JP4453940B2 - ギヤ支持部の潤滑構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ギヤをシャフトで支持するギヤ支持部の潤滑構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
公開実用昭和62−40347号公報に、図4,5のようなデファレンシャル装置201が記載されている。
【0003】
このデファレンシャル装置201は、デフケース203、1本の長いピニオンシャフト205、2本の短いピニオンシャフト207,207、ピニオンギヤ209、一対のサイドギヤ211,213などから構成されている。
【0004】
長いピニオンシャフト205は係止部215部によって両端をデフケース203に固定されている。また、短いピニオンシャフト207は係止部215部によって外側の端部をデフケース203に固定され、内側の端面を長いピニオンシャフト205に突き当てている。
【0005】
各ピニオンギヤ209はその支持穴217を貫通するピニオンシャフト205,207上で摺動回転自在に支承されている。また、サイドギヤ211,213は各ピニオンギヤ209と噛み合っており、車軸219,221を介してそれぞれの車輪側に連結されている。
【0006】
デフケース203はエンジンの駆動力によって回転し、この回転はピニオンシャフト205,207、ピニオンギヤ209、サイドギヤ211,213、車軸219,221を介して車輪側に配分される。
【0007】
デフケース203にはオイルが流出入し、内部を潤滑する。
【0008】
図6〜8は、デファレンシャル装置201にも用いられている従来のギヤ支持部の潤滑構造であり、図6,7に示すように、各ピニオンシャフト205,207の外周には、ピニオンギヤ209の支持穴217と対応する部分に、平行面223,223が設けられており、また図7,8に示すように、これらの平行面223,223と支持穴217との間でオイル滞留部225が形成されている。
【0009】
各平行面223,223はデフケース203の回転方向と平行に形成されており、従って、オイル滞留部225のオイルには、デフケース203の回転に伴う反対方向の慣性力が掛かり、また、ピニオンギヤ209との間で生じる粘性抵抗(剪断抵抗)によってピニオンギヤ209の公転方向の力が掛かる。
【0010】
そこで、オイル滞留部225のオイルは、デフケース203の回転とピニオンギヤ209の公転によるこれらの力を受けて支持穴217とピニオンシャフト205,207との摺動部227に供給され、これを潤滑する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来のギヤ支持部の潤滑構造では、図8のように、平行面223,223の周方向両端がエッジ状になっているから、ピニオンギヤ209の公転に伴って摺動部227に移動しようとするオイルの大部分がこのエッジ部229,229で削ぎ落とされてしまい、摺動部227の潤滑が充分に行われない恐れがあり、その場合、磨耗、カジリ、焼き付きなどが生じ、耐久性が低下することがある。
【0012】
また、長短のピニオンシャフト205,207が用いられているデファレンシャル装置201では、外側端部だけが固定された片持ち状態の短いピニオンシャフト207は、内側端部である程度の逃げが許されているから、ピニオンギヤ209との間で焼き付きなどが起こりにくいが、両端が固定された長いピニオンシャフト205では、このような逃げがないことにより焼き付きなどが生じる恐れがある。
【0013】
さらに、従来のギヤ支持部の潤滑構造を用いると、外側の端部だけを固定した4本の短いピニオンシャフトを用いたデファレンシャル装置でも、ピニオンシャフトとピニオンギヤ間の潤滑性が不充分になる恐れがある。
【0014】
