JP4440391B2 - 記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、予め規定された測定間隔時間毎に所定の測定項目についての測定を行い、その際の測定データを記憶手段に順次記録する記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の記録装置として、図3に示す温度記録装置31が従来から知られている。この温度記録装置31は、例えば保冷庫内に設置されて温度測定および温度データの記録を所定時間おきに実行するロガーであって、図外のセンサによって検出され周囲温度に応じて電圧値または電流値が変化する測定信号SM に基づいて測定データDM を生成する測定部2と、測定データDM などの記録制御および外部装置に対する出力データDO の出力制御などを実行する制御部33と、制御部33の制御下で測定データDM などを記録する測定データ記録用メモリ34と、最新に入力される測定信号SM に対応する測定データDM を記録すべき測定データ記録用メモリ34内のアドレスを特定するためのアドレスデータDA を記録するアドレス記録用メモリ5と、駆動用の図外の電池とを備えている。この場合、測定データ記録用メモリ34およびアドレス記録用メモリ5は、SRAM(Static RAM)でそれぞれ構成されている。また、図4に示すように、測定データ記録用メモリ34は、順次生成される測定データDM ,DM ・・を記録可能な先頭記録領域41a、記録領域41b,41c・・、および最後尾記録領域41xからなる測定データ記録領域41と、測定間隔時間が記録される測定間隔時間記録領域42と、測定データ記録領域41に記録されている測定データDM ,DM ・・の中で最も最先に測定された測定データDM (以下、「最先測定データDM 」という)の測定時間(以下、「最先測定時間」という)が記録される最先測定時間記録領域43とで構成されている。
【0003】
この温度記録装置31を用いて保冷庫内における温度の測定記録を行う場合、まず、測定データ記録用メモリ34およびアドレス記録用メモリ5内の各種データを初期リセットした後、測定開始時間および測定間隔時間を所定の操作で設定する。この際には、制御部33が、測定間隔時間を測定間隔時間記録領域42に記録し、かつ最初の測定データDM を記録する測定データ記録領域41内の所定アドレス(この例では、先頭記録領域41aのアドレス)を示すアドレスデータDA をアドレス記録用メモリ5に記録する。次いで、この温度記録装置31を保冷庫内に設置する。
【0004】
測定開始時間に達したときには、測定部2が、入力した測定信号SM に基づいて測定データDM を生成して制御部33に出力する。この際に、制御部33は、アドレス記録用メモリ5から読み出したアドレスデータDA に従って先頭記録領域41aに測定データDM を記録すると共に、その測定開始時間を最先測定時間として測定データ記録用メモリ34の最先測定時間記録領域43に記録し、かつ、次に測定される測定データDM を記録すべき所定アドレス(この例では、記録領域41bのアドレス)を示すアドレスデータDA をアドレス記録用メモリ5に上書きする。この後、測定部2が、例えば1時間おきに測定信号SM を入力して測定データDM を生成し、その都度、制御部33が、その測定データDM を測定データ記録用メモリ34における測定データ記録領域41内の所定アドレスに記録する。
【0005】
一方、最後尾記録領域41xに測定データDM が記録された状態において、測定データDM が生成された際には、制御部33は、アドレス記録用メモリ5内のアドレスデータDA に従って先頭記録領域41aに測定データDM を上書き記録し、かつ、次の測定データDM に対するアドレスデータDA をアドレス記録用メモリ5に上書き記録すると共に、記録領域41b内の測定データDM が測定された測定時間を最先測定時間として最先測定時間記録領域43に上書き記録する。このようにして、例えば記録領域41nまで測定データDM が上書き記録された状態では、測定データ記録用メモリ34の最先測定時間記録領域43には、記録領域41(n+1)内の測定データDM の測定時間が最先測定時間として記録され、アドレス記録用メモリ5には、記録領域41(n+1)のアドレスを示すアドレスデータDA が記録される。
【0006】
