JP4460869B2 - カメラ - Google Patents

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Description

本発明はカメラで用いられる技術に関し、特に、撮影される画像の構図を撮影時に観察するための技術に関する。
カメラの撮影範囲内に被写体を適切な構図として収めるために、カメラにはファインダが装備されている。一般的なカメラに備えられているファインダの多くは、観察のための接眼窓が小さく設けられているため、カメラを構えてからこの接眼窓を覗くまでに費やされるわずかな時間で一瞬のシャッターチャンスを逃してしまうことがある。
ところで、このようなファインダの視野は、撮影範囲と同一若しくはそれにごく近い範囲しか提供されていない。そのため、例えば高速で移動している被写体がファインダの視野から外れてしまった場合には、その被写体をファインダの視野内に再度捕えることは困難であり、このとき、撮影者は一旦ファインダから視線を外して肉眼でその被写体の位置を確認するなどといった動作を必要とする。
このような問題を解決するべく、スポーツファインダと称されているものがよく知られている。スポーツファインダは、接眼窓に目を押し付けなくても撮影範囲を把握することができ、また、カメラを顔の直近に構えなくて済むので、ファインダ視野を観察する姿勢のまま撮影範囲外の様子を肉眼で容易に観察することができる。
このようなスポーツファインダにホログラムの技術を応用して改良したものが特許文献1に開示されている。この文献に開示されているビデオカメラは、被写体像を透過させるスクリーンに撮影画像を投影することによって、被写体像と撮像素子での撮影画像とを重畳表示させるような表示装置を備えている。この表示装置はスポーツファインダと同様の機能を提供すると共に、撮影画像も観察できる。
この他、このようなファインダに相当する機能を提供する技術として、デジタルスチルカメラにLCD(Liquid Crystal Display)等の画像表示装置を装備し、撮像素子で撮像されている画像をいわゆるスルー画像として画像表示装置に表示させるというものがある(例えば、特許文献2参照)。撮影者はこの画像表示装置での表示画像を見ることで撮影画像の構図を観察することができる。
特開平9−65183号公報 特開平11−8786号公報
上掲の特許文献1に開示されている技術では、表示装置がスクリーンと投影部とに分離しているため、両者の位置調整が難しく、装置の小型化も容易ではない。また、この表示装置は、スクリーンをカメラの上面に起立させた形態で使用されるため、利便性も良好とはいえない。
更に、スポーツファインダでは、撮影レンズのズーム比等の撮影条件やカメラと撮影者との間の距離が変化した場合には撮影範囲の指標を変化させる必要があるのに対し、特許文献1ではこの問題に対する対処法は示されていない。
本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、撮影される領域の提示が適切になされるファインダを提供することである。
本発明の態様のひとつであるカメラは、被写体を撮影するカメラであって、当該被写体についての画像を撮像する撮像手段と、当該カメラの筐体の前面側から背面側への光透過性を有しており、当該背面側から透視される当該被写体についての像に重畳させて当該撮像手段によって撮像される領域を示す情報を表示する表示手段と、当該カメラと当該カメラの使用者の頭部との間の距離を測定する使用者測距手段と、当該領域を示す情報を、当該撮像手段における当該画像の撮像倍率及び当該距離に基づいて生成する撮影領域生成手段と、を有するように構成することを特徴とするものである。
この構成によれば、撮像領域を示す情報が撮像手段における撮像倍率に基づいて生成され、透視される被写体像に重畳されて撮像領域を示す情報が表示手段で表示されるので、表示手段が撮影可能領域の提示が適切になされるファインダとなる。更に、表示手段に表示される被写体像は光学像であるので、一旦画像データに変換した被写体像をスルー画像としてLCDに表示させるデジタルカメラ等のように、被写体像の表示に時間的な遅れを伴うことがない。
なお、上述した本発明に係るカメラにおいて、表示手段が、背面側から透視される風景のうち撮像手段によって撮像される領域を枠で囲むことによって前述した情報を表示するように構成してもよい。
この構成によれば、カメラの使用者(撮影者)が理解しやすい形態で撮像手段によって撮像される領域を示すことができる。
また、前述した本発明に係るカメラにおいて当該表示手段は、当該距離に関する情報を更に表示するように構成してもよい。
この構成によれば、カメラとカメラの使用者の頭部との間を適切な距離(例えば後述する明視の距離)に保って撮影を行うことができるので、表示手段で表示される、撮像領域を示す情報を精度良く利用することができる。
また、前述した本発明に係るカメラにおいて当該距離が所定の範囲内にあるか否かの告知を行う告知手段更に有するように構成してもよい。
この構成によれば、カメラとカメラの使用者の頭部との間を適切な距離に保って撮影を行うことができるので、表示手段で表示される、撮像領域を示す情報を精度良く利用することができる。
なお、このとき、告知手段は、例えば表示手段への表示によって前述した告知を行うようにしてもよい。
こうすることにより、カメラとカメラの使用者の頭部との間が適切な距離にあるかどうかを視覚により認識することができるようになる。
また、前述した本発明に係るカメラにおいて、当該カメラと被写体との間の距離を測定する被写体測距手段を更に有し、撮影可能領域生成手段は、更に当該距離に基づいて前述した領域を示す情報を生成するように構成してもよい。
この構成によれば、撮像領域を示す情報に対して後述するいわゆるパララックス(視差)に対しての補正をすることができるので、撮像領域を示す情報を適切なものとすることができる。
