JP4442484B2 - 携帯型電子機器 - Google Patents

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本発明は、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(携帯情報端末:Personal Digital Assistant)等のバッテリを電源として動作する携帯型電子機器に関する。
従来から、携帯電話、PHS、PDA等のバッテリ(一次電池や二次電池)を電源として動作する携帯型電子機器が開発されている。
従来の携帯型電子機器は、携帯機器本体と、前記携帯機器本体に装着され、前記携帯機器本体に駆動用電力を供給する電源回路とを備えている。前記電源回路には、その温度検出等を目的とする保護回路等が設けられている(例えば、特許文献1、2参照)。
図3は、従来の携帯型電子機器の構成を示すブロック図である。
図3において、携帯型電子機器101は、電源回路部であるバッテリ回路102と、前記電源回路部が装着されることによって前記電源回路部から供給される電力で動作する携帯機器本体103とを備えている。
電源回路であるバッテリ回路102は、電池部114、過電流からの保護用のPTC(Positive Temperature Coefficient)型サーミスタ104、バッテリ回路102の温度検出のためのNTC(Negative Temperature Coefficient)型サーミスタ105を備えている。
端末機器本体103には、過電流保護用のヒューズ(FUSE)106、信号処理回部112からの制御信号に応答してバッテリ回路102からの電源電力を携帯機器本体に供給したり遮断したりする電源部108、過電流保護用ヒューズ(FUSE)107、負荷109、NTC型サーミスタ105からのバッテリ回路102の温度を表すバッテリ温度信号を検出し、該温度に応じて電源部108のオン/オフを制御する信号処理部112を備えている。
負荷109に異常が発生した際には、大電流保護用のPTC104、過電流保護用のヒューズ106、過電流保護用のヒューズ107のいずれかが動作することにより、強制的に電源断となることで、携帯型電子機器101を、燃焼や発熱等から保護することができる。
しかしながら、安全保護回路がヒューズ106、107等のため、微調整が必要になるというも問題がある。
また、バッテリ回路が携帯機器本体に装着されたか否かの検出がNTC型サーミスタ105のみを用いて行っているため、NTC型サーミスタ105の故障時に、バッテリ回路102の装着を検出ができないという問題がある。
実開昭58−75439号公報 特開平9−222448号公報
本発明は、前記問題点に鑑み成されたもので、電源回路部内の保護回路を流用して携帯機器本体への電力供給を制御することにより、ヒューズ等の保護回路素子における部品選定に微調整を必要としないようにすることを課題としている。
また、電源回路装着の検出を複数系統で行うことにより、電源回路の脱着検出を確実に行えるようにすることを課題としている。
本発明によれば、過電流保護用の保護素子を有する電源回路部と、前記電源回路部が装着されることによって前記電源回路部から供給される電力で動作する携帯機器本体とを備えた携帯型電子機器において、前記保護素子に生じる電圧が異常状態を表す電圧値になったとき、前記電源回路部から前記携帯機器本体へ供給される電力を遮断する制御手段を備えて成ることを特徴とする携帯型電子機器が提供される。
制御手段は、保護素子に生じる電圧が異常状態を表す電圧値になったとき、電源回路部から携帯機器本体へ供給される電力を遮断する。
ここで、前記携帯機器本体に設けられ、前記保護素子に生じる電圧が異常を表す電圧値か否かを判断する基準となる基準電圧値を記憶する基準電圧記憶手段を有し、前記制御手段は、前記基準電圧記憶手段に記憶された基準電圧値の情報に基づいて、前記保護素子に生じる電圧が異常状態を表す電圧値か否かを判断するように構成してもよい。
また、前記制御手段は、前記保護素子に生じる電圧が前記基準電圧記憶手段に記憶された基準電圧値以上のときに異常状態と判断し、前記電源回路部から前記携帯機器本体へ供給される電力を遮断するように構成してもよい。
