JP4449019B2 - 排水ますおよび排水ます用内副管 - Google Patents
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Description
かかる排水枝管から排水本管への合流のための排水ますには、通常、排水枝管から流入する排水の流路を制御するために、副管(以下、内副管という。)と称される管体が、排水ますの内部又は外部に設けられている。
この落差が大きいと、排水枝管から流入した排水が飛散するとともに、排水ますの内壁を侵食し、磨耗させるため、それら汚水の飛散や排水ますの磨耗を防ぐために内副管が設けられている。
なお、前記案内部材とは、内副管そのもののことである。
したがって、内副管の下端開口部を排水本管流路よりも高い位置にすると、この下端開口部と、排水ます内壁の立上り部位とが干渉し、内副管からの排水流路を阻害することがある。
しかしながら、排水枝管からの排水の流入していない場合、すなわち、汚水の飛散や排水ますの磨耗がない場合にも、内副管を設けたことによる、上記欠点が存在するということは、利点がなく欠点のみ存在するということで、その解決が求められている。
上部に設けられた排水流入部から流入してくる排水の流れを、インバート部を流れる排水の流れ方向に合わせるための内副管を有し、
前記内副管の少なくとも下部が、自重もしくはインバート部を流れる排水の流量及び/又は流力に応じて変形可能な材質で形成されていること
を特徴とする排水ますである。
請求項1に記載の排水ますにおいて、
前記内副管が、
軟質の樹脂製又は布製の筒状体であること
を特徴とするものである。
請求項1に記載の排水ますにおいて、
前記内副管が、
排水流入口を形成するエルボ状の硬質管体と、この管体に取付けられる軟質の樹脂製又は布製の筒状体からなるものであること
を特徴とするものである。
請求項2又は請求項3に記載の排水ますにおいて、
前記筒状体は、
その下端部の一端が、インバート部の排水流出口上部に設けられた止め具に係止され、固定されていること
を特徴とするものである。
請求項1に記載の排水ますにおいて、
前記内副管が、
前記排水ます内の取付具に、脱着自在の状態で取付けられていること
を特徴とするものである。
請求項5に記載の排水ますにおいて、
前記取付具が、
排水枝管の流入口に設けられ、布製の筒状体からなる内副管の開口部を固定するものであること
を特徴とするものである。
請求項5に記載の排水ますにおいて、
前記取付具が、
前記排水ます内壁に設けられ、エルボ状の硬質管体からなる内副管上部を載置し、保持するものであること
を特徴とするものである。
請求項1に記載の排水ますにおいて、
前記排水ますは、
排水本管と連通する底部のインバート部と、このインバート部の上部に連接される点検筒としての立上り管と、この立上り管の上部開口に装着される蓋部とで構成され、前記インバート部の立上り部もしくは前記立上り管の上下端の、いずれかの内側面又は外側面に、それら部材の埋設位置を調節するための調節用螺子が設けられていること
を特徴とするものである。
請求項8に記載の排水ますにおいて、
前記立上り管は、
前記インバート部の上部と連接する立上り管主体と、この立上り管主体に連接されるアジャスタとで構成されたもので、前記アジャスタの上下端の、いずれかの内側面又は外側面に、埋設位置を調節するための調節用螺子が設けられていること
を特徴とするものである。
請求項8に記載の排水ますにおいて、
前記蓋部は、
前記立上り管の上部開口に装着される蓋受枠と、この蓋受枠に開閉自在に設けられる蓋から構成され、前記蓋受枠は、その上下端の、いずれかの内側面又は外側面に、埋設位置を調節するための調節用螺子が設けられていること
を特徴とするものである。
請求項9又は請求項10に記載の排水ますにおいて、
前記外側面に螺子を有するインバート部、立上り管主体、アジャスタ、蓋受枠は、
そのいずれか一つ、もしくは複数が、その外周部に、前記調節用螺子と噛み合う螺子が設けられているリング体を有すること
を特徴とするものである。
請求項9又は請求項10に記載の排水ますにおいて、
前記外側面に螺子を有するインバート部、立上り管主体、アジャスタ、蓋受枠は、
そのいずれか一つ、もしくは複数が、その内側面に、前記螺子に噛み合う螺子が設けられていること
を特徴とするものである。
