の使用は、生水の汚染の程度を抑制するのは効果があるかもしれない、いくつかの方法である。あるフィルター(たとえば、強度UV光で溶融した活性炭ケーシング)は水源の水を改善するのに用いられてきた。商業的に市販されている、蒸留されビン詰めされた水は、微生物学的には歯科の用途には適さない。いずれにしても、実際の水源の汚染は、系に導入された水のせいではなく、むしろ無期限に留まることのできる「定住している」バイオフィルムに起因するのである。もし、滅菌水がよく発達したバイオフィルムと共に系に供給されたら、末端まで運ばれた水は極度に汚染されているだろう。
【0026】
多くの歯科治療用水の水質を改善する物理的、化学的方法がある。今日、微生物や内毒素を抑制する能力を有する、殺菌性を付与されたフィルター/カートリッジおよび膜フィルターが、DUWLでの用途として市販されている。多くの入手できる膜フィルターは、歯科治療用水中の病原菌/プランクトン微生物を抑制することでは安定している。一方、内毒素停留といった付加機能を有する膜フィルターはさらに有益である。製造業者が推奨する最適な作業時間に応じて、フィルターを交換することは極めて重要なことである。フィルターを有効とするためには、管の中もしくはDUWLの出口近くのバイオフィルムを考慮して、出口(ハンドピースやシリンジ)に近接して設置しなければならない。この近接しているということは支持できない状況を表している。というのは、フィルターはかさばるので、歯科用ハンドピースまたはトリプレックスシリンジの人間工学的な取り扱い特性に関しては、とても受け入れられるものではないからである。
【0027】
2.3.2.DUWL中のバイオフィルムの化学的処理
DUWL中の微生物やバイオフィルムを抑制する化学的処理には、歯科医が利用できるいくつかのオプションがある。2つの問題が重要であり、これはすなわち、安全性と効率である。化学薬品は、水中のみならず、バイオフィルム中の微生物を殺さなければならない。また、化学薬品は溶解し、分散し、そしてバイオフィルムを除去しなければならない。選択された化学薬品は、米国内で使用するためにはFDAによって承認されてなければならず、口の中、周りの歯、および人間の他の組織に対して不活性であり、DUWSのコンポーネントに対して非腐食性であり、患者の口の中で使用される他の材料と相溶性を有していなければならない。そのような1つの例は、DUWS中の低濃度のクエン酸が挙げられる。他の例としては、二酸化塩素、クロロヘキシジンおよびヨウ素が挙げられる。これらの化学薬品はある種の美的回復剤と共に使用された場合、アレルギーや過敏症の疑いのある患者にとっては望ましいものではなく、また、禁忌症が生じる可能性がある。水冷却システム中の生物の付着を抑制するための殺菌剤の使用は、容認できる慣習である。正しい頻度で正しい投与量を与えることは極めて重要である。殺菌剤の不適切な使用は好ましくない結果をもたらすとともに、高くつくことになる。よく出来た殺生物プログラムのブロックを構築することは、殺すべき微生物に対する情報として理論的には考えられている。すなわち、正しい殺生物剤またはその組み合わせ、およびそれぞれの濃度の選択;投与回数の科学的決定;分析とデータ処理による微生物の抑制をモニターすること;および表面への微生物の付着をモニターすることである。水処理殺菌剤は2つのカテゴリーに該当する。すなわち、酸化性の殺菌剤(たとえば、塩素と過酸化水素)、および、化学的性質または作用の表れ方に基づいて5つのグループに分けられる非酸化性の殺菌剤である。
【0028】
酸化性の殺菌剤は一般的な化学的酸化剤である。これらは生きている微生物には選択的でないが、他の酸化性のものとは反応する。しかし、ある種のバクテリアの細胞コンポーネントは容易にそれらと反応することができ、水中に存在する他の多くの化学物質よりも高度な除去能力を有することから、それらは殺菌剤である。酸化性の殺菌剤には、殺菌剤の投与方法としては3つの種類がある。すなわち、酸化性のハロゲン、過酸化物およびオゾンである。過酸化物は分解して有機化合物と酸化反応するフリーのヒドロキシル基を形成する不安定な酸素化合物である。過酸化物としては、過酸化水素、過酢酸、芳香族過酸、ペルオキソ硫酸塩、および過酸化カルシウムが挙げられる。
【0029】
過酸化水素は、正しく貯蔵すれば安定しており、非腐食性であり、全体的に水と混和性があることから、理想的な水処理殺菌剤である。過酸化水素は、良好な反微生物特性を有し、水と酸素に分解され、有毒な廃液を残さない。しかし、過酸化水素は細胞に浸透し、金属依存OH形成によるサイト指向ダメージを生じさせる。そして、DNA鎖の破壊と塩基ヒドロキシル化を生じさせる。グアニンとチミンは、過酸化物により発生するフリーラジカル攻撃の2つのメインのターゲットである。得られた7,8−ジヒドロ−8−オキソグアニンとアデニンの誤対合、そしてチアミン酸化生成物は、DNAポリメラーゼが複製することを止めてしまう。ほとんどの微生物突然変異体は、錯乱した代謝のため生き残ることができないので、低濃度の過酸化物処理でゆっくり殺すことができる。また過酸化水素はミトコンドリアのADP−リン酸化を阻害する。
【0030】
酸化性の殺菌剤に対する抵抗力の向上は、生体付着物の抑制に関する文献には報告されていない。しかし、多くのバクテリアは、ほとんどが発酵性のものであるが、酸化剤を分解し、回復酵素とを生産することによる酸化ストレス反応を示す。これらには、Escherichia coli、Salmonella typhimurium、Bacillus subtilisおよびPseudomonas fluorescensが挙げられる。ストレス反応とは、因子の副次的阻害量に何時間かさらされた場合、細胞が有毒な因子に対してさらに抵抗力を増すようになることである。多くの防衛遺伝子は、Escherichia coliにみられるように、色々な超酸化物ディスミューターゼ、触媒作用、アルキルヒドロ過酸化物レダクターゼ、および、グルタチオンレダクターゼ、ならびにDNA回復酵素をコード化することで特徴づけられてきた。さらに、多くの調節遺伝子は、OxyR、Re−およびSoxRを含むことで特徴付けられてきた。これら調節遺伝子は細胞内レドックス電位を決定づけ、細胞が酸化剤にさらされた場合にストレス反応を活性化する。
【0031】
過酢酸は有機過酸の中で最もよく知られたものである。これは過酸化水素と同様に遊離のヒドロキシラジカルを生成し、さまざまな蛋白質構造体やDNAと反応する。さらに、過酢酸が分解すると酢酸が形成され、これ自体も穏やかな抗菌作用を示す。過酢酸は系に投与しても何ら有毒物を残さない。水の硬度や有機物汚染は過酢酸の抗菌活性に影響を与えない。
【0032】
次亜塩素酸や次亜臭素酸は所定のpH範囲ではすぐれた抗菌活性をもつ。次亜塩素酸はさまざまな分野で細菌の活動を予防し、抑制し、低下させるのに用いられる。次亜塩素酸は特に工業用水システムで生物汚染の防止に用いられる。次亜塩素酸の抗菌作用のメカニズムは、その真核細胞における作用のメカニズムに関する多くの研究にも拘わらず、今日まで明らかにされていない。HOClは自由に真核細胞内に入り込むのではなく、表面の細胞質膜の蛋白質を攻撃し、溶質の輸送や塩平衡を害する。また、メルカプト基を酸化して細胞質膜にあるATP分解酵素を阻害する。HOClへの暴露は低濃度でも細胞内での蛋白質合成をその後約2時間停止させる。しかしながら、真核細胞の遺伝物質には何ら損傷をもたらさない。次亜塩素酸の安定性および抗菌活性はpHに依存する。それは、HOClは7より大きいpHで解離するが、抗菌作用をもつのは非解離部分だからである。7.5より上のpHでは抗菌活性を失う。HOClが生物汚染の抑制にすぐれているのは、細胞外多糖(EPS)構造を脆弱化し、それによりバイオフィルムを部分ごとに剥離させて除去するからである。