また、前記携帯機器本体に設けられ、 前記保護素子に生じる電圧が異常状態を表す電圧値になったときに前記電源回路部から前記携帯機器本体へ供給される電力を遮断したことを表す異常処理情報を記憶するための異常処理情報記憶手段を有し、前記制御手段は、前記保護素子に生じる電圧に基づいて前記電源回路部から前記携帯機器本体へ供給される電力を遮断するときに、前記異常処理情報記憶手段に異常処理終了情報を記憶するように構成してもよい。
また、前記制御手段は、前記異常処理情報記憶手段に異常処理終了情報が記憶されている場合、前記電源回路部から前記携帯機器本体へ供給される電力を遮断するように構成してもよい。
また、前記電源回路部は、更に、前記電源回路の温度を検出するためのセンサを備えて成り、前記制御手段は、前記保護素子及びセンサからの信号に基づいて、前記電源回路部が前記携帯機器本体に装着されたか否かを判断するように構成してもよい。
また、前記保護素子はPTC型サーミスタであるように構成してもよい。
また、前記センサはNTC型サーミスタであるように構成してもよい。
本発明に係る携帯型電子機器によれば、電源回路部内の保護回路を流用して携帯機器本体への電力供給を制御することにより、ヒューズ等の保護回路素子における部品選定に微調整を必要としないようにすることが可能になる。
また、電源回路装着の検出を複数系統で行うことにより、電源回路の脱着検出を確実に行えるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態に係る携帯型電子機の構成を示すブロック図である。
図1において、本発明の実施の形態に係る携帯型電子機器1は、電源供給部である電源回路部としてのバッテリ回路2と、バッテリ回路2が装着されることによってバッテリ回路2からの電力を電源として動作し、通信機能や演算処理機能等の携帯型電子機器本来の機能を有する携帯機器本体3とを備えている。
電源供給元であるバッテリ回路2は、電池部14、過電流からの保護用のPTC(Positive Temperature Coefficient)型サーミスタ4、バッテリ回路2の温度を検出するためのセンサとしてのNTC(Negative Temperature Coefficient)型サーミスタ5を備えている。
携帯機器本体3は、過電流からの保護用の第1のヒューズ6、過電流から回路を保護するための保護素子としての第2のヒューズ7、判定部10からの制御信号に応答してバッテリ回路2からの電源電力を携帯機器本体3に供給したり遮断したりするオン、オフする)電源供給部である電源部8、中央処理装置(CPU)や通信回路等の負荷9、PTC4からの信号を判定すると共に、電源部8を制御する判定部10を備えている。尚、電源部8は、信号処理部12からの制御信号に応答してオン状態又はオフ状態に制御されるスイッチ手段としてのスイッチ素子によって構成することができる。
判定部10は、バッテリ回路2内部に設けられたPTC4の電圧信号を増幅する増幅器11と、増幅器11によって増幅された信号のレベルに応じて電源部8を制御する制御手段としての信号処理部12と、信号処理部12の信号判定基準及び、異常終了認識をした際にその情報を格納するための記憶手段としてのメモリ13を備えている。尚、判定部10は、メモリ13に予めプログラムを記憶させておき、該プログラムを中央処理装置(CPU)(図示せず)で実行するようにして構築することが可能である。
メモリ13は、バッテリ回路2が携帯機器本体3に装着されているか否かを判定する基準電圧値である装着判定基準電圧値を記憶する装着判定基準電圧記憶手段、PTC4の電圧が異常を表す電圧値か否かを判断する基準となる異常判定基準電圧値を予め記憶する異常判定基準電圧記憶手段、及び、PTC4の電圧が異常状態を表す電圧値になったときにバッテリ回路2から携帯機器本体3へ供給される電力を遮断したことを表す異常終了処理情報を記憶するための異常終了処理情報記憶手段を備えている。
図2には、図1に示した携帯型電子機器の処理を示すフローチャートであり、主として信号処理部12の処理を示すフローチャートである。
以下、図1及び図2を用いて、本発明の実施の形態に係る携帯型電子機器の動作を詳細に説明する。
