JP4442275B2 - バッテリの状態検知方法 - Google Patents

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Description

本発明は、バッテリの状態検知方法に関するもので、さらに詳しく言えば、バッテリを等価回路で近似し、この等価回路に実測した電流を流したときの電圧が、実測した端子電圧に近似するように等価回路の定数を定め、この定数が定められた等価回路から、バッテリの状態を検知する状態検知方法に関するものである。
車両に搭載されるバッテリは、特にモーターを唯一の推進駆動源とする電気自動車においては、一般のエンジンを駆動源とする車両におけるガソリンに相当するものであることから、その放電可能容量や充電状態(State of Charge 以下、SOCという)を認識しておくことは、車両の正常な走行を確保するうえで非常に重要である。
また、近年、エンジンを推進動力源とする一般車や、エンジンのパワー不足分をモーターでアシストするハイブリッド車両においては、環境保護の観点から、交差点の信号待ち等による停車時にエンジンを停止させるアイドルストップ機能の搭載が進められている。
この機能を搭載した車両においては、エンジンの再始動時に、セルモーターやセルモーターを兼ねたパワーアシスト用のモーターに対してかなりの大電流放電を行うことから、エンジン再始動のための大電流放電ができるだけの放電可能容量がないと、アイドルストップができなくなり、上述した放電可能容量やSOCを正確に把握することは、電気自動車のみならず、一般車やハイブリッド車両のいずれにおいても重要である。
鉛蓄電池に代表されるバッテリの放電可能容量と、その無負荷放置電圧との間には強い相関があることが知られている。また、その内部抵抗の上昇と、バッテリの残存寿命との間には強い相関があることが知られている。そのため、バッテリの等価回路を作成し、この等価回路に流れた電流と電圧に基づいてバッテリの放電可能容量を推定したり、該電流と電圧の時間変化に基づいて内部抵抗を推定する種々の方法が実施されてきた。
特表2003−508881号公報 特開2003−75517号公報 特開2003−75518号公報 国際公開公報WO/001224号公報 JOURNAL OF POWER SOURCE 95(2001)第13頁 JOURNAL OF POWER SOURCE 96(2001)第113頁
前記特許文献1には、電気化学電池やバッテリ内の蓄電量を評定する方法およびその装置が開示されており、特定の周波数の電流値がわかっている状態での複素アドミタンスを利用したものである。また、前記特許文献2、3には、二次電池の充電率推定装置が開示されており、バッテリの充電電流または放電電流を遮断させて推定するものである。また、前記特許文献4には、抵抗測定試験によって等価回路のパラメータを定めることが開示されている。
また、前記非特許文献1には、KALMAN FILTERの技術を用いて電圧波形を推定し、等価回路のパラメータを線形式Y=aX+bZ+cW+…+dで定めるものが開示されている。また、前記非特許文献2にも、非特許文献1と同様に等価回路のパラメータを線形モデルで計算するものが開示されている。
前記特許文献1に開示された特定の周波数の電流値によるものは、そのような波形の電流を流すための電流制御装置を必要とするため、測定時には不必要なエネルギーを消費することになる。また、前記特許文献2、3に開示されたものでは、バッテリの充電電流または放電電流を遮断させる必要があるから、バッテリの使用中に実施することができない。また、前記特許文献4に開示されたものでは、あらかじめ内部抵抗を測定しておく必要があることから、非実用的な方法である。