また、前述した本発明に係るカメラにおいて、当該カメラの筐体は、表示手段の外周を保持する枠形状を呈しているように構成してもよい。
このようなカメラは、前後方向の厚さが薄い薄型形状を呈し、表示手段の表示面がカメラの主要面積を占める大きさとなるので、表示手段での表示内容がカメラ筐体のサイズの割に大きな画像として見ることができる。
また、前述した本発明に係るカメラにおいて、表示手段は、撮像手段による画像の撮像においての撮像条件のうち、絞り、シャッター速度、及び撮像倍率のうちの少なくともいずれか1つを更に表示するように構成してもよい。
この構成によれば、カメラの使用者(撮影者)が上述した撮影条件を容易に把握できるようなる。
また、前述した本発明に係るカメラにおいて、表示手段は、撮像手段によって撮像されている画像を表示するように構成してもよい。
この構成によれば、透視される被写体像と、撮像手段によって撮像されている画像とを同時に観察することができる。
また、前述した本発明に係るカメラにおいて、有機EL(電界発光効果)表示素子を用いて構成されているようにしてもよい。
こうすることにより、撮像領域を示す情報等を明るくて見やすい表示で表示させることができる。
以上のように、本発明のいずれの態様によっても、被写体の捕捉が容易であり、撮影可能領域の提示が適切になされるファインダが得られるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1について説明する。同図は本発明を実施するカメラ(デジタルカメラ)100の外観及びこのカメラを構成する主要な部品の配置を示している。
図1において、(a)はこのカメラ100の正面図であり、このカメラ100をその前面から見たときの図である。(b)はこのカメラ100の右側面図であり、(c)の図は(a)に符号A−Aで示した二点鎖線の位置でこのカメラ100を切断したときの断面図である。(d)の図は(a)に符号B−Bで示した二点鎖線の位置でこのカメラ100を切断したときの断面図であり、(e)の図は(a)に符号C−Cで示した二点鎖線の位置でこのカメラ100を切断したときの断面図である。また、(f)はこのカメラ100の左側面図である。
また、図1において、(g)は(a)に符号D−Dで示した二点鎖線の位置でこのカメラ100を切断したときの断面図であり、(h)はこのカメラ100の上面図である。そして、(i)はこのカメラ100の背面図であり、撮影者は、カメラ100の前面側に位置している被写体をこの背面側から観察して被写体像の撮影を行う。
図1において、表示部1はこのカメラ100の前面側から背面側への光透過性を有しており、撮影者によってカメラ100の背面側から透視される被写体についての像に重畳させて各種の画像を表示することができる。詳細は後述するが、この表示部1には、このような光透過性を有する有機EL(Electroluminescence )表示素子、ECD(Electrochromic Display)、LCD等の透過型表示素子が使用される。
表示部1は筐体2によって保持されている。(a)や(i)を参照すれば分かるように、表示部1がカメラ100の正面の主要な大きさを占めている。筐体2は表示部1の外周を保持する枠形状を呈している。(d)や(g)に示されているように、表示部1の表面は、正面・背面共に、筐体2の外観面に対して1段低くなっている。これは表示部1の表示面を保護するためである。筐体2の正面側の開口部にはこの段差を形成する壁面が外側に広がるような斜面で形成されている。また、筐体2の側面には、全周に渡って突部16が設けられている。
また、(a)に示されているように、カメラ100の正面の右側(撮影者から見て左側)には撮影レンズ窓3が設けられている。(c)に示されているように、撮影レンズ窓3には撮影レンズ4が嵌め込まれており、更に、この撮影レンズ4による被写体像の結像位置にはCCD(Charge Coupled Device)5が配置されている。
また、(a)に示されているように、撮影レンズ窓3の下部にはLED(Light Emmiting Diode)6が配置されている。LED6は、タイマー撮影時における被写体へのレリースタイミングの通知等のために使用される。
一方、(a)に示されているように、カメラ100の正面の左上端(撮影者から見て右上端)には操作ダイヤル7が設けられており、操作ダイヤル7の周部の一部が操作面として筐体2より露出している。撮影者はこの操作ダイヤル7を回転操作若しくは押下することによって、カメラ100に対して撮影条件の設定等の各種の指示を行うことができる。
また、(a)に示されているように、このカメラ100の上側の筐体2の内部には上面基板8が、また、このカメラ100の下側の筐体2の内部には底面基板9が、それぞれ底面に水平な向きで備えられている。上面基板8及び底面基板9はいずれも各種の電子回路部品がマウントされているプリント配線板である。上面基板8には後述するCPUを含むカメラ100の動作制御を行うための回路が主に構成されている。また、底面基板9には、後述する画像処理部や表示画像作成部などといった画像を処理するための回路が主に構成されている。
この他に、同様のプリント配線板として、(c)、(e)、(g)に示すように、カメラ100の正面の右側の筐体2の内部には撮像基板10が背面側で且つ底面に垂直な向きで、また、カメラ100の正面の左側の筐体2の内部には電源基板11が正面側で且つ底面に垂直な向きで、それぞれ備えられている。撮像基板10には後述するCCDの駆動回路や内蔵メモリ12の制御回路が構成されており、電源基板11には後述する電源部の回路が構成されている。
更に、(c)に示されているように、このカメラ100によって撮影された画像を表している画像データ等の各種のデータが格納される半導体メモリである内蔵メモリ12がカメラ100の正面の右側の筐体2の内部に備えられており、また、(a)、(e)、及び(g)にそれぞれ示されているように、カメラ100の正面の左側の筐体2の内部には、このカメラ100の電源である板状の電池13が装着されている。