先ず、バッテリ回路2を携帯機器本体3に挿入して装着すると(図2のステップS201)、NTC型サーミスタ5により、バッテリ回路2の温度検出が可能となると共に、電池部14から携帯機器本体3に電流が流れ、その電流によってPTC型サーミスタ4の両端には電位差が生じる。その両端の電位差は増幅器11によって増幅され、信号処理部12に入力される。
信号処理部12は、NTC5から供給されるバッテリ回路2の温度を表す温度信号及びPTC4に生じる両端電圧を増幅器11によって増幅した信号を、メモリ13の装着判定基準電圧記憶手段に格納されている所定電圧値の装着判定基準電圧値と比較することにより、バッテリ回路2の装着の認識を行う。
信号処理部12は、バッテリ回路2が装着されたと判断すると、メモリ13に異常終了処理情報記録があるか否かを判断する(ステップS202)。即ち、信号処理部12は、メモリ13の異常終了処理情報記憶手段に異常終了処理情報が記憶されているか否かを判断する。
信号処理部12は、前記異常終了処理情報記憶手段に異常終了処理情報が記憶されている場合には、図示しない警報手段によって音や表示による警報を行う等の動作停止動作を行い(ステップS209)、動作を停止して終了する(ステップS210)。
信号処理部12は、ステップS202において、異常終了処理情報記憶手段に異常終了処理情報が記憶されていない場合、その後に、異常処理終了が行われたか否かの判断を所定タイミング毎に実施し(ステップS203)、異常終了処理が行われたことを検出した場合、メモリ13の異常終了処理記憶手段に異常終了処理情報を記憶して(ステップS207)、動作停止動作を実施し(ステップS209)、動作停止する(ステップS210)。
尚、ステップS203において、信号処理部12は、PTC4の両端電圧をモニタし、メモリ13の異常判定基準電圧記憶手段に記憶されている異常判定基準電圧値と増幅器11からの信号レベル(換言すれば、PTC4の両端電圧に対応する信号レベル)とを比較し、前記信号レベルが所定の異常判定基準電圧値異常になった場合に、電源部8をオフ状態に制御することによって、バッテリ回路2から携帯機器本体3への電力供給を遮断し、携帯型電子機器1の動作を停止する。
信号処理部12は、ステップS203において異常終了処理を検出しない状況下で、携帯型電子機器1の電源が投入された場合(例えば、使用者が図示しない操作部を操作することによって、携帯機器本体3が通信機能等の本来の機能を発揮するように電源が投入された場合)(ステップS204)、メモリ13の異常終了記憶手段に異常終了処理の記録がないか否かを確認する(ステップS205)。
信号処理部12は、異常終了処理記憶手段に異常終了処理情報が記憶されている場合には、動作停止動作を実施し、動作停止する(ステップS209、210)。
信号処理部12は、ステップS205において異常処理終了情報が記憶されていないと判断した場合、その後に異常終了処理が生じたか否かを所定タイミング毎に実施し(ステップS206)、異常終了処理の発生を検出した場合、メモリ13の異常終了処理記憶手段に異常終了処理情報を記憶し(ステップS208)、動作停止動作を実施し、動作停止する(ステップS209、S210)。
信号処理部12は、ステップS206において、異常終了処理を検出しない場合には、携帯機器本体103が行う通信等の通常動作を継続するように、電源部108をオン状態に維持し、バッテリ回路2から携帯機器本体3へ電力供給が継続されるように電源部108を制御する。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る携帯型電子機器1によれば、過電流保護用の保護素子(PTC4)を有する電源回路部(バッテリ回路2)と、バッテリ回路部2が装着されることによってバッテリ回路部2から供給される電力で動作する携帯機器本体3とを備えた携帯型電子機器1において、PTCに生じる電圧が異常状態を表す電圧値になったとき、バッテリ回路2から携帯機器本体3へ供給される電力を遮断する制御手段(信号処理部12)を備えて成ることを特徴としている。
