JP4440464B2 - アッセイ方法 - Google Patents
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Description
【発明の分野】
本発明はタンパク質/タンパク質相互作用を検出するために有用な方法に関する。タンパク質/タンパク質相互作用は、二つのタンパク質表面が精密に適合するときに、非共有結合の形成により二以上のタンパク質の会合を可能にする。これらの結合は認識特異性の原因である。タンパク質/タンパク質相互作用は、例えば、酵素サブユニットのアセンブリー;抗原/抗体反応;リボゾーム、フィラメントおよびウイルスの超分子構造の形成;輸送;および細胞上の受容体と成長因子およびホルモンとの相互作用に関与する。発癌遺伝子産物は、タンパク質/タンパク質相互作用を介して新生物変形を生じる可能性がある。
【0002】
【発明の背景】
酵母ツーハイブリッド(Y2H)アッセイは、遺伝システムを使用してタンパク質/タンパク質相互作用を検出するための方法である。この技術は、タンパク質相互作用を記録するために使用することができ、従って、遺伝経路における潜在的なパートナーを同定するために使用することができる。該アッセイは敏感であり、相互作用するタンパク質をコードするDNAを生じる。典型的なツーハイブリッドアッセイでは、DNA結合ドメインハイブリッドの一部を形成する公知のタンパク質が、転写活性ドメインハイブリッドとして存在する全ての可能なタンパク質のライブラリーに対してアッセイされる。幾つかのツーハイブリッドアプローチは、相互作用交配に依存する。この方法では、DNA結合ドメインに融合されたタンパク質および活性化ドメインに融合されたタンパク質が、交配タイプが逆の二つの異なる一倍体酵母株において発現され、これらの株を交配させて、前記二つのタンパク質が相互作用するかどうかを決定する。逆の交配タイプの一倍体酵母株が接触すると交配が生じ、二つの一倍体が融合して二倍体酵母株を形成する。従って、二倍体株におけるツーハイブリッドレポータ遺伝子の活性化を測定することにより、相互作用を決定することができる。
【0003】
WO94/10300および米国特許第5,283,173号は、転写活性化因子の活性の再構成を使用して、タンパク質の間の相互作用を検出するための方法を記載している。この再構成は、ハイブリッドタンパク質を発現するキメラ遺伝子を使用する。第一のハイブリッドは、公知のタンパク質(「罠」)に融合した転写活性化因子のDNA結合性ドメインを含んでおり、DNA結合ドメインのDNA結合要素はレポータ遺伝子の上流に配置される。「獲物」タンパク質は、ランダム配列またはcDNAとしてクローン化され、転写活性化ドメインのアミノ末端またはカルボキシ末端に融合される。罠タンパク質および獲物タンパク質が相互作用できると、それらは転写活性化因子の二つのドメインを接近させる。この接近は転写を起こさせるのに十分であり、DNA結合ドメインに対する結合部位を含んだレポータ遺伝子の活性によって検出することができる。
【0004】
これらの技術の欠点は、酵母タンパク質との無関係な相互作用が発生することである。これには、生きた細胞では見られない擬陽性相互作用、および擬陰性相互作用(即ち、そうでなければ検出されるはずであるのに検出されないもの)が含まれる。WO94/10300および米国特許第5,283,173号に開示されている技術は、固体培地中での交配を使用することを必要とし、これは面倒で大きな労力を要し、また更なる分析のために二倍体細胞を保存していない。
【0005】
我々は、酵母ツーハイブリッドアッセイを自動化フォーマットにするための交配ストラテジーを開発した。これは、多くの罠タンパク質を処理することを可能にする。該フォーマットは、アレイ化手段(例えばマイクロタイタープレート)と、大きく複雑なライブラリーのサブセットの液体マス交配とを使用する。また、ライブラリーにおける陽性相互作用を追跡することにより、我々は機能的に差し引かれたライブラリー、即ち、評価可能なフェノタイプをなくすことができるライブラリーを作成する方法を開発した。例えば、我々の方法は、熱ショックタンパク質のような多くの標的と無差別に反応するハイブリッドの検出を決定し、更なる考慮からそれらを排除することを可能にする。
【0006】
【発明の概要】
本発明によれば、大きく複雑なライブラリーの液体マス交配を具備した、タンパク質/タンパク質相互作用を検出する方法を提供する。この方法は、無関係なタンパク質/タンパク質相互作用を差引いて、「機能的に差引かれた」アッセイを生じさせるための手段を提供する。
【0007】
【発明の詳細な記述】
本発明の一つの側面に従えば、第一の被検タンパク質と第二の被検タンパク質との間の相互作用を検出するための方法において:
(a)レポータ遺伝子を含むホスト細胞であって、前記レポータ遺伝子が転写活性化ドメインを含むアミノ酸配列によって活性化され、前記転写活性化ドメインが前記レポータ遺伝子に十分近接しているときに、検出可能なタンパク質を発現するホスト細胞を提供することと;
(b)前記ホスト細胞において発現することができる第一のキメラ遺伝子であって、該第一のキメラ遺伝子は第一のハイブリッドタンパク質をコードするDNA遺伝子を含み、この第一のハイブリッドタンパク質は、
