JP4439592B2 - レセプター及び前記レセプターを符号化する核酸分子 - Google Patents

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Description

本発明の主題
本発明は、プリン・ヌクレオチドよりもピリミジン・ヌクレオチド、好ましくはウリジン三リン酸を優先する新規のレセプター、前記レセプターを符号化する核酸分子、前記核酸分子を含むベクター、前記ベクターによって形質転換された細胞、前記レセプターに向けられる抗体、前記核酸分子に向けられる核酸プローブ、前記生成物を含む薬剤、及び本発明のレセプターまたは前記レセプターの核酸分子を発現させるヒト以外のトランスジェニック動物に係わる。
本発明は、リガンド結合の検出方法、発現の検出方法、薬剤のスクリーニング方法、前記レセプターと特異的に結合する分子、及び本発明のレセプターを利用する治療にも係わる。
発明の背景
1993年以来、いくつかのATPレセプターのクローニングが報告されている。最近の分類法に従えば、これらのP2ピュリナージック・レセプターは、2つの亜類型に分類することができる:即ち、Gタンパク質共役レセプター、またはP2Yレセプターと、内在性イオン・チャンネル活性を有するレセプターすなわちP2Xレセプターとに分類できる(参照文献2)。輸精管(参照文献3)及びファエクロモシトマPC12細胞(参照文献4)からそれぞれ全く異なる2つのラットP2Xレセプターのクローニングが行われた:両者は2つの推定膜貫通疎水性セグメントと、カリウム・チャンネルと考えられるイオン細孔モチーフとから成る特徴的なトポロジーを有する。P2Yレセプターに関しては、いずれもホスフォリパーゼCと共役結合している2つの亜類型が発表されている:(従来はP2Yと呼称されていた)P2Y1レセプターとしては、ニワトリ(参照文献5)、七面烏(参照文献6)、ウシ(参照文献7)、マウス及びラット(参照文献8)P2Y1レセプターが発表され;(従来はP2Uと呼称されていた)P2Y2レセプターとしては、マウス(参照文献9,10)、ラット(参照文献11)及びヒト(参照文献12)P2Y2レセプターが発表されている。また、ATPよりもADTを優先するP2Y3レセプターがニワトリの脳からクローニングされたが、その配列は未発表である(参照文献13)。さらにまた、活性化されたニワトリTリンパ球からクローニングされた6H1オーファン・レセプターは、P2Y1及びP2Y2レセプターとの高い相同性を示し、従って、P2Yファミリーに属することを示唆するものの、ヌクレオチドに対する反応性は未だ解明されていない(参照文献14)。
発明の要約
本発明は、プリン・ヌクレオチドよりもピリミジン・ヌクレオチド、好ましくはウリジン三リン酸を優先するレセプターを提供する。プリン・ヌクレオチドよりもピリミジン・ヌクレオチドを優先するレセプターとは、このレセプターにとって、ピリミジン・ヌクレオチドとプリン・ヌクレオチドの活性及び効力が等しくないことを意味する。即ち、本発明のレセプターは、これらのアゴニストの存在において、プリン・ヌクレオチドに対してよりも、これよりも低濃度のピリミジン・ヌクレオチド、好ましくはウリジン三リン酸に対して機能的反応(好ましくは三リン酸イノシトール(IP3)、ジアシルグリセロール(DAG)またはカルシウム・イオンの蓄積)を示すか、または、濃度が同じ場合、プリン・ヌクレオチドに対してよりもピリミジン・ヌクレオチドに対してより顕著な機能的反応を示す。
前記アゴニストの添加後におけるリン酸イノシトール(IP3)の蓄積については、詳しく後述する。
本発明のレセプターは、プリン・ヌクレオチドよりもピリミジン・ヌクレオチドを少なくとも2倍、好ましくは10〜100倍優先するという利点を有する。
本発明のレセプターの好ましい実施例は、アデニン・ヌクレオチドよりもウリジン三リン酸を優先することを特徴とする。
本発明のレセプターは、構造上はプリナージック・レセプター・ファミリー(P2Yファミリー)に属するが、機能的にはピリミジナージック・レセプター、好ましくはUTP−特異レセプターと考えられるレセプター、好ましくはGタンパク質共役レセプターである。
本発明の好ましい実施例では、レセプターがヒト・レセプターである。
前記レセプターは、図1の配列番号1に示すアミノ酸配列と60%以上の同一性を示すアミノ酸配列を有するP2Y4レセプターポリペプチドである。好ましくは、本発明のレセプターのアミノ酸配列は、少なくとも図1の配列番号1に示すアミノ酸配列またはその一部を有する。
アミノ酸配列の一部とは、本発明のP2Y4レセプターポリペプチドと同じ結合特性を有するペプチドまたはタンパク質(即ち、プリン・ヌクレオチドよりもピリミジン・ヌクレオチド、好ましくはUTPを優先することを特徴とするペプチドまたはタンパク質)を意味する。
本発明はまた、本発明のP2Y4レセプターポリペプチドを符号化するDNA分子またはRNA分子のような核酸分子にも係わる。
好ましい実施態様において、前記DNA分子は、cDNA分子またはゲノムDNA分子である。
好ましい実施態様において、前記核酸分子は、図1の配列番号1に示すDNA配列と60%以上の同一性を有する。
好ましい実施態様において、本発明の核酸分子は、少なくとも図1の配列番号1に示すDNA配列またはその一部である。“核酸配列の一部”とは、上記アミノ酸配列の少なくとも一部を符号化する核酸配列を意味する。
本発明は、本発明の核酸分子を含む細胞内発現用のベクターにも係わる。好ましい実施態様においては、前記ベクターが細胞中での発現に寄与し、前記細胞中に核酸分子を発現させるのに必要なレギュレーター因子を含み、前記レギュレーター因子が本発明の核酸配列と連係してその発現を可能にする。
好ましい実施態様においては、前記細胞をバクテリア細胞、イースト細胞、昆虫細胞及び哺乳動物細胞から成るグループから選択する。本発明のベクターは、プラスミドまたはウィルス、好ましくはバキュロウィルス、アデノウィルスまたはセミリキ森林熱ウィルスである。
プラスミドは、pcDNA3−P2Y4であればよい。