このようにして、バッテリ回路2内のPTC4を流用して携帯機器本体3への電力供給を制御することにより、ヒューズ6、7等の保護回路素子における部品選定に微調整を必要としないようにすることが可能になる。
また、バッテリ回路2装着の検出を複数系統(本実施の形態では、PCT4を利用する系統とNTC5を利用する系統の2系統)で行うことにより、バッテリ回路2の脱着検出を確実に行えるという効果を奏する。
また、バッテリ回路2内部の保護回路を過電流検出用素子として流用しているので、新たに過電流検出用素子を追加する必要はなく、電流をモニタするための新規部品の追加による電圧降下及び、発熱を回避することが可能になる。
また、バッテリ回路2内部電位差をモニタすることで、バッテリ回路2の検出回路を多重にすることが可能になる。
また、電流をモニタしているので、ヒューズの選定の際に微調整を要すことなく、負荷9の異常などによる中電流の検出が可能になる。
さらに、バッテリ回路2内部に過電流保護用PTC4を外部端子に出力可能とし、その両端の電位差をモニタすることで、負荷9に流れ込む電流をモニタ可能となり、負荷異常を検出可能となる等の効果を奏する。
携帯電話、PHS、PDA、電子辞書、携帯型パーソナルコンピュータをはじめとして、バッテリを電源として動作する携帯型電子機器に適用することが可能である。
本発明の実施の形態に係る携帯型電子機のブロック図である。 本発明の実施の形態に係る携帯型電子機器の処理を示すフローチャートである。 従来の携帯型電子機のブロック図である。
符号の説明
1・・・携帯型電子機器
2・・・電源回路としてのバッテリ回路
3・・・携帯機器本体
4・・・保護素子としてのPTC型サーミスタ
5・・・センサとしてのNTC型サーミスタ
6、7・・・ヒューズ
8・・・電源部
9・・・負荷
10・・・判定部
11・・・増幅器
12・・・制御手段としての信号処理部
13・・・記憶手段としてのメモリ
14・・・電池部

Claims (5)

  1. 過電流保護用の保護素子を有する電源回路部と、前記電源回路部が装着されることによって前記電源回路部から供給される電力で動作する携帯機器本体とを備えた携帯型電子機器において、
    前記保護素子に生じる電圧が異常状態を表す電圧値になったとき、前記電源回路部から前記携帯機器本体へ供給される電力を遮断する制御手段と、
    前記携帯機器本体に設けられ、 前記保護素子に生じる電圧が異常状態を表す電圧値になったときに前記電源回路部から前記携帯機器本体へ供給される電力を遮断したことを表す異常終了処理情報を記憶するための異常終了処理情報記憶手段とを有し、
    前記制御手段は、前記保護素子に生じる電圧に基づいて前記電源回路部から前記携帯機器本体へ供給される電力を遮断するときに、前記異常終了処理情報記憶手段に前記異常終了処理情報を記憶することを特徴とする携帯型電子機器。
  2. 前記制御手段は、前記異常終了処理情報記憶手段前記異常終了処理情報が記憶されている場合、前記電源回路部から前記携帯機器本体へ供給される電力を遮断することを特徴とする請求項記載の携帯型電子機器。
  3. 前記携帯機器本体に設けられ、前記保護素子に生じる電圧が異常を表す電圧値か否かを判断する基準となる基準電圧値を記憶する基準電圧記憶手段を有し、
    前記制御手段は、前記基準電圧記憶手段に記憶された基準電圧値の情報に基づいて、前記保護素子に生じる電圧が異常状態を表す電圧値か否かを判断することを特徴とする請求項1又は2記載の携帯型電子機器。
  4. 前記制御手段は、前記保護素子に生じる電圧が前記基準電圧記憶手段に記憶された基準電圧値以上のときに異常状態と判断し、前記電源回路部から前記携帯機器本体へ供給される電力を遮断することを特徴とする請求項記載の携帯型電子機器。
  5. 前記電源回路部は、更に、前記電源回路の温度を検出するためのセンサを備えて成り、
    前記制御手段は、前記保護素子及びセンサからの信号に基づいて、前記電源回路部が前記携帯機器本体に装着されたか否かを判断することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の携帯型電子機器。
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