JP4460691B2 - 超音波治療装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の振動子から発生する超音波を結石や癌細胞等のターゲットに集束させ、その集束エネルギーによりターゲットを破砕又は熱変性壊死(焼灼)して治療する超音波照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、医療の分野では、患者の術後の生活の質(Quality of life:QOL)の向上が重要視され、最小侵襲治療(Minimally Invasive Treatment:MIT)と呼ばれる治療法が注目を集めている。一例として、体外衝撃波結石破砕装置の実用化があげられる。本装置は、体外から強力な衝撃波を体内の結石に向けて照射し、外科的な手術をすること無しに結石を破砕治療する装置であり、泌尿器科系結石の治療法を大きく様変わりさせた。他方、癌治療の分野でもMITは一つのキーワードとなっている。特に癌の場合、その治療の多くを外科的手術に頼っている現状から、本来その臓器が持つ機能や外見上の形態を大きく損なう場合が多く、生命を長らえたとしても患者にとって大きな負担が残ることから、QOLを考慮した最小侵襲治療装置の開発が強く望まれている。
【0003】
このような流れの中で、癌細胞を加熱し、壊死に導くハイパーサーミア療法が開発された。これは、腫瘍組織と正常組織の熱感受性の違いを利用して、ターゲットを42.5℃に加温し、その温度を一定時間維持することで癌細胞を選択的に死滅させる治療法である。特に、生体内深部の腫瘍に対しては、深達度の高い超音波エネルギーを利用する方法が考えられている(特開昭61−13955号公報参照)。また、上記加温治療法を更に進めて、例えば圧電セラミック製の振動子で発生させた超音波をターゲットに集束させてターゲットを加熱し、熱変性壊死させる治療法も考えられている(米国特許第5,150,711号参照)。本治療法では、超音波のエネルギーを集束させ、幅1〜3mm程度の限局した領域をおよそ1秒以下で80℃以上に加温することが可能である。
【0004】
これに対し、数mmにわたる広い領域を一度に加温させたいとのニーズもあり、特開平06−078930号公報に開示されているように、位相制御を用いて焦点領域の大きさを電子的に拡大する手法が提案されている。本手法では、隣り合う振動子を互いに位相反転した2種類の駆動信号で別々に駆動することにより焦点領域の拡大を達成し、さらに位相差を調整することにより焦点拡大率を変更するようになっている。また、日本特許第2,036,277号に開示されているように、超音波発生源の中心軸上における圧力をゼロに維持するような制御法もある。
【0005】
上記の手法によれば、隣り合う振動子への駆動信号間の位相差を制御することにより焦点領域の大きさを変更可能としているが、位相差を微細に調整するための可変位相シフタのような回路はハードウエア的に構成が複雑である。これに対し、より簡便なハードウエアで達成できる位相反転回路のみを採用する場合には、焦点領域の拡大率の電子的な制御は不可能であり、振動子を位相差ゼロで一斉駆動するときの通常の大きさと、位相反転を介して時間差駆動するときの拡大された大きさとの2種しか選択できなかった。
【0006】
また、短時間で治療効果を得ようとするには、焦点領域におけるトータルエネルギーを大きくすることが有効である。これを実現するためには、超音波振動子に大きなエネルギーを投入、つまり超音波振動子を高電圧で駆動すれば良い。
【0007】
しかし、以上説明した集束法で投入エネルギーを大きくしていくと、焦点領域のピーク音圧が極端に大きくなっていってしまう。M.Ioritaniらの報告(Renal tissue damige indused by focused shock waves.Proc.18th Inter.sympo. Shock waves and shock tubes,1990)によれば、生体損傷はピーク音圧が高いほど強く現れることがわかっている。よって、ピーク音圧が大きくなりすぎると副作用が増加する恐れがある。このため、焦点領域を大きくして、エネルギーを広い範囲に分散させ、一度に広い範囲を治療してトータル治療時間を短縮させる方式が考えられた。このような焦点領域を拡大する手法として、例えば特開平06−078930号公報によって、振動子間で交互に駆動位相を反転、つまり180゜シフトさせるという方法が提案されている。
【0008】
上述した振動子間で交互に駆動位相を反転させる方法によると、図28に示すような音場分布、つまり音圧ピークが焦点中心の周囲に円環状に分散して、焦点中心の音圧がその周囲のピーク音圧に比べて著しく低下するようなドーナツ状の音場分布になる。従って、熱伝導を考慮しても、実際の焼灼領域としては、ドーナツ形になってしまい、焦点領域内のターゲットを略均一に焼灼することができないという不具合があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、複数の振動子から発生した超音波を結石や癌細胞等のターゲットに集束して治療する超音波治療装置において、音圧極大値が焦点の中心と焦点の周囲とに存在する焦点領域を形成し、しかもこの焦点領域の大きさを可変にすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のある局面に係る超音波治療装置は、複数の駆動信号を印加されることにより、焦点に集束する複数の超音波を発生する複数の振動子と、前記駆動信号各々を位相と振幅とを可変にして発生するものであって、位相反転された第1駆動信号と位相反転されていない第2駆動信号とを、前記第1駆動信号と位前記第2駆動信号との振幅比を1:n(nは1を除く実数)として発生する複数の駆動ユニットと、前記駆動信号各々の位相と振幅を設定するために、前記駆動ユニットを個々に制御する制御回路とを具備し、前記制御回路は、前記焦点の中心の音圧と、前記焦点の周囲のピーク音圧とが略一致するように、前記駆動信号各々の位相と振幅を設定する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明を好ましい実施形態により詳細に説明する。
【0016】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る超音波照射装置の構成を示すものである。同図において、治療用アプリケータ101は、治療用超音波を発生する治療用超音波発生源102と、この治療用超音波発生源102の略中心の孔に挿入され、焦点領域を含む断面を断層像として映像化するためのイメージング用の超音波プローブ103と、超音波の伝播媒質、例えばよく脱気された水105が封入されている可撓性の水袋104とを有している。イメージング用の超音波プローブ103には、超音波イメージング装置108が接続されていて、超音波プローブ103を介して超音波により焦点領域を含む断面を走査し、これにより得たエコー信号に基づいて当該断面の断層像(Bモード像)を生成し、これを表示装置109にリアルタイムに表示するようになっている。
【0017】