また、前記非特許文献1、2に開示された、等価回路のパラメータを線形式で示したものは、パラメータを線形式の解として求めるために便宜的に作られたもので、実際の等価回路が線形式であるというものではない。このため、得られた式の解が、それを求めるのに用いた電流波形と同様の電流であれば問題は少ないと考えられるが、多様な電流パターンに対しては誤差が大きくなって、異なった電流波形を用いて改めて解を求めておく必要がある。例えば、端子電圧=A×現在の電流(A)+B×0.1秒前の電流(A)+C×内部抵抗(mΩ)+D×充電状態(%)+Eという線形式を準備し、ある内部抵抗や充電状態の条件下でランダムな電流パターンを与え、そのときの電圧に最も近似する定数A,B,C,D,Eを求めればよいが、異なるランダムな電流パターンを与えた場合や周波数などが大きく異なった電流パターンの場合には、前述した定数での近似は困難になる。このため、定数A,B,C,D,Eを求めた際のランダムな電流パターンから内部抵抗や充電状態を求める場合と、実際の内部抵抗や充電状態を求める必要のあるランダムな電流パターンとの間の差異が大きいと、必要とする電流パターンでの内部抵抗や充電状態の推定が難しくなる。このことは、等価回路の個々の素子の特性が線形式では的確に示されているとは言えないことによる。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、所定時間内に、任意の充電電流又は放電電流が流れている、任意の充電容量のバッテリの状態を検知する方法であって、前記バッテリを、前記充電電流が流れる充電側等価回路と前記放電電流が流れる放電側等価回路とが並列に接続された等価回路で近似するとともに、前記所定時間内において、前記バッテリに流れる充電電流又は放電電流に対応させてその端子電圧を微小単位時間ごとに検出し、かつ前記充電電流又は放電電流に対応した定電流を充電側等価回路又は放電側等価回路に流し、前記微小単位時間ごとの電圧を順次算出し、所定時間、前記充電側等価回路又は放電側等価回路に前記定電流を流したときの算出電圧が前記検出した端子電圧に近似するように各等価回路の素子の定数を定め、この定数から、前記バッテリの状態を検知する、バッテリの状態検知方法である。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のバッテリの状態検知方法において、充電電流又は放電電流が流れている所定時間内で、サンプリングによってバッテリの端子電圧を検出する、バッテリの状態検知方法である。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載のバッテリの状態検知方法において、充電電流又は放電電流が流れている微小単位時間内に、その電流が定電流で充電側等価回路又は放電側等価回路に流れたときの算出電圧に対して、前記微小単位時間ごとの各サンプリング時にバッテリの端子電圧を検出して、各サンプリング時ごとに、前記算出電圧と検出した端子電圧との間の偏差を算出し、前記所定時間内における偏差平方和または偏差平均値が小さくなるように等価回路の素子の定数を定め、この定数から、前記バッテリの状態を検知する、バッテリの状態検知方法である。
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載のバッテリの状態検知方法において、所定時間内における算出電圧と検出した端子電圧との間の偏差平方和または偏差平均値が小さくなる方向に等価回路の素子の定数を定める方法は、1つの素子の定数を定めた後、該定数に対応する算出電圧と、該定数をあらかじめ設定した変化幅だけ増加させたときの算出電圧と、該定数をあらかじめ設定した変化幅だけ減少させたときの算出電圧とについて、検出した端子電圧との間の所定時間内における偏差平方和または偏差平均値が最小である定数を選択しながら定数を順次変化させ、定数を変化させなかったときの算出電圧と検出した端子電圧との間の所定時間内における偏差平方和または偏差平均値が最小である場合には、前記あらかじめ設定した変化幅を1/2にするバッテリの状態検知方法である。
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載のバッテリの状態検知方法において、定数を変化させる変化幅があらかじめ設定した最小変化幅より小さくなった時点で、またはあらかじめ設定した変化させる回数に達した時点で、1つの素子の定数を定めるバッテリの状態検知方法である。
また、請求項6記載の発明は、請求項3〜5のいずれかに記載のバッテリの状態検知方法において、すべての素子の定数を定めた後、定められた定数に対応する算出電圧と、検出した端子電圧との間の所定時間内における偏差平方和または偏差平均値があらかじめ設定した偏差値以下になった時点で、またはすべての素子の定数についてあらかじめ設定した変化させる回数に達した時点で、すべての素子の定数を定めるバッテリの状態検知方法である。