i)前記ホスト細胞におけるレポータ遺伝子上の結合部位を認識するDNA結合ドメイン;および
ii)少なくとも一つの第二の被検タンパク質またはその断片との相互作用について試験すべき第一の被検タンパク質またはその断片
を具備する第一のキメラ遺伝子を提供することと;
(c)前記ホスト細胞において発現することができる第二のキメラ遺伝子であって、該第二のキメラ遺伝子は第二のハイブリッドタンパク質をコードするDNA配列を含み、この第二のハイブリッドタンパク質は、
i)前記転写活性化ドメイン;および
ii)前記第一の被検タンパク質またはその断片との間の相互作用について試験すべき第二の被検タンパク質またはその断片であって、前記ホスト細胞における前記第一の被検タンパク質および第二の被検タンパク質との間の相互作用は、前記転写活性化ドメインよって前記レポータ遺伝子の転写を活性化させる第二のキメラ遺伝子を提供することと;
(d)前記第二のキメラ遺伝子を前記ホスト細胞に導入し、続いて該細胞をアレイ化手段の中に導入することにより、マスターライブラリープレートを作製することと;
(e)前記マスターライブラリープレートからの細胞を第二のアレイ化手段の中に導入することにより、交配セットを作製することと;
(f)前記第一のキメラ遺伝子を前記ホスト細胞に導入し、続いて該細胞を前記交配セットの中に導入することと;
(g)前記第一および第二の遺伝子の相互作用のアウトグロースについて選別することと;
(h)前記交配セットの一部を第三のアレイ化手段に取り出すことにより、レスキューセットを作製することと;
(i)前記レポータ遺伝子が前記交配セットにおいて発現されたかどうかを決定することと;
(j)前記レスキュープレートからの細胞を分析することと
を包含する方法が提供される。
【0008】
ここで使用する「レポータ遺伝子」または「マーカー」遺伝子の用語は、その発現が検出され得る何れかの遺伝子を意味する。一以上のレポータ遺伝子は、上記工程(a)におけるホスト細胞によってコードされてもよい。
【0009】
ここで使用する「アレイ化手段」の用語は、クローンを液体培地、懸濁培地、または固体培地の中に保持するための何れかの方法、例えばマイクロタイタープレートまたは試験管を意味する。
【0010】
ここで用いる「アウトグロース(outgrowth)についての選別」の用語は、選別可能な手段を使用して、一組の相互作用するタンパク質を増幅または単離するための何れかの方法を意味する。この選別可能な手段には、相互作用するタンパク質が生合成遺伝子または経路の転写を生じる、栄養的に不足した増殖培地におけるアウトグロースが含まれる。他の有用な選別手段の例には、アミノ酸、代謝、異化、および核酸生合成経路(例えば、酵母SIS3、URA3およびLYS2、GAL1、E. coli galK、およびCat)、GUS、抗生物質耐性、および抗生物質を利用可能な細胞表面抗原をコードする何れかの遺伝子が含まれる。アウトグロースは、アウトグロースを選別する前に5〜10日進行させることができる。
【0011】
ここで使用する「分析する」の用語は、タンパク質/タンパク質相互作用に関する情報を得るための何れかの手段、例えば、陽性クローンの選別、PCRの実施、DNA配列分析、およびLifeSeq(登録商標:Incyte Pharmaceuticals)またはGenebankのようなデータベースとの比較を意味する。
【0012】
「機能的に差引かれた」の用語は、無関係なタンパク質/タンパク質相互作用を表す検出可能なフェノタイプの欠如を意味する。
【0013】
本発明の更なる側面において、レポータ遺伝子の発現および細胞の分析は一段階で行うことができる。即ち、上記の工程(i)および(j)を組合わせてもよい。或いは、工程(h)、(i)および(j)を組合わせてもよい。
【0014】
真核ホスト株、例えば酵母株は、転写アクチベータの公知のDNA結合ドメインに共有結合した融合タンパク質として、治療的または診断的に有益なタンパク質(「罠」)を発現するように操作してもよい。真核ホスト株はまた、一以上の「レポータ遺伝子」、即ち、罠/獲物の相互作用に応答してその転写が検出される遺伝子を含む。罠タンパク質は、そのDNA結合ドメインを介して、レポータ遺伝子の上流の特異的なDNA部位に結合する;しかし、罠タンパク質はそれ自身の活性化ドメインを欠失しているので、遺伝子の転写は刺激されない。
【0015】
新規な相互作用タンパク質を単離するために、レポータ遺伝子を含み且つ罠タンパク質を発現するこの細胞株は、DNA(例えばcDNA)発現ライブラリーの個々のメンバーで形質転換される。該ライブラリーの各メンバーは、弱く且つ変化しない遺伝子活性化ドメインタグに融合された相互作用タンパク質候補の合成を指令する。プロモータに結合した罠タンパク質と物理的に相互作用する、このライブラリーにコードされたタンパク質(「獲物」タンパク質)は、下流のレポータ遺伝子の転写を検出可能に活性化し、問題の相互作用タンパク質をコードするDNAクローンを含んだ特定の細胞を同定するための容易なアッセイを提供する。
【0016】
