JP4459354B2 - 界面活性剤を含有する粒状物の製造方法 - Google Patents

界面活性剤を含有する粒状物の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、界面活性剤を含有する粒状物の製造方法に関し、特に粉体特性の良好な粒状物を得るための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
結晶性の界面活性剤を含有する組成物を粒状化する際に、粉体物性を向上させるため、何らかの冷却工程、例えば粉砕時の冷風やドラムフレーカーを用いるなどの方法を採用する場合が多い。これらの方法は、その多くが界面活性剤の転移温度以下に冷却し、液晶から水和固体へ変化させることで、粉体物性が改善される効果を期待している。
【0003】
例えば、特願平6−329536号公報においては、高温下で粒子が凝集・固化しにくい界面活性剤粉体を提供することを目的として、アニオン界面活性剤を含む水性スラリー(混合スラリー)を濃縮塊状物とした後、冷却工程を経て、粉体化する界面活性剤の製造方法が提案されている。
また、特表平09−512299号公報には、陰イオン界面活性剤酸または酸類を過剰のアルカリで中和して得られたペースト(と他の界面活性剤ペーストとの混合物)40%以上と、粉末を混合して粒状製品を調整し、必要に応じて凝集体を乾燥する方法が記載されているが、その温度については記載されていない。
これらの方法では、界面活性剤組成物の結晶化が不充分で、特に製造直後の粉体物性として界面活性剤の付着性、ベトツキ等が生じ、これに起因して流動性の低下、粒状物の固化等の問題が生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、流動性、固化性などの粉体特性が改善された製造方法を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、界面活性剤を含有する組成物の粒状化において、特定の温度変化を与えると、界面活性剤の結晶化が急速に進み、粉体物性を改善できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、界面活性剤を含有する組成物を粒状化して、界面活性剤を含有する粒状物を得る方法において、
A)界面活性剤を含有する組成物を、該界面活性剤の水和固体から液晶への転移温度(Tc)以上の温度から、20℃/分以上の冷却速度で、(Tc−40)℃以下の温度に冷却しつつ粒状化する冷却工程と、
B)冷却工程で得られた粒状物を(Tc−10)〜(Tc−30)℃の温度範囲になるまで加熱処理する加熱工程とを含むことを特徴とする界面活性剤を含有する粒状物の製造方法である
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の粒状物の製造方法は、界面活性剤を含有する組成物をTc以上の温度から、20℃/分以上の冷却速度で、(Tc−40)℃[Tcより40℃低い温度]以下の温度に冷却しつつ粒状化する冷却工程と、これに続き、冷却工程で得られた粒状物を(Tc−10)[Tcより10℃低い温度]〜(Tc−30)[Tcより30℃低い温度]℃の温度範囲になるまで加熱する加熱工程を含むことを特徴としている。また上記冷却工程と、加熱工程以外は、特に制限されず、一般的な粒状界面活性剤組成物の製造方法にしたがって行えばよい。
【0007】
なお、界面活性剤組成物の水和固体から液晶への転移温度Tcは、以下のようにして測定することができる。
DSC(例えば、セイコー製、SSC/5200)を用い、2℃/分の昇温速度で示差走査熱量測定(DSC)を行い、得られた転移ピークのピークトップ温度をTcとする。
【0008】
以下、本発明を、界面活性剤のスラリーを調整し、これを冷却しつつ粒状化し、ついで加熱処理を行う方法にしたがって説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、界面活性剤スラリーを調製する。スラリーの調製は、下記の通り、常法にしたがって行うことができるが、スラリー中の界面活性剤の含有量は、1〜80重量%、水分含有量は20〜60重量%とすることが好ましく、より好ましくは界面活性剤の含有量を15〜80重量%、水分含有量を20〜55重量%とする。
【0009】
(1)界面活性剤
界面活性剤としては、以下のようにアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられるが、これら単品あるいはその混合物が最終製品中で結晶化する(界面活性剤由来の転移ピークが認められる)ものに限る。特にこのときのTcが室温以上にあるとき製造上有利であり好ましい。