また、請求項1〜6のいずれかに記載のバッテリの状態検知方法における、バッテリの状態検知は、バッテリの充電状態(SOC:State of Charge)、劣化状態(SOH:State of Health)、放電可能容量(Ah)または放電電圧(V)の少なくとも一つに適用することができる。
本発明の請求項各項によれば、バッテリが実際に使用されている状態下で、その等価回路の定数を定めることができ、そのための装置を別途設けたり、そのためにバッテリの利用を中断させる必要もない。また、充電電流や放電電流の変化が激しい場合には、サンプリングの周期を小さくしたり、測定のための単位時間の数を増加させることによって、測定精度の向上が可能であり、サンプリングの周期を小さくしたり、単位時間の数を増加させても、数分以内にバッテリの状態検知が可能である。また、特殊な式を用いていないので、等価回路の変更も容易であり、種々のバッテリへの適用も容易である。
一般に、車両に搭載されるバッテリの充電は定電圧で行われることから、充電時は、バッテリの端子電圧と充電電流との関係を、放電時のように把握することができなかったが、これによって充電時も放電時と同じように把握することができるようになり、一般車やハイブリッド車両のように、放電だけでなく、充電も頻繁に行われる車両におけるバッテリの放電可能容量の推定が可能となる。
以下、本発明を、その実施の形態に基づいて説明する。
図1は本発明のバッテリの状態検知方法の一例として、放電可能容量検知方法に適用する等価回路の一例である。この等価回路は、バッテリの充電電流が流れる充電側等価回路とバッテリの放電電流が流れる放電側等価回路とが並列に接続されたものである。前記充電側等価回路と放電側等価回路とは、それぞれ第1分極成分(放電側:抵抗RD1に、抵抗RD1Bと電気二重層容量CD1との直列回路を並列に接続した回路、充電側:抵抗R1に、抵抗R1Bと電気二重層容量C1との直列回路を並列に接続した回路)、第2分極成分(放電側:抵抗RD2に、抵抗RD2Bと電気二重層容量CD2との直列回路を並列に接続した回路、充電側:抵抗R2に、抵抗R2Bと電気二重層容量C2との直列回路を並列に接続した回路)および純抵抗成分(放電側:RD3、充電側:R3)からなる。
このように、充電側等価回路と放電側等価回路とで、各定数を異ならせたのは、流れる電流に対する電圧の挙動が充電側と放電側とで異なることによる。また、分極成分を第1、第2にしたのは、流れる電流に対する電圧の遅れが2通りであること(実際には2通り以上考えられるが、特性への影響が大であるものが2通りであるとした)による。また、各分極成分に抵抗と電気二重層容量との直列回路を含めたのは、電気二重層容量に電流が流れたことに対して電圧の遅れが生じることによる。これにより、たとえば、数msec.〜数百msec.程度の周期の電流変化に対する電圧変化と、数百msec.〜数秒程度の周期の電流変化に対する電圧変化とが補償でき、近似精度を向上させることができる。
このような等価回路を用いて、実際の充電電流又は放電電流に対応させてバッテリの端子電圧を実測によって検出し、次に前記等価回路に、実際の充電電流又は放電電流に対応させて、それぞれの等価回路に定電流を流し、その電圧が前記端子電圧に近似するように等価回路の定数を計算し、順次、同じ操作を、異なる等価回路の定数によって反復するシミュレーションによって、電圧が前記端子電圧にさらに近似するように等価回路の定数を計算して、各素子の定数を求める。
たとえば、図2は、実車(ハイブリッド車両)走行にて実測されたバッテリの端子電圧と充電電流又は放電電流を、所定時間の200秒間にわたって微小単位時間の40msec.ごとにサンプリングした5000個のデータをプロットしたもので、このデータを用いて、本発明の操作を説明する。
最初に、等価回路の各定数を任意に入力し、第1微小単位時間の40msec.において、実測された電流が一定のまま前記等価回路に流れたとして、その電流に対応した電圧を算出する。この算出は一般的なオームの法則および電気二重層容量に流れた電流に基づいた電荷で計算することができる。そして、この算出した電圧と前記第1微小単位時間に実測されたバッテリの端子電圧との間の第1偏差を算出し、以下、第1微小単位時間に続く第5000微小単位時間まで、第1偏差を算出したのと同様に、第5000偏差まで算出し、各偏差の二乗を合計して偏差平方和を算出する。