一つの態様においては、E. coli中で作製された、転写アクチベータの活性化ドメインをコードするDNA配列に融合されたcDNAを含むcDNAライブラリーを、1000クローン/プレートの密度で960LB寒天プレートにプレーティングする。各プレート上のE.coliコロニーをプールし、プラスミドDNAを単離し、このDNA使用して酵母を形質転換する。形質転換された酵母を固体培地上にプレーティングして、各プレート上のコロニーをプールし、96ウエルのマイクロタイタープレートにおける別々のウエルに等分し、10個の「マスターライブラリー」プレートのアレイ化セットを作製する。このマスターライブラリーセットの各ウエルからの5つのマイクロタイターを再等分して「交配セット」を作製し、次いで、5μlの罠含有酵母を別々に各ウエルに添加する。「罠」は、公知のタンパク質に融合したGAL4のDNA結合ドメインを含むハイブリッドタンパク質を発現するキメラ遺伝子を含んでいる。ホスト酵母株はGAL1-lac-Z遺伝子を含んでおり、これはGAL4-DNA結合ドメインに結合することができる。GAL1-lac-Z遺伝子は、βガラクトシダーゼをコードするE. coli-lac-Z遺伝子を含んでいる。βガラクトシダーゼの活性は、GAL4の機能の尺度である。ガラクトース上での酵母の増殖はGAL4により調節される遺伝子の転写を必要とし、従って、これもまたGAL4機能の尺度である。液体マス交配は或る期間に亘って進行され、交配混合物はロイシン欠失培地で100倍希釈される。陽性に相互作用する交配された酵母のアウトグロースが欠失培地中で二倍体になった後に、その一部を別の「レスキュー」プレートのセットに取り出し、この交配セットに対してβGal分析を実施する。転写活性化は、ガラクトース含有培地上でベータガラクトシダーゼ活性を測定することにより決定することができる。何等かのβGal活性を含むウエルを同定し、レスキュープレート由来の対応するウエルのセットからのクローンを、PCRシーケンシングによって分析する。
【0017】
本発明のもう一つの側面においては、機能的に差引かれたマスターライブラリーを作製するための方法が提供される。増殖性クローンのみをマスターライブラリー再度結合することにより、他の多くのタンパク質、例えば熱ショックタンパク質と反応することが知られているタンパク質を産生するクローンを除去することによって、無関係のタンパク質/タンパク質相互作用を排除すればよい。
【0018】
本発明のもう一つの更なる側面においては、DNA分子末端のダイナミックな記録を含んだ、オープンリーディングフレームのクローニングストラテジーのための方法が提供される。このクローニングストラテジーは、活性化ドメインに関して、フレーム外にあるタンパク質をコードする全てのクローンを分析から排除することによってアッセイの効率を増大する。
【0019】
活性化ドメインのダイナミックな記録において、活性化ドメイン遺伝子の3’末端は、E.coli遺伝子発現に必要なDNA制御要素をもコードするアミノ酸ハイブリッドペプチドを組込むように記録すればよい。一つの側面において、これらの制御要素は下記のi)〜iv)を直列に含んでいる:i)E.coliプロモータとして作用してmRNAの転写を開始する配列、例えば、-35および-10配列、ii)タンパク質の翻訳を開始するために必要なリボゾーム結合部位およびATG fMetコドン、iii)好ましくは、活性化ドメインへのタンパク質の融合をコードできるDNAの詰込み断片をクローニングするクローニングベクターに独特の、一以上の制限部位で構成されるマルチクローニング部位、iv)前記ATGコドンに関してフレーム外にクローンニングされたレポータ遺伝子、例えば、lacZ遺伝子。当該オープンリーディングフレームのクローニングシステムにおいて、前記ATGは活性化ドメインに関してフレーム内であればよく、該ATGはlacZ遺伝子に関してはフレーム外であってよく、lacZリーディングフレームを修復する詰込み断片の不存在下で、ホスト細胞により産生されるβGalタンパク質の量は無視でき、また停止コドン、即ち、活性化ドメイン遺伝子の末端およびATGコドンは存在しない。
【0020】
「詰込み断片」の用語は、合成的に、またはランダムプライム若しくは3’-末端プライムされたcDNA分子を生じさせるための一般に使用される方法を用いて発生された、上記オープンリーディングフレームのクローニングシステムにおけるマルチクローニング部位にクローン化することができるDNAの何等かの断片を意味する。
【0021】
一つの側面において、詰込み断片として使用されるランダムプライムされたcDNAは、寒天またはポリアクリルアミドゲル電気泳動によってサイズ選択してもよい。ゲル電気泳動間または他の手段によってサイズ選択された個々のcDNAは、上記のベクターシステム中にクローニングされたときに六つのリーディングフレーム(前向きおよび逆向きの両方の三つのリーディングフレーム)のうちの一つであり得る断片を含む可能性がある。
【0022】
記録された活性化ドメインは、レポータ遺伝子のリーディングフレームを修復するクローンについて選択するために、フレーム外のレポータ遺伝子と共に使用してもよい。例えば、lacZ遺伝子が活性化ドメインの記録された部分のATG開始コドンに関して最初はフレーム外であるときに、このATGとlacZ遺伝子との間のリーディングフレームを修復するクローンは、lacZ遺伝子産物への該クローンのタンパク質融合を生じさせるであろう。βgal活性を修復させる融合は、周知の染色(例えばXgal)を使用することにより、または唯一の炭素源としてラクトースを含有する選択増殖培地上で、発色的に選別すればよい。