【0033】
オゾンは細菌や藻類を殺しウイルスを不活化する強力な酸化剤である。これは不安定なガスである。また、バイオフィルムを一体に保持するEPSを劣化させるので、これで処理するとバイオフィルムの構造は弛緩する。それによりスケールは表面から浮いてくる。オゾンは非常に短い半減期をもつため、オンサイトで発生させる必要がある。20℃の蒸留水中では半減期は25分である。水への溶解度は酸素の13倍である。有機物と反応すると分解して酸素になる。しかしながら、これはFe2+、Mn2+、MnO、NO2−、CNなどといった幾種類ものカチオンおよびアニオンと反応する。オゾンはヒトにとって有毒であり、オゾン発生器には検知器を一緒に設けなくてはならない。ただし、オゾン処理された水は、オゾンが酸素に分解してしまうので全く安全である。
【0034】
次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)は根管灌注に広く用いられており、その根管治療における主な働きは殺菌、有機物溶解および潤滑である。NaOClもバイオフィルムの抑制に非常に効果的であり、それにより歯科治療用水の水質を改善するが、いくつかの大きな問題を抱えている。たとえば、これはきわめて有毒であり、濃縮されれば致命的ともなり、特に灌注媒体として最も効果的な濃度領域でそうである。また、NaOClは非常に腐食性が強く、そのため長い間には媒体中のDUWシステムに損傷を与えてしまう。最近の研究によれば、次亜塩素酸ナトリウムは歯に対して腐食性があり、歯の脆化を引き起こすことがわかった。さらに、バイオフィルムのような有機物と接触すると、高い量のトリハロメタンを生ずる。有機物のあるところに低濃度のNaOClが常時存在すると、全トリハロメタン濃度は米国環境保護局が設定した水準を超えて上昇する。したがって、米国FDAが、NaOClの使用を特定の規格セットについて承認するのを、今日まで拒絶してきたことは至極もっともであるといえる。
【0035】
電解活性化(EA)法は、特別な電解システムによる、準安定な活性化溶液の発生に基づく。そのような溶液は基本水分子の誘導体であって、異常な物理化学的活性ないし触媒活性を示す。こうした活性化水溶液の原料成分は、飲料水と少量(典型的には0.1〜10g/L)の塩という単純なものである。水の電解活性化(EA)においては、希薄な塩類溶液が各種設計のいずれかよりなる電解セルを通過することにより「活性化」される。
【0036】
2.4 電解活性化
2.4.1 電解活性化水およびバイオフィルムの処理
著者は、本発明の要請にしたがい、少なくとも1つの電解セルを有する円筒状の電解装置を用いた。セル内は透過性の膜で陽極室と陰極室に隔てられ、電気的に反対の性質をもった2つの異なる活性水生成物の流れを別々に引き起こすような特別の設計になっている。これらの準安定な溶液は、その活性が高い間においては、しばしば伝統的な化学剤に代わるものとして、各種技術への適用性を示している。溶液の活性状態は数時間から数日間持続するが、そうした個々の溶液の特性に拘わらず、生成した準安定な溶液の活性化状態は次第に低下して穏やかな性質の水ないしは希薄な塩水に戻る。比類なく優れた属性を備えた所定の品質の溶液を必要に応じて確実に製造し、しかも環境への悪影響や有毒物質の残留をもたらさないという能力において、電解活性化法はバイオフィルム処理に現在一般に用いられている技法とは明確に区別される。
【0037】
また、比類なく優れた属性を備えた所定の品質を有し電気的に反対の性質をもった2つの異なる活性水生成物の別々の流れを必要に応じて確実に作り出し、しかも環境への悪影響や有毒物質の残留をもたらさないという能力において、本発明を適用した電解装置は、これまでに歯科業界で用いられ、あるいは用いることを提案された電解装置とは明確に区別される。
【0038】
2.4.2 円筒状電解装置におけるEA法の原理
さまざまに鉱物を含む水が、電解活性化された低濃度塩類溶液の電気的に反対の性質をもった2つの異なる流れを作り出すように、特別に設計された円筒状電解セルを通過する。
【0039】
本発明のために著者が用いた特別な円筒状セルは、均一に形成された高電圧電界中を各微小体積の水が通らなくてはならないように設計されている。この単極電解活性化作用は、電極表面の薄い層の中にできる1cm当り約100万ボルトの電位勾配によって作り出され、これにより、通常の化学的あるいは多くの電解的手段によって達成され得る範囲を超えたpH、酸化還元電位(ORP)および他の物理化学的性質をもった溶液が作り出されるのである。
【0040】
2つの活性化された溶液の流れが別々に作られ、これらはアノード液およびカソード液とよばれる。このうちアノード液は、製造条件にもよるが、典型的には2〜9のpHおよび+150mV〜+1200mVの酸化還元電位(ORP)をもつ。アノード液はフリーラジカルの混合物なので酸化剤であり、抗菌作用を有する。製造されたカソード液は、製造条件にもよるが、典型的には8.5〜13のpHおよび約−150mV〜−900mVのORPをもつ。カソード液は還元性、分散性、界面活性をもち、抗酸化剤である。
【0041】
本発明のために著者が用いた特別な円筒状セルの設計上の利点の1つは、さまざまな水力学的条件を利用して2つの流れの化学組成を変更できることであり、これにより、電解セルモジュールを他の付属装置と組み合わせて、特定の適用分野の要請に合うように最適化することができる。他の可変因子としては、使用する水の水質、流速、水圧、電流密度、電極電圧などがある。
【0042】
その特有な属性に加え、二つの溶液を混合することができるのみならず、少なくとも、負に帯電した酸化防止剤溶液即ちカソード液も又アノードチャンバに戻されることができ、そうすることにより、正に帯電した酸化剤溶液即ちアノード液の質を調節して、調製される。同様に、少なくともアノード液のフラクションも又カソードチャンバに戻されることができ、そうすることにより、負に帯電した酸化防止剤溶液即ちカソード液の質を調節して、調製される。要求される付与の仕様に従って、流水系の設計の変更は、要求される目的に合うようになされ得る。
したがって本発明者らによって利用された特定の筒型セルの設計は、例えば、各微小体積の水が通過する均一な高電圧電場を確実にする。
【0043】
斯くして、そして互いに混合される時、製造後そして外在的に発生装置に対しては、製造された比率としてで、或いは、少なくともアノード液若しくはカソード液のいずれかの割合がさらなる活性化のために発生装置を経て還流される時に、アノード液及び/又はカソード液は界面活性剤特性に加えて殺菌性で且つ酸化防止剤を包含する非常に特異的な特徴を持った或る独特の溶液を形成する。したがって、本明細書の目的のためには、用語「混合された」は、発生装置に対して製造後そして外来的にアノード液及びカソード液を共に添加することを意味するように解釈されなければならない。一方、「還流する」、「活性化する」及び/又は「発生する」は、対応する意味を有する同系の用語と合わせて、発生装置内の特定の溶液の復活を意味するように解釈されなければならない。
【0044】
2.4.3 電解的に活性化された溶液の特性