(a)アニオン界面活性剤
好ましいアニオン界面活性剤としては、例えば、炭素数8〜16のアルキル基を有する直鎖または分岐鎖のアルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数10〜20のアルキル硫酸(AS)塩またはアルケニル硫酸塩、炭素数10〜20のα−オレフィンスルホン酸(AOS)塩、炭素数10〜20のアルカンスルホン酸塩、炭素数10〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基を有し、平均0.5〜8モルのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドまたはエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=0.1/9.9〜9.9/0.1の比で付加したアルキルエーテル硫酸(AES)塩、またはアルケニルエーテル硫酸塩、炭素数10〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基を有し、平均0.5〜8モルのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドまたはエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=0.1/9.9〜9.9/0.1の比で付加したアルキルエーテルカルボン酸塩またはアルケニルエーテルカルボン酸塩、炭素数10〜20のアルキルグリセリルエーテルスルホン酸のようなアルキル多価アルコールエーテル硫酸塩、炭素数10〜20の高級脂肪酸塩、炭素数8〜20の飽末日支は不飽和α−スルホ脂肪酸(α−SF)塩またはそのメチル、エチル著しくはプロピルエステルなどのアニオン界面活性剤、若しくはそれらの混合物を使用することができる。
特に好ましいアニオン界面活性剤としては、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)のアルカリ金属塩(例えば、ナトリウムまたはカリウム塩など)や、AOS、α−SF、AESのアルカリ金属塩(例えば、ナトリウムまたはカリウム塩など)、高級脂肪酸のアルカリ金属塩(例えば、ナトリウムまたはカリウム塩など)などを挙げることができる。
【0010】
(b)ノニオン界面活性剤
好ましいノニオン界面活性剤としては、例えば以下のものを挙げることができる。
(i)炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキシドを平均3〜30モル、好ましくは5〜20モル付加したポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテル。この中でも、ポリオキシエチレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(またはアルゲニル)エーテルが好適である。ここで使用される脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールや、第2級アルコールが使用される。また、そのアルキル基は、分岐鎖を有していてもよい。好ましい脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールが使用される。
(ii)ポリオキシエチルアルキル(またはアルケニル)フェニルエーテル。
(iii)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間にアルキレンオキシドが付加した、例えば以下の式で示される脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート。
【0011】
1CO(OA)nOR2
(R1COは、炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪酸残基を表わす。OAは、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどの炭素数2〜4、好ましくは2〜3のアルキレンオキシドの付加単位を表わす。nは、アルキレンオキシドの平均付加モル数を示し、一般に3〜30、好ましくは5〜20の数である。R2は、炭素数1〜3の置換基を有してもよい低級アルキル基を表す。)
(iv)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。
(v)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル。
(vi)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。
