JP4437314B2 - Atmセル転送ノード装置 - Google Patents

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Description

本発明は、通信ノード装置に関し、更に詳しくは、ATM(Asynchronous Transfer Mode)網と可変長フレーム形式でデータを転送するデータフレーム転送網とを接続するATMセル転送装置に関する。
低コストのネットワークを求めるユーザの増加に伴って、通信事業者(キャリア)側では、可変長フレームを転送するIP−VPN網や広域イーサネット(Ethernet:登録商標名)網等の新規データネットワークへの投資を増加し、従来の音声網、専用線、ATM伝送網への追加投資を抑制する傾向にある。しかしながら、通信事業者は、既存の音声網、専用線、ATM網を利用するエンドユーザ向けサービスを引き続いて提供する義務があるため、当面の間は、既存のネットワークと、IP−VPN網や広域イーサネット網等のデータネットワークとの両方を保有する必要がある。
このような状況下では、通信事業者は、音声網、専用線、ATM網等の従来ネットワークについては、新設のデータネットワークに収容した形で運用しておき、時を経て必要性が失われたものから順次に廃棄する方向にある。例えば、既存の複数のATM網を中継網となるイーサネット網に収容した場合、既存のATM通信サービスを持続するためには、1つのATM網から別のATM網に向かうセル列をイーサネット網の入口ノードでイーサネットフレーム形式に変換し、中継先のノードでATMセル列に戻して、宛先ATM網に送り込む必要がある。
ATMセルと可変長のフレーム形式のデータとを相互変換する技術として、ITU−T勧告I.363.5“B-ISDN ATM Adaptation Layer Specification:Type5 AAL”で規定されたAAL5(ATM Adaptation Layer type 5)が知られている。AAL5は、例えば、IEEE802.3に代表される可変長フレームをATMセルのペイロード部となる48バイト長のブロックに分割し、各ブロックにATMセルヘッダを付加してATMセル列に変換し、逆に、一連のATMセル列のペイロードから元の可変長フレームを組み立てるための技術であり、フレーム形式のデータをATM網で中継する際に適用される。
具体的に説明すると、ALL5では、ATM網の入口ノードにおいて、
(1)入力回線から受信したフレーム形式のデータ、例えば、図16の(A)に示すように、MACヘッダ51とペイロード(データ部)52とからなるイーサフレーム50を受信し、
(2)受信したイーサフレーム50に、図16の(B)に示すように、LLCブリッジヘッダ54、AAL5パディング55、AAL5トレイラ56を付加して、CPCS−PDUフレームに変換した後、
(3)図16の(C)に示すように、CPCS−PDUフレームを48バイト単位の複数のデータブロック72に分解し、各データブロックをペイロードとして、5バイトのATMヘッダ71をもつATMセル列7−1〜7−nに変換している。
上記ATMセル列は、ATM網上で各ATMヘッダが示すVPI/VCIに従って中継される。ATM網の出口ノードでは、受信した各ATMセルから48バイトのペイロードを抽出し、一連の複数のペイロードを結合してCPCS−PDUフレームを組み立て、LLCブリッジヘッダ、AAL5パディング、AAL5トレイラを削除することによって、元のフレーム形式のデータ(イーサフレーム)を復元している。
ITU−T勧告I.363.5"B-ISDN ATM Adaptation Layer Specification:Type5 AAL"
上述したように、AAL5は、可変長フレーム、ATMセル列、可変長フレームの順序での変換を前提としているため、複数のATM網をイーサネット網に収容して、ATMセル列をイーサネットフレーム形式で中継し、中継先ノードでATMセル列に戻してATM網に転送する形態の通信ネットワークには適用困難となる。
すなわち、AAL5は、CPCS−PDUフレーム形式のデータを前提にして、ATMセル列と可変長フレームとの相互変換を行っているため、ATM網と中継網(イーサネット網)との接続ノードにAAL5を適用して、ATM網側から受信したATMセル列をCPCS−PDUフレーム形式以外の一般的な可変長中継フレームに直接的に変換することは不可能である。また、AAL5では、ATMセル列をフレーム形式のデータに変換する際に、各ATMセルのヘッダ部分を除去している。従って、仮にイーサネット網でCPCS−PDUフレームを中継するようにしたとしても、中継先のノードで、受信フレームを元のATMセル列に戻すことはできない。
既存のATM網を中継用のデータネットワークに収容する場合、既存ATM網のエンドユーザに対して従来と同等のサービス提供を保証することが重要であり、中継ネットワーク上で、既存ATM網の機能を完全にエミュレートすることが要求される。従って、複数のATM網をIP−VPN網や広域イーサネット網等のデータネットワークで結合する場合、中継網上で、単にユーザーチャネル情報の転送のみならず、ATM網が備えている性能監視、警報やOAM情報の転送機能も保証する必要がある。また、保守面を考慮すると、ATMサービスにおけるパス単位であるVP/VCを意識したネットワーク管理の実現が望まれる。
本発明の目的は、ATM網をIP−VPN網や広域イーサネット網等のデータネットワークに接続する通信ノード装置において、ATM網から受信したATMセル列を上記データネットワークを介して別のATM網に中継可能にすることにある。
本発明の他の目的は、可変長フレーム転送ネットワークによって接続された複数のATM網間で、警報およびOAM情報の転送と性能監視を可能とするATMセル転送装置を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、音声などのリアルタイム通信用のATMセル列には、中継網での伝送遅延を一定範囲内に保証し、データ通信用のATMセル列は効率的に中継できるようにしたATMセル転送装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のATMセル転送装置は、ATM網との間でATMセルを送受信するATMインタフェース部と、上記ATMインタフェース部から出力されるATMセル列に含まれるOAMセルを終端すると共に、上記ATMインタフェース部からの制御信号に応答してOAMセルを生成し、OAMセルを含むATMセル列を出力するOAM部と、上記OAM部から出力されたATMセル列をそれぞれ上記中継網内での仮想ネットワーク識別子と対応付けた複数のキューに振り分けて蓄積する第1バッファ部と、上記第1バッファ部で蓄積セルが所定条件を満たしたキューから一連のATMセルを読出し、これらのATMセルを含むペイロードとサブフレームヘッダとからなるサブフレームを構成するサブフレーム組立部と、上記サブフレーム組立部から出力されたサブフレームを含むペイロードと、上記中継網内での仮想ネットワーク識別子を含むMACヘッダとからなるMACフームを構成し、該MACフームを上記中継網に送出するMACフレーム組立部と、少なくとも上記ATMインタフェース部、OAM部、サブフレーム組立部に接続された制御部とからなることを特徴とする。