治療用超音波発生源102は、図2に示すように、電気的に分離した偶数個、ここでは12個の振動子1101〜1112を有する。つまり、治療用超音波発生源102は、12チャンネルを有する。12個の振動子1101〜1112それぞれは、略扇状に形成された1つの圧電セラミックス片からなり、又は共通電極で電気的に連結されている複数の圧電セラミックス片が略扇状に配列されてなる。このような振動子1101〜1112が略円環状に配列されており、全体として略球殻形状をなしている。各振動子から発生した超音波は、球殻の曲率に従って幾何学的に決まる焦点116に集束し、ターゲット17を治療するようになっている。
【0018】
12個の振動子1101〜1112には、12個(12チャンネル)のインピーダンス整合回路110が1対1に接続されている。この12個のインピーダンス整合回路110の入力には、やはり12個(12チャンネル)の増幅器111の出力が1対1に接続されている。さらに、12個の増幅器111の入力には、12個(12チャンネル)の位相非反転/反転回路112の出力が1対1に接続されている。そして、12個の位相非反転/反転回路112の入力には、高周波(周波数f0 )の波形信号を発生する波形発生回路113が共通接続されている。なお、整合回路110と増幅器111と位相非反転/反転回路112とは、駆動ユニットを構成している。
【0019】
位相非反転/反転回路112各々は、制御回路114の制御に従って、波形発生回路113からの波形信号に、略0゜と略180゜とのいずれかの移相量を選択的に与えることができるように、つまり波形信号を位相反転せずにそのまま出力するか、あるいはそれに代えて波形信号を位相反転して出力するかいずれか選択することができるように構成されている。
【0020】
このような機能を有する位相非反転/反転回路112の具体的な4つの構成例を、図3(a)、図3(b)、図4(a)、図4(b)に示している。図3(a)のものは、トランジスタTRのコレクタcから反転出力を、エミッタeから非反転出力を得て、何れか一方の出力をセレクタSELにより切り替えるようになっている。図3(b)では、一般的なオペアンプOPの非反転入力(+)と反転入力(−)とをセレクタSELにより切替えて出力の位相を制御するようになっている。また、図4(a)は、トランスTRANの同位相及び反転位相出力を利用したもので、さらに図4(b)は、デジタル回路によるインバータIN及び低域通過フィルタを利用して非反転及び反転位相の正弦波を得、いずれかをセレクタSELにより切り替えるようになっている。この場合、入力信号は方形波状のクロック信号である。いずれの手法でも、増幅器111の入力側に位相反転回路112を設けることにより、波形信号の位相を制御することにより、結果的に、超音波発生源12に印加される駆動信号の位相を制御するようになっている。これに対し、増幅器111の出力側にトランスを挿入して、同位相及び反転位相出力を切替えるようにしてもよい。さらに、増幅器111の出力側のトランスをインピーダンス整合回路110を兼ねて構成するようにしてもよい。このように増幅器111の出力側にトランスを挿入して反転出力を得る方法は、増幅器111が1つしかない場合に有効である。また、非反転出力用インピーダンス整合回路及び反転出力用インピーダンス整合回路の両者を用意し、これらを切替えて利用するようにしてもよい。なお、上述のセレクタSELとしては、一般的な手動スイッチ、リレー、アナログスイッチ、3ステートバッファ(デジタルIC)などが利用できる。
【0021】
また、波形発生回路113としては、通常のアナログ発振回路やPLL回路を用いてもよいし、デジタル的に波形合成を行い、DAコンバータ、及び低域通過フィルタを用いて正弦波を得るようにしてもよい。また、波形発生回路113及び位相反転回路112までをデジタル的に構成し、位相反転回路112の出力にDAコンバータや低域通過フィルタを使用して正弦波を得ることも可能である。
【0022】
ここで、図1に戻る。増幅器111は、位相非反転/反転回路112からの位相反転されていない波形信号又は位相反転された波形信号を増幅して、それぞれ対応する振動子を駆動するための駆動信号又は位相反転された駆動信号を発生する。この増幅器111各々の増幅率は、制御回路114の制御に従って個々に調整され得る。
【0023】
オペレータは、キーボードやマウス等の入力装置111を操作することにより、主に焦点領域の大きさを選択することができるようになっている。
【0024】
次に、本実施形態の動作について、治療用の超音波を集束して患者106内の癌細胞107を加温治療するケースを想定して説明する。まず、12個の位相非反転/反転回路112の出力位相を統一する場合、つまり12個全ての位相非反転/反転回路112から非反転の波形信号又は位相反転された波形信号を出力するようにした場合、12個の増幅器111からの全ての駆動信号は同じ位相で出力される。これにより、12個の振動子1101〜1112は一斉駆動され、これにより最も小さい焦点領域が形成される。
【0025】
この一斉駆動に対して、位相非反転/反転回路112の出力位相を統一しない場合、つまり一部の位相非反転/反転回路112からは非反転の波形信号が出力され、残りの位相非反転/反転回路112からは位相反転された波形信号が出力されるようにした場合、12個の振動子1101〜1112の中の一部の振動子は非反転の駆動信号で駆動され、残りの振動子は位相反転された駆動信号で駆動される。
【0026】
本実施形態では、どの振動子を非反転の駆動信号で駆動し、どの振動子を位相反転された駆動信号で駆動するか、つまり非反転の駆動信号で駆動する振動子と位相反転された駆動信号で駆動する振動子との配列パターンを制御回路114により様々に変更することにより、焦点領域の大きさを様々に変更することができるものである。以下に、幾つかの具体的な配列パターンの例を説明する。
【0027】
(第1パターン)
第1パターンでは、図5(a)に示すように、12個の振動子101〜112に対して、非反転の駆動信号と位相反転された駆動信号(逆相の駆動信号)とを円周方向に沿って交互に供給する。つまり、非反転の駆動信号で駆動される振動子1101,1103,1105,1107,1109,1111と、位相反転された駆動信号で駆動される振動子1102,1104,1106,1108,1110,1112とが、円周方向に沿って交互に並ぶ。このような第1パターンによると、例えば、開口径60mm、中心穴径25mm、焦点距離70mmの超音波発生源102であるとして、一斉駆動の場合の焦点領域、つまりエネルギー集中領域の直径及び最大強度を1とすると、図5(a)の第1パターンによる駆動法では、ピーク強度は約10%に低下し、焦点領域の直径は約2.4倍に拡大される。なお、非反転の駆動信号と位相反転された駆動信号とに、nを1を除く実数として、1:n(n≠1)という振幅比を与えることにより、中心に音圧ピークを有する音場分布を得ることができる。
【0028】
(第2パターン)