【0023】
オープンリーディングフレームのクローニングシステムにおける更なる側面においては、E.coliホスト株のフェノタイプ的抑制において、特定のアミノ酸を挿入するtRNAを抑制することによって停止コドンが抑制されるように、詰込み断片とレポータ遺伝子との間にE.coli抑制性停止コドン(例えばATGアンバー停止コドン)をコードさせればよい。相互作用アッセイが行われる非抑制性ホスト細胞では、タンパク質翻訳の停止は停止コドンで生じるであろう。この抑制可能なシステムを得ることの利点は、オープンリーディングフレームのレポータタンパク質が、コードされた詰込み断片/活性化ドメインハイブリッドタンパク質のカルボキシ末端に融合されないことである。
【0024】
本発明のもう一つの側面では、迅速スクリーニング用キットの形態の、上記(a)〜(g)または上記(a)〜(i)の工程に従う方法を提供する。
【0025】
ホスト細胞は、酵母、バクテリアまたは哺乳類細胞を含む如何なる種類の細胞であってもよい。好ましいホスト細胞は酵母細胞であり、有利にはサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)である。
【0026】
罠タンパク質は、バクテリアタンパク質、ウイルスタンパク質、発癌遺伝子にコードされたタンパク質、成長因子または酵素に由来することができる。罠タンパク質は、診断的もしくは治療的な重要性が知られているか、または疑われる如何なるタンパク質から選択してもよい。好ましい罠タンパク質には、発癌タンパク質(myc、ras、src、fos)、または細胞サイクル調節に関与する他の何れかのタンパク質(例えばキナーゼ、ホスファターゼ)が含まれる。
【0027】
獲物タンパク質は、第二のアミノ酸ドメインをコードするDNA配列に融合された、ゲノムDNA、cDNAまたは合成DNA配列から誘導されたDNA挿入物を含むプラスミドのライブラリーにコードされればよい。cDNAは、如何なるmRNAポピュレーションから構築されてもよく、また均等な発現ベクターに挿入されてもよい。このような選択のライブラリーは、商業的に入手可能なキット(例えば、Stratagene社、La Jolla, CA)を用いて、または十分に確率された調製方法(例えば、Current Protocols in Molecular Biology, New York, John Wiley & Sons, 1987)を使用して新たに構成してもよい。或いは、商業的に入手可能なcDNAライブラリーを使用してもよい。獲物タンパク質は合成配列によってコードされてもよく、またはランダムに生じたオープンリーディングフレームまたはその一部の産物であってもよい。
【0028】
何れかの適切なレポータ遺伝子、例えば、LEU2遺伝子またはlacZ遺伝子を使用すればよい。転写を検出できる他の有用な遺伝子の例には、アミノ酸および核酸の生合成遺伝子、例えば、酵母HIS3、URA3、およびLYS2、GAL1、E. coli galK、GFP、CUP1およびCATのようなアミノ酸および核酸合成遺伝子、GUS、抗生物質耐性、並びに抗生物質が利用可能な細胞表面抗原をコードする何れかの遺伝子が含まれる。
【0029】
当業者は、レポータ遺伝子、DNA結合ドメインおよび遺伝子活性化ドメインの各成分を、適切な真核または原核細胞ゲノムまたはcDNA、並びに人工配列の何れから誘導してもよいことを理解するであろう。更に、酵母は好ましいホスト生物であるが、哺乳類細胞のような他のホスト生物を利用してもよい。
【0030】
プラスミド構築物、形質転換、トランスフェクション、細胞培養および転写の検出は、当該技術において公知の何れかの方法、例えば、本明細書の一部として援用する米国特許第5,283,173号およびWO94/10300によって行ってもよい。
【0031】
遺伝子をホスト細胞に導入するための如何なる手段を用いてもよい。例えば、エレクトロポレーション、トランスフェクション、形質転換または交配である。
【0032】
説明した発明の利点は、アレイ化されたライブラリーにおける雑多なタンパク質を更なる分析から除外すること、ライブラリーから或るクラスのタンパク質を機能的に差引く手段を創製すること、特定のリーディングフレームの中に存在しないクローンを更なる分析から除外すること、現在の方法よりも小さい労力、アレイ化されたマスターライブラリーセットからの一次ライブラリーの再使用、およびアレイ化クローン作製の経時的に蓄積された知識による効率の向上が含まれる。
【0033】
以下の非製限的実施例により本発明を例示する。
【0034】
【実施例】
実施例1: 液体マス交配、機能的に差引かれた酵母ツーハイブリッド
アッセイ
制限酵素およびDNA修飾酵素を種々の製造業者から購入し、彼らの推奨に従って使用した。
【0035】
