JP4447126B2 - 超純水製造装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶や半導体素子を製造する電子工業、原子力発電所あるいは医薬品製造工場等で広く利用される超純水を製造する超純水製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、液晶や半導体素子(LSI)、あるいは医薬品の製造工程においては、イオン状物質、微粒子、有機物、溶存ガスおよび生菌等の含有量の極めて少ない超純水が要求されている。この中でも、電子工業においては、多量の超純水が使用されており、LSIの集積度の増加に伴って超純水の純度に対する要求は益々厳しくなっている。
【0003】
一般に、超純水製造装置は、原水中の濁質成分を除去する前処理システム、イオン状物質、微粒子、有機物、溶存ガスおよび生菌等を除去する一次系システムおよび一次系システムより得られた一次純水の精密仕上げを目的とした二次系システムの組み合わせにより構成されてきた。
【0004】
ところで、一次系システムや一次純水の精密仕上げを目的とした二次系システムにおいては、超純水中の有機物濃度を減少させるための処理方法として、前処理システムにより処理された被処理水やイオン交換処理あるいは逆浸透法による膜処理の施された一次純水に紫外線を照射して溶存有機物を分解し、次いで、この分解した有機物を混床式イオン交換装置により除去する方法が知られている。また、180〜254nm(特に184.9nm)の波長を有する紫外線を用いることにより、効率的に溶存有機物の分解が達成されることも知られている(特開平1−164488号公報)。
【0005】
従来、上記紫外線の照射は、一次純水等が流通する流通部に紫外線ランプ等の紫外線源を設けて該紫外線源より紫外線を照射する方式の紫外線照射装置により行われてきたが、超純水の温度を管理する目的から、紫外線照射装置の前段あるいは後段には熱交換器を設けていた。
【0006】
しかしながら、超純水製造装置に熱交換器を設けて超純水の温度を管理した場合には、該超純水製造装置の構成器機が増加して構成が複雑化するため、処理水の汚染を招く機会を増大させ、処理水の汚染を招いた場合には超純水の純度を低下させるという問題があった。
【0007】
また、超純水製造装置の構成器機が増加すると、該超純水製造装置の構成の複雑化と設置に要する設置面の増大を招くため、該超純水製造装置の設置に要するコストが上昇するという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題を解決すべくなされたもので、構成を単純化するとともに、高純度の超純水を長期にわたり製造することができ、経済的にも優れた超純水製造射装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述したように、超純水製造装置を構成する器機が増加すると、製造された超純水の純度が悪化する確率が上昇する。超純水の純度が悪化する原因として、器機間の接続に用いる配管等の接続部の増加による該接続部等からの汚染や、器機自身の構成部材あるいは器機に集積した不純物等から極微量の不純物が溶出することによる汚染が推測される。また、超純水製造装置を構成する器機が増加することにより、超純水製造装置の設置に要する設置面等が増大し、設置に要するコストの増加を招いていた。したがって、超純水製造装置を構成する器機を減らすことができれば、上記した問題の解決を図ることができる。
【0011】
本発明の超純水製造装置は、一次系システムで生成した一次純水を、ユースポイントの直前に流路に沿って紫外線照射装置、混床式イオン交換装置及び限外濾過膜装置を順に配置した二次系システムで処理するように構成された超純水製造装置において、前記紫外線照射装置の筐体の外周に、該紫外線照射装置を通過する被処理水の温度を制御する温度制御手段を配設したことを特徴とする。
前記紫外線照射装置は、被処理水が流通する円筒状の筐体と、前記筐体内に配設された前記被処理水に乱流を与えるための複数のヘリカルバッフルと、前記ヘリカルバッフルを貫通して前記筐体内に並置された複数の紫外線ランプと、を具備する構成のものが好ましい。
前記温度制御手段は、前記筐体の外面に配設された高温水蒸気のような熱媒体が流通するジャケットとすることができる。
一次純水は、真空脱気装置を介して二次純水システムに導入されることが好ましい。