ここで、MACフレーム組立部が送出するMACフレームは、例えば、IEEE802.3、IEEE802.1Qで規定された可変長フレームであり、MACフレームとしては、IETFのRFC0791で規定されたIPフレームを適用してもよい。また、中継網上での仮想ネットワーク識別子は、例えば、VLANタグ情報の一部をなすVLAN識別子(VID)である。
サブフレーム組立部は、上記所定条件として、例えば、蓄積セル数が所定個数に達したキュー、またはキューの先頭セルの蓄積時間が所定時間に達したキューからATMセルを読出して、各サブフレームを構成する。前者の条件によれば、蓄積セル数が所定時間内に規定の個数に達した時点でサブフレームが構成されるため、短い遅延時間で多数のATMセルを効率よく転送することが可能となる。後者の条件によれば、蓄積セルが少数であっても、先頭セルの遅延時間を一定時間内に抑えて、ATMセル列を中継網に送出できるため、例えば、リアルタイム情報の通信に適したATMセル中継が可能となる。
また、上記サブフレーム組立部は、各サブフレームに、例えば、中継網におけるサブフレームの通信可否状態を示す通信状態表示情報、サブフレームの欠落と重複を検出するための仮想ネットワーク識別子別のシーケンス番号、サブフレームに含まれるATMセル数を示すサブフレームヘッダを付加する。
本発明によるATMセル転送装置の他の特徴は、更に、上記中継網から受信したMACフレームを終端し、MACフレームのペイロードから抽出したサブフレームを出力するMACフレーム終端部と、上記MACフレーム終端部から出力されたサブフレームのペイロードから、該サブフレームのヘッダ情報に従ってATMセルを抽出し、ATMセル列として出力するサブフレーム終端部と、上記サブフレーム終端部から出力されたATMセル列を一時的に蓄積する第2バッファ部とを有し、上記OAM部が、上記第2バッファ部から読出したATMセル列に含まれるOAMセルを終端すると共に、上記制御部からの制御信号に応答してOAMセルを生成し、該OAMセルを上記ATMセル列に挿入して、前記ATMインタフェース部に出力するようにしたことにある。
更に詳述すると、本発明の1つの特徴は、上記OAM部が、上記第1バッファ部に入力されるATMセルを中継網内での仮想ネットワーク識別子と対応付けて監視し、或る仮想ネットワーク識別子と対応するATMセルが所定時間以上途絶えた場合に、予め上記仮想ネットワーク識別子に対応付けられた特定のVPI/VCIをもつ試験セルを定期的に生成し、前述のATMセル列に挿入するセル監視と、上記第2バッファ部から読出したATMセル列に含まれる試験セルを終端するための試験セル終端部を備えたことにある。
また、本発明の他の特徴は、上記サブフレーム終端部が、前記MACフレーム終端部から出力されたサブフレームのヘッダが示すシーケンス番号から、受信サブフレームの順序性を検証し、重複して受信されたサブフレームを廃棄する手段を含むことにある。
更に詳述すると、本発明によるATMセル転送装置は、上記MACフレーム終端部が、受信MACフレームのヘッダから抽出した中継網上の仮想ネットワーク識別子を上記サブフレーム終端部に通知し、サブフレーム終端部が、上記通知された仮想ネットワーク識別子に基づいて、仮想ネットワーク識別子毎にサブフレームの受信状態を監視し、或る仮想ネットワーク識別子をもつサブフレームの受信が所定時間以上途絶えたことを検知した時、前記OAM部に対して、予め上記仮想ネットワーク識別子に対応付けられた特定のVPI/VCIをもつOAMセルをATMインタフェース部に出力されるATMセル列に挿入するよう指示するサブフレーム受信監視部を有することを特徴とする。
本発明によれば、ATMセル列を中継網内での仮想ネットワーク識別子と対応付けた複数のキューに振り分けて蓄積しておき、蓄積セルが所定条件を満たしたキューから一連のATMセルを読出し、MACフレームのペイロードに載せて中継網に送出するようにしているため、同一のATM網で受信すべき一連のATMセルをセルヘッダを付加したまま目的ATM網に中継することが可能となる。また、OAM部にセル監視機能と試験セルの挿入機能を備えることによって、各ATM網へのMACフレーム(サブフレーム)の定期的な送信を保証しているため、中継網の対向ノード装置間でMACフレーム(サブフレーム)の受信状態監視に基づく障害誤検出を回避することが可能となる。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
図1は、本発明のATMセル転送装置が適用されるネットワーク構成の1例を示す。
ここに示したネットワークは、複数のATM網1(1A〜1D)と、中継網となる広域イーサネット網2と、ATM網1を広域イーサネット網2に接続するための複数のATMセル転送装置10(10A〜10D)とからなっている。各ATMセル転送装置10は、付随するATM網1から受信した他のATM網宛のATMセル群をイーサフレームのペイロードに載せて広域イーサネット網2に転送すると共に、広域イーサネット網2から受信したイーサフレームからATMセル群を抽出して、付随するATM網に送出する機能を備えている。
例えば、ATM網1BからATM網1Aに転送すべきATMセル7baは、ATMセル転送装置10Bによって、ペイロードにATM網1A宛の複数のATMセルを含むMACフレーム(イーサネットフレーム)50baの形で、広域イーサネット網2に転送される。ATMセル転送装置10Bは、ATM網1Bから別のATM網1D宛のATMセル7bdを受信すると、これをMACフレーム50bdのペイロードに載せて、広域イーサネット網2に転送する。同様に、ATMセル転送装置10Cは、ATM網1CからATM網1A宛のATMセル7caを受信すると、これをMACフレーム50caのペイロードに載せて、広域イーサネット網2に転送する。
