JP4463068B2 - 通信装置、通信方法及び通信プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、W−CDMAの着信の待受けとGSMの着信の待受けとの切替が可能な通信装置、通信方法及び通信プログラムに関する。
W−CDMA方式とGSM方式の両方に対応した通信装置として携帯電話を例に挙げて説明する。但し、本発明は携帯電話に限定するものではなく、W−CDMA/GSM方式を用いて無線通信を行う通信装置であれば良い。
携帯電話は無線通信を利用した、持ち歩ける電話機であり、基地局と呼ばれる有線ネットワークとの中継点と電話機が無線で通信し、さまざまな通信サービスを移動しながらにして受けられる。携帯電話は基地局との間の通信方式によって世代が分けられており、現在までに市販された携帯電話は大きく分けると3世代になる。
GSM(Global System for Mobile Communications)は、第2世代にあたる通信方式である。第2世代の携帯電話(2G)では通信のデジタル化やTDMA(時分割多元接続)方式の採用が行われ、電波の利用効率が大幅に改善された。また、電話機の軽量化や低価格化も第2世代で急激に進んだ。
また、GSMは、デジタル携帯電話に使われている無線通信方式の1つである。ヨーロッパやアジアを中心に100ヶ国以上で利用されており、デジタル携帯電話の事実上の世界標準である。800MHzの周波数帯を利用する。なお、1.8GHzの周波数帯を利用するように修正したものをDCS1800(Digital Communication System 1800)という。
そして、第3世代の携帯電話(3G)ではCDMA(Code Division Multiple Access)方式を採用することにより、雑音や途切れの少ない会話が可能になり、データ通信でも最高で384kbps程度という、2Gでは実現不可能な高速通信が可能になった。
CDMAは、携帯電話サービスを実現するための移動体通信方式の1つである。CDMAでは、通信を行う端末を識別するために、それぞれにユニークなデジタル・コードを割り当て、このコードを端末と基地局で共有することで、複数の端末が同時に通信を行えるようにする。
携帯電話などのワイヤレス通信サービスを実現するには、限りある通信用の帯域を効率よく多重化して、複数の端末(携帯電話機)が同時に通信を行えるようにしなければならない。CDMAでは、通信エリア内の対応端末で同一の周波数を共有しながら、通信を行う各端末にユニークなデジタル・コードを割り当て、これによって端末と基地局が通信できるようにしている。このCDMA方式のメリットとしては、同帯域でより多くの端末を収容できること(アナログ携帯電話の8〜10倍、CDMA以前のデジタル携帯電話の4〜5倍といわれる)、通話品質が高いこと、すべてのセクタとセルで同一の周波数を使用するため、システム設計がより単純であること、通話の秘匿性が高いこと、より少ない基地局で広範囲な通信可能エリアを確保できること、が挙げられる。
W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)はCDMAの一種であり、第3世代携帯電話(3G)の通信方式である。W−CDMAは、高速移動時144kbps、歩行時384kbps、静止時2Mbpsのデータ伝送能力があり、動画・音声によるリアルタイムの通信が可能である。CDMA方式を採用し、1つの周波数を複数の利用者で共有できるため、周波数効率が良い。W−CDMAの特徴は、その名のとおり広い帯域を使用することで、データ転送速度や通話音質を高めるというメリットを得ている。
W−CDMA方式とGSM方式を共用する通信装置において、GSMの着信の待受けを実施している場合に、W−CDMAの周波数検出を行うと、GSM側の着信を検出できなくなり、W−CDMAの周波数検出が終了するまで、着信不可の区間が発生してしまう。
W−CDMA方式とGSM方式を共用する携帯電話機についての従来技術には、各方式に対応して動作する発振器の周波数帯域を変更して、特にW−CDMA方式における発振器の消費電流を少なくするというものがある(特許文献1参照)。
