JP4452812B2 - Cfrp表面板を使用した軽金属ハニカムパネル製造方法とその装置 - Google Patents

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本発明は炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなる非常に薄い板を表面板として、コアにアルミハニカム等の軽金属ハニカムを使用したハニカムサンドイッチパネルを製作する方法とその装置に関する。
航空機やそれに搭載される機器、空中を飛翔あるいは飛行する物体、更には宇宙空間にて使用される機器の構造材として、また、地上で使用される機器のうち、特に軽量であることが望まれるものの構造材として、コアにアルミハニカムを使用し表面板としてCFRPの非常に薄い板を用いたハニカムサンドイッチパネル自体は既に公知の素材である。このハニカムサンドイッチパネルの製造工程を図3によって説明すると、まず表面板として使われるCFRPの板がシート状のCFRPプリプレグを積層してオートクレープ成形して作られる。この様にして得たCFRP板をサンディング処理をし、ハニカムコアの両側端面には接着剤を付着させてこれをサンドイッチにして前記CFRP板を圧接加熱する。温度が高くなると前記接着剤が硬化しハニカムコアの両側端面とCFRP板を接着する。
この様にして作られるハニカム構造体はその重量に対して機械的強度が高いため、軽量化の素材として広く用いられているところであるが、最近は、宇宙空間に膨大な数の太陽電池素子を設置する際の基板としての利用されている。ハニカムパネルを太陽電池素子の基板として用いる場合、同ハニカムパネルには、強度は、設計上の標定となることが少ない。というのは太陽電池素子を流体抵抗を受けることのない宇宙空間で安定支持できればよいこと、及びロケット打ち上げ時の耐振動設計に際しては、一般的に固有振動数を高くし応答応力を低くすることが行われることから、高強度であることよりも、軽量かつ高剛性であることが重要事項となる。したがって、ハニカムパネルを構成する表面板としては、できる限り薄手の軽量なものを使用し、かつハニカムパネルの剛性として高くなるようなものが望ましいこととなる。
現在のハニカムパネルは、あらかじめ成形した非常に薄いCFRP板(0.1mm程度)をアルミハニカムに接着して製作されていることが多く、接着の際に、接着剤をはさんで加熱して硬化接着が行われている。その成形プロセスは図4に示すように、まず(a)アルミハニカムを中心にして、両面からフィルム状の接着剤とCFRP薄板を積層するために準備されるが、このときは常温環境にある。(b)アルミハニカムとCFRP薄板を貼着するため接着剤が硬化して接着状態となるまで温度を上げてゆく。しかし、アルミハニカムとCFRP板の熱膨張率は大きく異なるため、常温で積層(CFRP+接着剤+アルミハニカム+接着剤+CFRP)して圧力と温度をかけていくと、接着硬化の所定温度では材料の熱膨張差によって、アルミニウムは膨張し、CFRP板はアルミに比べて常温時と近い寸法を保ったままで接着剤が硬化する。因みにアルミニウムの熱膨張率は23×10−6/℃であり、CFRPの方は構成材料及び積層配向によって若干のバラツキがあるが−5〜5×10−6/℃と大きな違いがある。(c)接着剤が硬化して安定した接着状態となるまで高い温度状態を所定時間保つ。(d)その後常温に戻すが、常温に戻ったときには、アルミニウムは硬化温度時より収縮し、CFRP板はほとんど収縮しないことから、CFRP板にはアルミハニカムによって圧縮力がかけられることになる。そのため、(e)薄いCFRPを表面板として用いた場合には、接着工程が終了し常温に戻った場合に、ハニカムセルが収縮しその開口部分のCFRPの表面は、圧縮力による座屈が起こり、ハニカム形状の繰り返し凹凸が発生してしまう。この凹凸は、ハニカムパネルの剛性・強度および品質を著しく低下させる。そのため、薄いCFRP板を用いたハニカムパネルでは、ハニカムのセルサイズ(大きさ)をできる限り大きくし軽量化を図りたいところ、この凹凸を防ぐためにセルサイズを小さくして、熱による圧縮座屈を防止して、表面の平面度を保っている状況にある。この現象は、耐熱性を向上させるため、接着剤をより高温で硬化させようとすると、熱残留荷重が増加してしまうことから、激しく発生するようになり、アルミハニカムを使用して耐熱性を向上させることには限界を伴う。