そこで、この発明は、オイル滞留部のオイルがギヤとシャフト間の摺動部に効果的に供給されるギヤ支持部の潤滑構造の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載されたギヤ支持部の潤滑構造は、支持穴を有するギヤと、この支持穴でギヤを回転自在に支承するシャフトと、このシャフトの外周に設けられ、ギヤの支持穴とシャフト間の摺動部に与えられるオイルが滞留するオイル滞留部とを備えたギヤ支持部の潤滑構造であって、オイル滞留部の端部を面取りして形成され、前記摺動部にオイルを引き込むオイル引き込み部が設けられたことを特徴としている。
【0016】
このように、本発明のギヤ支持部の潤滑構造では、オイル滞留部の端部を面取りしてオイル引き込み部が形成されている。
【0017】
平行面223,223の周方向両端がエッジ部229,229になっている従来例と異なり、オイル引き込み部で面取りをしたことにより、オイル滞留部の端部にエッジ状の部分が形成されることはない。
【0018】
従って、ギヤの支持穴とシャフト間の摺動部に入るべきオイルがエッジ部で削ぎ落とされることが防止される。
【0019】
また、オイルの慣性力と粘性抵抗による力がオイル滞留部に掛かると、面取りによって楔状になったオイル引き込み部の広い部分から狭い部分に沿って移動しながらオイルが高圧になり、ギヤとシャフト間の摺動部に多量のオイルが引き込まれる。
【0020】
こうして、摺動部が充分に潤滑され、磨耗、カジリが防止され、耐焼き付き性と耐久性とが大幅に向上する。
【0021】
請求項2の発明は、請求項1に記載されたギヤ支持部の潤滑構造であって、オイル滞留部が、シャフトの外周に設けられた平面であり、オイル引き込み部が、この平面の端部をテーパーで面取りして形成されたことを特徴とし、請求項1の構成と同等の効果を得ることができる。
【0022】
これに加えて、テーパー面取りは加工が容易であり、低コストで実施することができる。
【0023】
また、面取りのテーパー角度を変えれば、摺動部に対するオイルの引き込み圧が変わるから、例えば、オイルの粘度、オイル温度などに応じて最適な潤滑機能に設定することができる。
【0024】
請求項3の発明は、請求項1に記載されたギヤ支持部の潤滑構造であって、オイル滞留部が、シャフトの外周に設けられた平面であり、オイル引き込み部が、この平面の端部を曲面で面取りして形成されたことを特徴とし、請求項1の構成と同等の効果を得ることができる。
【0025】
これに加えて、曲面で面取りすれば、曲率を変えることによって、摺動部に対するオイルの引き込み圧を微細に変えることができるから、例えば、オイルの粘度、オイル温度などに応じて最適な潤滑機能に設定することができる。
【0026】
請求項4の発明は、請求項1に記載されたギヤ支持部の潤滑構造であって、オイル滞留部とオイル引き込み部の全体が、曲面によって一体に形成されたことを特徴とし、請求項1の構成と同等の効果を得ることができる。
【0027】
これに加えて、オイル滞留部とオイル引き込み部とを曲面で一体に形成するこの構成では、特に、切削加工の場合、1種類のバイト、あるいは、少ない種類のバイトで加工することが可能になり、それだけ加工コストを低コストで実施することができる。
【0028】
また、曲面の面取りであるから、請求項3の構成と同様に、曲率を変えることにより、オイルの粘度、オイル温度などに応じて最適な潤滑機能に設定することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1によって、本発明の第1実施形態(ギヤ支持部の潤滑構造1)を説明する。
【0030】
このギヤ支持部の潤滑構造1は請求項1,2の特徴を備えている。また、符号を与えていない部材等は図示されていない。
【0031】
ギヤ支持部の潤滑構造1は、ベベルギヤ式の差動機構を用いたデファレンシャル装置において、下記のように、ピニオンギヤをピニオンシャフトで支持し潤滑する構造に用いられている。
【0032】
このデファレンシャル装置は、エンジンの駆動力によって回転駆動されるデフケース、4本の等長のピニオンシャフト3(シャフト)、ピニオンギヤ5(ギヤ)、左右の出力側サイドギヤなどから構成されている。
【0033】