また、その他の従来技術として、待受時に、複数の異なる通信システムを自動的に切り替えると共に、発呼操作時に、最適な通信システムを選択することにより操作性を向上させるというものがある(特許文献2参照)。
特開2004−88401 特開平11−252006
本発明の目的は、W−CDMAとGSMの両方のシステムに対して待受け可能な通信装置、通信方法及び通信プログラムを提供することである。
本発明の他の目的は、GSMの着信の待受け中にW−CDMAの周波数を検出し、W−CDMAの着信の待受けへ移行する通信装置、通信方法及び通信プログラムを提供することである。
本発明の他の目的は、W−CDMAの着信の待受け中にGSMの周波数を検出し、GSMの着信の待受けへ移行する通信装置、通信方法及び通信プログラムを提供することである。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明の通信装置は、無線通信により信号の送受信を行う無線部(1)と、前記無線部(1)の周波数帯域をGSM用又はW−CDMA用に切り替える無線切替部(2)と、前記GSMに対応し、前記無線切替部(2)を介して前記無線部(1)と信号を送受信する第1LSI(3)と、前記W−CDMAに対応し、前記無線切替部(2)を介して前記無線部(1)と信号を送受信する第2LSI(4)と、前記信号の着信を検出後、前記無線部(1)を用いて所定の周波数の検出を行い、前記検出した周波数に応じて前記着信の待受けを切り替える制御部(5)とを具備する。
前記制御部(5)は、前記GSM側の着信を検出する一定周期の合間に、前記W−CDMA側の周波数の検出を行う。
前記制御部(5)は、前記W−CDMA側の周波数の検出ができない場合、又は、前記W−CDMA側の周波数の検出中に前記GSM側の着信検出が発生して前記W−CDMA側の周波数の検出が中断又は失敗した場合、再度、前記W−CDMA側の周波数の検出を実施する。
前記制御部(5)は、前記W−CDMA側の周波数検出ができた場合、前記GSM側の着信の待受けを停止して前記W−CDMA側の着信の待受けへ移行する。
前記制御部(5)は、前記W−CDMA側の着信を検出する一定周期の合間に、前記GSM側の周波数の検出を行う。
前記制御部(5)は、前記GSM側の周波数の検出ができない場合、又は、前記GSM側の周波数の検出中に前記W−CDMA側の着信検出が発生して前記GSM側の周波数の検出が中断又は失敗した場合、再度、前記GSM側の周波数の検出を実施する。
前記制御部(5)は、前記GSM側の周波数検出ができた場合、前記W−CDMA側の着信の待受けを停止して前記GSM側の着信の待受けへ移行する。
本発明の通信方法及び通信プログラムは、GSM側の着信を検出する一定周期の合間に、W−CDMA側の周波数の検出を行うステップを具備する。
本発明の通信方法及び通信プログラムは、前記W−CDMA側の周波数の検出ができない場合、又は、前記W−CDMA側の周波数の検出中に前記GSM側の着信検出が発生して前記W−CDMA側の周波数の検出が中断又は失敗した場合、再度、前記W−CDMA側の周波数の検出を実施するステップを具備する。
本発明の通信方法及び通信プログラムは、前記W−CDMA側の周波数検出ができた場合、前記GSM側の待受けを停止して前記W−CDMA側の待受けへ移行するステップを具備する。
本発明の通信方法及び通信プログラムは、W−CDMA側の着信を検出する一定周期の合間に、GSM側の周波数の検出を行うステップを具備する。
本発明の通信方法及び通信プログラムは、前記GSM側の周波数の検出ができない場合、又は、前記GSM側の周波数の検出中に前記W−CDMA側の着信検出が発生して前記GSM側の周波数の検出が中断又は失敗した場合、再度、前記GSM側の周波数の検出を実施するステップを具備する。
本発明の通信方法及び通信プログラムは、前記GSM側の周波数検出ができた場合、前記W−CDMA側の待受けを停止して前記GSM側の待受けへ移行するステップを具備する。
GSMの着信の待受け中にW−CDMAの周波数を検出し、W−CDMAの着信の待受けへ移行することを可能にする。
W−CDMAの着信の待受け中にGSMの周波数を検出し、GSMの着信の待受けへ移行することを可能にする。
W−CDMAの周波数検出中にもGSM側の着信検出タイミングが発生した場合は周波数をGSM側に切り替えて、GSM側の着信検出を行うことを可能にする。