更に、携帯しない場合にこのカメラ100を載置しておくカメラスタンドから電力の供給を受けるための接点であるスタンド用接点14が、(f)の左側面図に示すように、このカメラ100の側面に設けられている。
本実施形態に係るカメラ100の主要構成部品は以上のように配置されている。なお、(g)及び(i)に示されているように、筐体2の背面側の撮影者から見て中央から右寄りには、筐体2の背面から筐体2の内部側に凹ませて指置き面15が設けられている。このカメラ100は撮影者が右手で保持することを前提しており、この指置き面15の長辺方向に右手の親指を沿わせるように配置してカメラ100の右側を右手で握ると保持しやすい構造となっている。また、筐体2の背面側には、後述する撮影者測距用の発光部30及びラインセンサ31を内部に備える窓17が設けてある。
次に図2について説明する。同図は図1に示したカメラ100の構成を示している。なお、図2において図1に示したものと同一の構成要素には同一の符号を付している。
撮影レンズ4はズーム機能を提供するためのズームレンズ4−1と、合焦のためのフォーカスレンズ4−2とを有しており、被写体像をCCD5の表面に結像させる。
CCD5は、被写体像が表されている光学像を電気信号に変換する。
撮像部21は、CCD5から出力されるアナログ信号である電気信号を所定の大きさまで増幅した後にデジタル信号に変換して被写体像が表されている画像を表現している画像データを出力する。
画像処理部22は、撮像部21から出力された画像データに対して、当該画像データで表現されている画像のγ補正やエッジ強調、ホワイトバランス補正等の画像処理を施す。また、画像データを内蔵メモリ12に格納する場合には画像データのデータ圧縮処理を必要に応じて行う。
内蔵メモリ12は、CPU24からの指示に応じ、画像処理部22によって処理が施された後の画像データを格納して撮影画像の記録を行う。また、このカメラ100で画像の再生を行う場合には、この内蔵メモリ12に格納されている画像データが読み出されて表示画像作成部23へ転送される。
表示画像作成部23には、画像撮影時においては画像処理部22が出力される画像データで、また、記録画像の再生時においては内蔵メモリ12から読み出された画像データで表現されている画像を生成し、所定の位置及び大きさで表示部1に表示させる。なお、内蔵メモリ12から読み出された画像データが圧縮データである場合にはデータ伸張処理を行う。また、CPU24から送られてくるカメラ100の動作に関する各種の情報、例えば撮影動作時における絞り、シャッター速度、あるいはズーム比などの設定状況を表示する画面を生成して表示部1に表示させる。更に、CPU1からの指示に応じて後述する撮影表示枠を作成して表示部1に表示させる。
CPU(Central Processing Unit )24は、予め用意されている制御プログラムを実行することによってカメラ100全体の動作を制御するものであり、例えば、後述する撮影領域枠作成のための演算処理や、CCD5によって撮像された画像の輝度を算出する処理が行われる。なお、制御プログラムは、CPU24自体に予め格納されていてもよく、また、CPU24による読み出しが可能な外付けの半導体メモリ(不図示)に予め格納しておくようにしてもよい。
操作部25は前述した操作ダイヤル7を有しており、操作ダイヤル7に対する撮影者の操作内容を取得してその操作内容をCPU24へ通知する。
ズームモータ26及びフォーカスモータ27は、CPU24の管理の下でそれぞれズームレンズ4−1及びフォーカスレンズ4−2を移動させる。
被写体測距部28はオートフォーカス(自動焦点)機能を実現させるためにカメラ100と被写体との間の距離を測定する。なお、本実施形態においては、周知の測距方式である位相差測距方式を用いてオートフォーカス機能を実現させるため、光電変換素子を被写体測距部28として備えるようにしているが、CCD5で取得された被写体像のコントラストが最高となる位置へフォーカスレンズ4−2を移動させるいわゆるコントラストAFをカメラ100で採用するようにしてもよく、この場合には専用のハードウェアとして被写体測距部28を設けなくて済む。
撮影者(使用者)測距部29は、カメラ100と撮影者(使用者)の頭部(より正確には瞳)との間の距離を測定する。本実施形態においては、撮影者測距部29は、周知のいわゆるアクティブ方式による測距、すなわち発光部30が発せられて撮影者の頭部で反射して戻って生きた赤外光がラインセンサ31で検出されるときの検出位置の違い(赤外光の入射角)に基づいてこの距離を測定する。詳細は後述するが、CPU24は、この距離及びズームレンズ4−1によるズーム比に基づいた大きさの撮影領域枠を表示画像作成部23に作成させて表示部1に表示させる。
電源部32は、電池13の電圧を所定のものへと変換してカメラ100の各部に電力を供給する。なお、外部電源としての機能も有しているカメラスタンド200への装着がスタンド用接点14を介してCPU24で検出された場合には、その旨の通知をCPU24から受け取った電源部32は、電池13に代えてカメラスタンド200に備えられている電源部201からスタンド用接点14を介して電力の供給を受けるように入力の切り替えを行う。なお、電池13として二次電池を使用するようにし、カメラスタンド200から電力の供給を受けているときにはこの電池13が充電されるように構成してもよい。
また、電源部32は、カメラ100がカメラケース300に装着された場合には、カメラケース300に備えられているバックライト301へ電源接点33を介して電力を供給する。バックライト301は表示部1をカメラ100の前面側から照明する。
なお、カメラ100がカメラスタンド200に載置された場合には、カメラスタンド200に備えられているバックライト202が表示部1をカメラ100の前面側から照明する。
