JP4453249B2 - 磁気ヘッドの製造装置および方法 - Google Patents

磁気ヘッドの製造装置および方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハードディスクドライブ(以下HDDと述べる。)に用いられる磁気ヘッドに関する。より詳細には、高記録密度化がなされたHDDに用いられる磁気ヘッドの構造、および当該磁気ヘッドの製造工程において好適に用いられるボンディング装置およびボンディング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、HDDにおける記録密度は急速に向上し、HDDの小型化とも相まって、記録媒体であるハードディスクにおける記録領域すなわちトラックの幅は著しく狭くなってきている。このため、従来行われていたボイスコイルモータのみによる磁気ヘッドのトラッキングではこの狭いトラック上に精度良く位置合わせすることが困難となり、ピギーバック方式によるトラッキングのコントロールが提案されるに至っている。
【0003】
従来の磁気ヘッドは、ハードディスクとの間で記録の書き込みおよび読み取りを実際に行うコア、およびこのコアを支持するサスペンションとから構成されている。これに対し、ピギーバック方式は、コアとサスペンション(以下ジンバルと述べる。)との間に微動アクチュエータを設けることを構成上の特徴としている。すなわち、当該方式は、ボイスコイルモータによって磁気ヘッドの位置を所望のトラッキング位置周辺に移動させ、その後微動アクチュエータによってコアの位置を修正することで、高精度のトラッキングを行うものである。
【0004】
ピギーバック方式に用いられる磁気ヘッドの構造としては、例えば図4および5に示すものがある。磁気ヘッド1は、コア10、一方向に延在してコア10を一方の端部において支持するジンバル2、およびコア10とジンバル2との間に配置された微動アクチュエータ30とから構成される。ジンバル2は、配線用の導体パターンが形成された絶縁性のフレキシブル樹脂薄板からなるフレキシャー4,フレキシャー4が貼り合わせられる弾性金属薄板等からなるロードビーム3、およびジンバル2の他方の端部であるロードビーム3の基部に固着されるベースプレート7とから構成される。
【0005】
フレキシャー4の先端部は、ロードビーム3の先端部に貼り付けられることなく、かつロードビーム3に対してほぼ平行に重なるように配置されたアクチュエータ装着部5を有する。微動アクチュエータ30はアクチュエータ装着部5に固着され、コア10はジンバル2の延在方向に対して回動可能となるように微動アクチュエータ30上に固定される。
【0006】
なお、アクチュエータ装着部5の背面、すなわちフレキシャー4の裏面には、ロードビーム先端部に一体に形成されたディンプル(フレキシャー4を背面から付勢する突出部)6が接触している(図1参照)。通常、コア10および微動アクチュエータ30のフレキシャー4に対しての固定は、コア10の回動中心がディンプル6の中心と一致するように行われる。
【0007】
コア10には、その一端面に、電気ー磁気変換素子および磁気ー電気変換素子からなる不図示の素子と、その素子から電気信号を外部に引き出す際に用いられる電極11が形成されている。この電極11は、フレキシャー4に設けられた電気配線の端部(以下基板ランドと述べる。)8と、金等からなるワイヤー66により電気的に接続される。ここで、基板ランド8が形成された平面と電極11が形成されるコア10上の平面とは、略90゜のなす角を形成している。
【0008】
上述のような、略90゜のなす角を形成する2平面上に形成された電極を電気的に接続する方法としては、例えば本出願人による特願平10−56046、11−235785等のワイヤーボンディング法、あるいは本出願人による特開平9−283568による導体ボールを用いたボールボンディング法等、種々の方法が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、ピギーバック方式の磁気ヘッド構造においても、電極11と基板ランド8とは、ワイヤー66によって電気的に接続する必要がある。しかし、コア10とフレキシャー4との間には微動アクチュエータ30が存在し、電極と11と基板ランド8との間に一定の距離が存在する。従って、特開平9−283568に示すボールボンディング法の適用は困難である。
