本発明は、USBメモリ等の外部記憶媒体の接続が可能な接続端子を有するテレビジョン受信装置に関する。
最近のテレビジョン受信装置には、外部記憶媒体の接続が可能な接続端子を備えたものがあり、この接続端子に外部記憶媒体を接続することで、その外部記憶媒体に記憶されている情報を利用して、テレビジョン受信装置側で各種の制御を可能とするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、テレビ放送受信機の接続部に外部メモリの挿入を検知した際、挿入された外部メモリに記憶されている映像及び音声に関する調整値と視聴可能年齢等の設定情報とを読み出し、その設定情報に応じた映像及び音声の調整値と受信動作とを自動的に制御するように構成されたテレビ放送受信機(以下、テレビジョン受信装置という。)が記載されている。このテレビジョン受信装置によれば、使用者の使い方に応じた設定を自動的に行うことができる。
特開2002−16853号公報
しかし、上記特許文献1に記載のものは、外部メモリが挿入されたテレビジョン受信装置が、外部メモリに記憶されている設定情報に基づいて、映像及び音声の調整値と受信動作とを自動的に制御する構成となっている。そのため、例えばこの外部メモリを、外部記憶媒体の接続が可能な他のテレビジョン受信装置に挿入しても、そのテレビジョン受信装置が同様の自動制御機能を備えていない場合には、映像及び音声の調整値と受信動作とを自動的に制御(設定)することができないといった問題があった。つまり、特許文献1に記載のものは汎用性が無く、そのような自動制御機能を搭載したテレビジョン受信装置にしか適用できないといった問題があった。
従って、他のテレビジョン受信装置で同様の調整や設定を行いたい場合には、ユーザは従来通り手動操作によって各種の設定を行うことになるが、この場合、先のテレビジョン受信装置で設定した内容をメモ等に記録しておき、ユーザは、そのメモを見ながら設定しなければならず、極めて煩雑な作業になるといった問題があった。
この場合、他のテレビジョン受信装置においても外部メモリの情報をメモ代わりとして利用できれば便利である。一般に、外部記憶媒体の接続端子を有するテレビジョン受信装置では、外部記憶媒体に記憶されている情報が例えばJPEG等の画像ファイル形式で記憶されている場合には、これを読み出して画像に展開し、表示部に表示することは可能である。従って、このような場合には、外部メモリに記憶されている情報を他のテレビジョン受信装置でも画像に展開して表示することで、メモ代わりとして利用することが可能となり、その意味では汎用性を持たせることができる。
本発明はかかる実情に鑑みて創案されたもので、その目的は、外部メモリにテレビジョン受信装置の設定内容を画像ファイルの形式で記憶させることで、各個人の嗜好に応じた各種設定を、より独立性の高い方法で記憶することができ、かつ、他のテレビジョン受信装置においてその画像ファイルをメモリ代わりとして表示することで、他のテレビジョン受信装置においても共通の設定を容易としたテレビジョン受信装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のテレビジョン受信装置は、外部記憶媒体の接続が可能な接続端子を有するテレビジョン受信装置において、前記接続端子への外部記憶媒体の接続の有無を検出する検出手段と、前記検出手段により外部記憶媒体の接続が検出された場合には、自装置内で設定されている各種調整値や各種動作モード等の設定内容を一覧表示する表示手段と、前記表示手段に表示された設定内容を決定する決定手段と、前記決定手段にて決定された設定内容を前記表示手段に一覧表示されている形態の画像ファイルとして前記外部記憶媒体に記憶する設定記憶制御手段とを備えたことを特徴としている。
すなわち、接続端子(例えば、USB接続端子)に外部記憶媒体であるUSBメモリが接続されると、表示手段は、現時点で自装置内に設定されている各種調整値(例えば、明度、色合い、シャープネス等の各種調整値)や、各種動作モード(例えば、キャプション言語、OSD言語、音声言語、パレンタルレベル等)の設定内容を表示部であるモニタに一覧表示する。