GSMの周波数検出中にもW−CDMA側の着信検出タイミングが発生した場合は周波数をW−CDMA側に切り替えて、W−CDMA側の着信検出を行うことを可能にする。
GSM側の着信検出を行うことで、W−CDMA側の検出が中断又は失敗した部分のみ、再度検出を行うことで、W−CDMA側の検出が最後まで完了できるようにする。
W−CDMA側の着信検出を行うことで、GSM側の検出が中断又は失敗した部分のみ、再度検出を行うことで、GSM側の検出が最後まで完了できるようにする。
以下に本発明の第1実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1を参照して本発明に関する通信装置の構成について説明する。
なお、本発明の通信装置は、携帯電話やPHSに代表される携帯端末に限定するものではなく、W−CDMA/GSM方式を用いて無線通信を行うことが可能な中継機や受信機、測定器、情報家電、その他の無線通信装置であっても良い。
本発明の通信装置は、無線機1、無線機切替装置2、ベースバンドLSI3、ベースバンドLSI4、CPU5、メモリ6を備えている。
無線機1は、無線により外部の基地局、中継機、又は他の通信装置と信号の送受信を行う装置又は回路である。無線機1はアンテナも含んでいる。無線機切替装置2は、CDMA/GSM用に無線機1の周波数帯域の切替を行う装置である。なお、W−CDMAはCDMA方式の1つである。ベースバンドLSI3及びベースバンドLSI4は、無線機切替装置2を介して無線機1と通信する装置又は回路である。デジタル信号変復調処理も行う。具体的には、ベースバンドLSI3及びベースバンドLSI4は、通信機器の無線回路をモジュールとしてまとめた無線機1に相当する部品であるRF(Radio Frequency)モジュールからデジタル信号を受信し、規格に従ったパケット処理やエラー信号処理を行って受信データを抽出したり、送信したいデータに制御信号等の付加等を行った後、RFモジュールへ送出したりする。ここでは、ベースバンドLSI3をCDMA用、ベースバンドLSI4をGSM用としている。CPU5は、各装置の制御やデータの計算・加工を行う中枢部分であり、ここでは、無線機切替装置2、ベースバンドLSI3及びベースバンドLSI4の制御を行っている。メモリ6は、データやプログラムを記憶する記憶装置である。通信装置自体が不揮発性の記憶領域を備えている場合、その記憶領域も含む。
無線機1で受信したW−CDMA/GSMの着信は、無線機切替装置2を介して、W−CDMAの着信であればベースバンドLSI3に、GSMの着信であればベースバンドLSI4に送られる。CPU5は、ベースバンドLSI3/ベースバンドLSI4を介してW−CDMA/GSMの着信の検出を行う。また、CPU5が無線機切替装置2を制御することも可能である。CPU5が周波数検出処理を行うためにプログラムを使用する場合、当該プログラムはメモリ6から呼び出され実行される。
無線機切替装置2は、W−CDMA/GSM用に無線機1の周波数帯域の切替を行い、無線機1は、周波数帯域に従ってW−CDMA/GSMの着信を検出する。また、無線機1は、W−CDMA/GSMの着信検出を行っていない間に、周囲の電波に対して周波数検出を行っている。ここでいう周波数検出には、無線機1が検知可能な全ての周波数帯域のうちから所定の周波数を検出する場合も含まれる。
なお、本発明での無線機は1つである。但し、これは、本発明の通信装置が無線機を少なくとも1つ備えているということであり、本発明の通信装置が無線機を複数備えていても良い。ここでは、無線機は1つであるため、W−CDMA/GSMの周波数検出は非同期で同時に実施されるのではなく、無線機切替装置2が無線機1の周波数帯域の排他制御を実施しながら周波数検出を行う。無線機1は、W−CDMA又はGSMのいずれか一方の周波数検出を行い、両方の周波数検出を同時に実施しない。
図2に示す受信タイミング関連図を用いて、GSMの着信の待受け中にW−CDMAの周波数を検出し、W−CDMAの着信の待受けへ移行する場合について説明する。