【0010】
また、上述のワイヤーボンディング法においては、ワイヤー66と電極11および基板ランド8とをボンディングする際に、コア10とフレキシャー4とをクランプ機構によって挟み込むことで固定をしている。しかし、微動アクチュエータ30は、一般的には外部からの力に対して弱く、容易に破損する。従来のワイヤーボンディング法におけるクランプ機構は、微動アクチュエータ30に対しても挟み込む力が負荷されるため、ピギーバック方式の磁気ヘッドに対して当該方法をそのまま用いることはできない。
【0011】
さらに、ピギーバック方式の磁気ヘッドにおいては、微動アクチュエータ30によってコア10の回動が行われるが、ワイヤ66が短い場合には、ワイヤ66によってこの回動が制限される場合も生じうる。従って、この回動を滑らか且つ正確に行うために、ワイヤ66は柔軟性と十分な長さを有している必要がある。また、この回動操作によってワイヤ66に加えられる曲げに対して、ワイヤ66が十分な耐久性を有する必要もある。
【0012】
本発明は、上記課題に鑑み、微動アクチュエータ30に対するクランプを行うことなく、電極11と基板ランド8とを可撓性を保ちながら電気的に接続する方法および装置、さらにはこの方法および装置に対応し得る構造を有する磁気ヘッドを提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る磁気ヘッドは、電気配線が形成されたフレキシャーと、フレキシャーに対して固定された微動アクチュエータと、微動アクチュエータに対して固定されると共に電気配線と電気的に接続されて微動アクチュエータによってフレキシャーに対して駆動されるコアとを有する磁気ヘッドであって、コアは、フレキシャーから見て微動アクチュエータから外方に突出してフレキシャーと対向する突出部分を有し、フレキシャーは、突出部分と略対向する位置に、裏面に貫通する穴が形成されていることを特徴としている。
【0014】
さらに、上記磁気ヘッドは、突出部分はフレキシャー上において電気配線の端部が形成される方向に突出し、貫通穴は、電極配線の端部と微動アクチュエータ下面端部との間に形成されると好ましい。また、コアと電気配線端部とを電気的に接続するワイヤーは柔軟性を有し且つ撓みを有することが好ましい。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明に係る磁気ヘッドの製造装置であって、電気配線が形成されたフレキシャーと、フレキシャーに対して固定された微動アクチュエータと、微動アクチュエータに対して固定されて微動アクチュエータによってフレキシャーに対して駆動されるコアとを有する磁気ヘッドにおいて、コアに形成された電極と前記電気配線の端部とをワイヤーボンディングする装置は、フレキシャーにおける電気配線の端部の形成部分の裏面およびその近傍を固定する第一支持面と、コアを支持する第二支持面とからなるワーク固定ブロックと、コアを第二支持面とによって挟持し固定するワーククランプピンとを有することを特徴としている。
【0016】
さらに、上記装置は、コアはフレキシャーから見て微動アクチュエータから外方に突出してフレキシャーと対向する突出部分を有し、フレキシャーは、突出部分と略対向する位置において裏面に貫通する穴が形成されており、第二支持面は穴部と貫通してコアを支持することが好ましい。
【0017】
また、前記装置においては、ワイヤーボンディングは、ワーク固定ブロックおよびワーククランプピンとによりコアおよびフレキシャーを保持してなされ、コアおよび電気配線端部の一方に対するボンディング後、コアおよびフレキシャーを固定したまま略90゜旋回して他方へのボンディングをすることによって行われることが好ましい。さらに、コアおよび電気配線端部とを電気的に接続するワイヤーは、撓ませた状態で接続されることが好ましく、コアおよび電気配線端部に対するボンディングは、超音波により行われることが好ましい。
【0018】