次に図3及び図4について説明する。これらの図は表示部1の構造を示している。
図3に示す第一の例は、有機EL表示素子41とECD42とが重ねられて表示部1が形成されている。
有機EL表示素子41を動作させるとカメラ100の背面側に光を放射する。
ECD42を動作させると、後述する電極間に所定電圧を印加することによってカメラ100の前面側から背面側への光の透過を遮断することができ、この結果、表示部1を透視して被写体を見ることができなくなる。例えば内蔵メモリ12に記録されている画像を表示部1で再生表示する場合には、ECD42で光の透過を遮断することにより再生画像の視認性が向上する。その一方、ECD42でも光を透過させるようにすると、銀塩カメラにおけるポジスライドのように、再生画像を光源や空間に透かしての画像観察をすることができる。
なお、同図に示されている有機EL素子41の構造、すなわちガラス基板、陽極、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、陰極、及び絶縁透明層を順に積層させた構造は周知のものであり、また、同図に示されているECD42の構造、すなわち、ガラス基板、電極、発色層、電解層、発色層、及び電極を順に積層させた構造も周知のものである。
なお、表示部1の構造として、図3に示す表示部1の前面側に、カメラ100の背面側に光が放射されるように有機EL素子41の構造を積層し、カメラ100の前面側に位置している被写体に対してCCD5での現在の撮像画像(いわゆるスルー画像)等を提示できるようにしてもよい。こうすることにより、このカメラ100で撮影者自身を撮影するときなどに自画像がカメラ100の前面側で確認できるので便利である。
また、図3に示す表示部1の背面側に更に有機EL素子41の構造を積層し、2枚の画面を撮影者に同時に提示できるようにすることも可能である。
一方、図4に示す第二の例は、光透過型であるLCD43を用いて表示部1を形成したものであり、カメラ100の前面側から光が入射している状態でLCD43を動作させることによって撮影者はカメラ100の背面側からその表示を視認することができる。
なお、同図に示されているLCD43の構造、すなわち、偏光板、基板及び電極、液晶層、対向電極、カラーフィルタ、及び偏光板を順に積層させた構造も周知のものである。
次に、カメラ100の表示部1での表示画面例と、画面を表示部1に表示させるためにCPU24によって行われる処理とについて説明する。
まず図5及び図6に示す表示画面例について説明する。これらの図は本実施形態に係るカメラ100が撮影動作を行うための動作モード(以下、「撮影モード」と称することとする)にある場合に表示部1に表示される、カメラ100での撮影に関する各種の情報表示のための画面である。
初めに、これらの表示画面の構成要素について、図5の(a)を参照しながら説明する。
図5(a)において、51はレンズ4の絞り値の現在設定値、52はシャッター速度の現在設定値である。
また、53は撮影領域枠であり、撮影者によって表示部1を通して透視される被写体を含む風景のうち撮影画像として記録される範囲を示す枠である。表示部1にて透視される被写体はズームレンズ4−1の設定位置、つまりズーム比には無関係なので、この撮影領域枠53は、ズーム比変化による撮影領域の変化に対応して設定される必要がある。そして、この表示部1は、従来の覗き込み型ファインダと違い、表示部と撮影者の目との間隔が自由に選択でき、この間隔によって透視される被写体サイズが変化するので、撮影領域枠は、これを踏まえて設定されることも必要である。
54はカメラ100と撮影者の頭部との間隔を示す数値であり、撮影者測距部29による測定結果である。
55はズーム比表示レバーであり、55−1は現ズーム位置表示である。この現ズーム位置表示55−1のズーム比表示レバー55における表示位置によって、ズームレンズ4−1の現在の設定状態が示される。ズーム比表示レバー55の表示についてより具体的に説明すると、図5(a)に示されている表示はズームレンズ4−1がワイド(広角)端に設定されていることを示しており、図5(b)に示されている表示はズームレンズ4−1がテレ(望遠)端に設定されていることを示している。
ところで、図5(a)と図5(b)とを比較すると、この両者は、ズーム比表示レバー55の表示が異なる他に、撮影領域枠53のサイズ(大きさ)が異なっている。これは、(b)においてはズームレンズ4−1がテレ端に設定された結果、撮影者によって表示部1を通して透視される被写体を含む風景のうち撮影画像として記録される範囲が(a)よりも狭くなったことを示している。
また、図5(c)は、カメラ100と撮影者の頭部との間隔表示54で分かるように、図3(a)のカメラ100の状態に対し、撮影者の頭部がカメラ100から遠くなった(間隔が20cmから40cmへと広がった)状態を示している。この(c)の表示では、この遠くなった分だけ撮影領域枠53を(a)よりも広げることにより、撮影者によって表示部1を通して透視される被写体を含む風景のうち撮影画像として記録される範囲が適切に囲まれるようにしていることを示している。
次に図6について説明する。図6に示す表示画面が図5のものと異なる点は、カメラ100と撮影者の頭部との間隔表示54の代わりに、適正間隔表示56が表示される点にある。この適正間隔表示56は、撮影者測距部29によって測定されるカメラ100と撮影者の頭部との間隔が、予めカメラ100に設定されている値、例えばいわゆる明視の距離(正常な視力を有する人が特に意識せず楽にはっきりと物を見ることのできる距離)である25cm〜30cm程度の距離に対して適正であるかどうかを示す表示であり、適正であれば(適正値の範囲内にあれば)56−1が例えば明るく表示され、短い場合には56−2が、長い場合には56−3が、それぞれ例えば明るく表示される。適正間隔表示56は、距離が所定の範囲内にあるか否かの告知を行う告知手段である。なお、この告知は音を用いるものであっても勿論構わない。
