JP4457269B2 - 触媒層転写シート - Google Patents

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Description

本発明は、触媒層転写シートに関する。
燃料電池は、電解質膜の両面に触媒層を配置した構成からなり、水素及び酸素の電気化学反応により発電する。そのため、発電時に発生するのは水のみである。燃料電池は、従来の内燃機関と異なり、二酸化炭素等の環境負荷ガスを発生しないため、次世代のクリーンエネルギーシステムとして注目されている。
燃料電池は、燃料である水素ガスと酸化剤ガスである酸素により以下の反応を起こさせることにより、起電力を発生させている。
燃料極: H2 → 2H++2e-
空気極: 2H++2e-+(1/2)O2 → H2
燃料電池は、発電の際に発熱を伴い、電解質膜内の温度上昇により膜内の含水量が低下し、そのためにイオン伝導性が低下する。
燃料極は、電解質膜のドライアップを防ぐための水分保持性(親水性)と、H2の吸着サイトを確保するためのある程度の撥水性を有していることが必要である。
一方、空気極側では電池反応に伴って水を生成している。この水は、逆浸透により燃料極側へ水分を補給する役目を果たすが、高電流密度域での多量の水分発生等により、空気極のO2吸着サイトを埋めてしまいフラッディングを起こす原因となる。このため、空気極は、O2の吸着サイトを確保するための撥水性を備えていることが必要となる。
このような観点から、空気極に適度の撥水性を付与するために、例えば、電極−電解質膜接合体において、固体高分子電解質膜上に電極触媒層が形成されている部分と電極触媒層が形成されていない部分とを設ける方法(例えば、特許文献1等)、(2)触媒層を複数個に分割し、分割した複数の触媒層は少なくとも2種類以上の親水性の異なる材料からなり、触媒層と触媒層の隙間にはフッ素樹脂等からなる撥水剤を充填する方法(例えば、特許文献2等)等が提案されている。
また、燃料極に適度の親水性を付与するために、(3)カーボンペーパー等のガス拡散層表面に酸化チタン等の光触媒性親水性層を設ける方法(例えば、特許文献3等)、(4)多孔質プレート中に酸化チタン等の親水性材料を充填する方法(例えば、特許文献4等)等が提案されている。
しかしながら、これらの特許文献に記載されている燃料電池では、親水性及び撥水性の双方に優れるという相反する要求を同時に解決することは困難である。従って、上記(1)〜(4)の方法では、所望の電池性能を備えた燃料電池を製造し得ない。
特開平5−190184号公報(請求の範囲) 特開2003−077480号公報(請求の範囲) 特開2002−093433号公報(請求の範囲) 特表2003−508885号公報(請求の範囲)
本発明の課題は、優れた親水性及び撥水性を兼備する触媒層−電解質膜接合体を製造するための、触媒層転写シートを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねてきた。その結果、基材シート上に、親水性領域と撥水性領域とを有するガス及び液体の透過層を形成し、更に該透過層の上に白金含有触媒層を形成した触媒層転写シートを用い、該転写シートの触媒層を固体電解質膜に転写することにより、所望の触媒層−電解質膜接合体が得られることを見い出した。本発明は、斯かる知見に基づき完成されたものである。
1.本発明は、基材シートの一方面上にガス及び液体の透過層が形成され、更に該透過層上に白金含有触媒層が形成された触媒層転写シートであって、前記透過層は、親水性領域と撥水性領域とを有し、且つ、該透過層には、複数個の親水性領域が撥水層領域を挟んで一定間隔で存在しており、前記白金含有触媒層が、透過層の親水性領域上に形成されている、触媒層転写シートを提供する。
2.本発明は、前記透過層が、オルガノポリシロキサンを含有する層である上記1に記載の転写シートを提供する。
3.本発明は、前記オルガノポリシロキサンが、フルオロアルキル基を含有するポリシロキサンである上記2に記載の転写シートを提供する
.本発明は、(i)基材シートの一方面上に撥水性材料層を形成する工程、(ii)撥水性材料層に光触媒含有層を接触させ、光触媒含有層を通じて撥水性材料層に光照射する工程、及び(iii)光照射後の撥水性材料層(透過層)上に白金含有触媒層を形成する工程を備えた、触媒層転写シートの製造方法を提供する。
本発明の触媒層転写シートは、基材シートの一方面上に、親水性領域と撥水性領域とを有するガス及び液体の透過層が形成され、更に該透過層の上に白金含有触媒層が形成されている。
本発明の触媒層転写シートの一実施態様を示す平面図を図1に、そのA−A線断面図を図2に示す。図1及び図2において、1は基材シート、2は透過層、3は親水性領域、4は撥水性領域、5は白金含有触媒層である。
図2によると、親水性領域3は、白金含有触媒層5と接する側の透過層表層部に形成されている。
本発明の他の一実施態様を示す、触媒層転写シートの断面図を図3に示す。図3によると、親水性領域3は、白金含有触媒層5と接する側の透過層表層部から、基材シート1と接する側の透過層表層部までの全体に亘って形成されている。
基材シート
基材シートとしては、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリパルバン酸アラミド、ポリアミド(ナイロン)、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテル・エーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレート等の高分子フィルムを挙げることができる。
また、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の耐熱性フッ素樹脂を用いることもできる。
更に、基材シートは、高分子フィルム以外に、アート紙、コート紙、軽量コート紙等の塗工紙、ノート用紙、コピー用紙等の非塗工紙等の紙であってもよい。