アレイ化cDNAライブラリーの作製(図1): E.coli cDNAライブラリーをインビトロゲン社から購入し、LB+Ampプレートに低密度(プレート当り1000クローン)でプレーティングし、37℃で1〜2日間インキュベートした。次に、3〜4 mlのLB(15%グリセロールを含有)を各プレートに添加し、該プレートを低速震盪プラットホーム上で揺動させ、LB中でのコロニーの再懸濁が明らかになった後にLBを回収した。プラスミドDNAの単離のために、この再懸濁された細胞の200μlを取り出し、残りの細胞は-80℃での長期保存のために凍結した。
【0036】
プラスミドDNAを、Qiagen社から得たキットによって単離した。250μlのP2溶液(Qiagen社)を、2mlのエッペンドルフ遠心チューブ中の200μの細胞に添加した。二つの溶液を穏やかに混合し、次いで250μlのP3溶液(Qiagen社)を添加し、チューブを震盪した。次いで、この混合物をエッペンドルフ遠心機中において高速(14,000 rmp)で遠心した。清澄化した上清(500μl)をピペットで新たなエッペンドルフ遠心チューブに移し、1mlのエタノールを添加してDNAを沈殿させた。この沈殿したDNAを、高速(14,000 rmp)で15分間ペレット化し、エタノール溶液をデカントで除去し、ペレットを真空中で乾燥した。該ペレットを50μlの蒸留H2Oに再懸濁し、酵母を形質転換するために直接使用した。
【0037】
酵母は、EZ酵母形質転換キット(Zymo Research社)を使用し、製造業者の推奨に従い、25μlのDNA、25μlのコンピテントな酵母株EGY48および250μlのEZ3を使用して形質転換した。形質転換された酵母を、30℃で1時間インキュベートし、その全部をSD-trp寒天プレート上にプレーティングした。このプレートを30℃で更に3〜4日間インキュベートし、E.coliの場合と同様に、3〜4mlのSD-trp+15%グリセロールを使用して回収した。夫々のプレートから回収した酵母を別々に深い皿型の96ウエルプレート(「マスターライブラリー」プレート)の異なるウエルの中に等分し、長期保存のために-80℃で凍結した。
【0038】
酵母の液体交配(図2): 酵母マスターライブラリーの各ウエルからの5μlを、96-ウエルプレート中の100μlのSD-trpまたはSgal-trpの中に接種し、30℃で一晩増殖させた。夫々のウエルの5μlを新たな96-ウエルの「交配」プレートに移した。罠培養物(OD600=1.0)の5μlのアリコートを、10μlのYPD培地と共に各ウエルに添加した。この交配プレートを再密封可能なプラスチックバッグの中に配置し、30℃で12〜36時間インキュベートした。次いで、S-min(-leu、-his、-trip、-ura、+gal、+raff)を使用して、夫々のウエルを連続的に二回の10倍希釈を行い(最終的に100倍希釈)、110μlの最終容量にした。或いは、夫々のウエルをS-minの中に1:10で希釈し、30℃で2日間インキュベートし、次いでS-minの中に1:40で希釈した(最終的に400倍希釈)。この希釈した交配物を、30℃で更に5〜10日間インキュベートした。次いで、βGal分析を行う前に、10μlの交配ウエルを第二のプレートセットに移した(これらの交配され且つアウトグロースした10μlのストック(「レスキュープレート」)は、後で陽性クローンをレスキューするために使用した)。
【0039】
βGalアッセイ: オキザリチカーゼ(100 U/ml-1)、SDS(0.1%)およびCPRG基質(mg/l)を含有する100μlのZバッファー[pH7.0に調節され、オートクレーブ滅菌されたNa2HPO4(16.1 g/l)、NaH2PO4(5.5 g/l)、KCl(0.75 g/l)、MgSO4(0.25 g/l)]を添加することにより、細胞を溶解させた。このプレートを、赤色のβGal発色性基質が現像されるまで(通常は10分〜2時間)まで、室温でインキュベートした。ウエルを定量的に測定するために、遠心分離または濾過によって細胞破片を除去する必要があった。CPRG基質は、575オングストロームの吸収で測定すればよい。或いは、化学発光性基質を用いてβGal活性を測定した。この目的のために、Tropix Galacton Plusキットを使用した。夫々のアッセイウエルからの25μlを、96-ウエル発光プレートの対応するウエルに移した。25μlのCL反応バッファー(0.2%のIgepal CA-630、100 U/mlのオキザリチカーゼおよび1%のGalacton Plusを含有するZバッファー)を夫々のウエルに添加し、このプレートを室温で一晩インキュベートした。50μlのアクセラレータII(0.1MのNa2CO3/NaHCO3、pH 10.5の中に1:1で希釈)を各ウエルに添加し、このプレートを5分間インキュベートした。次いで、96ウエルの発光計測器中で化学発光を測定した。
【0040】
プーリング感度の試験: プールされた液体交配ストラテジーの試験を、対照として公知の強力なY2HインタラクタRPB4(酵母polIIサブユニット)およびRPB7(酵母polIIサブユニット)を用いて行った。RPB4サブユニットを活性化ドメインベクターpJG4.5の中にサブクローニングした。この組換えRPB4融合体を、DNA結合ドメインベクターpEG202の中にサブクローニングし、罠株の中に形質転換し、種々のパーセンテージ(0〜100%)で、pJG4.5親ベクターを含む同じ罠株と混合した。
【0041】