なお、図6において、(a)はズームレンズ4−1がワイド端に設定されていることを示しており、(b)はズームレンズ4−1がテレ端に設定されていることを示している。従って、(a)と(b)とにおける撮影表示枠53のサイズの関係が図5における(a)と(b)とにおけるものと同様となっている。
ここで、カメラ100の撮影画角と撮影表示枠53との関係について、図7を用いて説明する。
図7はカメラ100を上面から見た図であり、同図における左側がカメラ100の前面側、右側が背面側である。また、同図においては、長方形である表示部1の表示面の中心を通る当該面に垂直な直線上に撮影者の瞳が位置しているものとする。
同図に示されている変数を説明する。
Lはカメラ100と撮影者の瞳との間隔であり、撮影者測距部29によって測定されるカメラ100と撮影者の頭部との距離が用いられる。
αは撮影画角であり、撮影レンズ4によって決まる。なお、この値はズーム比の設定に応じて変化する。
このとき、撮影領域枠53の両横の縦線を撮影者の瞳が見るときの視角がαとなるように、撮影領域枠53の横幅Nを設定すればよい。すなわち、
N=2×Ltan (α/2)……………(1)
とすればよい。但し、表示部1の横幅をMとすると、表示部1の両横端を撮影者の瞳が見るときの視角βは、
β=2× tan-1(M/2/L)………(2)
であるので、β≧αの範囲においてのみ撮影領域枠53を表示部1に表示させる。
なお、上述した説明は撮影領域枠53の横幅についてのものであるが、撮影領域枠53の縦幅についても同様に考えることができる。
次に、図8にフローチャートで示した撮影領域算出処理について説明する。この処理は、CPU24が前述した制御プログラムを実行することによって行われる処理であり、上述した説明を踏まえて撮影領域枠53の寸法を算出し、当該寸法の撮影領域枠53を表示画像作成部23に作成させて表示部1に表示させる処理である。
この処理は、カメラ100が撮影モードに設定されているときに所定の間隔で実行が開始される。
まず、図8の(a)に示す撮影領域算出処理のメインフローを説明する。
S101では撮影領域枠53の横幅を算出する処理が行われ、続くS102では撮影領域枠53の縦幅を算出する処理が行われる。
続くS103では、上述したS101及びS102の処理によって算出された撮影領域枠53の横幅及び縦幅の値を表示画像作成部23へ送付して撮影領域枠53を作成させる処理が行われる。
S104では、作成された撮影領域枠53を表示部1の中心に表示させる指示を表示画像作成部23へ与える処理が行われ、その後はこの撮影領域算出処理を終了してCPU24は他の処理を実行する。
次に図8の(b)に示されている横幅算出処理を説明する。この処理は(a)のS101において行われる処理である。
まず、S111において、カメラ100と撮影者の瞳との間隔Lの値を撮影者測距部29による測定結果から取得する処理が行われる。
S112では、CPU24によって制御されているズームレンズ4−1の現在位置より求められるズーム比の現在の設定状態を取得する処理が行われ、続くS113では、このときのズーム比における撮影画角αを例えば予め用意されているテーブルを参照することによって取得する処理が行われる。
S114では、予め定まっている表示部1の横幅Mの値と、前述したS111の処理によって取得されたLの値とを前述した(2)式に代入し、表示部1の両横端を撮影者の瞳が見るときの視角βを算出する処理が行われる。
S115では、S113の処理によって取得されたαの値とS114の処理によって算出されたβの値との大小を比較する処理が行われ、β≧α(S115の判定結果がYes)ならばS116に、β<α(S115の判定結果がNo)ならばS117に、それぞれ処理を進める。
S116では、S111の処理によって取得されたLの値とS113の処理によって取得されたαの値とを前述した(1)式に代入し、撮影領域枠53の横幅Nを算出する処理が行われ、その後はこの横幅算出処理を終了して元の処理へ戻る。
S117では、撮影領域枠53の横幅Nの値の算出結果を∞(無限大)とし、その後はこの横幅算出処理を終了して元の処理へ戻る。
以上までの処理が横幅算出処理である。ここで、表示画像作成部23は、横幅Nの値として∞がCPU24から送られてきたときには、撮影領域枠53を構成する両横の縦棒を表示部1に表示しないようにする。
なお、図8(a)のS102の処理である縦幅算出処理の処理内容は図8(b)に示した横幅算出処理と同様のものであるので、説明を省略する。
以上までの処理がCPU24によって行われることによって表示部1に撮影領域枠53が表示される。
なお、上述した撮影領域算出処理においては、表示画像作成部23によって作成された撮影領域枠53を表示部1の中心に表示させるようにしていたが、この代わりに、被写体に近接して撮影するいわゆるマクロ撮影等においてとりわけ影響が顕著となる、撮影レンズ4の位置と表示部1を透視する撮影者の瞳の位置との違いに起因するいわゆるパララックス(視差)に配慮し、カメラ100と被写体との間の距離に基づいて表示部1における撮影領域枠53の表示位置を変化させるようにしてもよい。この被写体距離に応じたパララックスの補正について、図9を参照しながら説明する。
図9において、(a)は遠景を被写体とする撮影時における表示部1での表示画面を示しており、この場合にはパララックスの補正は不要なので、表示部1の表示面の中心に撮影表示枠53が表示されている。一方、(b)は近景を被写体とする撮影時における表示部1での表示画面を示しており、この場合にはパララックスを補正するために、表示部1の表示面の左端のやや上寄りに撮影表示枠53が表示されている。すなわち、(b)における撮影表示枠53は、(a)よりもカメラ100における撮影レンズ4の位置に近づけて撮影表示枠53を表示させており、撮影レンズ4を経て撮影される画像の範囲をより適切に反映させたものとなっている。