本発明は、本発明のベクターによって形質転換された(好ましくは哺乳動物細胞、例えば1321N1細胞)のような細胞にも係わる。前記細胞は、非ニューロン系細胞であることが好ましく、COS−7細胞、LM(tk−)細胞、NIH−3T3細胞または1321N1細胞から選択される。
本発明は、本発明のP2Y4レセプターポリペプチドを符号化する核酸分子配列に含まれる配列と高緊縮条件下で特異的にハイブリッド形成することができる少なくとも15個のヌクレオチドの、本発明の核酸分子を含む核酸プローブにも係わる。前記核酸プローブは、DNAまたはRNA分子であればよい。
本発明は、本発明のレセプターを符号化するmRNA分子と高緊縮条件下で特異的にハイブリッド形成することにより、mRNA分子の翻訳を阻止することができる配列を有するアンチセンス・オリゴヌクレオチド、または本発明のP2Y4レセプターポリペプチドを符号化するcDNA分子と高緊縮条件下で特異的にハイブリッド形成可能な配列を有するアンチセンス・オリゴヌクレオチドにも係わる。
前記アンチセンス・オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドまたはmRNAを不活性化する物質の化学的類似体を含むか、またはリボザイム活性を付与されたRNA分子中に含まれる。
本発明は、本発明のP2Y4レセプターポリペプチドと結合可能な抗体にも係わり、さらには、本発明のP2Y4レセプターポリペプチドUTPとの結合を競合阻害できる抗体にも係わる。
前記抗体は、モノクローナル抗体であることが好ましい。
本発明は、前記P2Y4レセプターポリペプチドのエピトープに向けられるモノクローナル抗体にも係わる。前記エピトープは、前記P2Y4レセプターポリペプチドを発現する細胞の表面に存在する。
本発明は、細胞膜を通過し、細胞中の前記P2Y4レセプターポリペプチドを符号化するmRNAと高緊縮条件下で特異的に結合してその翻訳を阻止することにより、前記P2Y4レセプターポリペプチドの活性を低下させるに充分な量の前記オリゴヌクレオチドを含む組成物にも係わる
前記組成物において、オリゴヌクレオチドは、mRNAを不活性化する物質、例えばリボザイムと共役結合していることが好ましい
前記組成物は、UTPが本発明のP2Y4レセプターポリペプチドと結合するのを阻害するに充分な量の前記抗体を含むことが好ましい
本発明は、リガンドが本発明のP2Y4レセプターポリペプチドと特異的に結合できるかどうかを判断する方法において、前記P2Y4レセプターポリペプチドを符号化する核酸分子を発現するベクタートランスフェクトされた細胞をリガンドと、該リガンドと前記レセプターとの結合を可能にする条件下で接触させ、前記P2Y4レセプターポリペプチドと特異的に結合しているリガンドの存在を検出することによって、リガンドが前記P2Y4レセプターポリペプチドと特異的に結合するかどうかを判断するステップを含む前記方法に係わる。
本発明は、リガンドが本発明のP2Y4レセプターポリペプチドと特異的に結合できるかどうかを判断する方法において、前記P2Y4レセプターポリペプチドを符号化する核酸分子を発現するベクタートランスフェクトされた細胞から細胞抽出物を作成し、細胞抽出物から膜成分を分離し、リガンドを、該リガンドと前記レセプターとの結合を可能にする条件下で膜成分と接触させ、前記レセプターと結合しているリガンドの存在を検出することによって、化合物が前記P2Y4レセプターポリペプチドと特異的に結合できるかどうかを判断するステップを含む前記方法に係わる。リガンドが既知でない場合に、前記方法を利用することが好ましい。
本発明は、リガンドが本発明のP2Y4レセプターポリペプチドのアゴニストであるかどうかを判断する方法において、前記P2Y4レセプターポリペプチドを符号化する核酸分子を発現するベクタートランスフェクトされた細胞を、該細胞からの機能的レセプター反応の活性化を可能にする条件下でリガンドと接触させ、生物学的定量法によって(好ましくは、培地の酸性化速度によって)レセプター活性の増大を検出することにより、リガンドがP2Y4レセプターポリペプチドのアゴニストであるかどうかを判断するステップを含む前記方法に係わる。
本発明は、リガンドが本発明のP2Y4レセプターポリペプチドのアゴニストであるかどうかを判断する方法において、前記P2Y4レセプターポリペプチドを符号化する核酸分子を発現するベクタートランスフェクトされた細胞から細胞抽出物を作成し、細胞抽出物から膜成分を分離し、機能的レセプターの反応活性化を可能にする条件下で膜成分をリガンドと接触させ、生物学的定量法によってレセプター活性の増大を検出することにより、リガンドがP2Y4レセプターポリペプチドのアゴニストであるかどうかを判断するステップを含む前記方法に係わる。
本発明は、リガンドが本発明のP2Y4レセプターポリペプチドのアンタゴニストであるかどうかを判断する方法において、前記P2Y4レセプターポリペプチドを符号化する核酸分子を発現するベクタートランスフェクトされた細胞を、既知のレセプター・アゴニストの存在において、かつ機能的レセプターの反応活性化を可能にする条件下でリガンドと接触させ、生物学的定量法によって(好ましくは、培地の酸性化速度によって)レセプター活性の低下を検出することにより、リガンドがP2Y4レセプターポリペプチドのアンタゴニストであるかどうかを判断するステップを含む前記方法に係わる。
本発明は、リガンドが本発明のP2Y4レセプターポリペプチドのアンタゴニストであるかどうかを判断する方法において、前記P2Y4レセプターポリペプチドを符号化する核酸分子を発現するベクタートランスフェクトされた細胞から細胞抽出物を作成し、細胞抽出物から膜成分を分離し、既知のレセプター・アゴニストの存在において、かつ機能的レセプターの反応活性化を可能にする条件下で膜成分をリガンドと接触させ、生物学的定量法によってレセプター活性の低下を検出することにより、リガンドがP2Y4レセプターポリペプチドのアンタゴニストであるかどうかを判断するステップを含む前記方法に係わる。
