JP4463344B2 - Ac型プラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

Ac型プラズマディスプレイパネルの駆動方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高い発光効率を得られるAC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のAC型プラズマディスプレイパネルの構成を図6に示す。図6(b)は、図6(a)に示す線D−D’に沿って切断した、断面図である。
図6に示すように、従来のAC型プラズマディスプレイパネル(以降パネルという)15は、放電空間2を挟んで第1のガラス基板13および第2のガラス基板4が対向して配置されている。第1のガラス基板13は透明なガラス基板であり、この第1のガラス基板13上には、誘電体層5および保護層6で覆われた対を成す帯状の走査電極7と維持電極8とからなる電極群が互いに平行配列されている。走査電極7、維持電極8はそれぞれ、透明電極7a、8aと導電性を高めるための金属母線7b、8bから構成されている。
【0003】
第2のガラス基板4上には、走査電極7および維持電極8と直交して、帯状のデータ電極9が互いに平行配列されており、またこの各データ電極9を隔離し、かつ放電空間2を形成するための帯状の隔壁10がデータ電極9の間に設けられている。また、データ電極9上から隔壁10の側面にわたって蛍光体11が形成されている。さらに、放電空間2にはヘリウム、ネオン、アルゴンの内、少なくとも一種類の希ガスとキセノンとの混合ガスが封入されている。
このパネル15は表示面側である第1のガラス基板13側から画像表示を見るようになっており、放電空間2内での走査電極7と維持電極8との間の放電により発生する紫外線によって、蛍光体11を励起し、この蛍光体11からの可視光を表示発光に利用するものである。
【0004】
次に、従来のパネル15に画像データを表示させる方法について説明する。
従来のパネルを駆動する方法として、1フィールド期間を2進法に基づいた発光期間の重みを持った複数のサブフィールドに分割し、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う。各サブフィールドは初期化期間、アドレス期間および維持期間からなる。
画像データを表示するためには、初期化期間、アドレス期間および維持期間でそれぞれ異なる信号波形を電極に印加する。
初期化期間には、たとえばすべての走査電極7に、維持電極8およびデータ電極9に対して正極性のパルス電圧を印加し、保護層6および蛍光体11上に壁電荷を蓄積する。
アドレス期間では、走査電極7に順次、負極性のパルスを印加しながら、表示データがある場合に限ってデータ電極9に正極性のデータパルスを印加する。このとき、データ電極9と走査電極7間で起る放電によって走査電極7と維持電極8間の放電が誘起され、保護層6の上にデータパルスの有無に応じて壁電荷が形成される。
続く維持期間では走査電極7と維持電極8との間に一定の期間、放電を維持するのに十分な電圧を印加する。これにより、走査電極と維持電極8との間に放電プラズマが生成され、一定の期間、蛍光体11を励起発光させる。アドレス期間においてデータパルスが印加されなかった放電空間では、放電、発光は起こらない。
【0005】
このような従来のパネルでは、走査電極7と維持電極8のギャップ12は、パッシェンの法則で決まる最小放電電圧が得られる値近くに形成されている。これは、維持期間において走査電極7と維持電極8との間に印加する外部維持電圧Vsus を低くするためである。すなわち、維持電極8と走査電極7との間の放電開始電圧をVfssとし、またその間の壁電圧をVwss とするとき、
Vfss < Vsus +Vwss 式(1)
の関係がある。Vfss が最小になるようにパネルを設計することで、より低い印加電圧Vsus で表示放電を維持することができる。外部維持電圧Vsus は低いほど回路設計が容易になり、また無効電力による損失も低減できる。