この様な状況の中で、特許文献1には表面板として薄手のものを用いた場合でも、この薄手の表面板に窪みが存在しないハニカムパネルを提供すること、また、製造作業が容易で生産性に優れるハニカムパネルの製造方法を提供することを目的とし、ハニカムコアと、このハニカムコアを挟むよう設けられた一対の表面板と、前記ハニカムコアと前記表面板とを接合する接着剤の層とを具備してなるハニカムパネルであって、前記接着剤の層が、前記表面板における前記ハニカムコアと当接する側の面全域に設けられてなるハニカムパネルが提示されている。これは接着剤をハニカムコアの端縁に対応した部分にだけでなく、表面板の全域、すなわちハニカムコアを構成するセル個々の開口内に対応した部分にも設ければ、接着剤が硬化して収縮する際、収縮力は局所的に集中することなく平面的に分散され、表面板に窪みが生じなくなるという技術的思想に基づいたものである。そして、この特許文献1では更に、接着剤をシート状に構成しておき、それをハニカムコアと表面板との間に挟み込むようにして設置すれば、接着剤をハニカムコアの端縁に付着させる場合に比べ、製造作業が簡略化され、大幅な生産性の向上が図れることから、ハニカムコアと、このハニカムコアを挟むよう設けられた一対の表面板と、前記ハニカムコアと前記表面板とを接合する接着剤の層とを具備してなるハニカムパネルであって、前記接着剤の層が、前記表面板における前記ハニカムコアと当接する側の面全域に設けられてなることを特徴とするハニカムパネルを提示している。ただし、凹凸の少ないパネルを作るためには上記の条件の他に昇温を100℃以下に抑え、加熱時間を100℃の場合で5時間程度と長くとることを要するものである。
また、上記の特許文献1の技術は接着剤が収縮する際、収縮力が局所的に集中しないように平面的に分散させるもので、表面の凹凸を軽減する効果を奏するがそもそもの原因である熱膨張差に基づくアルミニウムコアとCFRP薄板との熱歪み差を小さくするものではなかった。
特開2000−15724号公報 「ハニカムパネル及びその製造方法」 平成12年1月18日公開 特開平2−251426号公報 「軽量ハニカムサンドイッチパネルの製造方法」 平成2年10月9日公開
本発明が解決しようとする課題は、CFRP板とアルミハニカムを接着する工程で、熱膨張差に起因するCFRP板の残留熱歪差を低減させ、成形後のハニカムパネルの表面板とアルミハニカム間の荷重を低減することで、凹凸が発生することを抑制すると共に、ハニカムパネル自体の強度剛性を向上させるハニカムパネル製造方法を提示することにある。
また、接着工程においてCFRP板とアルミハニカムの熱歪差を低減することにより、現状使用されている接着剤よりも耐熱性の高い接着剤を用いることを可能とし、凹凸を防止しつつ現行よりも耐熱性の高い、軽量なハニカムパネルを提供することにある。
本発明のハニカムパネルの製造方法は、アルミ等の軽金属ハニカムをコアとしてその両面にCFRP薄板を表面板に加熱状態で接着する際に、熱膨張率の低いCFRP板を前記軽金属ハニカムの膨張とほぼ等しくなるように引き伸ばした状態で該軽金属ハニカムに接着するようにした。
また、本発明のハニカムパネルの製造方法は、熱膨張率の低いCFRP板を軽金属ハニカムコアの膨張とほぼ等しくなるように引き延ばす手段として、前記軽金属ハニカムの治具を用い、該治具に前記CFRP板を保持させるようにした。
更に、本発明のハニカムパネルの製造方法は、セルサイズ1/4インチ以上3/8インチ以下の軽金属ハニカムに、上記表面板を130℃以上で硬化する接着剤を用いたことを特徴とする。
本発明に使用されるアルミニウム治具は、中央にハニカムパネルの端面を嵌合する大きさの穴部を設けた2つの軽金属枠体間にCFRP板を挟持するようにした。
本発明に使用されるハニカムパネル製造装置は、ハニカムパネル製造用治具の軽金属枠体の穴部に嵌合する大きさの凸部が中央に形成された熱板を上下に備え、該熱板は加熱機能を有すると共に上下方向に変位可能なものであって、両者間にCFRP板、接着剤フィルム、ハニカムコア、接着剤フィルムそしてCFRP板を積層して圧接することを特徴とする。
