JP4441581B2 - 画像形成装置におけるトナー収納容器 - Google Patents

Description

本発明は画像形成装置におけるトナー収納容器に関するもので、特に複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に用いられるものである。

複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像を取り扱う装置における画像形成装置は、良く知られているように、感光ドラムに静電潜像を形成し、黒色微粉末であるトナーを形成された静電潜像に応じて吸着させ、これを紙等に転写することにより画像を形成している。

トナーは画像形成ごとに消費されるものであるので、画像形成の頻度に応じて適宜供給される必要がある。

安定的なトナー供給のため、例えば特開２００１−２２８６９２号に開示されているように、画像形成装置にはトナー供給装置が設けられ、トナー収納容器に収納されたトナーが供給されるようになっている。

このトナー収納容器は内面に螺旋状の溝を有する円筒体形状をなし、回転によりトナーを端部に設けられた補給口の方へ移動させる構成となっている。トナー補給口は、トナー収納容器の最端部の円筒面に例えば円形状の孔部として形成され、トナーの飛散を防止するため、この補給孔をトナー収納容器の軸方向に摺動することにより開閉するシャッタが設けられている。

また、トナー収納容器に関しては、純正品でないものが用いられることがあり、トナーの品質が劣るためにトラブルを招くことが多かった。

このため、従来、純正品であるか否かの検知、トナーの撹拌状態の検知のため、トナー収納容器の円筒面に突起を形成してこの突起を検出することにより各種の制御を行っている。

また、トナー収納容器は、トナー補給口が横あるいは下向きになってトナーがこぼれることにないように、ある一定の範囲で収納容器の出し入れが可能なように収納容器の回転位置を規制すべきであるが、従来のトナー収納容器ではトナー補給口部分を含む全周をカバーする円環状シャッタ構造を採用しているため、トナー交換時にはどの回転位置でも出し入れが可能になっている。

特開２００１−２２８６９２号公報

最近の画像形成需要の増加に伴い、トナー交換周期を伸ばす要求に応じて、トナー収納容器１本あたりのトナー収納量の増加が望まれ、容器内に限度近くまでトナーが充填されている。一方で、画像形成装置本体の小型化の要求に伴って、画像装置内の構造は極力余分な空間を削減あるいは最大限活用した密な構造が採用される。

このような状況において、紙詰まりやメンテナンスの際に、本来のトナー交換以外のトナー収納容器の抜き差しが行われると、トナーの飛散が生ずることがあり、また、抜き差し時の位置によっては、装置内部を冷却する冷却ファンの風を受けてトナーが飛散し、装置内部の汚染やセンサの誤動作を招くという問題がある。

また、従来トナー収容容器は、トナーカートリッジとして消耗品として１本ずつ梱包されて販売されているが、従来のトナー収納容器は容器本体の外径以上の突起を有していることから、梱包形状や梱包用の箱が必要以上に大きくなり、保管、搬送などのコスト増の原因になっていた。

本発明の実施の形態によれば、
トナーを放出させるために、その軸の回りに回転されるトナー収納容器において、
トナーを収納する筒状本体部であって、前記トナー収納容器の第1端側に第1の筒状部分を、第2端側に第2の筒状部分を有し、前記第1の筒状部分の径は前記第2の筒状部分よりも小さく形成された筒状本体部と、
前記第1の筒状部分に設けられたトナー供給口と、
前記筒状本体部に形成され、トナーを前記第2端側から前記トナー供給口へ移動させる螺旋状溝と、
前記第1の筒状部分の表面に設けられ、前記トナー供給口を覆いあるいは閉じる摺動可能なシャッタと、
前記トナー供給口と前記第2の筒状部分の間の前記第1の筒状部分上に外方に設けられ、円周の一部に形成された突起部と、
前記突起部と前記第2の筒状部分の間の前記第1の筒状部分上に形成され、前記トナー収納容器の回転軸方向に沿って所定の長さだけ延在し、前記第1の部分内での最大の径を有する最大径円筒部分を備え、
前記最大径円筒部分の径は前記第２の円筒部分の径よりも小さく、前記突起部の最大高さは前記第２の円筒部分の最外周よりも低いことを特徴とするトナー収納容器が提供される。

本発明にかかるトナー収納容器では、検知用等に用いられる突起部の円筒中心からの最大高さが前記筒状本体部の外径よりも小さくかつその後方に十分広い円筒面を有しているため、取り扱い性が向上するとともに、全体の大きさがコンパクトになって、梱包、輸送、保管コストを低下させることが可能となる。

