JP4461233B2 - メディアデータ選択装置、メディアデータ選択方法、メディアデータ選択プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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(ユーザの意図強度とインタラクション)
例えば、ユーザとシステムとの連続的で多様なインタラクションの状態を、大きく4段階に分ける。システムが自動的に選曲してユーザはそれを聴くのみという状態をレベル1、再生された曲をユーザが気に入らなければスキップするという状態をレベル2、再生中の曲と関連のある曲をユーザが選曲するという状態をレベル3、ユーザが聴きたい曲を積極的に選曲するという状態をレベル4とする。
(1)自動選曲
ユーザのその時の気分に完全にあった曲を自動で選曲するのは困難である。それはユーザの気分はいつも一定ではないし、ユーザの気分を推測するために外界から観測し得る情報には限りがあるからである。そこで、本発明の実施の形態では、以下のようにして、できるだけユーザの気分に沿った曲を選曲する。
(2)近傍度
最終再生曲の近傍となる曲を決定するため、各曲と最終再生曲との近傍の度合いを近傍度として次の式により定義する。
上記の式(1)において、iは要素、Dは近傍度、Wi は要素iに対する重み、Ri は要素iの関連度を示す。
(3)要素の重みの調節
自動選曲を行う上で重要なのが、ユーザは現在どの要素を重視して曲を聴いているのかということである。そこで、本発明の実施の形態では、例えば、以下のようにして、図1に示す各要素の重みを調節し、決定する。
・曲Aを「最後まで聴いた」場合
再生中の曲をスキップすることなく最後まで聴いた場合、「最後まで聴いた」という操作情報がシステムに入力される。現在の状況下では、曲Aも曲Bもユーザが聴きたい曲であったと考え、曲Aと曲Bの間で関連度の高い要素は重視すべきであると仮定する。従って、曲Aと曲Bの間で関連度の高い要素に対する重みを上げることによって、重みを調節する。
・曲Bを「スキップした」場合
再生中の曲に対して再生開始から例えば10秒までの間にスキップした場合、「スキップした」という操作情報がシステムに入力される。現在の状況下では、曲Bはユーザにとって聴きたくない曲であり、曲Aと曲Bの間で関連度の高い要素は重要ではないと判断する。従って曲Aと曲Bの間で関連度の高い要素に対する重みを下げる。
・曲Bを「途中でスキップした」場合
曲全体の長さの半分を境界として、それよりも短く聴いてスキップした場合、「前半でスキップした」という操作情報がシステムに入力され、長く聴いてスキップした場合、「後半でスキップした」という操作情報がシステムに入力される。「途中でスキップした」という操作情報が入力された場合、曲Bを聴いた時間に応じて以下(i)〜(iii )に示すように、重みを調節する。
(i)曲Bを前半でスキップした場合
現在の状況下では、曲Bは比較的ユーザにとって聴きたくない曲であり、曲Aと曲Bの間で関連度の高い要素はあまり重要でないと判断する。ユーザが聴いた時間が短いほど聴きたくない度合いが高かったと考えられる。従って、曲Aと曲Bの間で関連度の高い要素に対する重みを曲Bを聴いた時間の短さに応じて下げる。
(ii)曲Bをちょうど半分聴いてスキップした場合
現在の状況下では、曲Bをユーザは聴きたいとも聴きたくないとも判断しかねる曲であったと判断し、重みの調節は行わない。
(iii )曲Bを後半でスキップした場合
現在の状況下では、曲Bは比較的ユーザにとって聴きたい曲であり、曲Aと曲Bの間で関連度の高い要素は比較的重要であると判断する。聴いた時間が長いほど聴きたい度合いが高かったと考えられる。従って、曲Aと曲Bの間で関連度の高い要素に対する重みを曲Bを聴いた時間の長さに応じて上げる。
・曲Bを「最後まで聴いた」場合
曲Bと最終再生曲との間で関連度の高い要素について、その要素の重みを図2に示す上げ幅に応じて上げる。
・曲Bを「スキップした」場合
曲Bと最終再生曲との間で関連度の高い要素について、その要素の重みを、例えば次の計算式k×(下げ幅)により算出された調節幅だけ下げる。ここで、kは連続スキップ回数であり、「下げ幅」は、例えば図2に示す下げ幅である。調節幅を連続スキップ回数に比例して大きくするのは、再生される曲を連続で「スキップした」ということは、その時ユーザの気分は劇的に変化していると考えられるからである。
・曲Bを「途中でスキップした」場合
曲Bを聴いた長さをT秒、曲B全体の長さの半分をTm 秒とすると、曲Bと最終再生曲との間で関連度の高い要素について、例えば図2に示す下げ幅を用いて次の計算式で計算された値だけ重みを変える。
{(T/Tm )−1}×(下げ幅)
本発明の実施の形態における動作処理を図3に示す。システム起動直後は最終再生曲が決まっていないので、最終再生曲が決まるまではランダムでの再生が続く。ただし、本発明において、前回起動時の傾聴傾向を引き継ぐ構成を採る場合は、最終再生曲も引き継がれるので、ランダムでの再生は行わない。
・チェックボックスによる選曲指定
