JP4449103B2 - 滅菌バッグの残留ガス検出方法及びこの方法で用いる残留ガス検出装置 - Google Patents
滅菌バッグの残留ガス検出方法及びこの方法で用いる残留ガス検出装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、滅菌バッグの残留ガス検出方法及びこの方法で用いる残留ガス検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、滅菌ガス、例えばオゾンガスを用いて医療器具や食品を滅菌するオゾン滅菌装置やオゾン滅菌方法が開発されるようになってきた。
【0003】
この種の滅菌方法(滅菌装置)は、滅菌対象物を滅菌容器(隔離室)に収納させた後、一定の濃度のオゾンガスを所定時間導入した後、滅菌容器(隔離室)内のオゾンガスを分解して無害化した後排出するものである。
【0004】
ところでオゾンガスは人体に危険なためガス滅菌処理後に残留ガスの有無を検出する必要がある。
【0005】
特開平7−308371号公報に記載の「オゾン殺菌の確認方法」は、オゾン殺菌装置のチャンバ内にケミカル式のインジケータを滅菌対象物と共に入れておき、自動運転による動作停止後にそのインジケータをチェックして殺菌が十分な場合に終了し、殺菌が不十分な場合に再度運転する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術ではチャンバ内の滅菌対象物が滅菌されたか否かを判断することができるものの、滅菌バッグを用いて滅菌対象物を滅菌処理した場合に滅菌バッグ内の残留ガスを検知することができないという問題があった。
【0007】
ここで、滅菌バッグは、滅菌対象物を収納する滅菌バッグ本体に滅菌対象物を収納した後熱シーラでシールされる収納口が形成され、滅菌バッグ本体内への滅菌ガスの導入排出を行った後熱シーラでシールされる滅菌ガス出入口が形成されたものである。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、滅菌バッグを開封することなく残留ガスの検知を行える滅菌バッグの残留ガス検出方法及びこの方法で用いる残留ガス検出装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に係る発明は、滅菌対象物を収納した滅菌バッグ内に滅菌ガスを導入して滅菌処理し、上記滅菌ガスを排出した後の滅菌バッグ内の残留滅菌ガスを検出する滅菌バッグ内の残留ガスを検出する方法であって、上記滅菌ガスと反応すると変色する指示薬が収納され、一方の主面を押し破ることが可能な切り込みが形成された透明な密閉容器を予め上記滅菌バッグ内に上記滅菌対象物と共に収納しておき、滅菌ガス排出後に上記密閉容器の一方の主面を上記滅菌バッグの外から押し破って上記指示薬を上記滅菌バッグ内の雰囲気に晒すことにより残留ガスを検出するものである。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、請求項1記載の滅菌バッグの残留ガス検出方法で用いる残留ガス検出装置であって、上記滅菌バッグと、該滅菌バッグ内に予め収納され上記滅菌バッグの外から一方の主面を押し破ることが可能な切り込みが形成された透明な上記密閉容器と、該密閉容器内に収容され上記滅菌ガスと反応すると変色する上記指示薬とを備えたものである。
【0011】
上記構成に加え本発明の残留ガス検出装置は、密閉容器が複数個連結されていてもよい。
【0012】
本発明によれば、予め滅菌バッグ内に収納された残留ガスインジケータの切り込みが形成された一方の主面を滅菌バッグの外から押し破ることで、残留ガスインジケータ内の指示薬が滅菌バッグ内の雰囲気に晒されるので、指示薬の変色の有無を観察することにより残留ガスの有無を滅菌バッグを開封することなく検知することができる。密閉容器が複数個連結されている場合には、残留ガスの検知を複数回行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0014】
図1(a)は滅菌バッグの残留ガスインジケータの一実施の形態を示す平面図であり、図1(b)は図1(a)の断面図である。
【0015】
この残留ガスインジケータ10は、一方の主面11aを押し破ることが可能な切り込み12が形成された透明なボタン状の密閉容器11と、密閉容器11内に収容され滅菌ガス(例えばオゾンガス)と反応すると変色する指示薬(例えばヨウ化カリウム澱粉溶液等、反応前後に滅菌バッグ内を汚染するような物質を放出しない指示薬であればよい。)13とで構成されている。密閉容器11の材質は透明プラスチックからなっており、無菌室で製造されるのが好ましい。また、密閉容器の形状は図では円板状であるが、これに限定されるものではなく、三角形、四角形あるいは多角形でもよい。さらに密閉容器11の構造は指示薬13が剥離しない構造(例えば指示薬13を紙や薄いスポンジに染み込ませる)とするのが好ましい。