次に、前記等価回路の定数の一つを、あらかじめ設定した変化幅だけ増加または減少させた場合について、同様に偏差平方和を算出し、3つの偏差平方和を比較して、それが最小である定数の値を採用する。このようにして採用された定数が、あらかじめ設定した変化幅だけ増加または減少させた場合の偏差平方和であれば、その採用された定数に対して、さらにあらかじめ設定した変化幅だけ増加または減少させて同様に偏差平方和を算出して比較し、増加も減少もさせない中心点の偏差平方和であれば、その採用された定数に対して、あらかじめ設定した変化幅を1/2にして同様に増加または減少させて偏差平方和を算出して比較する。そして、定数を変化させる変化幅があらかじめ設定した最小変化幅より小さくなった時点で、またはあらかじめ設定した変化させる回数に達した時点で、前述した操作を終了して、1つの素子についての定数を定める。なお、上記した操作は偏差平方和で行ったが、偏差平方和を5000で除して平方根をとった偏差平均値で行ってもよい。
このようにして、等価回路のすべての素子の定数について、その最適値を定めることができるが、実際は、1つの素子の定数を最適値に定めても、他の素子の定数を最適値に定めることによって、最初に定めた最適値が最適値でなくなる場合があるため、すべての素子の定数を最適値に定めた後、同様の操作を反復させて、その定数が最適値になるようにする。たとえば、すべての素子の定数を定めた後、定められた定数に対応する算出電圧と、検出した端子電圧との間の所定時間内における偏差平方和があらかじめ設定した偏差値以下になっていれば、またはすべての素子の定数についてあらかじめ設定した変化させる回数に達していれば、それを最適値とするようにする。
図3は、上記したシミュレーションをフローチャートで示したものである。すなわち、図3に示したように、等価回路を構成する各素子の定数の推定を開始するステップA10から始まり、充電電流又は放電電流を、自動車を実際に走行させた(実車)状態でサンプリング周期をTmsecとしてN個取得するステップA11、等価回路の各素子に初期値を与えるステップA12と続き、シミュレーションにおける誤差(シミュレーション誤差)が小さくなるように各素子に対して最適化を実施するステップA13を経て、ループ回数が所定回数に達したかどうかを判定するステップA14または誤差の減少が十分に小さくなったかどうかを判定するステップA15を行い、各素子の定数の推定を完了するステップA16で終了する。
上記シミュレーション誤差が小さくなるように各素子に対して最適化を実施するステップA13は、図3に示したように、各素子の最適化を開始するステップA140に続く。以下、各素子のうち、一素子aの最適化を例にして説明する。すなわち、まず、ステップA141において、素子aの現在値を素子aの初期値として入力し、続いて、上記したように、偏差平方和Smを算出するシミュレーション誤差計算(ステップA142)を行い、次に、ステップA143において、素子aの現在値(前記初期値)に素子aの変化幅を加算し、続いて、上記したように、偏差平方和Suを算出するシミュレーション誤差計算(ステップA144)を行い、次に、ステップA145において、素子aの現在値(前記初期値)から素子aの変化幅を減算し、続いて、上記したように、偏差平方和Sdを算出するシミュレーション誤差計算(ステップA146)を行う。そして、ステップA147において、Sm>Suであれば、前記初期値を新たな素子aの現在値とし、これに素子aの変化幅を加算するステップA148を経て前記ステップA141に戻り、前記ステップA147において、Sm>Suでなければ、次のステップA149に移行する。そして、前記ステップA149において、Sm>Sdであれば、前記初期値を新たな素子aの現在値とし、これから素子aの変化幅を減算するステップA150を経て前記ステップA141に戻り、前記ステップA149において、Sm>Sdでなければ、次のステップA151に移行する。前記ステップA151においては、素子aの変化幅は十分小さいかどうかの判定を行い、それが十分小さいと、その値(最初に定めた初期値)を素子aの最適値とするステップA154を経てステップA155で最適化を完了する。これに対し、前記ステップA151において、素子aの変化幅が十分小さくなければ、次のステップA152に移行する。前記ステップA152においては、一つの素子についてのループ回数が限界値であるかどうかの判定を行い、それが限界値であれば、その値(最初に定めた初期値)を素子aの最適値とするステップA154を経てステップA155で最適化を完了する。さらに、前記ステップA152において、ループ回数が限界値でなければ、前述した素子aの変化幅を1/2にし、これを新たな素子aの現在値とするステップA153を経て前記ステップA141に戻る。