各ピニオンシャフト3の外側の端部はデフケースの貫通孔に係合して固定されており、内側の端面はボス部によって互いに連結されている。
【0034】
各ピニオンギヤ5には支持穴7が形成されており、支持穴7を貫通するピニオンシャフト3との間で摺動部9が形成されている。ピニオンシャフト3は各ピニオンギヤ5をこの摺動部9で摺動回転自在に支承している。
【0035】
各サイドギヤは左右からピニオンギヤ5と噛み合っており、スプライン連結された車軸を介してそれぞれ左右の車輪側に連結されている。
【0036】
デフケースを回転させるエンジンの駆動力はピニオンシャフト3、ピニオンギヤ5、サイドギヤ、車軸を介して左右の車輪側に配分される。また、悪路などで車輪間に駆動抵抗差が生じると、エンジンの駆動力はピニオンギヤ5の公転によって左右各側に差動配分される。
【0037】
デフケースにはオイルが流出入し、内部を潤滑する。
【0038】
ピニオンシャフト3の外周には、デフケースの回転方向と平行に、裏表2個所の平行面11(平面)が設けられており、これらの平行面11,11と支持穴7との間でオイル滞留部13,13が形成されている。
【0039】
また、各オイル滞留部13の周方向(デフケースの回転方向及びピニオンギヤ5の公転方向)の両端側には、テーパーの面取り部15が形成されており、ピニオンギヤ5の支持穴7との間でオイル引き込み部17,17を形成している。
【0040】
なお、面取り部15のテーパー角度αは、例えば15°〜45°の範囲で選択されており、この角度範囲は、差動制限機能付きのデファレンシャル装置を構成するヘリカルギヤの場合と同様である。
【0041】
このような面取り部15を設けたことにより、従来例と異なって、オイル滞留部13の端部にエッジ状部分が形成されることはない。
【0042】
また、例えば、車両が前進走行するとき、デフケースは矢印19の方向に回転し、ピニオンギヤ5は矢印21の方向に公転する。上記のように、オイル滞留部13がデフケースの回転方向と平行に形成されているから、オイル滞留部13のオイルにはデフケースの回転に伴う反対方向の慣性力が掛かり、さらに、ピニオンギヤ5との間で生じる粘性抵抗によってピニオンギヤ5の公転方向の力が掛かる。
【0043】
こうして、ギヤ支持部の潤滑構造1が構成されている。
【0044】
このギヤ支持部の潤滑構造1では、前述のように各オイル滞留部13の両端にエッジ状部分が形成されることがないから、ピニオンギヤ5の支持穴7とピニオンシャフト3との摺動部9に入るべきオイルがエッジ部で削ぎ落とされることが防止される。
【0045】
また、オイルの慣性力と、粘性抵抗による力がオイル滞留部13に掛かると、矢印23のように、オイルは、面取り部15によって楔状になったオイル引き込み部17の広い部分から狭い部分に沿って移動しながら高圧になり、摺動部9に多量のオイルが引き込まれる。
【0046】
このようにして摺動部9が充分に潤滑されるから、磨耗、カジリなどが防止され、耐焼き付き性が向上し、ギヤ支持部の潤滑構造1の耐久性が大幅に向上し、ひいては、デファレンシャル装置の耐久性が大幅に向上することができる。
【0047】
また、テーパーの面取り部15は加工が容易であるから、ギヤ支持部の潤滑構造1とデファレンシャル装置をそれだけ低コストに実施することができる。
【0048】
また、面取り部15のテーパー角度を変えれば、摺動部9に対するオイルの引き込み圧が変わるから、例えば、オイルの粘度、オイル温度などに応じて最適な潤滑機能に設定することができる。
【0049】
次に、図2によって本発明の第2実施形態(ギヤ支持部の潤滑構造31)を説明する。このギヤ支持部の潤滑構造31は請求項1,3の特徴を備えている。
【0050】
以下、第1実施形態(ギヤ支持部の潤滑構造1)の部材を引用しながら説明する。
【0051】
ピニオンシャフト3の平行面11,11とピニオンギヤ5の支持穴7との間でオイル滞留部13,13が形成されている。各オイル滞留部13の周方向両端側には、曲面の面取り部33が形成されており、支持穴7との間でオイル引き込み部35,35を形成している。
【0052】