第2パターンでは、図5(b)に示すように、12個の振動子1101〜1112に対して、非反転の駆動信号と位相反転された駆動信号とが、円周方向に沿って2個ずつ交互に供給される。つまり、円周方向に隣り合う2個の振動子(1101と1102、1105と1106、1109と1110)には非反転の駆動信号が供給され、同様に円周方向に隣り合う2個の振動子(1103と1104、1107と1108、1111と1112)には位相反転された駆動信号が供給される。これにより、非反転の駆動信号で駆動される振動子と、位相反転された駆動信号で駆動される振動子とが、円周方向に沿って2個ずつ交互に並ぶ。さらに、非反転の駆動信号と位相反転された駆動信号とに、nを1を除く実数として、1:n(n≠1)という振幅比を与えることにより、例えば図6に示すような焦点中心に音圧ピークを有する音場分布を得ることができる。このような第2パターンによると、例えば、開口径60mm、中心穴径25mm、焦点距離70mmの超音波発生源2であるとして、一斉駆動の場合の焦点領域、つまりエネルギー集中領域の直径及び最大強度を1とすると、ピーク強度は約24%に低下し、焦点領域の直径は約1.6倍に拡大される。
【0029】
(第3パターン)
第3パターンにおいては、図5(c)に示すように、非反転の駆動信号で駆動される振動子と、位相反転された駆動信号で駆動される振動子とが、円周方向に沿って3個ずつ交互に並ぶように駆動すると、例えば、開口径60mm、中心穴径25mm、焦点距離70mmの超音波発生源2であるとして、一斉駆動の場合の焦点領域、つまりエネルギー集中領域の直径及び最大強度を1とすると、ピーク強度は約33%に低下し、焦点領域の直径は約1.2倍に拡大される。なお、非反転の駆動信号と位相反転された駆動信号とに、nを1を除く実数として、1:n(n≠1)という振幅比を与えることにより、中心に音圧ピークを有する音場分布を得ることができる。
【0030】
(第4パターン)
第4パターンは、非反転の駆動信号で駆動される振動子と、位相反転された駆動信号で駆動される振動子とが、円周方向に沿って6個ずつ半々に並ぶ。つまり、半分の6個の振動子1101〜1106が非反転の駆動信号で駆動され、残り半分の6個の振動子1107〜1112が位相反転された駆動信号で駆動される。
【0031】
(変則的な他のパターン)
上述した第1乃至第3のパターンの他に、図5(d)や図5(e)のような変則的なパターンで発生源102を駆動するようにしてもよい。図5(d)のパターンにおいては、非反転の駆動信号で駆動される1個の振動子と、位相反転された駆動信号で駆動される隣接2個の振動子とを、円周方向に沿って交互に並ぶように駆動する。また、図5(e)のパターンは、発生源102が12個の振動子が円環状に並んだ配列の外側(又は内側)にさらに12個の振動子が円環状に並んでなり、このような配列に対して半径方向に非反転の駆動信号で駆動する振動子と、位相反転された駆動信号で駆動する振動子とが並ぶように、内外各円環に対して第1パターンで駆動するようにしてもよい。
【0032】
このように非反転の駆動信号で駆動する振動子と、位相反転された駆動信号で駆動する振動子との配列パターンを制御回路114の制御により切り替えることにより、焦点領域の大きさ及びピーク強度を様々に変更することができる。
【0033】
なお、焦点領域の大きさ及びピーク強度を変更可能としたことに伴って、図7に示すように、大きさの異なる3種類の焦点領域を示すマーカ(焦点マーカ)A,B,Cを準備しておき、実際に選択した焦点マーカを実線で、選択していない残りの焦点マーカを点線で区別して表示装置109の表示画面の断層像と共に表示するようにしている。なお、図7では非選択の焦点マーカを点線で表示するようにしているが、表示しなくてもよい。また、図7では選択の焦点マーカを実線で、非選択の焦点マーカを点線で表示しているが、両マーカを色で区別したり、網かけ形態を変えて区別するようにしてもよい。
【0034】
また、焦点領域と共に又はそれに代えて、予想される熱変性領域マーカや、圧力半値幅、または圧力のファーストノーダルを表示してもよい。また、操作者が、焦点領域の大きさを選ぶ場合に、ここではA,B,Cのようにコンソール115から入力したが、キーボードからの入力に限らず手動スイッチで切替えたり、フットスイッチにより選択するようにしてもよい。例えばフットスイッチを用いるのなら、スイッチを踏む毎に焦点領域の大きさが変更され、フットスイッチをダブルクリックするかスイッチを踏んでいる時間を長くすることにより選択するようにもできる。また、マウスを用いるなら、画面中の希望する焦点領域の大きさに対応するマーカ、例えばマーカCにマウスポインタを合わせてクリックすることにより選択したり、マウスの代わりにライトペンやトラックボールで指定してもよい。そして選択が終了したら実線や色線でサイズ変更を明示し、代わりに非選択となったサイズは点線や薄い色等に変更して表示してもよい。
【0035】
さらに、図7に示すように、操作者がターゲット、つまり癌細胞のような被治療部分131を範囲指定すると、制御回路114は焦点スキャン(焦点移動シーケンス)、焦点領域の大きさ、照射時間、照射強度を考慮して予想される全治療領域132を表示する。図7では、設定された全治療領域132を縞模様で表示してある。操作者は、被治療部分域131と全治療領域132をそれぞれ比較し、必要十分な全治療領域132であると判断した場合は治療開始ボタンを押すことになる。指定領域131に対して全治療領域132に認められない過不足が発生したら、操作者はマウスやライトペンやトラックボールを駆使して全治療領域132を変更することができる。制御回路114は、この操作に対応して全治療領域132を要求されたものに最も近くなるように変更し新たな全治療領域32として表示する。
【0036】
すなわち、制御回路114は焦点スキャンの形態を変えたり、各焦点位置に対して焦点領域の大きさを変更したりして、要求された全治療領域132の形状に近くなるようにする。以上の操作者と制御回路114とのやり取りが繰り返され、最適な全治療領域132が設定されて治療が開始される。なお、以上の操作を操作者がマニュアルで指定することができる。すなわち、熱変性領域の大きさに対応した焦点領域マーカをあたかもパズルのように操作者が被治療部分131上に重ねあわせていく。該マーカの大きさは照射強度、照射時間、焦点領域の大きさを変更することにより変更可能であるので、指定された熱変性領域になるように制御回路114が照射強度、照射時間、焦点領域の大きさを決定すればよい。また、制御回路114が決定した全治療領域132に対する操作者による修正の際にも、該焦点領域マーカによる治療領域の付け足しまたは削除がマニュアルで指定可能である。以上のようにして全治療領域132、照射強度、照射時間、焦点領域の大きさ、焦点スキャン方式が決定されたら、その際に必要な治療時間を計算して表示する。図7では、焦点領域の大きさ(焦点サイズ)、照射強度、照射時間及び治療残り時間を、断層像画面の右上に同時表示する。焦点スキャンを行って治療が進行している場合には、治療時間表示は更新され減少していく。
【0037】
なお、以上とは逆に、操作者が治療時間を最優先に設定し、適切な照射強度、照射時間、焦点領域の大きさ、全治療領域132を計算して表示するようにしてもよい。その他、操作者が最優先に設定する項目は何でも良く、その項目以外の設定項目は制御回路114が計算するようにしてもよい。
【0038】
尚、本実施形態は、上述した12個の振動子に限定されず、例えば100個の振動子であってもよい。また、円環数は、1や2に限定されず、理論上無限個増加することができる。この場合も、電気的な設定を変更することにより、1円環型の発生源としての動作やアニュラーアレイリングとしての動作も可能であるし、図5(a)、図5(b)、図5(c)の各パターンで駆動させることも可能である。もちろん、円環数が2以上である場合も、超音波発生源2全体を偶数個に分割するような形態で動作させることになる。さらに、球殻型に限らず平板型の2次元アレイ振動子を用いて本法を適用してもよい。さらに、フェーズドアレイにより電子的に形成された任意の焦点位置に対して本焦点領域の大きさ拡大法を適用することもできる。