(vii)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油。
(viii)グリセリン脂肪酸エステル。
上記のノニオン界面活性剤の中でも、融点が40℃以下でHLBが9〜16のポリオキシエチレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、脂肪酸メチルエステルにエチレンオキシドが付加した脂肪酸メチルエステルエトキシレート、脂肪酸メチルエステルにエチレンオキシドとプロピレンオキシドが付加した脂肪酸メチルエステルエトキシプロポキシレートなどが特に好適に用いられる。また、これらのノニオン界面活性剤は混合物として使用してもよい。
【0012】
(c)両性界面活性剤
好ましい両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系や、アミドベタイン系などの両性界面活性剤を挙げることができる。特に好ましい両性界面活性剤としては、例えば、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインや、ラウリン酸アミドプロピルベタインなどが挙げられる。
特に好ましくはLAS、AS等のアニオン性界面活性剤が用いられる。
また、界面活性剤スラリー中には、他の洗剤成分などを任意に添加することができる。
【0013】
ついで、必要に応じて、濃縮装置/乾燥装置を用いて、この界面活性剤スラリー中の水分を蒸発させて濃縮/乾燥する(濃縮/乾燥工程)。こうして水分含量15重量%以下、好ましくは3〜10重量%とする。
濃縮工程のための装置および方法は、大気開放型の混合機(縦型ニーダー、リボンミキサーなど)により、70から120℃の温度で1〜10時間攪拌して濃縮する方法や、薄膜蒸発機(エバオレーター;桜製作所製、エグゼバ;神鋼パンテック社製、コントロドライヤー;日立製作所製など)を用いて真空蒸発により濃縮を行う方法があり、ドラム式濃縮機(CDドライヤー;西村鉄工所製など)、セルフクリーニング型濃縮機(SCプロセッサー;栗本鉄工所製など)、カスタムドライヤー(大川原製作所製)などを用いることも可能である。また常圧で100℃以上にスラリーを加熱し、ついで減圧にした蒸発缶でフラッシュ蒸発を行うと、濃縮後に温度を低下させることができるため効率的であり、このときの装置としてはSVC濃縮機(佐久間製作所製)などを用いることができる。
【0014】
ついで、界面活性剤スラリーと、その他の粉末原料とを、ニーダーを用いて捏和する。
ここで用いられるその他の粉末原料としては、特に制限はなく、以下のものが例示される。
(2)洗剤ビルダー
洗剤ビルダーとしては、通常洗剤に使用されるアルカリビルダーやキレートビルダーが好ましく使用される。
(a)アルカリビルダーとしては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムカリウムなどのアルカリ金属炭酸塩や、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、層状ケイ酸ナトリウムなどのアルカリ金属ケイ酸塩などが挙げられる。
(b)キレートビルダーとしては、アルミノ珪酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、ポリアクリル酸塩、アクリル酸−マレイン酸共重合体、イミノカルボン酸/塩、EDTAなどが挙げられる。
洗剤ビルダーは、粒状洗剤組成物中に、通常10〜90重量%、好ましくは、20〜80重量%、特に好ましくは、30〜70重量%配合される。
【0015】
(3)吸油性担体
吸油性担体は、主にノニオン界面活性剤などの液体成分を吸収、担持させるために用いられる。
好ましい吸油性担体としては、例えば珪酸塩化合物として、無定形含水非晶質珪酸、球状多孔質合水非晶質珪酸、無定形無水非晶質珪酸、花弁状含水非晶質珪酸カルシウム、針状含水非晶質珪酸カルシウム、非晶質アルミノ珪酸塩、珪酸マグネシウムなどが挙げられる。
また、炭酸塩化合物として、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、超微粒子スピネルなどが挙げられる。
吸油性担体は、粒状洗剤組成物中に0.1〜25重量%、好ましくは、0.5〜20重量%、さらに好ましくは1〜15重量%配合される。
【0016】
(4)粘土鉱物
粘土鉱物としては、特に、スメクタイト群に属し、その結晶構造がジオクタヘドラル型3層構造またはトリオクタヘドラル型3層構造をとるものが好ましい。
また、吸油量が80ml/100g未満、好ましくは30〜70ml/100gであり、嵩密度が0.1g/ml以上、好ましくは0.2〜1.5g/mlであると望ましい。
