JP4440046B2 - 金属製内壁枠、断熱内壁パネルの製造方法、及び内壁部の断熱・気密構造 - Google Patents

金属製内壁枠、断熱内壁パネルの製造方法、及び内壁部の断熱・気密構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4440046B2
JP4440046B2 JP2004253218A JP2004253218A JP4440046B2 JP 4440046 B2 JP4440046 B2 JP 4440046B2 JP 2004253218 A JP2004253218 A JP 2004253218A JP 2004253218 A JP2004253218 A JP 2004253218A JP 4440046 B2 JP4440046 B2 JP 4440046B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
heat insulating
wall
wall frame
vertical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004253218A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006070507A (ja
Inventor
美樹 小谷
晴男 埴淵
忠雄 東
博章 濱野
進 田中
和夫 中原
恒夫 嶽釜
俊一 森田
唯一 宍戸
章人 迫田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui House Ltd
Sumitomo Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sekisui House Ltd
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui House Ltd, Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sekisui House Ltd
Priority to JP2004253218A priority Critical patent/JP4440046B2/ja
Publication of JP2006070507A publication Critical patent/JP2006070507A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4440046B2 publication Critical patent/JP4440046B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)
  • Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)

Description

本発明は、住宅等の建築物の壁の断熱及び気密を行うために内壁部に設けられる断熱内壁パネルのフレームを構成する金属製内壁枠、断熱内壁パネルの製造方法、及び断熱内壁パネルを使用した内壁部の断熱・気密構造に関する。
従来の住宅等の建物の内壁部は、例えば図29に示すように、建物の内壁部において躯体柱として建てられた軸組み51、該軸組み51に固定された断熱内壁パネル52の屋内側面から取り付けられた内壁ボード(図示せず)等で構成されていた。断熱内壁パネル52は、例えば図30に示すように、左右一対の縦桟54とこれら縦桟54間に架設された複数の横桟55で構成される内壁枠56の裏面(屋外側に向けられる面)に断熱材58を固定し、内壁枠56の表面(屋内側に向けられる面)に防湿シート59を貼付してなるものである。縦桟54及び横桟55は木製であり、図示するように、縦桟54の側面を貫通して横桟55の端部へ釘57等の固定具を打ち込むことにより縦桟54の枠内側の面に横桟55の端部が接続固定される。断熱材58は、グラスウール、ロックウール等を用いたもので、内壁枠56との固定には、タッカー60、ビス(図示せず)等が用いられる。一方、防湿シート59には、アルミと合成樹脂とのラミネートシートが使用され、内壁枠56の表面全体に接着剤等を用いて貼付される(例えば、特許文献1参照。)。
前記内壁枠56は、木製のものであるが、特許文献2、3に開示されているように、鋼製の内壁枠も既に本件出願人によって開発提案されている。特許文献2、3に開示されている鋼製内壁枠は、横桟として、上下に溝形鋼を溝部が対向するように配置し、上下の溝形鋼の溝部間に角型中空鋼材からなる縦桟及び縦中桟を適宜間隔をおいて嵌め込み、横桟と該横桟内に挿入された複数の縦桟をビス等により固定して内壁枠を構成したものである。そのほか、特許文献4に開示されているような内壁枠も先行技術として提案されている。
特開2003−193592 特開平10−280584 特開2001−98700 特開平10−237986
従来の木製内壁枠の構成部材である縦桟54と横桟55は、前述したように、縦桟54の枠内側の面と横桟55の両端部が接続固定されることから、ビス、釘57等を縦桟54の枠外側の面から打ち込む必要がある。このため、図29に示したように、断熱内壁パネル52を並べて固定金具61により軸組み51に固定し、縦桟54の枠外側の面が隠れた後、内装工事や設計変更等の事情により内壁枠56に横桟55を追加して内壁枠56を補強等する必要が生じた場合には、折角取り付けた断熱内壁パネル56を軸組み51から取り外さなければないことから、施工能率を著しく低下させるという問題があった。
また、特許文献2乃至5に開示されている金属製内壁枠の場合は、縦桟、中縦桟等の端部が断面溝形の横桟の溝部に嵌まり込んでいることから、複数の断熱内壁パネルが並べて軸組みに固定された後、中縦桟等を追加してする必要が生じたときは、木製内壁枠の場合と同様に、断熱内壁パネルを軸組みから取り外す必要があり、更に、縦桟と横桟の接続を解体した後でなければ、中縦桟の追加工事をすることができないという問題があった。
又その他の問題として、従来の断熱内壁パネルを製造するに当たって、内壁枠の構造上、縦桟及び横桟の接続施工や内壁パネルへの断熱材の取り付けに多くの時間と労力を要していた。例えば、前述したように、断熱材はタッカやビス等にて内壁枠の裏面に固定されるが、内壁枠の材料の硬さの違いや作業者の技量の差によって、タッカやビス等の打ち込み深さが一定せず、誤ってタッカやビス等を深く打ち込んだ場合には、繊維系断熱材を被覆しているシートを破損させたり、期待する断熱効果が得られないおそれがあった。一方、シートを破損しないよう作業を慎重に行うと当該作業に長時間を要し、施工能率が低下するという問題が生じる。
更に又、従来、断熱内壁パネルを内壁部に並設する際に断熱内壁パネル同士の隙間に硬質の断熱気密材が使用されていたが、当該隙間は、断熱内壁パネルの建て込み誤差等によって必ずしも一定していないことから常に安定した断熱気密施工を施すことが容易ではなかった