基材シートの厚さは、取り扱い性及び経済性の観点から、通常6〜100μm程度、好ましくは6〜30μm程度、より好ましくは6〜15μm程度とするのがよい。
従って、基材シートとしては、安価で入手が容易な高分子フィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレート等がより好ましい。
ガス及び液体の透過層
ガス及び液体の透過層は、親水性領域と撥水性領域とを有している。
本発明の透過層の形成方法について、図面を引用しつつ説明する。
図4は、本発明の透過層の形成方法について概略を示す図面である。
図4(a)中のAは、基材シート1の一方面全体に撥水性材料層2’が形成された積層体であり、Bは、基材6の一方面全体に光触媒層7が形成された積層体である。
積層体Aの撥水性材料層側と積層体Bの光触媒層とが対面するように、積層体Aと積層体Bとを配置し、積層体Bの反対側から、フォトマスク8を介して積層体Aに向かって光照射する(図4(b))。
撥水性を有する材料層に、光触媒含有層を介してエネルギー照射(光照射)すると、光触媒の作用により、光照射された撥水性材料表面層の濡れ性が変化し、該材料層の光照射部分に親水性領域が形成される(図4(c))。
フォトマスク8は、図4において、光を透過する部分9と光を透過しない部分10とからなっているが、図5に示すように、光を透過する層9’の一方面の一部に光遮断層10’が形成されていてもよい。
フォトマスク8の基材としては、公知のものを広く使用できる。フォトマスクの基材としては、例えば、ステンレス板等の金属基板をエッチングして物理的に孔を形成したもの、アルミニウム等の金属箔を積層したフィルムを部分的に打ち抜いたもの、フィルムに部分的に金属蒸着を施したもの等を挙げることができる。
本発明のガス及び液体の透過層2は、このようにして親水性領域3と撥水性領域4とが形成されている。
光照射時の光照射条件によっては、光照射された撥水性材料の表面層だけでなく、撥水性材料層内部まで濡れ性が変化し、撥水性材料層の表面層及び内部の全体に親水性領域が形成される。
撥水性材料層
撥水性材料層2’に用いられる材料としては、露光により接触する光触媒含有層中の光触媒により濡れ性が変化する材料であって、且つ光触媒の作用により劣化、分解し難い主鎖を有するものである限り、公知のものを広く使用できる。このような材料としては、例えば、オルガノポリシロキサンを挙げることができる。
オルガノポリシロキサンとしては、例えば、(1)ゾルゲル反応等によりハロゲノシラン、アルコキシシラン等を加水分解、重縮合して大きな強度を発揮するオルガノポリシロキサン、(2)撥水牲及び撥油性に優れた反応性シリコーンを架橋したオルガノポリシロキサン等を挙げることができる。
上記(1)のオルガノポリシロキサンとしては、一般式:
nSiX(4-n) (A)
(ここで、Yはアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アミノ基、フェニル基又はエポキシ基を示し、Xはアルコキシ基、アセチル基又はハロゲンを示す。nは0〜3の整数を示す。)
で表される珪素化合物の1種もしくは2種以上の加水分解縮合物又は共加水分解縮合物であるオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
上記Yで示される各基の炭素数は1〜20の範囲内であることが好ましく、また、Xで示されるアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
本発明においては、オルガノポリシロキサンが、フルオロアルキル基を含有するオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
フルオロアルキル基を含有するオルガノポリシロキサンとしては、公知のフッ素系シランカップリング剤を広く使用でき、その具体例としては、例えば、下記に示すフルオロアルキルシランの1種もしくは2種以上の加水分解縮合物又は共加水分解縮合物が挙げられる。
CF3(CF23CH2CH2Si(OCH33
CF3(CF25CH2CH2Si(OCH33
CF3(CF27CH2CH2Si(OCH33
CF3(CF29CH2CH2Si(OCH33
(CF32CF(CF24CH2CH2Si(OCH33
(CF32CF(CF26CH2CH2Si(OCH33
(CF32CF(CF28CH2CH2Si(OCH33
CF3(C64)C24Si(OCH33
CF3(CF23(C64)C24Si(OCH33
CF3(CF25(C64)C24Si(OCH33
CF3(CF27(C64)C24Si(OCH33
CF3(CF23CH2CH2SiCH3(OCH32
CF3(CF25CH2CH2SiCH3(OCH32
CF3(CF27CH2CH2SiCH3(OCH32
CF3(CF29CH2CH2SiCH3(OCH32
(CF32CF(CF24CH2CH2SiCH3(OCH32
(CF32CF(CF26CH2CH2SiCH3(OCH32
(CF32CF(CF28CH2CH2SiCH3(OCH32
CF3(C64)C24SiCH3(OCH32
CF3(CF23(C64)C24SiCH3(OCH32
CF3(CF25(C64)C24SiCH3(OCH32
CF3(CF27(C64)C24SiCH3(OCH32
CF3(CF23CH2CH2Si(OCH2CH33
CF3(CF25CH2CH2Si(OCH2CH33
CF3(CF27CH2CH2Si(OCH2CH33;及び
CF3(CF29CH2CH2Si(OCH2CH33
上記のようなフルオロアルキル基を含有するオルガノポリシロキサンを撥水性材料として使用すると、該材料にエネルギー(光)が照射された際、該材料に接触する光触媒含有層中の光触媒の作用により、フルオロアルキル基のフルオロカーボン鎖が分解除去され、Si−OH結合が形成される。その結果、撥水性材料層のエネルギー照射部分は親水性になる。