本発明のハニカムパネルの製造方法は、軽金属ハニカムをコアとしてその両面にCFRP薄板を表面板に加熱状態で接着する際に、熱膨張率の低いCFRP板を前記軽金属ハニカムコアの膨張とほぼ等しくなるように引き伸ばした状態で前記軽金属ハニカムに接着するようにしたものであるから、ハニカムパネルの製造プロセスで硬化接着後の前記軽金属ハニカムが収縮する状態においても熱膨張率の低いCFRP板はもとの常温時の状態に戻るだけで、開口部分のCFRPの表面は、圧縮力を受けることが無く座屈させられることはない。
凹凸が少ない分、ハニカムパネルとしての剛性・強度が高い製品が得られる。また、凹凸が発生しない分、さらにCFRPの表面板を薄く軽量化できる。
また、熱膨張率の低いCFRP板を前記軽金属ハニカムコアの膨張とほぼ等しくなるように引き延ばす手段として、前記コアと同じ熱膨張の治具を用い、該治具に前記CFRP板を保持させるようにした本発明のハニカムパネルの製造方法は、治具がハニカムコアと同じ熱膨張率の材質を選定することで、無理なく容易にCFRP板に対し熱膨張率の高い前記軽金属ハニカムの膨張と同じだけ伸ばされる状態をつくることができる。
本発明のハニカムパネルの製造方法は、セルサイズ1/4インチ以上3/8インチ以下のアルミハニカムに、上記表面板を130℃以上で硬化する接着剤を用いて上記の製造方法を実施するものであるから、ハニカム開口部分のCFRPの表面が凹凸変形し難くなったことによりハニカムのセルサイズを従来(1/4インチ)より大きいものを用いて軽量化が図られ、また接着剤として従来使用している130℃タイプより高い温度で硬化する180℃タイプのものまで使用可能となり、ハニカムパネルの耐熱性の向上が図れる。耐熱性が高くなるということは太陽電池パネルとしての使用に際して、パネル温度がこれまでよりも高くなっても良いため、集光機能を高くして発電量を増加させることに繋がる。
本発明に使用されるアルミニウム治具は、中央にハニカムパネルの端面を嵌合する大きさの穴部を設けた2つの軽金属枠体間にCFRP薄板を挟持するようにしただけの単純構造であるが、温度変化に伴うアルミハニカムの膨張収縮に準じたCFRP薄板の伸び縮みを安定かつ確実に実現できる。
また、本発明に使用されるハニカムパネル製造装置は、凸部が中央に形成された熱板を上下に備え、該熱板は加熱機能を有すると共に上下方向に変位可能なものというシンプルな構成であるが、両者間にCFRP板、接着剤フィルム、ハニカムコア、接着剤フィルムそしてCFRP板を積層して加熱・圧接するだけで、凹凸を防止しつつ現行よりも耐熱性の高い、軽量なハニカムパネルの製造を可能とする。
本発明の課題の主因は、CFRP板の熱膨張率とアルミニウムやチタン等コア材として用いられる軽金属の熱膨張率とで差があることに起因する。その点に鑑み、本発明ではCFRP薄板をアルミハニカムに接着する工程において、図1(a)に示すようにアルミニウム製のCFRP薄板支持治具(以下、アルミニウム治具と略称する。)4を用い、CFRP薄板2の周囲を常温下で保持固定する。なお、このアルミニウム治具4はコアとなるアルミハニカム1の両側に配置されるが、図1では簡単のため片側だけを図示する。次ぎに、(b)に示すようにアルミニウム治具4を用い、CFRP薄板2を常温下で保持固定した状態で加熱して接着硬化させる温度まで昇温する。アルミニウム治具4がCFRP薄板2を引張り、伸長変形が与えられるようにする。アルミニウム治具4はアルミハニカム1と同じ素材であることから、その温度膨張率は等しく、結果的にCFRP薄板2はこのアルミニウム治具4によって対峙するアルミハニカム1の面と同等の変形をすることになる。(c)アルミハニカム1を挟んで両面からフィルム状の接着剤3を介してCFRP薄板2が圧接された状態で接着剤3が硬化する温度に所定時間保たれる。(d)接着硬化が安定したら、常温まで徐々に降温されアルミハニカム1は収縮していくが、常温に戻る途中も戻った際にも温度差がない限りアルミニウム治具4も同様の収縮をする。