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、断熱内壁パネルが軸組みに固定された後であっても、断熱内壁パネルを軸組みから取り外すことなく、横桟を容易且つ迅速に追加することができ、且つ、工場等において縦桟と横桟の接続作業の効率化を図ることもできる金属製内壁枠を提供すること、金属製内壁枠に効率良く断熱材を取り付けることを可能とする断熱内壁パネルの製造方法を提供すること、及び、断熱内壁パネルを使用した内壁部の断熱気密構造であって、容易且つ迅速な施工で安定した高レベルの断熱気密性能を実現する内壁部の断熱・気密構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の金属製内壁枠は、左右一対の金属製縦桟の間に複数の金属製横桟が架設されてなる金属製内壁枠であって、前記金属製縦桟同士の対向面の屋内側に前記金属製横桟の端部厚さに対応した溝深さの凹状溝が長手方向に沿って形成され、前記金属製横桟の両端部が前記金属製縦桟の凹状溝にそれぞれ固定されることにより、前記金属製横桟が前記金属製縦桟の間に架設されたことを特徴としている。
請求項2記載の金属製内壁枠は、請求項1記載の金属製内壁枠において、前記金属製縦桟は、中空状の部材からなり、その横断面の少なくとも一部が波状に形成されていることを特徴としている。
請求項3記載の金属製内壁枠は、請求項1又は2記載の金属製内壁枠において、前記金属製縦桟は、薄板が折曲加工された中空状の部材からなり、その長手方向に沿って前記薄板の縁部同士のかしめ線が形成されていることを特徴としている。
請求項4記載の断熱内壁パネルの製造方法は、金属製横桟の端部厚さに対応した溝深さの凹状溝が長手方向に沿って形成された2本の金属製縦桟を平行に且つ前記凹状溝同士を屋内向予定側で対向させて配置する第1工程と、平行に配置された前記2本の金属製縦桟の凹状溝に、金属製横桟を屋内向予定側から横架し、該横桟の両端部の前記凹状溝と重合する位置に、屋内向予定側から固定具を打ち込むことにより、前記2本の金属製縦桟の間に複数の前記金属製横桟を架設して金属製内壁枠を形成する第2工程と、前記金属製内壁枠の屋内向予定側面に防湿シートを貼り付ける第3工程と、前記金属製内壁枠の屋外向予定側面に断熱材を固定する第4工程と、を備えることを特徴としている。
請求項5記載の断熱内壁パネルの製造方法は、請求項4記載の断熱内壁パネルの製造方法において、前記断熱材の前記金属製内壁枠への固定は、基端部に前記断熱材を押える座板が設けられた一定長さの溶接ピンを屋向予定側から前記断熱材を貫通して前記金属製内壁枠に当接し、前記溶接ピンと前記金属製内壁枠の当接部をアークスタッド溶接することによって行われることを特徴としている。
請求項6記載の断熱内壁パネルの製造方法は、請求項5記載の断熱内壁パネルの製造方法において、前記座板は円盤状の樹脂材からなることを特徴としている。
請求項7記載の内壁部の断熱・気密構造は、左右一対の金属製縦桟の間に複数の金属製横桟が架設されてなる金属製内壁枠の屋内側面に防湿シートが貼付され、その屋外側面にシートに被覆された繊維系断熱材が固定された断熱内壁パネルが、複数並設された内壁部の断熱気密構造であって、前記シートに被覆された繊維系断熱材の両側部が前記金属製縦桟から枠外方へ突出して、隣接する前記断熱内壁パネルの金属製縦桟同士の隙間に介挿され、且つ、前記繊維系断熱材を被覆するシートの少なくとも前記金属製縦桟同士の隙間に介挿された部分が防湿性を有することを特徴としている。
請求項8記載の内壁部の断熱・気密構造は、左右一対の金属製縦桟の間に複数の金属製横桟が架設されてなる金属製内壁枠の屋内側面に防湿シートが貼付され、その屋外側面に断熱材が固定された断熱内壁パネルが、複数並設された内壁部の断熱気密構造であって、隣接する前記断熱内壁パネルの断熱材の両側部が互いに隙間無く突き合わされた状態で設けられ、且つ、隣接する前記断熱内壁パネルの金属製縦桟同士の隙間に、易変形材からなる断熱・気密材が隙間無く介挿されたことを特徴としている。前記断熱・気密材は、金属製縦桟同士の隙間に一体的に介挿されるものであってもよいし、隣接する金属製縦桟同士が対向する面に夫々貼り付けられた2分割型のものであってもよい。
なお、本発明に係る断熱内壁パネルの製造方法においては、内壁部に設置する際に屋内へ向けられる側を屋内向予定側といい、屋外へ向けられる側を屋外向予定側という。
請求項1記載の金属製内壁枠によれば、断熱内壁パネルを軸組み等の躯体に固定した後であっても、防湿シートを剥がすだけで容易且つ迅速に横桟の追加工事を行うことができる。また、縦桟の間に架設される横桟は、屋内側から横架され、同じく屋内側から固定具が打ち込まれることにより縦桟に固定することができるので、前記固定具の打ち込み作業を容易に行うことができる。また、簡易な設備で容易に自動化することが可能である。
横桟は、その端部厚さに対応した縦桟の凹状溝に固定されるので、屋内側において横桟と縦桟の継ぎ目に段差が生じない。これにより、屋内側から貼りつけられた防湿シートを損傷するおそれが少なくなり、高い気密性能を長年にわたって維持することができる。
また、内壁枠全体が金属製であることにより、躯体精度に影響されずに精度良く内壁枠の取り付け作業を行うことができる。さらに、金属製内壁枠の厚さは、同程度の強度を有する木製内壁枠と比べて格段に薄く設計することができるので、自立型の設計が可能となり、その分多くの断熱材を内壁部に充填でき、内壁部の更なる高断熱化を図ることができる。
請求項2記載の金属製内壁枠によれば、縦桟の横断面の少なくとも一部が波状になっているので、縦桟の曲げ強度が格段に向上する。
請求項3記載の金属製内壁枠によれば、縦桟の長手方向に沿ってかしめ線が形成されているので、縦桟の曲げ格段に強度が向上する。
請求項4記載の断熱内壁パネルの製造方法によれば、縦桟に対して一方の面(屋内向予定側面)から横桟を配置し、同じ一方の面から固定具を打ち込むことにより金属製内壁枠が作成されるので、従来と比べて横桟の架設作業の効率化が図られ、断熱内壁パネルの製造全体としても製造作業の効率化が図られる。
請求項5記載の断熱内壁パネルの製造方法によれば、一定長さの溶接ピンをアークスタッド溶接にて金属製内壁枠に溶着することにより、断熱材を金属製内壁枠へ固定するので、従来、断熱材をタッカやビスにより打ち込む際に問題となっていた打ち込み深さが一定せず断熱材を損傷するおそれがあるという問題が解消される。さらに、溶接ピンの金属製内壁枠への溶着は一瞬にして完了することから施工能率も格段に向上する。
請求項6記載の断熱内壁パネルの製造方法によれば、溶接ピンに円盤状の樹脂材からなる座板が設けられているので、断熱材を被覆するシートに対する押圧力を減少させ、該シートの損傷を防止することができる。