また、同様の課題を有する電子部品の製造装置として、本発明に係るボンディング装置は、電気配線を有する基板と、基板上における電気配線の形成位置とは異なる位置で基板に対して固定される駆動装置と、駆動装置に対して固定されて駆動装置により駆動される電子部品とからなる電子装置において、電気配線の端部と前記電子部品とをワイヤーボンディングする装置であって、基板における電気配線の形成部分の裏面およびその近傍を固定する第一支持面と、電子部品のみを支持する第二支持面とからなるワーク固定ブロックと、電子部品を第二支持面とによって挟持し固定するワーククランプピンとを有することを特徴としている。
【0019】
さらに、上記装置としては、電子部品は、基板から見て駆動装置から外方に突出して基板と対向する突出部分を有し、基板は、突出部分と略対向する位置において裏面に貫通する穴が形成されており、第二支持面は穴部と貫通して電子部品を支持することが好ましい。
【0020】
また、上記課題を解決するために、本発明に係るボンディング方法は、電気配線が形成されたフレキシャーと、フレキシャーに対して固定された微動アクチュエータと、微動アクチュエータに対して固定されて微動アクチュエータによってフレキシャーに対して駆動されるコアとを有する磁気ヘッドにおいて、コアに形成された電極と電気配線の端部とをワイヤーボンディングする方法であって、フレキシャーにおける電気配線の端部の形成部分の裏面およびその近傍を第一支持面により固定し、コアを第二支持面とワーククランプピンとによって挟持して、フレキシャー、微動アクチュエータおよびコアを一体として固定し、コアに形成された電極とフレキシャー上の電気配線の端部との一方に対してワイヤー端部のボンディングを行い、フレキシャー、微動アクチュエータおよびコアを一体として略90゜回転し、コアに形成された電極とフレキシャー上の電気配線の端部との他方に対してワイヤーのボンディングを行うことを特徴としている。
【0021】
さらに、上記方法としては、コアはフレキシャーから見て前記微動アクチュエータから外方に突出してフレキシャーと対向する突出部分を有し、フレキシャーは、突出部分と略対向する位置において裏面に貫通する穴が形成されており、第二支持面は穴部を貫通してコアを支持することが好ましい。また、コアおよび電気配線端部とを電気的に接続するワイヤーは、撓ませた状態で接続されることが好ましく、コアおよび電気配線端部に対するワイヤーのボンディングは、超音波により行われることが好ましい。
【0022】
【実施例】
本発明に係る磁気ヘッドの構造、ボンディング方法および装置に関し、以下に図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る、磁気ヘッドと、当該磁気ヘッドに対してボンディングを行なう際における磁気ヘッドの固定機構、およびこれらの配置について説明するための、磁気ヘッド固定部分の概略側面図である。
【0023】
図示のように、コア10は微動アクチュエータ30の直上に配置されるのではなく、磁気ヘッド1の先端方向(図1において紙面左方向)にずれて、微動アクチュエータ30上からはみ出した突出部分10aを形成して配置される。コア10は、当該配置で、微動アクチュエータ30に対して、接着部30aにおいて接着され、固定される。
【0024】
尚、微動アクチュエータ30は、フレキシャー4に対して、接着部30bにおいて接着、固定されている。上記のコア10の配置により、フレキシャー4上にはコア10と対向する部分が形成される。このフレキシャー4上の、突出部分10aと対向する部分には、穴4aが設けられる。
【0025】
固定機構は、ワーククランプピン35とワーク固定ブロック36とから構成される。ワーク固定ブロック36は、フレキシャー4の先端部分を真空吸着等により固定する第一支持部36aと、第一支持部36aから突出し且つフレキシャー4の穴4aを貫通してコア10を支持する第二支持部36bとから構成される。第一および第二支持部は略平坦面からなり、第二支持部36bとワーククランプピン35とによりコア10の突出部分10aがクランプされ、固定される。
【0026】