広域イーサネット網2内では、各MACフレームは、MACヘッダのVLANタグフィールドに含まれるVLAN識別子(VID)の値に従って転送制御される。ここに示した例では、ATM網1BからATM網1Aに向かうMACフレーム50baのVIDは「#1」、ATM網1BからATM網1Dに向かうMACフレーム50bdのVIDは「#3」、ATM網1CからATM網1Aに向かうMACフレーム50caのVIDは「#2」となっている。
各ATMセル転送装置10は、ATMセルのヘッダに含まれるVPI/VCIの値とMACフレームに付すべきVID値との対応テーブルを備えており、付随するATM網から受信した他のATM網宛のATMセル群をVID(またはVPI/VCI)別にキューイングしておき、後述する所定の送信条件が満たされた時点で、受信ATMセルを含むMACフレームを生成して、広域イーサネット網2に転送する。
ATMセル転送装置10Aは、広域イーサネット網2からMACフレーム50ba、50caを受信すると、これらの受信フレームのペイロードから、ATMセル7ba、7caを含むセル列を抽出して、ATM網1Aに転送する。同様に、ATMセル転送装置10Dは、広域イーサネット網2からMACフレーム50bdを受信すると、受信フレームのペイロードからATMセル7bdを含むセル列を抽出して、ATM網1Dに転送する。
図2は、本発明のATMセル転送装置10が生成するMACフレーム50(50ba、50bd、50ca、…)のフォーマットと、そのペイロードに含まれるATMセル列との関係を示す。
MACフレーム(イーサフレーム)50は、MACヘッダ51とペイロード52とからなり、ペイロード52に、サブフレームヘッダ61とサブフレームペイロード62とからなるサブフレーム6を含む。サブフレームヘッダ61は、フレームのシーケンス番号610と、通信状態表示情報611と、多重化情報612と、フレーム長613と、多重化セル数614とを含む。また、サブフレームペイロード62には、それぞれが同一のVID値に対応付けられたVPI/VCI値をもつ最大N個の複数のATMセル7−1〜7−M(M≦N)が設定される。但し、ATMセルの個数Mは、後述するように、最大値Nに満たない場合もある。
図3は、MACヘッダ51に含まれるVLANタグ513のフォーマットとATMセルヘッダ71のフォーマットを示す。
VLANタグ513は、図3(A)に示すように、TPID(転送処理識別子)フィールド5131とTCIフィールド5132とからなり、TCIフィールド5132には、3ビットのユーザプライオリティと、1ビットのCFIと、12ビットのVIDとが含まれる。
一方、ATMセルヘッダ71は、図3(B)に示すように、4ビットのGFC(General Flow Control)711と、8ビットのVPI(Virtual Path Identifier)712と、16ビットのVCI(Virtual Channel Identifier)713と、3ビットのPT(Protocol Type)714と、1ビットのCLP(Cell Loss Priority)715と、8ビットのHEC(Header Error Control)716とからなる。
MACヘッダのVLANタグ513に含まれるVID(12ビット)の値をATMセルヘッダのVPI(8ビット)値と1対1で対応付けたい場合は、各ATMセル転送装置10で、例えば、受信セルが示す「GFC(4ビット)+VPI(8ビット)」の値をそのままMACヘッダのVIDに適用すればよい。VID値にATMセルのVCI713の値も反映させたい場合は、例えば、下位ビットのマスクによりVCIの有効ビット数(16ビット)を4ビットに圧縮した上で、「VPI(8ビット)+VCI(4ビット)」の値をMACヘッダのVIDに適用すればよい。
もし、VID値とVPI(または圧縮されたVPI/VCI)値とを1対nで対応付けたい場合、各ATMセル転送装置10に、VID値とVPI(または圧縮されたVPI/VCI)値との対応関係を定義した変換テーブル(以下、VLANテーブルと言う)を備えておけばよい。
図4は、本発明のATMセル転送装置で使用されるVLANテーブル120の1例を示す。
VLANテーブル120は、VPI/VCIの値120AとVID値120Bとの対応関係を示す複数のエントリEN−1、EN−2、・・・からなる。ここで、VPI/VCI値に含まれる*マークは、任意(don't Care)値を意味している。エントリEN−1〜EN−3は、「GFC+VPI」(12ビット)とVIDとがn対1で対応付けられた例を示し、エントリEN−4、EN−5は、「GFC+VPI+VCI」(28ビット)を圧縮してVIDと対応付けた例を示している。
本発明では、このように、ATM網側におけるパス識別子(VPI/VCI)と、イーサネット側における仮想ネットワーク識別子であるVIDとを対応付けておくことにより、例えば、イーサネット側でVID=3のパス(VLAN)に障害が発生した時、これを検知したATMセル転送装置が、ATM網側にVPI=6のOAMセルを送信することによって、ATM通信装置に中継網パス障害を通知できるようにしたことを1つの特徴としている。イーサネットの障害は、特定VIDをもつMACフレームの受信が一定時間以上、途絶えたことによって検知される。従って、ATMセル転送装置は、VID=3のMACフレーム受信が一定時間以上、途絶えた時、ATM網側にVPI=6のOAMセルを送信することになる。この場合、VCIには、OAMで規定された障害種別に応じて決まる所定の値が設定される。
逆に、ATM網側でVPI=6のパスに障害が発生した場合、ATMセル転送装置は、VPI=6のOAMセルを生成し、これをVID=3のMACフレームに載せてイーサネット側に送信する。イーサネット側で対向するATMセル転送装置は、上記MACフレームから抽出したOAMセルをATM通信装置に転送する。これによって、イーサネットを介して対向するATM通信装置にVPI=6のパス障害を通知することが可能となる
本発明のATMセル転送装置は、VIDと対応付けて予め監視対象として指定されたVPI/VCIについて、ATM網からのセルの到着を監視しておき、特定VIDに属するVPI/VCIにおいて所定時間Ts以上、セルの受信が途絶えた場合、上記特定VIDを代表するVPI/VCIをもつ試験セルを一定の時間間隔で発生し、これらの試験セルを含むMACフレームをイーサネット側に送信することを1つの特徴としている。
