JP4456462B2 - リフロー炉への混合ガス供給方法およびリフロー炉 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント基板と電子部品のはんだ付けを行うリフロー炉において、不活性ガスと空気が混合された混合ガスをリフロー炉内に供給する方法、および該混合ガスを供給するに適したリフロー炉に関する。
プリント基板と電子部品をはんだ付けする方法としては、鏝と線はんだを用いる鏝付け法、プリント基板を噴流している溶融はんだに接触させるフロー法、ソルダペーストを用いるリフロー法があり、それぞれに適応したプリント基板のはんだ付けに採用されている。鏝付け法は、作業者やロボットがはんだ付け部一箇所毎にはんだ付けを行うため作業性に問題がある。そのため 鏝付け法は、耐熱性のない電子部品の後付けやはんだ付け部の修正用として用いられている。フロー法は、一度に多数箇所のはんだ付けが行えるため生産性に優れているが、不要箇所にはんだが付着するという問題がある。リフロー法は、多数箇所のはんだ付けが行えるばかりでなく、不要箇所にはんだが付着しないという他のはんだ付け方法にはない優れた特長を有しているため、今日では各種の電子機器用プリント基板のはんだ付けに採用されている。
リフロー法は、ソルダペーストをプリント基板の必要箇所だけにスクリーンやディスペンサーで塗布した後、該塗布部に表面実装部品を搭載してからリフロー炉で加熱してソルダペーストを溶融させることによりプリント基板と表面実装部品とをはんだ付けする。このリフロー法に用いるソルダペーストは、粘度の高いフラックスと粉末はんだを混練してペースト状にしたものである。
一般の家電製品用のプリント基板をはんだ付けするソルダペーストは、生産性やはんだ付け性を考慮して、はんだ付け性に効果のある活性剤や松脂等の固形分を大量に添加した固形分大量含有ソルダペーストである。この固形分大量含有ソルダペーストは、はんだ付けした後、はんだ付け部に大量のフラックス残渣が残るため、長年月経過するとフラックス残渣が大気中の水分を吸湿して導体間の絶縁抵抗を低下させることがあるが、これは家電製品のようなものでは機能に大きく影響しないため問題とはならない。しかしながらコンピューターや通信機器のように高信頼性が要求される電子機器では、少しの絶縁抵抗の低下が機能に影響するため問題となることがある。これは固形分大量含有ソルダペーストではんだ付けを行うと、はんだ付け後のフラックス残渣中にも活性剤が多く残ってしまい、これが大気中の水分を吸湿して絶縁抵抗を低下させるからである。そのため高信頼性電子機器のプリント基板を固形分大量含有ソルダペーストではんだ付けした場合、フラックス残渣を有機溶剤で洗浄除去しなければならなかった。ところが有機溶剤は、地球を取り巻くオゾン層を破壊したり、地球の温暖化を促進させたりするため、その使用が規制されている。従って、高信頼性電子機器に組み込むプリント基板のはんだ付けには、固形分の添加量を少なくした所謂「低残渣ソルダペースト」が使用されている。
ところで炉内が大気で満たされた大気リフロー炉ではんだ付けを行うと、プリント基板のはんだ付け部やソルダペースト中の粉末はんだの表面が空気中の酸素により酸化してしまう。このような大気リフロー炉で低残渣ソルダペーストを用いてプリント基板のはんだ付けを行うと、ソルダペースト中のフラックスの活性作用が弱いため、はんだ付け部や粉末はんだ表面の酸化物を還元除去できず、溶融したはんだが充分に濡れ広がらなくなって未はんだとなったり、粉末はんだが完全に溶けないで酸化粉末はんだのままはんだ付け部周辺に残ったりしてしまう。未はんだは、当然はんだ付け不良であり、酸化粉末はんだが残ることは、絶縁抵抗の低下や短絡の原因となることから決して好ましいものではない。