現在、製造されているパネルでは、封入ガスの全圧が約50〜60kPa、キセノンガスの分圧が5〜10% のとき、最も発光の効率が高くなることが知られている。またその時、ギャップ12は80〜100μm において、Vsus は極小となり、Vsus=180〜200Vを得ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような従来のパネルは、CRTなどの表示装置と比較して発光の効率が著しく低いという欠点があった。たとえば上述した、ギャップ12が80〜100μmであるパネルでは、発光効率が1 lm/W 前後であり、これはCRTの5分の1程度である。
一般に放電の発光効率は、放電を起こす電極間長が長いほど上昇することが知られているが、走査電極7と維持電極8との距離を長くすると、放電開始電圧Vfss もパッシェン曲線にしたがって急激に上昇し、駆動が困難になるという課題があった。
本発明は上記の事項に鑑み、電極間長を拡大したパネルについて、放電維持のための印加電圧を大きく上昇させることなく、かつ発光の効率の高いAC型プラズマディスプレイパネルを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のAC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法は、2枚の基板が帯状の隔壁を挟んで対向配置され、一方の前記基板上には前記隔壁と直交する方向に第1の誘電体層で覆われた第1電極および第2電極が形成され、他方の前記基板上には前記隔壁と平行に第2の誘電体層で覆われた第3電極が形成され、前記3つの電極で1つの放電セルを構成し、アドレス期間において第1電極と第3電極との間にパルス電圧を印加して誘電体層上に選択的に壁電荷を形成し、維持期間において、第1、第2電極に維持電圧パルスを交互に印加し、最初の維持放電を起こすときの第2、第3電極間の放電空間に加わる電圧が、維持電圧パルスにより得られる電圧と壁電荷により得られる電圧とが加算された電圧となり、この加算された電圧が第1の誘電体層を陰極とする第2、第3電極間の放電開始電圧以上であるように構成したものである。
この構成により、放電維持電圧を大きく上昇させることなく、維持放電にかかわる電極間長を拡大することができ、発光効率が大幅に向上したAC型プラズマディスプレイパネルを得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態について図1を用いて説明する。図1(b)は、図1(a)に示す線E−E’に沿って切断した、断面図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態のAC型プラズマディスプレイパネル(以降パネルという)1は、放電空間2を挟んで第1のガラス基板3および第2のガラス基板4が対向して配置されている。第1のガラス基板3は透明なガラス基板であり、この第1のガラス基板3上には、誘電体層5および保護層6で覆われ、対を成す帯状の第1電極Xと第2電極Yとからなる電極群が互いに平行配列されている。保護層6はMgOなどの二次電子放射係数の高い材料を用いている。
【0009】
第2のガラス基板4上には、第1電極Xおよび第2電極Yと直交して、帯状の第3電極A群が互いに平行配列されており、またこの各第3電極Aを隔離し、かつ放電空間を形成するための帯状の隔壁10が第3電極Aの間に設けられている。また、第3電極A上から隔壁10の側面にわたって蛍光体11が形成されている。さらに、放電空間2にはヘリウム、ネオン、アルゴンの内、少なくとも一種類の希ガスとキセノンとの混合ガスが封入されている。
このパネル1は表示面側である第1のガラス基板3側から画像表示を見るようになっており、放電空間2内の放電により発生する紫外線によって、蛍光体11を励起し、この蛍光体11からの可視光を表示発光に利用するものである。
【0010】
本実施例のパネルにおいては、第1電極Xと第2電極Y間のギャップ(これを主放電ギャップと呼ぶ)をdss、第3電極Aと第1電極Xまたは第2電極Y間のギャップ(副放電ギャップと呼ぶ)をdsa としたとき、dss>dsa としている。
次に、本実施形態のパネル1に画像データを表示させる方法について説明する。本実施形態のパネル1を駆動する方法として、1フィールド期間を2進法に基づいた発光期間の重みを持った複数のサブフィールドに分割し、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う。各サブフィールドは初期化期間、アドレス期間および維持期間からなる。