【0039】
また、非反転の駆動信号と位相反転された駆動信号との振幅比を、1:nに調整することにより、つまり非反転の駆動信号の振幅と位相反転された駆動信号の振幅とを相違させることにより、焦点中心にも圧力極大点をつくることができる。その際、振幅比を様々に調整すれば、中心圧力と周囲の圧力極大点における圧力の比を任意に調整することが可能である。その手法としては、ある振幅を1として、一斉駆動による中心ピーク圧力を計算しこれを1として、各振動子の駆動信号の振幅は前述の1のままとし、本実施形態による焦点拡大法による圧力極大点でのピーク圧力を計算する。ここでは、これが0.4であるとする。それぞれの駆動条件の重ね合わせによる駆動法を用いれば、それによって形成される音場も上記2種の重ね合わせに等しくなる。例えば、上記の条件では、非反転位相で駆動する振動子の駆動振幅を1.4(=1+0.4)とし、反転位相で駆動する振動子の駆動振幅を0.6(=|−1+0.4|)とすれば、中心圧力及び周囲の圧力極大点の圧力が同等な音場を形成できる。駆動振幅比を調整すれば、中心圧力と周囲の圧力極大点の圧力比を制御可能である。
【0040】
さらに、図5(d)で示すように、振動子の面積比を変更することによっても、中心軸上に圧力極大点をつくることが可能となる。操作者は得たい音場の形状に合わせて、振動子の組み合わせを選択すればよい。または、あらかじめメモリ回路に音場の形状を記憶させておき、これを表示させながら操作者が選ぶようにしてもよい。または、中心軸上の圧力ピークと周囲の圧力ピークの比に注目、もしくは音場の形状に注目して、振動子の組み合わせを選択するようにしてもよい。
【0041】
(第2実施形態)
第2実施形態は、増幅器等の数を減らして構成を簡素にしながらも配列パターンを様々に変更可能とし得るものである。図8に、この第2実施形態による超音波治療装置の構成を示している。図8で図1と同じ番号がふられているものは、図1と同じ構成要素であることを示している。
【0042】
本実施形態では、2つの増幅器111が設けられ、その一方には波形発生回路113からの波形信号が直接に供給され、他方の増幅器111には波形発生回路113からの波形信号が位相反転回路117を介して供給されるようになっている。これにより一方の増幅器111からは非反転の駆動信号が出力され、他方の増幅器111からは位相反転された駆動信号が出力される。
【0043】
そして、切替回路151により、非反転の駆動信号で駆動される振動子と、位相反転された駆動信号で駆動される振動子との配列パターンを、第1実施形態で説明したように、様々に変更することができるようになっている。さらに、全振動子を同一位相で駆動したい場合には、一方の増幅器111で全振動子を駆動するか、又は半分の振動子を一方の増幅器111で駆動し、さらに残り半分の振動子を位相反転回路151の出力を非反転としたうえで他方の増幅器111で駆動することにより行われる。
【0044】
なお、切替回路151は、増幅器111と振動子1101〜1112との間の電気的な接続を変更するためのものであり、一般的な手動スイッチで構成することもできるが、リレー、アナログスイッチ、又はマルチプレクサ等の一般的な構成で実現可能である。
【0045】
このように本実施形態によると、1つの増幅器111が担当する振動子が全数の半分の6個ずつになるので、増幅器111の1個当たりの負荷インピーダンスは常に同じであり、一斉駆動と本法による焦点領域の大きさ拡大駆動法で位相反転回路の制御を除き系の設定条件を変更する必要がない。また、増幅器を1つにし、出力に分配器を用いて位相反転回路出力をそれぞれ得るようにし、これに図8に示す切替回路151を接続するようにしてもよい。このようにすると、一斉駆動法と本法による焦点領域の大きさ拡大駆動法で増幅器111の負荷インピーダンスが変わるため、増幅器111内部の定数を変更する必要が生じる。この場合は、図示しないメモリ回路や計算回路により変更が必要な定数を求めてもよいし、操作者がスイッチ等により定数変更を行うようにしてもよい。
【0046】
(第3実施形態)
図9は、第3実施形態に係る超音波治療装置の構成を示している。図9において、図1及び図8と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略する。ここでは、超音波発生源102が図2に示したような、12個の振動子1101〜1112からなるものとして説明する。本実施形態では、12個の振動子1101〜1112の配列パターンが、一斉駆動パターン、図5(a)に示した第1パターン、図5(b)に示した第2パターン、図5(c)に示した第3パターン、又は第4パターンの何れかで選択的に駆動することができるようになっている。これらパターンの選択は、振動子数よりも少ない例えば8個の増幅器111の中の7個の増幅器111に対する波形発生回路113又は位相反転回路117の電気的な接続を、7個のセレクタSW0〜SW6で個別に選択することにより達成できるようになっている。
【0047】
第1実施形態では各振動子それぞれに個別に増幅器111を接続しており、このように増幅器の数を振動子の数だけ用意するとなると、同数、つまり12個の位相反転制御回路が必要であり、構成が比較的大規模になってしまう。。一方、第2実施形態はこの増幅器111の数を切替回路を使って2個にまで減らしたものであったが、1個の増幅器111が12個とか6個の振動子を受け持つ必要があるため大出力の増幅器を必要とするし、また、大電力を通過させるために容積の大きな切替回路が必要とされる。
【0048】
これに対して、第3実施形態は、図9に示すように、振動子数よりも少なく、しかも3個以上、ここでは8個の増幅器111でもって、上述した様々なパターン駆動を選択的に行い得るようにしたものである。8個の増幅器111のうちの4個の増幅器111は、隣り合わない2個の振動子に共通接続され、残りの4個の増幅器111は振動子に1個ずつ接続されている。具体的には、振動子1101と振動子1109とが同じ増幅器111に接続され、振動子1104と振動子1112とが同じ増幅器111に接続され、振動子1103と振動子1107とが同じ増幅器111に接続され、振動子1106と振動子1110とが同じ増幅器111に接続されている。
【0049】
図10(a)には、第1〜第3パターン各々に対する振動子の駆動位相を示している。なお、同じ増幅器に接続されて同一位相で駆動される振動子を同じグループ名で表現している。また、第1〜第3パターンのいずれにおいても、互いに反転する位相で駆動されるグループを同じアルファベットで右上に*のルビを付けて表現している。図10(b)には、第1〜第3パターン各々に対するセレクタSW0〜SW6の制御パターンを示している。
【0050】
まず、第1パターンは、12個の振動子を8つのグループに分けることにより行い得る。つまり、8個の増幅器111があれば、第2実施形態のような切替回路がなくても、7個のセレクタSW0〜SW6の制御パターンを変えることで第1〜第3パターンを切り替えることができることになる。7個のセレクタSW0〜SW6は、アナログスイッチやリレーで構成されており、制御信号が‘H’の時には上側端子を選択して非反転で振動子を駆動し、一方、‘L’の時には下側端子を選択して位相反転で振動子を駆動するようになっている。