CPU5はGSMの着信の検出を開始する。このとき、無線機1の検出する周波数帯域は、無線機切替装置2によりGSM側の周波数に設定されている。これにより、無線機1はGSM側の着信を受信する。CPU5は、GSM側の着信を一定周期で検出する。具体的には、CPU5が通信装置のハードウェア機能であるタイマ割り込みの周期に従って一定周期で着信の検出を行う。一定周期の間隔については、始めからメモリ6に値を設定しておいても良いし、又は、基地局から送られてくる信号に含まれるパラメータをCPU5が取得し、CPU5がそのパラメータをもとに計算した値を使用しても良い。この値に基づいたハードウェアからのタイマ割り込みによりCPU5は着信の検出を実行する。なお、CPU5にタイマ割り込み処理を実行させるためのプログラムを用いる場合、当該プログラムはメモリ6に格納される。
無線機1は、GSM側の着信検出タイミングの合間に他の周波数の検出を行っている。具体的には、CPU5がGSM側の着信を検出した後、次の着信検出を行うまでの間、無線機1は外部の電磁波を探索し目的の周波数を検出する。ここで、外部の電磁波の探索とは、無線機1で受信可能な全ての周波数帯域のうちから所望の周波数を検出する場合も含まれる。ここでは、GSM側の着信検出タイミングの合間に、CPU5はW−CDMAの周波数検出を実施する。
CPU5は、W−CDMA側の周波数検出時間が長いため、W−CDMA側の周波数検出中にGSM側の着信検出タイミングが発生する場合、W−CDMA側の周波数検出が途中であってもGSM側の着信検出に切り替える。このとき、W−CDMA側の周波数検出が中断又は失敗となるので、無線機1は次回の周波数検出の際、検出が中断又は失敗したW−CDMA側の周波数の再検出を行う。W−CDMA側の周波数が検出できた場合、CPU5はGSM側の着信の待受け処理からW−CDMA側の着信の待受け処理へ移行する。なお、待受け切替の際、CPU5が無線機切替装置2を介して無線機1の周波数帯域の切替を行っても良い。
CPU5は、W−CDMAの周波数を検出した場合、W−CDMAの報知情報を取得する処理に遷移する。CPU5は、報知情報の取得が完了しなかった場合、検出が中断又は失敗した報知情報に対してのみ、再度、報知情報の検出を実施するようにしても良い。
なお、報知情報とは、下りチャネルでシステム情報をセル全域に報知するために使用される信号である。通信装置は基地局から通知されている報知情報に関して、必要な情報を全て受信することで基地局への待ち受けを可能とする。システム情報が変更される場合も報知情報で通知される。
図3にGSMの着信の待受け中のW−CDMA検出フローを示す。ここでは、一定周期で行われているGSM側の着信検出の合間にW−CDMA側の周波数検出を実施する。
無線機1は、GSM側の着信の検出が行われていない間にW−CDMA側の周波数を検出する処理を行う(ステップS301)。
CPU5は、無線機1がW−CDMA側の周波数を検出できたか否かについての判定を実施する(ステップS302)。
ステップS302にて、無線機1は、W−CDMA側の周波数検出ができなかった場合、及び、W−CDMA側の周波数検出が中断又は失敗した場合、再度W−CDMA側の周波数検出を実施する(ステップS301に戻る)。なお、周波数検出の再実施は、一定時間経過後又はGSM側の次の着信検出後であっても良い。
ステップS302にて、無線機1がW−CDMA側の周波数を検出できた場合、ベースバンドLSI3がW−CDMA側の周波数に基づいてデジタル信号変復調処理を行い、CPU5はベースバンドLSI3を介して得られたデジタル信号からW−CDMAの報知情報を取得する処理に遷移する(ステップS303)。
CPU5は報知情報取得が完了したか否かについての判定を実施する(ステップS304)。
ステップS304にて、CPU5は、報知情報取得ができなかった場合、又は、報知情報取得が中断又は失敗して報知情報取得が完了していなかった場合、再度W−CDMAの報知情報を取得する処理に遷移する(ステップS303に戻る)。この処理は報知情報取得が完了するまで行われる。但し、この間も一定周期毎のGSM側の着信検出を継続していても良い。GSM側の着信検出時は報知情報取得が中断されるようにしても良い。
ステップS304にて、CPU5は、報知情報取得が完了していた場合、GSMの着信の待受け処理を停止する(ステップS305)。