請求項7記載の内壁部の断熱・気密構造によれば、断熱内壁パネルを内壁部に設置する際に、繊維系断熱材の両側部を隣接する断熱内壁パネルの縦桟同士の隙間に介挿するだけで、当該隙間の断熱及び気密化を行うことができるので施工時間の短縮化が図られる。また、繊維系断熱材は容易に変形するものであるので、縦桟同士の隙間の隙間が設計寸法から多少外れていても、断熱内壁パネルの傾きや位置調節等をすることなく、縦桟同士の隙間を常時密閉することができ、容易且つ迅速な施工で安定した高レベルの断熱気密性能を確保することができる。
請求項8記載の内壁部の断熱・気密構造によれば、内壁部に設置された断熱内壁パネルの縦桟同士の隙間に容易に変形する断熱気密材が介挿されているので、縦桟同士の隙間が設計寸法から多少外れていても、断熱内壁パネルの傾きや位置調節等をすることなく、縦桟同士の隙間を常時密閉することができ、容易且つ迅速な施工で安定した高レベルの断熱気密性能を確保することができる。なお、前記断熱気密材を隣接する金属製縦桟同士の対向する面に夫々貼り付け、前記金属製縦桟同士の隙間を塞くものとして気密性を確保することもできる。
以下、本発明の実施の形態に係る金属製内壁枠、断熱内壁パネルの製造方法、及び内壁部の断熱・気密構造について図面に基づき説明する。
図1乃至図3に示すように、本発明の実施の形態に係る金属製内壁枠Aは、左右一対の金属製縦桟1(以下単に「縦桟1」という。)の間に複数の金属製横桟2(以下単に「横桟2」という。)が架設され、外形が略矩形となるように形成された金属製の枠体であって、前記縦桟1同士の対向面1aの屋内側に、前記横桟2の端部厚さに対応した溝深さの凹状溝3が長手方向に沿って形成され、前記横桟2の両端部が前記凹状溝3にそれぞれ固定されることにより、前記横桟2が2本の縦桟1の間に架設されたものである。前記縦桟1、横桟2の材質は、内壁枠として必要な強度を確保できる金属であれば特に限定されるものではないが、加工性、材料価格、汎用性等に優れた鋼製のものを使用することが好ましい。
図3に示すように、縦桟1には、薄板が折曲加工されて中空状に形成された部材が使用されている。縦桟1の横断面の屋外側面には、補強のために波状に形成された波状部1bが設けられている。波状部1bを形成する個所は縦桟1の屋外側面に限らず、何れの面に設けても良く、縦桟1の一部の面ではなく全面に設けてもよい。また、縦桟1の素材となった薄板の端部同士がかしめられてなるかしめ線1cが左右の縦桟1の枠外側の面に縦桟1の長手方向に沿って形成されている。該かしめ線1cも補強のために設けられており、断面の何れの個所に形成されていてもよい。なお、縦桟1の枠外側面の屋内側には、縦桟2を内壁部の軸組みに固定するための固定金具(不図示)を取り付けるための金具取付スペース1eが形成されている。
左右一対の縦桟1同士の対向面1aの屋内側に長手方向に沿って形成された凹状溝3は、屋内側に面して横桟2の端部側面が接合される横桟固定面3aと、横桟の端縁部が当接される横桟当接面3bとで形成されている。凹状溝3の溝深さと横桟2の端部厚さとは略同一であることから、凹状溝3に固定された横桟2の屋内側と縦桟1の屋内側面は略段差無く面一として連続している。これにより、金属製内壁枠Aの室内側面に貼り付けられる防湿シートの損傷防止が図られ、中年にわたって高い防湿性能を維持することができる。
横桟2には、図2の断面図によく現れているように、薄板鋼板等が略断面S字状に折曲加工され形成されたものが使用されている。横桟2の長さは、左右の縦桟1の凹状溝3の横桟当接面3a間の距離に対応している。横桟2の断面形状をより詳細に説明すると、横桟2は、縦桟1の凹状溝3の横桟固定面3aに接合される接合面2aと、該接合面2aの上縁及び下縁から屋内側へ直角に凹状溝3の溝深さ分立ち上がる第1水平部2b及び第2水平部2cと、第1水平部2bの屋内側縁端部から直角上方へ形成された開口下向のコ字溝部2dとからなる。前記第1水平部2bと前記第2水平部2cの立ち上がり幅、及び前記コ字溝部2dの厚さは、横桟2の厚さを形成している。また、前記コ字溝部2dの屋内側面2d’は防湿シートの貼り付け面となり、前記コ字溝部2dの屋外側面2d’’は、縦桟1の凹状溝3の横桟固定面3aに接合される。
縦桟1と横桟2を固定するに当たっては、縦桟の凹状溝3の横桟固定面3aに横桟2の両端部側面を配置し、屋内側から横桟2の両端部の接合面2aと縦桟1の凹状溝3とが重なる部分に、ビス等の固定具4を打ち込むことによって行われる。固定具4の長さは、図2に示すように、横桟2を凹状溝3へ打ち付けた状態でその先端が縦桟1の反対面から突き抜けない程度の長さとなっていることが好ましい。
なお、横桟2としては上記断面S字状のものを使用することが好ましいが、金属製のものであって横桟として必要な設計強度を有するものであれば、その他の断面形状を有する横桟を採用することも勿論可能である。例えば角型パイプ状のものを採用することも可能である。ただし、角型パイプ等を横桟として採用すると、縦桟1に固定するための固定具として、角型パイプの中空部を貫通する長いビスを使用する必要があることから、前記断面S字状の横桟2のような強固な締付力を期待することはできない。
使用する固定具4の種類としては、汎用のビスなど、種々のものを使用することができるが、好ましくは図4に示すような、先端部にキリ刃(ドリル)4aが形成され、リセス形状としてヘクサロビュラ穴が形成されたキリ刃付ビス4を使用する。これを使用することにより、施工能率を向上させることができる。すなわち、リセス形状がヘクサロビュラ穴型となっているため、十字穴リセスを有するビス等に比べて、ビス締め付け電動機のトルク伝達率が向上すう。また、ヘクサロビュラ穴型のキリ刃付ビス4は、作業時にビス締め付け電動機のビットから脱落し難くく、先端部がキリ刃になっているため、下穴作業を省略できる。
つぎに、上記鋼製内壁枠Aの一部に矩形の木製板材を設けた板材付金属製内壁枠A1について説明する。板材付金属製内壁枠A1は、内装設計の事情等に応じて内壁部に木製板材を設ける必要がある場合に適用される。図5及び図6に示すように、板材付金属製内壁枠A1は、金属製内壁枠Aの縦桟1の間に架設されている横桟2の一部、例えば上から1本目及び2本目の横桟2を設けず、その代わりに、横桟2と同じ長さを有する2本の横材2Aを前記木製板材Zの高さに対応する間隔をあけて平行に架設し、その屋内側面に木製板材Zを固定したものである。横材2Aとしては、例えば図示するように、断面コ字形部2Aaと断面コ字形部に一方の端縁から上方又は下方へ延設されたビス留め部2Abからなり、横桟2と同一の長さを有するものを使用することができる。木製板材Zとしては、横桟2と同じ長さを有する合板、非合板等が使用される。また、横材2Aの厚さと木製板材Zの厚さの和は、横桟の厚さ、つまり縦桟1の凹状溝3の溝深さに一致しており、取り付けられた木製板材Zの屋内側面と縦桟1の屋内側面とは、段差無く面一に連続している。これにより、金属製内壁枠A1の室内側面に貼り付けられる防湿シートの損傷防止が図られ、中年にわたって高い防湿性能を維持することができる。