【0016】
本発明に使用する紫外線照射装置、流通部における流体と直接接触する領域には、流体への不純物の溶出を防ぐとともに、高い耐久性を有することから、各種のステンレスをはじめとする高級金属材料及びフッ素樹脂材料等を使用することが好ましく、特に、SUS316およびSUS316Lを用いることが望ましい。また、流体に含まれる微粒子等を吸着して堆積しないよう、流通部における流体と直接接触する領域は、表面が平滑なシームレス構造であると好ましい。さらに、該領域に電解研磨を施すと、表面の僅かな凹凸をほぼ消去できるので、表面の平滑度がさらに増し、該表面の凹凸への微粒子等の吸着が抑制されるので、微粒子等の付着・堆積による汚染をさらに防止することが可能となる。
【0017】
また、流通部に配置した紫外線源は、流通部を流通する流体に対して耐性を備え、紫外線を照射可能なものであれば特に限定はされず、目的に応じた紫外線源を適宜選択して用いることができる。例えば、流体が水溶液である場合には、180〜254nm、とりわけ184.9nmの波長を有する紫外線を発生する紫外線源を用いることにより、該水溶液に含まれる有機物等を効果的に分解することが可能である。また、254nmの波長を有する紫外線を発生する紫外線源を用いることにより、流体中の微生物等を効果的に死滅させることができる。また、上記波長を有する紫外線を同時に発生していてもよく、例えば、紫外線酸化用の低圧紫外線ランプを好適に用いることができる。以下に、180〜254nm、とりわけ184.9nmの波長の紫外線による水溶液中の有機物の分解反応を示す。すなわち、(1)紫外線の照射により生成したOHラジカル(ヒドロキシラジカル)により、(2)水溶液中の有機物がカルボン酸等の有機酸の段階まで酸化分解され、(3)さらに一部は二酸化炭素にまで酸化分解されるというものである。
(1)H2 O+hν→・OH
(2)R−C+・OH→RCOOΗ
(3)RCOOΗ+・OH→CO2 +H2
【0018】
さらに、紫外線源の照射領域を流通する流体の温度を制御する熱交換手段としては、流体の温度を制御可能なものであれば特に限定されない。例えば、熱媒体を流通する流路を、紫外線源の照射領域にあたる流通部あるいは該流通部の周囲に配置し、流路に熱媒体を流通させて熱交換を行う手段を挙げることができる。このとき、紫外線源の照射領域にあたる流通部あるいは該流通部の周囲に配置された流路に、一部を欠損したバッフルプレート等の制御板を設け、流路内における流体の移動様態を制御すれば、流体と熱媒体との熱交換に係る効率を高めることができる。なお、バッフルプレート等の制御板には、熱媒体に含まれる気体等が滞留しないように切り欠きを設けることもできる。また、熱媒体を流通する流路を螺旋状に成形して、流体と熱媒体との熱交換に係る効率を高めることもできる。熱交換に係る制御は、例えば、流体の温度をセンサ等を用いて検出し、該センサの検出した情報に基づいて流路に備えた自動弁の開閉を適宜実行することにより行うことができる。熱媒体は、流体の制御条件によって各種の媒体を用いることができ、流体の温度を上昇させる場合には高温蒸気等を、また、流体の温度を低下させる場合には冷却されたジエチレングリコール等のブラインを用いることができる。さらに、紫外線源の照射領域にあたる流通部あるいは該流通部の周囲に電熱線等を配置し、該電熱線等の発熱により流体の温度を制御する手段を取ることもできる。この場合にも、熱交換に係る制御は、例えば、流体の温度をセンサ等を用いて検出し、該センサの検出した情報に基づいて電熱線等に流す電気量を適宜変更することにより行うことができる。
【0023】
上述したように、本発明に係る超純水製造装置は、紫外線照射装置に熱交換機能を与えることで熱交換器の配置を省略し、超純水製造装置の構成を単純化することによって、長期にわたり高純度の超純水を製造する。一般に、原水の組成は地域により異なり、また、製造された超純水に求められる緒特性も使用目的により異なるので、紫外線照射装置においては、紫外線を発生する紫外線源の選定や稼働条件、流通部を流通する被処理水の流量および温度条件等の条件は、被処理水中に溶存した有機物量や有機物種等によって適宜変更される。
【0024】
本発明に係る超純水製造装置は、紫外線照射装置を備えた構成であればどのような構成をもとり得るが、通常は、原水中の濁質成分を除去する前処理システム、イオン状物質、微粒子、有機物、溶存ガスおよび生菌等を除去する1次系システムおよび1次系システムより得られた1次純水の精密仕上げを目的とした2次系システムの組み合わせからなる構成をとる。