生物学的定量法が、細胞代謝の変化または2次メッセンジャー濃度の変化の測定であり、2次メッセンジャー濃度の変化の測定を、細胞内cAMP、細胞内リン酸イノシトール(IP3)、細胞内ジアシルグリセロール(DAG)濃度または細胞内カルシウム動態の測定によって行うことが好ましい。
前記方法に使用される細胞は、哺乳動物の非ニューロン系細胞、例えばCOS−7細胞、CHO細胞、LM(tk−)細胞、NIH−3T3細胞または1321N1であることが好ましい
例えば、前記アゴニストまたはアンタゴニストは、のう胞性繊維症の治療薬に使用することができ、本発明の方法は、のう胞性繊維症の治療に使用される新しい薬剤成分の発見に応用できる。
従って、上記方法は、本発明のレセプターと特異的に結合する薬剤成分を識別するためのスクリーニングに利用できる
本発明は、本発明のP2Y4レセプターポリペプチドの発現を、P2Y4レセプターポリペプチドを符号化するmRNAの存在を検出することによって検出する方法において、細胞から全RNAまたは全mRNAを得、得られたRNAまたはmRNAを高緊縮ハイブリッド形成条件下で、本発明の核酸プローブと接触させ、プローブとハイブリッド形成しているmRNAの存在を検出することにより、細胞によるレセプターの発現を検出するステップを含む前記方法にも係わる
本発明は、本発明のP2Y4レセプターポリペプチドの活性と関連する障害の素因を診断する方法において、
a)前記障害が認められる被験者の核酸分子を採取し;
b)前記核酸分子を制限酵素パネルで制限消化し;
c)得られた核酸フラグメントを、サイズドゲルを介して電気泳動分離し;
d)得られたゲルを、前記核酸分子と高緊縮条件下で特異的にハイブリッド形成可能な、かつ検出可能なマーカーで標識された核酸プローブと接触させ;
e)検出可能なマーカーで標識された前記核酸分子とハイブリッド形成することにより、前記障害が認められる被験者に特異的な固有のバンド・パターンを形成する標識バンドを検出し;
f)ステップa)〜e)によって診断用の核酸分子を調製し;
g)障害が認められる被験者の核酸分子に特異的な固有の、ステップe)において得られたバンド・パターンと、ステップf)において得られた診断用核酸分子に特異的な固有のバンド・パターンとを比較することにより、両パターンが同じか、または異なるかを判定し、もしパターンが同じなら障害の素因を診断する
ステップを含む前記方法にも係わる。
本発明は、本発明のP2Y4レセプターポリペプチドを調製する方法において、
a)核酸分子を発現させるのに必要なレギュレーター因子を含み、前記P2Y4レセプターポリペプチドを符号化する核酸分子と連係してその発現を可能にする発現ベクターを細胞中に構成し、前記細胞をバクテリア細胞、イースト細胞、昆虫細胞及び哺乳動物細胞から成るグループから選択し;
b)ステップa)のベクターを適当な宿主細胞に挿入し;
c)本発明のP2Y4レセプターポリペプチドの発現を可能にする条件下でステップb)の細胞をインキュベートし;
d)得られたP2Y4レセプターポリペプチドを回収し;
e)回収されたP2Y4レセプターポリペプチドを精製することにより、本発明の純粋レセプターを調製するステップ
を含む前記方法にも係わる。
【図面の簡単な説明】
図1の配列番号1は、本発明のヒトP2Y4レセプターのヌクレオチド及び推定されるアミノ酸配列を示す。膜を貫通していると考えられる領域にアンダーラインを付し、番号I〜VIIで示してある。すべてのP2Yレセプター間に保存される共通配列、及びP2Y2レセプターの第1細胞外ループにおけるRGD配列に対応する3つのアミノ酸(AHN)を太字で表わしてある。PKCによる、またはカルモジュリン依存プロテインキナーゼ及びPKCによる推定リン酸化部位を黒い正方形(■)及び中抜き円(○)でそれぞれ示す。
図2は、クローンP2Yレセプターと、Gタンパク質共役レセプター・ファミリーにおけるこれに最も近いレセプターとの構造的な関係を示す樹状図である。この樹状図は、GCGパッケージ(参照文献26)の多重配列アラインメント・プログラム・パイルアップ法を利用して作成したものである。各配列ごとに、最初の5つの膜貫通領域にまたがるセグメントを分析した。
図3は、P2Y4レセプター発現のノーザン・ブロット分析の結果を示す。ノーザン・ブロットは、ヒト胎盤からの全RNA15μgと、K562細胞及び2つの異なる胎盤からのポリ(A)+RNA 4μgを使用して実施した。プローブは、PCRによって増幅した(TM2からTM7)ヒトP2Y4遺伝子フラグメントである。
図4は、ヒトP2Y4レセプターを発現させる1321N1細胞におけるInsP3蓄積の経時的変化を示す。3Hイノシトール標識細胞を、10mM LiClが不在の条件下で(パネルA)またはその存在において(パネルB)、UTP(100μM)、UDP(100μM)及びATP(100μM)と共に、図示の時間にわたってインキュベートした。データは、三重実験点の平均を表わし、2つの独立した実験(パネルA,パネルB)の典型的データである。
図5は、1321N1がトランスフェクトされた細胞においてUTPにより誘発されるInsP3の蓄積に及ぼすATPの影響を示す。UTP10または100μMの存在において、30秒間(パネルA)及び20分間に現われるATPの濃縮作用曲線。UTP(10μM)の存在または不在において20分間(パネルC)に現われるATPの濃縮作用曲線。データは三重実験点の平均±S.D.を表わし、2つ(パネルA)、5つ(パネルB)または3つ(パネルC)の独立した実験の典型的データである。
図6は、1321N1がトランスフェクトされた細胞の3通りの異なるクローンにおけるInsP3の蓄積に対するUTP及びUDPの濃縮作用曲線を表わす。種々の濃度(0,0.1,1,3,10及び100μM)のUTP(●)及びUDP(■)の存在において細胞を30秒間または20分間インキュベートした。データは、1つの代表的な実験において得られた3つの実験点の平均±S.D.を表わす。EC50値は、カーブ・フィッティング(シグマ・プロット:バージョン2.0)によって求めた。