後述するように、本発明のATMセル転送装置では、ATM網から受信したセル列をVID別にキューイングしておき、蓄積セル数が所定個数Nに達した時、または、キュー内の先頭セルが到着してから所定時間T0が経過した時点で、これらの蓄積セルをMACフレームに載せてイーサネット側に転送するようにしている。従って、例えば、ATM網側でVPI=6のATMセルが途絶えた場合、VPI=6の試験セルを載せたVID=3のMACフレームを所定の時間間隔T0でイーサネット側に送信することができる。ここで、VPI=6の最後のATMセルが到着した時刻を基点にすると、最後のATMセルの到着からTsが経過した時点で試験セルが生成され、該試験セルがキュー内に蓄積されてから時間T0以内に該試験セルを含むMACフレームが送信されるため、結果的に、時間間隔「T0+Ts」をイーサネット障害検知となる受信MACフレームの不在時間閾値よりも短くしておくことによって、イーサネット側で対向するATMセル転送装置に、VPI=6のパスが正常であると認識させることができる。
図5は、上述したATMセル列を含むMACフレーム(イーサフレーム)の生成機能を備えた本発明のATMセル転送装置10の1実施例を示すブロック図である。
ATMセル転送装置10は、ATM網の入出力回線IN−1、OUT−1に接続されるATMインタフェース(INF)部11と、ATMインタフェース部11に接続されたOAM部12と、OAM部12から出力されたATMセルをVID別に一時的に蓄積するための上り方向バッファ部13と、上り方向バッファ部13から同一VIDに属した一連のATMセルを読み出し、サブフレームに組み込むためのサブフレーム組立部14と、サブフレーム組立部14で生成されたサブフレームをMACフレームに変換して、イーサネット網の出力回線OUT−2に送信するためのMACフレーム組立部15を有する。
また、ATMセル転送装置10は、イーサネット網の入力回線IN−2から受信したMACフレームを終端するMACフレーム終端部16と、MACフレーム終端部16から、MACフレームのペイロードから抽出されたサブフレームを受信し、そのペイロードからATMセル列を抽出するためのサブフレーム終端部17と、サブフレーム終端部17から出力されたATMセルを一時的に蓄積し、OAM部12に供給するための下り方向バッファ部18と、上述した各要素に接続された制御部19とを備える。
図6は、ATMインタフェース部11、OAM部12、上り方向バッファ部13、下り方向バッファ部18の詳細を示す。尚、ここでは、図面簡単化のために、制御部19からの制御信号線の一部を省略している。
ATMインタフェース部11は、ATM網1の入力回線IN−1からの受信フレーム、例えば、SDHやSONET等の伝送フレームを終端し、受信フレームから抽出したATMセル列をOAM部12に出力する伝送フレーム終端部111と、OAM部12から受信したATMセル列をSDH、SONET等の伝送フレームに組み込んで、ATM網の出力回線OUT−1に送信する伝送フレーム送信部113と、伝送フレーム終端部111と伝送フレーム送信部113に接続された回線警報検出部112とからなる。
回線警報検出部112は、伝送フレーム終端部111で終端した受信フレーム(SDH、SONET等)から、ATM網側で発生した回線警報を検出して、制御部19、OAM部12、伝送フレーム送信部113に通知する。伝送フレーム送信部113は、回線警報検出部112から回線警報を受信すると、これをATM側のSDH、SONET等の伝送フレームに組み込んで、出力回線OUT−1に送信する。ATM網に接続されたATM通信装置(または回線装置)は、上記回線警報を受信することによって、入力回線IN−1における障害発生を認識することが可能となる。
OAM部12は、ATMインタフェース部11と上り方向バッファ部13との間に、伝送フレーム終端部111から受信したATMセル列を信号線L121を介して上り方向バッファ部13に転送するOAMセル検出/終端部121と、OAMセル検出/終端部121が出力するセル列に、制御部19からの指定または回線警報検出部112からの警報検出通知に従って、OAMセルを挿入するOAMセル挿入部122と、信号線L121に接続されたセル監視部123および試験セル挿入部125を備えている。
OAMセル検出/終端部121は、伝送フレーム終端部111から受信したATMセル列の中からOAMセルを検出する。OAMセル以外のATMセルは、信号線L121に出力される。検出されたOAMセルは、制御部19が予め指定した条件に従って、一部は終端され、残りは信号線L121に中継される。
セル監視部123は、セル挿入部122からの挿入セルを含む信号線L121上のセル列を監視している。セル監視部123は、信号線L121に出力された各セルのVPI/VCIに従ってVLANテーブル120(図4参照)を参照し、VLANテーブル120が示すVID毎に、セルの受信が一定時間(Ts)以上途絶えたか否かを検出する。セルの受信間隔は、セル監視テーブル124で管理されている。セル監視部123は、或るVLAN、すなわち、VLANテーブル120が示す何れかのVIDでセル受信が一定時間以上途絶えたことを検知すると、試験セル挿入部125に、上記VIDに所属する特定のVPI/VCIを指定して、試験セルの挿入を指令する。試験セルの挿入は、信号線L121からの受信セル列に、上記VIDに所属する何れかのVPI/VCIをもつATMセルが確認される迄の間に、一定の時間間隔で行われる。セル監視部123の動作については、後で詳述する。
このように、VLAN毎に、ATMセルの到着が一定時間以上途絶えた時、試験セルを受信セル列に挿入することによって、後述するように、サブフレーム組立部14において、VLAN毎に所定時間間隔で少なくとも1つのサブフレームを生成し、これをMACフレーム組立部15から広域イーサネット網にMACフレームとして送信することが可能となる。従って、VLANの対向装置となる他のATMセル転送装置が、MACフレームの受信間隔を監視することによって、VLAN毎にイーサネット網区間の通信機能の正常性を確認することが可能となる。
上り方向バッファ部13は、信号線L121から受信したセル列を一時的に蓄積するためのバッファメモリ131と、上記バッファメモリ131にVID対応の複数のキューを形成し、受信セル列を上記バッファメモリ131にVID別にキューイングするためのバッファ制御部132と、VID別の蓄積セル数と先頭セルのバッファメモリ内での滞在時間を管理するためのカウントテーブル133とからなる。バッファ制御部132の動作については、後で詳述する。
OAM部12は、更に、ATMインタフェース部11と下り方向バッファ部18との間に、試験セル終端部126とOAMセル検出/終端部127とを有し、OAMセル検出/終端部127の出力信号線L127に接続して、OAMセル挿入部128を備えている。
