JP4442375B2 - セラミック電子部品の製造方法および導電ペーストの付与装置 - Google Patents

セラミック電子部品の製造方法および導電ペーストの付与装置 Download PDF

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Description

本願発明は、セラミック電子部品の製造方法およびセラミック電子部品の製造工程で用いられる導電ペーストの付与装置に関し、詳しくは、セラミック素子の端部を導電ペースト中に浸漬させることにより、セラミック電子部品の端部に導電ペーストを付与する工程を経て形成される端子電極を備えた積層セラミック電子部品の製造方法およびそれに用いられる導電ペーストの付与装置に関する。
表面実装型の積層セラミックコンデンサや積層セラミックインダクタなど、セラミック素子の両端に端子電極を備えた構造を有するセラミック電子部品が広く用いられている。
図6(a),(b)は、このようなセラミック電子部品の一つである積層セラミックコンデンサの構造を示す図である。
この積層セラミックコンデンサは、図6(a),(b)に示すように、セラミック素子1中に、複数の内部電極2a,2bがセラミック層3を介して積層され、かつ、セラミック層3を介して互いに対向する内部電極2a,2bが交互にセラミック素子1の逆側の端面4a,4bに引き出されて、該端面に形成された端子電極5a,5bに接続された構造を有している。
ところで、このようなセラミック電子部品において、端子電極5a,5bを形成する方法として、以下に説明するような方法が知られている(特許文献1参照)。
すなわち、図7(a)〜(c)に示すように、まず、セラミック素子1を保持手段(ホールディングプレート)61に保持する(図7(a))。
つぎに、定板62の上面に形成された凹部63に導電ペースト64を充填し、スキージ65により、余剰の導電ペースト64aをかき取る(図7(b))。
それから、保持手段61に保持させたセラミック素子1を降下させて、凹部63に充填された導電ペースト64に浸漬することにより(図7(c))、セラミック素子1の一端に導電ペーストを付与する。
そして、導電ペーストを乾燥させた後、同様にして他端にも導電ペーストを付与し、所定の条件で焼き付ける。
これにより、図6(a),(b)に示すように、セラミック素子1の両端側に端子電極5a,5bを備えたセラミック電子部品(積層セラミックコンデンサ)が形成される。
しかしながら、上記の端子電極の形成方法の場合、セラミック素子1を定板62の凹部63に充填された導電ペースト64に浸漬する際に、図8に示すように、セラミック素子1の導電ペースト64に浸漬された部分の体積分だけ、導電ペースト64が盛り上がり、もしくは溢れ出し、端子電極5a(5b)となるべき導電ペースト64の、セラミック素子1の端面4a(4b)から側面4c(図6(a),(b))に回り込んだ部分のペースト付着領域の、セラミック素子1の長さ方向の距離A(図6(a),(b)、図8参照)が目標範囲あるいは許容範囲から逸脱し、自動実装機を用いた実装工程での実装信頼性が低下したり、両端側に形成された端子電極5a,5b間の距離が小さくなって特性に悪影響を与えたりするという問題点がある。
特開平8−55766号公報
本願発明は、上記課題を解決するものであり、目標とする形状および寸法を有する端子電極を備えたセラミック電子部品を効率よく製造することが可能なセラミック電子部品の製造方法、およびそれに用いる導電ペーストの付与装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本願発明(請求項1)のセラミック電子部品の製造方法は、
端部に端子電極が形成されたセラミック電子部品の製造方法であって、
柱状のセラミック素子を形成する工程と、
前記柱状のセラミック素子を保持する工程と、
凹部を備え、かつ該凹部の底面の少なくとも一部を上下方向に移動させることができるように構成された定板の、前記凹部に導電ペーストを充填する工程と、
前記導電ペーストが充填された凹部の底面の少なくとも一部を低下させて前記凹部の容積を増加させる工程と、
前記容積を増加させた凹部に前記柱状のセラミック素子の一端を挿入して、前記凹部内の導電ペースト中に浸漬させることにより、セラミック素子の一端に導電ペーストを付与する工程と
を具備することを特徴としている。
また、請求項2のセラミック電子部品の製造方法は、請求項1記載のセラミック電子部品の製造方法の発明の構成において、