請求項9又は請求項10に記載の排水ますにおいて、
前記内側面に螺子を有するインバート部、立上り管主体、アジャスタ、蓋受枠は、
そのいずれか、もしくは複数が、その外側面に、前記螺子に噛み合う螺子が設けられていること
を特徴とするものである。
請求項10〜13のいずれかに記載の排水ますにおいて、
前記インバート部、立上り管主体、アジャスタあるいは蓋受枠は、
形成された螺子の末端部にシールリングが設けられていること
を特徴とするものである。
排水ます内に設置され、排水流入部から流入してくる排水の流れを排水ますのインバート部を流れる排水の流れ方向に合わせるための排水流出部が、
自重もしくはインバート部を流れる排水の流量及び/又は流力に応じて変形可能な材質で形成されていること
を特徴とする排水ます用内副管である。
請求項15に記載の排水ます用内副管において、
前記排水流出部が、
軟質の樹脂製又は布製の筒状体で構成されていること
を特徴とするものである。
請求項15に記載の排水ます用内副管において、
前記排水流出部が、
排水流入口を形成するエルボ状の硬質管体と、この管体に取付けられる軟質の樹脂製または布製の筒状体で構成されていること
を特徴とするものである。
したがって、内副管内を排水が流れないときは、排水流出部自体が変形して、インバート部を流れる排水の流れを阻害することがない。
また、内副管内を排水が流れるときは、流量及び/又は流力に応じて、排水流出部が膨張して、排水流出部から流出する排水を、排水ますのインバート部を流れる排水の流れ方向に合わせることができるという優れた効果を奏するものである。
したがって、インバート部の排水管接続部とそれに接続する排水管との心合わせや蓋部表面を地表面(GL)に面合わせ、特にアジャスタに設けられた枝管接続部と排水枝管との心合わせも、きわめて簡単に行なえるので、埋設現場における排水ますの埋設位置の調整作業を、熟練を要しない、きわめて容易なものにするのである。
しかも、内副管の排水流入部の位置(排水ますの枝管取付け部)、さらには、排水枝管の位置に関係なく、内副管の排水流出部を、常にインバート部を流れる排水の流れ方向に向けることができ、排水ますの設置における制約の一つを消失させるという効果を奏する。
なお、この排水ます1の内部には、内副管2が取付けられている。
前記筒状体の上部は、前記アジャスタ5内に突出させて排水枝管14の先端部に、リング状の取付具11によって脱着自在に取付けられるとともに、その下部は、前記排水ます1を構成するインバート部3内の上部、具体的には、前記立上り部15の内壁面下部に、止め具12によって脱着自在に係止されたものである。
かくして縮小した内副管2の下部は、排水流出部がインバート部3に残存していても、材質的にインバート部3内を流れる排水に逆らうものではなく、排水の流れを阻害するものではない。
したがって、従来のものとは異なり、点検や清掃のために、いちいち内副管を取外す必要がなく、上部から排水ます1の内部の点検を簡単に行なうことができ、清掃も容易に行なうことができる。
なお、この内副管2は、必要に応じて取外すことも可能なもので、取外しての点検、清掃も当然行なうことができる。
このアジャスタ5の下端部外側面には螺子が設けられ、この螺子に螺合するリング体10がアジャスタ5の外周部に設けられている。
したがって、アジャスタ5と立上り管主体4の嵌合部の増減、すなわち、アジャスタ5の位置(高さ)を、任意に決定することができるとともに、地表面(GL)との面合わせ、さらには排水枝管との心合わせなどの埋設位置の調整が、煩雑な作業を伴わずに、簡単に行なうことができ、かつ微調整も容易に行なうことができる。
また、図1においては、アジャスタ5を立上り管主体4に内嵌させ、アジャスタ5の下端部の外側面に螺子を設けてあるが、その嵌合状態を逆にして、立上り管主体4の上端部の外側面に螺子を設け、それに螺合するリング体10を設ける形態とすることもできる。
このシールリング16により嵌合部の液密性が維持され、排水の漏洩が防止され、さらに、それら部材を螺子によって嵌合させた際も、従来の嵌合でも採用されている、接着剤を併用し、液密をより完全なものにすることもできる。
より簡便な方法としては、インバート部3の立上り部15と立上り管主体4にそれぞれ互いに螺合が可能な螺子を設け、それら螺子を螺合させる構造を採用し、しかも、螺子を十分な長さで設け、螺子の噛み合わせで、立上り管主体4を上下に余裕をもって、移動させて、埋設位置の調整を行なうこともできる。