下り方向バッファ部18は、イーサネット側とATM回線との間の速度調整機能を有し、サブフレーム終端部17から受信したATMセル列をバッファメモリ181に一時的に蓄積する。試験セル終端部126は、バッファメモリ181から読み出された受信ATMセル列の中から、VLANの対向装置となる他のATMセル転送装置が挿入した試験セルを抽出し、これを終端する。試験セル以外のATMセル列は、OAMセル検出/終端部127に入力される。
OAMセル検出/終端部127は、試験セル終端部126を通過したATMセル列の中からOAMセルを検出し、制御部19が予め指定した条件に従って、OAMセルの終端と受信セル列のATMインタフェース部11への転送を制御する。また、OAMセル挿入部128は、制御部19からの指定、または信号線L177を介して入力されるサブフレーム終端部17からの警報発生(OAMセルの挿入)指令に従って、OAMセル検出/終端部127から出力されるセル列に、特定VPI/VCIのOAMセルを挿入する。OAMセル挿入部128は、サブフレーム終端部17から警報解除の指令を受けた場合、または制御部19からの指定に従って、上記特定VPI/VCIのOAMセル挿入動作を停止する。
図7は、セル監視部123の動作を示すフローチャート、図8は、セル監視部123が参照するセル監視テーブル124の1実施例を示す。セル監視テーブル124には、監視対象となるVIDの値124Aと対応して、最新のセル受信時刻124Bと、VIDを代表するVPI/VCI値124Cとを示す複数のエントリが登録されている。
セル監視部123は、図7に示すように、信号線L121からのATMセル受信を待っており(ステップ1231)、セルが受信された時、VLANテーブル120から、受信セルのVPI/VCIと対応するVIDを検索(1232)し、セル監視テーブル124の上記VIDと対応するエントリにおいて、セル受信時刻124Bを現在時刻に更新して(1233)、ステップ1231に戻る。
セル監視部123は、ステップ1231のセル受信待ち時間を利用して、セル監視テーブル124のセル受信時刻124Bをチェックし、前回のセル受信時刻124Bから所定時間Tsが経過したタイムアウトエントリを検出する(1235)。もし、タイムアウトエントリが見つかった場合は、該エントリのセル受信時刻124Bを現在時刻に更新(1236)した後、試験セル挿入部125に対して、信号線L121のセル列に上記タイムアウトエントリが示す代表VPI/VCI値124Cをもつ試験セルの挿入を指示する(1237)。
図9は、上り方向バッファ部13のバッファ制御部132の動作を示すフローチャート、図10は、カウントテーブル133の1実施例を示す。カウントテーブル133には、VIDの値133Aと対応して、キュー番号133Bと、蓄積中のセル数(n)133Cと、キューの先頭セルの受信時刻(T1)133Dとを示す複数のエントリが登録されている。
バッファ制御部132は、図9に示すように、カウントテーブル133を参照し、先頭セルを受信してからの経過時間がT0に達したエントリの有無をチェックする(ステップ1310)。具体的には、カウントテーブル133のセル数133Bの値nと、先頭セル受信時刻(T1)133Dの値をチェックし、セル数nが1以上で、且つ、先頭セルを受信してからの経過時間が、所定時間T0に達したエントリ(タイムアウトエントリ)を検出する。タイムアウトエントリがなければ、ステップ1320で、信号線L121からのセルの到着の有無を判定する。
もし、カウントテーブル133にタイムアウトエントリがあった場合は、信号線L132を介してサブフレーム組立部14に、上記タイムアウトエントリが示すVID(133A)とキュー番号k(133B)とセル数n(133C:n=M<N)を指定して、セル読出し要求を発行し(1331)、上記エントリのセル数nをクリア(n=0)して(1332)、ステップ1310に戻る。尚、バッファメモリ131の各キューに蓄積されるセルの最大値Nと、タイムアウト時間T0の値は、制御部19が、セル多重化パラメータとして、図12に示すレジスタ147Bに設定した多重化情報の一部であり、これらのパラメータ値は、信号線L147を介してバッファ制御部132に読み込まれている。
ステップ1320で、信号線L121からのセルの受信が確認された場合は、セル監視部123が信号線L120に読み出したVID値に従って、カウントテーブル133から、上記VID値に該当するエントリを検索し(1321)、上記エントリが示すキュー番号133Bに従って、受信セルをバッファメモリ131内の特定セルキューにキューイングする(1323)。もし、VIDに該当するエントリが無ければ、カウントテーブル133に、上記VID値をVID133Aとする新たなキュー番号133Bをもつエントリを追加(1322)した後、受信セルをバッファメモリ131内の特定セルキューにキューイングする。
バッファ制御部132は、この後、上記エントリが示すセル数133Cの値nから、今回の受信セルがセルキューの先頭セルか否かを判定する(1325)。受信セルが先頭セル(n=0)の場合は、先頭セル受信時刻(T1)133Dとして現在の時刻を登録し(1326)、セル数133Cの値nを「1」に設定して(1327)、ステップ1310に戻る。今回の受信セルが先頭セルでない(n>0)場合は、セル数133Cの値nをインクリメントし(1328)、セル数nが予め指定された最大値Nに達したか否かを判定する(1329)。セル数nが最大値Nに達していなければ、ステップ1320に戻る。もし、セル数nが最大値Nに達していた場合は、信号線L132を介してサブフレーム組立部14に、VID(133A)とキュー番号k(133B)とセル数n(133C)を指定してセル読出し要求を発行する(1331)。この後、上記エントリのセル数nをクリアして(1332)、ステップ1310に戻る。
図11の(A)は、セル数nが最大値Nに達した場合に発行されるセル読出し要求に応答して、サブフレーム組立部14が生成するサブフレーム6の構成を示す。図11の(B)は、タイムアウトエントリが見つかった時に発行されるセル読出し要求に応答して、サブフレーム組立部14が生成するサブフレーム6の構成を示す。
セル数nが最大値Nに達した場合、サブフレーム組立部14が生成するサブフレーム6のペイロード62には、最大個数であるN個のATMセル7−1〜7−Nが含まれる。一方、先頭セルを受信してから所定時間T0が経過した場合は、ペイロード62に最大個数Nより少数のM個のATMセル7−1〜7−Mを含むサブフレーム6が生成される。このように、先頭セルを受信してから所定時間T0が経過した時、ATMセル数が少数であっても、サブフレーム組立部14でサブフレームを生成し、これをMACフレーム組立部15でMACフレームに変換して、イーサネット側に送信することによって、サブフレームの送信間隔、すなわち、ATMセルの伝送遅延時間を規定値以内に保証することが可能となる。