その間CFRP薄板2はアルミハニカム1を挟んで両面からアルミニウム治具4によって圧力がかけられているが、アルミハニカム1とアルミニウム治具4は同じ収縮をするため、アルミニウム治具4に保持固定されているCFRP薄板2も同じように収縮する。(e)常温まで降温したら、CFRP薄板2の保持を解きアルミニウム治具4をアルミハニカム1を挟持した状態から外す。アルミハニカム1に接着されたCFRP薄板2はアルミニウム治具4による保持固定状態を解かれているが、これは本来の常温での形状であり、ハニカムによって圧縮力を受けることはない。このようにして、本発明の製造方法は材料の熱膨張差に伴う変形差を低減させることができ、結果的にアルミハニカム1とCFRP薄板2を凹凸面を生じることなく接着させることができる。
軽量ハニカムサンドイッチパネルの製造における材料の熱膨張差に伴う変形差を低減させる方法として、予めCFRP薄板にテンションをかけた状態でハニカムコアと接着し、常温時での圧縮変形を軽減させようとする手法が特許文献2に提示されている。冷却時に受ける圧縮力を吸収すべく接着時にはCFRP薄板を引き伸ばした状態にしておく点で、本発明思想と一部類似するが、この特許文献2の手法は図5に示すようにテンション治具a1,a2でCFRP薄板2に適宜のテンションをかけ、当初の常温時から加熱時も冷却時もこのテンションをかけた状態(引き伸ばされた状態)であるため、その間に膨張収縮するハニカムコア1との間での位置ズレを生じ安定した接着が困難であるし、ハニカムコア1の変形を吸収できるようにそれ以上の引き伸ばしをさせるだけのテンションの値をCFRP薄板にかける必要があるが、その値の割り出しとテンション治具でその分のテンション調節をテンション治具a1,a2で実際に行うことは容易ではない。本発明はハニカムコアと基本的に同じ熱変形をする同材料の治具で保持させるだけで、ハニカムコアとCFRP薄板との間で、温度変化に伴う変形歪みを常に少なくできる点でこの特許文献2とは技術的思想を異にし、顕著な実施効果を奏するものである。
本発明に係るCFRP表面板を使用したアルミハニカムパネル製造方法の1実施例について図2を参照しながら説明する。まず、本発明で用いるアルミニウム治具4であるが、アルミハニカム1の面を緩く嵌合することが出来る大きさの穴部4bを中央に形成する。アルミニウム治具4はCFRP薄板2を固定したまま熱膨張によって膨張し、CFRP薄板2を変形させるだけの引張り荷重をあたえつつアルミハニカム1に近い変形をするように設計する必要がある。したがって、アルミニウム治具4の厚みは、CFRP薄板2が昇温するに従って、ハニカムコアと同様に変形するようにCFRP薄板2が挟まれた状態でアルミニウム治具4についての剛性計算をして設計する。このアルミニウム治具4によるCFRP薄板2の保持固定は、図2のCに示すように0.1mmのCFRP薄板2を一方のアルミニウム治具枠体4aに張り、更にもう一方のアルミニウム治具枠体4aで挟んで複数のボルトで締め付ける。これは常温環境で行うのでCFRP薄板2にテンションをかける必要はない。CFRP薄板2をアルミハニカム1に貼り付けるための接着剤としては、フィルム状の180℃硬化型接着剤3を用いる。従来は製造後に出来る凹凸を少なくするため、130℃以下で硬化する接着剤を使用していたが、本発明の製造方法によれば、製造後に出来る凹凸は大幅に抑制できるため、180℃以上で硬化する接着剤を使用できることを確認した。そこで、本実施例ではこの180℃硬化型接着剤(エポキシ樹脂系)を用いることにしたものである。次ぎにアルミハニカム1であるが、これにはハニカムセルの寸法六角形の対向する辺間の距離3/8インチ(9.53mm)のものを使用した。従来は製造後に出来る凹凸を抑制するため、1/4インチが限度とされていた。このハニカムセル寸法を大きくすることにより、ハニカムパネルの軽量化が図れる。