画像データを表示するためには、初期化期間、アドレス期間および維持期間でそれぞれ異なる信号波形を電極に印加する。
初期化期間には、たとえばすべての第1電極Xに、第2電極Yおよび第3電極Aに対して正極性のパルス電圧を印加し、保護層6および蛍光体11上に壁電荷を蓄積する。
【0011】
アドレス期間では、第1電極Xに順次、負極性のパルスを印加することによって走査して行く。表示データがある場合、第1電極Xを走査している間に第3電極Aに正極性のデータパルスを印加する。このとき、第3電極Aと第1電極X間で起る放電によって第1電極Xと第2電極Y間の放電が誘起され、保護層6の上にデータパルスの有無に応じて壁電荷が形成される。
続く維持期間では第1電極Xと第2電極Yとの間に一定の期間、放電を維持するのに十分な電圧を印加する。これにより、維持期間において、第1電極Xまたは第2電極Yと第3電極Aとの間で起こした予備放電によって、第1電極Xと第2電極Yとの間の主放電ギャップに放電プラズマが生成され、一定の期間、蛍光体11を励起発光させる。アドレス期間においてデータパルスが印加されなかった放電空間では、放電、発光は起こらない。
【0012】
次にアドレス期間、維持期間における印加電圧波形と壁電圧の関係を、図2、図3に示す駆動波形を参照しながら詳細に説明する。
図2において、(a)は第1電極Xに印加される電圧Vx(t)、(b)は第2電極Yに印加される電圧Vy(t)、(c)は第3電極Aに印加される電圧Va(t)の波形図である。図3において、(a)はYから見たXの印加電圧(Vx(t)−Vy(t))、(b)はAから見たXの印加電圧(Vx(t)−Va(t) )、(c)は、Aから見たYの印加電圧(Vy(t)−Va(t) )の波形図を実線で示し、およびそれぞれの場合の壁電圧の波形図を点線で示している。壁電圧は、印加電圧との差がそれぞれの放電ギャップ間に加わる電圧を示すようにその極性を選んである。
【0013】
ここで各電極間の放電開始電圧を次のように定義する。
Vfss:第1電極Xと第2電極Yとの間の放電開始電圧。
Vfsa:第1電極X(または第2電極Y)をカソードとする、第1電極X(または第2電極Y)と第3電極Aとの間の放電開始電圧。
Vfas:第3電極Aをカソードとする、第1電極X(または第2電極Y)と第3電極Aとの間の放電開始電圧。
Vfssa:第1電極X(または第2電極Y)と第3電極Aとの間に放電が存在している場合の、第1電極Xと第2電極Yとの間の放電開始電圧。
Vfss は従来のパネルにおける、走査電極7と維持電極8間の放電開始電圧と同じものだが、本実施例では、第1電極Xと第2電極Yとのギャップを拡大しているので、従来のパネルにおける走査電極7と維持電極8との間の放電開始電圧より大きな値となる。Vfsa とVfas とは放電の極性が異なるだけであるが、Vfsa は二次電子放射係数が高いMgOをカソードとするのに対して、Vfas は二次電子放射係数がMgOと比較してかなり低い蛍光体をカソードとするため、Vfsa≪Vfas の関係がある。また、第1電極Xまたは第2電極Yと第3電極Aとの間であらかじめ放電が起っていると、その放電が起こっている放電空間には多量の初期電荷が存在するため、第1電極Xと第2電極Y間の放電開始電圧は低下し、Vfssa≪Vfss となる。
【0014】
また図4には本実施例のパネルの設計パラメータを表にしたものを示す。このパネルにおいて、各放電開始電圧は、
Vfss = 700 V
Vfsa = 280 V
Vfas = 380 V
Vfssa =450 V
であった。
【0015】
以上の準備を踏まえて、図2、図3の駆動波形を説明する。まず、アドレス期間において、第1電極Xに約−100 V のパルスを、第3電極Aに+70 V パルスを印加し、放電(アドレス放電)を起こすことによって、MgOおよび蛍光体層の上に壁電荷を蓄積する。このとき第2電極Yは、+250 V の正バイアス電位にあり、アドレス放電によって、第2電極と第1電極、あるいは第3電極との間でも放電が起る。その結果、壁電荷は保護層6、蛍光体11の全面に分布するので、壁電圧は外部から印加された電圧を打ち消すような値になる。このため図3では、アドレス放電が起った時点で、壁電圧が印加電圧と一致するように表現している。