前記一端に導電ペーストが付与された柱状のセラミック素子を保持する工程と、
前記定板の凹部に導電ペーストを再充填する工程と、
前記導電ペーストが再充填された凹部の底部の少なくとも一部を低下させて前記凹部の容積を増加させる工程と、
前記容積を増加させた凹部に前記柱状のセラミック素子の他端を挿入して、前記凹部内の導電ペースト中に浸漬させることにより、セラミック素子の他端に導電ペーストを付与する工程と
をさらに具備することを特徴としている。
また、請求項3のセラミック電子部品の製造方法は、請求項1または2記載のセラミック電子部品の製造方法の発明の構成において、前記セラミック素子の一端または他端を前記定板の凹部に充填された導電ペーストに浸漬させた場合において、導電ペーストが前記凹部から溢れることがなく、かつ、前記セラミック素子の一端または他端を最深部まで導電ペーストに浸漬させた場合における前記セラミック素子の浸漬深さが所定の深さとなるように、前記凹部の底面の少なくとも一部を低下させることを特徴としている。
また、本願発明(請求項4)の導電ペーストの付与装置は、
セラミック素子の端部を導電ペースト中に浸漬させることにより、セラミック電子部品の端部に導電ペーストを付与するために用いられる導電ペーストの付与装置であって、
導電ペーストが充填される凹部を有する定板と、
導電ペーストを前記凹部に充填する充填手段と、
前記凹部の容積が増減するように、前記凹部の底面の少なくとも一部を上下方向に移動させる底面駆動手段と、
セラミック素子または前記定板の少なくとも一方を動作させることにより、セラミック素子を前記定板の凹部に充填された導電ペーストに浸漬させる浸漬手段と
を具備することを特徴としている。
また、請求項5の導電ペーストの付与装置は、請求項4記載の導電ペーストの付与装置の発明の構成において、前記セラミック素子の一端または他端を前記定板の凹部に充填された導電ペーストに浸漬させた場合において、導電ペーストが前記凹部から溢れることがなく、かつ、前記セラミック素子の一端または他端を最深部まで導電ペーストに浸漬させた場合における前記セラミック素子の浸漬深さが所定の深さとなるように、前記底面駆動手段により、前記凹部の底面の少なくとも一部を低下させるように構成されていることを特徴としている。
本願発明(請求項1)のセラミック電子部品の製造方法は、柱状のセラミック素子を形成する工程と、柱状のセラミック素子を保持する工程と、凹部を備え、かつ該凹部の底面の少なくとも一部を上下方向に移動させることができるように構成された定板の、凹部に導電ペーストを充填する工程と、導電ペーストが充填された凹部の底面の少なくとも一部を低下させて凹部の容積を増加させる工程と、容積を増加させた凹部に柱状のセラミック素子の一端を挿入して、凹部内の導電ペースト中に浸漬させることにより、セラミック素子の一端に導電ペーストを付与する工程とを備えているので、セラミック素子の一端(または他端)を定板の凹部に充填された導電ペーストに浸漬した場合において、導電ペーストが凹部から溢れたり、盛り上がったりすることを防止することが可能になる。
したがって、従来の導電ペーストの付与方法の場合のように、導電ペーストが定板の凹部から溢れたり、盛り上がったりすることを防止することが可能になり、それに起因して発生する、端子電極となるべき導電ペーストの、セラミック素子の端面から側面に回り込んだ部分の、セラミック素子の長さ方向の距離が目標範囲や許容範囲を逸脱することを防止して、目標とする形状および寸法を有する端子電極を備えたセラミック電子部品を効率よく製造することが可能になる。
なお、導電ペーストが充填された凹部の底面の少なくとも一部を低下させて凹部の容積を増加させる場合、導電ペーストの比重や粘度などの特性を考慮して、容積の増加量を決定することにより、導電ペーストが凹部から溢れたり、盛り上がったりすることを抑制、防止しつつ、セラミック素子の所定の領域に導電ペーストを付与するために必要な導電ペーストの量を確保することが可能になり、導電ペーストの比重や粘度などの特性いかんによることなく、目標とする形状および寸法を有する端子電極を備えたセラミック電子部品を確実に製造することが可能になる。
また、請求項2のセラミック電子部品の製造方法のように、請求項1の発明の構成に、さらに、一端に導電ペーストが付与された柱状のセラミック素子を保持する工程と、定板の凹部に導電ペーストを再充填する工程と、導電ペーストが再充填された凹部の底部の少なくとも一部を低下させて凹部の容積を増加させる工程と、容積を増加させた凹部に柱状のセラミック素子の他端を挿入して、凹部内の導電ペースト中に浸漬させることにより、セラミック素子の他端に導電ペーストを付与する工程を備えることにより、セラミック素子の両端に目標とする形状および寸法を有する端子電極を備えたセラミック電子部品を効率よく製造することが可能になる。