【0025】
前処理システムとしては膜前処理装置等を挙げることができ、1次系システムとしては、例えば、膜前処理装置の後段に配置された逆浸透装置および混床式イオン交換装置を挙げることができる。逆浸透装置に使用される逆浸透膜としては、例えば酢酸セルロース、脂肪族ポリアミド系あるいは芳香族ポリアミド系またはこれらの複合系からなる各種有機高分子膜あるいはセラミック膜等が使用でき、低圧または中圧逆浸透膜のいずれも適用可能であることから、特に限定はされない。また、膜モジュールの形式としては、中空糸型モジュール、管状型モジュール、スパイラル型モジュールあるいは平膜型モジュールが適用でき、特にこれらに限定はされないが、単位容積あたりの膜面積が大きくとれ、かつシンプルなモジュールが得られることから中空糸型モジュールがより好ましい。また、混床式イオン交換装置としては、被処理水中の有機酸、微量の二酸化炭素あるいは他のイオン成分を除去するための強塩基性アニオン交換樹脂及びカチオン交換樹脂を充填した再生型もしくは非再生型の混床式イオン交換装置を好ましく用いることができる。これに用いるイオン交換樹脂としては、新品もしくはそれに類する破砕が無く、イオン交換性能が高く、また溶出の無いものが望ましい。こうして得られた1次純水中には、通常、数十ppb程度の有機物が溶解している。
【0026】
また、二次系システムとしては、例えば、一次純水を導入する脱気装置、紫外線照射装置、混床式イオン交換装置、限外濾過装置を順に配置した構成を挙げることができる。脱気装置としては、(A)不活性ガス添加型真空脱気装置、(B)気体透過膜を装備した膜脱気装置あるいは(C)真空脱気装置を被処理水の条件に応じて用いることができる。不活性ガス添加型真空脱気装置を用いた場合には、真空度を35torr以下とし、被処理水の体積を基準にして体積流量比0.001〜1.0の不活性ガスを系内に送入させて真空脱気処理を行うことが好ましい。不活性ガス添加型真空脱気装置内の真空度が35torrを越えると、最終的に得られる超純水の溶存酸素濃度を1ppb以下に保つことが困難となる。また、不活性ガス添加型真空脱気装置に添加される不活性ガスの体積流量比が被処理水の体積を基準として1.0をこえると、脱気効率がほぼ頭打ちになるのに対してランニングコストのみが上昇し、不活性ガス添加型真空脱気装置に添加される不活性ガスの体積流量比が被処理水の体積を基準として0.001を下回ると、被処理水から酸素等の溶存気体を効果的に除去するのが困難となる。不活性ガス添加型真空脱気装置に添加される不活性ガスとしては、通常、窒素ガス、アルゴンガス等が好適に用いられる。また、紫外線照射装置は、上記したように、本願発明に係る紫外線照射装置であり、混床式イオン交換装置は上記と同様のものでよい。しかしながら、混床式イオン交換装置に耐熱性のイオン交換樹脂を充填すれば、紫外線照射装置より熱水を供給して各構成器機を滅菌する際に、バイパスすることなく該混床式イオン交換装置を直接滅菌することができる。さらに、限外濾過装置に使用される濾過膜としては、PAN、セルロースアセテートあるいはフッ素系等の膜等が使用できるが、所定の分子ふるい効果を有するものであるならば特に限定はされない。また、限外濾過装置に使用される濾過膜の膜モジュールの形式としては、中空糸型モジュール、管状型モジュール、スパイラル型モジュールあるいは平膜型モジュールが適用でき、特にこれらに限定はされないが、単位容積あたりの膜面積が大きくとれ、かつシンプルなモジュールが得られることから中空糸型モジュールがより好ましい。さらに、限外濾過装置の濾過方式としては特に限定はされないが、例えば、全濾過方式が適用でき、膜面での濃度分極あるいはゲル分極を生じにくい観点から、クロスフロー濾過方式の適用がより好ましい。なお、限外濾過装置は、通水する被処理水の温度が低いと圧力損失を起こすので、限外濾過装置が圧力損失を起こさないよう、紫外線照射装置において被処理水の温度を制御することもできる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、各図面において、同一の構成には同一符号を付し詳細な説明は省略する。また、本発明は、その要旨を逸脱しないならば、本実施の形態に限定されるものではない。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態に使用される紫外線照射装置を概観した正面図、図2は、図1に示した紫外線照射装置の内部を透視した透視図である。