なお、このように被写体距離に応じて撮影表示枠53を表示させるためには、例えば、図8(a)に示した撮影領域算出処理のS104の処理ステップにおいて、被写体測距部28によって測定されるカメラ100と被写体との間の距離を取得する処理、この距離における撮影表示枠53の表示部1での表示位置を例えば予め用意されているテーブルを参照することによって取得する処理、そして、この位置に撮影領域枠53を表示させる指示を表示画像作成部23へ与える処理をCPU24に行わせるようにすればよい。
次に、カメラ100が撮影モードで動作しているときにおける表示部1での画像表示について、図10及び図11を参照しながら説明する。
このカメラ100では、撮影モードにおいて、被写体を透視させている表示部1に、CCD5によって撮像されている被写体にについてのスルー画像、あるいは内蔵メモリ12に記録されている記録済みの画像を表示させることができる。
図10に示す表示例において、(a)では被写体(同図においては車)についての被写体像61を表示部1が透視させている。このとき、撮影者が操作ダイヤル5を操作してカメラ100に所定の指示を与えると、(b)に示すように、その時点においてCCD5によって撮像されている被写体についてのスルー画像62が表示部1の画像表示枠63内に表示され、撮影者は被写体像61とスルー画像62とが重なった画像を見ることとなる。
なお、ズーム比表示レバー55を見ると分かるように、この(b)においては、ズームレンズ4−1がワイド端に設定されている。ここで、撮影者が操作ダイヤル5を操作してズームレンズ4−1をテレ端の方へ移動させる指示を行うと、前述したように撮影領域枠53のサイズが縮小する一方で、画像表示枠63内に表示されるスルー画像62は拡大される。(b)の状態からこのようにズームレンズ4−1をテレ端まで移動させたときにおける表示部1の表示が図10の(c)に示されている画像表示例である。
図11は、表示部1に表示させる画像を、スルー画像62に代えて、内蔵メモリ12に記録されている既に記録済みの画像とした場合の表示例である。
(a)では、表示部1が被写体についての被写体像61を透視させているときに、撮影者が操作ダイヤル5を操作してカメラ100に所定の指示を与えたことによって、その指示に係る記録済みの画像(記録画像64)が表示部1の画像表示枠63内に表示されている状態を示しており、撮影者は被写体像61と記録画像64とが重なった画像を見ることとなる。
なお、撮影者は、(a)の表示状態において操作ダイヤル5を操作してカメラ100に所定の指示を与えることにより、図11の(b)や(c)に示すように、表示部1に表示されている記録画像64の大きさや表示位置を変更することができる。
また、撮影時に撮影者がズーム比を変更した場合、被写体像61との間の距離を変更した場合、あるいは天候や撮影場所の変更によって輝度が変更した場合などといった撮影条件の変更に応じ、図11の(b)や(c)に示すように、記録画像64の表示位置や大きさ、ズーム比、あるいは表示輝度などを変更することにより、被写体像61と記録画像63とを容易かつ適切に撮影者に視認させることができる。また、図10に示した表示部1にスルー画像を表示する場合についても同様の処理を実現させることができる。
次に、カメラ100が撮影モードで動作している場合に図10や図11に示したような画面を表示部1に表示させるためにCPU24によって行われる処理である、撮影時画像表示処理について説明する。図12はこの処理の処理内容をフローチャートで示したものである。
なお、この処理も、図8に示した撮影領域算出処理と同様、CPU24が前述した制御プログラムを実行することによって行われるものであり、カメラ100が撮影モードに設定されているときに所定の間隔でその実行が開始される。
まず、S201において、操作ダイヤル7に対してなされた操作に対応する指示の内容を取得する処理が行われる。
続くS202では、指示の内容が画像の表示に係るものであったか、あるいは画像の表示中止を示すものであったかを判定する処理が行われ、画像の表示に係る指示であったならばS203に、画像の表示中止を示す指示であったならばS206に、それぞれ処理を進める。
S203では、指示の内容がスルー画像62の表示要求を示すものであったか否かが判定され、この判定結果がYesならばS205に処理を進める。一方、このS203の判定結果がNoならば、記録画像64の表示要求を示すものであったとみなし、S204において表示画像作成部23へ指示を与えて操作ダイヤル7への指示に係る画像データを内蔵メモリ12から読み出して画像伸張処理を施して表示画像として取得させる処理が行われ、その後はS208に処理を進める。表示画像作成部23はCPU24からの指示に従って処理を実行する。
S205では、ズームレンズ4−1によるズームにおける現在のズーム比の設定状態が取得され、このズーム比が「ワイド」の状態、すなわちズームレンズ4−1がワイド端に位置しているかどうかが判定される。ここで、このS205の判定結果がYesならば、S206において表示画像作成部23へ指示を与えて表示部1で行われている表示画像の表示を消去させる処理が行われ、表示画像作成部23はCPU24からの指示に従って処理を実行する。そして、このS206の処理を終えた後にはこの撮影時画像表示処理が終了し、CPU24は他の処理を実行する。
一方、S205の判定結果がNoならばS207に処理を進め、表示画像作成部23へ指示を与えて、CCD5によってその時点で撮像されている画像が表現されている画像データを表示画像として撮像部21から取得させる処理が行われる。