要素情報表示欄102には、現在再生されている曲の要素ごとの情報が表示される。ユーザはその情報を基に各要素のチェックボックス103にチェックを入れることで、選曲対象となる曲(次曲候補)をチェックを入れた要素データで絞り込むことができる。例えば、現在再生中の曲のジャンルがPopである場合、ジャンルのチェックボックス103にチェックを入れると、選曲対象はPopの曲だけになり、そのPopの曲の中から最終再生曲との近傍度が最も大きい曲が自動選曲される。
・コンボボックスによる選曲指定
各要素のコンボボックス104では、現在再生中の曲に関わらず、ユーザが聴きたいアーティストやジャンル等を自由に選択することができる。つまり、再生中の曲がPopのときに、Rockが聴きたくなった場合には、ジャンルのコンボボックス104でRockを選択すれば、選曲対象はRockの曲だけになり、そのRockの曲の中から最終再生曲との近傍度が最も大きい曲が自動選曲される。
11 操作情報入力部
12 曲情報蓄積部
13 最終再生曲設定部
14 次曲候補抽出部
15 最大近傍度決定部
16 曲再生部
151 要素重み決定部
152 関連度算出・蓄積部
153 近傍度算出部
Claims (8)
- 視聴されるメディアデータを選択するメディアデータ選択装置であって、
複数のメディアデータを蓄積するメディアデータ蓄積手段と、
操作情報を入力する操作情報入力手段と、
入力された操作情報に基づいて、最後まで視聴されたメディアデータでその視聴時刻が現在に最も近いメディアデータである最終視聴メディアデータを設定し、蓄積する最終視聴メディアデータ設定手段と、
入力された操作情報に基づいて、前記メディアデータ蓄積手段内に蓄積された複数のメディアデータのうち、次に選択するメディアデータである次メディアデータ候補を抽出する次メディアデータ候補抽出手段と、
入力された操作情報に基づいて、前記抽出された次メディアデータ候補と前記最終視聴メディアデータ設定手段により設定された最終視聴メディアデータとの近傍度を前記抽出された次メディアデータ候補の要素と前記設定された最終視聴メディアデータの要素がどれだけ類似しているかの度合である関連度により算出し、該近傍度を次メディアデータ候補毎に算出する近傍度算出手段と、
前記算出された近傍度が最大である次メディアデータ候補を選択するメディアデータ選択手段とを備える
ことを特徴とするメディアデータ選択装置。 - 請求項1に記載のメディアデータ選択装置において、
前記近傍度算出手段は、
前記次メディアデータ候補抽出手段により抽出された各次メディアデータ候補の要素と、最終視聴メディアデータ設定手段により設定された最終視聴メディアデータの要素との関連度を各要素毎に算出し、蓄積する関連度算出・蓄積手段と、
操作対象となったメディアデータと操作対象となったメディアデータの操作時における最終視聴メディアデータとの関連度を前記関連度算出・蓄積手段から抽出し、抽出された関連度情報と前記操作情報入力手段により入力された操作情報とに基づいて、メディアデータの要素の重みを調節し、決定する要素重み決定手段とを備え、
前記要素重み決定手段により決定された、メディアデータの要素の重みと、前記関連度算出・蓄積手段に蓄積された関連度とに基づいて、前記次メディアデータ候補抽出手段により抽出された各次メディアデータ候補の最終視聴メディアデータとの近傍度を算出する
ことを特徴とするメディアデータ選択装置。 - 視聴されるメディアデータを選択するメディアデータ選択装置におけるメディアデータ選択方法であって、
前記メディアデータ選択装置が、複数のメディアデータを蓄積するステップと、
前記メディアデータ選択装置が、操作情報を入力するステップと、
前記メディアデータ選択装置が、入力された操作情報に基づいて、最後まで視聴されたメディアデータでその視聴時刻が現在に最も近いメディアデータである最終視聴メディアデータを設定し、蓄積するステップと、
前記メディアデータ選択装置が、入力された操作情報に基づいて、前記蓄積された複数のメディアデータのうち、次に選択するメディアデータである次メディアデータ候補を抽出するステップと、
前記メディアデータ選択装置が、入力された操作情報に基づいて、前記抽出された次メディアデータ候補と前記設定された最終視聴メディアデータとの近傍度を前記抽出された次メディアデータ候補の要素と前記設定された最終視聴メディアデータの要素がどれだけ類似しているかの度合である関連度により算出し、該近傍度を次メディアデータ候補毎に算出するステップと、
前記メディアデータ選択装置が、前記算出された近傍度が最大である次メディアデータ候補を選択するステップとを有する
ことを特徴とするメディアデータ選択方法。 - 請求項3に記載のメディアデータ選択方法において、
前記抽出された次メディアデータ候補と前記設定された最終視聴メディアデータとの近傍度を、次メディアデータ候補毎に算出するステップは、
前記抽出された各次メディアデータ候補の要素と、前記設定された最終視聴メディアデータの要素との関連度を各要素毎に算出し、記憶手段内に蓄積するステップと、
操作対象となったメディアデータと操作対象となったメディアデータの操作時における最終視聴メディアデータとの関連度を前記記憶手段から抽出し、抽出された関連度情報と前記入力された操作情報とに基づいて、メディアデータの要素の重みを調節し、決定するステップと、