【0051】
さらに、図11に示すように、位相反転回路117とセレクタSWと2つの出力端子とからなり、セレクタSWにより端子間の出力位相を同じ又は反転させることができるようになっている位相反転制御回路171を増幅器111各々の出力に設ければ、増幅器は4個ですむようになる。位相反転制御回路171は、例えば図12に示すようなトランスとセレクタa,bとを使った回路構成で実現できる。もちろん、端子間の出力位相を非反転/反転で切替えられる構成であれば、他の構成でもかまわない。
【0052】
(第4実施形態)
本実施形態では、図13乃至図16に示すように、波形発生回路113で発生された周波数f0 の基本波信号に、2次高調波波形発生回路117で発生された周波数(2・f0 )の2次高調波信号を混合し、この混合信号で振動子を駆動する。この際、基本波信号で負圧が最大になる位相と、2次高調波信号で振幅が最大になる位相とを同期を取って混合する。
【0053】
なお、図13乃至図16に示したように波形発生回路113とは別に2次高調波波形発生回路117を設けて両信号を混合するようにしてもよいし、C級増幅器を挿入し、基本波信号を共振回路で取り出すと共に、それとは別の共振回路で2次高調波信号を取り出すようにしてもよい。さらに、波形発生回路113からの基本波信号をシュミットトリガ回路で方形波信号に直し、又はPWM回路を通して方形波信号に直し、ディジタル的に2次高調波信号を生成してからフィルタ回路に通して制限波信号を得るようにしてもよい。
【0054】
このようにして得られた2次高調波信号を基本波信号に混合し、この混合信号を増幅して得た駆動信号で振動子を駆動することにより、振動子からは負圧の小さな超音波が発生され得る。
【0055】
基本波信号の振幅と2次高調波信号の振幅との振幅比を調整することにより、超音波の負圧と正圧との比を任意に調整することができる。振動子の電気音響変換効率又は伝達関数を記憶しておき、操作者が所望とする負圧と正圧との比を指定すると、この指定した負圧と正圧との比を実現するような基本波信号の振幅と2次高調波信号の振幅との振幅比を、振動子の電気音響変換効率又は伝達関数に基づいて制御回路14で計算するようにしてもよい。
【0056】
なお、ここでは2次高調波信号を基本波信号に混合する例を説明したが、上述したような基本波信号で負圧が最大になる位相と、2次高調波信号で振幅が最大になる位相とを同期を取って混合することができるならば、4次、6次、8次等の偶数次の高調波信号を基本波信号に混合するようにしてもよい。
【0057】
(第5実施形態)
図17は、本発明の第5実施形態に係る超音波照射装置の構成を示すものである。同図において、治療用アプリケー20タ1は、治療用超音波を発生する治療用超音波発生源207と、この治療用超音波発生源207の略中心に挿入され、焦点付近の断面を断層像として映像化するためのイメージング用の超音波プローブ202と、カップリング液を充填された可撓性の水袋203とを有している。イメージング用の超音波プローブ202には、超音波イメージング装置213が接続されていて、超音波プローブ202を介して超音波により焦点を含む断面を走査し、これにより得たエコー信号に基づいて当該断面の断層像(Bモード像)を生成し、これを表示装置214に表示するようになっている。
【0058】
治療用超音波発生源207は、図18に示すように、偶数個、ここでは6個の振動子221〜226を有する。6個の振動子221〜226それぞれは、略扇状に形成された1つの圧電セラミックス片からなり、又は複数の圧電セラミックス片が略扇状に配列されてなる。このような振動子221〜226が円周方向に沿って配列されており、全体として略球殻形状をなしている。各振動子から発生した超音波は、球殻の曲率に従って幾何学的に決まる焦点206に集束し、ターゲット205を治療するようになっている。
【0059】
なお、ここでは、3個の振動子221,223,225を、第1振動子と称し、残りの3個の振動子222,224,226を、第2振動子と称して区別する。第1振動子221,223,225と、第2振動子222,224,226とは、円周方向に沿って交互に配列されている。第1振動子221,223,225は1つの駆動系に共通接続されており、同じ駆動信号が供給される。第2振動子222,224,226は別の1つの駆動系に共通接続されており、同じ駆動信号が供給される。第1振動子221,223,225に供給される駆動信号は、第2振動子222,224,226に供給される駆動信号とは、位相及び振幅が相違する。これにより、第1振動子221,223,225から発生する超音波は、第2振動子222,224,226から発生する超音波とは、位相及び振幅が相違することになる。
【0060】
第1振動子221,223,225には、負荷整合回路261を介して増幅器271が接続される。この増幅器271は、信号発生回路209で発生され、そして遅延回路281で遅延、つまり位相シフトされた高周波の波形信号を増幅する。
【0061】
第2振動子222,224,226には、負荷整合回路262を介して増幅器722が接続される。この増幅器272は、信号発生回路209で発生され、そして遅延回路282で遅延、つまり位相シフトされた高周波の波形信号を増幅する。
【0062】
上記遅延回路281の遅延時間と遅延回路282の遅延時間とが相違するように制御回路210により遅延回路281,282は制御される。具体的には、nをゼロ及び自然数として、高周波の波形信号の周期をTとすると、遅延回路281の遅延時間は(n・T)/2に、遅延回路282の遅延時間が((n+1)・T)/2に、又はその逆で遅延回路281の遅延時間は((n+1)・T)/2に、遅延回路282の遅延時間が(n・T)/2に調整される。
【0063】
最も好ましくは、遅延回路281の遅延時間はゼロに、遅延回路282の遅延時間はT/2になるように、又はその逆で遅延回路281の遅延時間はT/2に、遅延回路282の遅延時間はゼロになるように調整される。
【0064】
これにより増幅器271により第1振動子221,223,225のために発生される駆動信号の位相と、増幅器272により第2振動子222,224,226のために発生される駆動信号の位相とは、互いに反転、つまり180゜相違し(逆相)、これに応じて第1振動子221,223,225から発生する超音波の位相と第2振動子222,224,226から発生する超音波の位相とも反転する。
【0065】
また、増幅器271の増幅率と、増幅器272の増幅率とが相違するように、制御回路210により増幅器271,272は制御される。これにより増幅器271により第1振動子221,223,225のために発生される駆動信号の振幅と、増幅器272により第2振動子222,224,226のために発生される駆動信号の振幅とは相違し、これに応じて第1振動子21,23,25から発生する超音波の振幅と第2振動子222,224,226から発生する超音波の振幅とも相違する。
【0066】