電解的に活性化された溶液の特性は要因の数による。これらの要因には、セルを通過する溶液流速、塩の型、印加される電圧及び電流、温度、カソード液のアノードチャンバへの及び/又はその逆の戻りを伴なう還流や混合の程度のようなアノードチャンバとカソードチャンバの間の溶液の内部流力学、セルの設計及び立体形、そして水が無機物を含む程度が含まれる。
【0045】
本発明者らによって利用された電解セル内での電解活性化の工程中では、次の三つの広範なクラスの生成物が生成されると信じられている:
安定な生成物−これらは(アノード液中の)酸であり又(カソード液中の)塩基であるが、他の活性な化学種と同様、問題の溶液のpHに影響する。
高度に活性で不安定な生成物−これらはフリーラジカル及び48時間未満の典型的な寿命の他の活性なイオン種を包含する。ここに含まれるものは電気的にそして化学的に活性な電解ガスの直径0.2乃至0.5μmの微小な気泡であり、溶液を通して10ml−1までの濃度で均一に分布している。これら全ての種は、アノード液のORPを高めるのに貢献し、酸化している。
【0046】
準安定構造物−これらは電極表面にて若しくはその近傍にて、それら領域中の非常に高い電圧降下(10Vcm−1)の結果として形成される構造物である。これらはイオン、分子、ラジカル及び原子の回りの水和した膜の自由な構造的複合物である。これらの水クラスタのサイズは、一クラスタ当たり凡そ5乃至6分子に減少される。これら全ての特徴は水の拡散、触媒的及び生体触媒的特徴を高める。
【0047】
最も望ましい準安定の溶液を発生させるのに要求される、投入水の無機物を包含させるレベルは、飲料水の組成からはわずかばかり異なっているに過ぎない、ということに注意することは重要である。しかしながら、溶液の高められた電気的活性及び変化した物理化学的特性は、不活性化状態からは有意に異なっている。が、哺乳類の組織及び環境に対しては未だ無毒な侭である。活性化された状態を維持すること無く、これらの種種の生成物は好都合な水の弛緩した状態に分解し、そして、変化した伝導性や表面張力のような活性化溶液の異常な特性は同様に、前活性状態に逆戻りする。
【0048】
2.4.4 アノード液の及び混合された/還流されたアノード液とカソード液の生体毒性
生体毒性溶液を発生させるために電解活性を採用した先行技術の殆どは、セル内での発生の間アノード液とカソード液を分離することが可能ではなかった。これらの先行技術においては、二つの対向する溶液は、潜在的電気活性に関して互いに大いに中和した。
【0049】
より新しいEAシステムの優位点の一つは、これらのシステムで発生した次亜塩素酸の生体毒性活性はより早期のシステムによって発生する次亜塩素酸ナトリウムよりも300倍以上までであると、試験にて観察された。加えて、中性アノード液(pH=7)のアルカリ性グルタルアルデヒド(pH=8.5)との比較では、同じ生体毒性効果を達成するためには前者の0.05%に対して後者は2%の濃度を必要としたことを示した。同様に、次亜塩素酸ナトリウム(Jik)の5%溶液が消毒の目的のためにのみ使用できるのに対して、同様の実験条件下で中性アノード液の0.1%乃至0.03%溶液は消毒剤と滅菌特性の両方を有する。一般的には、非活性化の中性アノード液の生体毒性活性は次亜塩素酸塩溶液の潜在的活性の80倍であるが、最適に活性化されたECA溶液の生体毒性の全可能性の三分の一しか表れていない。
【0050】
伝統的な化学物質溶液の割には高められたこの生体毒性の可能性は、実質的により低い投与比率での活性化された溶液の包含を許容し、それによって毒性の危険を除去し環境への影響に対抗する一方、費用効果的解決を提供する。
【0051】
2.4.5 歯科用ユニットにおける酸性アノード溶液
DUWL’sの生体毒としての電解的に活性化された低濃度生理塩類溶液の使用は多くの文献にて提案及び開示されていて、その中にはWO00/33757にて発行された国際出願PCT/US99/29013も含まれる。PCT/US99/29013は、歯科用機器の操作中のDUWL’sの内部表面との連続的接触におけるpH2.5乃至6.5を有する酸性電解水の、バイオフィルムに対する生体毒及び歯科用機器のための操作液の両方としての使用を提案している。
【0052】
PCT/US99/29013は、それぞれ平板リアクタ型電解セルからそれらの酸性アノード液を生成する二つのタイプの電解系に焦点を合わせており、DUWL’sのバイオフィルムに対する消毒と還元のために歯科用システム内に包含されることを提案している。第一の系は膜を利用して異なったアノード液とカソード液を分離し発生する。この系はpH2乃至3.5の非常に酸性であるアノード液を生ずる。第2の系は膜を使用せず、溶液の一つの流れのみを発生させる。
【0053】
PCT/US99/29013は、塩素イオンの濃度を増加しそしてさらになおそのpHを減じ斯くしてアノード液の殺菌効力を改良するために、第二の系の供給へのHCl(塩酸)の添加を提案している。
【0054】
PCT/US99/29013にて提案された酸性アノード溶液の重要な不都合な点は、相対的に高い塩素及び次亜塩素酸ナトリウム含有量による毒性である。実際、提案されたような酸アノード溶液と漂白剤との間には相対的に殆ど違いは無いと考えられる。後者は実質的により単純であり入手するためにはより安価である。
【0055】
PCT/US99/29013に提案されている酸性アノード液の更なる欠点は、バイオフィルムの単なる減少を提唱するだけであり、バイオフィルムを除去する能力は明らかに無く、潜在的には、DUWLにバイオフィルムの耐性菌を生じさせる可能性があり、重大な健康上のリスクに密接な関連性を伴う、ということである。より具体的には、PCT/US99/29013は、引用された殺菌効果に関連するDUWLの消毒を単に提案するが、DUWLの滅菌を提案していないし、DUWLの内部表面からのバイオフィルムの除去のいかなる証拠も開示していない。事実、常識によれば、水の消毒によって、バイオフィルムの除去または減少さえも明確に示されていない。
【0056】
また、PCT/US99/29013は日本の電気分解装置の使用に言及するが、それは、Oral Surgery, Oral Medicine, Oral Pathology, 87版, No. 1,1999年1月においてHoriba等によって発表された科学論文に報告されているように、Bacillus subtilisに対して効果が無いことが明らかになり、したがって、異なる電解装置は効力のレベルが変化する異なる溶液を生じることを示した。
【0057】
さらに、塩素濃度を増加するための希HCl溶液の添加に関していえば、殺菌効果を増す付加的な塩素イオンを生じるので、HClを添加しない酸性溶液が最適より低い効果を示すと考えられる。HClは、非常に効果的な殺生物剤であるが、バイオフィルムに対して最適より低い効力を示し、したがって、プロセス水にHClを添加することによって、ある程度まで生成物の殺菌効力は改良されるが、バイオフィルムは除去されない、ということは十分に証明されている。さらに、そのような生成物は、より高いpHおよびより低い塩素濃度を有するものよりも腐食性が強いはずである。また、生成された比較的高濃度の次亜塩素酸ナトリウムは、特に低いpH値で比較的高レベルのトリハロメタンを生じ、したがって、溶液の発癌性を増加する。この様に、PCT/US99/29013は、不測の不利益をもたらし、かつ殺生物剤として電解的に活性化された食塩水溶液を使用する目的を全く打ち砕いてしまう次亜塩素酸ナトリウム発生剤の使用および添加を提案している。
【0058】