また近時、鉛公害の問題から従来電子機器のはんだ付けに用いられていたPb-Snはんだに代わって鉛を全く含まない鉛フリーはんだが使用されるようになってきた。鉛フリーはんだとは、Snを主成分とし、これにAg、Cu、Bi、In、Zn、Sb、Ni、Co、Ge、Ga、P等を適宜添加したものである。鉛フリーはんだのソルダペーストは、フラックスに固形分を大量に添加しても、Pb-Snのソルダペーストに比べて濡れ性に劣るため未はんだが発生しやすく、しかも酸化しやすいSnが大量に含まれているため、リフロー炉でのはんだ付け時に粉末はんだが酸化して酸化粉末となりやすい。
低残渣ソルダペーストを用いたり、鉛フリーはんだを用いたりしたリフローはんだ付けで、未はんだや酸化粉末はんだをなくすためには、不活性雰囲気リフロー炉ではんだ付けすればよいことは分かっており、従来より不活性雰囲気リフロー炉が多数提案されていた(特許文献1〜3)。この不活性雰囲気リフロー炉とは、リフロー炉内に窒素のような不活性ガスを充満させて、炉内の酸素濃度を極力下げたものである。不活性雰囲気リフロー炉は、酸素濃度が低ければ低いほど溶融したはんだの広がり性が良好となる。そのためリフロー炉内に大量の窒素ガスを供給したり、出入口やマッフルの合わせ目から大気が侵入したりするのを防いだりして炉内の酸素濃度を下げる努力がなされていた。
ところで前述のように、大気中では広がり性の悪い低残渣ソルダペーストや鉛フリーはんだのソルダペーストでも酸素濃度が低い不活性雰囲気リフロー炉ではんだ付けを行うと非常に良く広がるようになる。しかしながら、はんだが広がりすぎるとプリント基板のはんだ付け部と電子部品のリード間に付着するはんだの量が少なくなってしまうため、接合強度が弱くなってしまう。また酸素濃度が低くすぎるリフロー炉では、ソルダペースト中の粉末はんだが瞬時に溶けるため、急速な溶融はんだの流れの勢いで溶融したはんだの一部が飛散して微小はんだボールとなり、これがはんだ付け部周囲に付着する。この微小はんだボールが狭い導体間に付着すると絶縁抵抗を低下させたり短絡を起こさせたりする原因となる。さらにまた不活性雰囲気リフロー炉の酸素濃度が低すぎると、プリント基板の搬送方向に搭載されたチップ部品は、ソルダペーストの溶融タイミングの差により、先に溶融した方に引っ張られることから、一方の電極が立ち上がるというチップ立ちが発生することもある。それ故、不活性雰囲気リフロー炉では、酸素濃度があまりに低すぎても問題となるものであった。
一般に不活性雰囲気リフロー炉では、窒素ガスだけを供給しているため、炉内は酸素濃度が下がりすぎる傾向にあり、知らないうちに前述のような接合強度の低下、微小はんだボールの発生、チップ立ち等の問題(以下、極低酸素濃度による問題という)が起こっていたものである。極低酸素濃度による問題の防止を目的としたものではないが、炉内の酸素濃度を或る数値に保つために炉内に不活性ガスとともに酸素や空気を供給して不活性雰囲気を管理する方法やはんだ付け装置(リフロー炉)が従来より提案されていた(特許文献4、5)。
特許文献4は、N2が定量供給され、該N2にO2が電磁弁で調整されて供給されるものである。このようにN2が定量供給されているところにO2を混ぜて供給する場合は、炉内の酸素濃度を極めて低くすることが容易に行える。また特許文献5は、酸素濃度に応じて流量調整弁を開き外部空気を炉内に取り入れるようになっている。つまり特許文献4、5は空気の供給を調整することにより炉内の酸素濃度を一定に保つものである。
特開平5-369号公報 特開平5-55741号公報 特開平7-79072号公報 特公平7-106446号公報 特許第3252333号公報
ところで特許文献4では酸素濃度が50〜100ppmであり、特許文献5では500ppm以下という比較的低い数値に保つため、酸素や空気の供給量を調整しなければならなかった。つまり酸素濃度を低く保つためには、不活性ガス(窒素ガス)の供給量を調整するよりも酸素や空気の供給量を調整する方が容易で、しかも正確に行えるからである。しかしながら酸素濃度が余りにも低すぎると前述のような極低酸素濃度による問題が発生してしまうため、酸素濃度を500ppmよりも多くしたいところであるが、この酸素濃度を500ppmよりも多くするためには従来のように窒素ガスを定量供給した状態で空気の供給量を調整しながら行うことでは難しいものであった。本発明は、はんだ付けを阻害させない程度の酸素濃度で、しかも極低酸素濃度による問題を発生させない多めの酸素濃度に容易に保つことができる混合ガスの供給方法とリフロー炉を提供することにある。