図12は、サブフレーム組立部14とMACフレーム組立部15の詳細を示す。
サブフレーム組立部14は、信号線L131を介してバッファメモリ131に接続されたセル多重化部141と、信号線L141を介してセル多重化部141に接続されたサブフレーム構成部142と、サブフレーム構成部142の出力信号線L142に接続されたシーケンス番号カウント部143とを備える。
セル多重化部141は、信号線L132を介して、バッファ制御部132からセル読出し要求を受信すると、該要求が示すキュー番号kとセル数nに従って信号線L1410に読出し制御信号を出力し、バッファメモリ131の第kキューに蓄積されていたn個のATMセルを順次に信号線L131に読出す。
セル多重化部141は、同一のVIDに属したこれらのATMセルを多重化し、多重化セルフレーム(サブフレームペイロード62)として信号線L141に出力する。このとき、セル多重化部141は、レジスタ147Dと147Cに、多重化セル数nと多重化セルフレーム長をそれぞれ設定する。また、信号線L1411を介して、シーケンス番号カウント部143と、MACフレーム組立部15を構成するMACフレーム組立/送信部151に対して、上記セル読出し要求が示すVID値を通知する。
シーケンス番号カウント部143は、VID値と対応して送信サブフレームのカウント値を記憶する送信サブフレームカウントテーブル144を備えており、セル多重化部141から信号線L1411を介してVID値を受信すると、サブフレームカウントテーブル144から上記VID値と対応するサブフレームカウント値を読出し、これをサブフレームのシーケンス番号情報としてレジスタ147Eに設定する。また、サブフレーム構成部142が信号線L142にサブフレームを出力すると、送信サブフレームカウントテーブル144が示す上記VID値と対応する送信サブフレームのカウント値を更新する。
サブフレーム構成部142は、制御部19がレジスタ147A、147Bに設定した通信状態表示情報および多重化情報と、セル多重化部141がレジスタ147C、147Dに設定したフレーム長および多重化セル数と、シーケンス番号カウント部143がレジスタ147Eに設定したシーケンス番号情報とに基づいて、図2に示したサブフレームヘッダ61を生成し、信号線L141から受信した多重化セルフレームをサブフレームペイロード62に含むサブフレーム6を構成して、信号線L142に出力する。
上記サブフレーム6は、MACフレーム組立/送信部151によってMACフレーム(イーサフレーム)50に変換され、出力回線OUT−2に送信される。MACヘッダは、VLANタグ情報として、信号線L1411で通知されたVIDを含む。
尚、レジスタ147Aに設定された通信状態表示情報は、入出力回線OUT−2、IN−2に接続されるイーサネット区間における通信の可否を示している。図13、図14で後述するように、サブフレーム終端部13のサブフレーム受信監視部177がイーサネット区間の障害を検出し、障害情報を制御部19に通知すると、制御部19が、上記障害情報を通信状態表示情報に変換して、レジスタ147Aに設定する。従って、出力回線OUT−2を介して接続されたイーサネット対向装置側では、受信したMACフレーム(イーサフレーム)50に含まれるサブフレームヘッダ61を解析することによって、対向装置の出力回線(図5では入力回線IN−2)側のイーサネット区間に障害が発生していることを認識することが可能となる。
図13は、MACフレーム終端部16とサブフレーム終端部17の詳細を示す。
MACフレーム終端部16は、入力回線IN−2に接続されたMACフレーム受信/終端部161からなる。MACフレーム受信/終端部161は、入力回線IN−2から受信したMACフレーム(イーサフレーム)を終端し、受信フレームのペイロード52から抽出したサブフレーム60をサブフレーム終端部17のサブフレームヘッダ解析部171に出力すると共に、MACヘッダ51から抽出したVLANタグ情報(VID)をサブフレーム受信監視部177に通知する。
サブフレーム終端部17は、上記サブフレームヘッダ解析部171とサブフレーム受信監視部177の他に、サブフレームヘッダ解析部171に接続されたレジスタ172A〜172Eおよび重複サブフレーム廃棄部173と、重複サブフレーム廃棄部173に接続されたサブフレーム終端部174と、サブフレーム終端部174に接続されたセル分離部175と、シーケンス番号解析部176とを含む。
サブフレームヘッダ解析部171は、MACフレーム受信/終端部161から受信したサブフレームを重複サブフレーム廃棄部173に転送すると共に、サブフレームヘッダ61を解析し、シーケンス番号610をレジスタ172Eに設定し、通信状態情報611、多重化情報612、フレーム長613、多重化セル数614をそれぞれレジスタ172A〜172Dに設定する。レジスタ172Aに設定された通信状態情報611は、制御部19に読み込まれる。
シーケンス番号解析部176は、VLAN(VID)毎に受信済みサブフレームの最新シーケンス番号を管理しており、レジスタ172Eが示すシーケンス番号が、既に受信済みのサブフレームの最新シーケンス番号と重複した場合、重複サブフレーム廃棄部173に受信フレームの廃棄を指示する。また、シーケンス番号が不連続になったことを検出すると、その旨を信号線L176を介して制御部19に通知する。
重複サブフレーム廃棄部173は、シーケンス番号解析部176からフレーム廃棄指示を受けると、レジスタ172Cが示すフレーム長に従って、受信サブフレームの廃棄処理を行う。重複サブフレーム廃棄部173は、フレーム廃棄指示がなければ、受信サブフレームをサブフレーム終端部174に転送する。サブフレーム終端部174は、レジスタ172B、172Cが示す多重化情報およびフレーム長に基づいて、受信サブフレームを終端処理し、受信サブフレームから抽出したペイロード(多重化セルフレーム)62をセル分離部175に転送する。
セル分離部175は、レジスタ172Dが示す多重化セル数に基づいて、上記ペイロード62に含まれる多重化セルを個別セルに分離し、ATMセル列として信号線L175に出力する。これらのATMセル列は、下り方向バッファ部18のバッファメモリ181に蓄積される。