なお、このS205の判定処理は、カメラ100のズーム比が「ワイド」の状態にある場合には、スルー画像62の表示要求が撮影者からなされていてもスルー画像62を表示させないようにして電力消費を節約するためのものである。ここで、図10(b)の表示例のように、カメラ100のズーム比が「ワイド」の状態にある場合にもスルー画像62を表示させるようにすることも可能であり、そのためには、図12に示したフローチャートからS205の処理を削除し、S203の判定結果がYesの場合にはS207に処理を進めるようにすればよい。
S208では、CCD5によってその時点で撮像されている画像が表現されている画像データを撮像部21から取得してその画像全体の輝度、すなわちカメラ100の周囲の明るさを算出し、その算出結果が適正値の範囲内に含まれるかどうかを判定する処理が行われる。ここで、この明るさが適正値の範囲内であるならばこのままS211に処理を進める。一方、この明るさが適正値よりも明るいのであれば、S209において表示画像を表示部1に表示させるときの輝度の設定を高めるように変更し、その後はS211に処理を進める。また、この明るさが適正値よりも暗いのであれば、S210において表示画像を表示部1に表示させるときの輝度の設定を低くする変更を行い、その後はS211に処理を進める。このS208からS211にかけての処理は、自照する表示素子である有機EL表示素子を表示部1として使用している場合において、その表示輝度をカメラ100周囲の明るさに応じて変化させることによって表示画像の視認性を向上させるためのものである。
S211では、表示画像の表示サイズを変更する指示が操作ダイヤル7の操作によってなされたか否かが判定され、この判定結果がYesの場合にのみ、S212において、表示画像の表示サイズの設定の変更を表示画像作成部23へ指示する処理が行われる。
続くS213では、表示画像の表示位置を変更する指示が操作ダイヤル7の操作によってなされたか否かが判定され、この判定結果がYesの場合にのみ、S214において、表示画像の表示位置の設定の変更を表示画像作成部23へ指示する処理が行われる。
例えば、図11(a)に示すように、被写体61の表示と記録画像64の表示とが重畳されてしまう部分が多い場合、撮影者が操作ダイヤル7を操作して指示すると上述のS212及びS214の処理がCPU24によって行われ、図11の(b)や(c)に示すように、記録画像64のサイズが縮小すると共に、被写体像61が視認し易い位置に移動する。この結果、被写体と撮影画像若しくは記録画像とを容易かつ適切に視認することが可能となる。また、被写体と撮影画像との関係も撮影者がより容易かつ適切に視認できるようになる。
S215では、表示画像の表示部1への表示指示を表示画像作成部23へ送付する処理が行われる。この指示を受け取った表示画像作成部23では、先になされた設定に従い、所定サイズの表示画像を画像表示枠63と共に表示部1における所定位置に表示させる。
このS215の処理を終えた後にはこの撮影時画像表示処理が終了し、CPU24は他の処理を実行する。
以上までの処理が撮影時画像表示処理であり、このCPU24がこの処理を行うことによって図10や図11に示したような画像が表示部1に表示される。
次に、このカメラ100を用いて行うことのできる応用撮影動作のひとつである画像合成撮影について、図13に示す画像表示例を用いて説明する。
図13は、合成撮影時における画像表示の例を示しており、(a)はカメラ100のズーム比が「ワイド」の状態にある場合を、(b)はカメラ100のズーム比が「テレ」の状態にある場合を、それぞれ示している。
図13に示す表示画面例において、表示部1は、撮影領域枠53を表示していると共に、その撮影領域枠53内の左側に被写体(図13においては人物)についての被写体像61を透視させている。一方、その撮影領域枠53内の右側には、撮影者からの指示に係る記録画像64が表示されている。この記録画像64の表示サイズは、撮影領域枠53のサイズ、すなわちカメラ100のズーム比に従って変化する。
この画面が表示部1に表示されている状態で撮影者が操作ダイヤル7を操作してレリース指示を行うと被写体の撮影が行われ、撮影領域枠53内の画面表示のように、被写体像61と記録画像64とが左右に並んだ合成画像が生成されて内蔵メモリ12に記録される。これがカメラ100による画像合成撮影である。
撮影者が操作ダイヤル7を操作することによって、カメラ100においてこの画像合成撮影を行うための動作モードである画像合成撮影モードへのモード変更指示がなされたときにCPU24によって行われる画像合成撮影モード処理について説明する。図14はこの処理の処理内容をフローチャートで示したものである。
なお、この処理も、図8に示した撮影領域算出処理と同様、CPU24が前述した制御プログラムを実行することによって行われる。
まず、S301において、表示画像作成部23へ指示を与え、撮影者からの指示に係る記録画像の画像データを内蔵メモリ12から読み出してデータ伸張を施させる処理が行われる。
続くS302において、図8に示した撮影領域算出処理が行われて撮影領域枠53が表示部1に表示される。
S303では、表示画像作成部23へ指示を与え、記録画像のサイズを変更させて撮影領域枠53の右半分のサイズとする処理が行われる。
S304では、更に表示画像作成部23へ指示を与え、前ステップの処理によってサイズの変更された記録画像を表示部1の撮影領域枠53内の右半分野間領域に表示させる処理が行われる。
S305では、撮影者による操作ダイヤル7への操作によってレリース(撮影指示)がさなれたか否かが判定され、レリースが確認された(判定結果がYes)ならばS306に処理を進める。一方、レリースが確認されない(判定結果がNo)ならばS301へと処理が戻って上述した処理が繰り返される。
S306では、表示画像作成部23へ指示を与え、所定の撮影条件に従ってCCD5でこのときに撮影された被写体像61の撮影画像についての画像データを取得させる処理が行われる。