さらに、蓋受枠6とアジャスタ5、アジャスタ5と立上り管主体4などの嵌合面についても、同様に螺子を設けることができ、それらにより、地表面(GL)との面合わせ、更には排水枝管との心合わせなどを、容易にすることができる。
図示の排水ます20は、図1および図2で示したものと、構造的には略同一のもので、図1および図2で示したものと排水枝管14の位置が90°異なるものである。
図3及び図4で示された排水ます20においては、排水枝管14そのものが、排水本管13と直交関係にあるものである。
しかも、制限なしに、すべての構成に対応することは不可能であるため、別途、対応策を考慮しなければならないことが間々存在した。
また、インバート部3の排水流出口上部に設けられた止め具12に、内副管2の下端部の一端を、インバート部3の排水流出口に対応する一端に係止し、固定することにより、排水枝管14の位置がどのようであれ、排水枝管14に接続された排水流入部から流入してくる排水の流れを、インバート部3を流れる排水の流れ方向に合わせることができる。
したがって、排水枝管14の位置に応じて多種類の内副管を用意する必要がない上、排水枝管14の位置に制限されることなく、幅広く適用可能なものである。
さらに、排水流出口上部に設けられた止め具12への、係止のための孔等も簡単に調整できるものである。
なお、内副管2の下端部(排水流出部)に予め、係止用に適した複数の係止孔2aを設けておくことも可能で、係止孔2aの補強などもできるため好ましい方法である。
図5及び図6で示した排水ます30における内副管31は、上部の排水流入部を形成する部分は、エルボ状の硬質管体32で形成され、下部(排水流出部)を形成する部分は、軟質の樹脂製又は布製の筒状体33からなるもので、それらが繋ぎ合わされて形成されたものである。
これに対し、図5および図6で示した、内副管31の場合は、外部で、エルボ状の硬質管体32に軟質の樹脂製又は布製などの筒状体33を取付け、下部に筒状体33を有する内副管31を、内副管31に設けてある把手34を用いて、排水ます30内に載置するだけでよく、軟質の樹脂製又は布製の筒状体33の取付けが、きわめて容易であるという特長を有している。
また、インバート部3の排水流出口上部に設けられた止め具12に、下端部の一端、インバート部3の排水流出口に対応する一端を係止し、固定することにより、排水枝管14の位置がどのようであれ、排水枝管14に接続された排水流入部から流入してくる排水の流れを、インバート部3を流れる排水の流れ方向に合わせることができる。
したがって、排水枝管14の位置に応じて多種類の内副管を用意する必要がない上、排水枝管14の位置に制限されることなく、幅広く適用可能なものである。
図7に示されるように、内副管31を構成するエルボ状の硬質管体32には、突起からなる把手34と、その左右に排水ます30内に係止させるための係合突起35,35が設けられ、エルボ状の硬質管体32の下部には、軟質の樹脂製又は布製の筒状体33が、エルボ状の硬質管体32の下部に設けられた係合突起36,36を利用して取付けられている。
ついで、硬質管体32と筒状体33を組み合わせて調製された内副管31は、外周部に設けられた把手34を掴んで、排水ます30内部に装入する。
その際、硬質管体32に設けられた係合突起35,35を、アジャスタ5の内壁から突出する取付具37に載置することにより固定するものである。
なお、内副管31を排水ます30から取外すときは、単に内副管31に設けられた把手34を掴んで、外に引出すだけでよい。
さらに、排水ますのインバート部の排水管接続部と、それに接続する排水管との心合わせや、蓋部表面を地表面(GL)への面合わせ、特に、アジャスタに設けられた枝管接続部と排水枝管との心合わせも、極めて簡単に行なえ、下水道敷設現場における排水ますの埋設位置の調整作業を、熟練を要しない、きわめて容易なものにすることができるものであるから、土木建築関係の業界で広く利用できるものである。
2,31 内副管
3 インバート部
4 立上り管主体
5 アジャスタ
6 蓋受枠
7 蓋
8 排水枝管の接続部
11 取付具
12 止め具
13 排水本管
14 排水枝管
15 立上り部
Claims (17)