その後、CPU5は、GSMの着信の待受け処理からW−CDMAの着信の待受け処理に切り替え、W−CDMAの着信の待受け処理を開始する(ステップS306)。
ここまで、GSMの着信の待受け中にW−CDMAの周波数を検出し、W−CDMAの着信の待受けへ移行することについて説明してきたが、逆に、W−CDMAの着信の待受け中にGSMの周波数を検出し、GSMの着信の待受けへ移行することも可能である。
以下にその具体的な内容について詳述する。
図4に示す受信タイミング関連図を用いて、W−CDMAの着信の待受け中にGSMの周波数を検出し、GSMの着信の待受けへ移行する場合について説明する。
CPU5はW−CDMAの着信の検出を開始する。このとき、無線機1の検出する周波数帯域は、無線機切替装置2によりW−CDMA側の周波数に設定されている。これにより、無線機1はW−CDMA側の着信を受信する。CPU5は、W−CDMA側の着信を一定周期で検出する。具体的には、CPU5が通信装置のハードウェア機能であるタイマ割り込みの周期に従って一定周期で着信の検出を行う。一定周期の間隔については、始めからメモリ6に値を設定しておいても良いし、又は、基地局から送られてくる信号に含まれるパラメータをCPU5が取得し、CPU5がそのパラメータをもとに計算した値を使用しても良い。この値に基づいたハードウェアからのタイマ割り込みによりCPU5は着信の検出を実行する。なお、CPU5にタイマ割り込み処理を実行させるためのプログラムを用いる場合、当該プログラムはメモリ6に格納される。
無線機1は、W−CDMA側の着信検出タイミングの合間に他の周波数の検出を行っている。具体的には、CPU5がW−CDMA側の着信を検出した後、次の着信検出を行うまでの間、無線機1は外部の電磁波を探索し目的の周波数を検出する。ここで、外部の電磁波の探索とは、無線機1で受信可能な全ての周波数帯域のうちから所望の周波数を検出する場合も含まれる。ここでは、W−CDMA側の着信検出タイミングの合間に、CPU5はGSMの周波数検出を実施する。
CPU5は、GSM側の周波数検出時間が長いため、GSM側の周波数検出中にW−CDMA側の着信検出タイミングが発生する場合、GSM側の周波数検出が途中であってもW−CDMA側の着信検出に切り替える。このとき、GSM側の周波数検出が中断又は失敗となるので、無線機1は次回の周波数検出の際、検出が中断又は失敗したGSM側の周波数の再検出を行う。GSM側の周波数が検出できた場合、CPU5はW−CDMA側の着信の待受け処理からGSM側の着信の待受け処理へ移行する。なお、待受け切替の際、CPU5が無線機切替装置2を介して無線機1の周波数帯域の切替を行っても良い。
CPU5は、GSMの周波数を検出した場合、GSMの報知情報を取得する処理に遷移する。CPU5は、報知情報の取得が完了しなかった場合、検出が中断又は失敗した報知情報に対してのみ、再度、報知情報の検出を実施するようにしても良い。
なお、報知情報とは、下りチャネルでシステム情報をセル全域に報知するために使用される信号である。通信装置は基地局から通知されている報知情報に関して、必要な情報を全て受信することで基地局への待ち受けを可能とする。システム情報が変更される場合も報知情報で通知される。
図5にW−CDMAの着信の待受け中のGSM検出フローを示す。ここでは、一定周期で行われているW−CDMA側の着信検出の合間にGSM側の周波数検出を実施する。
無線機1は、W−CDMA側の着信の検出が行われていない間にGSM側の周波数を検出する処理を行う(ステップS501)。
CPU5は、無線機1がGSM側の周波数を検出できたか否かについての判定を実施する(ステップS502)。
ステップS502にて、無線機1は、GSM側の周波数検出ができなかった場合、及び、GSM側の周波数検出が中断又は失敗した場合、再度GSM側の周波数検出を実施する(ステップS501に戻る)。なお、周波数検出の再実施は、一定時間経過後又はW−CDMA側の次の着信検出後であっても良い。
ステップS502にて、無線機1がGSM側の周波数を検出できた場合、ベースバンドLSI4がGSM側の周波数に基づいてデジタル信号変復調処理を行い、CPU5はベースバンドLSI4を介して得られたデジタル信号からGSMの報知情報を取得する処理に遷移する(ステップS503)。