これを見たユーザが、決定手段である例えばリモコン等の決定ボタンを操作すると、この操作信号を受けた設定記憶制御手段は、モニタに一覧表示されている設定内容を、その表示形態のまま1画面の画像ファイルに変換して(例えば、JPEG画像に落とし込んで)外部記憶媒体に記憶する。すなわち、外部記憶媒体には、その装置の設定内容が、他のテレビジョン受信装置でも通常の機能で展開可能な画像ファイルとして記憶されることになる。そのため、この外部記憶媒体を他のテレビジョン受信装置の接続端子に接続すると、そのテレビジョン受信装置では、外部記憶媒体に記憶されている画像ファイルを読み込んで画像に展開し、モニタ画面に表示することができる。従って、ユーザは、本テレビジョン受信装置においても元のテレビジョン受信装置と同じ設定を行いたい場合には、その画面表示されている設定内容をメモ代わりとして利用しながら、本テレビジョン受信装置の各種の設定を行うことが可能となる。すなわち、外部記憶媒体へのテレビジョン受信装置の設定内容の記憶を、画像ファイルという共通性の高い手法で行うことにより、各テレビジョン受信装置間で共通の設定を行いたい場合のユーザの操作性を向上することが可能となる。
また、本発明のテレビジョン受信装置は、外部記憶媒体の接続が可能な接続端子を有するテレビジョン受信装置において、前記接続端子への外部記憶媒体の接続の有無を検出する検出手段と、自装置の各種調整値や各種動作モード等の設定内容を個人コードと対応させて複数種類記憶する設定内容記憶手段と、前記検出手段により外部記憶媒体の接続が検出された場合には、前記設定内容記憶手段に記憶されている各種調整値や各種動作モード等の設定内容を個人コード別に若しくはまとめて一覧表示する表示手段と、前記表示手段に表示された設定内容を決定する決定手段と、前記決定手段にて決定された設定内容を前記表示手段に一覧表示されている形態の画像ファイルとして前記外部記憶媒体に記憶する設定記憶制御手段とを備えたことを特徴としていいる。
すなわち、本発明では、テレビジョン受信装置の各種設定が、例えば父用、母用、姉用、弟用というように個人別に設定されている場合には、その設定内容を個人別に若しくはひとまとめにして、その表示形態のまま1画面の画像ファイルに変換して外部記憶媒体に記憶している。これにより、他のテレビジョン受信装置で同じ設定を行う場合でも、個人別の設定内容が表示されるので、各個人の好みに応じて容易に設定することが可能となる。
また、本発明のテレビジョン受信装置は、外部記憶媒体の接続が可能な接続端子を有するテレビジョン受信装置において、前記接続端子への外部記憶媒体の接続の有無を検出する検出手段と、前記検出手段により外部記憶媒体の接続が検出された場合には、前記外部記憶媒体に装置の各種調整値や各種動作モード等の設定内容とその設定内容の画像ファイルとが記憶されているか否かを確認する確認手段と、前記確認手段での確認の結果、設定内容が記憶されている場合には、その設定内容を読み込む読込手段と、前記読込手段で読み込んだ設定内容と自装置内で設定されている設定内容とを比較する比較手段と、前記比較手段での比較の結果、設定内容が異なっている場合には、異なっていることを示すメッセージとともに自装置内で設定されている設定内容を一覧表示する表示手段と、前記表示手段に表示された設定内容を決定する決定手段と、前記決定手段にて決定された自装置内で設定されている設定内容を前記外部記憶媒体に記憶されている設定内容と置き換えて更新記憶するとともに、前記自装置内で設定されている設定内容を前記表示手段に一覧表示されている形態の画像ファイルとして前記外部記憶媒体に記憶されている画像ファイルと置き換えて更新記憶する設定記憶制御手段とを備えたことを特徴としている。
このように、外部記憶媒体に記憶されている設定内容を、この外部記憶媒体がテレビジョン受信装置に接続される度に必要に応じて更新記憶することで、外部記憶媒体には、ユーザの所望する最新の設定内容が記憶されることになる。そのため、この外部記憶媒体を別のテレビジョン受信装置に接続し、表示される設定内容に従って同じように設定を行うと、そのテレビジョン受信装置についても、ユーザの所望する最新の設定が行えることになる。
また、本発明のテレビジョン受信装置によれば、前記検出手段により外部記憶媒体の接続が検出された場合には、前記外部記憶媒体に記憶されている設定内容を読み込むとともに、自装置内に設定されている設定内容と前記読み込んだ設定内容とを並べて前記表示手段に表示する表示制御手段を備えた構成としてもよい。このような表示制御手段を設けることで、ユーザが外部記憶媒体に記憶されている設定内容と同じ内容に本テレビジョン受信装置も設定しようとする際、両方の設定内容が表示されるので、ユーザは、異なる設定となっている項目のみを選択して再設定すればよく、設定処理時間を短縮することができる。