具体例には、例えば、ジオクタヘドラル型3層構造をとる粘土鉱物として、モンモリロナイト、ノントロナイト、バイデライト、パイロフィライトなどが挙げられる。
また、トリオクタヘドラル型3層構造をとる粘土鉱物として、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、タルクなどが挙げられる。
粘土鉱物は、粒状洗剤組成物中に通常0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%、さらに好ましくは1〜10重量%配合される。
【0017】
(5)蛍光剤:
ビス(トリアゾニルアミノ)スチルベンジスルホン酸誘導体、ビス(スルホスチリル)ビフェニル塩〔チノパールCBS〕など。
(6)酵素:
リパーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼなど。
(7)漂白剤:
過炭酸塩、過硼酸塩など。
(8)帯電防止剤:
ジアルキル型4級アンモニウム塩などのカチオン界面活性剤など。
(9)表面改質剤:
微粉炭酸カルシウム、微粉ゼオライト、ポリエチレングリコールなど。
(10)再汚染防止剤:
カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体など。
(11)増量剤:
硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、塩酸ナトリウムなど。
(12)還元剤:
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムなど。
(13)香料類
(14)色素類
(15)柔軟性付与剤
捏和に用いる装置としては、連続式ニーダー(KRCニーダー;栗本鉄工所製)、バッチ式ニーダー(縦型ニーダー;DALTON社製)などが挙げられる。
【0018】
ついで、押出し機に入れて、ペレットとする。得られたペレットは、水和固体から液晶への転移温度(Tc)以上の温度となっている。
この状態から、20℃/分以上の冷却速度で、(Tc−40)℃以下の温度に冷却しつつ、粒状化する。具体的には、ペレット、あるいはペレットに任意に粉砕助剤を適量加えたものに、冷風を同伴させながら、粉砕機を用いて粒状化する。
冷風の温度は、粒状物の冷却速度が20℃/分以上、好ましくは20〜1400℃/分で、粉砕機から排出される粒状物の温度が(Tc−40)℃になるように調節する。この冷却温度が(Tc−40)℃を上回る温度である場合、冷却・加熱処理の効果が発揮されず、圧壊値、安息角等の物性は改善されない。また冷却速度が20℃/分を下回ると、冷却・加熱処理の効果が発揮されず、圧壊値、安息角等の物性は改善されない。
粒状化に用いられる粉砕機としては、フィッツミル(ホソカワミクロン社製)、スピードミル(岡田精工社製)などが用いられる。また上述したように、破砕助剤を用いることでより効率的に粉砕することができる。この粉砕助剤としては平均粒径20μm以下の無機粒子を混合し、コーティングすることも可能であり、この無機粒子としてはゼオライト、炭酸ナトリウム、ホワイトカーボンなどが用いられ、コーティング量としては濃縮品100重量部に対して1〜20重量部が好ましく、1〜5重量部がより好ましい。
【0019】
こうして得られた粒状物を、次いで、(Tc−10)〜(Tc−30)℃の温度範囲になるまで加熱処理する。具体的には、この温度に設定された恒温槽、恒温室内に、30分間〜7日間、好ましくは1時間〜3日間貯層する。あるいは粒状物に熱風を送り、熱風中に粉粒体を浮遊させるようにして1〜15分間、好ましくは2〜10分間加熱してもよい。このような加熱処理により、結晶化が促進され、組成物の粉体特性(圧壊値、安息角)が改善される。
加熱処理温度が、(Tc−10)℃を超えると、液晶化する温度に近く、結晶化は困難であり、粉体物性が悪化する。また(Tc−30)℃未満であると、熱処理の効果はなく、粉体物性は改善されない。加熱処理温度が上記範囲内であれば、処理温度が高いほど短時間で効果が出現する。
以上、粒状化工程に捏和工程を含む例で本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、周知の攪拌造粒法、転動造粒法などで粒状化する方法にも適用することができる。
【0020】
本発明の実施の態様をまとめると以下のようになる。
1. 界面活性剤を含有する組成物を粒状化して、界面活性剤を含有する粒状物を得る方法において、
A)界面活性剤を含有する組成物を、該界面活性剤の水和固体から液晶への転移温度(Tc)以上の温度から、20℃/分以上の冷却速度で、(Tc−40)℃以下の温度に冷却する冷却工程と、