また、上記の(2)の反応性シリコーンとしては、下記一般式で表される骨格をもつ化合物を挙げることができる。
Figure 0004457269
(ここで、mは2以上の整数(好ましくは2〜20の整数)を示す。R1及びR2は、それぞれ炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基、アルケニル基、アリール基又はシアノアルキル基を示す。)
1及びR2で示されるアルケニル基の具体例としては、例えばビニル基等が、アリール基の具体例としては、例えばフェニル基、ハロゲン置換フェニル基等が挙げられる。
1及びR2がメチル基である反応性シリコーンは、表面エネルギーが最も小さくなる(撥水性が最も大きくなる)ので好ましく、モル比でメチル基が60%以上であることが好ましい。また、モル比で全体の40%以下がビニル基、フェニル基又はハロゲン置換フェニル基である反応性シリコーンが好ましい。
上記一般式(B)で表される反応性シリコーンの鎖末端及び/又は側鎖には、1個又は2個以上の反応性基を有する。反応性基の具体例を、以下に示す。
Figure 0004457269
[Rは炭素数10以下の炭化水素鎖を示す。]
上記(2)の撥水牲及び撥油性に優れた反応性シリコーンを架橋したオルガノポリシロキサンは、例えば、上記反応性シリコーンを公知の方法に従って架橋させることにより製造される。
本発明においては、上記(2)のオルガノポリシロキサンに、ジメチルポリシロキサンのような架橋反応をしない安定なオルガノシリコーン化合物を混合して使用してもよい。
本発明においては、このようにオルガノポリシロキサン等の種々の材料を撥水性材料層に用いることができるが、上述したように、撥水性材料層にフッ素を含有させることが、撥水性材料層の撥水性向上に効果的である。従って、光触媒の作用により劣化又は分解し難い材料にフッ素を含有させる、具体的にはオルガノポリシロキサンにフッ素を含有させて撥水性材料層とすることが好ましい。
このように、オルガノポリシロキサンにフッ素を含有させる方法としては、(i)通常高い結合エネルギーを有する主剤に対し、フッ素化合物を比較的弱い結合エネルギーで結合させる方法、(ii)比較的弱い結合エネルギーで結合されたフッ素化合物を撥水性材料層に混入させる方法等を挙げることができる。このような方法でフッ素を導入することにより、エネルギーが照射された場合に、まず結合エネルギーが比較的小さいフッ素−炭素結合部位が切断され、これによりフッ素を撥水性材料層中から除去することができる。
上記(i)の方法としては、上記オルガノポリシロキサンにフルオロアルキル基を置換基として導入する方法等を挙げることができる。
具体的には、Yがフルオロアルキル基を示す一般式(A)の珪素化合物を原料化合物として用い、ゾルゲル反応等によりハロゲノシラン、アルコキシシラン等を加水分解、重縮合することにより、フルオロアルキル基を有するオルガノポリシロキサンを製造することができる。
Yがフルオロアルキル基を示す一般式(A)の珪素化合物としては、フルオロアルキル基を有するものである限り公知のものを広く使用できる。一般式(A)の珪素化合物には、フルオロアルキル基が少なくとも1個含まれていればよい。フルオロアルキル基の炭素数は、通常4〜30、好ましくは6〜20、より好ましくは6〜16、更に好ましくは6〜8である。
本発明においては、上記フルオロアルキル基を有する珪素化合物をフルオロアルキル基を有していない珪素化合物と混合して用い、これらの共加水分解縮合物を本発明のオルガノポリシロキサンとして用いてもよい。また、フルオロアルキル基を有する珪素化合物の1種又は2種以上を用い、これらの加水分解縮合物又は共加水分解縮合物を本発明のオルガノポリシロキサンとして用いてもよい。
このようにして得られるフルオロアルキル基を有するオルガノポリシロキサンにおいては、このオルガノポリシロキサンを構成する珪素化合物の内、上記フルオロアルキル基を有する珪素化合物が0.01モル%以上、好ましくは0.1モル%以上含まれていることが好ましい。
上記フルオロアルキル基を有する珪素化合物が0.01モル%以上含まれていると、撥水性材料層上の撥水性を高くすることができ、エネルギーを照射して親水性領域とした部分との濡れ性の差異を大きくすることができるので、有利である。
また、上記一般式(B)で表される反応性シリコーンを架橋したオルガノポリシロキサンにフッ素を含有させる場合には、一般式(B)におけるR1及びR2のいずれか又は両方にフルオロアルキル基等のフッ素含有基を導入すればよい。
上記(ii)の方法で使用されるフッ素化合物は、低分子量及び高分子量のいずれでもよい。低分子量のフッ素化合物としては、例えば、フッ素系の界面活性剤等が挙げられる。高分子量のフッ素化合物としては、例えば、撥水性材料との相溶性の高いフッ素樹脂等が挙げられる。
本発明の撥水性材料層には、更に界面活性剤を含有させることができる。使用できる界面活性剤としては、具体的には、日光ケミカルズ(株)製のNIKKOL BL、BC、BO、BBの各シリーズ等の炭化水素系界面活性剤、デュポン社製のZONYL FSN、FSO、旭硝子(株)製サーフロンS−141、145、大日本インキ化学工業(株)製メガファックF−141、144、ネオス(株)製のフタージェントF−200、F251、ダイキン工業(株)製のユニダインDS−401、402、スリーエム(株)製フロラードFC−170、176等のフッ素系ないしはシリコーン系の非イオン界面活性剤等を挙げることかできる。また、非イオン界面活性剤の代わりに、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤又は両性界面活性剤を用いることもできる。
本発明の撥水性材料層には、上記界面活性剤の他にも、ポリビニルアルコール、不飽和ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ジアリルフタレート、エチレンプロピレンジエンモノマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリベンゾイミダゾール、ポリアクリルニトリル、ポリサルファイド、ポリイソプレン等のオリゴマーないしポリマー等を含有させることができる。