オペレータは、キーボードやマウス等の入力装置211を操作することにより、焦点領域の音場分布におけるピーク音圧、ピーク音圧の位置、焦点中心のピーク音圧とその周辺のピーク音圧との音圧比をそれぞれ任意に設定することができるようになっている。これら設定されたピーク音圧等を実現するために必要な遅延回路281,282各々の遅延時間と、増幅器271,272各々の増幅率とが記憶装置212に予め記憶されている。
【0067】
次に、本実施形態の動作について、治療用の超音波を集束して患者204内の癌細胞205を焼灼治療するケースを想定して説明する。
超音波出力を増加する際、振動子221〜226の駆動信号の振幅(駆動エネルギー)を単に直線的に増加していくだけでは、焦点のピーク音圧が不必要に増加し、そのエネルギーが治療に有効に寄与しないばかりでなく、かえって副作用を生じる可能性がある。すなわち、焼灼領域が焦点に限定されるのみならず、焦点中心近傍では、水分の蒸発、キャビテーション発生、音響流発生などの、治療にとっては好ましくない様々な物理的作用を誘発する。その結果、出血などの副作用が生じる可能性が指摘されている。
【0068】
よって、焦点領域の大きさを拡大しながらも、焦点中心で音圧が欠落することないようにエネルギーを分散させることにより、ピーク音圧の増加を抑えながら焦点領域内のターゲットを略均一に治療することを可能にする。これにより、投入エネルギーに対する効率よい治療ができるようになる。
【0069】
本実施形態では、上述の制御、つまり焦点領域の大きさを拡大しながらも、焦点中心で音圧が欠落することないようにエネルギーを分散させるのに必要な制御を制御回路210で統括する。すなわち、第1振動子221,223,225への駆動信号と第2振動子222,224,226への駆動信号との位相差が180°になり、それに応じて第1振動子221,223,225から発生する超音波の位相と第2振動子222,224,226から発生する超音波の位相とが互いに反転するように、遅延回路281の遅延時間と遅延回路282の遅延時間との差を、T/2(Tは高周波の波形信号の周期)に調整する。
【0070】
さらに、振動子221〜226の形状や配置情報から、第1振動子221,223,225への駆動信号の振幅と第2振動子222,224,226の駆動信号の振幅とが相違して、それに応じて第1振動子221,223,225から発生する超音波の振幅と第2振動子222,224,226から発生する超音波の振幅とが相違するように、増幅器271の増幅率と増幅器272の増幅率とを別々に調整する。
【0071】
これら遅延時間や増幅率の基になるデータは、EEPROM等の記憶装置212に記憶しておく。その際、制御回路210は、表示装置214の画面上に表示されている焦点マークの大きさも焦点領域の大きさに対応して変化させる。なお、記憶装置212の内容を参照するかわりに、制御回路210が計算しても、または入力装置211から情報を入力しても良い。
【0072】
ここで具体例について説明する。超音波発生源27は、6個の振動子221〜226、開口径200mm、内径84mm、焦点距離230mmと想定している。
第1振動子221,223,225への駆動信号と第2振動子222,224,226への駆動信号との位相差を180°にした上で、第1振動子221,223,225への駆動信号と第2振動子222,224,226への駆動信号との振幅比を、
1:3
に設定すると、焦点領域の音場分布は、図19に示すように、従来と同様に焦点中心の周囲に円弧状にピーク音圧点が並ぶだけでなく、焦点中心にもピーク音圧点が形成される。音圧半値幅で考察すると、位相差を与えずにしかも同じ振幅で一斉駆動する駆動方式と比べ、焦点断面積は約20倍に拡大する。なお、図19より明らかなように、ピーク音圧間には、音圧の谷が存在するが、加熱治療の場合は熱伝導により熱変性領域は隙間なく一様な形状となる。もし、従来のように焦点中心の音圧がゼロの場合なら、中心近傍に一致して未変性領域が残ってしまう。
【0073】
また、振幅比を変えることで治療目的にあわせた肌理の細かい焦点領域の制御が可能である。
第1振動子221,223,225への駆動信号と第2振動子222,224,226への駆動信号との位相差を180°にした上で、第1振動子221,223,225への駆動信号と第2振動子222,224,226への駆動信号との振幅比を、
1:1.25
とすると、図20に示すような音場分布が得られる。つまり、焦点中心の周囲に円弧状に並ぶピーク音圧点を含む円環領域の単位面積あたりの音圧、つまりエネルギー密度が焦点中心の極小領域のエネルギー密度と略同一になる。こうすることにより、より均等な加熱又は焼灼を実現する音場を形成できる。この音場を加熱用音場とし、前述したピーク音圧を揃える方法を結石破砕用音場として記憶装置12にそれぞれ記憶し、治療の目的によって使い分けて使用してもよい。
【0074】
このように第5実施形態によると、焦点領域の大きさを拡大しながらも、焦点中心で音圧が欠落することないようにエネルギーを分散させることができ、これにより、ピーク音圧の増加を抑えながら焦点領域内のターゲットを略均一に治療することを可能にする。これにより、投入エネルギーに対する効率よい治療ができるようになる。
【0075】
(第6実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。図21には、第6実施形態による超音波照射装置の構成を示しており、図17と同じ構成要素には同じ符号を付している。第6実施形態による超音波照射装置は、第5実施形態による超音波照射装置と構成上、第1振動子221,223,225と第2振動子222,224,226とで増幅器215が共用されている点と、共用増幅器215からの駆動信号を電力分配回路216で第1振動子221,223,225と第2振動子222,224,226とに分配している点とが相違する。他の構成は、第5実施形態と同じであるので説明は省略する。
【0076】
増幅器215としては、一般の高周波電力源もしくは高周波アンプと同様のものが使用可能である。また、本実施形態では、電力分配回路216として、コンベンショナルトランス及び伝送線路トランスを用いている。電力分配回路216の構成を図22に示している。図22において、コンベンショナルトランス241はインピーダンス整合のために使用されている。コンベンショナルトランス241の2次側には複数のタップが設けられており、インピーダンス整合の微調整が可能である。また、1次側と2次側を絶縁する役目も兼ねている。一般に、LC素子によるインピーダンス整合回路に比べ、コンベンショナルトランス方式のほうが周波数特性が良い。コンベンショナルトランス241の後に接続されている伝送線路トランス242〜245は第1振動子221,223,225と第2振動子222,224,226とに所定の比率で電力を分配し、かつ電力波の位相を互いに反転させるために用いられている。
【0077】
本実施形態では、信号振幅比は1:3(電力比では1:9)としたが、このように整数で振幅比が表現される場合、伝送線路トランスが作りやすさと周波数特性の2点でコンベンショナルトランスよりも優れている。もちろん、伝送線路トランスの代わりにコンベンショナルトランスを使用することも可能であり、その他、アッテネータによる方式も可能である。また、インピーダンス整合を、LC素子を用いた回路としても使用可能である。
【0078】
本実施形態においても第5実施形態と同様の作用効果を、簡素な構成で奏することができる。