本発明にかかるトナー収納容器が使用される画像形成装置としての複写機の概略構成を示す断面図である。 図１に示す画像形成装置内で本発明にかかるトナー収納容器が使用される画像処理部の概略構成を示す説明図である。 本発明の一実施の形態にかかるトナー収納容器の外観を示す斜視図である。 本発明の一実施の形態にかかるトナー収納容器の外観を示す正面図である。 本発明の一実施の形態にかかるトナー収納容器の前方部分であるボトルキャップの構成を示す斜視図である。 図５に示すボトルキャップの内部構成を示す断面図である。 トナー収納容器をセットすることによりこれを回転駆動する駆動部の外観を示す斜視図である。 図７に示す駆動部の内部構成を示す断面図である。 ボトルキャップ先端部の突状部の変形例を示す斜視図である。 ボトルキャップ先端部の突状部の変形例を示す斜視図である。 ボトルキャップ先端部の突状部の変形例を示す斜視図である。 ボトルキャップ先端部の突状部の変形例を示す斜視図である。

以下、図面を参照して本発明の実施の形態を適用される画像形成装置として複写機を例にとって詳細に説明する。

図１は本発明にかかるトナー供給装置およびトナー収納容器が適用される複写機１の全体構成を示す断面図である。

複写機１は本体下部に多数の複写用紙を収納する給紙カセット２を備える他、同一サイズの用紙を多量に給紙するためのＬＣＦ給紙装置３や、種々のサイズや種類の用紙をマニュアルによる供給する手差し給紙装置４を備えている。

複写機１の上部には、その上に載置された原稿を読みとるための画像読み取り部５と、この画像読み取り部５に原稿を送り込むための原稿自動送り装置（ＡＤＦ）６が設けられている。

また、複写機１の中段には画像読み取り部５で読み取られた画像データを保存する画像保存部７と、保存された画像データを取り出して画像形成部８に対して印刷すべき画像を書き込むレーザ光学システム９とを備えている。

画像形成部８の構成につき、図１に加えて図２を参照して説明する。画像形成部８は、レーザ光学システムにより画像データに応じた静電潜像が表面に形成される感光体ドラム１０と、この感光体ドラム１０上の静電潜像を用紙に転写する帯電チャージャ１３と、静電潜像が転写された用紙にトナーを供給して画像を得る現像器１１と、感光体ドラム１０表面の帯電を解除する除電ランプ１４と、感光体ドラム表面のクリーニングを行うクリーナ１２が設けられている。現像器１１には、トナー収納容器支持部１７に支持されたトナー供給容器（トナーカートリッジ）２０からトナーが供給されるようになっている。なお、トナー収納支持部１７にはトナー収納容器２０と係合してこれを回転させる駆動部が設けられている。

図３は本発明にかかるトナー収納容器２０の全体形状を示す斜視図、図４はその正面図である。トナーが収納される収納容器本体２１は円筒体形状のプラスチック容器をなしており、後述するように画像形成装置内ではトナー収納容器はトナーの消費状況に応じて回転される。収納容器本体の周囲には螺旋状の溝２２が形成されている。この溝２２は収納容器本体２１の内面では突出した壁面を形成しており、壁面間の凹部に位置したトナーはトナー収納容器２０が回転することによりトナー供給口の方へ移動される。

図３の手前側は、トナー収納容器２０を回転させるトナー供給装置と係合するボトルキャップ部２３となっている。このボトルキャップ部２３は収納容器本体２１の先端部の外面に形成されたねじ山とボトルキャップ部２３の内面に形成されたねじ山とが係合することにより螺合するようになっている。なお、これらのボトルキャップ部２３と収納容器本体２１とは一体化されていても良い。

ボトルキャップ部２３の詳細な構成を図５に、その縦断面図を図６に示す。

ボトルキャップ部２３の先端部には突状部２４が形成されている。これは後述するようにトナー供給装置の回転駆動機構と確実かつ強固に係合させるためのものである。

また、図３および図４を再度参照すると、ボトルキャップ部の先端部表面に、軸方向に摺動可能なシャッタ２５が設けられている。

図５および図６においては、シャッタ自体を取り外した状態が示されており、シャッタ２５が摺動する摺動板２７が先端部の円筒面上にオーバハング部を有するように形成され、このオーバハング部にはシャッタ２５の側端部下方に延びた爪が係合する。摺動板２７のボトルキャップ先端部に近い位置にはトナーを供給するためのトナー供給口３１が形成されている。摺動板２７の先端部から離れる方向にはわずかなくぼみ２８が形成されているが、これはシャッタ２５がトナー供給口３１を塞いでいる定位置のときに先端部２５ａを安定的に位置決めするためのものである。そして、シャッタ２５が開くと、シャッタ先端部２５ａは斜面２９を上って平坦面である安定面３０上に達することとなる。