なお、外部記憶媒体としては、上記したUSBメモリ等のステックタイプや、SDカード等のカードタイプの不揮発性半導体メモリの使用が可能である。
本発明のテレビジョン受信装置によれば、現在のテレビジョン受信装置の設定内容を、接続端子に接続された外部記憶媒体に画像ファイルの形式で記憶させる構成としたので、他のテレビジョン受信装置において同じ設定をする場合に、この外部記憶媒体を当該テレビジョン受信装置に接続して画像ファイルを読込み、表示部に表示することができる。すなわち、外部記憶媒体に画像ファイル形式で記憶することで、外部記憶媒体の接続端子を有するテレビジョン受信装置であればどのようなテレビジョン受信装置であっても、外部記憶媒体に記憶されている任意のテレビジョン受信装置の設定内容を表示することができる。そのため、ユーザは、表示されている設定内容を見ながら当該テレビジョン受信装置の各種設定を行うことができるので、複数のテレビジョン受信装置で共通の設定を行う場合のユーザの操作性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係わるテレビジョン受信装置の要部の電気的構成を示す機能ブロック図である。本実施形態のテレビジョン受信装置は、デジタル放送の受信が可能である。ただし、テレビジョン受信装置によるデジタル放送の映像及び音声の信号処理については従来周知の処理であるので、ここではTV信号処理部として簡単な機能ブロックで示している。
本実施形態のテレビジョン受信装置は、TV制御系20が筐体内に格納されたもので、TV制御系20全体を制御するTVマイコン21を備えている。
すなわち、デジタル放送のテレビジョン信号を受信するチューナ回路22の出力は、デジタル放送信号の信号処理を行うTV信号処理部24に接続されており、TV信号処理部24の出力は、CRTまたは液晶パネル等のモニタ部26に接続されている。また、TV信号処理部24の出力は、増幅器27を介して内部スピーカ28に接続されている。TV信号処理部24は、テレビジョン受信装置の各種設定を行うためのメニュー画面やチャンネル選局時のチャンネル選局画面をモニタ部26に表示するための各種設定画面を表示するOSD回路24aを備えている。
TVマイコン21は、チューナ回路22を介して受信したデジタルのテレビジョン信号を映像信号や音声信号に復号し、映像信号をモニタ部26に表示するとともに音声信号を内部スピーカ28から出力するTV信号処理部24を制御する。
また、TVマイコン21には、リモコン送信機41からの各種操作信号を受信する受信部25の出力が接続されている。TVマイコン21は、このリモコン送信機41から送信されてくる各種操作信号に基づいて、TV制御系20の動作制御を行うようになっている。
また、TVマイコン21にはメモリ部29が接続されている。メモリ部29には、リモコン送信機41の操作によるオートプリセット等によって各チャンネルが設定されたチャンネルテーブルの他、リモコン送信機41の操作によってユーザが設定した各種調整値(具体的には、明度、色合い、シャープネス等の各種調整値)や各種動作モード(具体的には、キャプション言語、OSD言語、音声言語、パレンタルレベル等)の設定情報が格納されている。これらの調整値や動作モードは、リモコン送信機41の操作により、メニュー画面から各項目を選択することによって順次設定できるようになっているが、このような設定操作は従来周知の操作であり、種々の手法が提案されているので、ここでは説明を省略する。
さらに、TVマイコン21には、外部記憶媒体である例えばUSBメモリ31を接続するUSB接続端子23が設けられている。TVマイコン21は、USB接続端子23へのUSBメモリ31の接続の有無を検出する機能、USBメモリ31の接続を検出した場合に、自装置内で設定されている各種調整値や各種動作モード等の設定情報(メモリ部29に記憶されている設定情報)の内容をモニタ部26に一覧表示する機能、リモコン送信機41の図示しない決定ボタンの操作によりモニタ部26に表示された設定内容が決定されると、その決定された設定内容を、モニタ部26に一覧表示されている表示形態のまま1画面の画像ファイルに変換(本実施例では、JPEG形式に変換)する機能、変換した画像ファイルをUSBメモリ31に記憶する機能を備えている。