結果(図3に示す)は、罠が最初に略0.1%の罠「交配混合物」を表しているときでも、この相互作用について罠株を回収できたことを示している。この結果は、陽性の相互作用対の異なった増殖を見るために、略100倍の複合YPD培地の希釈が必要とされるであろうことを示唆している。より低いYPD濃度にサンプルを希釈することは、遠心分離または濾過のような他の方法よりも好ましい。これは、希釈は安価で、迅速で、且つ自動化が容易だからである。プールされたマイクロタイタープレートフォーマットにおけるレポータ活性化試験のβGal分析は、100倍希釈点において0.1〜100%の有意差を示さなかった。より高い希釈ではβGal活性の散乱が生じた。(低パーセンテージのプールの)より高い希釈では、陽性インタラクタのサンプリングが失われる可能性があるからであろう。
【0042】
プールされたアレイ化cDNAライブラリーの試験: アレイ化されたcDNAライブラリー実験の第一の試験では、核受容体RXRおよびLXRaを、六つのマイクロタイタープレート中で略6×105 のcDNAに対して試験した。殆どのcDNAは、商業的に入手可能なヒト胎児肝臓由来(Invitrogen A202-1)およびヒト胎児脳由来(Invitrogen A212-01)のcDNAライブラリーからのものであった。
【0043】
このcDNA含有クローンを、ウエル当り略1×103で播種した。手短に言えば、罠株(標的タンパク、この場合はRXRまたはLXRaを含む)を、ウエル中のcDNAライブラリークローンに添加し、複合培地中で交配を進行させた。この交配した混合物を最小培地(−ロイシン)の中に希釈し、5日以上インタラクタの増殖を起こさせた(増殖は、良好な相互作用を示す)。次いで、ウエル上でβGalアッセイを行い(図2参照)、実質的なβGal活性を示す10ウエルからのクローンを、該ライブラリーウエルのアリコートを固体最小培地(−ロイシン)に縞状に接種することにより再単離した。これらクローンからプラスミドを単離し、DNA配列分析およびバイオインフォーマティクス分析を行った。その結果を下記の表1に示す。
【0044】
配列分析されたクローンの幾つかは、従来のY2H分析によって見つけられていた。これらには、他の核受容体(LXRaに対しては未だ試験されていない)に対する他の「標準の」相互作用トラップ実験から先に文献に記載されているTRIP6(タンパク質6と相互作用するチロイド受容体)、およびTIF-1が含まれる。我々は、これらが真の陽性であると考える。他のクローン(両者共GCN5相同体をコードする)は二回単離された(二つの異なるウエル中で)。GCN5相同体が真の陽性であるか擬陽性であるかは未だ分からない。
【0045】
第三の相互作用クローンは、InciteまたはGeneBankのデータベースにおけるcDNAに対して概略的に相同性を有することが分かったが、割り当てられた機能を持たない。
【0046】
幾つかのクローンは、相互作用トラップ実験において、公知の雑多な陽性クローン(即ち、コフィリン(cofilin)および熱ショックタンパク質)であるように思える。今や、我々はこれらが何れのウエルにあるかを知っているので、将来の分析からこれらを除外することができる。しかし、これらのウエルを排除すれば、当該ウエル中の他のクローンに関する情報をも失うことに留意すべきである。例えば、RXRを罠に用いることにより、我々は、ウエル1D9においてサイモポイエチン関連タンパク質との相互作用を見出す。この同じウエルは、LXRaを用いて調査すると、雑多な陽性HSP90との陽性相互作用が分かる。最終的に十分に大きなcDNAのライブラリーを使用して、ライブラリー分析におけるリダンダンシーを得ることが期待される。
【0047】
【表1】
a:他のY2Hスクリーンにおける公知の共通の陽性(E.Golemis)
b:genebankデータベース特異的配列に注釈がない。
【0048】
c:このタンパク質は幾つかの他の核受容体と相互作用することが公知である。
【0049】
d:GCN5はヒストンアセチルトランスレラーゼ(HAT)活性を有する。
【0050】
e:タンパク質は従来のツーハイブリッド法を使用しても単離された。
【0051】
実施例2: オープンリーディングフレームのクローニングストラテジー
<オープンリーディングフレームのクローニングおよび3’遺伝子融合を制御する抑制の使用>
ランダムに切断された600塩基対のcDNAを単離し、フレームシフトしたβgal遺伝子の中にクローニングした(図5A)。βgal+になった形質転換E.coli細胞は、オープンリーディングフレームを含んでいた。cDNAの3’末端とβgalの5’末端との間にアンバー抑制停止コドンを有するベクターにおいて、βgalへのcDNAの融合は、E.coli株のSupフェノタイプによって制御された(図5B)。同じタイプのクローニングスキームを、cDNAへのM13ファージディスプレータンパク質の5’末端の融合に適用してもよく、この場合は目視可能なファージによって、オープンリーディングフレームの成功裏のクローニングが示されるであろう(図5C)。
【0052】
<酵母活性化ドメインの3’末端のダイナミックな記録>