木製板材Zと横材2Aの取り付け施工に当たっては、まず、木製板材Zの上縁及び下縁に沿って横材2Aの断面コ字形部2Aaの凸側面を重ね合わせ、横材2Aの断面コ字形部2Aaの溝側からビスTを打ち込んで固定する。そして、一体となった木製板材Zと2本の横材2Aを左右の縦桟1の凹状溝3の間に横架し、横材2Aの両端のビス留め部2Abと縦桟1の凹状溝3とが重合する個所に屋内側から固定具4を打ち込む。
なお、図7に示すように、鋼製内壁枠Aのその他の変形例A2として、横桟2の一部、例えば上から1本目及び2本目の横桟2を省略し、その代わりに、1個の断面略コの字形の幅広横材2Bに置換えた鋼製内壁枠A2を採用することも可能である。該幅広横材2Bは、横桟2と同じ長さを有し、横桟2同士の間隔と同程度の幅を有する。前記幅広横材2Bは、例えば図示するように、断面コ字形部2Baと断面コ字形部の両端縁から上方及び下方へ延設されたビス留め部2Bbからなる。縦桟1への取り付けに当たっては、これを左右の縦桟1の凹状溝3の間に横架し、幅広横材2Bの両端のビス留め部2Bbと縦桟1の凹状溝3とが重合する個所に屋内側から固定具4を打ち込む。
以上説明した、本発明の実施の形態に係る鋼製内壁枠A、A1、A2によれば、縦桟1の屋内側から横桟2、横材2A、幅広横材2B等が横架され、同じく屋内側から横桟2等を縦桟1へ固定するための固定具4が打ち込まれた構造となっていることから、鋼製内壁枠Aが建築現場で既に建築物の内壁の躯体に設置された後でも、鋼製内壁枠Aを軸組みから取り外すことを要せずに、横桟2横材2A、幅広横材2B等を事後的に屋内側から縦桟1間に容易に追加することができる。また、縦桟1同士の間に横桟2、横材2A、幅広横材2B等を架設する際に打ち込まれる固定具4は、鋼製内壁枠Aの枠面に対して直角に打ち込むことができるので、例えば鋼製内壁枠A等を水平な作業台等の上に載せて組み立てる際には、固定具4を下向きに打ち込むことが可能となり、簡単な設備で固定具4の打ち込み作業の自動化が可能となる。
次に、本発明の実施の形態に係る断熱内壁パネルの製造方法について説明する。なお、屋内へ向けて設置されることが予定されている側を屋内向予定側といい、屋外へ向けて内壁部に設置されることが予定されている側を屋外向予定側という。
本発明の実施の形態に係る断熱内壁パネルの製造方法は、横桟2の端部厚さに対応した溝深さの凹状溝3が長手方向に沿って形成された2本の金属製縦桟1を平行に且つ前記凹状溝3同士を屋内向予定側で対向させて配置する工程(第1工程)と、平行に配置された前記2本の金属製縦桟1(以下単に「縦桟1」という。)の凹状溝3に、金属製横桟2(以下単に「横桟2」という。)を屋内向予定側から横架して、該横桟2の両端部の前記凹状溝3と重合する位置に、屋内向予定側から固定具4を打ち込むことにより、前記2本の縦桟1の間に複数の横桟2を架設して金属製内壁枠Aを形成する工程(第2工程)と、前記金属製内壁枠Aの屋内向予定側面全体に防湿シート5を貼り付ける工程(第3工程)と、前記金属製内壁枠Aの屋外向予定側面全体に断熱材6を固定する工程(第4工程)とからなる。以下、更に詳細に説明する。
図8上に示すように、第1工程においては、架設される横桟2の端部厚さに対応した溝深さの凹状溝3が長手方向に沿って形成された2本の縦桟1を平行に、且つ、双方の縦桟1の凹状溝3同士を対向させて、例えば平らな作業台7の上などに配置する。
図8下に示すように、第2工程においては、平行に配置された2本の縦桟1のそれぞれの凹状溝3に、横桟2を屋内向予定側(図示するように作業台7上で組立作業を行う場合は上方から)横架して、該横桟2の接合面2a(図3参照)と縦桟1の凹状溝3が重合する位置に(屋内向予定側、図示するように作業台7上で組立作業を行う場合は上方から)固定具4を打ち込む。ここで、2本の縦桟1の間に架設する横桟2の本数及び横桟2同士の間隔は、設計上適宜定められたものに従う。前記固定具4としては、種々のビス、釘等を利用することが可能であるが、前記キリ刃付ビス4(図4参照)を使用することにより、下穴明け作業が省かれ作業能率を向上させることができる。また、図示するように作業台7上で組み立て作業を行う場合には、固定具4を下向きに打ち込むことができるので、作業者が固定具4を打ち込む際に、作業がし易く作業能率が向上する。また、固定具4を下向きに打ち込むことができるので、簡単な設備で固定具4の打ち込み作業を自動化することができる。
図9に示すように、第3工程においては、上記第1及び第2工程を経て製造された金属製内壁枠Aの屋内向予定側面に防湿シート5が貼り付けられる。防湿シート5は、アルミ、合成樹脂のラミネートフィルム等の防湿性を有する素材からなり、金属製内壁枠Aの外周形より若干大きく矩形状に裁断されたものが使用される。防湿シート5を金属製内壁枠Aへ貼り付けるための固着剤としては、貼り付けに失敗しても貼り直しが可能な粘着剤、つまり、貼り付け後においても作業者等によって防湿シート5の着脱が可能であり貼り直しできるものを使用することが好ましい。粘着剤の金属製内壁枠Aへの塗布は、種々の手段によって可能であるが、例えば、作業者による刷毛塗り、ローラ塗りのほか、均一且つ省人力にて粘着剤を塗布するためにロールコータ等の自動塗布装置を使用してもよい。図9においては、予め矩形に裁断された防湿シート5を貼り付ける様子を示しているが、ロール状に巻き付けられた防湿シートを金属製内壁枠A上に展開して貼り付けるようにしてもてもよい。
次いで、図10に示すように、金属製内壁枠Aの枠の四囲からはみ出た防湿シート5aの端部をカッター等の切断具を用いて切除する。従来、上記防湿シートとして全面に接着剤が塗布されたものが使用されていたため、防湿シート自体にリサイクル可能な素材が使用されていても、切除された防湿シートの断片はリサイクルすることができなかったが、本工程において切除された防湿シートの断片には、粘着剤が塗布されていないため、防湿シート5の素材としてリサイクル可能なものを使用すれば、切除された防湿シートの断片5aをリサイクルすることができる。
次に、金属製内壁枠Aの表裏を反転させて、防湿シート5が貼りつけられた屋内向予定側面を下方にした後、図11に示すように、第4工程を行う。該工程においては、まず、金属製内壁枠Aの屋外向予定側面の全面に亘って金属製内壁枠Aの枠外形に略一致した矩形の断熱材6を配置する。そして、基端部が拡径した溶接ピン9を断熱材6を貫通して金属製内壁枠Aに当接し、溶接ピン9の先端部と金属製内壁枠Aの当接部をアークスタッド溶接する。前記溶接ピン9の拡径した基端部には、円盤状の樹脂材からなる座板10が装着して設けられている。座板10は、断熱材6の表面に対する面圧を低減するので、特に断熱材6として繊維系の断熱材を使用する場合には、それを被覆しているシートの破損を防止する。溶接ピン9の先端部が金属製内壁枠Aに溶着されると、断熱材6は、厚さ方向が前記座板10と金属製内壁枠Aの間に断熱材6に挟持され、高さ方向には、断熱材6を貫通した溶接ピン9によって固定される。なお、金属製内壁枠Aに固定される前記断熱材6としては、一方面(屋内向予定側面)に防湿性を有し他方面(屋外向予定側面)に通気性を有する矩形袋状のシートで繊維系断熱材を被覆してなるものや後述する硬質断熱材などが使用される。