また、請求項3のセラミック電子部品の製造方法のように、セラミック素子の一端または他端を定板の凹部に充填された導電ペーストに浸漬させた場合において、導電ペーストが定板の凹部から溢れることがなく、かつ、セラミック素子の一端または他端を最深部まで導電ペーストに浸漬させた場合(セラミック素子を下死点まで降下させた場合)におけるセラミック素子の浸漬深さが所定の深さになるように、凹部の底面の少なくとも一部を低下させるようにした場合、さらに確実に目標とする形状および寸法を有する端子電極を備えたセラミック電子部品を効率よく製造することが可能になる。
すなわち、(a)凹部の平面面積、(b)セラミック素子を浸漬する前の、凹部への導電ペーストの充填量(初期充填量)、(c)セラミック素子を下死点まで降下させたときのセラミック素子の凹部内への進入深さ、(d)凹部の底面の少なくとも一部を低下させることによる凹部の容積の増加量などを勘案して、凹部の底面の移動量を決定し、セラミック素子を下死点まで降下させたときに、導電ペーストの液面が所定の位置にくるようにすることにより、目標とする形状および寸法を有する端子電極を備えたセラミック電子部品を確実に製造することが可能になる。
また、本願発明(請求項4)の導電ペーストの付与装置は、導電ペーストが充填される凹部を有する定板と、導電ペーストを前記凹部に充填する充填手段と、凹部の容積が増減するように、凹部の底面の少なくとも一部を上下方向に移動させる底面駆動手段と、セラミック素子または定板の少なくとも一方を動作させることにより、セラミック素子を前記定板の凹部に充填された導電ペーストに浸漬させる浸漬手段とを具備しているので、本願請求項1のセラミック電子部品の製造方法の発明を確実に実施して、目標とする形状および寸法を有する端子電極を備えたセラミック電子部品を確実にしかも効率よく製造することができるようになる。
また、請求項5の導電ペーストの付与装置のように、底面駆動手段により、凹部の底面の少なくとも一部を低下させて、セラミック素子の一端または他端を定板の凹部に充填された導電ペーストに浸漬させた場合において、導電ペーストが凹部から溢れることがなく、かつ、セラミック素子の一端または他端を最深部まで導電ペーストに浸漬させた場合(セラミック素子を下死点まで降下させた場合)におけるセラミック素子の浸漬深さが所定の深さになるようにすることにより、さらに確実に目標とする形状および寸法を有する端子電極を備えたセラミック電子部品を効率よく製造することが可能になる。
以下に本願発明の実施例を示して、本願発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
なお、この実施例においては、図6(a),(b)に示したものと同様の構造を有する積層セラミックコンデンサを製造するにあたって、セラミック素子の両端部に導電ペーストを付与する工程を中心として説明を行う。
図1は、本願発明の一実施例にかかるセラミック電子部品(積層セラミックコンデンサ)の製造方法において、セラミック素子に導電ペーストを付与する工程で用いた付与装置の要部構成を模式的に示す図であり、図2(a),(b)、図3(a),(b)は、本願発明の一実施例にかかるセラミック電子部品(積層セラミックコンデンサ)の製造方法において、セラミック素子に導電ペーストを付与する工程を示す図である。
この実施例で用いた導電ペーストの付与装置は、柱状のセラミック素子1の一端または他端を保持する保持手段(ホールディングプレート)11と、導電ペースト14が充填される凹部13を有する定板12と、導電ペースト14を凹部13に充填する充填手段16と、凹部13の容積が増減するように、凹部13の底面を上下方向に移動させる底面駆動手段(底面駆動機構)17と、保持手段(ホールディングプレート)11を上下動させることにより、保持手段11により保持されたセラミック素子1を定板12の凹部13に充填された導電ペースト14に浸漬させる浸漬手段18とを備えている。
なお、底面駆動手段(底面駆動機構)17は、上下動するピン17aとピン17aを上下に移動させる駆動手段(図示せず)から構成されている。ただし、底面駆動手段(底面駆動機構)17はこれに限らず、種々の構成とすることが可能である。
