JP4461164B2 - 色変換装置および色変換方法 - Google Patents
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Description
上記の従来の色変換装置または色変換方法によると、第1の色データの色相、明度および彩度のいずれかを色相成分毎に独立に補正することができ、また当該調整は第1の色データの明度または彩度に基づいて個別に調整することも可能となる。これにより、第1の色データにより構成される画像信号が有する色域が既知であれば、当該色域とディスプレイの有する色域との関係から、最適な色変換特性を予め設定しておくことにより、良好な画像表示が可能となる。画像信号が有する色域は、従う色空間により規定される。国際標準化されている色空間としては、sRGB(IEC 61966−2−1)などがある。また、ITU−R BT.709には、放送により配信される画像(映像)の色域の一例が規定されている。sRGBやITU−R BT.709では、一般的なCRTの有する特性を基準として色域が規定されており、赤、緑、青の3原色の色度は同一となっている。
それぞれ赤、緑、青を表し、0%を下回る値や100%を上回る値にもなり得る3つの第1の色データからなる画素毎の画像情報である第1の画像データを変換して、それぞれ赤、緑、青を表す3つの第2の色データからなる第2の画像データを求める色データ変換装置において、
上記第1の色データの明度または彩度を含む特性情報を算出する手段と、
上記第1の色データより複数の色相のうちの特定の色相にのみ有効な複数の第1の色相領域データを算出する手段と、
上記特性情報を用いて、上記複数の第1の色相領域データの大きさを調整して、第2の色相領域データおよび第3の色相領域データを求める手段と、
上記第1の画像データの有する色域を検出して色域情報として出力する色域情報検出手段と、
上記色域情報を参照して、上記第2の色相領域データおよび第3の色相領域データに対して与えられる、上記第1の色データを0%から100%の範囲の上記第2の色データへと変換するための所定のマトリクス係数を発生する係数発生手段と、
上記第2の色相領域データおよび第3の色相領域データと上記マトリクス係数との乗算を含むマトリクス演算を行って上記第2の色データを算出するマトリクス演算手段と
を備え、
上記赤、緑、青のいずれか一つの色を表す上記第1の色データが0%を下回るときに、上記係数発生手段は、上記一つの色以外の色を表す第2の色データの算出に関わる上記マトリクス係数を大きくし、
上記赤、緑、青のいずれか一つの色を表す上記第1の色データが100%を上回るときに、上記係数発生手段は、上記一つの色を表す上記第2の色データの算出に関わる上記マトリクス係数を小さくする
ことを特徴とする。
図1は、この発明を実施するための実施の形態1による色変換装置の構成の一例を示すブロック図である。本実施の形態の色変更装置は、第1の色相領域データ生成手段1a、
第2の色相領域データ生成手段2a、色域情報検出手段3、係数発生手段4a、マトリクス演算手段5aを備える。
第1の色データR1、G1、B1は、それぞれ赤、緑、青を表す色データであり、100%を上回る値、0%を下回る値(負値)が発生することもある。第1の色データR1、G1、B1は第1の色相領域データ生成手段1a、第2の色相領域データ生成手段2a
および色域情報検出手段3へと入力される。
r=R1−α、
g=G1−α、
b=B1−α、
y=β−B1、
m=β−G1、
c=β−R1
の減算処理を行い、6つの有彩色成分データr、g、b、y、m、cを出力する。ここで、有彩色成分データr、g、b、y、m、cは、色データより無彩色の成分を除いたものであり、色データの色相、彩度の情報に関わるデータである。上記の演算により求められた有彩色成分データにおいて、r、g、bのうちの少なくとも1つ、y、m、cのうちの少なくとも1つはゼロとなり、それ以外のものは正の値となる性質がある。
図3は、第2の色相領域データ生成手段2aの構成の一例を示すブロック図である。
第1の色データR1、G1、B1は乗算係数算出手段9へと入力される。乗算係数算出手段9は、入力された第1の色データR1、G1、B1の内容を参照して、第2の色相領域データを算出するための乗算係数k2および第3の色相領域データを算出するための乗算係数k3を算出する。乗算係数算出手段9の具体的な構成例については後述する。
特性情報CHの値に対して乗算係数k2およびk3の値を適宜設定することで、例えば、第2の色相領域データは彩度の低い場合、第3の色相領域データは彩度の高い場合に特に効果を有する(値が大きくなる)データとすることができる。以上が乗算係数算出手段9の動作である。