図2のAに示されるように下方側熱板5の上にアルミニウム治具4に挟まれて保持固定されたCFRP薄板2を載置する。そのCFRP薄板2の面上にフィルム状の180℃硬化型接着剤3を載置し、その上にアルミハニカム1を載せ、更にその上にフィルム状の接着剤3を、更にその上方にアルミニウム治具4で保持固定されたCFRP薄板2を重ねて積層形態とし、最後に上側熱板5を載せて、図2のBに示すように上下の熱板で圧接すると共に加熱する。上下の熱板5は内側面がアルミニウム治具4の穴4bに嵌合するように中央部が凸形状に形成されている。また、圧接加熱時にアルミニウム治具4が不安定とならないように上下のアルミニウム治具4間には厚みが調整されたスペーサ6が配置される。その状態においてアルミハニカム1内の雰囲気を加圧状態にすると共にCFRP薄板2をアルミハニカム面に圧接する。この状態で加熱して温度を上昇させ、180℃まで持っていくが、なるべく上記部材内で急激な温度勾配を生じさせないように時間をかけて徐々に昇温することが望ましい。0.5〜3℃/分が目安で、ちなみにこの実施例では60分をかけた。180℃に達したら、接着剤が硬化安定するまでその温度状態を維持する。この時間Tは材料に依存する定数aと材料に依存する活性化エネルギーEを規定温度(この場合180℃)kと気体定数Rの積で割ったものを足して(T=a+E/Rk)算出される。この実施例では2時間として実施した。その後、常温まで戻すことになるが、これも加熱時同様上記部材内で温度勾配を生じさせないように時間をかけて徐々に降温することが望ましく、この実施例では1時間かけて常温に戻した。本発明では加熱前、加熱時、硬化処理時、降温時を通してアルミハニカム1とアルミニウム治具4とが同温で同じ膨張収縮をすることが重要な要素となる。なお、熱板5は熱効率、耐久性の点から鉄材が使用され、加熱・圧接状態において鉄材とアルミニウム材とは熱膨張に差が生じるが、熱板5とCFRP板2面間に作用する摩擦力は小さく、これがアルミニウム治具枠体4aの膨張によるCFRP板2の引き伸ばしに影響を及ぼすことはない。
この実施例で製造されたアルミハニカムパネルの表面にできた凹凸は0.3mm以内に収まっていることが確認された。
本明細書においては本発明のCFRP表面板を使用したアルミハニカムパネルを人工衛星搭載の太陽電池パネルへの使用を想定して説明してきたが、本発明の製造方法による製造物であるCFRP表面板を使用したアルミハニカムパネルは、これに限られず、重量に対して機械的強度が高い、軽量化の素材として広く用いることができるものである。
本発明のCFRP表面板を使用したアルミハニカムパネルの製造方法を説明する図である。 本発明の実施例を説明する図である。 アルミハニカムをコアとし表面板にCFRP板を用いたパネルの製造工程を説明する図である。 従来のCFRP表面板を使用したアルミハニカムパネルの製造方法を説明する図である。 CFRP表面板に負荷テンションをかけて凹凸を抑制する従来技術を説明する図である。
符号の説明
1 アルミハニカム 2 CFRP薄板
3 接着剤 4 アルミニウム治具
4a 治具枠体 4b 穴部
5 熱板 6 スペーサ

Claims (5)

  1. 軽金属ハニカムをコアとしてその両面にCFRP薄板を表面板に加熱状態で接着する際に、熱膨張率の低いCFRP板を前記軽金属ハニカムの膨張とほぼ等しくなるように引き伸ばした状態で前記軽金属ハニカムに接着するようにしたハニカムパネルの製造方法。
  2. 熱膨張率の低いCFRP板を軽金属ハニカムの膨張とほぼ等しくなるように引き延ばす手段として、コアと同じ熱膨張率の治具を用い、該治具に前記CFRP板を保持させるようにした請求項1に記載のハニカムパネルの製造方法。
  3. セルサイズ1/4インチ以上3/8インチ以下のアルミハニカムに、上記表面板を130度以上で硬化する接着剤を用いたことを特徴とする請求項1又は2に記載のハニカムパネルの製造方法。
  4. 中央にハニカムパネルの端面を嵌合する大きさの穴部を設けた2つの軽金属枠体間にCFRP板を挟持するようにしたものである請求項2又は3の製造方法に用いられるハニカムパネル製造用治具。
  5. 請求項4に記載のハニカムパネル製造用治具の軽金属枠体の穴部に嵌合する大きさの凸部が中央に形成された熱板を上下に備え、該熱板は加熱機能を有すると共に上下方向に変位可能なものであって、両者間にCFRP板、接着剤フィルム、ハニカムコア、接着剤フィルムそしてCFRP板を積層して圧接することを特徴とするハニカムパネル製造装置。
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