なお、このクランプの際に微動アクチュエータ30に負荷が加わることをさけるため、フレキシャー4の微動アクチュエータ30と接する部分の裏面にはワーク固定ブロック36は接触しない構造としている。また、第一支持部36aの略平坦面から第二支持部36bの略平坦面までの突出する高さは、固定機構によって磁気ヘッドを固定する際に微動アクチュエータに負荷がかからない高さとされている。
【0027】
上記実施例においては、コア10における突出部10aは、微動アクチュエータ30直上から、フレキシャー4の先端方向に突出することとしているが、本発明はこれに限定されることなく、フレキシャー4の幅方向の一方あるいは両方に突出することとしても良い。また、コア10の形状および突出部分10aの形状は直方体であるとして述べているが、これら形状は直方体に限定されない。例えば、上記直方体の形状部分とは別個に、クランプ用の一個あるいは複数の突起状の突出部分を設けてこれを上記先端あるいは幅方向等、様々の方向に突出させても良い。
【0028】
また、上記実施例においては、フレキシャー4に形成される穴4aは、突出部10aとほぼ同じ大きさを有する長方形状であり、突出部10aに対向する位置に一個のみ形成されることとしているが、穴4aの形状および数はこれに限定されない。例えば、本実施例の突出部10aに対して、突出部10aの両端部分のみを支持可能とするように、フレキシャー4上であって突出部10aの両端に対応する位置に二個設けることとしても良い。また、上記のごとき突出部の変形に応じて、その配置を変更されることが好ましい。
【0029】
さらに固定機構については、ワーク固定ブロック36の第二支持部36bの配置を、上記の穴4aの変形に応じて変更することとし、ワーククランプピン35は第二支持部36bと突出部10aをはさんで対向する位置に配置されることが好ましい。また、第一支持部36aにおいては、真空吸着によってフレキシャー4を吸着固定することとしているが、単なるクランプ、静電吸着等あるいはこれらの組み合わせ等、その他の固定方法の適用が可能である。
【0030】
なお、上記実施例およびその変形例に関しては、従来技術としても述べたように、微動アクチュエータ30が回動をするアクチュエータであるとして述べている。しかしながら、高密度に記録された磁気情報を読みとる場合等に、微動アクチュエータはトラックと平行な方向にコアを駆動することがより好ましい。本発明は、この場合に対しても適用可能である。
【0031】
上記構成の固定機構を用い、且つ当該固定機構に対応した上記構造の磁気ヘッドとすることにより、微動アクチュエータに何ら負荷を与えることなく、コアおよびフレキシャーを固定してボンディング工程を行うことが可能となる。次に、上記固定機構に固定された磁気ヘッドに対して行われるボンディング工程について説明する。
【0032】
本発明に係る、電極11と基板ランド8との電気的接続方法として、ワイヤーボンディング法を用いている。図2A乃至図2Dに、電極11と基板ランド8とのワイヤーボンディングの工程を示す。なお、このボンディング工程に際して、あらかじめコア10,微動アクチュエータ30およびフレキシャー4はそれぞれ接着固定され、上記の固定機構により固定されている。
【0033】
ボンディング工程において、まず電極11に対して、ワイヤ66のボンディングを行うこととする。図2Aに示すように、キャピラリー60は、ワイヤ66を内部に保持し、ワイヤ66端部に形成された導体ボール65をその先端に保持する。この状態のキャピラリー60を、電極11の形成面に対して垂直となる方向から接触させる。さらに、この方向に導体ボール65を電極11に押圧し、同時にキャピラリーに超音波領域の振動を与えることにより、導体ボール65と電極11とのボンディングを行う。
【0034】
導体ボール65と電極11とのボンディング終了後、図2Bに示すようにキャピラリー60を電極11から後退させ、遠ざけられる。その際、ワイヤ66はキャピラリー60に対して固定されていない。このため、キャピラリー60外部に引き出されたワイヤ66が、電極11にボンディングされた導体ボール65から延在した状態となる。
【0035】