【0016】
図2は図1に示した残留ガスインジケータを滅菌対象物と共に滅菌バッグ内に収納した状態を示す図である。
【0017】
滅菌バッグ14は、滅菌対象物(例えば医療器具)15を収納する滅菌バッグ本体16に滅菌対象物15を収納した後熱シーラ(図示せず)で破線L1に沿ってシールされる収納口17が形成され、滅菌バッグ本体16内へ滅菌ガスを導入して滅菌処理を行い、滅菌ガス排出処理が完全に終了された後熱シーラで破線L2、L3に沿ってシールされる滅菌ガス出入口18、19が形成されたものである。
【0018】
滅菌バッグ14の材質にはテフロン、高密度ポリエチレン等の耐薬品性のある透明なものが用いられる。
【0019】
次に滅菌バッグの残留ガスインジケータを用いた検出方法について説明する。
残留ガスインジケータ10を予め滅菌対象物15と共に滅菌バッグ本体16に収納した後収納口17を破線L1に沿って熱シーラでシールする。滅菌バッグ14の一方の滅菌ガス出入口18(あるいは19)をオゾンガス導入装置に接続し、滅菌バッグの他方の滅菌ガス出入口19(あるいは18)をオゾンガス分解装置(いずれも図示せず)に接続し、滅菌バッグ14内を減圧した後オゾンガスを一方の滅菌ガス出入口18から滅菌に必要な濃度のオゾンガスを導入し、一定時間経過した後、オゾンガスの代わりに滅菌された空気を一方の滅菌ガス出入口18から導入すると共に他方の滅菌ガス出入口19から滅菌処理後のオゾンガスを排出する。一定時間経過後、オゾンガス排出処理を一旦停止し、滅菌バッグ14の外から残留ガスインジケータ10の一方の主面11aを押し破り、指示薬13の色の変化を見る。指示薬13が変色した場合には再度滅菌バッグ14のオゾンガス排出処理を行い、他の残留ガスインジケータ10の一方の主面11aを押し破って観察する。指示薬13が変色しなければ残留オゾンガスが排除されているので、オゾンガス排出処理を終了し、両滅菌ガス出入口18、19を熱シーラで破線L2、L3に沿ってシールすることで滅菌処理及び残留滅菌ガス検出処理が終了する。
【0020】
なお、本実施の形態では残留ガスインジケータ10の押し破られる一方の主面10aがプラスチックの場合で説明したが、押し破られる一方の主面10a上に滅菌ガスのみ通す素材を貼付けて指示薬が漏れないようにしてもよい。また、図では残留ガスインジケータを複数個滅菌バッグ内に散在させているが、残留ガスインジケータを連結させておいてもよい。
【0021】
以上において本発明によれば、予め滅菌バッグ内に収納された残留ガスインジケータを滅菌バッグの外から押し破ることで、残留ガスインジケータ内の指示薬が滅菌バッグ内の雰囲気に晒されるので、指示薬の変色の有無を観察することにより残留ガスの有無を滅菌バッグを開封することなく検知することができる。
【0022】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
【0023】
滅菌バッグを開封することなく残留ガスの検知を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の滅菌バッグの残留ガスインジケータの一実施の形態を示す平面図であり、(b)は(a)の断面図である。
【図2】図1に示した残留ガスインジケータを滅菌対象物と共に滅菌バッグ内に収納した状態を示す図である。
【符号の説明】
10 残留ガスインジケータ
11 密閉容器
12 切り込み
13 指示薬
14 滅菌バッグ
15 滅菌対象物
Claims (3)
- 滅菌対象物を収納した滅菌バッグ内に滅菌ガスを導入して滅菌処理し、上記滅菌ガスを排出した後の滅菌バッグ内の残留滅菌ガスを検出する滅菌バッグ内の残留ガスを検出する方法であって、上記滅菌ガスと反応すると変色する指示薬が収納され、一方の主面を押し破ることが可能な切り込みが形成された透明な密閉容器を予め上記滅菌バッグ内に上記滅菌対象物と共に収納しておき、滅菌ガス排出後に上記密閉容器の一方の主面を上記滅菌バッグの外から押し破って上記指示薬を上記滅菌バッグ内の雰囲気に晒すことにより残留ガスを検出することを特徴とする滅菌バッグの残留ガス検出方法。
- 請求項1記載の滅菌バッグの残留ガス検出方法で用いる残留ガス検出装置であって、上記滅菌バッグと、該滅菌バッグ内に予め収納され上記滅菌バッグの外から一方の主面を押し破ることが可能な切り込みが形成された透明な上記密閉容器と、該密閉容器内に収容され上記滅菌ガスと反応すると変色する上記指示薬とを備えたことを特徴とする滅菌バッグの残留ガス検出装置。
- 上記密閉容器が複数個連結されている請求項2に記載の滅菌バッグの残留ガス検出装置。
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