したがって、本発明の目的は、歯科用装置;歯科用ユニット水ライン中のバイオフィルムの消毒、除去および有効な抑制のための、抗酸化剤、分散性および界面活性剤の特性を有し、歯科用ユニットおよび関連する歯科用器具の冷却、潤滑および潅注媒体としての使用にも適当な殺菌溶液;およびそのような歯科用ユニット、溶液および水性溶液を使用してDU中のバイオフィルムを処理する方法を提供することである。
【0059】
さらに、本発明の目的は、歯科用装置;抗酸化剤、分散性および界面活性剤特性を有する殺菌溶液;および歯科用ユニット中のバイオフィルムを処理する方法を提供することであり、それらは下記の効果を有する:
1.送水管中のバイオフィルムを効果的に除去する;
2.他の種々なアノード液と比較して、腐食性を減少する;
3.次亜塩素酸ナトリウム(漂白剤、Jik)および他の種々なアノード液と比較して、哺乳動物組織との適合性を増加し、その結果、患者の存在においてかつ患者に直接にDUWLおよびDUWSにおいて連続的かつオンライン方式で使用することができる;
4.流出流が無く、別々のまたは専用の流出水処理設備が不溶である;および
5.トリハロメタンのようなハロメタンの発生のリスクを減少する。
【0060】
本発明の第1の態様によれば、水ラインの配列を有する歯科用ユニット;歯科用ユニット水ライン中のバイオフィルム処理用の電解的に活性化されたアニオン含有およびカチオン含有溶液であって、流体に発生するおよび着生の生物を除去することができかつ不活性グリコカリックスマトリックス(以後、GCMという)を分散することができる殺菌性および分散性および界面活性剤特性を有し、したがって、水ライン中のバイオフィルムの除去に役立つことを特徴とする溶液を生成するための電解装置;およびバイオフィルムを処理するために水ラインへ水性溶液を導入するための手段を含む歯科用装置が提供される。
【0061】
水性溶液は、電解的に活性化されたアニオン含有溶液および/または電解的に活性化されたカチオン含有溶液の混合物からなることができる。水性溶液は、電解的に活性化されたアニオン含有溶液および電解的に活性化されたカチオン含有溶液を別々に生成することができる適当な電解装置によって生成されたままの割合及び状態において、電解的に活性化されたアニオン含有溶液および/または電解的に活性化されたカチオン含有溶液の混合物からなることができる。水性溶液は好ましくは、電解的に活性化されたカチオン含有溶液の約1体積に対して電解的に活性化されたアニオン含有溶液の約4〜5体積の比の混合物からなる。
【0062】
アニオン含有溶液および/またはカチオン含有溶液は、塩の水溶液の電解によって生成することができる。その塩は塩化ナトリウムであることができる。特に、非ヨウ化塩化ナトリウムまたは塩化カリウムであることができる。
【0063】
電解装置のアノード室で生成されたアニオン含有溶液は以後、アノード溶液またはアノード液として言及され、そして電解装置のカソード室で生成されたカチオン含有溶液は以後、カソード溶液またはカソード液として言及される。
水性溶液は、歯科用ユニットおよび関連する歯科用機器における冷却、潤滑および潅注媒体としての使用にも適当であり、したがって、歯科患者の治療の間に少なくとも半連続ベースでの使用に適当なものになる。
【0064】
歯科用装置は、歯科用ユニット水ラインおよび歯科用機器を通して潅注、冷却、潤滑および消毒媒体として水性溶液を分配するための、電解装置に流動的に連結された分散手段を含むことができる。
分配手段は、歯内治療、歯列矯正治療、歯周治療、外科(整形)治療、小児歯科治療、修復治療および義歯補綴治療のために適当であり、そして穿孔、すすぎ、超音波スケール除去および根管治療からなる群より選ばれる一つ以上の治療に好ましく利用されることができる。分配手段は、空気圧力によって或いは水圧によって、または電気によって駆動されるボール盤を有することができる。
【0065】
歯科用ユニットは、電解装置と一体的にまたは別々に構成されることができる。
電解装置は、最適な流体流および再循環パターンを確実にする所定のデザインおよび幾何学的関係を有する電解セルを含むことができる。電解セルは、流体流のための比較的小さな環状の全開放断面積(好ましくは約90mm)を有し、そこを通して乱流を起こし、電解への溶液の暴露を最大にする。
【0066】
電解セルは、二つの同軸円筒状電極を有するスルーフロー(through flow)電解セルであることができる。この電解セルにおいて、該二つの電極の間に管状セラミックダイヤフラムが同軸的に配置され、環状内部電極スペースを同軸環状カソード室および環状アノード室の配列に分離する。
【0067】
電解セルは、約1〜15A(好ましくは約5〜7A)の低い電流および約1〜48V(好ましくは約6〜18V、より好ましくは12V)の比較的高い電圧を含む所定の操作パラメータにしたがって操作し、電極面と電解液との界面で約10V/cmと推定される比較的高い電圧勾配または電界強度を与える。
【0068】
本発明の第2の態様によれば、歯科用ユニット水ライン中のバイオフィルム処理用の電解的に活性化されたアニオン含有水性溶液であって、流体に発生するおよび着生の生物−有機体を除去することができかつ不活性グリコカリックスマトリックス(以後、GCMという)を分散することができる殺菌性並びに分散性および界面活性剤特性を有し、したがって、歯科用ユニット水ライン中のバイオフィルムを除去することができる、ことを特徴とする溶液が提供される。
【0069】
水性溶液は、アニオン含有溶液;カチオン含有溶液;アニオン含有溶液およびカチオン含有溶液の混合物;アニオン含有溶液、カチオン含有溶液またはアニオン含有溶液およびカチオン含有溶液の混合物から調製されたアニオン含有溶液;およびアニオン含有溶液、カチオン含有溶液またはアニオン含有溶液およびカチオン含有溶液の混合物から調製されたカチオン含有溶液からなる群から選択されても良い。
【0070】
水性溶液は、別個の電解活性化アニオン含有溶液および電解活性化カチオン含有溶液を発生できる、適当な電解装置によって発生される、中性アノード液を発生するために必要な比率のごとく予め決定された比率の電解活性化アニオン含有溶液および電解活性化カチオン含有溶液の混合物からなる。水性溶液は好ましくは、約1容量の電解活性化カチオン含有溶液に対し、約4〜5容量の電解活性化アニオン含有溶液の比率での混合物からなることが好ましい。
【0071】
アニオン含有溶液および/またはカチオン含有溶液は、塩の水性溶液の電解手段によって調製されても良い。その塩は塩化ナトリウムである。特に、非ヨウ素化塩化ナトリウムまたは塩化カリウムである。
【0072】
電解装置のアノードチャンバで発生したアニオン含有溶液を以後「アノード溶液」または「アノード液」といい、電解装置のカソードチャンバで発生したカチオン含有溶液を以後「カソード溶液」または「カソード液」という。
【0073】
中性からアルカリ性の混合カソード液および中性アノード殺菌性溶液は歯科用ユニットおよび関連する歯科用機器における冷却用、潤滑用および灌注用溶液としての使用に適当である。
【0074】
歯科用ユニットにおいて使用するための殺菌性溶液は、水性NaCl溶液から製造され、その濃度は0.01〜1%、特に0.05〜0.5%の間で変化し、好ましくは0.1〜0.4%の間であり、電解によりカチオンラジカル種およびアニオンラジカル種を発生する。
【0075】