図14は、サブフレーム受信監視部177の動作を示すフローチャート、図15は、サブフレーム受信監視部177が利用するサブフレーム監視テーブル178の1実施例を示す。サブフレーム監視テーブル178は、監視対象となるVID(VLANタグ情報)178Aと対応して、最新フレームの受信時刻178Bと、警報フラグ178Cと、上記VIDに該当するVPI/VCIの値178Dを示す複数のエントリからなっている。VID178AとVPI/VCI178Dの関係は、VLANテーブル120と同様である。
サブフレーム受信監視部177は、図14に示すように、MACフレーム終端部16から通知されるVLANタグ情報(VID)によって、サブフレームの受信を監視している(ステップ1771)。VIDを受信すると、サブフレーム受信監視部177は、通知されたVIDに従ってサブフレーム監視テーブル178を参照し、サブフレーム監視テーブル178の該当エントリが示すフレーム受信時刻178Bを現在の時刻に更新し(1772)、警報フラグ178Cがオン状態になっているか否かを判定する(1773)。警報フラグ178Cがオフ状態となっていた場合は、ステップ1771に戻って、次のサブフレームを待つ。警報フラグ178Cがオン状態となっていた場合は、警報フラグ178Cをオフ状態に戻し(1774)、制御部19に対して、上記VID(またはVPI/VCI178D)と対応する警報の解除を通知する(1775)。この後、サブフレーム受信監視部177は、信号線L177を介してOAMセル挿入部128に、上記VIDと対応する各VPI/VCIについて警報解除(OAMセルの挿入解除)を指令する(1776)。
サブフレーム受信監視部177は、ステップ1771のサブフレーム受信待ち時間を利用して、サブフレーム監視テーブル178のフレーム受信時刻178Bをチェックし、前回のサブフレームの受信時刻から所定時間が経過したタイムアウトエントリを検出する(1777)。もし、タイムアウトエントリが見つかった場合、サブフレーム受信監視部177は、タイムアウトエントリの警報フラグ178Cをオン状態に設定し(1778)、制御部19に対して、上記タイムアウトエントリが示すVID178A(またはVPI/VCI178D)についての警報検出を通知する(1779)。また、信号線L177を介してOAMセル挿入部128に、上記VID178Aと対応する各VPI/VCIについての警報発生(OAMセルの挿入)を指令する(1780)。
本実施例によれば、サブフレーム監視テーブル178にVLANタグ情報(VID)178A毎にフレーム受信時刻を記憶しておき、所定時間以上サブフレームの受信が途絶えたVIDについて、サブフレーム受信監視部177が、イーサネット区間で障害が発生したものと判断し、該VIDと対応するATMパスの障害をOAMセル挿入部128に通知するようにしている。従って、上記通知に応答して、OAMセル挿入部128からATM回線側に、ATMパスの障害を示す警報セルを流すことが可能となる。
尚、実施例では、サブフレーム受信監視部177からOAMセル挿入部128に、障害VIDと対応するVPI/VCIの値を通知したが、サブフレーム受信監視部177からOAMセル挿入部128にVIDの値を通知し、OAMセル挿入部128が、上記VIDに基づいて、図6に示したVLANテーブル120を参照することによって、VPI/VCIを特定し、警報セルを生成するようにしてもよい。このようにすると、サブフレーム監視テーブル178にはVPI/VCIの値178Dを記憶する必要がなくなるため、テーブル用のメモリサイズを小型化することが可能となる。
以上の説明から明らかなように、本実施例のATMセル転送装置によれば、ATM網から受信したATMセル列を中継網(イーサネット)側の転送フレームと対応する複数のキューに振り分けて蓄積しておき、所定の送信条件が満たされた時点で、キュー蓄積セルを読み出し、これらのATMセルを多重化セルフレーム(サブフレーム)としてペイロードに含む可変長MACフレームを構成して、イーサネット側に転送するようにしているため、複数のATM網の間で、ATMセル列を可変長MACフレーム形式で中継することが可能となる。
また、実施例が示すように、ATMセルが一定期間到着しないVLANに試験セルを挿入し、中継網を介して対向するノード装置に一定周期でMACフレームを送信することによって、受信MACフレームの不在時間に基づく中継網区間の障害検出が可能となる。この場合、ATMセルヘッダが示すVPI/VCI値と、可変長MACフレームヘッダが示す仮想ネットワーク識別子(VLANタグのVID)とを予め対応付けておき、中継網からのMACフレーム受信時に、受信フレームのVIDに基づいて中継網区間での障害の有無を判定することによって、中継網区間をATM区間と同様のVP/VCによって管理することが可能となる。
本発明のATMセル転送装置が適用されるネットワーク構成の1例を示す図。 本発明のATMセル転送装置で生成されるMACフレームと、そのペイロードに含まれるATMセルとの関係を示す図。 MACヘッダに含まれるVLANタグのフォーマット(A)と、ATMセルヘッダ(B)のフォーマットを示す図。 VLANテーブル120の内容を示す図。 本発明のATMセル転送装置の1実施例を示すブロック図。 図5のATMインタフェース11、OAM部12、上り方向バッファ部13、下り方向バッファ部18の詳細を示す図。 OAM部12のセル監視部123の動作を示すフローチャート。 セル監視部123が参照するセル監視テーブル124の内容を示す図。 バッファ制御部132の動作を示すフローチャート。 バッファ制御部132が参照するカウントテーブルの内容を示す図。 サブフレーム組立部14で生成するサブフレームの構成を示す図。 サブフレーム組立部14とMACフレーム組立部15の詳細を示す図。 MACフレーム終端部16とサブフレーム終端部17の詳細を示す図。 サブフレーム受信監視部177の動作を示すフローチャート。 サブフレーム受信監視部177が参照するサブフレーム受信テーブル178の内容を示す図。 AAL5における変換動作を説明するための図。
符号の説明
1:ATM網、2:中継網、6:サブフレーム、7:ATMセル、50:可変長MACフレーム、61:サブフレームヘッダ、52:サブフレームペイロード、
10:ATMセル転送装置、11:ATMインタフェース、12:OAM部、13:上り方向バッファ部、14:サブフレーム組立部、15:MACフレーム組立部、16:MACフレーム終端部、17:サブフレーム終端部、18;下り方向バッファ部、19:制御部。

Claims (12)

  1. ATM網と、可変長フレーム形式でデータを転送する中継網とを接続するATMセル転送装置であって、