撥水性材料層は、オルガノポリシロキサンを必要に応じて界面活性剤等の他の添加剤と共に溶剤中に分散して塗布液を調製し、この塗布液をガス拡散電極上に塗布することにより形成することができる。使用される溶剤としては、例えば、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系の有機溶剤が好ましい。塗布は、例えば、スピンコート、スプレーコート、ディップコート、ロールコート、ビードコート等の公知の塗布方法により行うことができる。
上記塗布液に紫外線硬化型の成分(例えば、ベンゾフェノン、アセトフェノン、アントラキノン、ナフトキノン、アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルスルフィド等)が含有されている場合、該塗布液に紫外線を照射して硬化処理を行うことにより、撥水性材料層を形成させることができる。
本発明において、撥水性材料層の厚みは、光触媒による撥水性材料層における親水性領域の形成速度等の観点から、0.001〜1μmが好ましく、0.01〜0.1μmがより好ましい。
本発明において、上記撥水性材料を用いることにより、該撥水性材料と接触する光触媒含有層中の光触媒の作用により、上記撥水性材料に含まれる有機基の酸化、分解等により、該撥水性材料の露光部分が親水性に変化し、未露光部との濡れ性に大きな差異を生じさせることができる。
なお、本発明の撥水性材料層は、上述したように光触媒の作用により濡れ性が変化する層であれば特に限定されるものではないが、撥水性材料層に光触媒を含有していないことが好ましい。撥水性材料層に光触媒が含まれていなければ、その後、撥水性材料層上に白金触媒層を形成して用いた場合に、経時的な劣化を心配する必要がなく、長期間に亘って問題なく使用することが可能になる。
本発明のガス及び液体の透過層は、上記撥水性材料層に親水性領域を形成させることにより得られる。
例えば、本発明のガス及び液体の透過層は、撥水性材料層に光触媒含有層を接触させ、光触媒含有層を通じて撥水性材料層に光照射することにより製造される。
光触媒含有層
本発明に用いられる光触媒含有層は、光触媒含有層中の光触媒が、接触する撥水性材料層の濡れ性を変化させるような構成であれば、特に限定されるものではない。光触媒含有層は、光触媒とバインダーとから構成されているものであってもよいし、光触媒のみで構成されていてもよい。また、光触媒含有層表面の濡れ性は、親水性及び撥水性のいずれであってもよい。
光触媒含有層に含まれる光触媒としては、光半導体として知られる光触媒を広く使用でき、例えば、二酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化ビスマス(Bi23)、酸化鉄(Fe23)等を挙げることができる。これら光触媒は、1種単独で又は2種以上を混合して使用される。
本発明においては、バンドギャップエネルギーが高く、化学的に安定で毒性もなく、入手が容易な二酸化チタンを好適に使用できる。
二酸化チタンには、アナターゼ型とルチル型とがあり、本発明ではいずれのタイプでも使用することができる。アナターゼ型の二酸化チタンがより好ましい。アナターゼ型二酸化チタンは励起波長が380nm以下にある。
このようなアナターゼ型二酸化チタンとしては、より具体的には、塩酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(石原産業(株)製のSTS−02(平均粒径7nm)、石原産業(株)製のST−K01)、硝酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(日産化学(株)製のTA−15(平均粒径12nm))等を挙げることができる。
光触媒の粒径が小さいほど光触媒反応が効率よく行われるので、粒径の比較的小さな光触媒を用いるのが好ましい。光触媒の平均粒径は、50nm以下が好ましく、20nm以下がより好ましい。ここで、平均粒径とは、全体の粒子径に対して累積50%に相当する粒子径をいう。
光触媒含有層に含まれるバインダーとしては、バインダーの主骨格が上記光触媒の光励起により分解されないような高い結合エネルギーを有するものが好ましく、例えば、上記撥水性材料として用いられるオルガノポリシロキサンと同一のものを使用できる。
また、バインダーとして無定形シリカ前駆体を用いることができる。無定形シリカ前駆体としては、一般式 SiX4(Xは前記に同じ)で表される珪素化合物、又はそれらの加水分解物であるシラノール、或いは、平均分子量3000以下のポリシロキサン等を好ましく例示できる。
一般式 SiX4 で表される珪素化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン等が挙げられる。
バインダーを用いた場合の光触媒含有層中の光触媒の含有量は、通常5〜60重量%、好ましくは20〜40重量%の範囲である。
光触媒のみからなる光触媒含有層の形成方法としては、例えば、光触媒が二酸化チタンの場合は、基材(例えば、石英ガラス、フォトマスク基板等)上に無定形チタニアを形成し、次いで焼成により結晶性チタニアに相変化させる方法等が挙げられる。無定形チタニアは、例えば四塩化チタン、硫酸チタン等のチタンの無機塩を加水分解及び脱水縮合するか、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン等の有機チタン化合物を酸存在下において加水分解及び脱水縮合することにより、製造される。この無定形チタニアは、次いで、400℃〜500℃における焼成によってアナターゼ型チタニアに、また、600℃〜700℃の焼成によってルチル型チタニアに変化する。