ボトルキャップ２３の収納容器本体２１との係合側はボトルキャップ内で最も大きな径を有するようになっており、かつその一部に真正トナー検知およびトナー撹拌検知のための突起部２６が形成されている。この突起部の長さは円周の一部のみに形成されており、かつ、その高さはその先端部が収納容器本体の外径を超えることはない。突起部２６はマイクロスイッチ等が係合して力が加わるため、補強板２６ａがいくつか形成されている。

次に、ボトルキャップ１３の内面の構造について説明する。

突起部２６よりも先端側の内面にはトナー収納容器の先端部に螺設されたねじ山と係合するねじ山３３が形成されている。完全に連続的に設けられていないのは結合部でのトナー除去を容易にするためである。なお、これらのねじ山は回転によりボトルキャップが外れることの内容、逆ねじとなっている。

先端部の突状部２４の外方部分はボトルキャップ２３の基準端面３４よりも大きく陥没した凹部３５となっているため、突状部２４の実質長さが増加している。一方、この凹部３５は内面側では逆に大きく突出した内面側突出部３６となっている。このような形状では螺旋状壁面に沿って搬送されたトナーが内面側突出部３６の周面３６ａの上に載り、この位置からはトナー供給口までの距離が短いことから、トナーはトナー供給口３１から安定的に移送されることになって、トナー供給が安定する。

なお、突状部２４の大きさに関しては、半径１ｃｍの円を想定した場合、突状部の締め断面積が３０％以上、望ましくは５０％以上であることが推奨される。

図７は以上のようなボトルキャップ部分と係合して回転させる駆動部４０の斜視図、図８はその断面図である。図８における左側はモータ(図示せず)により回転駆動される複数のギアを有するギアボックス４３となっている。

入口部４１からボトルキャップ２３が挿入されるが、入口部４１の下方部と左右部のそれぞれ設けられた規制部材４２ａ、４２ｂ、４２ｃのため、突起部２６が一定の方向を向いている場合、すなわち、トナー供給口３１もしくは突起部２６の中心が、トナー収納容器の中心軸に対して鉛直方向を基準として±４５°以内の範囲ではトナー収納容器を着脱させることができる。これらの作用により、トナー収納容器の着脱時にはトナー供給口３１からのトナーの飛散を効果的に防止することが可能となる。

また、以上説明した突状部２４は、樹脂材料が充填されたものとなっているため、駆動軸と係合した際にも強度が大きく、従来凹部構造を採用していたために生じていた破損事故が起こりにくいという利点もある。

このように、純正品のトナーであるか、およびトナーの攪拌状態の検知のためにのみ用いられていた突起部２６は、容器抜き差し位置の規制ガイドとしても使用される。このため、突起部２６の円周上長さの要件については正規位置での着脱時に駆動部側の着脱規制部材４２ａ〜４２ｃと干渉しない長さとなっている必要がある。

また、本実施の形態では突起部２６の後ろ側には幅の広い円筒面３２を有している。この円筒面はトナー収納容器本体２１の円筒面よりは外径の小さい円筒面である。

このような構成を採用する理由は、上述した角度の範囲外では突起部２６が着脱規制部材と干渉して確実な規制ができるように、トナー補給口とは反対側の位置になる面は十分に広い円筒面のままとして、相手側のガイド幅との逃げを形成するためである。この円筒面の幅は突起部２６の着脱部材との干渉動作を妨げない程度の大きさであれば良く、通常突起部の幅（軸方向）の２倍以上、好ましくは３倍以上あることが望ましい。

また、この円筒面を設けることで、トナー収納容器２０を縦にして梱包箱に収納したり取り出したりする際に、突起部の下に手をかけてトナー収納容器を把持することができ、取扱いの安定性が向上する。

このように、本実施の形態では、真正品検知、及びトナー回転動作検知のみに用いられていた突起部を着脱時のトナーの飛散を防止すべく規制する規制部材としても機能させている。