なお、導電ペースト14を凹部13に充填する充填手段16は、ペースト供給手段19と、スキージ15を備えている。
また、この導電ペーストの付与装置は、セラミック素子1の一端または他端を定板12の凹部13に充填された導電ペースト14に浸漬させた場合において、導電ペースト14が凹部13から溢れることがなく、かつ、セラミック素子1の一端または他端を最深部まで導電ペースト14に浸漬させた場合におけるセラミック素子1の浸漬深さが一定になるように、底面駆動手段17により、凹部13の底面13aを低下させることができるように構成されている。
以下、この導電ペーストの付与装置を用いてセラミック素子に導電ペーストを付与する方法を、図2(a),(b)を参照しつつ説明する。
(1)まず、図2(a)に示すように、保持手段(ホールディングプレート)11に、寸法が、幅(W)1.25mm、長さ(L)2.0mm、厚さ(T)1.25mmの、柱状のセラミック素子1の上端側を保持させる。
(2)次に、定板12の上面12aに形成された凹部13に、導電ペースト14を充填し、図2(b)に示すように、スキージ15により、余剰の導電ペースト14aをかき取る。
これにより、導電ペースト14の液面21とその周囲の定板12の上面12aは、段差のない同一平面となる。
(3)それから、保持手段(ホールディングプレート)11に保持されたセラミック素子1を降下させて導電ペースト14に浸漬するのに先立って、図2(b)および図4(a)に示す状態から、図3(a)および図4(b)に示す状態となるように、底面駆動手段17により、凹部13の底面13aを低下させ、導電ペースト14の液面21を低下させる。
なお、この実施例では、導電ペースト14の充填時における凹部13の底面13aの位置(高さ)を、定板12の上面12aから下側に0.20mm(図4(a)にH0で示す距離)の位置から、セラミック素子1の浸漬時における凹部13の底面13aの位置(高さ)を、定板12の上面12aから0.28mm(図4(b)にH1で示す距離)の位置(すなわち、導電ペースト14の充填時よりも0.08mm低い位置)となるように、凹部13の底面13aを低下させた。
なお、凹部13の底面13aを上記の距離0.08mm(0.28mm−0.20mm=0.08mm)だけ低下させることにより、図4(c)に示すように、セラミック素子1を、その下端(端面4a)が凹部13の底面13aに当接するまで降下させたときの導電ペースト14の液面21が、その周囲の定板12の上面12aと段差のない同一面となる。
(4)それから、図3(b)に示すように、保持手段(ホールディングプレート)11に保持されたセラミック素子1を降下させて導電ペースト14にセラミック素子1の一端側(下端側)を浸漬し、セラミック素子1の下端部に導電ペースト14を付与する。
(5)そして、セラミック素子1を上昇させ、その下端部に付与した導電ペースト14を乾燥させた後、セラミック素子1を逆向きにして、保持手段(ホールディングプレート)11に保持させ、上述の方法と同様の工程を経て、セラミック素子1の他方の端部にも導電ペーストを付与する。
なお、セラミック素子1の他方の端部(他端側)に導電ペーストを付与する工程は、上記(2)〜(4)の工程と同様の方法にて行われることから、ここでは重複を避けるため、説明を省略する。
(6)その後、両端側に導電ペーストが付与されたセラミック素子1を所定の条件で熱処理して、導電ペーストを焼き付けることにより、図6(a),(b)に示すような構造を有する積層セラミックコンデンサが得られる。
上記実施例のように、導電ペースト14の充填時に、凹部13の底面13aを低下させて、セラミック素子1を、その下端が凹部13の底面13aに当接するまで降下させたときの導電ペースト14の液面21が、その周囲の定板12の上面12aと段差のない同一面となるような条件で、セラミック素子1を導電ペースト14に浸漬するようにしているので、セラミック素子の導電ペースト14への浸漬深さを一定にすることが可能になり、セラミック素子1の端面4a(4b)から側面4cに回り込んだ部分のペースト付着領域の、セラミック素子1の長さ方向の距離A(図6(a),(b)参照)のばらつきを確実に低減することが可能になる。
具体的には、凹部13の底面13aを降下させることなく、セラミック素子1を導電ペースト14に浸漬する従来の方法では、セラミック素子1の端面4a(4b)から側面4cに回り込んだ部分のペースト付着領域の、セラミック素子1の長さ方向の距離A(図6(a),(b)参照)のばらつきが0.1〜0.2mmとなるところを、上記実施例の方法では、上記距離Aのばらつきを0.05〜0.1mmにまで低減することが可能になる。