この他にも、TVマイコン21は、接続されたUSBメモリ31に記憶されている設定内容と、本テレビジョン受信装置の現在の設定内容とが一致しない場合に、USBメモリ31に記憶されている設定内容を最新の設定内容に更新記憶する機能や、本テレビジョン受信装置が他のテレビジョン受信装置として機能するときには、接続されたUSBメモリ31の設定内容を読み込み、この読み込んだ設定内容と、本テレビジョン受信装置で設定されている設定内容とを並べて表示する機能なども備えている。
以下、これら各機能による処理動作について、具体的に実施例を挙げて説明する。
本実施例1は、自装置の設定内容をUSBメモリ31に記憶する場合の基本的な処理動作の実施例である。以下、図2に示すフローチャート及び図3に示す表示画面例を参照して説明する。
テレビジョン受信装置の電源オン状態において、TVマイコン21は、USB接続端子23にUSBメモリ31が接続されているか否かを常に監視している(ステップS1)。このとき、テレビジョン受信装置では、ユーザによるリモコン送信機41の操作により、図示しないメニュー画面から各項目を選択することによって、本テレビジョン受信装置の各種の設定が行われているものとする。設定項目としては、例えば明度、色合い、シャープネス等の各種調整値に関する項目や、キャプション言語、OSD言語、音声言語、パレンタルレベル等の各種動作モードに関する項目である。そして、このようにして各項目ごとに設定された内容(情報)は、メモリ部29に格納されており、TVマイコン21がこの設定内容に従ってテレビジョン受信装置の受信動作を制御するようになっている。
そして、このような状態において、USB接続端子23にUSBメモリ31が接続されると(ステップS1でYesと判断されると)、TVマイコン21がこれを検知し、接続されているUSBメモリ31に自装置内の設定内容を記憶させるか否かを選択させる画面をモニタ部26に表示する(ステップS2)。図3(a)は、このときのモニタ部26に表示される選択画面例を示している。すなわち、「自装置の設定内容を外部メモリに保存しますか」といったメッセーの下に、「はい」と「いいえ」のボタンを表示している。
この選択画面に従って、ユーザが、リモコン送信機41を操作して「はい」ボタンを選択すると(ステップS3でYesと判断されると)、TVマイコン21は、メモリ部29に記憶されている現在の設定内容をモニタ部26に一覧表示する(ステップS4)。なお、この選択は、例えば画面上のカーソル(若しくは項目のハイライト表示)をリモコン送信機41の図示しない上下左右ボタンによって、「はい」のところに移動し、その状態でリモコン送信機41の図示しない決定ボタンを操作することで選択することができる。図3(b)は、このときのモニタ部26に表示される設定内容の表示例を示している。上記したように、各種調整値や各種動作モードの設定内容が一目で分かるように一覧表示されている。
ユーザは、この内容を確認した後、リモコン送信機41を操作して画面上の「保存」ボタンを選択し、図示しない決定ボタンを操作すると(ステップS5でYesと判断されると)、この操作信号を受けたTVマイコン21は、このモニタ部26に一覧表示されている設定内容を、その表示形態のまま1画面の画像ファイルに変換して(例えば、JPEG画像に落とし込んで)、USBメモリ31に記憶する(ステップS6)。これにより、USBメモリ31には、本テレビジョン受信装置での各種項目の設定内容が画像ファイルとして記憶されることになる。
なお、ステップS3で「いいえ」ボタンが選択された場合、及びステップS5で決定ボタンが操作されなかった場合(キャンセルに該当するボタンが操作された場合)には、処理を終了する。
本実施例1によれば、USBメモリ31には、本テレビジョン受信装置の設定内容が、他のテレビジョン受信装置でも通常の機能で展開可能な画像ファイルとして記憶されることになる。そのため、このUSBメモリ31を他のテレビジョン受信装置のUSB接続端子に接続すると、そのテレビジョン受信装置でも、USBメモリ31に記憶されている画像ファイルのデータを読み込んで画像に展開し、モニタ画面に表示することができる。従って、ユーザは、そのテレビジョン受信装置においても先のテレビジョン受信装置と同じ設定を行いたい場合には、その画面表示されている設定内容をメモ代わりとして利用しながら、本テレビジョン受信装置の各種の設定を行うことが可能となる。すなわち、USBメモリ31へのテレビジョン受信装置の設定内容の記憶を、JPEGファイル等の共通性の高い手法で行うことにより、各テレビジョン受信装置間で共通の設定を行いたい場合のユーザの操作性を向上することが可能となる。