前記偏差平方和Sm、Su、Sdを算出するシミュレーション誤差計算の各ステップA142、A144、A146は、図3に示したように、シミュレーション誤差計算を開始するステップA20、N個のサンプリングした電流値を等価回路に流した時のN個の電圧を求めるステップA21、前記N個の電圧と実車電圧との誤差を偏差平方和として求めるステップA22、及びシミュレーション誤差計算を終了するステップA23からなる。
上記したシミュレーションのフローチャートは一例であり、この方法に限定されるものではない。たとえば、シミュレーション誤差計算を偏差平方和の算出によって行っているが、偏差平均値や算出値と実測値の差の絶対値の合計として算出してもよい。また、ループ回数の限界値や加減算する変化幅についても、定められたバッテリの等価回路の定数がバッテリの放電可能容量に影響する程度に応じて、それぞれ個別に定めるようにしてもよい。
次に、実車状態の放電データを実測した結果(図4)に対し、上記した各ステップからなるシミュレーションを行った結果は、図5に示したように、シミュレーションによって定めた各素子の定数によって、シミュレーション電圧と実測電圧とが一致していることがわかる。
また、実車状態の充電データを実測した結果(図6)に対し、上記した各ステップからなるシミュレーションを行った結果は、図7に示したように、シミュレーションによって定めた各素子の定数によって、シミュレーション電圧と実測電圧とが一致していることがわかる。
また、実車状態の充放電データを実測した結果(図8)に対し、上記した各ステップからなるシミュレーションを行った結果は、図9に示したように、シミュレーションによって定めた各素子の定数によって、シミュレーション電圧と実測電圧とが一致していることがわかる。
図10は、本発明を、オートバイで使用されて回収した定格容量が2.3Ahの小型密閉形鉛蓄電池に適用した例である。まず、該電池を1000Hzの交流内部抵抗計で内部抵抗を測定し、次に、該電池を0.4秒間に6.9Aのピ−ク値と18Aのピ−ク値をもった放電電流で4.2秒間放電したときの放電電流と放電電圧を実測し、0.4秒間内の微小単位時間を1msとして、各微小単位時間ごとに4250回のシミュレーションを行って等価回路の定数(抵抗RD3)を定め、交流内部抵抗計で測定した内部抵抗を縦軸に対応させ、シミュレーションによって定めた等価回路の定数(抵抗RD3)を横軸に対応させてプロットした結果を図10に示す。図10の結果から、交流内部抵抗計で測定した内部抵抗とシミュレーションによって定めた抵抗RD3との間には、ほぼ一定の相関性が認められることがわかる。従って、本発明によって定めた抵抗RD3を用いて鉛蓄電池の劣化状態(SOH:State of Health)を判定することができる。
上記したシミュレーションにより、バッテリの等価回路の定数を定めて、バッテリの放電可能容量を検知するためには、図11のようにすればよい。すなわち、図11に示したように、バッテリ1を負荷2に接続するとともに、その端子電圧を検出する電圧検出部3と、充電電流又は放電電流を検出する電流検出部4と、バッテリ1の温度を検出する温度検出部5とを設け、各検出部から得られたデータを演算部6に入力して上記したシミュレーションを行って等価回路の定数を定め、これらの定数に基づいてバッテリ1の内部抵抗を算出し、この内部抵抗に対応させてバッテリの状態を定めて、表示部7に表示させるようにする。なお、図11はバッテリの状態を検知する接続図の一例であって、このような接続図に限定されるものではない。
本発明によれば、バッテリが実際に使用されている状態下で、その等価回路の定数を定めることができるので、容易にバッテリの状態の検知ができ、モーターを推進駆動源とする電気自動車、エンジンのパワー不足分をモーターでアシストするハイブリッド車両、アイドルストップ機能を搭載したエンジンを推進動力源とする一般車のいずれにおいても、バッテリの放電可能容量や充電状態を認識して、これらの車両を正常に走行させるのに寄与するところが大であり、産業上の利用可能性が大である。