また、光触媒のみからなる光触媒含有層は、例えば、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法等の真空製膜法を用いことにより形成することができる。真空製膜法により光触媒含有層を形成することにより、均一な膜で且つ光触媒のみを含有する光触媒含有層とすることが可能であり、これにより撥水性材料層上の濡れ性を均一に変化させることが可能であり、更に光触媒含有層が光触媒のみからなることから、バインダーを用いる場合と比較して撥水性材料層上の濡れ性を効率的に変化させることが可能となる。
光触媒及びバインダーとしてオルガノポリシロキサンを含む光触媒含有層は、光触媒及びバインダーを必要に応じて他の添加剤と共に適当な溶剤中に分散して塗布液を調製し、この塗布液を基材上に塗布することにより形成することができる。使用される溶剤としては、例えば、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系の有機溶剤が好ましい。塗布は、スピンコート、スプレーコート、ディッブコート、ロールコート、ビードコート等の公知の塗布方法により行うことができる。
また、バインダ−として紫外線硬化型の成分を含有している場合、光触媒及びバインダーを必要に応じて他の添加剤と共に適当な溶剤中に分散して塗布液を調製し、この塗布液を基材上に塗布後、これに紫外線を照射して硬化処理を行うことにより光触媒含有層を形成することかできる。
光触媒及びバインダーとして無定形シリカ前駆体を含む光触媒含有層は、光触媒の粒子と無定形シリカ前駆体とを非水性溶媒中に均一に分散させ、基材上に空気中の水分により加水分解させてシラノールを形成させた後、常温で脱水縮重合することにより光触媒含有層を形成できる。シラノールの脱水縮重合を100℃以上で行えば、シラノールの重合度を大きくでき、光触媒含有層の膜表面の強度を向上できる。
光触媒含有層に含まれるバインダーとしては、上記で述べたバインダーを1種又は2種以上混合して使用できる。
光触媒含有層には、上記光触媒、バインダーの他に、界面活性剤を含有させることができる。界面活性剤としては、具体的には、日光ケミカルズ(株)製のNIKKOL BL、BC、BO、BBの各シリーズ等の炭化水素系の非イオン界面活性剤、デュポン社製のZONYL FSN、FSO、旭硝子(株)製サーフロンS−141、145、大日本インキ化学工業(株)製のメガファックF−141、144、ネオス(株)製のフタージェントF−200、F251、ダイキン工業(株)製のユニダインDS−401、402、スリーエム(株)製のフロラードFC−170、176等のフッ素系又はシリコーン系の非イオン界面活性剤等を挙げることかできる。また、非イオン界面活性剤の代わりに、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤を用いることもできる。
光触媒含有層には、上記の界面活性剤の他にも、ポリビニルアルコール、不飽和ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ジアリルフタレート、エチレンプロピレンジエンモノマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリベンゾイミダゾール、ポリアクリルニトリル、ポリサルファイド、ポリイソプレン等のオリゴマーないしポリマー等を含有させることができる。
光触媒含有層が光触媒のみからなる場合は、撥水性材料層上の濡れ性の変化効率が向上し、処理時間の短縮化等のコスト面で有利である。一方、光触媒含有層が光触媒及びバインダーを含有している場合は、光触媒含有層の形成が容易であるという利点を有する。
光触媒含有層7は、基材6上の全面に形成されていてもよいし(図4(a))、基材1上の全面ではなく、基材6上の一部にパターン状に形成されていてもよい(図6)。
この光触媒含有層のパターニング方法は、特に限定されるものではないが、例えばフォトリソグラフィー法等により行うことが可能である。
本発明では、光触媒含有層が形成される基材としてフォトマスク基材を用いてもよい。光触媒含有層が形成されたフォトマスク基材を用いると、本発明ガス拡散電極の製造工程を簡略化でき、有利である。この際に使用されるフォトマスク基材は、通常、フィルムに部分的に金属蒸着を施したものである。
斯かるフォトマスク基材の一方面に光触媒層を形成させた積層体を、後述するように該積層体の光触媒層側を撥水性材料層と接触させ、フォトマスク基材側からエネルギー(光)を照射すると、撥水性材料層を簡易に親水性領域及び撥水性領域を有する透過層に変換することができる。
光触媒含有層7が基材6上の一部にパターン状に形成されている場合には、積層体Bの基材側から基材全面に亘って光照射しても、光触媒含有層7と接する撥水性材料層2’の部分だけ親水性領域に変換されるので、フォトマスクを使用しなくてもよい(図7)。
光触媒含有層と撥水性材料層との接触
撥水性材料層2’に光触媒含有層7を接触させ、光触媒含有層側からエネルギー(光)を照射すると、撥水性材料層の光触媒含有層と接触している部分の化学的性質が撥水性から親水性に変化する。
光触媒含有層における光触媒の作用機構については、未だ解明されていないが、光の照射によって生成したキャリアが、近傍の化合物との直接反応、又は、酸素及び水の存在下で生じた活性酸素種によって、有機物の化学構造に変化を及ぼすものと考えられる。本発明においては、このキャリアが光触媒含有層と接触している撥水性材料層中の化合物になんらかの作用をするものと推察される。
本発明においては、エネルギー照射時に光触媒含有層と撥水性材料層とが接触するように配置することが重要である。
本発明において、接触とは、実質的に光触媒の作用が撥水性材料層表面に及ぶような状態で配置された状態をいうこととし、実際に物理的に接触している状態の他、所定の間隔を隔てて光触媒含有層と撥水性材料層とが配置された状態をも含む概念とする。
ここで、上記所定の間隔としては、具体的には、通常0.2μm〜10μm、好ましくは1μm〜5μmの範囲内である。