これらの面取り部33は点37を中心にした半径R1の円筒面である。
【0053】
このような面取り部33を設けたことにより、従来例と異なって、オイル滞留部13の端部にエッジ状部分が形成されることはない。
【0054】
また、デフケースが矢印19の方向に回転し、ピニオンギヤ5が矢印21の方向に公転すると、オイル滞留部13のオイルにはデフケースの回転に伴う反対方向の慣性力と、粘性抵抗による力がピニオンギヤ5の公転方向に掛かる。
【0055】
こうして、ギヤ支持部の潤滑構造31が構成されている。
【0056】
このギヤ支持部の潤滑構造31では、各オイル滞留部13の両端にエッジ状部分が形成されないから、ピニオンギヤ5とピニオンシャフト3との摺動部9に入るべきオイルがエッジ部で削ぎ落とされることが防止される。
【0057】
また、オイルの慣性力と、粘性抵抗による力がオイル滞留部13に掛かると、オイルは、面取り部33によって楔状になったオイル引き込み部35に沿って広い部分から狭い部分に移動しながら高圧になり、摺動部9に多量のオイルが引き込まれ、摺動部9が充分に潤滑される。
【0058】
従って、磨耗、カジリなどが防止され、耐焼き付き性が向上し、ギヤ支持部の潤滑構造31及びデファレンシャル装置の耐久性が大幅に向上する。
【0059】
さらに、面取り部33の半径R1を変えることによって、摺動部9に対するオイルの引き込み圧を微細に変えることができるから、例えば、オイルの粘度、オイル温度などに応じて最適な潤滑機能に設定することができる。
【0060】
次に、図3によって本発明の第3実施形態(ギヤ支持部の潤滑構造41)を説明する。このギヤ支持部の潤滑構造41は請求項1,4の特徴を備えている。
【0061】
以下、第1実施形態(ギヤ支持部の潤滑構造1)の部材を引用しながら説明する。
【0062】
ピニオンシャフト3の外周には、デフケースの回転方向とほぼ平行に、裏表2個所の曲面43が形成されている。
【0063】
また、ピニオンシャフト3の断面形状は、点45を中心にした半径R2の円形であり、曲面43は点45からそれぞれ距離Lだけ偏芯した各点47を中心にした半径R3(>R2)の円筒面の一部である。
【0064】
これらの曲面43は、その中央部分とピニオンギヤ5の支持穴7との間でオイル滞留部49,49を形成し、周方向の両端部分と支持穴7との間でオイル引き込み部51,51を形成している。
【0065】
このように、オイル滞留部49とオイル引き込み部51は、全体が曲面43によって一体に形成されている
このように曲面43の一部をなすオイル引き込み部51を設けたことにより、従来例と異なって、オイル滞留部49の端部にエッジ状部分が形成されることはない。
【0066】
また、デフケースが矢印19の方向に回転し、ピニオンギヤ5が矢印21の方向に公転すると、オイル滞留部49のオイルにはデフケースの回転に伴う反対方向の慣性力と、粘性抵抗による力がピニオンギヤ5の公転方向に掛かる。
【0067】
こうして、ギヤ支持部の潤滑構造41が構成されている。
【0068】
このギヤ支持部の潤滑構造41では、各オイル滞留部49の両端にエッジ状部分が形成されないから、ピニオンギヤ5とピニオンシャフト3との摺動部9に入るべきオイルがエッジ部で削ぎ落とされることはない。
【0069】
また、オイルの慣性力と粘性抵抗による力がオイル滞留部49に掛かると、オイルは、曲面43によって楔状になったオイル引き込み部51に沿って広い部分から狭い部分に移動しながら高圧になり、摺動部9に多量のオイルが引き込まれ、摺動部9が充分に潤滑される。
【0070】
従って、磨耗、カジリなどが防止され、耐焼き付き性が向上し、ギヤ支持部の潤滑構造41とデファレンシャル装置の耐久性が大幅に向上する。
【0071】
また、オイル滞留部49とオイル引き込み部51を曲面43で一体に形成すると、特に、切削加工の場合、1種類のバイト、あるいは、少ない種類のバイトで加工することが可能になり、それだけ低コストで実施できる。
【0072】
さらに、曲面43の曲率を変えることによって、摺動部9に対するオイルの引き込み圧を微細に変えることができるから、オイルの粘度、オイル温度などに応じて最適な潤滑機能に設定することができる。