本発明者らは、定量供給している空気に不活性ガスを混合させると、酸素濃度を高い数値で安定させることができ、また低残渣ソルダペーストを用いた場合にはんだ付け性を阻害しないで、しかも極低酸素濃度による問題を発生させない酸素濃度が500〜10,000ppmであることを見い出し本発明を完成させた。
本発明は、不活性ガスと空気が混合された混合ガスをリフロー炉へ供給するリフロー炉への混合ガス供給方法であって炉内に供給する空気の供給量を段階的に選択し、該選択した供給量に基づいて定量の空気と不活性ガスを混合パイプで混合して混合ガスを生成し、該生成した混合ガスを、リフロー炉の立ち上げ時に、少なくともリフロー炉の入口近くの炉内、出口近くの炉内および他の適宜箇所にそれぞれ供給し、炉内に供給した混合ガスの酸素濃度を測定し、炉内の酸素濃度の測定結果が所望の酸素濃度になったら、不活性ガスの流量を調整することを特徴とするリフロー炉への混合ガス供給方法である。

また別の発明は、炉内を所望の酸素濃度にしてプリント基板のはんだ付けを行うリフロー炉であって、炉内に供給する空気の供給量を段階的に選択して、定量の空気を炉内に供給する空気供給源と、流量を調整する流量調整弁を介して不活性ガスを炉内に供給する不活性ガス供給源と、空気供給源及び不活性ガス供給源に接続され、空気供給源から供給された空気と不活性ガス供給源から供給された不活性ガスとを混合する混合パイプと、混合パイプに接続され、少なくとも炉の入口近くの炉内、出口近くの炉内および他の適宜箇所に設けられた混合ガス供給口を有する供給パイプと、供給パイプの混合ガス供給口から供給された混合ガスの酸素濃度を測定する酸素濃度測定部と、酸素濃度測定部によって測定された混合ガスの酸素濃度に基づいて、流量調整弁を開閉制御する制御部とを備え、制御部は、リフロー炉の立ち上げ時には、空気供給源で選択された定量の空気と不活性ガスとが混合された混合ガスを炉内に供給し、酸素濃度測定部による炉内の酸素濃度の測定結果が所望の酸素濃度になったら、流量調整弁で不活性ガスの流量を調整することを特徴とするリフロー炉である。
本発明によれば、空気の供給量を常に一定に保ち、該空気に供給量を調整しながら不活性ガスを供給するため、リフロー炉内を高い酸素濃度の状態で安定に保つことができる。従って、低残渣ソルダペーストを用いてプリント基板のはんだ付けを行っても、未はんだを発生させないばかりでなく、極低酸素濃度による問題も発生させないという従来の管理方法やリフロー炉にはない優れた効果を奏するものである。
本発明では、リフロー炉を使い始めるとき(立ち上げという)に、一定量の空気と不活性ガスが混合された混合ガスをリフロー炉内に供給して、初めから所定の酸素濃度にする。つまり一定量の空気に不活性ガスを混合させると炉内が如何なる数値の酸素濃度になるかということを事前の実験により把握しておく。そのために空気の供給量を段階的に定量供給できるようにしておいて、酸素濃度の狙い値に従って段階的な空気供給量から選択して不活性ガスと混合する。本発明では、リフロー炉の立ち上げから実際のはんだ付け間は空気の供給量は一定であり、炉内の酸素濃度の変化に応じて不活性ガスの供給量を調整するものである。このように立ち上げ時からはんだ付けまで一定量の空気に不活性ガスの供給量を調整しながら混合すると、比較的高い酸素濃度の雰囲気に保つことができるようになる。