図7は、1321N1がトランスフェクトされた細胞におけるInsP3生成に対する種々のヌクレオチドの影響を表わす。同じ濃度100μMのUTP,UDP,5BrUTP,dUTP,ITP,AP3A,AP4A,AP5A及びAP6Aと共に、またはアゴニストなしで(対照)、細胞を30秒間または20分間にわたってインキュベートした。データは、3つの実験点の平均±S.D.を表わし、3通りのそれぞれ独立の実験の結果である。EC50値は、カーブ・フィッティング(シグマ・プロット:バージョン20)によって求めた。
図8は、ヒトP2Y4レセプターを発現する1321N1細胞におけるInsP3蓄積に対する種々のヌクレオチドの濃縮作用曲線を表わす。種々の濃度のUTP,UDP,dUTP,5BrUTP,ITP及びATPの存在において、20分間にわたって1321N1細胞をインキュベートした。データは、2つの実験のうち代表的な実験で得られた重複実験点の平均±最大最小差である。
図9は、1321N1がトランスフェクトされた細胞においてUTPによって誘発されるInsP3生成に対する種々のP2アンタゴニストの作用を表わす。濃度100μMのスラミン、リアクティブ・ブルー2及びPPADSの存在において、かつ濃度の異なる(0.2及び10μM)UTPの存在において、20分間にわたって細胞をインキュベートした。データは、三重実験点の平均±S.D.を表わし、2つの独立した実験の典型的データである。
図10は、1321N1がトランスフェクトされた細胞におけるInsP3のUTP刺激に対するPPADSの影響を表わす。PPADS(100μM)の存在において、または不在において20分間にわたって細胞に種々の濃度のUTPを作用させた。データは、2つの実験のうちの代表的な実験で得られた三重実験点の平均±S.D.である。
図11は、ヒトP2Y4レセプターを発現する1321N1細胞におけるUTP誘発によるInsP3蓄積に及ぼす百日咳毒素の影響を表わす。20ng/mlの百日咳毒素の存在または不在において、18時間にわたって細胞を予備インキュベートした。次いで、UTP100μMの存在または不在において、かつ百日咳毒素(20ng/ml)の存在または不在において、30秒間、5分間または20分間にわたり、細胞をインキュベートした。データは、三重実験点の平均±S.D.を表わし、2つの独立した実験の典型データである。
発明の詳細な説明
実験方法
1.材料
トリプシンをFlow Laboratories(ビオッギオ、スイス)から、培地,試薬,G418,ウシ胎児血清(FCS),制限酵素及びTaqポリメラーゼをGIBCO BRL(グランド・アイランド、ニューヨーク州)からそれぞれ購入した。放射性製品ミオ−D−[2−3H]イノシトール(17.7Ci/mmol)及び[a32P]ATP(800Ci/mmol)をAmersham(ゲント、ベルギー)から購入した。Dowex AG1X8(ギ酸塩型)をBio−Rad Laboratories(リッチモンド、カリフォルニア州)から購入した。UTP,UDP,ATP,ADP,カルバコール,LiCl及びアピラーゼ・グレードVIIは、Sigma Chemical Co.(セント・ルイス、ミズーリ4州)から得た。2MeSATPは、Research Biochemicals Inc.(ナティック、マサチューセッツ州)から得た。pcDNA3は、Invitrogen(サン・ディエゴ、カリフォルニア州)によって開発された発現ベクターである。
2.クローニング及び配列決定
マウスP2Y2とニワトリP2Y1レセプター配列の間の最良の保存セグメントに基づいて、縮重オリゴヌクレオチド・プライマーを合成した。これらのプライマーは、ヒト・ゲノムDNAから出発する低緊縮PCR法によって新規レセプター遺伝子フラグメントを増幅するのに利用した。増幅の条件は、93℃で1分間、50℃で2分間、72℃で3分間;35サイクルである。P2レセプター遺伝子フラグメントと適合するサイズのPCR生成物を、M13mp18及びM13mp19中でサブクローニングし、サンガー・ジデオキシ・ヌクレオチド鎖終結法によって配列決定した。サブクローニングの結果得られた、P2レセプターと類似性を有するクローンの1つをランダム・プライマーで標識し、λシャロン4aベクター中に構成されるヒト・ゲノムDNAライブラリーをスクリーニングするのに利用した。6×SSC(1×SSC:0.15M NaCl,0.015Mクエン酸ナトリウム)及び40%ホルムアミド中で42℃,14時間にわたってハイブリッド形成させ、0.1×SSC,0.1%SDS,65℃の条件で最終洗浄した。プローブとの顕著なハイブリッド形成を示すいくつかのクローンについて、λファージ(参照文献15)を調製した。制限マップ及びサザーン・ブロッティング分析により、1.4kb NheI−EcoRVフラグメントを分離し、該フラグメントを、pBluescript SK+ベクター(Stratagene)にサブクローニングした。M13mp18及びM13mp19中でオーバーラップするフラグメントをサブクローニングした後、双方の鎖に、新レセプターを符号化する配列の完全な配列が得られた。
3.細胞培着及びトランスフェクション
P2Y4レセプターを符号化する配列を、pcDNA3発現ベクターのHindIII及びEcoRV部位間でサブクローニングすることにより、ヌクレオチドに反応せず、ピュリナージック・レセプターを発現するためにすでに使用されている細胞系である1321N1ヒト・星状膠細胞腫細胞にトランスフェクトした(参照文献6、12)。後述するリン酸カルシウム沈殿法(参照文献16)を利用して、細胞に組換えpcDNA3プラスミド(pcDNA3−P2P4)をトランスフェクトした。pcDNA3ベクターだけ、またはP2Y4レセプター符号化配列を含むベクターの存在において、6時間にわたって37℃で1321N1細胞をインキュベートし、次いで洗浄し、培地(10%FCS,100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシン及び2.5μg/mlアムフォテリシンBをDulbeccoの改良イーグル培地(DMEM)に混入したもの)中で培養した。トランスフェクションの2日後、G418(400μg/ml)による選択を開始した。ヌクレオチドに応答して高いIP刺激係数を示すクローンを選択するため、限界希釈によって、トランスフェクト1321N1細胞のプールから個々のクローンを分離した。種々のクローンを400μg/mlのG418を含有する培地中に保存した。