記録された測定データDM ,DM ・・を解析して保冷庫内の温度管理状態を検査する際には、まず、パーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」という)などの外部装置に測定データ記録用メモリ34内の測定データDM ,DM ・・を転送する。この際に、制御部33は、外部装置から出力命令データDOPが出力されたときに、測定データ記録用メモリ34における測定データ記録領域41内のすべての測定データDM ,DM ・・、測定間隔時間記録領域42内の測定間隔時間データ、最先測定時間記録領域43内の最先測定時間データ、およびアドレス記録用メモリ5内のアドレスデータDA を出力データDO として外部装置に出力する。この後、パソコン側において、測定データDM ,DM ・・、測定間隔時間、最先測定時間、およびアドレスデータDA に基づいて、各測定データDM およびそれに対応する各測定時間を特定した後、温度管理状態を検査する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の温度記録装置31には以下の問題点がある。すなわち、温度記録装置31では、揮発性メモリであるSRAMが測定データ記録用メモリ34に用いられている。このため、長期間に亘る使用によって電池の出力電圧が低下した場合など、測定データ記録用メモリ34への電力供給が断たれたときには、測定データDM ,DM ・・などが消失してしまうという問題点がある。
【0008】
一方、温度記録装置31において、SRAMに代えてEEP−ROM(Electrically Erasable PROM)などの不揮発性メモリで測定データ記録用メモリを構成することにより、電池の電圧低下などに起因する測定データDM の消失を防止することも可能である。しかし、EEP−ROMは、現状では、同一アドレスへのデータ記録耐用回数が10万回程度となっている。一方、この温度記録装置31では、測定データ記録用メモリ34の先頭記録領域41aが1度上書き記録された以降の状態では、最先測定時間記録領域43が、各測定データDM が記録された都度、上書き記録される。したがって、この上書き記録処理によって最先測定時間記録領域43の記録回数が測定データ記録用メモリ34内の他の記録領域の記録回数と比較して極めて多くなるため、最先測定時間記録領域43のみが短期間で耐用回数を超えてしまう。このため、この記録方法を採用した場合には、温度記録装置の長寿命化を損なう要因になるという問題点がある。なお、測定データと共にその測定時間を記録することによって、特定の記録領域への頻繁な上書き記録を回避することができるが、かかる場合には、測定データを記録可能な記録容量が少なくなるという他の問題が生じる。
【0009】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、測定データの消失を防止しつつ、測定装置の長寿命化を図り得る記録装置を提供することを主目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく請求項1記載の記録装置は、所定間隔で測定された複数の測定データが記録される測定データ記録領域、測定データのそれぞれが測定された各測定時間を特定するための所定の測定時間が記録される測定時間記録領域、測定間隔時間が記録される測定間隔時間記録領域、測定データ記録領域内であって最新測定データが記録される最新測定データ記録領域に対してほぼ一定のアドレス距離を有する所定アドレスに規定され最新測定データ記録領域を特定するための特定用データが記録される特定用データ記録領域、および測定データについての上書き処理の有無を判別するための上書き判別用データが記録される上書き判別用データ記録領域から少なくとも構成され電気的に書き換え可能な不揮発性の記憶手段と、測定データ記録領域における先頭記録領域から最後尾記録領域までの各記録領域にリングバッファ方式によって測定データを記録すると共に先頭記録領域に最初に記録した測定データの測定時間を測定時間記録領域に記録し、最新測定データを記録したときに特定用データ記録領域に特定用データを記録し、最後尾記録領域に最新測定データを記録したとき、および先頭記録領域に最新測定データを上書き記録したときのいずれか一方の時点において、上書き判別用データ記録領域に上書き判別用データを記録し、かつ、測定時間記録領域に最新測定データの測定時間を上書き記録する記録制御部とを備えていることを特徴とする。なお、「特定用データ」として、最新測定データ記録領域のアドレス、または特定のコードを記録することができる。
【0011】