B)冷却工程の後に、(Tc−10)〜(Tc−30)℃の温度範囲になるまで加熱処理する加熱工程とを含むものである。
2. 界面活性剤の粒状化を、冷却過程で行うことが好ましい。
3. 冷却工程前の組成物中の界面活性剤の含有量は、3〜100重量%、水分含有量は0〜15重量%とすることが好ましく、より好ましくは界面活性剤の含有量を5〜97重量%、水分含有量は3〜10重量%とする。
4.界面活性剤としては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)、アルキル硫酸塩(AS)が特に好ましく用いられる。
5.粒状物の冷却速度は、好ましくは20〜1400℃/分である。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を実施例を示して詳しく説明する。
表1ないし表3に示す配合の粒状洗剤組成物を、以下の製造方法によって製造した。なお、表中の%は重量%である。
<実施例>
実施例1〜5において、界面活性剤としては、直鎖アルキル(C8〜C14の混合物)ベンゼンスルホン酸カリウム(LAS−K)、ラウリル硫酸ナトリウム(AS−Na)(実施例1〜5)を用いた(表1および表2)。実施例6では、界面活性剤として、R1CO(OCH2CH29OCH3(R1が炭素数15のアルキル基;NCAP)、アーカード2HT、ラウリン酸アミドプロピルベタイン(LPB)を用いた(表3)。NCAPは特公平6−15038号公報に記載の触媒を用いて製造したものである。
界面活性剤(混合物)スラリーをフラッシュ蒸発機(佐久間製作所製、SVC濃縮機)で濃縮後、粉末原料と共に連続ニーダー(栗本鉄工所(株)製、KRC−S4型)で捏和して固形洗剤を調製した後、該固形洗剤を押し出し造粒機(不二パウダル(株)製、ペレッターダブル)で1mm径のペレットに成型し、次いで該ペレットを、粉砕助剤の共存下で、冷風を同伴させながら、破砕造粒機(ホソカワミクロン(株)製、フィッツミル)を用いて粒状化した。冷風の温度は、粉砕機出の粉温度が(Tc−40)℃以下になるよう調節した。その後、この粒状組成物を(Tc−10)〜(Tc−30)℃に設定された恒温槽中に24時間保管し、排出した。
<比較例>
冷却温度を(Tc−37)℃(比較例1)、加熱処理温度を(Tc−10)℃超過(比較例2)(比較例4)、(Tc−30)℃未満(比較例5)、冷却速度を19℃/分(比較例3)とした以外は、上記実施例1〜5と同様にして冷却・加熱処理を行った。
【0022】
こうして得られた粒状洗剤組成物について、以下の試験を行って評価した。その結果を表1ないし表3に併せて示す。
<嵩密度の測定>
JIS Z2504に準じて測定した。
<圧壊値の測定>
得られた粒状洗剤組成物を直径5cm、高さ5cmの円筒形の筒に均一になるように入れ、40℃恒温槽中で3Kgの荷重を3分加えて成形した後、得られた成形体をメトラーの上に静置し、3cm/分の条件で荷重を加え、成形体が崩壊するまでにかかった最大荷重(Kg)を圧壊値とした。2Kg以下を良好とした。
<流動性>
JISZ2502に基づいて40℃で安息角を測定し、以下のように評価した。
○:安息角が50°以下
×:安息角が50°を超える
【0023】
【表1】
Figure 0004459354
【0024】
【表2】
Figure 0004459354
【0025】
【表3】
Figure 0004459354
【0026】
冷却温度が(Tc−40)℃を上回る比較例1、加熱処理温度が(Tc−10)℃を上回る比較例2、比較例4、(Tc−30)℃未満である比較例5、冷却速度が20℃/分未満の比較例3に比べて、冷却温度、冷却速度、加熱処理温度が好適な範囲にある実施例1〜6の粒状洗剤組成物の圧壊値、流動性は良好であった。
【0027】
【発明の効果】
界面活性剤を含有する粒状物を製造する際に、上記条件における冷却・加熱処理を行うことにより、界面活性剤の結晶化が促進され、粒状物の粉体物性、例えば圧壊値、安息角が良好となる。したがって、この流動性、固化性などが改善された粒状物が提供される。

Claims (1)

  1. 界面活性剤を含有する組成物を粒状化して、界面活性剤を含有する粒状物を得る方法において、
    A)界面活性剤を含有する組成物を、該界面活性剤の水和固体から液晶への転移温度(Tc)以上の温度から、20℃/分以上の冷却速度で、(Tc−40)℃以下の温度に冷却しつつ粒状化する冷却工程と、
    B)冷却工程で得られた粒状物を(Tc−10)〜(Tc−30)℃の温度範囲になるまで加熱処理する加熱工程とを含むことを特徴とする界面活性剤を含有する粒状物の製造方法。
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