また、画像形成装置小型化に伴い、突起検出スイッチも装置内部にあるトナー収納容器の回転駆動装置側に設けられているものが存在しているが、これらに適用するため、本実施の形態では突起部２６は容器全長の半分よりもトナー供給口側に設けられている。

一方、ボトルキャップ２３の駆動のための突状部２４は駆動部４０内の駆動軸のガイド４４と係合する必要があるが、本実施の形態では、突状部２４の周囲は標準の端面よりも陥没した凹部３５と成っているので、突状部２４の実質高さが増加して駆動軸ガイド４４と十分な係合を確保することが可能となっている。

また、突起部２６の先端径は、収納容器本体１１の外径よりも小さくなっているため、最大径は収納容器本体１１の径である。これはトナー収納容器の梱包、輸送、保管に必要な容積の減少を意味し、これらのコストを下げることになる。

図９から図１２は図５に示された突状部２４の形状を変更した変形例を示す斜視図である。

図９は突状部の平面形状を正方形としたものである。しかしこれに限られることなく、３角形以上の多角形を用いることができ、駆動軸側と係合して回転駆動を伝達できれば目的は達するので、正多角形のような整った形状だけでなく、あらゆる多角形状を用いることができる。

図１０および図１１では十字形状を採用している。図１０では通常の十字であるのに対し、図１１では交点部分を除去した形状となっている。これらの場合も十字を形成する各部分の長さ等は任意に選択することができる。

図１２は突状部としては円形を採用しているが、この場合には回転を伝えることができないので、例えば、ボトルキャップ側面に軸方向に平行に直線状に形成された凸部５５と係合することにより、トナー収納容器を回転させることができる。

以上の実施の形態では収納容器本体とボトルキャップは分離可能な構造となっているが、一体成型により形成するようにしても良い。

１ 画像形成装置（複写機）
２ 給紙カセット装置
５ 画像読み取り部
６ 原稿自動送り装置
７ 画像保存部
８ 画像形成部
９ レーザ光学システム
１０ 感光ドラム
１１ 現像器
２０ トナー収納容器
２１ トナー収納容器本体
２２ 螺旋状溝
２３ ボトルキャップ部
２４ 突状部
２５ シャッタ
２６ 突起部
３１ トナー供給口
３４ 基準端面
３５ 凹部
３６ 内面側突出部
４０ 駆動部
４１ 入口部
４２ 規制部材
４３ ギアボックス
４４ 駆動軸ガイド
５１ 矩形状突状部
５２ 十字状突状部
５３ 十字状突状部
５４ 円形状突状部

Claims (5)

1. トナーを放出させるために、その軸の回りに回転されるトナー収納容器において、
   トナーを収納する筒状本体部であって、前記トナー収納容器の第1端側に第1の筒状部分を、第2端側に第2の筒状部分を有し、前記第1の筒状部分の径は前記第2の筒状部分よりも小さく形成された筒状本体部と、
   前記第1の筒状部分に設けられたトナー供給口と、
   前記筒状本体部に形成され、トナーを前記第2端側から前記トナー供給口へ移動させる螺旋状溝と、
   前記第1の筒状部分の表面に設けられ、前記トナー供給口を覆いあるいは閉じる摺動可能なシャッタと、
   前記トナー供給口と前記第2の筒状部分の間の前記第1の筒状部分上に外方に設けられ、円周の一部に形成された突起部と、
   前記突起部と前記第2の筒状部分の間の前記第1の筒状部分上に形成され、前記トナー収納容器の回転軸方向に沿って所定の長さだけ延在し、前記第1の部分内での最大の径を有する最大径円筒部分を備え、
   前記最大径円筒部分の径は前記第2の円筒部分の径よりも小さく、前記突起部の最大高さは前記第2の円筒部分の最外周よりも低いことを特徴とするトナー収納容器。
2. 前記トナー収納容器の前記回転軸に沿った前記最大径円筒部分の長さは前記トナー収納容器の前記回転軸に沿った突起部の長さよりも長いことを特徴とする請求項１に記載のトナー収納容器。
3. 前記突起部は補強部材を有していることを特徴とする請求項１に記載のトナー収納容器。
4. 前記突起部は複数の補強部材を有していることを特徴とする請求項１に記載のトナー収納容器。
5. 前記第１の筒状部分の最先端面に、画像形成装置の回転駆動ユニットと係合する突状部材が設けられたことを特徴とする請求項１に記載のトナー収納容器。

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