CPU5は報知情報取得が完了したか否かについての判定を実施する(ステップS504)。
ステップS504にて、CPU5は、報知情報取得ができなかった場合、又は、報知情報取得が中断又は失敗して報知情報取得が完了していなかった場合、再度GSMの報知情報を取得する処理に遷移する(ステップS503に戻る)。この処理は報知情報取得が完了するまで行われる。但し、この間も一定周期毎のW−CDMA側の着信検出を継続していても良い。W−CDMA側の着信検出時は報知情報取得が中断されるようにしても良い。
ステップS504にて、CPU5は、報知情報取得が完了していた場合、W−CDMAの着信の待受け処理を停止する(ステップS505)。
その後、CPU5は、W−CDMAの着信の待受け処理からGSMの着信の待受け処理に切り替え、GSMの着信の待受け処理を開始する(ステップS506)。
図1は、通信装置の構成を示すブロック図である。 図2は、GSMの着信の待受け中のW−CDMA受信タイミング関連を示す図である。 図3は、GSMの着信の待受け中のW−CDMA検出フローを示す図である。 図4は、W−CDMAの着信の待受け中のGSM受信タイミング関連を示す図である。 図5は、W−CDMAの着信の待受け中のGSM検出フローを示す図である。
符号の説明
1… 無線機
2… 無線機切替装置
3… ベースバンドLSI(CDMA)
4… ベースバンドLSI(GSM)
5… CPU
6… メモリ

Claims (18)

  1. 無線通信により信号の送受信を行う無線部と、
    前記無線部の周波数帯域を、排他制御でGSM用又はW−CDMA用に切り替える無線切替部と、
    前記GSMに対応し、前記無線切替部を介して前記無線部と信号を送受信する第1LSIと、
    前記W−CDMAに対応し、前記無線切替部を介して前記無線部と信号を送受信する第2LSIと、
    前記信号の着信を検出後、前記無線部を用いて所定の周波数の検出を行い、前記検出した周波数に応じて前記GSM側の着信検出と前記W−CDMA側の着信検出とを切り替える制御部と
    を具備し、
    前記制御部は、前記GSM側の着信検出を開始した場合、前記GSM側の一定周期の着信検出タイミングの合間に、一時的に前記W−CDMA側の周波数検出に切り替え、前記W−CDMA側の周波数検出中に前記GSM側の着信検出タイミングが発生する場合、前記W−CDMA側の周波数検出が途中であっても前記GSM側の着信検出に切り替える
    通信装置。
  2. 請求項に記載の通信装置であって
    前記制御部は、前記W−CDMA側の周波数の検出ができない場合、又は、前記W−CDMA側の周波数の検出中に前記GSM側の着信検出が発生して前記W−CDMA側の周波数の検出が中断又は失敗した場合、再度、前記W−CDMA側の周波数の検出を実施する
    通信装置。
  3. 請求項1又は2に記載の通信装置であって、
    前記制御部は、前記W−CDMA側の周波数を検出した場合、前記W−CDMAの報知情報を取得する処理に遷移し、報知情報は、基地局が下りチャネルでシステム情報をセル全域に報知するために使用する信号であり、報知情報の取得が完了した場合、前記W−CDMAの着信の待ち受け処理に遷移し、報知情報の取得が完了しなかった場合、検出が中断又は失敗した報知情報に対して、再度、報知情報の検出を実施する
    通信装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の通信装置であって、
    前記制御部は、前記W−CDMA側の着信検出を開始した場合、前記W−CDMA側の一定周期の着信検出タイミングの合間に、一時的に前記GSM側の周波数検出に切り替え、前記GSM側の周波数検出中に前記W−CDMA側の着信検出タイミングが発生する場合、前記GSM側の周波数検出が途中であっても前記W−CDMA側の着信検出に切り替える
    通信装置。
  5. 請求項4に記載の通信装置であって
    前記制御部は、前記GSM側の周波数の検出ができない場合、又は、前記GSM側の周波数の検出中に前記W−CDMA側の着信検出が発生して前記GSM側の周波数の検出が中断又は失敗した場合、再度、前記GSM側の周波数の検出を実施する
    通信装置。
  6. 請求項4又は5に記載の通信装置であって、