4.リン酸イノシトール(IP)測定
5%ウシ胎盤血清、100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシン、2.5μg/mlアムフォテリシンB及び400μg/mlG418を含有するイノシトール抜きのDMEM(Dulbeccoの改良イーグル培地)中で24時間にわたり、10μCi/mlの[3H]イノシトールで1321N1細胞を標識した。(124mM NaCl,5mM KCl,1.25mM MgSO4,1.45mM CaCl2,25mMヘペス(pH7.4)及び8mMグルコース)から成るKRH(クレブス−リンガー・ヘペス)緩衝液で細胞を2回洗浄し、この培地中で30分間にわたってインキュベートした。LiCl(10mM)の存在においてアゴニストを添加し、氷冷3%過塩素酸溶液を添加することによって、30秒、5分後または20分後にインキュベーションを停止した。経時的変化を観察するため、アゴニストを添加する5分前にLiCl(10mM)を添加し、インキュベーションの停止時間に変化を持たせた。試験に際しては、標識時間中及びアゴニストによる刺激時間中の18時間にわたって百日咳毒素(20ng/ml)を添加した。リン酸イノシトールを抽出し、上述のダウエックス・カラム(参照文献17)によるクロマトグラフィーによってInsP3を分離した。
5.放射性リガンド結合測定
25〜50μgのタンパク質及び0.5nMの放射性リガンドを含有するTris−HCl(50mM,pH7.5)、最終容積0.5mlのEDTA 1mM中で細胞膜との[α32P]UTPの結合を測定した(参照文献27)。測定は30℃で5分間にわたって実施した。4mlの氷冷Tris−HCl(50mM,pH7.5)を添加するとともに、ワットマンGF/Bフィルターにより減圧下に急速な濾過を行うことによって、インキュベーションを停止した。次いで、2mlの同じ氷冷Tris−HCl緩衝液でフィルターを3回洗浄した。フィルターをシンチレーション混合液中に1晩インキュベートしたのち、液体シンチレーション・カウンティングによって放射能を定量した。
6.ノーザン・ブロット及びサザン・ブロット分析
グアニジニウム・チオシアネート−セシウム・クロライドを使用して種々の組織及びヒト細胞系から全及びポリ(A)+RNAを調製し(参照文献15)、グリオキサルによって変性させ、pH7.0の10mMリン酸塩緩衝液中の1%のアガロース・ゲルでの電気泳動によって分別した。λシャロン4aクローンから調製されたDNA試料を制限酵素で消化した。ノーザン及びサザン・ブロットを作成し(参照文献15)、80℃で90分間焼いた。膜成分を少なくとも4時間にわたって予備ハイブリッド形成させ、スクリーニング用と同じプローブを使用して、ノーザン・ブロットの場合は50%の、サザン・ブロットの場合には40%のホルムアミドを含有する溶液中で、42℃の温度において1晩ハイブリッド形成させた。室温の2×SSC中で15分間にフィルターを2回洗浄し、さらに60℃の0.2×SSC中で30分間に2回洗浄したのち、強調スクリーンの存在において5日間(ノーザン・ブロット)または1時間(サザン・ブロット)にわたって−70℃の温度に露出させた。
結果
1.クローニング及び配列決定
新規亜類型のP2レセプターを分離するため、ニワトリ脳P2Y1(参照文献5)及びマウス神経芽腫P2Y2(参照文献9)レセプターの公知配列中の最良保存セグメントに基づいて、一連の縮重オリゴヌクレオチド・プライマーを合成した。これらのプライマーを後述のヒト・ゲノムDNAにおける低緊縮PCRに使用した(参照文献18)。いくつかの組合わせは、P2レセプターに期待されるサイズと適応するサイズの不連続バンドを発生させた。例えば、第2トランスメンブラン部位に対応するプライマー[5′−CAGATCTAGATA(CT)ATGTT(CT)(AC)A(CT)(CT)T(ACGT)GC−3′]及び第7トランスメンブラン部位に対応するプライマー[5′−TCTTAAGCTTGG(AG)TC(ACGT)A(CG)(AG)CA(AG)CT(AG)TT−3′]は、712bpフラグメントを増幅した。配列決定後に得られた部分配列をペプチド配列に翻訳し、Gタンパク質共役レセプター配列を含む局部データバンクと比較した。これらPCR生成物から得られるクローンの大部分は、マウスP2Y2レセプターとは58%の相同性を、ニワトリP2Y1レセプター部分配列とは42%の相同性を有する新規レセプターの一部を符号化した。さらにまた、いくつかのクローンは、ニワトリP2Y1レセプターと87%の相同性を有するペプチド配列を符号化したから、ヒトP2Y1遺伝子のフラグメントを表わすと考えられる。
新規レセプターの部分配列を、ヒト・ゲノムDNAライブラリーをスクリーニングするためのプローブとして利用した。高緊縮条件においてプローブと顕著なハイブリッド形成を行ういくつかのクローンが得られ、これを精製した。クローンの挿入断片は、12〜17kbであり、制限分析の結果、すべてのクローンが単一の座に属することが判明した。1.4kb NheI−EcoRVフラグメントの完全配列が得られ、イントロンを欠く1095bpの読取り枠が識別された。図1の配列番号1に示す配列において、推定貫通領域にはアンダーラインを付し、I〜VIIの番号を添えてある。符号化タンパク質の予想分子量は、36.5kDaである。この分子量は、生体内で変化しないと考えられる。なぜなら、想定される外面部位にN−グリコシル化共通配列が存在しないからである。ヒトP2Y2レセプターとは対照的に、推定される第1細胞外ループには、RGDモチーフすなわちインテグリン結合共通配列が存在しない。P2Y2レセプターの第1細胞外ループ中のRGD配列に対応する3個のアミノ酸(AHN)を、図1に太字で示した。第3細胞内ループ及びレセプターのカルボキシ末端部には、プロテインキナーゼC(PKC)またはカルモジュリン依存プロテインキナーゼによってリン酸化される部位が識別された。