【0079】
(第7実施形態)
上述の第5、第6実施形態では、遅延制御により第1振動子への駆動信号と第2振動子への駆動信号との間に180゜の位相差を与えることにより、第1振動子から発生する超音波と第2振動子から発生する超音波との間に180゜の位相差を与えるようにしていたが、本実施形態では、このような遅延制御によらず、物理的な工夫により第1振動子から発生する超音波と第2振動子から発生する超音波との間に180゜の位相差を与えることを特徴としている。なお、第1振動子への駆動信号の振幅と第2振動子への駆動信号の振幅とを相違させる構成および他の周辺部分の構成は第5実施形態と同様であるので説明は省略する。
【0080】
図23(a)に、第7実施形態による超音波発生源の構造を、略半分に切り欠いた状態で示している。この超音波発生源は、圧電セラミック製の複数、ここでは6個の第1振動子231と同じ6個の第2振動子232とを円周方向に沿って交互に並べて全体として球殻形状になしたものであり、各振動子からの超音波が幾何学的な焦点に集束するようになっている。なお、振動子231,232は実際には支持体により保持される。
【0081】
第1振動子231は、その超音波放射面と焦点206との距離が、第2振動子232の超音波放射面と焦点206との距離よりも、超音波の波長をWLとして、WL/2だけ長くなるように、つまり第1振動子231が第2振動子232よりも超音波照射方向にWL/2だけ奥まっているようにオフセット配置されている。
【0082】
換言すると、第2振動子232は、その超音波放射面と焦点206との距離が、第1振動子231の超音波放射面と焦点206との距離よりも、超音波の波長をWLとして、WL/2だけ短くなるように、つまり第2振動子32が第1振動子31よりも超音波照射方向にWL/2だけ突出して、焦点206に近くなるようにオフセット配置されている。
【0083】
図23(b)に示すように全振動子を焦点206から一定の距離に配置する場合は、幾何学的焦点206における音圧がその周囲に比較してかなり高いものとなるが、図23(a)のようなオフセット配置にすることにより、第5、第7実施形態と同様に、焦点領域での干渉状態が変化し、幾何学的焦点206の中心の周囲の音圧が高くなり、焦点領域が実質的に拡大する。図23(b)のような構造のときには、その音圧が高いので焦点での治療効果は高いが、それと同時に焦点とその周囲の組織を破壊してしまい出血するという問題があるが、本実施形態のように焦点の音圧を低くして、その周囲の音圧を底上げすることで、第5、第7実施形態と同様に組織破壊を生じること無く出血することを防止することができる。
【0084】
また焦点の周囲の音圧が高くなるので、焦点領域が拡大して治療可能領域も拡大するので、従来、照射を繰り返す必要のあった比較的大きなターゲットに対しても、照射量が少なくてすむので、治療時間を短縮することができる。
【0085】
(第8実施形態)
図24は、本発明の第8実施形態に係る超音波照射装置の構成を示すものである。同図において、治療用アプリケータ301は、治療用超音波を発生する治療用超音波発生源302と、この治療用超音波発生源302の略中心の孔に挿入され、焦点領域を含む断面を断層像として映像化するためのイメージング用の超音波プローブ303と、超音波の伝播媒質、例えばよく脱気された水305が封入されている可撓性の水袋304とを有している。イメージング用の超音波プローブ303には、超音波イメージング装置308が接続されていて、超音波プローブ303を介して超音波により焦点領域を含む断面を走査し、これにより得たエコー信号に基づいて当該断面の断層像(Bモード像)を生成し、これを表示装置309にリアルタイムに表示するようになっている。
【0086】
治療用超音波発生源302は、図25に示すように、電気的に分離した偶数個、ここでは8個の振動子321〜328を有する。つまり、治療用超音波発生源302は、8チャンネルを有する。8個の振動子321〜328それぞれは、略扇状に形成された1つの圧電セラミックス片からなり、又は共通電極で電気的に連結されている複数の圧電セラミックス片が略扇状に配列されてなる。このような振動子321〜328が略円環状に配列されており、全体として略球殻形状をなしている。各振動子から発生した超音波は、球殻の曲率に従って幾何学的に決まる焦点116に集束し、ターゲット17を治療するようになっている。
【0087】
8個の振動子321〜328には、8個(8チャンネル)のインピーダンス整合回路310が1対1に接続されている。この8個のインピーダンス整合回路310の入力には、やはり8個(8チャンネル)の増幅器311の出力が1対1に接続されている。さらに、8個の増幅器311の入力には、8個(8チャンネル)の移相器312の出力が1対1に接続されている。そして、8個の移相器312の入力には、高周波(周波数f0 )の波形信号を発生する波形発生回路313が共通接続されている。
【0088】
さらに、増幅器316は、波形発生回路313から出力される波形信号をそのまま増幅するために設けられている。この増幅器316から出力される駆動信号は、増幅器311から出力される駆動信号各々と加算され、整合回路310を介して振動子321〜328に送られる。
【0089】
制御回路314は、移相器312から出力される波形信号が、kを自然数として、(2π・k)/Nずつ相違するように、移相器312各々の移相量を制御する。なお、Nは振動子数を表している。従って、増幅器311各々の出力波形は、
Asin(2πft+2πk(n/N))
で与えられる。なお、Aは、制御回路314により制御される増幅器311の増幅率、fは駆動信号の周波数、tは時間、nは振動子番号(0〜7)を表している。振動子番号は、円弧状に配列された振動子321〜328に、例えば反時計回りに順番に付けられている。
【0090】
このような移相制御により、例えば図25に示すように、振動子321の駆動信号に対して、振動子322〜328の駆動信号はそれぞれ、π/4,2π/4,3π/4,4π/4,5π/4,6π/4,7π/4という位相差が与えられる。
一方、増幅器316の出力波形は、φを初期位相(固定値)として、
Bsin(2πft+φ)
で与えられる。なお、Bは、制御回路314により制御される増幅器316の増幅率を表している。
【0091】
振動子321〜328に印加される駆動信号は、
Asin(2πft+2πk(n/N))+Bsin(2πft+φ)
で与えられる。
この増幅器316の増幅率Bに対する増幅器311の増幅率Aの比率(A/B比)を制御回路314の増幅率制御により様々に変えることにより、図26に示すように、焦点中心の音圧と、周囲の音圧との強度比を様々に変更することができる。
【0092】
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々変形して実施可能である。例えば、上述の実施形態では、第1振動子への駆動信号が第2振動子への駆動信号との間に180゜の位相差(遅延位相)を与える説明をしているが、位相差は次の関係が成立するものでもよい。
0゜<位相差<180゜
この場合(当然、振幅値も変える)、周囲の音圧極大点の大きさは交互に異なる値となる。
【0093】
また、音響レンズ、フェーズドアレイ法を用いる場合でも、上述の実施形態による焦点拡大法を用いてもよい。
【0094】