アノード溶液はレドックス電位が約+200〜+1100mV、特に約+600〜+850mV、好ましくは+713mV以上であり、およびTDSは約2〜4g/lである。アノード溶液は、pHが約6.75〜10、好ましくは約7.0〜7.6であり、および約5Aの電流、約12Vの電圧および流速約200〜500ml/分、特には約300〜350ml/分で発生した導電率が約0.1〜10mS/cm、特には約0.15〜4.08mS/cmである。アノード溶液は、Cl;HClO;HCl;HO ;HO;ClO;H;Cl;HClO;ClO;O;ClO;ClO;HClO;OH;H;S 2−;ClO ;Cl 2−;HO およびOのような種を含む。
【0076】
アノード溶液中の前記各種はウイルス性微生物、胞子および嚢状バクテリア、真菌およびイーストに対する適当な相乗抗菌作用を有することを見出した。前記アノード液は次亜塩素酸ナトリウムと匹敵する適当な相乗的な抗菌および/または抗ウイルス作用を有し、Prevotella intermedia、Porphyromonas gingivalis、Streptococcus mutansおよびEnterococcus faecalisに対して特に効果的であることを見出した。
【0077】
カソード溶液は約9.0〜12.0のpH、約−864mVのレドックス電位および約5.92〜6.03mS/cmの導電率を有する。カソード溶液は、NaOH;KOH;Ca(OH);Mg(OH);HO;H;HO ;H ;O ;OH;O 2−.NaOH;HO ;OH;H;HおよびOHのような種を含む。
【0078】
微生物の除去に含まれる作用の通常のメカニズムに加えて、アノード溶液中に存在する、酸化フリーラジカルおよび微泡のような他の要素がバクテリアの細胞レベルで相乗的に働き、さらに静電的な方法で微生物の除去に手助けをする。
【0079】
窩洞および/または歯根管の処置のような、特定な方法での使用のための灌注用溶媒としての混合アノードおよびカソード溶液の効力は、混合アノードおよびカソード溶液のpH、アンペア数、酸化−還元電位(ORP)、導電率およびTDS、窩洞および/または歯根管と混合アノードおよびカソード溶液との間の接触時間のような暴露時間および適用の間の温度により決定される、受容水中の混合アノードおよびカソード溶液の濃度に依存する。
【0080】
殺菌溶液は、無希釈系で、あるいは歯科用ユニット水ラインでの使用のための飲料水で希釈して使用される。
本発明の第3の態様によれば、歯科用ユニット水ラインおよび歯科用機器での灌注用、冷却用、潤滑用および消毒用媒体として、歯科用ユニット水ラインにおけるバイオフィルムの処理における使用に適当な、電解活性化、中性からアルカリ性の、アニオン含有およびカチオン含有水性溶液を分配するための、電解装置に流動的に作動的に接続された、分配手段を提供する。
【0081】
その分配手段は、歯内治療、歯列矯正、歯周の、外科の、小児歯科、修復および義歯補綴の処置に適し、および穿孔、洗浄、超音波歯石除去および歯根管処置からなる群から選択された一つまたはそれ以上の処置に好ましく利用できる。その分配手段は気圧、水圧または電気的駆動穿孔メカニズムを有する。
【0082】
本発明の第4の態様に従えば、水ラインの配置を有するDUにおけるバイオフィルムの処置方法を提供し、その方法は、不活性糖衣マトリックスを分散するのみならず流体発生および固着した生物有機体を除去できる分散および界面活性および殺菌作用を有することを特徴とする、電解活性化アニオン含有およびカチオン含有水性溶液を発生し;および水ライン中のバイオフィルムを除去するためにそのような溶液を水ラインに少なくとも定期的に導入する工程を含む。
【0083】
その方法は、溶液を歯科用ユニットおよび関連する歯科用機器における冷却用、潤滑用および灌注用溶媒として導入し、歯科用患者の処置の間での少なくとも半連続的な基盤上の使用に適した溶液を保持することを特徴とする。
【0084】
その方法は、水ライン中のバイオフィルムを除去するためのみならず冷却用、潤滑用および灌注用媒体として水ラインに連続的にその溶液を導入することを特徴とする。
【0085】
本発明の第5の態様に従えば、歯科用ユニット水ライン中のバイオフィルムの処置における電解活性化アニオン含有およびカチオン含有水性溶液の使用を提供し、その溶液は、不活性糖衣マトリックス(以後、「GCM」という。)を分散するのみならず流体発生および固着した生物有機体を除去できる分散および界面活性特性および殺菌作用を有し、それによって歯科用ユニット水ライン中のバイオフィルムを除去できる溶液を保持することを特徴とする。
【0086】
本発明の第6の態様は,デンタルヘルスケアの一方法であって、電気分解で活性化した,アニオンを含む水溶液とカチオンを含む水溶液を歯科用ユニットの水のラインに導入する工程を含む方法である。この液は殺菌作用を持ち、また液体中に発生して固着する微生物を除去することができ,また不活性なグリコカリックス(糖衣:微生物の表面を覆う多糖および糖タンパク、以後GCMと略す)を分散させることもできるので、液は歯科用ユニットの水ライン中のバイオフィルムを除去できる。そのような液を歯科用ユニットおよび関連歯科用器具中の冷却,潤滑、灌注の用媒体としても働くように少なくとも定期的に水ラインに導入するので、1患者の治療中少なくとも半連続的にその液を使用することができる。
以下、本発明の好ましい態様を比較例を参照しながら説明する。
【0087】
発明の詳細な説明
本明細書中で使用される電気分解的に活性化された液を発生させる基本の電解セルが実質的には米国特許第5,635,040号に記載されている。このセルはモジュールユニットであって、様々な形態のリアクターやデバイスにおいて本明細書に記載される装置の基本を形成する。その際リアクターの操作仕様は用途に応じて最適化される。
【0088】
セルは円筒状の金属容器,通常長さ210mm×直径16mmで、中心に同軸のセラミック膜の中に置かれた棒状のアノード(正電極)を有する。セルリアクターの外側の筒状壁はカソード(負電極)として働く。流体が通過するための入り口と出口が用意される。
【0089】
効果的には,セラミック膜はセルをアノードコンパートメントとカソードコンパートメントの2つのコンパートメントに分ける。水はセルに入って,これらのコンパートメントから2つの水流すなわちアノード液とカソード液として出てゆく。もし望むなら、作られるアノード液の性質を変えるためにカソード液の一部または全部をアノードコンパートメントに戻してもよい。またはその逆も可能である。他に水圧システムの可能性はいろいろあるが、それらすべて特定の目的を達成するために設計される。
【0090】
セルは、非常に均一で高い電場を水が微量づつ通過するように設計される。それによりアノード液とカソード液中の水の分子は、他の手段(従来の化学的手段)では再現できない特別の性質を獲得する。つまりこの電気分解処理により、そのpH、酸化還元電位(ORP)、その他の物理化学的性質が従来の化学的処理では得られる範囲に入らないアノード液とカソード液を作り出すことができる。
【0091】
ここで、pH、酸化(O)還元(R)電位(P)(ORP)、塩素,塩化物、その他の溶存塩の濃度は、特に記載しない限り,水と排水の標準的試験方法によって求められている。
【0092】
さらに本明細書中では電気分解的に作られた様々な液は、Bakhir等の特許およびロシアの文献にあるのと同じで、以下のようである。
アノード液
1.1 A 電気的に活性化された酸性アノード液
pH:<5.0
ORP:+800〜+1200mVCSE
活性種:Cl,HClO,HCl,HO
この液はカソード液の還流が全くなく、鉱物化レベルが高い(>5g/l)場合に生じる。塩素ガスが発生し,液は非常に酸化的で、腐食性で、殺菌力が強い。できたものはほぼ安定である。