PKCまたはカルモジュリン依存プロテインキナーゼとPKCによる推定リン酸化部位のそれぞれを図1に塗り潰した正方形と中抜きの円とで示した。ATP及びUTPによるP2Y2レセプター活性化に関与すると報告されている(参照文献1)4個の正帯電アミノ酸が、P2Y4配列中に保存されている:即ち、His262,Arg265,Lys289及びArg292(図1)。P2Y4アミノ酸配列をニワトリP2Y1及びマウスP2Y2アミノ酸配列と比較するとともに、Gタンパク質共役レセプター・ファミリー中の隣接配列とも比較した(図2)。作図にはGCGパッケージの多重配列整列プログラム・パイルアップ(参照文献26)を利用した。それぞれの配列ごとに、最初から数えて5つの推定膜貫通域を分析の対象とした。構造上の観点から、新しくクローニングされたレセプターが、ニワトリP2Y1レセプター(35%)よりもヒトP2Y2レセプターに近いことは明白である(完全配列間の同一性は51%)。
2.P2Y4レセプターの組織分布
P2Y4転写配列の組織分布を、ノーザン・ブロッティングによって観察した。種々のラット組織(心臓、脳、肝臓、精巣及び腎臓)を、低緊縮のヒト・プローブを使用して試験したが、ハイブリッド形成信号は得られなかった。次に列挙するヒト細胞系からP2Y4転写配列を検出することはできなかった:K562白血病細胞(図3)、HL−60白血病細胞及びSH−SY5Yヒト神経芽腫細胞。ヒト胎盤からの全RNA15μgとK562細胞及び2つの異なるヒト胎盤からのポリ(A)+RNA4μgを使用してノーザン・ブロット分析を実施した。プローブは、PCRによって(TM2からTM7に)増幅されたヒトP2Y4遺伝子フラグメントであった。この試験では、ヒト胎盤に1.8kbmRNAに相当する強い信号が観察された(図3)。
3.1321N1細胞における新規P2レセプターの機能発現
1321N1細胞にpcDNA3−P2Y4構造をトランスフェクトしたのち、抗G418クローンのプールについて、ATP及びUTPに対するこれらクローンの機能的反応(IP3蓄積)を試験した。どちらのヌクレオチドもP2Y4レセプターのアゴニストであることは判明したが、UTPに対する反応の方が強かった。次いで約20個のトランスフェクトされたクローンを分離し、UTPに対するその反応を試験した。UTPに反応して最高のIP蓄積係数を示すクローンを選択し、以後のすべての実験に使用した。P2Y4レセプターの機能を特徴付けするため、10mM LiClの存在においてアゴニストと共に20分間インキュベートしたのち、InsP3蓄積を測定した。UTPに対する反応は2段階に分かれ、30秒後にピークに達し、以後は低い刺激が持続した(図4A)。ATPの場合には、第2段階だけが検出可能であった:即ち、1分間の刺激後に初めて効果が現われ、少なくとも20分間は安定であった(図4A及び4B)。UTPについては、UDPによる刺激は2段階であったが、やや遅れて現われた(図4A及び4B)。LiClの介在は、UTPまたはUDPによる初期ピークにほとんど影響しなかったが、続くプラトー段階を著しく強めた(図4B)。
20分間のインキュベーション後に観察されたATPの最大効果は、UTPの約27±9%(10回の実験の平均±S.D.)であった。ATPがUTP反応に拮抗できることを立証するため、ATPだけと、またはUTPと組合わせて1321N1細胞をインキュベートした。図5から明らかなように、高濃度(500μM以上)では、30秒後でも20分後でもATPはUTPの作用を抑止できた。30秒後では、UTP 10μMに対する反応がATP2mMによって完全に拮抗された。このことは、この時点では、ATPはヒトP2Y4レセプターに対して全く作用しないことを意味する(パネルA)。20分後の時点では、2mM ATPの存在において、UTPとATPの作用差に相当するUTP作用(10μM)の62±11%が抑止された(5つの独立した実験の平均±S.D.)(パネルB及びC)。UTPの濃度が増大すると、ATPの濃縮抑制曲線が右に移動したが、このことは、抑制作用の競合性を示唆するものである(パネルA及びB)。他方、低濃度(30〜300μM)においては、ATPがUTPに対する反応を29%だけ強めた(12〜47%、4つの実験の平均)(パネルB)。それ自体は全く作用せず、UTPの作用を抑止しなかったADPも上記UTPに対する反応を強めた:即ち、ADP(100μM)の存在において、UTP(10μM)による刺激は、UTPだけによる刺激(データは示さないが)の158±15%(3つの独立した実験の平均)であった。ただし、ATP及びADPによるこの強調作用は、特異的なものではない。事実、1321N1細胞に内因的に発現するムスカリン・レセプターによって仲介されるカルバコール(参照文献6)の作用も、これらのヌクレオチドの存在において増強された。組換えP2Y4−pcDNA3プラスミドまたはベクターだけをトランスフェクトされた細胞でも、AMP及びアデノシンをトランスフェクトされた細胞でも、同様の所見が得られた(ただしデータは掲示しない)。
発明者等は、InsP3生成に関与するUTP及びUDPの濃縮作用曲線を、いくつかのトランスフェクトされた細胞を対象に比較した。この比較は、30秒後と20分後の2つの時点で実施した(図6)。クローン11(薬理学的特徴付けのため選択された1321N1をトランスフェクトされた細胞のクローン)に対して実施した一連の実験において、20分間インキュベートした時点でUTPはUDPよりも10倍以上強力であり、この差は他の2つのクローンにおいても観察された(図6)。UTP及びUDPに対するEC50値は、クローン2では0.3±0.1μM及び3.3±0.6μM、クローン11では2.4±0.1μM及び19.8±4.8μM、クローン21では0.3±0.1μM及び3.2±0.8μMであった(2つの独立した実験の平均±S.D.)。30秒間のインキュベーションでは曲線が明らかに右へ移動したから、EC50値の測定は不可能であったが、両アゴニストの作用力の差は歴然としている(図6)。クローン2,11及び21を含むいくつかのクローンの結合性向を[α32P]UTPで試験したが、(データは掲示しないが)ベクターだけをトランスフェクトされた細胞と比較して特異な結合増強は観察されなかった。