本実施例2は、テレビジョン受信装置の設定内容をUSBメモリ31に記憶する際に、当該テレビジョン受信装置の設定内容が個人コードに対応して複数種類設定可能である場合の処理動作の実施例である。以下、図4に示すフローチャート、図5に示す表示画面例及び図6に示すデータ構成例を参照して説明する。すなわち、メモリ部29には、図6に示すように、複数の個人コードに対応させて複数の設定内容が格納されている。この例では、父用、母用、姉用、弟用というように、個人別に4種類の設定内容が格納されているものとする。
テレビジョン受信装置の電源オン状態において、TVマイコン21は、USB接続端子23にUSBメモリ31が接続されているか否かを常に監視している(ステップS11)。このとき、テレビジョン受信装置では、ユーザによるリモコン送信機41の操作により、図示しないメニュー画面から各項目を選択することによって、上記した個人別に各種の設定が行われているものとする。設定項目としては、例えば明度、色合い、シャープネス等の各種調整値に関する項目や、キャプション言語、OSD言語、音声言語、パレンタルレベル等の各種動作モードに関する項目である。そして、このようにして各項目ごとに設定された内容(情報)は、上記したようにメモリ部29に格納されており、視聴者である個人が指定された場合には、TVマイコン21は、この指定された個人の設定内容に従ってテレビジョン受信装置の受信動作を制御するようになっている。
そして、このような状態において、USB接続端子23にUSBメモリ31が接続されると(ステップS11でYesと判断されると)、TVマイコン21がこれを検知し、接続されているUSBメモリ31に自装置内の設定内容を記憶させるか否かを選択させる画面をモニタ部26に表示する(ステップS12)。図5(a)は、このときのモニタ部26に表示される選択画面例を示している。この画面は、図3(a)に示した画面と同じである。
この選択画面に従って、ユーザが、リモコン送信機41を操作して「はい」ボタンを選択すると(ステップS13でYesと判断されると)、TVマイコン21は、メモリ部29に記憶されている現在の設定内容をモニタ部26に一覧表示する(ステップS14)。図5(b)は、このときのモニタ部26に表示される設定内容の表示例を示している。上記したように、各個人の各種調整値や各種動作モードの設定内容が一目で分かるように一覧表示されている。
ユーザは、この内容を確認した後、任意の個人を選択してUSBメモリ31に記憶するのか、全部を選択してUSBメモリ31に記憶するのかの選択を行う(ステップS15)。この選択も、例えば画面上のカーソル(若しくは項目のハイライト表示)をリモコン送信機41の図示しない上下左右ボタンによって、「父用」、「母用」、「姉用」、「弟用」の任意の項目に移動し、その状態でリモコン送信機41の図示しない決定ボタンを操作することで選択することができる。ここで、任意の個人が選択された場合(ステップS15でYesと判断された場合)には、TVマイコン21は、図5(c)に示すように、選択された個人の設定内容をモニタ部26に一覧表示する(ステップS16)。この画面は、図3(b)に示した画面と同じである。
次に、図5(c)に示す一個人の一覧表示の状態、または、図5(b)に示す全員の一覧表示の状態(ステップS15でNoと判断されたときの状態)で、ユーザがリモコン送信機41を操作して画面上の「保存」ボタンを選択し、図示しない決定ボタンを操作すると(ステップS17でYesと判断されると)、この操作信号を受けたTVマイコン21は、このモニタ部26に一覧表示されている設定内容(図5(b)または図5(c)に示す設定内容)を、その表示形態のまま1画面の画像ファイルに変換して(例えば、JPEG画像に落とし込んで)、USBメモリ31に記憶する(ステップS18)。これにより、USBメモリ31には、本テレビジョン受信装置での個人毎または全員の各種項目の設定内容が画像ファイルとして記憶されることになる。
なお、ステップS13で「いいえ」ボタンが選択された場合、及びステップS17で決定ボタンが操作されなかった場合(キャンセルに該当するボタンが操作された場合)には、何もせずに処理を終了する。