この記録装置では、記録制御部が、測定データ記録領域における先頭記録領域に測定データを最初に記録した際に、その測定時間を測定時間記録領域に記録する。次いで、所定の測定を行う都度、記録制御部が、測定データ記録領域における先頭記録領域から最後尾記録領域までの各記録領域にリングバッファ方式によって測定データを記録し、かつ、その際に、特定用データを特定用データ記録領域に記録する。この場合、特定用データ記録領域としては、測定データ記録領域内であって、最新測定データが記録される最新測定データ記録領域に対してほぼ一定のアドレス距離を有するアドレス(例えば、最新測定データ記録領域に対してnアドレス記録方向側のアドレス)に規定される。また、記録制御部は、最後尾記録領域に最新測定データを記録した時点(つまり、測定データ記録領域のすべてに測定データを記録した最初の時点)、または、先頭記録領域に最新測定データを上書き記録した時点(つまり、測定データ記録領域に対して最初に上書き記録した時点)で、上書き判別用データ記録領域に上書き判別用データを記録し、かつ、測定時間記録領域に最新測定データの測定時間を上書き記録する。この後、これらの記録処理を繰り返す。したがって、測定時間記録領域には、測定データ記録領域が全体として1回記録される毎に測定時間が上書き記録される。このため、測定データ記録領域全体として1度記録された後において測定データが上書き記録される毎に最先測定時間記録領域が上書き記録される従来の温度記録装置31と比較して、同一アドレスへのデータ記録回数を激減することが可能となる結果、記憶手段の長寿命化、ひいては記録装置の長寿命化を図ることが可能となる。
【0012】
一方、記憶手段に記録された測定データを解析する際には、各測定データ、最後尾記録領域(または先頭記録領域)内の測定時間、測定間隔時間、特定用データまたはそのアドレス、および上書き判別用データを記憶手段から外部装置に転送する。この後、外部装置において、記録装置から転送された各データに基づいて各測定時間毎の各測定データが再現されて解析される。この場合、この記録装置では、測定データの再現に必要なすべてのデータが不揮発性の記憶手段に記録されているため、電源断に起因する測定データの消失が防止されると共に、測定データ記録領域に測定データが上書き記録された場合であっても、測定時間記録領域に記録された測定時間、測定間隔時間および特定用データに基づいて、各測定データおよび対応する各測定時間を特定することが可能となる。
【0013】
請求項2記載の記録装置は、請求項1記載の記録装置において、記録制御部は、最新測定データ記録領域に対して記録方向側の次アドレスを特定用データ記録領域として特定用データを記録することを特徴とする。
【0014】
特定データ記録領域は、最新測定データ記録領域に対してnアドレス記録方向側のアドレスに規定することができる。しかし、特定データ記録領域は測定データ記録領域内に規定されるため、測定データ記録領域のアドレスと特定データ記録領域のアドレスとが離間すればするほど、その分、測定データ記録領域が狭められる。この記録装置では、特定用データ記録領域が最新測定データ記録領域に対して記録方向側の次アドレスに規定される。したがって、測定データ記録領域を最も効率的に利用することが可能となる。
【0015】
請求項3記載の記録装置は、請求項1または2記載の記録装置において、記憶手段は、EEP−ROMであることを特徴とする。
【0016】
記憶手段としては、ハードディスク、MOディスクおよびフロッピーディスクなどの記録媒体を用いることができる。しかし、これら記録媒体は、サイズが大きいため、記録装置の小形化が困難になると共に、データの記録および読み出し速度が比較的遅く、しかも駆動用電力を大量に消費するという課題もある。一方、この記録装置では、記憶手段としてEEP−ROMが用いられている。この場合、EEP−ROMは、ハードディスクなどの記録媒体と比較して、小形で、データの記録および読出しの速度が速く、しかも消費電力が小さい。したがって、記録装置の小形化および記録処理の高速化を図ることが可能になると共に、記録装置を内蔵電池によって駆動する場合、電池交換一回当りの記録可能回数を増やすことが可能となる。
【0017】
請求項4記載の記録装置は、請求項1から3のいずれかに記載の記録装置において、駆動用の電池を備え、携帯可能に構成されたロガーであることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る記録装置を温度記録装置に適用した好適な発明の実施の形態について説明する。
【0019】
最初に、温度記録装置1の構成について、図1,2参照して説明する。
【0020】