図6で観察される時間差にかんがみ、ヌクレオチドの測定値を2つの時点:30秒後及び20分後に求めた。図7から明らかなように、いくつかのアゴニストは30秒後では、ほとんど、または全く作用を示さなかった(UDP,5BrUTP,dUTP,ITP)が、20分後では顕著な作用を示した。20分後における完全な濃縮作用曲線が得られた。作用力のランクは、UTP>UDP=dUTP>5BrUTP>ITP>ATP(図8)であった。EC50値は次のとおりであった:EC50UTP=2.5±0.6μM、EC50UDP=19.5±3.9μM(8つの独立した実験の平均±S.D.)、EC50dUTP=20.0±2.3μM、EC505BrUTP=27.1±1.9μM、EC50ITP=32.8±5.4μM(2つの独立した実験の平均±S.D.)。ATPについて得られた近似EC50値は、43±12μM(5つの独立した実験の平均±S.D.)であった。ジアデノシン・ポリホスフェートもまた、トランスフェクトされた細胞中のInsP3生成を増大させ、そのEC50値は3〜7μM(データは掲示しない)であったが、その最大効力はUTPの20〜25%に過ぎず、ATPの値に近い(4つの独立した実験の平均)(図7)。UMP,ウリジン,AMP,アデノシン及びATPγSは、全く作用を示さなかった。(データは掲示しない)。
P2Y亜類型に特異的なアンタゴニストは、得られなかった。ただし、スラミン,RB2またはPPADSのようないくつかの非選択アンタゴニストがP2レセプターに対して試験されており、これらの亜類型に対する相対的な作用が弁別の手段となる可能性がある(参照文献27)。そこで、発明者等は、この3つのアンタゴニストがヒトP2Y4レセプターのモデルにおいてUTP反応を抑制する能力を試験した。図9から明らかなように、PPADSは最も活性の強いアンタゴニストであり(73±14%抑制;IC50約15μM(データは掲示しない))、スラミンは不活性であり、RB−2はUTP反応の33±5%を抑制する(2つの独立した実験の平均±S.D.)。図10は、UTP反応に対するPPADSによる拮抗作用の複合性質を示す:即ち、EC50値にもUTPの最大効果にも影響を及ぼす。PPADSの不在においてUTPに対するEC50値が3.3±0.6μMであるのに対して、100μM PPADSの存在において12.2±4.5μMであった(2つの独立した実験の平均±S.D.)。
UTP(100μM)を添加した後のいくつかの時点で、百日咳毒素(20ng/ml、18時間予備処理)の影響を観察した(図11)。30秒後の時点では、UTP反応が明らかに抑制されたが(抑制率62±5%:2つの独立した実験の平均±S.D.)、5分後及び20分後の時点ではほとんど影響が観察されなかった。
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Claims (30)

  1. 図1の配列番号1に示すアミノ酸配列を有するP2Y4レセプターポリペプチド。
  2. 請求の範囲第1項に記載のP2Y4レセプターポリペプチドを符号化することを特徴とする核酸分子。
  3. DNA分子またはRNA分子であることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の核酸分子。
  4. cDNA分子またはゲノムDNA分子であることを特徴とする請求の範囲第3項に記載の核酸分子。
  5. 図1の配列番号1に示すDNA配列を有することを特徴とする請求の範囲第3項または第4項に記載の核酸分子。
  6. 請求の範囲第2項から第5項までのいずれか1項に記載の核酸分子を含むことを特徴とするベクター。
  7. 細胞における核酸分子の発現に必要なレギュレーター因子を含む細胞内発現用の請求の範囲第6項に記載のベクターであって、前記レギュレーター因子が請求の範囲第2項から第5項までのいずれか1項に記載の核酸分子と連係してその発現を可能にすることを特徴とするベクター。
  8. 前記細胞を、バクテリア細胞、イースト細胞、昆虫細胞及び哺乳動物細胞から成るグループから選択したことを特徴とする請求の範囲第7項に記載のベクター。
  9. プラスミドまたはウィルスであることを特徴とする請求の範囲第6項から第8項記載までのいずれか1項に記載のベクター。
  10. バキュロウィルス、アデノウィルス及びセムリキ森林熱ウィルスから成るグループから選択されたウィルスであることを特徴とする請求の範囲第9項に記載のベクター。
  11. 請求の範囲第6項から第10項までのいずれか1項に記載のベクターを含むことを特徴とする細胞。
  12. 哺乳動物細胞であることを特徴とする請求の範囲第11項に記載の細胞。
  13. 非ニューロン系細胞であることを特徴とする請求の範囲第12項に記載の細胞。
  14. COS−7細胞、LM(tk−)細胞、NIH−3T3細胞及び1321N1細胞から成るグループから選択されたことを特徴とする請求の範囲第11項から第13項までのいずれか1項に記載の細胞。
  15. 請求の範囲第1項に記載のP2Y4レセプターポリペプチドと結合可能であることを特徴とする抗体。
  16. モノクローナル抗体であることを特徴とする請求の範囲第15項に記載の抗体。
  17. 請求の範囲第1項に記載したP2Y4レセプターポリペプチドのエピトープに向けられた請求の範囲第16項に記載のモノクローナル抗体であって、前記エピトープが、前記P2Y4レセプターポリペプチドを発現する細胞の表面に存在していることを特徴とする前記抗体。
  18. リガンドが請求の範囲第1項に記載のP2Y4レセプターポリペプチドと特異的に結合できるかどうかを判断する方法において、前記P2Y4レセプターポリペプチドを符号化する核酸分子を発現するベクターでトランスフェクトされた細胞を、レセプターに対するリガンドの結合を可能にする条件下でリガンドと接触させ、前記P2Y4レセプターポリペプチドと特異的に結合しているリガンドの存在を検出することによって、リガンドが前記P2Y4レセプターポリペプチドと特異的に結合するかどうかを判断するステップを含むことを特徴とする前記方法。