維持期間に入る時は、まず第2電極Yを−300 V の負バイアス電位に下降させる。同時に第1電極Xに振幅Vsus=300 V の維持パルスを印加する。続いて、第2電極Yには第1電極Xと位相が180°異なる振幅300 V の維持パルスを印加し、維持期間中、交互にパルスの印加を続ける。
【0016】
維持期間に入った時点(時刻t1)における、それぞれの電極間のギャップに加わる電圧を見ると、壁電圧が加わることにより、X−Y間には約850 V、X−A間には約370 V、Y−A間には約480V の電圧が加わっていることが図3よりわかる。またX−A間では蛍光体をカソードとする極性、Y−A間ではMgOをカソードとする極性に電圧がかかっている。したがって、Vfsa<480V、Vfas>370 V の関係より、Y−A間で放電が開始することがわかる。
また、X−Y間にも放電開始電圧以上の電圧が加わっている。ただし、最初の維持放電パルスが加わった時点では、アドレス放電で形成された空間電荷の大半が消滅しているため、X−Y間の放電開始電圧は上記の値、700 V 以上に上昇している。その結果、最初の維持パルスでは放電が開始しない場合あり、これを解決する方法として、例えば特許第2674485号明細書に開示された方法が提案されている。この先行例では、維持期間最初のパルスの電圧を高くする、あるいはそのパルス幅を広げるという方法が開示されている。本実施例では、上記のように、まずY−A間で放電を起こし、これをトリガとしてX−Y間の放電を誘起させるので、最初から一定の振幅、パルス幅の維持パルスを加えても、確実に維持放電を開始させることができる。
【0017】
維持期間の第2パルスが印加された時点(時刻t2)では、X−Y間には約600 V、X−A間およびY−A間には約300 V が加わる。このときX−A間にかかっている電圧は、MgOをカソードとする極性であり、Y−A間にかかっている電圧は蛍光体をカソードとする極性であるので、Vfsa<300 V、Vfas>300 V の関係より、X−A間でまず放電が開始する。また、X−Y間では、
Vfssa<600 V<Vfss 式(2)
より、X−A間の放電をトリガとして放電が始まる。
以上のような動作を繰り返すことによって、大きな主放電ギャップdss を持ったパネルを 300 V という比較的低い維持電圧で表示させることができる。
【0018】
図3および式(2)から、維持期間ではVsusと壁電荷Vwss の和が主放電ギャップに加わるため、Vfss およびVfssa は外部からは実効的に1/2に見えるとしてよいことがわかる。
次に本実施形態のパネルを駆動する場合の維持期間における印加電圧について図5を用いて説明する。図5では横軸に主放電ギャップdss を、縦軸には電圧をとっている。また、Vfss とVfssa とは外部印加電圧と比較できるように、上記の考察からそれぞれ1/2にしている。
放電開始電圧Vfss は比較的小さなdss で極小値を持ついわゆるパッシェンの曲線となる。また、Vfssa はVfss とほぼ同形状の曲線となるが、その値はVfss より低い。一方、Vfsa はdss に依存せず、ほぼ水平な直線となる。なお、必ずしもdss=dsa でVfss=Vfsa になるとは限らない。これは、主放電ギャップと副放電ギャップとでは電界の分布が異なるからである。図5に示した例では、dss=dsa のとき、Vfss>Vfsa とした。
【0019】
本実施形態のパネルでは、維持期間において印加電圧Vsusが
Vfsa <Vsus
かつ
1/2・Vfssa<Vsus<1/2・Vfss
である領域Bで動作させている。
これにより、主放電ギャップdssを dss > dsa のように従来より大きくした場合でも副放電ギャップで発生した放電によって維持放電を誘発させることができるため、発光効率が大幅に上昇する。また、主放電ギャップ dss を大きくしたにもかかわらず、比較的低い外部印加電圧で放電を維持することができる。さらに、Vfssa/2=Vfsaとなる主放電ギャップdssをd0とするとき、dss≦d0と設定することにより、外部維持電圧Vsusの最低値を従来のパネルの最大維持電圧(〜Vfsa)とほぼ同等とすることができるので、駆動回路に大きな負担をかけることなく発光効率を向上することができる。