本実施例2によれば、テレビジョン受信装置の各種設定が、父用、母用、姉用、弟用というように個人別に設定されている場合には、その設定内容を個人別に若しくはひとまとめにして、その表示形態のまま1画面の画像ファイルに変換してUSBメモリ31に記憶している。これにより、他のテレビジョン受信装置で同じ設定を行う場合でも、個人別の設定内容が表示されるので、各個人の好みに応じて容易に設定することが可能となる。
本実施例3は、USBメモリ31に記憶される設定内容を常に最新の内容に更新記憶する実施例である。以下、図7に示すフローチャート、図8に示す表示表示例、及び図9に示すUSBメモリ31に記憶されている設定内容のデータ構成例を参照して説明する。
本実施例3では、USBメモリ31には、設定内容の画像ファイルとともに、その設定内容の情報自体、及びその設定内容がどのテレビジョン受信装置の設定内容であるのかを示す当該テレビジョン受信装置の固有コードも合わせて記憶する。固有コードは、例えば製造番号やメーカーが固有に付与したコードを利用する。すなわち、図9に示すように、1つの画像ファイルには、テレビジョン受信装置を示す固有コードと、そのテレビジョン受信装置で設定されている設定内容のデータと、その設定内容の一覧表示画像であるJPEG等の画像データとが1レコードとして記憶されている。
テレビジョン受信装置の電源オン状態において、TVマイコン21は、USB接続端子23にUSBメモリ31が接続されているか否かを常に監視している(ステップS21)。このとき、テレビジョン受信装置では、ユーザによるリモコン送信機41の操作により、図示しないメニュー画面から各項目を選択することによって、本テレビジョン受信装置の各種の設定が行われているものとする。設定項目としては、例えば明度、色合い、シャープネス等の各種調整値に関する項目や、キャプション言語、OSD言語、音声言語、パレンタルレベル等の各種動作モードに関する項目である。そして、このようにして各項目ごとに設定された内容(データ)は、メモリ部29に格納されており、TVマイコン21がこの設定内容に従ってテレビジョン受信装置の受信動作を制御するようになっている。
そして、このような状態において、USB接続端子23にUSBメモリ31が接続されると(ステップS21でYesと判断されると)、TVマイコン21がこれを検知し、接続されているUSBメモリ31に画像ファイルが格納されているか否かを確認する(ステップS22)。もし、画像ファイルが格納されていない場合(ステップS22でNoと判断された場合)には、何もせずに処理を終了する。
一方、画像ファイルが格納されている場合(ステップS22でYesと判断された場合)には、TVマイコン21は、USBメモリ31からその画像ファイルを読み込み、この画像ファイルに格納されている固有コードと、自装置の固有コードとを比較する(ステップS23)。その結果、固有コードが一致しない場合(ステップS23でNoと判断された場合)には、何もせずに処理を終了する。
一方、固有コードが一致する場合(ステップS23でYesと判断された場合)には、TVマイコン21は、次にUSBメモリ31に格納されている設定内容と、現時点で自装置内に設定されている設定内容とを比較する(ステップS24)。その結果、設定内容が一致する場合(ステップS24でYesと判断された場合)には、更新する必要がないので、そのまま処理を終了する。
一方、設定内容が一致しない場合(ステップS24でNoと判断された場合)には、設定内容が異なっていることを示すメッセージとともに自装置内で設定されている設定内容をモニタ部26に一覧表示する(ステップS25)。図8は、このときのモニタ部26に表示される設定内容の表示例を示している。画面上に例えば「設定内容は異なっています。USBメモリの内容を最新の設定内容に更新しますか」といったメッセージを表示し、その下に、現時点で設定中の各種調整値や各種動作モードの設定内容が一目で分かるように一覧表示されている。
ユーザは、この内容を確認した後、リモコン送信機41を操作して画面上の「保存」ボタンを選択し、リモコン受信機41の図示しない決定ボタンを操作すると(ステップS26でYesと判断されると)、この操作信号を受けたTVマイコン21は、このモニタ部26に一覧表示されている設定内容を、その表示形態のまま1画面の画像ファイルに変換して(例えば、JPEG画像に落とし込んで)、USBメモリ31に既に記憶されている設定内容に上書きする形で記憶する(ステップS27)。これにより、USBメモリ31には、本テレビジョン受信装置での最新の設定内容が画像ファイルとして記憶されることになる。