温度記録装置1は、全体として小形に形成された温度記録用のロガーであって、図2に示すように、測定部2、制御部3、測定データ記録用メモリ4、アドレス記録用メモリ5および駆動用電池6を備えている。測定部2は、入力した測定信号SM を測定データDM にアナログ−ディジタル変換するアナログ−ディジタル変換器を内蔵し、変換した測定データDM を制御部3に出力する。制御部3は、本発明における記録制御部に相当し、測定データDM を測定データ記録用メモリ4にリングバッファ方式によって記録すると共に、各測定データDM の測定時間を特定するための測定時間データや測定間隔時間データなどを測定データ記録用メモリ4に記録する。また、制御部3は、外部装置から入力される測定条件データDC に基づく測定部2の測定制御などを実行すると共に、外部装置から出力命令データDOPが入力されたときに、測定データ記録用メモリ4に記録されている各種データを出力データDO として外部装置に転送する。この場合、外部装置との各種データの入出力は、図外の光通信手段を介して実行される。
【0021】
測定データ記録用メモリ4は、本発明における記憶手段に相当し、小形で、データの記録および読出しの速度が速く、しかも消費電力が小さいEEP−ROMで構成されている。したがって、温度記録装置1の小形化および記録処理の高速化が図られ、かつ駆動用電池6の電池交換一回当りの記録可能回数が他の不揮発性記録手段よりも大幅に増加されている。測定データ記録用メモリ4は、図1に示すように、測定データDM ,DM ・・が記録される先頭記録領域11a、記録領域11b,11c・・、および最後尾記録領域11xからなる測定データ記録領域11を備えるほか、測定間隔時間が記録される測定間隔時間記録領域12と、先頭記録領域11aまたは最後尾記録領域11xに記録された測定データDM の測定時間が記録される測定時間記録領域13と、測定データ記録領域11における最後尾記録領域11xに測定データDM が記録されたか否かを示す上書き判別用データが記録される上書き判別用データ記録領域14とを少なくとも備えて、制御部3による記録制御に従って各種データが記録される。
【0022】
この場合、最新の測定データDM が記録された記録領域11nの次アドレスである記録領域11(n+1)は、本発明における特定用データ記録領域に相当し、この記録領域11(n+1)には、記録方向に対して1つ手前のアドレスである記録領域11nに最新の測定データDM が記録されている旨を示すターミネーションデータDT が記録される。したがって、最新測定データを記録した記録領域の次アドレスにターミネーションデータDT が記録されるため、測定データ記録領域11が最も効率的に利用される。なお、ターミネーションデータDT は、測定データDM に使用されることがなく、かつ明確に識別可能な特定のコードが用いられている。一方、アドレス記録用メモリ5は、最新に入力される測定信号SM に対応する測定データDM が記録される測定データ記録用メモリ4内のアドレスを記録するメモリであって、SRAMで構成され、そのアドレスデータが制御部3によって記録される。
【0023】
次に、温度記録装置1による温度の測定処理および温度データの記録処理について説明する。
【0024】
まず、保冷庫の所定場所にそれぞれ設置される各温度記録装置1に転送するための測定条件データDC をパソコン上で作成する。この場合、測定条件データDC は、温度記録装置1による温度の測定・記録の開始年月日時分秒を示す測定開始時刻データと、温度の測定間隔時間(時分秒)を示す測定間隔時間データとを少なくとも含んで構成される。一例として、1999年1月1日09時00分00秒から1時間おきに測定・記録を実行させる旨の内容の測定条件データDC を作成する。
【0025】
一方、温度記録装置1では、電源投入後、最初の測定条件データDC が転送された際には、制御部3が、まず、測定データ記録用メモリ4およびアドレス記録用メモリ5内の各種データを初期リセットする。次いで、制御部3は、測定条件データDC に従い、測定間隔時間データ(この例では、「1時間」)を測定間隔時間記録領域12に記録し、かつ最初の測定データDM を記録すべき測定データ記録領域11内の先頭記録領域11aのアドレスを示すアドレスデータDA をアドレス記録用メモリ5に記録する。この状態で、保冷庫内の所定場所に温度記録装置1を設置する。
【0026】