不活性雰囲気リフロー炉でも立ち上げ時には、炉内は空気だけである。従って、本発明を実施する際、立ち上げから炉内を急速に所望の酸素濃度にするためには、不活性ガスと空気が混合された混合ガス(以下、単に混合ガスという)を大量に供給する。また立ち上げ時に炉内の中央部からだけ混合ガスを供給すると、混合ガスの炉内を流れる速度が速くなるため、炉の出入口で乱流が起こり、出入口から外気が侵入して酸素濃度が下がらなくなってしまう。そこで立ち上げ時には、大量の混合ガス供給と、炉内での混合ガスの流速を遅くさせるために炉の中央部と炉の出入口近くの多数箇所から混合ガスを供給する。ここで出入口近くとは、入口近くの予備加熱ゾーンや出口近くの冷却ゾーンの他、出入口近くに設置した雰囲気封止体でもよい。また他の適宜箇所とは、予備加熱ゾーン、本加熱ゾーン、冷却ゾーンのいずれかである。
このようにして炉の中央部と出入口近くから混合ガスを炉内に供給して炉内が所望の酸素濃度になったならば、大量の混合ガスの供給は必要なくなるため、出入口近くからの混合ガスの供給を完全に停止したり、断続的に供給したり、さらにはここからの供給量を少なくして連続供給したりする。このとき炉の中央部の加熱ゾーン(予備加熱ゾーンと本加熱ゾーンの両方、またはいずれか一方)から混合ガスを供給するようにすれば、高価な不活性ガスの使用量を少なくして炉内を所望の酸素濃度に保つことができる。
はんだ付け性を損なわず、しかるに極低酸素濃度による問題を起こさない酸素濃度は、ソルダペースト中のフラックスの活性状態やプリント基板および粉末はんだの酸化状態によって異なるが、500〜10,000ppmが適当である。一般に炉内の酸素濃度が500ppmよりも小さいと極低酸素濃度による問題が発生しやすくなり、10,000ppmよりも大きくなると溶融したはんだの濡れ性が悪くなる。
炉内に供給する混合ガスは、事前に実験で把握した空気量を選択するようにしたため、リフロー炉には複数の空気量が得られるように予め流量を決めた複数の定流量エアーパイプを設置し、所望の酸素濃度に応じて、複数の定流量エアーパイプから選択するようにする。
本発明では、一定量の空気に不活性ガスの量を調整しながら供給するため、不活性ガスを供給するパイプには流量調整可能な弁を設置する。この流量調整可能な弁としては、電磁弁が適当である。
以下図面に基づいて本発明リフロー炉を説明する。図1は本発明リフロー炉の中央断面図である。リフロー炉1は、入口2から出口3に向かってトンネル状の炉4が形成されており、炉4の出入口には、雰囲気封止体5、5が設置されている。この雰囲気封止体とは、所謂ラビリンスであり、出入口の上下部に軟質または硬質の薄板状のものが多数取り付けられているものである。ラビリンスは、多数の薄板が気体の流動を妨げるため、外気が炉内に侵入するのを防ぐ効果がある。また炉4内には搬送コンベア6が入口2から出口3方向に走行している。
炉4は予備加熱ゾーンP、本加熱ゾーンR、冷却ゾーンCとなっている。予備加熱ゾーンPの上下部には複数(三対)の熱風吹出し型ヒーターP1、P2、P3が設置されており、本加熱ゾーンRの上下部にも複数(二対)の熱風吹出し型ヒーターR1、R2が設置されている。また冷却ゾーンCの上下部には一対冷却器C1が設置されている。
予備加熱ゾーンPの入口2に近いところには、混合ガス供給口7が開口しており、また冷却ゾーンCの出口3に近いところにも混合ガス供給口8が開口している。さらに加熱ゾーンの適宜箇所、例えば予備加熱ゾーンPの熱風吹出し型ヒーターP2や本加熱ゾーンRの熱風吹出し型ヒーターR1の近傍にも混合ガス供給口9、10が開口している。
これらの混合ガス供給口7、8、9、10には供給パイプ11、12、13、14が接続されているが、出入口近くの混合ガス供給口7、8に接続された供給パイプ11と12には途中に開閉弁15、16が設置されている。またこれらの供給パイプは混合パイプ17に接続されている。
混合パイプ17には、エアーパイプ18と不活性ガスパイプ19が接続されている。エアーパイプ18は三本の定流量エアーパイプ20、21、22に分岐されており、それぞれの定流量エアーパイプには、流量調整装置23、24、25と開閉弁26、27、28が設置されている。それぞれの流量調整装置は予め通過する空気の流量が段階的に決定されている。例えば空気の流量を流量調整装置23は約0.5リットル/分(500ppm設定時)、流量調整装置24は約1リットル/分(1,000ppm設定時)、流量調整装置25は約1リットル/分(3,000ppm設定時)のように決めておく。またこれらの定流量エアーパイプは空気供給パイプ29に接続されており、該空気供給パイプはコンプレッサーのような空気供給源30に接続されている。