溶接ピン9の金属製内壁枠Aへの溶接施工は、例えば、図12に示すような、専用スタッドガン11と、電機エネルギーを蓄積するコンデンサを内部に備えた溶接機12と、アース端子13とからなるアークスタッド溶接機を用いて行われる。すなわち、図示するように、断熱材6を上面(屋外向予定側面)に配した金属製内壁枠Aの一部にアース端子13を接続した後、前記専用スタッドガン11の先端に溶接ピン9を取り付け、溶接ピン9の先端を断熱材8を貫通して金属製内壁枠Aの縦桟1に当接する。そして、専用スタッドガン11のスイッチ11aの操作により、溶接機12のコンデンサに蓄積された電気エネルギーを溶接ピン9の先端部に瞬間放電して金属製内壁枠Aの縦桟1と溶接ピン9とを溶着する。この作業は繰返し行われ、内壁枠1個当たり6〜10箇所の溶接ピン9が溶着され断熱内壁パネルBが完成する。なお、アークスタッド溶接の溶接時間は、約4/1000秒で行うことができるので、断熱材6の取り付け作業時間を大幅に短縮することができる。
なお、本実施の形態においては、金属製内壁枠Aの屋内向予定側面に防湿シート5を貼り付ける第3工程を先に行い、金属製内壁枠Aの屋外向予定側面に断熱材6を固定する第4工程をその後に行っているがこれらの工程の順序を入れ替えて、第4工程を第3工程を行う前に行うことも可能である。
次に、上記断熱内壁パネルBの変形例について説明する。変形例に係る断熱内壁パネルは、従来、断熱内壁パネルをトラック等により運搬する際に、運搬の際の揺れや振動によって荷姿が崩れるという問題を解決するためになされたものである。図13に示すように、従来、繊維系断熱材6を使用した断熱内壁パネルCをトラックの荷台15等に多数積み上げて運搬すると、運搬時の揺れや振動によって、断熱内壁パネルCが傾斜したり、荷崩れを生じることが頻繁にあった。
変形例に係る断熱内壁パネルは、繊維系の断熱材6を使用した前記断熱内壁パネルBにおいて、繊維系の断熱材6に代えて非繊維系の硬質断熱材14を使用したものである。硬質断熱材14としては、繊維系断熱材と比較して押圧力に対する撓み量が格段に少ないもの、例えば、ポリスチレン、フェノール樹脂等の合成樹脂の発泡体を採用することができる。図14に示すように、硬質断熱材14は、金属製内壁枠Aの外形寸法に略一致した大判硬質断熱材14Aと、左右の縦桟1の凹状溝3及び各2本の横桟2間に囲まれた矩形部位に略合致し横桟2と同じ厚さを有する複数の小判硬質断熱材14Bと、で構成される。或いは、図15の平面図に示すように、金属製内壁枠Aの外形寸法に略合致した大判硬質断熱材14Aと、左右の縦桟1及び各2本の横桟2間に囲まれた矩形部位に略合致し縦桟1と同じ厚さを有する複数の小判硬質断熱材14Cと、で構成することもできる。
図16に、前記硬質断熱材14A、14Bを取り付ける工程及び防湿シート5を貼り付ける工程を示す。すなわち、小判硬質断熱材14Bは、寸法上金属製内壁枠Aの屋外向予定側から嵌め込むことが困難であることから、金属製内壁枠Aに防湿シートを貼り付ける前に、屋内向予定側から縦桟1の凹状溝3及び各2本の横桟2で囲まれる部分に嵌めこまれる。小判硬質断熱材14Bがはめ込まれた後、屋内向予定側面に第3工程で説明したように防湿シート5の貼り付け施工が行われる。
そして、前記第4工程で説明したように、金属製内壁枠Aの屋外向予定側面に、前記大判硬質断熱材14Aを重ね合わせ、溶接ピン9を屋外向予定側から大判硬質断熱材14Aを貫通して金属製内壁枠Aに当接させ、溶接ピン9の先端部と金属製内壁枠Aとをアークスタッド溶接により溶着する。なお、断熱材が硬質のものであるので、縦桟1と大判硬質断熱材14Aとの接合面に粘着剤等を塗布して固定してもよい。また、大判硬質断熱材14Aの固定は、前記小判硬質断熱材14Bの嵌め込み施工及び防湿シート5の貼り付け施工を行う前に行うことも可能である。また、防湿シート5を先に取り付け、屋外向予定側から小判硬質断熱材14B、大判硬質断熱材14Aを取り付けてもよい。
図17に前記硬質断熱材14A、14Cを取り付ける工程を示す。すなわち、小判硬質断熱材14Cは、屋外向予定側から左右の縦桟(縦桟1同士の相対向する面の凹状溝3が形成されていない部分)1及び各2本の横桟2で囲まれる部分に嵌めこまれ、更に、金属製内壁枠Aの枠外形に略合致した矩形の大判硬質断熱材14Aを金属製内壁枠A及び該枠Aに嵌め込まれた小判硬質断熱材14Cの屋外向予定側面に重ね合わせる。そして、溶接ピン9の先端を屋外向予定側から大判硬質断熱材14Aを貫通して金属製内壁枠Aの縦桟1に当接させ、溶接ピン9の先端部と金属製内壁枠Aとをアークスタッド溶接により溶着する。なお、断熱材が硬質のものであるので、縦桟1と大判硬質断熱材14Aとの接合面に粘着剤等を塗布して固定してもよい。
図18に示すように、硬質断熱材14を使用して製造された断熱内壁パネルDは、トラックの荷台15等に積み重ねられ、金属製内壁枠Aの間に各々介在する断熱材(大判硬質断熱材14A)が、上方の金属製内壁枠Aの重量による押圧力を受けても、断熱材が硬質であるので、断熱材14Aの撓み量が繊維系断熱材6を使用した断熱内壁パネルB等と比較して極めて少なく、運搬中の揺れに対しても荷姿は安定して崩れ難い。これにより運搬により荷崩れを起こす心配が減少し、断熱内壁パネルの運搬作業の効率化が図られる。
なお、本発明の実施の形態においては、左右の縦桟1及び2本の横桟2で囲まれた部分に嵌合する断熱材についても硬質断熱材14B、14Cを使用することを前提として説明したが、かかる部分には運搬時の重量による押圧力が掛からないので、金属製内壁枠Aの屋外向予定側面に取り付ける断熱材のみを硬質のものとし、左右の縦桟1及び2本の横桟2で囲まれた部分に嵌合する断熱材については、繊維系の断熱材を使用するようにしてもよい。
次に、本発明の実施の形態に係る第1及び第2の内壁部の断熱・気密構造について説明する。本発明の実施の形態に係る第1の内壁部の断熱・気密構造は、図19に示すように、断熱内壁パネルB’が内壁部20に並べて設置されたときに、隣接する断熱内壁パネルB’の縦桟1同士の隙間部の断熱及び気密を行うものである。すなわち、前記隙間には、一方面(屋内向予定側面)に防湿性を有し他方面(屋外向予定側面)に通気性を有する矩形袋状のシートに被覆された繊維系断熱材6’の側部が隙間無く介挿されており、これにより縦桟1間の隙間の断熱及び気密化が行われる。なお、繊維系断熱材を被覆する前記シートは、少なくとも縦桟1間同士の隙間に介挿さる部分が防湿性を有するものであればよい。