前記決定されたメディアデータの要素の重みと、前記記憶手段内に蓄積された関連度とに基づいて、前記抽出された各次メディアデータ候補の最終視聴メディアデータとの近傍度を算出するステップとを有する
ことを特徴とするメディアデータ選択方法。 - 視聴されるメディアデータを選択するメディアデータ選択装置内が備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
複数のメディアデータを蓄積するメディアデータ蓄積手段と、
操作情報を入力する操作情報入力手段と、
入力された操作情報に基づいて、最後まで視聴されたメディアデータでその視聴時刻が現在に最も近いメディアデータである最終視聴メディアデータを設定し、蓄積する最終視聴メディアデータ設定手段と、
入力された操作情報に基づいて、前記メディアデータ蓄積手段内に蓄積された複数のメディアデータのうち、次に選択するメディアデータである次メディアデータ候補を抽出する次メディアデータ候補抽出手段と、
入力された操作情報に基づいて、前記抽出された次メディアデータ候補と前記最終視聴メディアデータ設定手段により設定された最終視聴メディアデータとの近傍度を前記抽出された次メディアデータ候補の要素と前記設定された最終視聴メディアデータの要素がどれだけ類似しているかの度合である関連度により算出し、該近傍度を次メディアデータ候補毎に算出する近傍度算出手段と、
前記算出された近傍度が最大である次メディアデータ候補を選択するメディアデータ選択手段として機能させるためのメディアデータ選択プログラム。 - 請求項5に記載のメディアデータ選択プログラムにおいて、
前記近傍度算出手段は、
前記次メディアデータ候補抽出手段により抽出された各次メディアデータ候補の要素と、最終視聴メディアデータ設定手段により設定された最終視聴メディアデータの要素との関連度を各要素毎に算出し、蓄積する関連度算出・蓄積手段と、
操作対象となったメディアデータと操作対象となったメディアデータの操作時における最終視聴メディアデータとの関連度を前記関連度算出・蓄積手段から抽出し、抽出された関連度情報と前記操作情報入力手段により入力された操作情報とに基づいて、メディアデータの要素の重みを調節し、決定する要素重み決定手段とを備え、
前記要素重み決定手段により決定された、メディアデータの要素の重みと、前記関連度算出・蓄積手段に蓄積された関連度とに基づいて、前記次メディアデータ候補抽出手段により抽出された各次メディアデータ候補の最終視聴メディアデータとの近傍度を算出する
ことを特徴とするメディアデータ選択プログラム。 - 視聴されるメディアデータを選択するメディアデータ選択装置が備えるコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記コンピュータを、
複数のメディアデータを蓄積するメディアデータ蓄積手段と、
操作情報を入力する操作情報入力手段と、
入力された操作情報に基づいて、最後まで視聴されたメディアデータでその視聴時刻が現在に最も近いメディアデータである最終視聴メディアデータを設定し、蓄積する最終視聴メディアデータ設定手段と、
入力された操作情報に基づいて、前記メディアデータ蓄積手段内に蓄積された複数のメディアデータのうち、次に選択するメディアデータである次メディアデータ候補を抽出する次メディアデータ候補抽出手段と、
入力された操作情報に基づいて、前記抽出された次メディアデータ候補と前記最終視聴メディアデータ設定手段により設定された最終視聴メディアデータとの近傍度を前記抽出された次メディアデータ候補の要素と前記設定された最終視聴メディアデータの要素がどれだけ類似しているかの度合である関連度により算出し、該近傍度を次メディアデータ候補毎に算出する近傍度算出手段と、
前記算出された近傍度が最大である次メディアデータ候補を選択するメディアデータ選択手段として機能させるためのメディアデータ選択プログラムを記録した記録媒体。 - 請求項7に記載のメディアデータ選択プログラムを記録した記録媒体において、
前記近傍度算出手段は、
前記次メディアデータ候補抽出手段により抽出された各次メディアデータ候補の要素と、最終視聴メディアデータ設定手段により設定された最終視聴メディアデータの要素との関連度を各要素毎に算出し、蓄積する関連度算出・蓄積手段と、
操作対象となったメディアデータと操作対象となったメディアデータの操作時における最終視聴メディアデータとの関連度を前記関連度算出・蓄積手段から抽出し、抽出された関連度情報と前記操作情報入力手段により入力された操作情報とに基づいて、メディアデータの要素の重みを調節し、決定する要素重み決定手段とを備え、
前記要素重み決定手段により決定された、メディアデータの要素の重みと、前記関連度算出・蓄積手段に蓄積された関連度とに基づいて、前記次メディアデータ候補抽出手段により抽出された各次メディアデータ候補の最終視聴メディアデータとの近傍度を算出する
ことを特徴とするメディアデータ選択プログラムを記録した記録媒体。
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