- 上部に設けられた排水流入部から流入してくる排水の流れを、インバート部を流れる排水の流れ方向に合わせるための内副管を有し、
前記内副管の少なくとも下部が、自重もしくはインバート部を流れる排水の流量及び/又は流力に応じて変形可能な材質で形成されていること
を特徴とする排水ます。 - 前記内副管が、
軟質の樹脂製又は布製の筒状体であること
を特徴とする請求項1に記載の排水ます。 - 請求項1に記載の排水ますにおいて、
前記内副管が、
排水流入口を形成するエルボ状の硬質管体と、この管体に取付けられる軟質の樹脂製又は布製の筒状体からなるものであること
を特徴とする請求項1に記載の排水ます。 - 前記筒状体は、
その下端部の一端が、インバート部の排水流出口上部に設けられた止め具に係止され、固定されていること
を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の排水ます。 - 前記内副管が、
前記排水ます内の取付具に、脱着自在の状態で取付けられていること
を特徴とする請求項1に記載の排水ます。 - 前記取付具が、
排水枝管の流入口に設けられ、布製の筒状体からなる内副管の開口部を固定するものであること
を特徴とする請求項5に記載の排水ます。 - 前記取付具が、
前記排水ます内壁に設けられ、エルボ状の硬質管体からなる内副管上部を載置し、保持するものであること
を特徴とする請求項5に記載の排水ます。 - 前記排水ますが、
排水本管と連通する底部のインバート部と、このインバート部の上部に連接される点検筒としての立上り管と、この立上り管の上部開口に装着される蓋部とで構成され、前記インバート部の立上り部もしくは立上り管の上下端の、いずれかの内側面又は外側面に、それら部材の埋設位置を調節するための調節用螺子が設けられていること
を特徴とする請求項1に記載の排水ます。 - 前記立上り管は、
前記インバート部の上部と連接する立上り管主体と、この立上り管主体に連接されるアジャスタとで構成されたもので、前記アジャスタの上下端の、いずれかの内側面又は外側面に、埋設位置を調節するための調節用螺子が設けられていること
を特徴とする請求項8に記載の排水ます。 - 前記蓋部は、
前記立上り管の上部開口に装着される蓋受枠と、この蓋受枠に開閉自在に設けられる蓋から構成され、前記蓋受枠は、その上下端の、いずれかの内側面又は外側面に、埋設位置を調節するための調節用螺子が設けられていること
を特徴とする請求項8に記載の排水ます。 - 前記外側面に螺子を有するインバート部、立上り管主体、アジャスタ、蓋受枠は、
そのいずれか一つ、もしくは複数が、その外周部に、前記調節用螺子と噛み合う螺子が設けられているリング体を有すること
を特徴とする請求項9又は請求項10に記載の排水ます。 - 前記外側面に螺子を有するインバート部、立上り管主体、アジャスタ、蓋受枠は、
そのいずれか一つ、もしくは複数が、その内側面に、前記螺子に噛み合う螺子が設けられていること
を特徴とする請求項9又は請求項10に記載の排水ます。 - 前記内側面に螺子を有するインバート部、立上り管主体、アジャスタ、蓋受枠は、
そのいずれか、もしくは複数が、その外側面に、前記螺子に噛み合う螺子が設けられていること
を特徴とする請求項9又は請求項10に記載の排水ます。 - 前記インバート部、立上り管主体、アジャスタあるいは蓋受枠は、
形成された螺子の末端部にシールリングが設けられていること
を特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の排水ます。 - 排水ます内に設置され、排水流入部から流入してくる排水の流れを排水ますのインバート部を流れる排水の流れ方向に合わせるための排水流出部が、
自重もしくはインバート部を流れる排水の流量及び/又は流力に応じて変形可能な材質で形成されていること
を特徴とする排水ます用内副管。 - 前記排水流出部が、
軟質の樹脂製又は布製の筒状体で構成されていること
を特徴とする請求項15に記載の排水ます用内副管。 - 前記排水流出部が、
排水流入口を形成するエルボ状の硬質管体と、この管体に取付けられる軟質の樹脂製または布製の筒状体で構成されていること
を特徴とする請求項15に記載の排水ます用内副管。
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