前記内壁部の断熱・気密構造を構成する断熱内壁パネルB’の断熱材6’は、図19に示すように、その両側部が金属製内壁枠Aの縦桟1より枠外へ突出して隣接する縦桟1同士の隙間に介挿されたものである。したがって、断熱材6’の縦桟1から枠外への突出量は、当該断熱材6’の突出部分を縦桟1方へ折り曲げたときに少なくとも縦桟1の枠外側の面を覆う程度あればよい。なお、本発明の実施の形態に係る内壁部の断熱・気密構造を構成する金属製内壁枠は、前述した左右一対の金属製縦桟1の間に複数の金属製横桟2が架設された金属製の枠体であればよく、前述した金属製内壁枠Aのように凹状溝3等が縦桟1に形成され横桟2の両端部が凹状溝3に架設されてなるものに限定されない。
本発明の実施の形態に係る第2の内壁部の断熱・気密構造は、図20に示すように、断熱内壁パネルB’が内壁部20に並べて設置されたときに、その金属製内壁枠Aの底面21と床面22の隙間の断熱及び気密を行うための構造である。具体的には、断熱性及び気密性を有する易変形材、好ましくは更に弾力性を有する易変形材からなる、シート状の断熱・気密材23(以下「断熱・気密シート23」という。)が、前記隙間に隙間無く介挿されたことにより前記隙間の断熱及び気密を行う構造である。なお、本明細書及び特許請求の範囲においては、外部から押圧する物体に沿って容易に変形する部材を易変形材という。なお、易変形材としては、例えば発泡ポリエチレンなど樹脂の発泡材等を使用することができる。
以下、前記第1及び第2の内壁部の断熱・気密構造についての施工手順について説明する。
まず、断熱内壁パネルB’を内壁部20へ設置するに先立って、図22に示すように、断熱内壁パネルB’の底面27の両端部を形成する断面中空状の縦桟1の下端内部に、縦桟1の中空断面形状に対応した外形を有する断熱・気密材24(以下「縦桟用断熱・気密材24」という。)を嵌挿する。縦桟用断熱・気密材24は、断熱性及び気密性を有する易変形材、好ましくは更に弾力性を有する易変形材からなり、嵌挿時に縦桟1の内面形状に沿って密着するように、縦桟1の内面形状より若干大きい相似形サイズのものが使用される。弾力性を有する素材が使用された場合には、嵌挿後の縦桟用断熱・気密材24は、弾性復元力により、縦桟1の下端部が更に隙間無く密封される。
前記縦桟用断熱・気密材24の底部には、縦桟底金具25が貼り付けられている。縦桟底金具25は、縦桟用断熱・気密材24の底部に貼り付けられる略矩形の底板25aと該底板25aの屋外側縁部から互いに縦桟1の板厚分平行に隙間を形成しつつ直角に立ち上がる2枚のつば25b、25cとからなる。2枚のつば25b、25cは、縦桟用断熱・気密材24が縦桟1の下端内部に嵌挿されると、一方のつば25bが縦桟1の中に、他方のつば25cが縦桟1の外に係合する。
次いで、図21に示すように、断熱内壁パネルB’を構成する金属製内壁枠Aの底面27に前記断熱・気密シート23を粘着剤ないし接着剤などにより貼り付ける。なお、図面より明らかなように、前記底面27は、横桟2及び底板25aで形成されている。
次に、上記断熱内壁パネルB’を軸組み51に固定するための固定金具について説明する。
図23に示すように、固定金具30は、軸組み(図示せず)の間に挿通され軸組みを挟持する軸組み挟持部31と、断熱内壁パネルB’の縦桟1を挟持する縦桟挟持部32と、縦桟挟持部32と軸組み挟持部31とを接近離反可能に連結する締め付けボルト33とからなる。
軸組み挟持部31は、先端部に一の字状に拡幅した戻り防止部34aが形成され基端部に雄螺子が形成された軸組み貫通軸34と、該貫通軸34の基端部の雄螺子に貫通して、基端側からナット34bによって係合された基板35からなる。
縦桟挟持部32は、締め付けボルト33のボルト頭33aに着脱自在に係合される内壁枠押さえ板36と、前記締め付けボルト33を案内する角型パイプ37a及び該角型パイプ37aが貫通固定され縦桟1の屋外側面に係合される内壁枠裏当て板37bを備えるスペーサ37と、前記内壁枠裏当て板37と前記基板35との間に介入されたコイルスプリング38とからなる。
前記締め付けボルト33は、スペーサ37の角型パイプ37aを貫通して基盤35に形成された雌螺子にねじ込まれており、該締め付けボルト33を廻して締め付けることにより、締め付けボルトのボルト頭33aに係合された内壁枠押え板36が先端側へ移動するようになっている。
つぎに、前記固定金具30を用いて、前記断熱内壁パネルB’を軸組み51に固定する際の手順について説明する。
まず、図24に示すように、締め付けボルト33の先端に形成された戻り防止部3aの幅広方向を縦向きにして軸組51の隙間に貫通させ、締め付けボルト33を90°回転して戻り防止部3aの幅広方向を水平する。そして、締め付けボルト33の基端部のナット34bを締め付けることにより、戻り防止部3aと基板35とで軸組み51を挟んで固定する。
次に、図25に示すように、断熱内壁パネルB’を内壁部20の軸組み51間に配置し、断熱材6’の縦桟1から枠外左側へ突出した部分6’aを屋内側へ折り曲げつつ、固定金具30の内壁枠裏当て板37bの右側を断熱材6’と縦桟1の屋外側面の間に挿入する。また、図示しないが、隣に配置する断熱内壁パネルB’についても、同様に断熱材6’の縦桟1から枠外右側へ突出した部分を屋内側へ折り曲げつつ、固定金具30の内壁枠裏当て板37bの左側を断熱材6’と縦桟1の屋外側面の間に挿入する。このとき、固定金具30のコイルスプリング38の押圧力により、基板35と内壁枠裏当て板37bが最大限に離反され、軸組51と縦桟1の間のスペースが大きく確保されるので、断熱材6’を軸組51と縦桟1の間に充填し易くなっている。なお、前述のように、断熱材6’は溶接ピン9(図12参照)によって縦桟1に溶着されているので、前記内壁枠裏当て板37bの断熱材6’と縦桟1の間への挿入は溶接ピン9をかわして行う。
次に、内壁枠押さえ板36を締め付けボルト33のボルト頭部33a及び縦桟1の金具取付スペース1eに係合させて、締め付けボルト33をドライバ等の締め付け具39により締め付ける。締め付けは、スペーサ37の角型パイプ37aの先端が基板35に当接するまで行い、図26に示すように、断熱内壁パネルB’を軸組み51へ固定する。
そして最後に、図27に示すように、断熱内壁パネルB’と床面22とを固定する。すなわち、断熱内壁パネルB’の金属製内壁枠Aの縦桟1の下端部に嵌入された縦桟用断熱気密材24と一体になった底板25aに設けられたビス穴にビス41を打ち込んで縦桟1を床面22に固定し、さらに、アングル材42を金属製内壁枠Aの底部に配された横桟2の側面と床面22が直交する部位に配置し、アングル材42の各面に設けられたビス穴にビス41を打ち込んで、床面22と金属製内壁枠Aの底部に配された横桟2とを固定する。
以上説明した手順を経て軸組み51に固定並設された断熱内壁パネルB’の縦桟1同士の隙間、及び、縦桟1と軸組51の間には(図19参照)、断熱材6’が隙間無く充填された状態となっているので、該隙間を通過しようとする空気(湿気)の流れは繊維系断熱材を被覆している気密性を有するシートによって遮断され、なお且つ、繊維系断熱材によって熱の出入りも遮断される。そして、縦桟1同士の隙間にに介挿された断熱材6’は、外部からの押圧によって容易に変形し、弾力性を有するので、縦桟1の隙間に設計寸法上の誤差が多少生じても、断熱材6’が隙間の幅や偏りに応じて変形し、常に、縦桟1の隙間は断熱材6’によって隙間無く密封される。このように第1の内壁部の断熱気密構造によれば、従来縦桟1同士の隙間を密封するために変形し難い断熱・気密材が使用されていたことにより、施工上の誤差等が生じた場合に縦桟1間に隙間が生じ易いという問題が解決される。