    上記ATM網との間でATMセルを送受信するATMインタフェース部と、
    上記ATMインタフェース部から出力されるATMセル列に含まれるOAMセルの一部を終端すると共に、上記ATMインタフェース部からの制御信号に応答してOAMセルを生成し、OAMセルを含むATMセル列を出力するOAM部と、
    上記OAM部から出力されたATMセル列をそれぞれ上記中継網内での仮想ネットワーク識別子と対応付けた複数のキューに振り分け、セルヘッダをもつATMセル形式で各キューに蓄積する第1バッファ部と、
    上記第1バッファ部で蓄積セルが所定条件を満たしたキューから一連のATMセルを読出し、これらのATMセルを含むペイロードと、少なくとも上記ペイロード内のセル数を示すヘッダ情報を含むサブフレームヘッダとからなるサブフレームを構成するサブフレーム組立部と、
    上記サブフレーム組立部から出力されたサブフレームを含むペイロードと、上記中継網で使用される仮想ネットワーク識別子を含むMACヘッダとからなるMACフームを構成し、該MACフームを上記中継網に送出するMACフレーム組立部と、
    上記中継網から受信したMACフレームを終端し、MACフレームのペイロードから抽出したサブフレームを出力するMACフレーム終端部と、
    上記MACフレーム終端部から出力されたサブフレームのペイロードから、該サブフレームのヘッダ情報に従ってATMセルを抽出し、ATMセル列として出力するサブフレーム終端部と、
    上記サブフレーム終端部から出力されたATMセル列を一時的に蓄積する第2バッファ部と、
    少なくとも上記ATMインタフェース部、OAM部、サブフレーム組立部、サブフレーム終端部に接続された制御部とからなり、
    上記OAM部が、上記第2バッファ部から読出したATMセル列を上記ATMインタフェース部に出力することを特徴とするATMセル転送装置。
  2. 前記第1バッファ部が、仮想ネットワーク識別子とATMセルのVPI/VCIとを1対1または1対n(n>1)で対応付けた管理テーブルに従って、前記OAM部から出力されたATMセル列を前記複数のキューに振り分けることを特徴とする請求項1に記載のATMセル転送装置。
  3. 前記OAM部が、前記第2バッファ部から読出したATMセル列に含まれるOAMセルを終端すると共に、前記制御部からの制御信号に応答してOAMセルを生成し、該OAMセルを上記ATMセル列に挿入して、前記ATMインタフェース部に出力することを特徴とする請求項1に記載のATMセル転送装置。
  4. 前記OAM部が、前記第1バッファ部に入力されるATMセルを前記中継網上の仮想ネットワーク識別子と対応付けて監視し、或る仮想ネットワーク識別子と対応するATMセルが所定時間以上途絶えた場合に、予め上記仮想ネットワーク識別子に対応付けられた特定のVPI/VCIをもつ試験セルを定期的に生成し、前記第1バッファ部に入力されるATMセル列に挿入するセル監視部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のATMセル転送装置。
  5. 前記OAM部が、前記第2バッファ部から読出したATMセル列に含まれる試験セルを終端するための試験セル終端部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載のATMセル転送装置。
  6. 前記サブフレーム組立部が、前記各サブフレームに、前記中継網における特定仮想ネットワーク識別子をもつサブフレームの通信可否状態を示す通信状態表示情報と、サブフレームの欠落と重複を検出するための仮想ネットワーク識別子別のシーケンス番号とを含むサブフレームヘッダを付加することを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載のATMセル転送装置。
  7. 前記サブフレーム終端部が、前記MACフレーム終端部から出力されたサブフレームのヘッダが示すシーケンス番号から、受信サブフレームの順序性を検証し、重複して受信されたサブフレームを廃棄する手段を含むことを特徴とする請求項6に記載のATMセル転送装置。
  8. 前記MACフレーム終端部が、前記受信MACフレームのヘッダから抽出した仮想ネットワーク識別子を前記サブフレーム終端部に通知し、
    前記サブフレーム終端部が、上記通知された仮想ネットワーク識別子に基づいて、仮想ネットワーク識別子毎にサブフレームの受信状態を監視し、或る仮想ネットワーク識別子をもつサブフレームの受信が所定時間以上途絶えたことを検知した時、前記OAM部に対して、予め上記仮想ネットワーク識別子に対応付けられた特定のVPI/VCIをもつOAMセルを前記ATMインタフェース部に出力されるATMセル列に挿入するよう指示するサブフレーム受信監視部を有することを特徴とする請求項1に記載のATMセル転送装置。
  9. 前記MACフレーム終端部が、前記受信MACフレームのヘッダから抽出した仮想ネットワーク識別子を前記サブフレーム終端部に通知し、
    前記サブフレーム終端部が、上記通知された仮想ネットワーク識別子に基づいて、仮想ネットワーク識別子毎にサブフレームの受信状態を監視し、或る仮想ネットワーク識別子をもつサブフレームの受信が所定時間以上途絶えたことを検知した時、サブフレームが途絶えた仮想ネットワーク識別子を含む障害検知情報を前記制御部に通知し、
    上記制御部が、上記障害検知情報を通信状態表示情報に変換して、前記サブフレーム組立部に通知し、
    上記サブフレーム組立部が、上記通信状態表示情報を前記サブフレームヘッダに反映することを特徴とする請求項1に記載のATMセル転送装置。
  10. 前記サブフレーム組立部が、蓄積セル数が所定個数に達したキューまたはキューの先頭セルの蓄積時間が所定時間に達したキューからATMセルを読出し、前記サブフレームを構成することを特徴とする請求項1〜請求項9の何れかに記載のATMセル転送装置。
  11. 前記サブフレーム組立部が、前記各サブフレームに、前記所定の蓄積セル数と所定の蓄積時間を示す多重化情報を含むサブフレームヘッダを付加することを特徴とする請求項10に記載のATMセル転送装置。
  12. 前記MACフレームが、IEEE802.3、IEEE802.1Q、またはIETFのRFC0791で規定されたフレームであることを特徴とする請求項1〜請求項11の何れかに記載のATMセル転送装置。
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