図5は、色域情報検出手段3の構成の一例を示すブロック図である。図示の色域情報検出手段3は、明度算出手段14、彩度算出手段15、色相判別手段16、色相別ヒストグラム生成手段17、及び色域情報出力手段18を有する。第1の色データR1、G1、B1は、明度算出手段14、彩度算出手段15、及び色相判別手段16へと入力される。
αβ算出手段6aは、第1の色データR1、G1、B1の最大値βと最小値αを選択して出力する。出力された最大値βと最小値αは、有彩色成分データ算出手段7へと入力される。
彩度情報SAの最大値自体および明度情報VAの最大値自体を用いる場合、色相別ヒストグラム生成手段17は、最大値を求める手段で置き換えることもできる。ただし、色域情報Gmtとして、彩度情報SAの最大値および明度情報VAの最大値自体を用いる場合には、構成を簡略化できる一方で、雑音から受ける影響は大きくなる。以上のように、色域情報Gmtは生成される。
図9は、この発明を実施するための実施の形態2による色変換装置の構成の一例を示すブロック図である。本実施の形態の色変換装置は、有彩色成分データにおいて、少なくとも、r、g、bの中で1つ、y、m、cの中で1つの合計2つの値がゼロとなることを利用し、演算量の削減を図ったものである。本実施の形態の色変更装置は、第1の色相領域データ生成手段1b、第2の色相領域データ生成手段2b、色相情報検出手段3、係数発生手段4b、マトリクス演算手段5bを備える。なお、色相情報検出手段3については、上記実施の形態1におけるものと同様のものである。第1の色データR1、G1、B1は、第1の色相領域データ生成手段1b、第2の色相領域データ生成手段2bおよび色域情報検出手段3へと入力される。
色域情報検出手段3は、第1の色データR1、G1、B1を入力とし、第1の色データにより構成される画像データの色域を推定して色域情報データGmtを出力する。この動作は、上記実施の形態1に述べたものと同様である。
図12は、この発明を実施するための色域情報検出手段の別の構成例を示すブロック図である。図12に示す色域情報検出手段は、上記実施の形態1の色域情報検出手段3における明度算出手段14および彩度算出手段15をそれぞれ最大値算出手段20および最小値算出手段21に置き換えたものである。最大値算出手段20は、第1の色データR1,G1,B1のうちの最大値MX(先に述べた、符号βで表される最大値と同じ)を画素毎に算出して出力する。最小値算出手段21は、第1の色データR1,G1,B1のうちの最小値MN(先に述べた、符号αで表される最小値と同じ)を画素毎に算出して出力する。色相別ヒストグラム生成手段17では、最大値MXを明度情報VAとして、最小値MNの補数を彩度情報SAとして扱うことで、上記実施の形態1にて述べたものと同様の動作となる。
上記実施の形態1にて述べたのと同様に、係数発生手段4aでは、色域情報Gmtに含まれる各色相における彩度情報を参照して、当該色相における補色成分に関わる係数を生成し、明度情報を参照して、当該色相における原色成分に関わる係数を生成する。この動作はすなわち、各色相における第1の色データの最小値を参照して、当該色相における補色成分に関わる係数を生成し、第1の色データの最大値を参照して、当該色相における原色成分に関わる係数を生成することとなる。
Claims (9)
- それぞれ赤、緑、青を表し、0%を下回る値や100%を上回る値にもなり得る3つの第1の色データからなる画素毎の画像情報である第1の画像データを変換して、それぞれ赤、緑、青を表す3つの第2の色データからなる第2の画像データを求める色データ変換装置において、
上記第1の色データの明度または彩度を含む特性情報を算出する手段と、
上記第1の色データより複数の色相のうちの特定の色相にのみ有効な複数の第1の色相領域データを算出する手段と、
上記特性情報を用いて、上記複数の第1の色相領域データの大きさを調整して、第2の色相領域データおよび第3の色相領域データを求める手段と、
上記第1の画像データの有する色域を検出して色域情報として出力する色域情報検出手段と、
上記色域情報を参照して、上記第2の色相領域データおよび第3の色相領域データに対して与えられる、上記第1の色データを0%から100%の範囲の上記第2の色データへと変換するための所定のマトリクス係数を発生する係数発生手段と、
上記第2の色相領域データおよび第3の色相領域データと上記マトリクス係数との乗算を含むマトリクス演算を行って上記第2の色データを算出するマトリクス演算手段と
を備え、
上記赤、緑、青のいずれか一つの色を表す上記第1の色データが0%を下回るときに、上記係数発生手段は、上記一つの色以外の色を表す第2の色データの算出に関わる上記マトリクス係数を大きくし、
上記赤、緑、青のいずれか一つの色を表す上記第1の色データが100%を上回るときに、上記係数発生手段は、上記一つの色を表す上記第2の色データの算出に関わる上記マトリクス係数を小さくする
ことを特徴とする色変換装置。 - 上記色域情報検出手段は、