本発明のバッテリの状態検知方法の一例としての放電可能容量検知方法を適用する等価回路の一例である。 実車走行時のバッテリの端子電圧と充電電流又は放電電流を実測した図である。 本発明のバッテリの状態検知方法の一例としての放電可能容量検知方法に適用するシミュレーションをフローチャートで示したものである。 実車状態の放電データを実測した図である。 図4の結果に対してシミュレーションを行った結果を示した図である。 実車状態の充放電データを実測した図である。 図6の結果に対してシミュレーションを行った結果を示した図である。 実車状態の充電データを実測した図である。 図8の結果に対してシミュレーションを行った結果を示した図である。 使用済みの小型密閉形鉛蓄電池について、1000Hzの交流内部抵抗計で測定した内部抵抗と、本発明のバッテリの状態検知方法で定めた抵抗RD3との関係を示した図である。 本発明のバッテリの状態検知方法の一例としての放電可能容量検知方法を実現する接続図の一例である。
符号の説明
1 バッテリ
2 負荷
3 電圧検出部
4 電流検出部
5 温度検出部
6 演算部
7 表示部

Claims (6)

  1. 所定時間内に、任意の充電電流又は放電電流が流れている、任意の充電容量のバッテリの状態を検知する方法であって、前記バッテリを、前記充電電流が流れる充電側等価回路と前記放電電流が流れる放電側等価回路とが並列に接続された等価回路で近似するとともに、前記所定時間内において、前記バッテリに流れる充電電流又は放電電流に対応させてその端子電圧を微小単位時間ごとに検出し、かつ前記充電電流又は放電電流に対応した定電流を充電側等価回路又は放電側等価回路に流し、前記微小単位時間ごとの電圧を順次算出し、所定時間、前記充電側等価回路又は放電側等価回路に前記定電流を流したときの算出電圧が前記検出した端子電圧に近似するように各等価回路の素子の定数を定め、この定数から、前記バッテリの状態を検知する、バッテリの状態検知方法。
  2. 請求項1記載のバッテリの状態検知方法において、充電電流又は放電電流が流れている所定時間内で、サンプリングによってバッテリの端子電圧を検出する、バッテリの状態検知方法。
  3. 請求項2記載のバッテリの状態検知方法において、充電電流又は放電電流が流れている微小単位時間内に、その電流が定電流で充電側等価回路又は放電側等価回路に流れたときの算出電圧に対して、前記微小単位時間ごとの各サンプリング時にバッテリの端子電圧を検出して、各サンプリング時ごとに、前記算出電圧と検出した端子電圧との間の偏差を算出し、前記所定時間内における偏差平方和または偏差平均値が小さくなるように等価回路の素子の定数を定め、この定数から、前記バッテリの状態を検知する、バッテリの状態検知方法。
  4. 請求項3記載のバッテリの状態検知方法において、所定時間内における算出電圧と検出した端子電圧との間の偏差平方和または偏差平均値が小さくなる方向に等価回路の素子の定数を定める方法は、1つの素子の定数を定めた後、該定数に対応する算出電圧と、該定数をあらかじめ設定した変化幅だけ増加させたときの算出電圧と、該定数をあらかじめ設定した変化幅だけ減少させたときの算出電圧とについて、検出した端子電圧との間の所定時間内における偏差平方和または偏差平均値が最小である定数を選択しながら定数を順次変化させ、定数を変化させなかったときの算出電圧と検出した端子電圧との間の所定時間内における偏差平方和または偏差平均値が最小である場合には、前記あらかじめ設定した変化幅を1/2にするバッテリの状態検知方法。
  5. 請求項4記載のバッテリの状態検知方法において、定数を変化させる変化幅があらかじめ設定した最小変化幅より小さくなった時点で、またはあらかじめ設定した変化させる回数に達した時点で、1つの素子の定数を定めるバッテリの状態検知方法。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載のバッテリの状態検知方法において、すべての素子の定数を定めた後、定められた定数に対応する算出電圧と、検出した端子電圧との間の所定時間内における偏差平方和または偏差平均値があらかじめ設定した偏差値以下になった時点で、またはすべての素子の定数についてあらかじめ設定した変化させる回数に達した時点で、すべての素子の定数を定めるバッテリの状態検知方法。
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