また、上記実施例の方法によれば、セラミック素子1の端面4a(4b)から側面4cに回り込んだ部分における、導電ペースト膜の厚みばらつきが減少するため、製品寸法精度の向上や、実装時のセラミック電子部品の安定性などの向上を図ることが可能になる。
また、上記実施例では、セラミック素子の浸漬時における凹部の底面の位置(高さ)を、定板の上面から0.28mm下側の位置(すなわち、導電ペーストの充填時よりも0.08mm低い位置)となるようにして、セラミック素子を、その下端が凹部の底面に当接するまで降下させたときの導電ペーストの液面が、定板の上面と段差のない同一面となるようにした場合を例にとって説明したが、セラミック素子を、その下端が凹部の底面に当接するまで降下させたときの導電ペーストの液面が定板の上面より低い位置となるように構成することも可能である。その場合にも、導電ペーストの液面が一定の高さになるように、底面を低下させる距離を制御することにより、セラミック素子の端面から側面に回り込んだ部分の距離(上述の距離A(図6(a),(b)参照))のばらつきを抑制することができる。
また、上記実施例では、セラミック素子を定板の凹部の底面に当接するまで降下させるようにしているが、セラミック素子の下死点を凹部の底面に当接しない位置とすることも可能であり、その場合も、セラミック素子の降下距離を一定にすることにより、セラミック素子の端面から側面に回り込んだ部分の距離(上述の距離A(図6(a),(b)参照))のばらつきを抑制することができる。
なお、本願発明において、凹部の底面を降下させる距離は、凹部の平面面積、低下させる底面の面積、セラミック素子の下端側の導電ペーストに浸漬する部分の体積などを考慮して定めるべきものであり、その絶対値に特別の制約はない。
また、上記実施例では、凹部の底面全体を下降させる場合を例にとって説明したが、図5(a),(b)に示すように、底面の一部のみを降下させるように構成することも可能である。
なお、図5(a)は、導電ペースト14の充填時における凹部13の底面13aを低下させる前の状態、図5(b)は、凹部13の底面13aを所定量低下させた状態を示している。なお、図5(a),(b)において、図4(a),(b),(c)と同一符号を付した部分は同一または相当部分を示している。
また、上記実施例では、セラミック素子の両端に内部電極と導通する端子電極を備えた積層セラミックコンデンサを製造する場合を例にとって説明したが、本願発明は積層セラミックコンデンサに限らず、両端に端子電極を備えた構造を有する積層インダクタや積層バリスタなどを製造する場合などに広く適用することが可能である。
また、本願発明は、セラミック素子の両端側に端子電極を備えているセラミック電子部品を製造する場合のみではなく、セラミック素子の中央部などにも電極を備えた3端子型のセラミック電子部品を製造する場合にも適用することが可能である。
また、本願発明の導電ペーストの付与装置においては、セラミック素子を保持する保持手段や、定板の具体的な構成、定板に配設された凹部の数や形状、底面駆動手段(底面駆動機構)の構成などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
上述のように、本願発明によれば、導電ペーストが定板の凹部から溢れたり、盛り上がったりすることを防止して、端子電極となるべき導電ペーストの、セラミック素子の端面から側面に回り込んだ部分の、セラミック素子の長さ方向の距離が目標範囲や許容範囲を逸脱することを防止して、目標とする形状および寸法を有する端子電極を備えたセラミック電子部品を効率よく製造することが可能になる。
したがって、本願発明は、セラミック素子の両端側に端子電極を備えたセラミック電子部品を製造する場合に広く適用することが可能である。
本願発明の一実施例にかかるセラミック電子部品(積層セラミックコンデンサ)の製造方法において、セラミック素子に導電ペーストを付与する工程で用いた付与装置の要部構成を模式的に示す図である。 (a),(b)は、本願発明の一実施例にかかるセラミック電子部品(積層セラミックコンデンサ)の製造方法において、セラミック素子に導電ペーストを付与する工程を示す図である。 (a),(b)は、本願発明の一実施例にかかるセラミック電子部品(積層セラミックコンデンサ)の製造方法において、セラミック素子に導電ペーストを付与する工程を示す図である。 (a)は本願発明の一実施例にかかるセラミック電子部品(積層セラミックコンデンサ)の製造方法の一工程における、導電ペースト充填時の凹部の底面を低下させる前の状態を示す図、(b)は凹部の底面を所定量低下させた状態を示す図、(c)は凹部の底面を所定量低下させた後、セラミック素子を浸漬した状態を示す図である。 (a)は本願発明の一実施例にかかるセラミック電子部品(積層セラミックコンデンサ)の製造方法の変形例における、導電ペースト充填時の凹部の底面を低下させる前の状態を示す図、(b)は凹部の底面を所定量低下させた状態を示す図である。 本願発明のセラミック電子部品の製造方法により製造されるセラミック電子部品(積層セラミックコンデンサ)を示す図であって、(a)は断面図,(b)は斜視図である。 (a)〜(c)は従来の導電ペースト付与方法を示す図である。 従来の導電ペースト付与装置を用いて導電ペーストを付与した場合の問題点を説明する図である。
符号の説明
1 セラミック素子
4a,4b セラミック素子の端面
4c セラミック素子の側面
11 保持手段(ホールディングプレート)
12 定板
12a 定板の上面
13 凹部
13a 凹部の底面
14 導電ペースト
14a 余剰の導電ペースト
15 スキージ
16 充填手段
17 底面駆動機構
17a ピン
18 浸漬手段
19 ペースト供給手段
21 導電ペーストの液面
A ペースト付着領域のセラミック素子の長さ方向の距離

Claims (5)

  1. 端部に端子電極が形成されたセラミック電子部品の製造方法であって、
    柱状のセラミック素子を形成する工程と、
    前記柱状のセラミック素子を保持する工程と、
    凹部を備え、かつ該凹部の底面の少なくとも一部を上下方向に移動させることができるように構成された定板の、前記凹部に導電ペーストを充填する工程と、
    前記導電ペーストが充填された凹部の底面の少なくとも一部を低下させて前記凹部の容積を増加させる工程と、
    前記容積を増加させた凹部に前記柱状のセラミック素子の一端を挿入して、前記凹部内の導電ペースト中に浸漬させることにより、セラミック素子の一端に導電ペーストを付与する工程と
    を具備することを特徴とするセラミック電子部品の製造方法。
  2. 前記一端に導電ペーストが付与された柱状のセラミック素子を保持する工程と、
    前記定板の凹部に導電ペーストを再充填する工程と、
    前記導電ペーストが再充填された凹部の底部の少なくとも一部を低下させて前記凹部の容積を増加させる工程と、
    前記容積を増加させた凹部に前記柱状のセラミック素子の他端を挿入して、前記凹部内の導電ペースト中に浸漬させることにより、セラミック素子の他端に導電ペーストを付与する工程と
    をさらに具備することを特徴とする請求項1記載のセラミック電子部品の製造方法。
  3. 前記セラミック素子の一端または他端を前記定板の凹部に充填された導電ペーストに浸漬させた場合において、導電ペーストが前記凹部から溢れることがなく、かつ、前記セラミック素子の一端または他端を最深部まで導電ペーストに浸漬させた場合における前記セラミック素子の浸漬深さが所定の深さとなるように、前記凹部の底面の少なくとも一部を低下させることを特徴とする請求項1または2記載のセラミック電子部品の製造方法。
  4. セラミック素子の端部を導電ペースト中に浸漬させることにより、セラミック電子部品の端部に導電ペーストを付与するために用いられる導電ペーストの付与装置であって、
    導電ペーストが充填される凹部を有する定板と、
    導電ペーストを前記凹部に充填する充填手段と、
    前記凹部の容積が増減するように、前記凹部の底面の少なくとも一部を上下方向に移動させる底面駆動手段と、
    セラミック素子または前記定板の少なくとも一方を動作させることにより、セラミック素子を前記定板の凹部に充填された導電ペーストに浸漬させる浸漬手段と
    を具備することを特徴とする導電ペーストの付与装置。
  5. 前記セラミック素子の一端または他端を前記定板の凹部に充填された導電ペーストに浸漬させた場合において、導電ペーストが前記凹部から溢れることがなく、かつ、前記セラミック素子の一端または他端を最深部まで導電ペーストに浸漬させた場合における前記セラミック素子の浸漬深さが所定の深さとなるように、前記底面駆動手段により、前記凹部の底面の少なくとも一部を低下させるように構成されていること特徴とする請求項4記載の導電ペーストの付与装置。
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