次いで、温度記録装置1では、測定開始時間に達したときに、測定部2が測定信号SM に基づいて測定データDM を生成して制御部3に出力する。これに伴い、制御部3が、アドレス記録用メモリ5から読み出したアドレスデータDA に従って測定データ記録領域11の先頭記録領域11aに測定データDM を記録すると共に、測定開始時間(この例では、「1月1日、9時0分」)に対応する測定時間データを先頭記録領域11aに記録された最初の測定データDM の測定時間として測定時間記録領域13に記録する。同時に、制御部3は、ターミネーションデータDT を記録領域11bに記録すると共に、次に測定される測定データDM を記録する記録領域11bのアドレスを示すアドレスデータDA をアドレス記録用メモリ5に上書き記録する。次いで、この測定・記録処理から1時間を経過した際に、制御部3は、アドレス記録用メモリ5内のアドレスデータDA に従って記録領域11bに測定データDM を記録すると共に、ターミネーションデータDT を記録領域11cに記録し、かつ、記録領域11cのアドレスを示すアドレスデータDA をアドレス記録用メモリ5に上書き記録する。
【0027】
この後、測定・記録処理を1時間おきに実行することにより、先頭記録領域11aから最後尾記録領域11xまで測定データDM ,DM ・・が記録される。この際には、制御部3は、測定データ記録領域11のすべてに測定データDM が記録された旨を示す上書き判別用データを上書き判別用データ記録領域14に記録すると共にターミネーションデータDT を記録領域11aに記録する。また、制御部3は、最後尾記録領域11xに記録した測定データDM の測定時間を測定時間記録領域13に上書き記録し、かつ、記録領域11aのアドレスを示すアドレスデータDA をアドレス記録用メモリ5に上書き記録する。なお、最後尾記録領域11xに測定データDM を記録する場合に限り、測定データ記録領域11とは別の記録領域に記録することもできる。
【0028】
続いて、1時間経過後に測定データDM が入力された際には、制御部3は、その測定データDM をアドレス記録用メモリ5内のアドレスデータDA に従い先頭記録領域11aに上書き記録すると共にターミネーションデータDT を記録領域11bに記録し、かつ、記録領域11bのアドレスを示すアドレスデータDA をアドレス記録用メモリ5に上書き記録する。
【0029】
これらの測定・記録処理を繰り返し行い、例えば記録領域11nまで測定データDM が上書き記録された状態では、測定データ記録用メモリ4内の記録領域11nには、最新の測定データDM が記録され、記録領域11(n+1)には、ターミネーションデータDT が記録され、測定時間記録領域13には、最後尾記録領域11x内の測定データDM が測定された測定時間が記録され、上書き判別用データ記録領域14には、上書き処理有りを示す上書き判別用データが記録され、かつ、アドレス記録用メモリ5には記録領域41(n+1)のアドレスを示すアドレスデータDA が記録される。
【0030】
一方、上記した記録状態において、パソコン側で測定データDM を収集する際には、パソコンから出力命令データDOPを温度記録装置1に転送する。また、駆動用電池6の電池電圧が作動可能電圧よりも低下した際には、温度記録装置1において、測定部2による温度測定処理、並びに制御部3による記録処理および出力データDO の出力が停止される。この場合には、駆動用電池6を入れ替えた後、パソコンから出力命令データDOPを温度記録装置1に転送する。これらの際には、温度記録装置1の制御部3は、パソコンに対して、測定データ記録用メモリ4における測定データ記録領域41内の測定データDM ,DM ・・、ターミネーションデータDT のアドレスデータ、測定間隔時間記録領域12内の測定間隔時間データ、測定時間記録領域13内の測定時間データ、および上書き判別用データ記録領域14内の上書き判別用データを出力データDO としてパソコンに出力する。
【0031】
一方、パソコン側では、まず、上書き判別用データを判別する。この際に、上書き処理無しを意味する上書き判別用データが記録されていたときには、パソコンは、先頭記録領域11aの測定データDM が最先測定データであって、ターミネーションデータDT の直前アドレスに記録されている測定データDM が最新測定データであると判別する。次いで、測定時間記録領域13内の測定時間データが先頭記録領域11a内の測定データDM に対応する測定時間のため、この測定時間データ、および測定間隔時間記録領域12内の測定間隔時間データに基づいて、各測定データDM にそれぞれ対応する各測定時間を再現する。
【0032】