一方、従来のパネルでは、たとえばdsa=130〜150μm、dss=80〜100μmというように電極間距離の関係がdss<dsaとなるように設計されていた。このような従来のパネルを駆動する場合の維持期間では、式(1)の条件に加えて、
Vwsa<Vfsa 式(3)
となるような外部維持電圧Vsusを印加していた。したがって、維持期間においてVwss≒Vsus、Vwsa≒Vsusとすると、従来のパネルでは、式(1)および式(3)を満たす領域A(図5参照)で動作させており、アドレス放電空間で放電は起こっていなかった。
【0020】
図4に設計値を示したパネルでは、約2 lm/W の発光効率が得られ、従来例のパネルと比較して2倍近く発光効率が向上した。
以上のように本実施の形態においては、主放電ギャップを拡大できるため、発光効率が高く、かつ駆動電圧の上昇を抑制したAC型プラズマディスプレイパネルを得ることができる。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、本発明は主放電ギャップを、副放電ギャップよりも広くすることによって、維持電圧を大幅に高めることなく発光効率を向上したAC型プラズマディスプレイパネルを提供するものである。
なお、本実施例ではアドレス期間と維持期間を分離した、いわゆるアドレス−維持分離型駆動を例に説明したが、この他のアドレス方法を用いたAC型プラズマディスプレイにおいても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態であるAC型プラズマディスプレイパネルの断面図。
【図2】 本発明のAC型プラズマディスプレイパネルの印加電圧波形を示す図。
【図3】 本発明のAC型プラズマディスプレイパネルの壁電圧波形を示す図。
【図4】 本発明の第1の実施形態であるAC型プラズマディスプレイパネルの設計値の一例を示す図。
【図5】 本発明のAC型プラズマディスプレイパネルの維持期間における動作電圧を説明する図。
【図6】 従来のAC型プラズマディスプレイパネルの断面図。
【符号の説明】
1 AC型プラズマディスプレイパネル
2 放電空間
3 第1のガラス基板
4 第2のガラス基板
5 誘電体層
6 保護層
X 第1電極
Y 第2電極
A 第3電極
10 隔壁
11 蛍光体

Claims (3)

  1. 2枚の基板が帯状の隔壁を挟んで対向配置され、一方の前記基板上には前記隔壁と直交する方向に第1の誘電体層で覆われた第1電極および第2電極が形成され、他方の前記基板上には前記隔壁と平行に第2の誘電体層で覆われた第3電極が形成され、前記3つの電極で1つの放電セルを構成し、アドレス期間において第1電極と第3電極との間にパルス電圧を印加して誘電体層上に選択的に壁電荷を形成し、維持期間において、第1、第2電極に維持電圧パルスを交互に印加し、最初の維持放電を起こすときの第2、第3電極間の放電空間に加わる電圧が、維持電圧パルスにより得られる電圧と壁電荷により得られる電圧とが加算された電圧となり、この加算された電圧が第1の誘電体層を陰極とする第2、第3電極間の放電開始電圧以上であることを特徴とするAC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  2. 前記維持電圧パルスの振幅が、第1の誘電体層を陰極とする第1または第2電極と第3電極との間の放電開始電圧より大きく、かつ第1電極または第2電極と第3電極との間の放電をトリガとする第1、第2電極間の放電開始電圧の1/2よりも大きいことを特徴とする請求項1記載のAC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 前記維持電圧パルスの振幅が、第1、第2電極間の放電開始電圧の1/2よりも小さいことを特徴とする請求項1記載のAC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法。
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