【0073】
なお、上記各実施形態で、ベベルギヤ(ピニオンギヤ)をピニオンシャフトで支持する構造をデファレンシャル装置に用いた例を示したが、本発明のギヤ支持部の潤滑構造は、シャフトでギヤを支持するものであれば、スパーギヤ、ヘリカルギヤ、ウォームギヤなど、どのようなギヤにでも適用できる。
【0074】
また、本発明のギヤ支持部の潤滑構造は、デファレンシャル装置に限らず、例えば、シャフトで支持されるギヤを用いた他の車載装置や動力の伝達系、あるいは、車載装置以外の装置にも用いることができる。
【0075】
また、請求項3,4の構成において、曲面は円筒面に限らず、必要に応じた曲面と曲率を選んでよい。
【0076】
【発明の効果】
請求項1のギヤ支持部の潤滑構造は、オイル滞留部の端部を面取りしてオイル引き込み部を形成したことにより、ギヤとシャフト間の摺動部に入るべきオイルを削ぎ落とすエッジ状部分が形成されず、オイル引き込み部に沿って移動するオイルによって摺動部が充分に潤滑され、磨耗、カジリが防止され、耐焼き付き性と耐久性が大幅に向上する。
【0077】
請求項2の発明は、請求項1の構成と同等の効果が得られると共に、加工が容易なテーパー面取りによって、加工コストを低コストで実施することができる。
【0078】
また、このテーパー角度を変えれば、オイルの粘度、オイル温度などに応じて最適な潤滑機能を選ぶことができる。
【0079】
請求項3の発明は、請求項1の構成と同等の効果が得られると共に、曲面の曲率を変えれば、オイルの粘度、オイル温度などに応じて最適な潤滑機能を選ぶことができる。
【0080】
請求項4の発明は、請求項1の構成と同等の効果が得られると共に、オイル滞留部とオイル引き込み部とを曲面で一体にしたから、少ない種類のバイトで切削加工することが可能であり、それだけ低コストで実施できる。
【0081】
また、曲率を変えることにより、オイルの粘度、オイル温度などに応じて最適な潤滑機能を選ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明の第3実施形態を示す断面図である。
【図4】従来例の断面図である。
【図5】図4のAーA断面図である。
【図6】従来のピニオンシャフトの側面図である。
【図7】従来のギヤ支持部の潤滑構造を示す側面図である。
【図8】図7のBーB断面図である。
【符号の説明】
1,31,41 ギヤ支持部の潤滑構造
3 ピニオンシャフト(シャフト)
5 ピニオンギヤ(ギヤ)
7 ピニオンギヤ5の支持穴
9 支持穴7とピニオンシャフト3との摺動部
11 平行面(平面)
13,49 オイル滞留部
15 テーパーの面取り部
17,35,51 オイル引き込み部
33 曲面の面取り部
43 オイル滞留部49とオイル引き込み部51とを一体にした曲面
Claims (4)
- 支持穴を有するギヤと、この支持穴でギヤを回転自在に支承するシャフトと、このシャフトの外周に設けられ、ギヤの支持穴とシャフト間の摺動部に与えられるオイルが滞留するオイル滞留部とを備えたギヤ支持部の潤滑構造であって、オイル滞留部の端部を面取りして形成され、前記摺動部にオイルを引き込むオイル引き込み部が設けられたことを特徴とするギヤ支持部の潤滑構造。
- 請求項1に記載のギヤ支持部の潤滑構造であって、オイル滞留部が、シャフトの外周に設けられた平面であり、オイル引き込み部が、この平面の端部をテーパーで面取りして形成されたことを特徴とするギヤ支持部の潤滑構造。
- 請求項1に記載のギヤ支持部の潤滑構造であって、オイル滞留部が、シャフトの外周に設けられた平面であり、オイル引き込み部が、この平面の端部を曲面で面取りして形成されたことを特徴とするギヤ支持部の潤滑構造。
- 請求項1に記載のギヤ支持部の潤滑構造であって、オイル滞留部とオイル引き込み部の全体が、曲面によって一体に形成されたことを特徴とするギヤ支持部の潤滑構造。
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