逆に、上書き処理有りを意味する上書き判別用データが記録されていたときには、ターミネーションデータDT の次アドレス内の測定データDM が最も先に測定された最先測定データであって、かつ、測定時間記録領域13内の測定時間データが、最後尾記録領域11x内の測定データDM の測定時間に対応する。したがって、パソコンは、ターミネーションデータDT の次アドレスから最後尾記録領域11xまでの各測定データDM にそれぞれ対応する各測定時間を、測定時間記録領域13内の測定時間データおよび測定間隔時間記録領域12内の測定間隔時間データに基づいて演算する。具体的には、測定時間記録領域13内に時刻T1の測定時間データが記録され、かつ測定間隔時間記録領域12内に時間t1の測定間隔時間データが記録されている場合、最後尾記録領域11xからmaアドレス距離分先頭記録領域11a側のアドレス内の測定データDM に対応する測定時間は、時間t1に値maを乗算した時間を時刻T1から減算することにより演算される。
【0033】
一方、先頭記録領域11aから記録領域11nまでの間のアドレスに記録されている各測定データDM については、先頭記録領域11aからmbアドレス距離分記録領域11n側のアドレス内の測定データDM に対応する測定時間は、時間t1に値(mb+1)を乗算した時間を時刻T1に加算することにより演算される。以上の演算処理により、測定データ記録領域11に記録されているすべての測定データDM 、および対応する各測定時間が再現される。
【0034】
このように、温度記録装置1では、各測定データDM および対応する各測定時間を再現するのに必要な各種データが、EEP−ROMを用いた測定データ記録用メモリ4内にすべて記録されている。このため、駆動用電池6の電池電圧が低下した場合であっても、電源断に起因する測定データDM の消失を防止することができると共に、測定データ記録用メモリ4内に記録されている各種データを解析することにより、すべての測定データDM および対応する測定時間を確実かつ容易に再現することができる。また、温度記録装置1では、測定間隔時間記録領域12には、測定データ記録領域11が全体として1回記録される毎に測定時間データが上書き記録される。このため、測定データ記録領域全体として1度記録された後において測定データが上書き記録される毎に最先測定時間が更新される従来の温度記録装置31と比較して、同一アドレスへのデータ記録回数を激減することができる結果、測定データ記録用メモリ4の長寿命化、ひいては温度記録装置1の長寿命化を図ることができる。
【0035】
なお、本発明は、上記した本発明の実施の形態に示した構成に限定されない。例えば、本発明の実施の形態では、温度記録装置1を例に挙げて説明したが、本発明における記録装置は、湿度、風速、風向、電圧、電流、および各種の信号波形を測定する記録装置に対して適用することができる。また、本発明の実施の形態では、最後尾記録領域11xに測定データDM を記録した時点で上書き判別用データ記録領域14に上書き判別データを記録する例について説明したが、先頭記録領域11aに測定データDM を上書き記録した時点で上書き判別用データを記録することによっても、同様な再現処理ですべての測定データDM および対応する各測定時間を容易に再現することができる。さらに、上書き判別用データの上書き判別用データ記録領域14への記録、および測定時間記録領域13の上書き記録は、測定データDM を先頭記録領域11aに上書き記録する際に行うこともできる。かかる場合、測定時間記録領域13には、先頭記録領域11a内の測定データDM に対応する測定時間データが記録される。
【0036】
さらに、本発明の実施の形態では、記憶手段としてEEP−ROMを用いた例について説明したが、本発明における記憶手段はこれに限定されず、ハードディスク、MOディスクおよびフロッピーディスクなどの記録媒体を記憶手段として用いることができる。また、本発明の実施の形態では、パソコン上で作成して転送された測定条件データDC に基づいて温度測定を実行するように構成した例について説明したが、温度記録装置に測定条件設定用の設定キーを配設し、キー操作によって設定した測定条件データDC に基づいて、温度測定や出力データDO の出力を可能に構成することもできる。さらに、測定条件データDC 、出力命令データDOPおよび出力データDO のパソコンとの入出力方法は、本発明の実施の形態に示した光通信手段に限定されず、通信ケーブルや無線通信を介して入出力可能に構成することもできる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の記録装置によれば、電気的に書き換え可能な不揮発性の記憶手段に測定データを記録することにより、電源断に起因する測定データの消失を防止することができ、しかも、すべての測定データおよび対応する各測定時間を確実かつ容易に再現することができる。また、測定データ記録領域が全体として1回記録される毎に測定時間が測定時間記録領域に記録されるため、特定の記録領域のみに頻繁に上書き記録が行われることによる記憶手段の短命化が防止される結果、記憶手段の長寿命化、ひいては記録装置の長寿命化を図ることができる。