光触媒含有層と撥水性材料層表面とを所定の間隔で離して配置することにより、酸素、水及び光触媒作用により生じた活性酸素種が脱着し易くなるので、好ましい。上記範囲より光触媒含有層と撥水性材料層との間隔を離して配置した場合は、生じた活性酸素種が濡れ性変化層に届き難くなり、濡れ性の変化速度が遅くなる場合がある。
本発明においては、このような接触状態は、少なくとも露光の間だけ維持されていればよい。
極めて狭い間隙を均一に形成して光触媒含有層と撥水性材料層とを配置する方法としては、例えばスペーサを用いる方法を挙げることができる。スペーサを用いることにより、均一な間隙を形成することができると共に、スペーサが接触する部分は、光触媒の作用が撥水性材料層表面に及ばないことから、スペーサを所望する親水性領域のパターンと同一のパターン形状とすることにより、撥水性材料層上に所定の親水性領域パターンを形成することができる。
本発明においては、このようなスペーサを一つの部材として形成してもよいが、撥水性材料層上に親水性領域を簡易に形成させる観点から、基材上に形成された光触媒含有層の表面にスペーサを形成することが好ましい。
スペーサは、光触媒の作用が及ばないように撥水性材料層表面を保護する作用を有していれば足りるので、照射されるエネルギーを遮蔽する機能を有していない材料から構成されていてもよい。
接触部分へのエネルギー照射
撥水性材料層と光触媒含有層とが接触している状態で、光触媒含有層側からエネルギー照射が行われる。
本発明でいうエネルギー照射(露光)とは、光触媒含有層による撥水性材料層表面の濡れ性を変化させることが可能ないかなるエネルギー線の照射をも含む概念であり、可視光の照射に限定されるものではない。
通常このような露光に用いる光の波長は、400nm以下の範囲、好ましくは380nm以下の範囲から適宜設定されるが、これに限定されるものではない。
露光に使用される光源としては、公知のものを広く使用でき、例えば、水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エキシマランプ、その他種々の光源を挙げることができる。
露光に際してのエネルギーの照射量は、撥水性材料層表面が光触媒の作用により撥水性材料層表面の濡れ性の変化が行われるのに十分な照射量とする。
この際、光触媒を加熱しながら露光することにより、光触媒の感度を上昇させことが可能となり、効率的な濡れ性の変化を行うことができる点で好ましい。具体的には30℃〜80℃の範囲内で加熱することが好ましい。
使用される光触媒層が、図6に示すように基材上の一部にパターン状に形成されている場合には、これを図7に示すように撥水性材料層2’面上に配置し、エネルギーを光触媒層を含む基材全面に亘って照射すればよい。
使用される光触媒層が、図4に示すように基材上の全面に形成されている場合には、所望の形状を有するフォトマスクを介して、エネルギーを光触媒層に照射すればよい。或いは、フォトマスクを使用することなく、エキシマ、YAG等のレーザーを用いてパターン状に描画照射することも可能である。また、その際に、必要に応じて上述した所望の形状を有するスペーサを用いてもよい。
エネルギーの照射方向は、上記光触媒含有層と撥水性材料層とが接触する部分にエネルギーが照射されるものであれば、いかなる方向から照射されてもよく、また、照射されるエネルギーも特に平行光等の平行なものに限定されない。
撥水性材料層に、光触媒含有層を介して光照射すると、光触媒の作用により、光照射された撥水性材料層表面の濡れ性が変化し、該材料層の光照射部分に親水性領域が形成される。このようにして、親水性領域と撥水性領域とを有するガス及び液体の透過層が製造される。
本発明の透過層には、複数個の親水性領域が撥水性領域を挟んで一定間隔で存在しているのが好ましい。
白金含有触媒層
上記透過層上に形成される白金含有触媒層(カソード触媒層及びアノード触媒層)は、公知のものである。
触媒層は、触媒を担持させた炭素粒子及び水素イオン伝導性高分子電解質を含有する。
触媒としては、例えば白金、白金化合物等が挙げられる。白金化合物としては、例えば、ルテニウム、パラジウム、ロジウム、ニッケル、モリブデン、イリジウム、鉄等からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属と白金との合金等が挙げられる。
カソード触媒層に含まれる触媒は、通常、白金であり、アノード触媒層に含まれる触媒は、通常、上記金属と白金との合金である。
水素イオン伝導性高分子電解質としては、例えば、パーフルオロスルホン酸系のフッ素イオン交換樹脂、より具体的には、炭化水素系イオン交換膜のC−H結合をフッ素で置換したパーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマー(PFS系ポリマー)等が挙げられる。電気陰性度の高いフッ素原子を導入することで、化学的に非常に安定し、スルホン酸基の解離度が高く、高いイオン伝導性が実現できる。このような水素イオン伝導性高分子電解質の具体例としては、デュポン社製の「Nafion」、旭硝子(株)製の「Flemion」、旭化成(株)製の「Aciplex」、ゴア(Gore)社製の「Gore Select」等が挙げられる。
電解質膜上に触媒層を形成させるに当たっては、触媒を担持させた炭素粒子及び水素イオン伝導性高分子電解質を適当な溶剤に混合、分散してペースト状にしておき、形成される触媒層が所望の層厚になるように、このペーストを公知の方法に従い電解質膜上に塗布するのがよい。
溶剤としては、例えば、各種アルコール類、各種エーテル類、各種ジアルキルスルホキシド類、水又はこれらの混合物等が挙げられる。
これら溶剤の中でも、アルコール類が好ましい。アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール等の炭素数1〜4の一価アルコール、各種の多価アルコール等が挙げられる。