次に、図2Cに示すように、固定機構によるコア10等の固定を維持したまま、固定機構およびコア10等をキャピラリー60の接近および後退の方向に対して略90゜回転させ、基板ランド8をキャピラリー60に対して略垂直に配置させる。その後キャピラリー60は、外部に引き出されたワイヤ66を取り込みながら基板ランド8に近づけられる。このワイヤ66の取り込み操作は、導体ボール65からキャピラリー先端までの距離すなわち外部に引き出されたままのワイヤ66の長さが所定値となった時点で終了する。
【0036】
図2Dに示すように、ワイヤ66をこの状態で保持し、キャピラリー60の先端はワイヤ66を基板ランド8に対して接触させ、押圧する。同時にキャピラリーに超音波領域の振動を与えることにより、ワイヤ66と基板ランド8とのボンディングを行う。ワイヤ66と基板ランド8とのボンディング終了後、ワイヤ66はキャピラリー60の先端部分で切断される。
【0037】
以上のボンディング工程を実施することにより、電極11と基板ランド8との間は、可撓性を有するワイヤ66により電気的に接続されることとなる。また、電極11と基板ランド8との間を結ぶワイヤ66の長さを適当な長さとすることが可能となり、ワイヤ66が微動アクチュエータ30によるコア10の回動を制限することがなくなり、滑らか且つ正確な回動が可能となる。
【0038】
本実施例においては、まず電極11に対するボンディングを最初に行うこととしているが、基板ランド8に対するボンディングを最初に行うこととしても良い。また、本実施例においては、ボンディング工程における電極11の形成面に対してのキャピラリー60による導体ボール65の押しつけ角度、あるいは基板ランド8の形成面に対してのワイヤ66の押しつけ角度は略90゜としているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、電極11あるいは基板ランド8に対してキャピラリー60の押しつけ方向は、90゜から任意角度傾けることが可能である。
【0039】
さらに、この任意角度は、ワーククランプピン35とワーク固定ブロック36との少なくとも一方、さらにはキャピラリー60の先端近傍に加熱機構を設け、ボンディングを超音波と熱との併用、熱圧着、超音波と熱圧着の併用等を用いて行うことによってさらに大きくすることが可能である。また、上記押しつけ方向が90゜の場合にこれらボンディング方法を用いることにより、ボンディングに要する時間の短縮あるいは微動アクチュエータ30に加わる振動の低減等を図ることも可能である。
【0040】
次に、上記方法を実際に行うボンディング装置について述べる。図3Aに、本発明の実施の態様に係るHDD用磁気ヘッドに用いられる、電気配線の接続装置100の概略断面図を示す。図3Aにおいて、ボンディングを要する磁気ヘッド1は、ワーク固定ブロック(不図示),ワーククランプピン35,及び真空吸着機構とによりワークセットステージ21上に固定される。なお、真空吸着機構はワークセットステージ内部に形成されており、本図面においては示されていない。
【0041】
ワークセットステージ21は、軸22の一端に固定され、軸と22一体で回転する。軸22は、ベアリング23,24を介して支持部25に回転可能に支持されると共に、他端を回転運動伝達部26を介して支持部25に固定されたエアシリンダー27に接続され、エアシリンダー27によって回転させられる。
【0042】
なお、ワークセットステージ21の回転は、第一及び第二の位置決め機構31,32によりその回転範囲が規制される。支持部25は、二次元的に位置の微調整が可能となるようにXYステージ28に固定されており、XYステージ28はその下面をベース29に固定されている。
【0043】
第1及び第2の位置決め機構31,32は、ワークセットステージ21の回転を機械的に規制する規制部、回転位置を検知するフォトセンサー部分、及び該センサーからの出力を電気配線接続装置の制御部に送る信号に変換する変換部とをそれぞれ有する。装置100は、該センサーからの出力により磁気ヘッド1が所定の位置にあることを確認し、ボンディング作業を行う構成としている。
【0044】
本実施例においては、規制部はネジ構造部を有しており、このネジ構造部の締め付けにより回転角度を調整する。より微細な調整が必要となる場合には、規制部にマイクローメータを用いてもよく、或いはセンサー部分と連動して該マイクロメーターを駆動するステッピングモータ等を加え、作業に応じて回転角度を変更させる構成としても良い。