不活性ガスパイプ19は、流量調整可能な電磁弁31を介して不活性ガス供給源32に接続されている。不活性ガス供給源とは、窒素ガスボンベや窒素ガス発生装置である。電磁弁31は制御装置33からの電気的信号により流量調整ができるようになっている。制御装置33は酸素濃度計34と電気的に接続されており、酸素濃度計34は、炉4内に挿入されたサンプリング管35に接続されている。
次に上記構造を有するリフロー炉における混合ガスの供給方法について説明する。
先ず、予備加熱ゾーンPの熱風吹出し型ヒーターP1、P2、P3、本加熱ゾーンRの熱風吹出し型ヒーターR1、R2および冷却ゾーンCの冷却器C1を稼動状態にしておく。次に供給パイプ11、12の開閉弁15、16を開放しておく。そして予め炉内の酸素濃度に適した空気を通過させることのできる定流量エアーパイプ、例えば符号20の定流量エアーパイプの開閉弁26だけを開放しておき、他の定流量エアーパイプ21、22の開閉弁27、28は閉じておく。また不活性ガスパイプ19の電磁弁31は大きく開けた状態にしておく。このように配管の準備ができたならば、空気供給源30からエアー供給パイプ29を通して空気の流量が設定された定流量エアーパイプ20に送り込むとともに、不活性ガス供給源32から不活性ガスを不活性ガスパイプ19に送り込む。すると空気と不活性ガスは、混合パイプ17内で混合されて混合ガスとなる。該混合ガスは、供給パイプ11、12、13、14を通って混合ガス供給口7、8、9、10から炉内に供給される。このようにして炉内に混合ガスが供給され、酸素濃度計34が炉内の酸素濃度を測定して、炉内が所望の酸素濃度になったならば、入口2近くの混合ガス供給口7に接続された供給パイプ11の開閉弁15と、出口3の雰囲気封止体近くの混合ガス供給口8に接続された供給パイプ12の開閉弁16を閉じるとともに、制御装置33の電気的信号により電磁弁31を少し閉めて電磁弁を通過する不活性ガスの流量を少なくする。
このようにして炉内が所望の酸素濃度になったならば、炉の入口2から図示しないプリント基板を搬送コンベア6で搬送する。プリント基板にはソルダペーストが塗布され、該塗布部にはチップ部品やQFPのような表面実装部品が搭載されている。するとプリント基板は、予備加熱ゾーンPの熱風吹出し型ヒーターP1、P2、P3で予備加熱され、ソルダペースト中の溶剤が揮散されるとともに、フラックス中の活性剤の活性作用ではんだ付け部や粉末はんだ表面に形成された酸化物が還元除去される。そして本加熱ゾーンRの熱風吹出し型ヒーターR1、R2でさらに高温に加熱されて粉末はんだが溶融し、溶融したはんだがはんだ付け部にきれいに濡れ広がる。その後、プリント基板は冷却ゾーンCの冷却器C1で冷却されて、はんだ付けが終了する。
本発明のリフロー炉を用いてプリント基板のはんだ付けを行った。炉内の所望の酸素濃度は1,000ppmである。炉内の酸素濃度を1,000ppmにするのに適した空気供給量は約1リットル/分であることは事前の実験で分かっていたので、一箇所の定流量エアーパイプから、この量の空気をエアーパイプに送った。不活性ガスとしての窒素ガスは、立ち上げ時に約350リットル/分供給した。この空気と窒素ガスを出入口の雰囲気封止体近くの混合ガス供給口、予備加熱ゾーンの一箇所の混合ガス供給口および本加熱ゾーンの一箇所の混合ガス供給口から炉内に供給したところ、約15分で炉内は1,000ppmの酸素濃度になった。