酵母活性化ドメインの3’末端は、E.coli遺伝子発現のための制御要素を組込むように記録された。図6は、バクテリオファージT7タンパク質発現のために必要な制御要素の記録の一例である。次いで、この記録された酵母活性化ドメインをオープンリーディングフレームのクローニングシステムと共に使用して、正しいリーディングフレームを活性化ドメインに融合し、同時に、3’融合タンパク質(例えば、βgalまたはM13gp3)を分離した。
【0053】
E.colにおけるcDNA ORF類のフェノタイプ選別、並びに酵母活性化ドメインの3’末端およびM13gpIIIの5’末端へのこれらの同時融合は、図7に従って行えばよい:A.ランダム500bpcDNA断片をクローニングする;T7RNAP+, Sup+ E.coliを形質転換する;プラークをスクリーニングする。B.E.coliにおけるファージディスプレー。C.酵母における酵母ツーハイブリッド;T7RNAP−, Sup+ E.coliを形質転換;M13をSup−酵母の中に形質転換。
【0054】
ここでの記述および請求の範囲が一部を形成している応用は、如何なる後続の出願に関しても優先権の基礎として使用することができる。このような後続の出願の請求項は、ここに記載する如何なる特徴または特徴の組合わせにも向けられ得るものである。それらは、生産物、組成物、プロセスまたは使用の請求項の形態をとることができ、また限定されるものではないが、例えば冒頭の特許請求の範囲の一以上を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アレイ化されたcDNAライブラリーの作製を示す説明図である。E.coliのcDNAライブラリーを、LB+Ampプレートに低密度(プレート当り1000クローン)でプレーティングする。次に、3〜4 mlのLB(15%グリセロール)を各プレートに添加し、LB中でのコロニーの再懸濁が明らかになった後にLBを回収した。プラスミドDNAを、Qiagen社から得られるキットによって単離し、酵母を形質転換するために直接使用した。形質転換された酵母を、SD-trp寒天プレート上にプレーティングした。このプレートをインキュベートし、E.coliの場合と同様に、3〜4mlのSD-trp+15%グリセロールを使用して細胞を回収した。夫々のプレートから回収した酵母を、別々に深い皿型の96ウエルプレート(「マスターライブラリー」プレート)の異なるウエルの中に等分し、長期保存のために-80℃で凍結した。
【図2】 自動化可能なY2Hフォーマット。以下のステップを使用して、マイクロタイタープレートにおいてYWH分析を行う:i)罠株を、ウエル中のcDNAライブラリー株に添加する;ii)複合培地中で交配をおこさせる;iii)交配混合物を最小欠失培地(-leu)中に希釈する;iv)陽性に相互作用するタンパク質の増殖を可能にする(読みとしての増殖);v)βGalアッセイを行う(定量的読み);iv)(+)クローンをシーケンシングし、データベースと照合する。脚注:1=マスターライブラリー;2=娘;3=罠を添加(24〜36時間交配);4=選択的アウトグロース(インキュベート>5日);5=記録保存;6=βGal
【図3A】 プールしたマイクロタイタープレートウエルにおけるレポータの活性化試験。結果は、非インタラクタのプールにおけるインタラクタの%として表現される。公知のインタラクタを公知の比率で混合し、罠融合に対して液体交配フォーマットで試験する。x軸:交配希釈;y軸:A600またはA574。図3A:ロイシン欠失培地における交配した酵母の希釈後の選択的アウトグロース。活性化ドメイン融合:pJG-scRPB4(酵母polIIサブユニット);DNA結合ドメイン融合:pEG-sdRPB7(酵母polIIサブユニット);DNA結合ドメイン融合。
【図3B】 プールしたマイクロタイタープレートウエルにおけるレポータの活性化試験。結果は、非インタラクタのプールにおけるインタラクタの%として表現される。公知のインタラクタを公知の比率で混合し、罠融合に対して液体交配フォーマットで試験する。x軸:交配希釈;y軸:A600またはA574。図3B:ウエルのβgalアッセイ。活性化ドメイン融合:pJG-scPRB4(酵母polIIサブユニット);DNA結合ドメイン融合pEG-scRPB7(酵母polIIサブユニット)。
【図4】 (略)88×104のcDNAクローンに対してスクリーニングされたヒト核受容体RXRのY2H分析。図示の三つの96ウエルプレートの核ウエルは、pjG4.5ADライブラリーの略1000酵母クローンに交配させたpEG202RXR罠プラスミド含有酵母株に対して行われたβgalアッセイを表している。核プレートにおける最も左側の8個のウエルは陽性対照および陰性対照である。プレートの上から下に向かって、a)pEG202×pJGRXR、b)pEG202、c)pEGKREV1×pJGRAF、d)pEGKREV1×pJGRIT1、e)pEGRAS×pJGKRIT1、f)pEGRAS×pJGRAF、g)pEGRXR×pJGGOR4、およびh)pEGGOR4×pJGRXRである。
【図5A】 オープンリーディングフレームのクローニングストラテジー。オープンリーディングフレームをクローニングする。A.βgal+へのフレームシフト融合。ランダムに切断された600塩基対のcDNAを単離し、フレームシフトしたβgal遺伝子の中にクローニングした。βgal+になった形質転換されたE.coli細胞は、オープンリーディングフレームを含んでいた。