【0093】
1.2 AN 電気的に活性化された中性アノード液
pH:5.0〜7.0
ORP:+600〜+900mV
活性種:HClO,O、HO、HO
ここではカソード液はいくらか還流され、鉱物化レベルが低い(<3g/l)。このような条件下では活性は高いが不安定な分子種の生成が多くなる。液は殺菌性はあるが腐食性はなく,人や動物の組織に無害である。
【0094】
1.3 ANK−電気的に活性化された中性アノード液
pH:7.2〜8.2
ORP:+250〜+800mV
活性種:HClO,ClO,H、HO 、HO、H,Cl
ここではカソード液はより多く還流され、pHがもっと高くなる。液は依然として酸化性があり、ANと同様な性質を持つが,活性のある時間はずっと短い。
【0095】
1.4 AND−電気的に活性化された中性アノード液
pH:6.8〜7.8
ORP:+700〜+1100mV
活性種:HClO,ClO,H、HO 、H,Cl、HClO,ClO,O,HO,O
この液はむしろ高い正のORPを有し,消毒に用いることができる。
【0096】
2 カソード液
2.1 K−電気的に活性化されたアルカリ性カソード液
pH:>9.0
ORP:−700〜−820mV
活性種:NaOH,O ,HO ,HO ,OH,OH,HO ,O2−
この液は通常pH11−12で、非常に還元性である。活性は高いが,緩和時間はアノード液に比べると顕著に短い。
【0097】
2.2 KN−電気的に活性化されたアルカリ性カソード液
pH:<9.0
ORP:−300〜−500mV
活性種:O ,HO ,HO ,H,H,OH
【0098】
できた時そのままの割合で,アノード液とカソード液を混ぜると,独特の溶液ができる。この液は殺菌剤,抗酸化剤、界面活性剤としての性質を併せ持つ。この混合物の特性はヒトの組織に対し毒性がなく,腐食可能性プロフィールが低いことが示された。この混合物はその強い酸化還元電位により、溶液中の準安定状態にあるラジカル種とバイオフィルムの表面に存在する特定の電荷との間の電子伝達を起こさせる。こうしてGCMと剥き出しの(バイオフィルムに覆われていない)導管の表面の界面における電解力を不安定化させる。その結果接着が低下し,バイオフィルムマトリックスが取り除かれる。
【0099】
同様に,カソード液の一部が返送されてアノードコンパートメントに送り込まれると、それ以後できるアノード液の性質は変わってくる。同様にアノード液の一部がカソードコンパートメントに送り込まれると、それ以後できるカソード液の性質は変わってくる。必要とされる適用の仕様にあわせ、必要な目的に合うよう混合および/またはつくられる活性化溶液を製造するために水圧システムの設計を変えることができる。
【0100】
実施例
材料と方法
使用菌株
実験のすべて(10)で,冷却水システムから分離したPseudomonas aeruginosaを使用した。
【0101】
使用殺生物剤
アノード液とカソード液:第1の実験では,アノード液を10倍希釈して用いた。第2の実験では,アノード液とカソード液を5:1の割合にしたものを10倍希釈して用いた。
【0102】
実験方法
連続流通システムペダーセン(Pedersen)デバイスは、ステンレススチール表面上およびガラス表面上の緑濃菌(Ps.aeruginosa)のバイオフィルム除去の決定に使用されてきた。
【0103】
DAPI―染色
DAPI染色は、従来の研究(Wolfaardt等、1996年)すなわち、4,6−ジアミジノ−z−フェニルインドール(DAPI)を使用した付着バクテリアの数量化、で記述されている方法により行われた。75x27x1mmのクーポンがペダーセンデバイスから取り出され、バイオフィルム形成のSEM研究で述べられているように滅菌水で水洗し、表面蛍光顕微鏡法での観察にDAPIで染色した(Wolfaardt等、1991年)。付着バクテリアは、表面蛍光顕微鏡法を使用して油の侵入のもとで観察された。倍率800倍の10個の任意に選択された顕微鏡視野で計測された。
【0104】
走査型電子顕微鏡(SEM)
2つのクーポン(25x27x1mm)が4、8、24、32、48および56時間の各時間ごとに滅菌ピンセットで変更されたペダーセンデバイスから取り出されるとともに、流れを定常に保つため滅菌クーポンと取り替えた。取り出した後、クーポンを滅菌蒸留水で30秒間洗浄して付着していない細胞を除去し、そのあと以下の処理によりSEMに固定した。すなわち、2%グルタルアルデヒド(1時間);0.175Mリン酸緩衝液(15分3回);50%エタノール(15分1回);70%エタノール(15分1回);90%エタノール(15分1回);および100%エタノール(15分3回)。そのあと、クーポンは臨界点ドライヤー中で乾燥され、スタッド上に取り付け、金のプラズマでコートし、Hitachi S−450走査型電子顕微鏡を用いて調査した。
【0105】
バイオフィルム除去
バイオフィルム除去の研究のため、殺生物剤の適用前に、R2A細菌培養基中で168時間3CR12ステンレススチールクーポンの表面上にバクテリアを付着させる。実験は78時間行われた。試料は、処理前および、6時間処理中に1時間ごとに取り出された。バイオフィルムの除去は、DAPIおよびSEMで決定された。
【0106】
アノード液は、最初の実験で1:10の割合で系に添加された。アノード液/カソード液の混合物(5:1)は、第2の実験で1:10の割合で添加された。
両者の実験とも、殺生物剤が添加されていないダム湖水を用いた対照用系が含まれている。
【0107】
生育バクテリアの計測
プランクトン相中の生育バクテリアの総数は、殺生物剤の添加前および6時間後に再度測定された。平板計測は、R2A細菌培養基上で、しかも実験条件をシュミレションするために環境温度で放置して行った。
【0108】
結果および検討
アノード液溶液(1:10希釈)は、成長しきった緑濃菌バイオフィルムを6時間以内に効果的に除去した(図1参照)。アノード液は、またプランクトン性バクテリア数を同じ期間中に241×107cfu ml−1から10cfu ml−1以下に減少させた(表1参照)。アノード液は、バイオフィルム中のバクテリアを1時間以内に死滅させ、DAPI染色を退色させた。システムは、バイオフィルム再成長が生ずるかどうかを測定するためにさらに72時間操作を続けた。バイオフィルムの再成長が処理後24時間で観測された(図2参照)。プランクトン性バクテリアの再成長は、cfuが72時間後に1,33x10cfu ml−1へと増加していることからも理解できるように生じている(表1参照)。これらの結果は、BroezelとCloete(10)が殺生物剤による処理後48時間以内に通常再成長が生ずると指摘していることと一致している。再成長は、主に2つの要因によるものと考えることができる:第1の要因は、いくつかの例においては、微生物濃度の偏りが殺生物剤に対する生物抵抗性を生ずる場合があり、あるいは、第2の要因は、殺生物剤が、生き残ったバクテリアの再成長を可能とする有機物質によって“消費”されてしまうことである。
【0109】
表1 アノード液処理前と処理後のプランクトン性バクテリア数
Figure 0004464027
cfu=コロニー形成ユニット
【0110】
アノード液/カソード液(比率5:1)溶液を1:10の比率で添加すると、成長しきった緑濃菌のバイオフィルムが効果的に除去された。アノード液/カソード液溶液は、効果的に3ないし4時間以内にバイオフィルムを取り除いた(図2参照)。この除去が生じる前にバイオフィルム構造(1時間後)の離散が顕著に生じている(図2参照)。バイオフィルムの再成長は、処理後24時間で始まっている(表2参照)。プランクトン性バクテリアの再成長は72時間後に生じている(表2参照)。