【0045】
図3Bに、図3Aにおけるワークセットステージ21を線3B−3Bにより切断した面、及びワークセットステージ21に対して所定の位置に配置されたキャピラリ−60及び第一の位置決め機構31とを当該面方向からみた概略を示す。ワークセットステージ21は、表面に配置されたワーク固定ブロック36及び真空吸着機構の吸着部とにより磁気ヘッド1を保持し、更にコア10の位置ずれ防止のためにワーククランプピン35によって固定される。
【0046】
ボンディング時においては、まず、図3Bに実線で示される配置で磁気ヘッド1を固定し、キャピラリー60先端部から突出している金属ワイヤ66からトーチ61により導体ボール65を形成する。続いてキャピラリー60が、磁気ヘッド1のコア10上の電極面に対して降下し、1回目のボンディングを行う。なお、所定の角度の設定は、第一の位置決め機構31により、ワークセットステージ21の回転を所定角度までに規制することにより行っている。
【0047】
その後のボンディング工程は上述の通りであるのでここでは説明を省略する。なお、一回目ボンディング終了後、ワークセットステージ21は図3Bにおいて点線に示される位置に回転し、この位置で2回目のボンディングが行われる。なお、2回目のボンディングにおいても所定の角度を設定する場合には、第二の位置決め機構32によりワークセットステージ21の傾きを検出しその回転を規制する。
【0048】
上記構成のボンディング装置を用いることにより、微動アクチュエータ30に何ら力を加えることなく、電極11と基板ランド8とのワイヤボンディングを行うことが可能となる。また、ボンディング後のワイヤ66の長さを適当な長さに調節することが可能であり、微動アクチュエータ30の滑らか且つ自由度の大きい回動を可能とする。
【0049】
なお、本ボンディング装置においては、導体ボール65およびワイヤ66の材料として金を用いているが、本発明はこれに限定されず様々の導体材料の使用が可能である。また、図に示す装置においては、キャピラリー60は単体でしか示されていないが、必要に応じて、複数個平行に設置することにより作業効率を高めることが出来る。
【0050】
上記実施例は、ピギーバック方式を用いた磁気ヘッドについて述べているが、上記突出部および突出部に対応した穴部を有する構造、および当該構造を有した磁気ヘッドに対しての固定方法等は、磁気ヘッドに限定されない。すなわち、ピギーバック方式を用いた様々の電子部品に対して、当該構造および固定方法等の適用が可能である。
【0051】
【発明の効果】
磁気ヘッドの構造を本発明にかかる構造とし、更に本発明に係る磁気ヘッドの製造装置および方法を用いることにより、微動アクチュエータに対するクランプを行うことなく、可撓性を保ったワイヤーによる電極と基板ランドとの電気的に接続が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る固定機構および当該固定機構によって固定された本発明に係る磁気ヘッドとの関係を示す概略断面図である。
【図2】 (A)本発明に係るワイヤーボンディング法による、電極と基板ランドとの電気的接続の形成手順を示す図である。
(B)本発明に係るワイヤーボンディング法による、電極と基板ランドとの電気的接続の形成手順を示す図である。
(C)本発明に係るワイヤーボンディング法による、電極と基板ランドとの電気的接続の形成手順を示す図である。
(D)本発明に係るワイヤーボンディング法による、電極と基板ランドとの電気的接続の形成手順を示す図である。
【図3】 (A)本発明に係る電気配線接続装置の概略構成を示す図である。
(B)図3Aにおける線3B−3Bにおける断面を示す図である。
【図4】 ピギーバック方式を用いた磁気ヘッドの概略構成を示す図である。
【図5】 ピギーバック方式を用いた磁気ヘッドの概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 磁気ヘッド
2 ジンバル
3 ロードビーム
4 フレキシャー
4a 穴
5 アクチュエータ装着部
6 ディンプル