  19. リガンドが請求の範囲第1項に記載のP2Y4レセプターポリペプチドと特異的に結合できるかどうかを判断する方法において、前記P2Y4レセプターポリペプチドを符号化する核酸分子を発現するベクターでトランスフェクトされた細胞から細胞抽出物を作成し、細胞抽出物から膜成分を分離し、膜成分を、レセプターに対するリガンドの結合を可能にする条件下でリガンドと接触させ、前記P2Y4レセプターポリペプチドと結合しているリガンドの存在を検出することによって、リガンドが前記P2Y4レセプターポリペプチドと特異的に結合できるかどうかを判断するステップを含むことを特徴とする前記方法。
  20. リガンドが請求の範囲第1項に記載のP2Y4レセプターポリペプチドのアゴニストであるかどうかを判断する方法において、前記P2Y4レセプターポリペプチドを符号化する核酸分子を発現するベクターでトランスフェクトされた細胞を、細胞からの機能的レセプター反応の活性化を可能にする条件下でリガンドと接触させ、生物学的定量法によってレセプター活性の増大を検出することにより、リガンドがP2Y4レセプターポリペプチドのアゴニストであるかどうかを判断するステップを含むことを特徴とする前記方法。
  21. リガンドが請求の範囲第1項に記載のP2Y4レセプターポリペプチドのアゴニストであるかどうかを判断する方法において、前記P2Y4レセプターポリペプチドを符号化する核酸分子を発現するベクターでトランスフェクトされた細胞から細胞抽出物を作成し、細胞抽出物から膜成分を分離し、膜成分を、機能的レセプター反応の活性化を可能にする条件下でリガンドと接触させ、生物学的定量法によってレセプター活性の増大を検出することにより、リガンドがP2Y4レセプターポリペプチドのアゴニストであるかどうかを判断するステップを含むことを特徴とする前記方法。
  22. リガンドが請求の範囲第1項に記載のP2Y4レセプターポリペプチドのアンタゴニストであるかどうかを判断する方法において、前記P2Y4レセプターポリペプチドを符号化する核酸分子を発現するベクターでトランスフェクトされた細胞を、既知レセプター・アゴニストの存在下で、かつ機能的レセプター反応の活性化を可能にする条件下でリガンドと接触させ、生物学的定量法によってレセプター活性の低下を検出することにより、リガンドがP2Y4レセプターポリペプチドのアンタゴニストであるかどうかを判断するステップを含むことを特徴とする前記方法。
  23. 前記生物学的定量法が、細胞代謝の変化または2次メッセンジャー濃度の変化の測定であり、前記2次メッセンジャー濃度の変化の測定が、細胞内cAMP、細胞内リン酸イノシトール、細胞内ジアシルグリセロール濃度または細胞内カルシウム動態の測定を含むことを特徴とする請求の範囲第20項から第22項までのいずれか1項に記載の方法。
  24. リガンドが請求の範囲第1項に記載したP2Y4レセプターポリペプチドのアンタゴニストであるかどうかを判断する方法において、前記P2Y4レセプターポリペプチドを符号化する核酸分子を発現するベクターでトランスフェクトされた細胞から細胞抽出物を作成し、細胞抽出物から膜成分を分離し、膜成分を、既知レセプター・アゴニストの存在下で、かつ機能的レセプター反応の活性化を可能にする条件下でリガンドと接触させ、生物学的定量法によってレセプター活性の低下を検出することにより、リガンドがP2Y4レセプターポリペプチドのアンタゴニストであるかどうかを判断するステップを含むことを特徴とする前記方法。
  25. 前記生物学的定量法が、細胞内cAMP、細胞内リン酸イノシトール、細胞内ジアシルグリセロール濃度または細胞内カルシウム動態の測定を含む2次メッセンジャー測定であることを特徴とする請求の範囲第24項に記載の方法。
  26. 細胞が哺乳動物の細胞であることを特徴とする請求の範囲第18項から第25項までのいずれか1項に記載の方法。
  27. 細胞が非ニューロン系細胞であることを特徴とする請求の範囲第26項に記載の方法。
  28. 細胞が、COS−7細胞、CHO細胞、LM(tk−)細胞、NIH−3T3細胞及び1321N1細胞から成るグループから選択されたものであることを特徴とする請求の範囲第26項または第27項に記載の方法。
  29. 細胞表面における請求の範囲第1項に記載したP2Y4レセプターポリペプチドの存在を検出する方法において、細胞を、抗体とP2Y4レセプターポリペプチドの結合を可能にする条件下で請求の範囲第15項に記載の抗体と接触させ、細胞と結合している抗体の存在を検出することにより、細胞表面におけるP2Y4レセプターポリペプチドの存在を検出するステップを含むことを特徴とする前記方法。
  30. 請求の範囲第1項に記載した精製P2Y4レセプターポリペプチドの製法において、
    a)細胞内で発現可能なベクターを構築するステップであって、前記ベクターは、前記P2Y4レセプターポリペプチドを符号化する請求の範囲第2項から第5項までのいずれか1項に記載の核酸分子の発現を可能にするように前記核酸分子と連結されている、前記細胞内で核酸分子を発現させるのに必要なレギュレーター因子を含み、前記細胞は、バクテリア細胞、イースト細胞、昆虫細胞及び哺乳動物細胞から成るグループから選択されるステップ;
    b)ステップa)のベクターを適当な宿主細胞に挿入するステップ;
    c)請求の範囲第1項に記載のP2Y4レセプターポリペプチドの発現を可能にする条件下でステップb)の細胞をインキュベートするステップ;
    d)得られたP2Y4レセプターポリペプチドを回収するステップ;及び
    e)回収されたP2Y4レセプターポリペプチドを精製することにより、純粋な請求の範囲第1項に記載のP2Y4レセプターポリペプチドを調製するステップ
    を含むことを特徴とする前記製法。
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