ペーストの塗布方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ナイフコーター、バーコーター、スプレー、ディップコーター、スピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スクリーン印刷、インクジェット法等の一般的な方法を適用できる。
斯かるペーストを塗布した後、乾燥することにより、触媒層が形成される。乾燥温度は、通常40〜100℃程度、好ましくは60〜80℃程度である。乾燥時間は、乾燥温度にもよるが、通常5分〜2時間程度、好ましくは30分〜1時間程度である。
触媒層の厚さは、通常10〜200μm程度、好ましくは10〜100μm程度、より好ましくは15〜50μm程度がよい。
尚、上記ペーストは、透過層の親水性領域上に良好に付着する一方、透過層の撥水性領域上に付着し難い性質を有しているため、白金含有触媒層を透過層の親水性領域上に容易に形成することができる。
上記透過層に、複数個の親水性領域が撥水性領域を挟んで一定間隔で存在している場合には、前記透過層上に、複数個の白金含有触媒層が一定間隔で形成された、本発明の転写シートを製造することができる。
本発明の転写シートは、例えば、
(i)基材シートの一方面上に撥水性材料層を形成する工程、
(ii)撥水性材料層に光触媒含有層を接触させ、光触媒含有層を通じて撥水性材料層に光照射する工程、及び
(iii)光照射後の撥水性材料層(透過層)上に白金含有触媒層を形成する工程
を経て製造される。
触媒層−電解質膜積層体
本発明の触媒層が積層された電解質膜(触媒層−電解質膜積層体)は、例えば本発明転写シートの触媒層面が電解質膜面に対面するように転写シートを配置し、加圧した後、該転写シートの基材を剥離することにより製造される。この操作を2回繰り返すことにより、触媒層面が電解質膜の両面に積層された触媒層−電解質膜積層体が製造される。
作業性を考慮すると、触媒層面を電解質膜の両面に同時に積層するのがよい。この場合には、例えば、本発明転写シートの触媒層面が電解質膜の両面に対面するように転写シートを配置し、加圧した後、該転写シートの基材を剥離すればよい。
使用される電解質膜は、公知のものである。電解質膜の膜厚は、通常20〜250μm程度、好ましくは20〜80μm程度である。電解質膜の具体例としては、デュポン社製の「Nafion」膜、旭硝子(株)製の「Flemion」膜、旭化成(株)製の「Aciplex」膜、ゴア(Gore)社製の「Gore Select」膜等が挙げられる。
加圧レベルは、転写不良を避けるために、通常0.5〜20Mpa程度、好ましくは1〜10Mpa程度がよい。また、この加圧操作の際に、転写不良を避けるために、加圧面を加熱するのが好ましい。加熱温度は、電解質膜の破損、変性等を避けるために、通常200℃以下、好ましくは150℃以下がよい。
本発明の触媒層−電解質膜積層体の一例を図8に示す。また、本発明の触媒層−電解質膜積層体の他の一例を図9に示す。
電極−電解質膜接合体
本発明の電極−電解質膜接合体は、触媒層−電解質膜積層体の両面に電極基材を配置し、加圧することにより製造される。
電極基材は、公知であり、燃料極、空気極を構成する各種の電極基材を使用できる。
加圧レベルは、通常0.1〜100Mpa程度、好ましくは5〜15Mpa程度がよい。この加圧操作の際に加熱するのが好ましく、加熱温度は通常120〜150℃程度でよい。
本発明の電極−電解質膜接合体の一例を図10に示す。
燃料電池
本発明の燃料電池は、例えば、次のようにして製造される。
例えば、本発明の燃料電池は、
(1)本発明の転写シートの触媒層面が固体電解質膜の片面又は両面に対面するように転写シートを配置し、加圧した後、該転写シートの基材を触媒層面から剥離することにより触媒層−電解質膜積層体を得る工程、
(2)上記(1)工程で得られる触媒層−電解質膜積層体の両面に電極基材を配置し、加圧することにより電極−電解質膜接合体を得る工程、及び
(3)上記(2)工程で得られる電極−電解質膜接合体を用いて燃料電池を得る工程
を経て製造される。
本発明は、上記電極−電解質膜接合体を組み込んだ燃料電池を提供する。
本発明によれば、優れた親水性及び撥水性を兼備する触媒層−電解質膜接合体を製造するための、触媒層転写シートを提供できる。
本発明の触媒層転写シートを用いることにより、優れた親水性及び撥水性を兼備する触媒層−電解質膜接合体を容易に製造することができる。
本発明の触媒層転写シートから製造される触媒層−電解質膜接合体は、優れた親水性及び撥水性を兼備し、該接合体から、所望の性能を取り出すことのできる燃料電池を製造することができる。
以下に実施例を掲げて、本発明を一層明らかにする。
実施例1
透過性層の形成
1.光触媒含有層の作成
テトラメトキシシラン(GE東芝シリコーン(株)製のTSL8114)5g及び0.05規定塩酸2.5gを混合し、24時間攪拌した。得られた溶液0.1gに、光触媒無機コーティング剤(石原産業(株)製のST−K01)50gを混合し、1時間常温で撹拌した。次いでこの溶液をイソプロピルアルコールを用いて2倍に希釈し、光触媒含有層形成用組成物とした。
開口部のパターンは、50×50mmのマスクで開口率を80%とし、パターン幅2.00mm、パターンピッチを2.25mmとした。パターンが形成されたフォトマスク基板上に、前記光触媒含有層形成用組成物をスピンコーターにより塗布し、その後、150℃で10分間の乾燥処理を行うことにより、厚さ0.15μmの光触媒含有層を形成した。
2.撥水性材料層の作成
フルオロアルキルシラン(GE東芝シリコーン(株)製のTSL8233)0.4g、テトラメトキシシラン(GE東芝シリコーン(株)製のTSL8114)5g及び0.05規定塩酸2.5gを混合し、8時間攪拌した。この溶液をイソプロピルアルコールを用いて100倍に希釈し、撥水性材料層形成用組成物とした。
次に、ポリエチレンテレフタレート(東洋紡績(株)製、E3150、厚さ12μm)に、前記撥水性材料層形成用組成物をスピンコーターにより塗布し、その後、150℃で10分間の乾燥処理を行うことにより、厚さ0.1μmの撥水性材料層を形成した。