また、上述の実施形態すべてにおいては、圧電セラミック製の振動子で超音波発生源を構成したが、これに代えて、電磁誘導タイプの超音波発生源を採用してもよい。また、位相の反転/非反転のみを述べたが、ある決まった位相量、例えば90゜の遅れ/進み位相などの他の位相差で駆動してもよいし、特開平06−78930号公報に開示されているように位相量を変更可能にしてもよい。また、振動子分離は振動子板の物理的なカッティングによらなくても、電極カッティングにより実現してもよい。
【0095】
また、上述の実施形態すべてにおいては、超音波発生源は、円周方向に振動子を配列するように記述したが、図27に示すように、超音波発生源は、半径の弧Tなる複数のリング状振動子401〜405から構成されるいわゆるアニュラー型であってもよい。
【0096】
【発明の効果】
本発明によれば、位相及び振幅の相違する複数種類の超音波を一斉に発生することができるので、音圧極大値が焦点の中心と焦点の周囲とに存在する焦点領域を形成することができる。さらに、位相を振動子ごとに変えることができるので、焦点領域の大きさを様々に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による超音波治療装置の構成を示す図。
【図2】図1の超音波発生源の概略的な平面図。
【図3】(a)は、図1の位相非反転/反転回路の第1例の構成を示す図、(b)は、図1の位相非反転/反転回路の第2例の構成を示す図。
【図4】(a)は、図1の位相非反転/反転回路の第3例の構成を示す図、(b)は、図1の位相非反転/反転回路の第4例の構成を示す図。
【図5】(a)は、本実施形態において、非反転の駆動信号が供給される振動子と反転された駆動信号が供給される振動子とが1つずつ交互に並ぶ第1パターンを示す図、(b)は、本実施形態において、非反転の駆動信号が供給される振動子と反転された駆動信号が供給される振動子とが2つずつ交互に並ぶ第2パターンを示す図、(c)は、本実施形態において、非反転の駆動信号が供給される振動子と反転された駆動信号が供給される振動子とが3つずつ交互に並ぶ第3パターンを示す図、(d)は、本実施形態において、非反転の駆動信号が供給される隣接する3つの振動子と反転された駆動信号が供給される隣接する2つの振動子とが交互に並ぶ第4パターンを示す図、(e)は、本実施形態において、非反転の駆動信号が供給される振動子と反転された駆動信号が供給される振動子とが格子状に並ぶ第5パターンを示す図。
【図6】図5(b)の第2パターンで駆動するときの音場分布を示す図。
【図7】図1の表示装置の表示画面例を示す図。
【図8】本発明の第2実施形態による超音波治療装置の構成を示す図。
【図9】本発明の第3実施形態による超音波治療装置の構成を示す図。
【図10】(a)は、第3実施形態において、配列パターンと各振動子の駆動位相との対応を示す図、(b)は、配列パターンと各セレクタとの対応を示す図。
【図11】図9の超音波治療装置の変形例の構成を示す図。
【図12】図11の位相反転制御回路の一例の構成を示す図。
【図13】第4実施形態により改良された図1の超音波治療装置の構成を示す図。
【図14】第4実施形態により改良された図8の超音波治療装置の構成を示す図。
【図15】第4実施形態により改良された図9の超音波治療装置の構成を示す図。
【図16】第4実施形態により改良された図11の超音波治療装置の構成を示す図。
【図17】本発明の第5実施形態に係る超音波照射装置の構成を示す図。
【図18】図17の超音波発生源の概略的な平面図。
【図19】図17の制御回路により反転と非反転との間の駆動信号の振幅比が1:3に調整されたときの音場分布を示す図。
【図20】図17の制御回路により反転と非反転との間の駆動信号の振幅比が1:1.25に調整されたときの音場分布を示す図。
【図21】本発明の第6実施形態に係る超音波照射装置の構成を示す図。
【図22】図21の電力分配回路の構成を示す図。
【図23】(a)は、本発明の第7実施形態に係る超音波照射装置の超音波発生源を縦半分に切り欠きそれを横から見た図、(b)は、(a)の比較例を示す図。
【図24】本発明の第8実施形態に係る超音波照射装置の構成を示す図。
【図25】図24の各振動子に供給される駆動信号の位相を示す図。
【図26】図25の位相パターンで、振幅比A/Bを変えることによる音場分布の変化を示す図。
【図27】アニュラー型超音波発生源を示す図。
【図28】従来の拡大された焦点領域の音場分布を示す図。
【符号の説明】
101…治療用アプリケータ、
102…治療用超音波発生源、
103…イメージング用超音波プローブ、
104…水袋、
105…脱気水、
106…患者(被検体)、
107…癌細胞、
108…超音波イメージング装置、
109…表示装置、
110…インピーダンス整合回路、
111…増幅器、
112…位相非反転/反転回路、
113…波形発生回路、
114…制御回路、
115…コンソール、
116…焦点。

Claims (7)

  1. 複数の駆動信号を印加されることにより、焦点に集束する複数の超音波を発生する複数の振動子と、
    前記駆動信号各々を位相と振幅とを可変にして発生するものであって、位相反転された第1駆動信号と位相反転されていない第2駆動信号とを、前記第1駆動信号と位前記第2駆動信号との振幅比を1:n(nは1を除く実数)として発生する複数の駆動ユニットと、
    前記駆動信号各々の位相と振幅を設定するために、前記駆動ユニットを個々に制御する制御回路とを具備し、
    前記制御回路は、前記焦点の中心の音圧と、前記焦点の周囲のピーク音圧とが略一致するように、前記駆動信号各々の位相と振幅を設定することを特徴とする超音波治療装置。
  2. 前記制御回路は、前記焦点の中心領域のエネルギー密度と、前記焦点の周囲の音圧極大点を含む円周領域のエネルギー密度とが略一致するように、前記駆動信号各々の位相と振幅を設定することを特徴とする請求項1記載の超音波治療装置。
  3. 前記駆動ユニット各々は、高周波の波形信号の位相を反転する位相反転回路と、前記位相反転された第1波形信号と前記位相反転されていない第2波形信号とを選択的に出力するセレクタと、前記セレクタから出力される前記第1波形信号又は前記第2波形信号を増幅する増幅器とを有することを特徴とする請求項1記載の超音波治療装置。
  4. 前記駆動ユニット各々は、高周波の波形信号を増幅して駆動信号を発生する増幅器と、前記駆動信号の位相を反転する位相反転回路と、前記位相反転された第1駆動信号と前記位相反転されていない第2駆動信号とを選択的に出力するセレクタとを有することを特徴とする請求項1記載の超音波治療装置。
  5. 前記制御回路は、前記焦点の大きさを変えるために、前記第1駆動信号で駆動する振動子と前記第2駆動信号で駆動する振動子との組み合わせを変更することを特徴とする請求項1記載の超音波治療装置。
  6. 前記駆動信号に高調波信号を混合する手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の超音波治療装置。
  7. 前記駆動ユニット各々は、隣接しない少なくとも2つの振動子に共通接続されていることを特徴とする請求項1記載の超音波治療装置。
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