    前記制御部は、前記GSM側の周波数を検出した場合、前記GSMの報知情報を取得する処理に遷移し、報知情報は、基地局が下りチャネルでシステム情報をセル全域に報知するために使用する信号であり、報知情報の取得が完了した場合、前記GSMの着信の待ち受け処理に遷移し、報知情報の取得が完了しなかった場合、検出が中断又は失敗した報知情報に対して、再度、報知情報の検出を実施する
    通信装置。
  7. 通信装置により実施される通信方法であって、
    無線部により、無線通信により信号の送受信を行うことと、
    無線切替部により、前記無線部の周波数帯域を、排他制御でGSM用又はW−CDMA用に切り替えることと、
    前記GSMに対応する第1LSIにより、前記無線切替部を介して前記無線部と信号を送受信することと、
    前記W−CDMAに対応する第2LSIにより、前記無線切替部を介して前記無線部と信号を送受信することと、
    制御部により、前記信号の着信を検出後、前記無線部を用いて所定の周波数の検出を行い、前記検出した周波数に応じて前記GSM側の着信検出と前記W−CDMA側の着信検出とを切り替えることと、
    前記制御部により、前記GSM側の着信検出を開始した場合、前記GSM側の一定周期の着信検出タイミングの合間に、一時的に前記W−CDMA側の周波数検出に切り替えることと、
    前記W−CDMA側の周波数検出中に前記GSM側の着信検出タイミングが発生する場合、前記制御部により、前記W−CDMA側の周波数検出が途中であっても前記GSM側の着信検出に切り替えることと
    を含む
    通信方法。
  8. 請求項7に記載の通信方法であって、
    前記制御部により、前記W−CDMA側の周波数の検出ができない場合、又は、前記W−CDMA側の周波数の検出中に前記GSM側の着信検出が発生して前記W−CDMA側の周波数の検出が中断又は失敗した場合、再度、前記W−CDMA側の周波数の検出を実施すること
    を更に含む
    通信方法。
  9. 請求項7又は8に記載の通信方法であって、
    前記制御部により、前記W−CDMA側の周波数を検出した場合、前記W−CDMAの報知情報を取得する処理に遷移することと、報知情報は、基地局が下りチャネルでシステム情報をセル全域に報知するために使用する信号であり、
    前記制御部により、報知情報の取得が完了した場合、前記W−CDMAの着信の待ち受け処理に遷移することと、
    前記制御部により、報知情報の取得が完了しなかった場合、検出が中断又は失敗した報知情報に対して、再度、報知情報の検出を実施することと
    を更に含む
    通信方法。
  10. 請求項7乃至9のいずれか一項に記載の通信方法であって、
    前記制御部により、前記W−CDMA側の着信検出を開始した場合、前記W−CDMA側の一定周期の着信検出タイミングの合間に、一時的に前記GSM側の周波数検出に切り替えることと、
    前記GSM側の周波数検出中に前記W−CDMA側の着信検出タイミングが発生する場合、前記制御部により、前記GSM側の周波数検出が途中であっても前記W−CDMA側の着信検出に切り替えることと
    を更に含む
    通信方法。
  11. 請求項10に記載の通信方法であって、
    前記制御部により、前記GSM側の周波数の検出ができない場合、又は、前記GSM側の周波数の検出中に前記W−CDMA側の着信検出が発生して前記GSM側の周波数の検出が中断又は失敗した場合、再度、前記GSM側の周波数の検出を実施すること
    を更に含む
    通信方法。
  12. 請求項10又は11に記載の通信方法であって、
    前記制御部により、前記GSM側の周波数を検出した場合、前記GSMの報知情報を取得する処理に遷移することと、報知情報は、基地局が下りチャネルでシステム情報をセル全域に報知するために使用する信号であり、
    前記制御部により、報知情報の取得が完了した場合、前記GSMの着信の待ち受け処理に遷移することと、
    前記制御部により、報知情報の取得が完了しなかった場合、検出が中断又は失敗した報知情報に対して、再度、報知情報の検出を実施することと
    を更に含む
    通信方法。