3.透過層の作成
前記1の光触媒含有層面と前記2の撥水性材料層面とを5μmのギャップを設けて配置し、フォトマスク側から超高圧水銀ランプ(波長254nm、10mW/cm2)にて露光した。このとき、撥水性材料層上に、上記フォトマスクのパターンと同一パターンの親水性領域が形成された。撥水性材料層(透過層)上に、水の接触角が10°以下の親水性領域を形成するのに30秒要した。
白金含有触媒層の形成
カソード触媒層形成用インキ(ペースト)は、白金担持触媒(Pt:30wt%、田中貴金属工業製のTEC10V30E)10g、5wt%ナフィオン溶液(デュポン社製、溶剤プロパノール)40g及びイソプロパノール(和光純薬(株)製)40gを分散機にて攪拌混合することにより調製した。
アノード触媒層形成用インキ(ペースト)は、白金−ルテニウム担持触媒(田中貴金属工業製のTEC66E50)10g、5wt%ナフィオン溶液(デュポン社製、溶剤プロパノール)40g及びイソプロパノール(和光純薬(株)製)40gを分散機にて攪拌混合することにより調製した。
撥水性領域及び親水性領域を有する透過層上の親水性領域のみに、スクリーン印刷にて、アノード触媒層の乾燥後の厚さが30μmとなるように、アノード触媒層形成用インキ塗布し、100℃で10分間乾燥して、本発明の転写シート(アノード触媒層転写シート)を製造した。該転写シートは、ポリエチレンテレフタレートの一方面上に136個の同一形状のアノード触媒層(大きさ10×15mm)が、縦方向及び横方向に一定の間隔(1mm)で形成されていた。
また、撥水性領域及び親水性領域を有する透過層上の親水性領域のみに、スクリーン印刷にて、カソード触媒層の乾燥後の膜厚が30μmとなるように、カソード触媒層形成用インキ塗布し、100℃で10分間乾燥して、本発明の転写シート(カソード触媒層転写シート)を製造した。該転写シートは、ポリエチレンテレフタレートの一方面上に136個の同一形状のカソード触媒層(大きさ10×15mm)が、縦方向及び横方向に一定の間隔(1mm)で形成されていた。
燃料電池セルの作成
上記で製造したアノード触媒層転写シート及びカソード触媒層転写シートを、水素イオン伝導性電解質膜(ナフィオン117、デュポン社製、膜厚175μm)を介して、向かい合うように配置し、温度150℃、プレス厚5Mpaにてホットプレスし、アノード触媒層転写シート及びカソード触媒層転写シートからポリエチレンテレフタレートを剥離して、触媒層−電解質膜積層体を製造した。
得られた触媒層−電解質膜積層体の両面に、ガス拡散電極としてカーボンペーパー(TGP−H−090、東レ(株)製、厚さ275μm)を配置し、サンドイッチした後、熱プレスにて触媒層付固体電解質膜とカーボンペーパーとを接合することにより、燃料電池セルを製造した。
比較例1
撥水性材料層を超高圧水銀ランプ露光せず、透明層全面にアノード触媒層又はカソード触媒層を形成させる以外は、実施例1と同様にして、アノード触媒層転写シート及びカソード触媒層転写シートを製造し、更に実施例1と同様にして燃料電池セルを製造した。
試験例
実施例1又は比較例1で作成した燃料電池セルを挟み込むように、燃料供給用の流路を形成したセパレータを配置し、絶縁層を介してボルトで締め付けて評価用のスタックを作成した。次に、アノードに水素ガス、カソードに空気を供給し、初期特性を評価すると共に、1000時間の連続運転を行い、その後の電池特性と比較した。
その結果、実施例1で作成した燃料電池セルは、1000時間運転後の電池性能の低下が殆どなく、比較例1で作成した燃料電池セルに比べ良好な結果を示した。
図1は、本発明の触媒層転写シートの一実施態様を示す平面図である。 図2は、本発明の触媒層転写シートの一実施態様を示す断面図である。 図3は、本発明の触媒層転写シートの一実施態様を示す断面図である。 図4は、本発明の触媒層転写シートの製造工程を示す概略図である。 図5は、光触媒層が形成された基材の一実施態様を示す断面図である。 図6は、本発明で使用するフォトマスクの一例を示す断面図である。 図7は、本発明の触媒層転写シートの製造工程の一例を示す図面である。 図8は、触媒層−電解質膜積層体の一実施態様を示す断面図である。 図9は、触媒層−電解質膜積層体の他の一実施態様を示す断面図である。 図10は、電極−電解質膜接合体の一実施態様を示す断面図である。
符号の説明
1 … 基材シート
2 … ガス及び液体の透過層
2’… 撥水性材料層
3 … 親水性領域
4 … 撥水性領域
5 … 白金含有触媒層
6 … 基材
7 … 光触媒含有層
8 … フォトマスク
9 … 光を透過する部分
10… 光を透過しない部分
9’… 光を透過する層
10’… 光遮断層
11… 光
12… 電解質膜
5a… 白金含有触媒層(カソード)
5b… 白金含有触媒層(アノード)
13… ガス拡散電極

Claims (4)

  1. 基材シートの一方面上にガス及び液体の透過層が形成され、更に該透過層上に白金含有触媒層が形成された触媒層転写シートであって、
    前記透過層は、親水性領域と撥水性領域とを有し、且つ、該透過層には、複数個の親水性領域が撥水層領域を挟んで一定間隔で存在しており、
    前記白金含有触媒層が、透過層の親水性領域上に形成されている、
    触媒層転写シート。
  2. 前記透過層が、オルガノポリシロキサンを含有する層である請求項1に記載の転写シート。
  3. 前記オルガノポリシロキサンが、フルオロアルキル基を含有するポリシロキサンである請求項2に記載の転写シート。
  4. (i)基材シートの一方面上に撥水性材料層を形成する工程、
    (ii)撥水性材料層に光触媒含有層を接触させ、光触媒含有層を通じて撥水性材料層に光照射する工程、及び
    (iii)光照射後の撥水性材料層(透過層)上に白金含有触媒層を形成する工程
    を備えた、触媒層転写シートの製造方法。
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