【0029】
図1において、紫外線照射装置1は、保持部2a〜2bに保持されるとともに、内部に低圧紫外線ランプを備えた流通部を設けた筐体部3、外部より流通部に被処理水を供給するための供給口4、流通部において紫外線の照射された処理水を外部に排出するための排出口5とを備え、筐体部3の外面には、低圧紫外線ランプの照射領域を流通する被処理水の温度を制御するために、熱媒体が流通するジャケット部6が設けられている。また、ジャケット部6には、内部に熱媒体を供給および排出するための供給口7および排出口8が設けられている。また、図2に示すように、筐体部3の内部には、流通部9を流通する被処理水に乱流を与えるための乱流ヘリカルバッフル10a〜10dが設けられており、低圧紫外線ランプ11a〜11dが乱流ヘリカルバッフル10a〜10dを貫通するように設けられている。一方、ジャケット部6の内部には、欠損部を備えたバッフルプレート12a〜12eが、欠損部をジャケット部6の上部および下部に交互に配置されるように設けられている。図1および図2において、供給口4より流通部9に供給された被処理水は、ジャケット部6を流通する熱媒体によって熱交換され、温度制御されるとともに、流通部9を通過する過程で低圧紫外線ランプ11a〜11dより紫外線の照射を受ける。こうして熱交換と紫外線照射がなされた被処理水は、流通部9より排出口5を介して外部に排出される。
【0030】
また、図3は、本発明の他の実施形態に使用される紫外線照射装置を概観した正面図、図4は、図3に示した紫外線照射装置の内部を透視した透視図である。
【0031】
図3において、紫外線照射装置12は、保持部2a〜2bに保持されるとともに、内部に低圧紫外線ランプを備えた流通部を設けた筐体部3、外部より流通部に被処理水を供給するための供給口4、流通部において紫外線の照射された処理水を外部に排出するための排出口5とを備え、筐体部3の内部には低圧紫外線ランプの照射領域を流通する被処理水の温度を制御するために、熱媒体が流通する配管が設けられている。また、筐体部3より、配管に接続され、該配管に熱媒体を供給および排出するための供給口13および排出口14が突出して設けられている。さらに、図4に示すように、筐体部3の内部には、流通部9を流通する被処理水に乱流を与えるための乱流ヘリカルバッフル10a〜10dが設けられており、低圧紫外線ランプ11a〜11dおよび配管15a〜15bが乱流ヘリカルバッフル10a〜10dを貫通するように設けられている。図3および図4において、供給口4より流通部9に供給された被処理水は、配管15a〜15bを流通する熱媒体によって熱交換され、温度制御されるとともに、流通部9を通過する過程で低圧紫外線ランプ11a〜11dより紫外線の照射を受ける。こうして熱交換と紫外線照射がなされた被処理水は、流通部9より排出口5を介して外部に排出される。
【0032】
次に、本発明に係る超純水製造装置について説明する。
【0033】
図5は、本発明の一実施形態に係る超純水製造装置の構成を示した図である。
【0034】
図5において、符号16は原水中の濁質成分を除去するための膜前処理装置 (野村マイクロ・サイエンス(株)、NML−E)、符号17a〜17cは混床式イオン交換装置であって、アニオン交換樹脂として強塩基性アニオン交換樹脂デュオライトA−113plus(ローム&ハース社)を33l、カチオン交換樹脂として強酸性カチオン交換樹脂デュオライトC−20(ローム&ハース社)を23l使用し、これらを予め再生してOH型とΗ型とに変換した後に混合充填したものである。この混床式イオン交換装置のイオン交換容量は0.9当量/l−Resinである。また、符号18は逆浸透膜装置(東レ(株)、SU−720)、符号20は、充填材としてテラレットSタイプ(日鉄化工機(株)、充填径250mm、充填層高2000mm)を充填し、窒素ガスと被処理水との体積比率を0.03:1とした窒素ガス添加方式の真空脱気装置であり真空度は25torrに保たれている。また、符号21は、限外濾過膜装置であり、図1あるいは図3に示した紫外線照射装置19a〜19bを備えている。
【0035】