上記第1の内壁部の断熱・気密構造においては、金属製内壁枠Aの縦桟1同士の隙間に、その金属製内壁枠Aの側部から枠外へ突出した断熱材6’を介挿することによって、空気及び熱の流れを遮断するものであるが、従来と同様に金属製内壁枠Aの枠形状に合致した断熱材6を使用して、図28に示すように、別途、縦桟1同士の隙間に断熱・気密材40を介挿してもよい。該断熱気密材40は、隣接する縦桟1同士の対向する面全体亘ってそれぞれ貼り付けられ、その素材には、他の断熱・気密材と同様に、易変形材(好ましくは、更に弾力性を有する易変形材)からなるものが使用される。例えば、発泡ポリエチレンなど樹脂の発泡材等を使用することができる。断熱気密材40の厚さ寸法は、金属製内壁枠Aが所定位置に配置されたときに、互いに押圧し合って隣接する縦桟1同士の隙間を完全に塞ぐ程度のものとなっている。なお、断熱気密材40の縦桟1同士の隙間への介挿は、予め金属製内壁枠Aの製造過程において、縦桟1の枠外側の側面に粘着剤等を使用して貼り付けておくか、断熱内壁パネルBを立て込む際に縦桟1間に挿入することによって行われる。
また、上記第2の内壁部の断熱・気密構造によれば、縦桟1を中空部材としたことにより問題となる縦桟1内部の空気(湿気)や熱の流れを完全に遮断することができ、これにより内壁部の更なる高気密化、高断熱化が簡単且つ確実な施工で実現される。
本発明は、例えば、住宅等の建築物の壁の断熱及び気密を行うために内壁部に設けられる内壁枠、断熱内壁パネルに適用することができる。また、本発明は、建築物の内壁部の高断熱化、高気密化を実現するするための断熱・気密構造として適用することができる。
本発明の実施の形態に係る金属製内壁枠を示した斜視図である。 図1のX−X部分断面図である。 図1のY−Y断面図 ヘクサロビュラ穴型のキリ刃付ビスを示した図である。 本発明の実施の形態に係る金属製内壁枠の変形例であって、木製板が縦桟間に架設された内壁枠を示した斜視図である。 図5のX−X部分断面図である。 本発明の実施の形態に係る金属製内壁枠の変形例であって、金属製の幅広横材が横桟に代えて縦桟間に架設された内壁枠を示した部分断面図である。 第1工程及び第2工程の施工内容を示した概略斜視図である。 第3工程の施工内容を示した概略斜視図である。 金属製内壁枠に防湿シートが貼りつけられた後、金属製内壁枠の四囲からはみ出した防湿シートの端部を切除する際の施工内容を示した概略斜視図である。 第4工程の施工内容を示した概略斜視図である。 アークスタッド溶接機を用いて金属製内壁枠に溶接ピンをアークスタッド溶接する様子を示した説明図である。 繊維系断熱材を使用した断熱内壁パネルをトラックの荷台に積み上げ、搬送時の揺れ等によって荷姿が崩れた状態を示した図である。 硬質断熱材を使用した断熱内壁パネルを示した平面図である。 硬質断熱材を使用した断熱内壁パネルを示した平面図である。 金属製内壁枠に硬質断熱材及び防湿シートを取り付ける状態を示した概略図である。 防湿シートが貼りつけられた金属製内壁枠に硬質断熱材を取り付ける状態を示した概略図である。 硬質断熱材を使用した断熱内壁パネルをトラックの荷台に積み上げた状態を示した図である。 断熱材の両側が金属製内壁枠Aの縦桟1より枠外へ突出したタイプの断熱内壁パネルを使用した内壁部の断熱・気密構造を示した平面図である。 断熱内壁パネルと床面の間の断熱・気密構造を示した側面図である。 金属製内壁枠の底面に断熱気密シートを貼り付ける状態を示した側面図である。 縦桟の下端内部に断熱気密材を嵌挿する様子を示した斜視図である。 断熱内壁パネルを軸組みに固定するための固定金具を示した斜視図である。 断熱内壁パネルを軸組みに固定するための固定金具を軸組み間に挿入する際の様子を示した説明図である。 断熱内壁パネルを軸組みに固定するための固定金具を使って断熱内壁パネルを軸組みに固定する様子を示した説明図である。 断熱内壁パネルを軸組みに固定するための固定金具を使って断熱内壁パネルが軸組みに固定された様子を示した説明図である。 内壁部に設置した断熱内壁パネルの底部を床面に固定した状態を示した斜視図である。 縦桟同士の隙間に断熱気密材が介挿されてなる内壁部の断熱・気密構造を示した平面図である。 従来例に係る内壁部における断熱気密構造を示した図である。 従来例に係る断熱内壁パネルを示した分解斜視図である。
符号の説明
A 金属製内壁枠
B、B’ 断熱内壁パネル
1 金属製縦桟
1a 対向面
1b 波状部
1c かしめ線
2 金属製横桟
3 凹状溝
4 固定具
5 防湿シート
6、6’ 断熱材
9 溶接ピン
10 円盤状座板
12 溶接機

Claims (8)

  1. 左右一対の金属製縦桟の間に複数の金属製横桟が架設されてなる金属製内壁枠であって、前記金属製縦桟同士の対向面の屋内側に前記金属製横桟の端部厚さに対応した溝深さの凹状溝が長手方向に沿って形成され、前記金属製横桟の両端部が前記金属製縦桟の凹状溝にそれぞれ固定されることにより、前記金属製横桟が前記金属製縦桟の間に架設されたことを特徴とする金属製内壁枠。
  2. 前記金属製縦桟は、中空状の部材からなり、その横断面の少なくとも一部が波状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の金属製内壁枠。
  3. 前記金属製縦桟は、薄板が折曲加工された中空状の部材からなり、その長手方向に沿って前記薄板の縁部同士のかしめ線が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の金属製内壁枠。
  4. 金属製横桟の端部厚さに対応した溝深さの凹状溝が長手方向に沿って形成された2本の金属製縦桟を平行に且つ前記凹状溝同士を屋内向予定側で対向させて配置する第1工程と、
    平行に配置された前記2本の金属製縦桟の凹状溝に、金属製横桟を屋内向予定側から横架し、該横桟の両端部の前記凹状溝と重合する位置に、屋内向予定側から固定具を打ち込むことにより、前記2本の金属製縦桟の間に複数の前記金属製横桟を架設して金属製内壁枠を形成する第2工程と、
    前記金属製内壁枠の屋内向予定側面に防湿シートを貼り付ける第3工程と、
    前記金属製内壁枠の屋外向予定側面に断熱材を固定する第4工程と、を備えることを特徴とする断熱内壁パネルの製造方法。
  5. 前記断熱材の前記金属製内壁枠への固定は、基端部に前記断熱材を押える座板が設けられた一定長さの溶接ピンを屋向予定側から前記断熱材を貫通して前記金属製内壁枠に当接し、前記溶接ピンと前記金属製内壁枠の当接部をアークスタッド溶接することによって行われることを特徴とする請求項4記載の断熱内壁パネルの製造方法。