【0038】
また、請求項2記載の記録装置によれば、最新測定データ記録領域の次のアドレスを特定用データ記録領域として特定用データを記録することにより、測定データ記録領域を最も効率的に利用することができる。
【0039】
さらに、請求項3記載の記録装置によれば、EEP−ROMで記憶手段を構成したことにより、記録装置の小形化、記録・読出し処理の短時間化および消費電力の低減を図ることができる。
【0040】
また、請求項4記載の記録装置によれば、駆動用の電池を備えたことにより、携帯可能なロガーを構成することができ、しかも、電池電圧の低下に起因する測定データおよび対応する測定時間データの消失を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】温度記録装置1における測定データ記録用メモリ4のデータ構造の一例を示すデータ構造図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る温度記録装置1の構成を示すブロック図である。
【図3】従来の温度記録装置31の構成を示すブロック図である。
【図4】温度記録装置31における測定データ記録用メモリ34のデータ構造の一例を示すデータ構造図である。
【符号の説明】
1 温度記録装置
3 制御部
4 測定データ記録用メモリ
5 アドレス記録用メモリ
6 駆動用電池
11 測定データ記録領域
11a 先頭記録領域
11n,11(n+1) 記録領域
11x 最後尾記録領域
12 測定間隔時間記録領域
13 測定時間記録領域
14 上書き判別用データ記録領域
DM 測定データ
DT ターミネーションデータ
Claims (4)
- 所定間隔で測定された複数の測定データが記録される測定データ記録領域、前記測定データのそれぞれが測定された各測定時間を特定するための所定の測定時間が記録される測定時間記録領域、測定間隔時間が記録される測定間隔時間記録領域、前記測定データ記録領域内であって最新測定データが記録される最新測定データ記録領域に対してほぼ一定のアドレス距離を有する所定アドレスに規定され当該最新測定データ記録領域を特定するための特定用データが記録される特定用データ記録領域、および前記測定データについての上書き処理の有無を判別するための上書き判別用データが記録される上書き判別用データ記録領域から少なくとも構成され電気的に書き換え可能な不揮発性の記憶手段と、
前記測定データ記録領域における先頭記録領域から最後尾記録領域までの各記録領域にリングバッファ方式によって前記測定データを記録すると共に当該先頭記録領域に最初に記録した前記測定データの測定時間を前記測定時間記録領域に記録し、前記最新測定データを記録したときに前記特定用データ記録領域に前記特定用データを記録し、前記最後尾記録領域に前記最新測定データを記録したとき、および前記先頭記録領域に前記最新測定データを上書き記録したときのいずれか一方の時点において、前記上書き判別用データ記録領域に前記上書き判別用データを記録し、かつ、前記測定時間記録領域に当該最新測定データの測定時間を上書き記録する記録制御部とを備えていることを特徴とする記録装置。 - 前記記録制御部は、前記最新測定データ記録領域に対して記録方向側の次アドレスを前記特定用データ記録領域として前記特定用データを記録することを特徴とする請求項1記載の記録装置。
- 前記記憶手段は、EEP−ROMであることを特徴とする請求項1または2記載の記録装置。
- 駆動用の電池を備え、携帯可能に構成されたロガーであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31188299A JP4440391B2 (ja) | 1999-11-02 | 1999-11-02 | 記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP31188299A JP4440391B2 (ja) | 1999-11-02 | 1999-11-02 | 記録装置 |
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