S307では、表示画像作成部23へ指示を与え、被写体像61が表されている撮影画像の左半分と、S303の処理によって得られている撮影領域枠53の右半分のサイズである記録画像64とが左右に並べられた合成画像を生成させる処理が行われる。
S308では、更に表示画像作成部23へ指示を与え、前ステップの処理によって生成された合成画像を表現している画像データに対してデータ圧縮を施させると共に、圧縮後の合成画像データを内蔵メモリ12に記録させる処理が行われる。その後はS301へと処理が戻って上述した処理が繰り返される。
以上までの処理が画像合成撮影モード処理であり、この処理がCPU24で行われることによって、「ツーショット撮影機能」などとも称されている、被写体である人物と予め撮影済みの人物とが並んだ合成画像を撮影することができる。
なお、上述した画像合成撮影モード処理においては、被写体である人物を左側に、予め撮影済みの人物を右側に並べて合成画像を生成したが、この左右の並びを逆にすることも容易に行うことができる。また、操作ダイヤル7によって記録画像64のサイズ及び表示位置を指定して、撮影領域枠53内の任意の位置に撮影済みの画像を表示させて合成画像を生成することも容易に行うことができる。
その他、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良・変更が可能である。
本発明を実施するカメラの外観及び主要構成部品の配置を示す図である。 図1に示したカメラの構成を示す図である。 表示部の構造の第一の例を示す図である。 表示部の構造の第二の例を示す図である。 表示画面の例を示す図(その1)である。 表示画面の例を示す図(その2)である。 撮影画角と撮影表示枠との関係を説明する図である。 撮影領域算出処理の処理内容を示すフローチャートである。 被写体距離に応じたパララックス補正の様子を示す図である。 撮影動作時における画像表示の例を示す図(その1)である。 撮影動作時における画像表示の例を示す図(その2)である。 撮影時画像表示処理の処理内容を示すフローチャートである。 合成撮影時における画像表示の例を示す図である。 画像合成撮影モード処理の処理内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1 表示部
2 筐体
3 撮影レンズ窓
4 撮影レンズ
5 CCD
6 LED
7 操作ダイヤル
8 上面基板
9 底面基板
10 撮像基板
11 電源基板
12 内蔵メモリ
13 電池
14 スタンド用接点
15 指置き面
21 撮像部
22 画像処理部
23 表示画像作成部
24 CPU
25 操作部
26 ズームモータ
27 フォーカスモータ
28 被写体測距部
29 撮影者測距部
30 発光部
31 ラインセンサ
32 電源部
33 電源接点
41 有機EL表示素子
42 ECD
43 LCD
51 絞り
52 シャッター速度
53 撮影領域枠
54 撮影者との間隔
55 ズーム比表示レバー
55−1 現ズーム位置
56 適正間隔表示部
61 被写体像
62 スルー画像
63 画像表示枠
64 記録画像
100 カメラ
200 カメラスタンド
201 電源部
202 バックライト
300 カメラケース
301 バックライト

Claims (10)

  1. 被写体を撮影するカメラであって、
    前記被写体についての画像を撮像する撮像手段と、
    前記カメラの筐体の前面側から背面側への光透過性を有しており、当該背面側から透視される前記被写体についての像に重畳させて前記撮像手段によって撮像される領域を示す情報を表示する表示手段と、
    前記カメラと当該カメラの使用者の頭部との間の距離を測定する使用者測距手段と、
    前記領域を示す情報を、前記撮像手段における前記画像の撮像倍率及び前記距離に基づいて生成する撮影領域生成手段と、
    を有することを特徴とするカメラ。
  2. 前記表示手段は、前記背面側から透視される風景のうち前記撮像手段によって撮像される領域を枠で囲むことによって前記情報を表示することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  3. 記表示手段は、前記距離に関する情報を表示するとを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  4. 記距離が所定の範囲内にあるか否かの告知を行う告知手段更に有することを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  5. 前記告知手段は、前記表示手段への表示によって前記告知を行うことを特徴とする請求項に記載のカメラ。
  6. 前記カメラと前記被写体との間の距離を測定する被写体測距手段を更に有し、
    前記撮影領域生成手段は、更に前記距離に基づいて前記領域を示す情報を生成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  7. 前記カメラの筐体は、前記表示手段の外周を保持する枠形状を呈していることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  8. 前記表示手段は、前記撮像手段による前記画像の撮像においての撮像条件のうち、絞り、シャッター速度、及び撮像倍率のうちの少なくともいずれか1つを更に表示することを特徴とする請求項1からのうちのいずれか一項に記載のカメラ。
  9. 前記表示手段は、前記撮像手段によって撮像されている画像を表示することを特徴とする請求項1からのうちのいずれか一項に記載のカメラ。
  10. 前記表示手段は、有機EL(電界発光効果)表示素子を用いて構成されていることを特徴とする請求項1からのうちのいずれか一項に記載のカメラ。
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