このように、USBメモリ31に記憶されている設定内容を、このUSBメモリ31がテレビジョン受信装置に接続される度に必要に応じて更新記憶することで、USBメモリ31には、ユーザの所望する最新の設定内容が記憶されることになる。そのため、このUSBメモリ31を別のテレビジョン受信装置に接続し、表示される設定内容に従って同じように設定を行うと、そのテレビジョン受信装置についても、ユーザの所望する最新の設定が行えることになる。
上記各実施例1〜3は、自装置の設定内容を接続されたUSBメモリ31に記憶させるときの実施例であったが、本実施例4は、その記憶されている設定内容に従って自装置で同じ設定を行うときの実施例である。本発明では、USBメモリ31に記憶されている設定内容に従って同じ設定を行うテレビジョン受信装置には特別な機能は必要ではなく、USB接続端子を有し、画像ファイルを展開してモニタ部に表示できる機能さえあればよいのであるが、本実施例4では、その通常機能に、若干の表示機能を追加した実施である。以下、図10に示すフローチャート及び図11に示す表示画面例を参照して説明する。
テレビジョン受信装置の電源オン状態において、TVマイコン21は、USB接続端子23にUSBメモリ31が接続されているか否かを常に監視している(ステップS31)。そして、このような状態において、USB接続端子23にUSBメモリ31が接続されると(ステップS31でYesと判断されると)、TVマイコン21がこれを検知し、接続されているUSBメモリ31に画像ファイルが格納されているか否かを確認する(ステップS32)。もし、画像ファイルが格納されていない場合(ステップS32でNoと判断された場合)には、何もせずに処理を終了する。
一方、画像ファイルが格納されている場合(ステップS32でYesと判断された場合)には、その画像ファイルをモニタ部26に表示するかどうかをユーザに問い合わせる(ステップS33,ステップS34)。すなわち、TVマイコン21は、モニタ部26に表示するか否かのメッセージを表示する。図11(a)は、このときの表示画面例を示している。すなわち、「外部メモリに格納されている画像ファイルを表示しますか」といったメッセージを表示する。
そして、このメッセージを見たユーザが、表示することを選択した場合(ステップS34でYesと判断された場合)、すなわち、リモコン送信機41を操作して画面上の「はい」ボタンを選択し、リモコン送信機41の図示しない決定ボタンを操作した場合、TVマイコン21は、USBメモリ31から画像ファイルを読み込み、この画像ファイルを展開してモニタ部26の画面に表示する。このとき、TVマイコン21は、自装置内に設定されている設定内容(すなわち、メモリ部29に格納されている設定内容)もモニタ部26の画面に並べて表示する(ステップS35)。図11(b)は、このときの表示状態の例を示している。この例では、画面左側がUSBメモリ31から読み込んだ設定内容、画面右側が自装置での設定内容となっている。従って、ユーザは、この両設定内容を見ながら、異なる設定となっている項目のみを再設定すればよく、設定処理時間を短縮することができる。
本発明のテレビジョン受像機の要部の電気的構成を示す機能ブロック図である。
自装置の設定内容をUSBメモリに記憶させる場合の実施例1の処理動作を示すフローチャートである。
(a)実施例1に対応した表示画面例を示す説明図である。(b)リモコン送信機のキー配置構造の要部の一例を示す説明図である。
自装置の設定内容をUSBメモリに記憶させる場合の実施例2の処理動作を示すフローチャートである。
実施例2に対応した表示画面例を示す説明図である。
実施例2に対応したUSBメモリに格納されている設定内容のデータ構成例を示す説明図である。
USBメモリに記憶する設定内容を常に最新の内容に更新記憶する実施例3の処理動作を示すフローチャートである。
実施例3に対応した表示画面例を示す説明図である。
実施例3に対応したUSBメモリに格納されている設定内容のデータ構成例を示す説明図である。
USBメモリに記憶されている設定内容に従って自装置で同じ設定を行うときの実施例4の処理動作を示すフローチャートである。
実施例4に対応した表示画面例を示す説明図である。
符号の説明
20 TV制御系
21 TVマイコン
22 チューナ回路
23 USB接続端子
24 TV信号処理部
24a OSD回路
25 受信部
26 モニタ部
27 増幅器
28 スピーカ
29 メモリ部
31 USBメモリ
41 リモコン送信機