【図5B】 オープンリーディングフレームのクローニングストラテジー。オープンリーディングフレームをクローニングする。B.Sup+ホストにおけるβgal+へのフレームシフト融合。cDNAの3’末端とβgalの5’末端との間にアンバー抑制性停止コドンを有するベクターにおいて、βgalへのcDNAの融合は、E.coli株のSupフェノタイプによって制御された。
【図5C】 オープンリーディングフレームのクローニングストラテジー。オープンリーディングフレームをクローニングする。C.Sup+ホストにおけるM13gpIIIへのフレームシフト融合。同じタイプのクローニングスキームを、cDNAへのM13ファージディスプレータンパク質5’末端の融合に適用してもよく、この場合は、目視可能なファージによってオープンリーディングフレームの成功裏のクローニングが示されるであろう。
【図6】 3’酵母活性化ドメインのダイナミックな記録。T7制御要素(T7CE)の翻訳。酵母活性化ドメイン(AD)の3’末端は、E.coli遺伝子発現のための制御要素を組込んでいることが記録された。図は、バクテリオファージT7タンパク質発現のために必要な制御要素の記録の一例である。次いで、この記録された酵母活性化ドメインをオープンリーディングフレームクローニングシステムと共に使用して、正しいリーディングフレームを活性化ドメインに融合し、同時に、3’融合タンパク質(例えば、βgalまたはM13gp3)を分離した。
【図7】 E.colにおけるcDNAオープンリーディングフレーム類のフェノタイプ選別、並びに酵母活性化ドメインの3’末端およびM13gpIIIの5’末端へのこれらの同時融合。A.ランダム500bpcDNA断片をクローニングする;T7RNAP+, Sup+ E.coliを形質転換する;プラークをスクリーニングする。B.E.coliにおけるファージディスプレー。C.酵母における酵母ツーハイブリッド;T7RNAP−, Sup+ E.coliを形質転換;M13をSup−酵母の中に形質転換。脚注:1=酵母、2=挿入部位、3=フレームシフト
Claims (4)
- 第一の被検タンパク質と第二の被検タンパク質との間の相互作用を検出するための方法において:
(a)レポータ遺伝子を含む酵母ホスト細胞であって、前記レポータ遺伝子が転写活性化ドメインを含むアミノ酸配列によって活性化され、前記転写活性化ドメインが前記レポータ遺伝子に十分近接しているときに、検出可能なタンパク質を発現する酵母ホスト細胞を提供することと;
(b)前記酵母ホスト細胞において発現される第一のキメラ遺伝子であって、該第一のキメラ遺伝子は第一のハイブリッドタンパク質をコードするDNA配列を含み、この第一のハイブリッドタンパク質は、
i)前記ホスト細胞におけるレポータ遺伝子上の結合部位を認識するDNA結合ドメイン;および
ii)少なくとも一つの第二の被検タンパク質またはその断片との相互作用について試験すべき第一の被検タンパク質またはその断片
を具備する第一のキメラ遺伝子を提供することと;
(c)前記酵母ホスト細胞において発現される第二のキメラ遺伝子であって、該第二のキメラ遺伝子は第二のハイブリッドタンパク質をコードするDNA配列を含み、この第二のハイブリッドタンパク質は、
i)前記転写活性化ドメイン;および
ii)前記第一の被検タンパク質またはその断片との間の相互作用について試験すべき第二の被検タンパク質またはその断片であって、前記酵母ホスト細胞における前記第一の被検タンパク質および第二の被検タンパク質の間の相互作用は、前記転写活性化ドメインよって前記レポータ遺伝子の転写を活性化させる第二のキメラ遺伝子を提供することと;
(d)前記第二のキメラ遺伝子を第一の交配型の酵母ホスト細胞株に導入し、続いて該細胞をアレイ化手段の中に導入することにより、マスターライブラリープレートを作製することと;
(e)前記マスターライブラリープレートからの細胞を、液体培地のためのアレイ化手段である第二のアレイ化手段の中に導入することにより、交配セットを作製することと;
(f)前記第一のキメラ遺伝子を、逆の交配型の酵母ホスト細胞株に導入し、続いて該細胞を前記交配セットの中に導入することにより、液体培地中で配合を起こさせることと;
(g)前記第一および第二の遺伝子の相互作用のアウトグロースについて選別すること
を含んでなる方法。 - 第一の被検タンパク質と第二の被検タンパク質との間の相互作用を検出するための請求項1に記載の方法において:更に、
(h)前記交配セットの一部を第三のアレイ化手段に取り出すことにより、レスキューセットを作製することと;
(i)前記レポータ遺伝子が前記交配セットにおいて発現されたかどうかを決定することと;
(j)前記レスキュープレートからの細胞を分析することと
を含んでなる方法。 - 請求項2に記載の方法であって、前記ホスト細胞はサッカロミセス・セレビシエである方法。
- 請求項2に記載の方法であって、前記レポータ遺伝子はLEU2、lacZ、HIS3、URA3、LYS2、GAL1、E. coli galK、GFP、CUP1、CAT、G418、およびGUSからなる群から選択される方法。
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