【0111】
表2 アノード液/カソード液処理の前と後のプランクトン性バクテリア数
Figure 0004464027
cfu=コロニー形成ユニット
【0112】
図3〜9は、殺生物剤処理の前と後のバイオフィルムの挙動の代表的な走査型電子顕微鏡写真である。図3と4は、処理1時間の前と後のバイオフィルムを示す。表面のコロニー化は、はっきりとたくさんの微小コロニーによって確認することができる。また、脱水糖衣(glycocalyx)構造(バイオフィルム)が顕著である。これらの微小コロニーは、処理後2時間(図5参照)と3時間後(図6参照)においてもなお視認することができる。微小コロニーは、しかしながら0時間と1時間のものより数も少ないし大きさも小さくなっている。処理後4時間(図7参照)ではごくわずかな微小コロニーが観察されるだけであり、また糖衣(バイオフィルム)はもはや顕著ではない。処理後24時間では状況は変化がないままである(図8参照)。しかしながら、DAPI染色は、バイオフィルムの再成長を示している(図2参照)。この違いは、DAPIとSEMでの試料の調製の違いに由来するものであって、DAPIでのスライドの調製においてはSEMの場合に比べてより調製条件が厳しくないからである。
【0113】
以下の請求の範囲で請求しているように、本願発明の範囲および/または精神から逸脱することなく細部にわたって多数の変形が可能であることが十分理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アノード液を使用したバイオフィルムの除去を示す電子顕微鏡写真である。
【図2】 アノード液による処理後のバイオフィルムの成長およびアノード液/カソード液の組合せによる処理後のバイオフィルム除去を示す電子顕微鏡写真である。
【図3】 処理前のバイオフィルムの電子顕微鏡写真である。
【図4】 殺生物処理1時間後のバイオフィルムの電子顕微鏡写真である。
【図5】 殺生物処理2時間後のバイオフィルムの電子顕微鏡写真である。
【図6】 殺生物処理3時間後のバイオフィルムの電子顕微鏡写真である。
【図7】 殺生物処理4時間後のバイオフィルムの電子顕微鏡写真である。
【図8】 殺生物処理24時間後のバイオフィルムの電子顕微鏡写真である。

Claims (21)

  1. 歯科用機器および関連する歯科用ユニットの水ラインを配置してなる装置;
    歯科用ユニットの水ラインと流体連通して配置された電解装置であって、歯科用ユニットの水ライン内のバイオフィルムを除去し制御するのに使用することができる、電解活性化した、殺菌性を有する水溶液を製造するための装置;
    ここで、該溶液は6.75と10との間のpHを有し、殺菌特性並びに抗酸化性、分散性および界面活性特性を有するものであり、
    該電解装置は、2つの同軸の電極を有する円筒状の貫流の電気化学的セルを備え、この2つの電極の間に同軸のダイヤフラムが配置され、環状の電極内空間をカソード室とアノード室とに分離し、電解装置で、主としてアニオンを含有する水溶液と主としてカチオンを含有する水溶液とを別々に生成することができるようにし、また電解装置で該溶液を2つの分離した生成物流として、同時にまたは連続して、適用することができるようにしたものであり、また
    該電解装置は、主としてアニオンを含有する水溶液の全部又は一部をカソード室及び/又はアノード室に送り込む事、及び/又は、主としてカチオンを含有する水溶液の全部又は一部をアノード室及び/又はカソード室に送り込むことにより、主としてアニオンを含有する水溶液と主としてカチオンを含有する水溶液との混合を行うことで、アニオンを含有する溶液およびカチオンを含有する溶液の特性を調整することを可能とするものである;
    および、電解活性化した殺菌性溶液の源に流動的に操作しうるように接続し、水溶液を歯科用ユニットの水ラインに導入してバイオフィルムを処理する分配手段
    からなることを特徴とする歯科用装置。
  2. 該分配手段が、歯科患者の治療の際に、殺菌性溶液を灌注用、冷却用、潤滑用、消毒用の媒体としても歯科用機器内に分配するのに配置されていることを特徴とする請求項1に記載の歯科用装置。
  3. 該分配手段が、歯内治療、歯列矯正処置、歯周処置、外科的処置、小児歯科処置、修復処置および義歯補綴処置のうちいずれか一つ以上の処置の際に、穿孔、すすぎ、超音波歯石除去および根管処理からなる群から選ばれた処理のうちいずれか一つ以上に用いるのに適することを特徴とする請求項2に記載の歯科用装置。
  4. 該セルが、70から110mmの間の環状の、総開口断面積を有し、液体流に対して、電場への溶液の曝露を最大とするように液体乱流を起こさせ、歯科用水をミリリットル当たり200未満のコロニー形成単位まで効果的に消毒するものであることを特徴とする請求項1に記載の歯科用装置。
  5. 歯科用ユニットの水ライン内のバイオフィルムを除去しそして制御するのに使用するための電解活性化させた殺菌性の水溶液であって、該溶液は6.75および10の間のpHを有し、殺菌特性だけでなく抗酸化性、分散性および界面活性特性をも有することを特徴とし、また、該溶液は主としてアニオンを含有する水溶液と主としてカチオンを含有する別の水溶液とを含有し、ここで各々のアニオンを含有する水溶液とカチオンを含有する水溶液の特性は、主としてアニオンを含有する水溶液の全部又は一部をカソード室及び/又はアノード室に送り込むこと、及び/又は、主としてカチオンを含有する水溶液の全部又は一部をアノード室及び/又はカソード室に送り込むことにより、各々のアニオンを含有する水溶液とカチオンを含有する水溶液の特性を調整して、溶液を生体適合性および非−腐食性とし、また、歯科用水内のミリリットル当たりの微生物類レベルが所定のレベルとなるまで微生物類を減少せしめるように、水ラインからバイオフィルムを分散させそして取り除くことができるようにしたことを特徴とし、また、該溶液は2つの活性化した溶液からなり、その混合物は、1体積の電解活性化した主としてカチオンを含有する溶液に対して、電解活性化した主としてアニオンを含有する溶液が4〜5体積の割合であることを特徴とする電解活性化した殺菌性の水溶液。
  6. 歯科用ユニットの水ライン内のバイオフィルムを除去することができ、同時に歯科用水内でミリリットル当たりの微生物類が200未満のコロニー形成単位まで微生物類を減少させるように、水ラインからバイオフィルムを分散させそして取り除くことができるものであることを特徴とする請求項5に記載の水溶液。
  7. アニオン含有溶液とカチオン含有溶液との混合物;カチオン含有溶液またはアニオン含有溶液とカチオン含有溶液との混合物から生じさせたアニオン含有溶液;およびアニオン含有溶液、カチオン含有溶液またはアニオン含有溶液とカチオン含有溶液との混合物から生じさせたカチオン含有溶液からなる群から選ばれたことを特徴とする請求項5に記載の水溶液。
  8. .01%〜1%の希釈食塩溶液を電解することにより、トリハロメタンの生成を最小限に抑え、したがって溶液の発癌性を最小限に抑えて、製造したことを特徴とする請求項5に記載の水溶液。
  9. 歯科用ユニットおよび関連する歯科用機器の冷却用、潤滑用および灌注用媒体としても使用するのに適したものであり、よって溶液を、歯科患者の治療の際に少なくとも半連続的に使用するのに適したものとしたことを特徴とする請求項5に記載の水溶液。