  13. 通信装置で実行される通信プログラムであって、
    無線部において、無線通信で信号の送受信を行うステップと、
    無線切替部において、前記無線部の周波数帯域を、排他制御でGSM用又はW−CDMA用に切り替えるステップと、
    前記GSMに対応する第1LSIにおいて、前記無線切替部を介して前記無線部と信号を送受信するステップと、
    前記W−CDMAに対応する第2LSIにおいて、前記無線切替部を介して前記無線部と信号を送受信するステップと、
    制御部において、前記信号の着信を検出後、前記無線部を用いて所定の周波数の検出を行い、前記検出した周波数に応じて前記GSM側の着信検出と前記W−CDMA側の着信検出とを切り替えるステップと、
    前記制御部において、前記GSM側の着信検出を開始した場合、前記GSM側の一定周期の着信検出タイミングの合間に、一時的に前記W−CDMA側の周波数検出に切り替えるステップと、
    前記W−CDMA側の周波数検出中に前記GSM側の着信検出タイミングが発生する場合、前記制御部において、前記W−CDMA側の周波数検出が途中であっても前記GSM側の着信検出に切り替えるステップと
    を通信装置に実行させるための
    通信プログラム。
  14. 請求項13に記載の通信プログラムであって、
    前記制御部において、前記W−CDMA側の周波数の検出ができない場合、又は、前記W−CDMA側の周波数の検出中に前記GSM側の着信検出が発生して前記W−CDMA側の周波数の検出が中断又は失敗した場合、再度、前記W−CDMA側の周波数の検出を実施するステップ
    を更に通信装置に実行させるための
    通信プログラム。
  15. 請求項13又は14に記載の通信プログラムであって、
    前記制御部において、前記W−CDMA側の周波数を検出した場合、前記W−CDMAの報知情報を取得する処理に遷移するステップと、報知情報は、基地局が下りチャネルでシステム情報をセル全域に報知するために使用する信号であり、
    前記制御部において、報知情報の取得が完了した場合、前記W−CDMAの着信の待ち受け処理に遷移するステップと、
    前記制御部において、報知情報の取得が完了しなかった場合、検出が中断又は失敗した報知情報に対して、再度、報知情報の検出を実施するステップと
    を更に通信装置に実行させるための
    通信プログラム。
  16. 請求項13乃至15のいずれか一項に記載の通信プログラムであって、
    前記制御部において、前記W−CDMA側の着信検出を開始した場合、前記W−CDMA側の一定周期の着信検出タイミングの合間に、一時的に前記GSM側の周波数検出に切り替えるステップと、
    前記GSM側の周波数検出中に前記W−CDMA側の着信検出タイミングが発生する場合、前記制御部において、前記GSM側の周波数検出が途中であっても前記W−CDMA側の着信検出に切り替えるステップと
    を更に通信装置に実行させるための
    通信プログラム。
  17. 請求項16に記載の通信プログラムであって、
    前記制御部において、前記GSM側の周波数の検出ができない場合、又は、前記GSM側の周波数の検出中に前記W−CDMA側の着信検出が発生して前記GSM側の周波数の検出が中断又は失敗した場合、再度、前記GSM側の周波数の検出を実施するステップ
    を更に通信装置に実行させるための
    通信プログラム。
  18. 請求項16又は17に記載の通信プログラムであって、
    前記制御部において、前記GSM側の周波数を検出した場合、前記GSMの報知情報を取得する処理に遷移するステップと、報知情報は、基地局が下りチャネルでシステム情報をセル全域に報知するために使用する信号であり、
    前記制御部において、報知情報の取得が完了した場合、前記GSMの着信の待ち受け処理に遷移するステップと、
    前記制御部において、報知情報の取得が完了しなかった場合、検出が中断又は失敗した報知情報に対して、再度、報知情報の検出を実施するステップと
    を更に通信装置に実行させるための
    通信プログラム。
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