そこで出入口近くの混合ガス供給口からの混合ガスの供給を停止してからプリント基板を搬送コンベアで搬送して、炉内に走行させた。該プリント基板にはSn-3Ag-0.5Cuの粉末はんだとフラックス中の固形分20質量%含有した低残渣ソルダペーストが塗布され、該塗布部には1005(1mm×0.5mm)のチップコンデンサーやQFP等の表面実装部品が搭載されている。このようにしてプリント基板10枚を連続搬送してはんだ付けを行ったところ、酸素濃度計が1,100ppm(約10%以下)となり、酸素濃度計からの指示で不活性ガスパイプに設置された電磁弁が少し開いて窒素ガスが多めに供給された。その結果、約2分後に炉内の酸素濃度は1,000ppmに戻った。前記条件でプリント基板のはんだ付けを行ったところ、未はんだや残留酸化粉末はんだはなく、しかも極定酸素濃度による問題も全く発生しなかった。
本発明は、プリント基板と表面実装部品のはんだ付けばかりでなく、BGA基板の電極にはんだボールを搭載してバンプを形成したり、或いはパッケージ型電子部品の蓋部材と容器本体をはんだ付けしたりする場合にも採用できる。
本発明リフロー炉の正面断面図
符号の説明
1 リフロー炉
2 炉の入口
3 炉の出口
4 トンネル状の炉
5 雰囲気封止体
7、8、9、10 混合ガス供給口
11、12、13、14 供給パイプ
17 混合パイプ
18 エアーパイプ
19 不活性ガスパイプ
20、21、22 定流量エアーパイプ


Claims (6)

  1. 不活性ガスと空気が混合された混合ガスをリフロー炉へ供給するリフロー炉への混合ガス供給方法であって
    炉内に供給する空気の供給量を段階的に選択し、該選択した供給量に基づいて定量の空気と不活性ガスを混合パイプで混合して混合ガスを生成し、該生成した混合ガスを、リフロー炉の立ち上げ時に、少なくともリフロー炉の入口近くの炉内、出口近くの炉内および他の適宜箇所にそれぞれ供給し、
    炉内に供給した混合ガスの酸素濃度を測定し、
    炉内の酸素濃度の測定結果が所望の酸素濃度になったら、不活性ガスの流量を調整することを特徴とするリフロー炉への混合ガス供給方法。
  2. 前記入口近くの炉内と出口近くの炉内への混合ガスの供給は、断続供給または当該混合ガスの供給量を調整することを特徴とする請求項1記載のリフロー炉への混合ガス供給方法。
  3. 前記リフロー炉内の酸素濃度は、500〜10,000ppmであることを特徴とする請求項1記載のリフロー炉への混合ガス供給方法。
  4. 炉内を所望の酸素濃度にしてプリント基板のはんだ付けを行うリフロー炉であって
    炉内に供給する空気の供給量を段階的に選択して、定量の空気を炉内に供給する空気供給源と、
    流量を調整する流量調整弁を介して不活性ガスを炉内に供給する不活性ガス供給源と、
    前記空気供給源及び前記不活性ガス供給源に接続され、前記空気供給源から供給された空気と前記不活性ガス供給源から供給された不活性ガスとを混合する混合パイプと、
    前記混合パイプに接続され、少なくとも炉の入口近くの炉内、出口近くの炉内および他の適宜箇所に設けられた混合ガス供給口を有する供給パイプと、
    前記供給パイプの混合ガス供給口から供給された混合ガスの酸素濃度を測定する酸素濃度測定部と、
    前記酸素濃度測定部によって測定された混合ガスの酸素濃度に基づいて、前記流量調整弁を開閉制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    リフロー炉の立ち上げ時には、前記空気供給源で選択された定量の空気と前記不活性ガスとが混合された混合ガスを炉内に供給し、前記酸素濃度測定部による炉内の酸素濃度の測定結果が所望の酸素濃度になったら、前記流量調整弁で不活性ガスの流量を調整することを特徴とするリフロー炉。
  5. 前記供給パイプのうち、少なくとも炉の出入口近くの混合ガス供給口に接続する供給パイプには開閉弁が設置されていることを特徴とする請求項記載のリフロー炉。
  6. 前記流量調整弁は、電磁弁であることを特徴とする請求項記載のリフロー炉。
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