7 ベースプレート
8 基板ランド
10 コア
10a コア突出部
11 電極
20 位置決め台
21 ワークセットステージ
22 軸
23,23 ベアリング
25 支持部
26 回転運動伝達部
27 エアシリンダー
28 XYステージ
29 ベース
30 微動アクチュエータ
30a、b 接着部
31 第一の位置決め機構
32 第二の位置決め機構
35 ワーククランプピン
36 ワーク固定ブロック
36a 第一支持部
36b 第二支持部
60 キャピラリー
61 トーチ
65 導体ボール
66 ワイヤー
100 接続装置

Claims (9)

  1. 電気配線が形成されたフレキシャーと、前記フレキシャーに対して固定された微動アクチュエータと、前記微動アクチュエータに対して固定されて前記微動アクチュエータによって前記フレキシャーに対して駆動されるコアとを有する磁気ヘッドにおいて、前記コアに形成された電極と前記電気配線の端部とをワイヤーボンディングする磁気ヘッドの製造装置であって、前記フレキシャーにおける前記電気配線の端部の形成部分の裏面およびその近傍を固定する第一支持面と、前記コアを支持する第二支持面とからなるワーク固定ブロックと、前記コアを前記第二支持面とによって挟持し固定するワーククランプピンとを有することを特徴とする装置。
  2. 前記コアは前記フレキシャーから見て前記微動アクチュエータから外方に突出して前記フレキシャーと対向する突出部分を有し、前記フレキシャーは、前記突出部分と略対向する位置において裏面に貫通する穴が形成されており、前記第二支持面は前記穴部と貫通して前記コアを支持することを特徴とする請求項記載の磁気ヘッドの製造装置。
  3. 前記ワイヤーボンディングは、前記ワーク固定ブロックおよびワーククランプピンとにより前記コアおよびフレキシャーを保持してなされ、前記コアおよび前記電気配線端部の一方に対するボンディング後、前記コアおよびフレキシャーを固定したまま略90°旋回して他方へのボンディングをすることによって行われることを特徴とする請求項または記載の装置。
  4. 前記コアおよび電気配線端部とを電気的に接続するワイヤーは、撓ませた状態で接続されることを特徴とする請求項記載の装置。
  5. 前記コアおよび電気配線端部に対するボンディングは、超音波により行われることを特徴とする請求項記載の装置。
  6. 電気配線が形成されたフレキシャーと、前記フレキシャーに対して固定された微動アクチュエータと、前記微動アクチュエータに対して固定されて前記微動アクチュエータによって前記フレキシャーに対して駆動されるコアとを有する磁気ヘッドにおいて、前記コアに形成された電極と前記電気配線の端部とをワイヤーボンディングする磁気ヘッドの製造方法であって、前記フレキシャーにおける前記電気配線の端部の形成部分の裏面およびその近傍を第一支持面により固定し、前記コアを第二支持面とワーククランプピンとによって挟持して、前記フレキシャー、微動アクチュエータおよびコアを一体として固定し、前記コアに形成された電極と前記フレキシャー上の電気配線の端部との一方に対してワイヤー端部のボンディングを行い、前記フレキシャー、微動アクチュエータおよびコアを一体として略90゜回転し、前記コアに形成された電極と前記フレキシャー上の電気配線の端部との他方に対してワイヤーのボンディングを行うことを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  7. 前記コアは前記フレキシャーから見て前記微動アクチュエータから外方に突出して前記フレキシャーと対向する突出部分を有し、前記フレキシャーは、前記突出部分と略対向する位置において裏面に貫通する穴が形成されており、前記第二支持面は前記穴部を貫通して前記コアを支持することを特徴とする請求項記載の方法。
  8. 前記コアおよび電気配線端部とを電気的に接続するワイヤーは、撓ませた状態で接続されることを特徴とする請求項記載の方法。
  9. 前記コアおよび電気配線端部に対するワイヤーのボンディングは、超音波により行われることを特徴とする請求項記載の方法。
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