  10. アニオン含有溶液の酸化還元電位が+200〜+1200mV、TDSが2〜4g/l、pHが6.75〜10、伝導度が0.1〜10mS/cm mS/cmであり、該アニオン含有溶液が2〜15アンペアの電流、2〜48Vの電圧、および200〜500ml/minの流量で製造したものであることを特徴とする請求項7に記載の水溶液。
  11. アニオン含有溶液が、Cl;HClO;HCl;HO ;HO;ClO;H;Cl;HClO;ClO;O;ClO;ClO;HClO;OH;H;S 2−;ClO ;Cl 2−;HO およびOからなる群から選ばれた種のいずれか一つ以上を有することを特徴とする請求項10に記載の水溶液。
  12. カチオン含有溶液のpHが9.0〜12.0、酸化還元電位が−864mV、伝導度が5.92〜6.03mS/cmであることを特徴とする請求項7に記載の水溶液。
  13. カチオン含有溶液が、NaOH;KOH;Ca(OH);Mg(OH);HO;H;HO ;H ;O ;OH;O 2−;NaOH;HO ;OH;H;HおよびOHからなる群から選ばれた種のいずれか一つ以上を有することを特徴とする請求項12に記載の水溶液。
  14. pH、酸化−還元電位(ORP)、伝導度およびTDSによる測定の、受入れ歯科用水でのアニオンおよびカチオンを含有する混合溶液の活性化、曝露時間および適用中の温度を、特定の処置における水溶液の有効性を最大限利用できるように選択することを特徴とする請求項7に記載の水溶液。
  15. 水ラインおよび関連する歯科用機器を配置した歯科用ユニットのバイオフィルムを処理する方法であって、2つの同軸の電極を有する円筒状の貫流の電気化学的セルを備え、この2つの電極の間に同軸のダイヤフラムが配置され環状の電極内空間をカソード室とアノード室とに分離してなる電気化学的反応器を用意する工程;単一の供給水溶液を電気化学反応器へ導入する工程、該水溶液を電解的に活性化させ、電解的に活性化させた水溶液が主としてアニオンを含有する水溶液と別の主としてカチオンを含有する水溶液とを含むようにする工程;主としてアニオンを含有する水溶液の全部又は一部をカソード室及び/又はアノード室に送り込むこと、及び/又は、主としてカチオンを含有する水溶液の全部又は一部をアノード室及び/又はカソード室に送り込むことにより、各々のアニオンを含有する水溶液とカチオンを含有する水溶液の特性を調整して、生じた電解的に活性化させた殺菌性の水溶液のpHが6.75と10との間にあり、水溶液が殺菌特性並びに抗酸化性、分散性および界面活性特性を有するようにし、溶液を生体適合性および非−腐食性とし、また歯科用ユニットの水ライン内のバイオフィルムを除去することができ、同時に歯科用水内での微生物類レベルが所定のレベルとなるまで微生物類を減少せしめるように水ラインからバイオフィルムを分散させそして取り除くことができるようにする工程;および、アニオンを含有する水溶液とカチオンを含有する水溶液とを同時にまたは連続して、水ライン内に導入して水ラインのバイオフィルムを除去する工程を含むことを特徴とする方法。
  16. 溶液を、また、歯科用ユニットおよび関連する歯科用機器の冷却用、潤滑用および灌注用媒体として、歯科患者の治療の際に少なくとも半連続的に導入する工程を含むことを特徴とする請求項15に記載のバイオフィルムを処理する方法。
  17. 殺菌性溶液を、歯科用ユニットの操作中に連続的な態様で水ラインに導き、それにより歯科用機器へ冷却用、潤滑用および灌注用の媒体を付与する間、歯科用水を連続的に消毒することを確かなものとすることを特徴とする請求項16に記載のバイオフィルムを処理する方法。
  18. A〜15Aの比較的低い電流と1V〜48Vの比較的高い電圧の下でセルを操作して、電極表面と電解質との界面に1V/cmの比較的高い電圧勾配を、またセル当たり、35〜350ml/minの間の流量で全活性化溶液を与えることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  19. 歯科用ユニットの水ライン内のバイオフィルムの処理における電解活性化させた水溶液の使用であって、該溶液のpHが6.75と10との間にあり、該溶液が、殺菌特性ならびに抗酸化性、分散性および界面活性剤特性を有し、該溶液を生体適合性および非−腐食性とし、また歯科用ユニットの水ライン内のバイオフィルムを除去することができ、同時に歯科用水内での微生物類レベルが所定のレベルとなるまで微生物類を減少せしめるように水ラインからバイオフィルムを分散させそして取り除くことができるようにせしめたものであり、また、該溶液が主としてアニオンを含有する水溶液と主としてカチオンを含有する水溶液との両方を含み、また、該溶液が、主としてアニオンを含有する水溶液の全部又は一部をカソード室及び/又はアノード室に送り込むこと、及び/又は、主としてカチオンを含有する水溶液の全部又は一部をアノード室及び/又はカソード室に送り込むことにより、その特性が調整されることを特徴とする使用。
  20. 水ラインおよび関連する歯科用機器を配置した歯科用ユニットのバイオフィルムを処理する方法であって、2つの同軸の電極を有する円筒状の貫流の電気化学的セルを備え、この2つの電極の間に同軸のダイヤフラムが配置され環状の電極内空間をカソード室とアノード室とに分離してなる電気化学的反応器を用意する工程;単一の供給水溶液を電気化学反応器へ導入する工程、該水溶液を電解的に活性化させ、電解的に活性化させた水溶液が主としてアニオンを含有する水溶液と別の主としてカチオンを含有する水溶液とを含むようにする工程;主としてアニオンを含有する水溶液及び主としてカチオンを含有する水溶液を取り出す工程;主としてアニオンを含有する水溶液と主としてカチオンを含有する水溶液との混合を行うことで電解的に活性化させた殺菌性の水溶液を生じ、生じた電解的に活性化させた殺菌性の水溶液のpHが6.75と10との間にあり、水溶液が殺菌特性並びに抗酸化性、分散性および界面活性特性を有するようにし、溶液を生体適合性および非−腐食性とし、また歯科用ユニットの水ライン内のバイオフィルムを除去することができ、同時に歯科用水内での微生物類レベルが所定のレベルとなるまで微生物類を減少せしめるように水ラインからバイオフィルムを分散させそして取り除くことができるようにする工程;および、電解的に活性化させた殺菌性の水溶液を、水ライン内に導入して水ラインのバイオフィルムを除去する工程を含むことを特徴とする方法。
  21. 歯科用ユニットの水ライン内のバイオフィルムの処理における電解活性化させた水溶液の使用であって、該溶液のpHが6.75と10との間にあり、該溶液が、殺菌特性ならびに抗酸化性、分散性および界面活性剤特性を有し、該溶液を生体適合性および非−腐食性とし、また歯科用ユニットの水ライン内のバイオフィルムを除去することができ、同時に歯科用水内での微生物類レベルが所定のレベルとなるまで微生物類を減少せしめるように水ラインからバイオフィルムを分散させそして取り除くことができるようにせしめたものであり、また、該溶液が主としてアニオンを含有する水溶液と主としてカチオンを含有する水溶液との両方を含み、また、該溶液が、主としてアニオンを含有する水溶液及び主としてカチオンを含有する水溶液を取り出し、主としてアニオンを含有する水溶液及び主としてカチオンを含有する水溶液を混合することにより電解的に活性化させた殺菌性の水溶液を生じることで、その特性が調整されることを特徴とする使用。
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