  6. 前記座板は円盤状の樹脂材からなることを特徴とする請求項5記載の断熱内壁パネルの製造方法。
  7. 左右一対の金属製縦桟の間に複数の金属製横桟が架設されてなる金属製内壁枠の屋内側面に防湿シートが貼付され、その屋外側面にシートに被覆された繊維系断熱材が固定された断熱内壁パネルが、複数並設された内壁部の断熱気密構造であって、
    前記シートに被覆された繊維系断熱材の両側部が前記金属製縦桟から枠外方へ突出して、隣接する前記断熱内壁パネルの金属製縦桟同士の隙間に介挿され、且つ、前記繊維系断熱材を被覆するシートの少なくとも前記金属製縦桟同士の隙間に介挿された部分が防湿性を有することを特徴とする内壁部の断熱・気密構造。
  8. 左右一対の金属製縦桟の間に複数の金属製横桟が架設されてなる金属製内壁枠の屋内側面に防湿シートが貼付され、その屋外側面に断熱材が固定された断熱内壁パネルが、複数並設された内壁部の断熱気密構造であって、
    隣接する前記断熱内壁パネルの断熱材の両側部が互いに隙間無く突き合わされた状態で設けられ、且つ、隣接する前記断熱内壁パネルの金属製縦桟同士の隙間に、易変形材からなる断熱・気密材が隙間無く介挿されたことを特徴とする内壁部の断熱・気密構造。
JP2004253218A 2004-08-31 2004-08-31 金属製内壁枠、断熱内壁パネルの製造方法、及び内壁部の断熱・気密構造 Active JP4440046B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004253218A JP4440046B2 (ja) 2004-08-31 2004-08-31 金属製内壁枠、断熱内壁パネルの製造方法、及び内壁部の断熱・気密構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004253218A JP4440046B2 (ja) 2004-08-31 2004-08-31 金属製内壁枠、断熱内壁パネルの製造方法、及び内壁部の断熱・気密構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006070507A JP2006070507A (ja) 2006-03-16
JP4440046B2 true JP4440046B2 (ja) 2010-03-24

Family

ID=36151415

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004253218A Active JP4440046B2 (ja) 2004-08-31 2004-08-31 金属製内壁枠、断熱内壁パネルの製造方法、及び内壁部の断熱・気密構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4440046B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5710169B2 (ja) * 2010-07-29 2015-04-30 積水ハウス株式会社 壁構成部材の固定金具及び固定構造
CN110512753A (zh) * 2019-08-24 2019-11-29 吴祖荣 一种建筑外墙用复合保温板及其施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006070507A (ja) 2006-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6209284B1 (en) Asymmetric structural insulated panels for use in 2X stick construction
CA1262402A (en) Method and apparatus for panel edge coupling
US6698157B1 (en) Structural insulated panel building system
US6269608B1 (en) Structural insulated panels for use with 2X stick construction
JP4220984B2 (ja) 既存建物の補強構造および補強金具
US6510666B1 (en) Sheathing tie down
JP4440046B2 (ja) 金属製内壁枠、断熱内壁パネルの製造方法、及び内壁部の断熱・気密構造
US6178708B1 (en) Metal-faced angled spline for use with structural insulated panels
JP2004052279A (ja) パネル相互間の接合構造
JP4233673B2 (ja) 外装材用の取付金具、及び外装材の取付方法
JP3787140B2 (ja) 壁体の構造
JP3845344B2 (ja) 天井野縁と床梁の間の気密構造
JP4254934B2 (ja) 真空断熱材の取り付け構造
JP4928229B2 (ja) 基礎と柱の連結構造
WO2020262611A1 (ja) 断熱パネル
JP2001311239A (ja) 木質パネルどうしの接合方法
JP2001336248A (ja) 接合部を有する積層ダンボール構造パネルおよびその製造方法
KR20240072381A (ko) 주거용 컨테이너 및 그 시공방법
WO1998005830A1 (fr) Panneau d'isolation thermique/phonique pour plafond
JP2561588B2 (ja) 建物における間仕切りの施工方法
JPH083563Y2 (ja) パネル取り付け金具
JP2023117125A (ja) 建材パネルの施工方法
JP5255302B2 (ja) 建物のコーナ部構造
JP3575623B2 (ja) 建物の壁パネルおよびその取り付け方法
JPH1171834A (ja) 建築構造用部材および建築気密化方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070612

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091006

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100105

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100106

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4440046

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160115

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250