図5において、原水は、前処理装置16に導入され、原水中の懸濁物質等が分離および除去される。次いで、前処理装置16で処理された被処理水は、混床式イオン交換装置17aによりイオン成分が除去された後、逆浸透装置18に導入されて微粒子およびコロイド状物質等の除去が行われる。次に、被処理水は、逆浸透装置18から紫外線照射装置19aに導入されて溶存有機物が分解されるとともに温度管理が実行され、混床式イオン交換装置17bにより被処理水中のイオン成分が除去される。続いて、被処理水は、窒素ガス添加方式の真空脱気装置20に導入されて溶存酸素等の溶存気体が除去され、紫外線照射装置19bに導入されて溶存有機物が分解され、混床式イオン交換装置17cにより被処理水中のイオン成分が除去される。最後に、被処理水は限外濾過膜装置21に導入され、極微量の微粒子等が除去される。
【0036】
こうして製造された超純水は、ユースポイント22に供給されるとともに、過剰量の超純水は真空脱気装置20の前段に還流される構成となっている。なお、ここでは膜前処理装置16が前処理システム、混床式イオン交換装置17aから真空脱気装置20までが一次系システム、紫外線照射装置19bから限外濾過膜装置21までが二次系システムと区分される。また、経路Aおよび経路Bは、熱水殺菌時に、熱水を混床式イオン交換装置17bおよび17cからバイパスするためのラインである。
【0037】
(実施例1)
図5に示した超純水製造装置を用いて超純水の製造を行った。すなわち、膜前処理装置16に供給する原水として工業用水を使用し、一次系システムにより一次純水を生成した後、真空脱気装置20より一次純水を二次系システムに供給し、超純水を経時的に連続して製造した。なお、紫外線照射装置として、図1および図2に示した装置を用い、被処理水の水温を25℃となるように制御した。
【0038】
ユースポイント22において、超純水を採取し、TOC濃度、溶存酸素濃度および電気伝導度を測定したところ18.2MΩ・cmであった。なお、TOC濃度および溶存酸素濃度の測定には、オンラインTOC計(アナテル社、A−1000 S−20)および高感度溶存酸素計(オービスフェア ラボラトリーズ、モデル2713)を使用した。また、連続運転を試みたところ、外部からの汚染に起因すると考えられる超純水の純度の低下を確認することはできなかった。さらに、被処理水の水温を安定して25℃に維持できたため、限外濾過膜装置21における圧力損失の抑制と限外濾過膜の膜分離能の向上とが両立するよう、限外濾過膜装置21を運転することができた。
【0039】
また、紫外線照射装置17aおよび17bに供給する熱媒体として高温水蒸気を使用して超純水製造装置に対する滅菌操作を行った。このとき充填したイオン交換樹脂の劣化を防止するため、被処理水は混床式イオン交換装置17bおよび17cをバイパスするよう経路Aおよび経路Bを通じて循環するように設定した。滅菌操作の結果、混床式イオン交換装置17bおよび17cを除き、紫外線照射装置19aの後段に配置された各構成器機を十分に滅菌を施すことができた。
【0040】
(実施例2)
実施例1で用いた紫外線照射装置の代わりに、図3および図4に示した紫外線照射装置を用いた以外は、実施例1と同様の構成を備えた超純水製造装置を用いて超純水の製造を行った。すなわち、膜前処理装置16に供給する原水として工業用水を使用し、一次系システムにより一次純水を生成した後、真空脱気装置20より一次純水を二次系システムに供給し、超純水を経時的に連続して製造した。なお、被処理水の水温は25℃となるように制御された。
【0041】
ユースポイント22において、超純水を採取し、TOC濃度、溶存酸素濃度および電気伝導度を測定したところ、18.2MΩ・cmであった。また、連続運転を試みたところ、外部からの汚染に起因すると考えられる超純水の純度の低下を確認することはできなかった。さらに、被処理水の水温を安定して25℃に維持できたため、限外濾過膜装置21における圧力損失の抑制と限外濾過膜の膜分離能の向上とが両立するよう、限外濾過膜装置21を運転することができた。
【0042】
また、紫外線照射装置19aおよび19bに供給する熱媒体として高温水蒸気を用いて超純水製造装置に対する滅菌操作を行った。このとき、充填したイオン交換樹脂の劣化を防止するため、被処理水は、混床式イオン交換装置17bおよび17cをバイパスするよう、経路Aおよび経路Bを通じて循環するように設定した。滅菌操作の結果、混床式イオン交換装置17bおよび17cを除いて、紫外線照射装置19aの後段に配置された各構成器機に十分な滅菌を施すことができた。