複数の色相のうちの特定の色相毎の情報として上記色域情報を求めることを特徴とする請求項1に記載の色変換装置。 - 上記色域情報検出手段は、
色域情報として所定数の上記第1の色データの最大値又は最大値に準ずる値を算出する手段を備え、
上記係数発生手段は、上記最大値又は最大値に順ずる値を用いて、上記第2の色相領域データまたは第3の色相領域データのそれぞれが対応する色相における原色を構成する上記第2の色データの算出に関わるマトリクス係数を算出する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の色変換装置。 - 上記色域情報検出手段は、色域情報として所定数の上記第1の色データの最小値又は最小値に準ずる値を算出する手段を備え、
上記係数発生手段は、上記最小値又は最小値に準ずる値を用いて、上記第2の色相領域データまたは第3の色相領域データのそれぞれが対応する色相に対する補色を構成する上記第2の色データの算出に関わるマトリクス係数を算出する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の色変換装置。 - 上記色域情報検出手段は、色域情報として所定数の上記第1の色データの明度の最大値又は最大値に準ずる値を算出する手段を備え、
上記係数発生手段は、上記明度の最大値又は最大値に準ずる値を用いて、上記第2の色相領域データまたは第3の色相領域データのそれぞれが対応する色相における原色を構成する上記第2の色データの算出に関わるマトリクス係数を算出する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の色変換装置。 - 上記色域情報検出手段は、色域情報として所定数の上記第1の色データの彩度の最大値又は最大値に準ずる値を算出する手段を備え、
上記係数発生手段は、上記彩度の最大値又は最大値に準ずる値を用いて、上記第2の色相領域データまたは第3の色相領域データのそれぞれが対応する色相に対する補色を構成する上記第2の色データの算出に関わるマトリクス係数を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の色変換装置。 - 上記特性情報は上記第1の色データの明度の情報を含み、
上記特性情報が上記第1の色データの明度が高いことを示す場合に、上記第2の色相領域データおよび第3の色相領域データのいずれか一方が大きくなり、
上記係数発生手段は、上記色域情報を参照して、上記特性情報が上記第1の色データの明度が高いことを示す場合に大きくなる色相領域データに対するマトリクス係数を変化させることを特徴とする請求項3又は5に記載の色変換装置。 - 上記特性情報は上記第1の色データの彩度の情報を含み、
上記特性情報が上記第1の色データの彩度が高いことを示す場合に、上記第2の色相領域データおよび第3の色相領域データのいずれか一方が大きくなり、
上記係数発生手段は、上記色域情報を参照して、上記特性情報が上記第1の色データの彩度が高いことを示す場合に大きくなる色相領域データに対するマトリクス係数を変化させることを特徴とする請求項4又は6に記載の色変換装置。 - それぞれ赤、緑、青を表し、0%を下回る値や100%を上回る値にもなり得る3つの第1の色データからなる画素毎の画像情報である第1の画像データを変換して、それぞれ赤、緑、青を表す3つの第2の色データからなる第2の画像データを求める色データ変換方法において、
上記第1の色データの明度または彩度を含む特性情報を算出するステップと、
上記第1の色データより複数の色相のうちの特定の色相にのみ有効な複数の第1の色相領域データを算出するステップと、
上記特性情報を用いて、上記複数の第1の色相領域データの大きさを調整して、第2の色領域データおよび第3の色相領域データを求めるステップと、
上記第1の画像データの有する色域を検出して色域情報として出力する色域情報検出ステップと、
上記色域情報を参照して、上記第2の色相領域データおよび第3の色相領域データに対して与えられる、上記第1の色データを0%から100%の範囲の上記第2の色データへと変換するための所定のマトリクス係数を発生する係数発生ステップと、
上記第2の色相領域データおよび第3の色相領域データと上記マトリクス係数との乗算を含むマトリクス演算を行って上記第2の色データを算出するマトリクス演算ステップと
を備え、
上記赤、緑、青のいずれか一つの色を表す上記第1の色データが0%を下回るときに、上記係数発生手段は、上記一つの色以外の色を表す第2の色データの算出に関わる上記マトリクス係数を大きくし、
上記赤、緑、青のいずれか一つの色を表す上記第1の色データが100%を上回るときに、上記係数発生手段は、上記一つの色を表す上記第2の色データの算出に関わる上記マトリクス係数を小さくする
ことを特徴とする色変換方法。
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