【0043】
(実施例3)
混床式イオン交換装置17bおよび17cに充填したイオン交換樹脂を、耐熱性イオン交換樹脂とした以外は、実施例1と同様の構成を備えた超純水製造装置を用いて超純水の製造を行った。すなわち、膜前処理装置16に供給する原水として工業用水を使用し、一次系システムにより一次純水を生成した後、真空脱気装置20より一次純水を二次系システムに供給し、超純水を経時的に連続して製造した。なお、被処理水の水温は25℃となるように制御された。
【0044】
ユースポイント22において、超純水を採取し、TOC濃度、溶存酸素濃度および電気伝導度を測定したところ18.2MΩ・cmであった。また、連続運転を試みたところ、外部からの汚染に起因すると考えられる超純水の純度の低下を確認することはできなかった。さらに、被処理水の水温を安定して25℃に維持できたため、限外濾過膜装置21における圧力損失の抑制と限外濾過膜の膜分離能の向上とが両立するよう、限外濾過膜装置21を運転することができた。
【0045】
また、紫外線照射装置19aおよび19bに供給する熱媒体として高温水蒸気を使用し、超純水製造装置に対する滅菌操作を行った。このとき、被処理水が、経路Aおよび経路Bを介することなく混床式イオン交換装置17bおよび17cに流入するように設定した。滅菌操作の結果、紫外線照射装置19aおよび19bの後段に配置された全ての構成器機を十分な滅菌に施すことができた。
【0049】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る超純水製造装置によれば、紫外線源および熱交換手段をともに搭載した紫外線照射装置を具備したことにより、流通部を流通する流体の温度の制御と該流体への紫外線の照射とを同時に実行することができるので、新たな熱交換器の配置を省略することが可能となる。したがって、構成が単純化され、高純度の超純水を長期にわたり経済的に製造することが可能な超純水製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に使用する紫外線照射装置を概観した正面図。
【図2】図1に示した紫外線照射装置の内部を透視した透視図。
【図3】本発明の他の実施形態に使用する紫外線照射装置を概観した正面図。
【図4】図3に示した紫外線照射装置の内部を透視した透視図。
【図5】本発明の一実施形態に係る超純水製造装置の構成を示した図。
【符号の説明】
1……紫外線照射装置 2a〜2b…保持部
3……筐体部 4……供給口
5……排出口 6……ジャケット部
7……供給口 8……排出口
9……流通部 10a〜10d…乱流ヘリカルバッフル
11a〜11d…低圧紫外線ランプ
12a〜12e…バッフルプレート
13……供給口 14……排出口
15a〜15b…配管
16……前処理装置 17a〜17c…混床式イオン交換装置
18……逆浸透装置 19a〜19b…紫外線照射装置
20……真空脱気装置 21……限外濾過膜装置
22……ユースポイント 123……真空ポン

Claims (5)

  1. 一次系システムで生成した一次純水を、ユースポイントの直前に流路に沿って紫外線照射装置、混床式イオン交換装置及び限外濾過膜装置を順に配置した二次系システムで処理するように構成された超純水製造装置において、
    前記紫外線照射装置の筐体の外周に、該紫外線照射装置を通過する被処理水の温度を制御する温度制御手段を配設したことを特徴とする超純水製造装置
  2. 前記紫外線照射装置が、被処理水が流通する円筒状の筐体と、前記筐体内に配設された前記被処理水に乱流を与えるための複数のヘリカルバッフルと、前記ヘリカルバッフルを貫通して前記筐体内に並置された複数の紫外線ランプと、を具備することを特徴とする請求項1記載の超純水製造装置。
  3. 前記温度制御手段は、前記筐体の外面に配設された熱媒体が流通するジャケットであることを特徴とする請求項1又は2記載の超純水製造装置
  4. 熱媒体が、高温水蒸気であることを特徴とする請求項記載の超純水製造装置。
  5. 一次純水は、真空脱気装置を介して二次純水システムに導入されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の純水製造装置
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