JP4437309B2 - 焼酎の多段蒸留方法及び装置 - Google Patents

焼酎の多段蒸留方法及び装置 Download PDF

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本発明は、焼酎の多段蒸留方法及び装置に関し、特に各段で組成の異なる焼酎原液を安定して取り出すことができる焼酎の多段蒸留方法及び装置に関するものである。
従来、酒税法で定めらている乙類焼酎(本格焼酎)の蒸留方法である単式蒸留方法は、蒸留釜に所定量の焼酎醪を入れ、この焼酎醪を加熱してアルコールを含む揮発成分を蒸発させ、蒸発した揮発成分を冷却、凝縮して焼酎原液を留出させるという蒸留方法であり、蒸留が終了する毎に蒸留釜の焼酎醪を入れかえるバッチ式の蒸留方法である。この焼酎原液として留出される留出液中の揮発成分の濃度は、加熱された焼酎醪が蒸発して発生した蒸気中の揮発成分の濃度に依存する。単式蒸留方法では、蒸留釜に投入された焼酎醪が一定量であるために、焼酎醪中の揮発成分の濃度が蒸留時間と共に変化し、従って、留出液の揮発成分の濃度も蒸留時間と共に変化する。このため、最終的に焼酎原液となる留出液は、蒸留開始から蒸留終了までの一定時間内に、濃度が蒸留時間と共に変化しながら留出した多種の揮発成分が混在したものであり、このような焼酎原液から、多種多様の香味を安定して有する焼酎を作り出すことは、非常に困難である。ここで、焼酎醪とは、米麹又は麦麹に水と酵母を加えて1次発酵させた酒母に、蒸した焼酎原料と水とを加えて2次発酵させた溶液であり、エチルアルコールの他に、多種類の微量な揮発成分(高級アルコール、有機酸、低沸点エステル、高沸点エステルなど)や、未反応物を含んだ固形物などを含んだ溶液である。
水とエチルアルコール(エタノール)を主成分とする焼酎の香味(香りと味)を決める重要な要因は、留出液(焼酎原液)中に含まれる微量成分(高級アルコール、低沸点エステル、高沸点エステル、アルデヒドなど)であることが知られており、多様な嗜好に合わせた香味の異なる多種多様の焼酎を製造するためには、これらの微量成分の組成調整が必要である。しかしながら、上記したような従来の単式蒸留方法では、一連の蒸留過程において微量成分の組成を調整して留出させることは不可能である。そこで、本願出願人等は、充填塔式の精留を行い、留分の一部を還流し、残りを留出液として取り出し可能な精留塔を用い、蒸留釜の上部に直列的に3段(初段、中段、上段)の精留塔を連結し、上段の精留塔の上部には冷却装置を連結してなる多段蒸留装置により、蒸発釜に一定量の焼酎醪を入れ、蒸発釜の加熱温度、精留塔の還流比、蒸留装置の内部圧などを調整して、初段、中段、上段の各精留塔から前記微量成分の組成が異なる留出液を取り出す方法を実現し、この組成の異なる留出液をブレンドすることにより、多様な嗜好に合わせた香味の異なる多種多様の焼酎を製造可能にした。ここで、ブレンドとは、所望の香味を有する多種多様の焼酎原液を製造するために、組成の異なった留出液を所定の割合で混合させることである。尚、本従来技術では、2次発酵の際に添加する水の代わりに焼酎蒸留粕を用いて発酵させ(返し発酵と称する)、最終的な焼酎醪を製造している。この焼酎醪は、通常、2次醪、又は、本醪と称されているものである。
河野 恵宣、外4名、「新規蒸留技術の開発−減圧及び常圧蒸留精製操作を組み込んだ新規焼酎製造の最適操作法の確立−」、本格焼酎技術開発事業研究成果報告書、日本酒造組合中央会本格しょうちゅう新技術開発研究会、平成14年9月、p1−11、
しかしながら、上記方法では、精留塔の還流比や、蒸発釜の加熱温度、蒸留装置の内部圧などの蒸留条件を調整して、各段毎に組成の異なる留出液を取り出すことは可能であるが、蒸留釜に投入された焼酎醪が一定量であるために、上記した単式蒸留方法と同様に、蒸留缶から蒸発する各揮発成分の濃度が蒸留時間と共に変化するために、気液平衡状態における精留塔内の揮発成分の濃度が一定にならず(すなわち、精留塔が定常状態にならず)、所望の組成の留出液を安定して取り出すことが非常に困難であるという問題があった。また、一定量の焼酎醪を蒸留釜に入れ蒸留が終了する毎に蒸留釜の焼酎醪を入れかえるバッチ式の蒸留方法では、所望の組成をなす留出液を得るための蒸留条件によっては、有用な焼酎醪を蒸留粕として廃棄しなければならず、製品回収率が悪くなるという問題があった。
解決しようとする問題点は、焼酎の多段蒸留装置において、各段の精留塔を定常状態に保つことが困難であるという点、及び、製品回収率の向上が困難であるという点である。
このため本発明は、直列的に連結された複数の焼酎精留手段の初段から最終段に向かって焼酎醪を供給し、前記段毎に、加熱蒸留して留分の一部を還流しながら残りを留出液として取り出す焼酎の多段蒸留方法であって、前記焼酎醪の供給流量を一定に保持し、前記段毎の還流比を変えることによって、前記段毎に異なった組成の焼酎原液を得ることを第1の特徴とする。
また、蒸留缶に連結され、充填塔を有する精留塔と、該精留塔の塔頂部に連結された冷却器と、該冷却器と前記精留塔との間に設けられた還流管と、前記冷却器に設けられた前記還流管への還流量可変調節弁とを備えた焼酎精留ユニットを複数段配置し、該複数段の焼酎精留ユニットの蒸留缶を、所定量を一定流速で送給可能な送液ポンプで直列に連結し、該連結された初段の蒸留缶を、前記送液ポンプで焼酎醪タンクに連結し、該焼酎醪タンクから最終段の蒸留缶へと、前記前記送液ポンプで一定量の焼酎醪を供給しながら、前記各焼酎精留ユニットの前記還流量可変調節弁で焼酎精留ユニット毎に還流比を変えることにより、段毎に異なった組成の焼酎原液を得ることを第2の特徴とする。
本発明に係る焼酎の多段蒸留方法及び装置によれば、直列的に連結した蒸留缶に流速一定の焼酎醪を供給することにより、各段毎に焼酎醪の組成が一定となるため、各蒸留缶に連結されたそれぞれの精留塔を定常状態に保つことができ、一定の条件下で安定した組成の留出液が容易に得られ、且つ、各段の蒸留缶の焼酎醪の組成を還流比を変えて調整できることにより、各段の精留塔から組成の異なる留出液を安定して取り出すことができるという優れた効果を有する。また、複数の蒸留缶に焼酎醪を分散させるために、有用成分が残る蒸留粕を低減することができるので、製品回収率が向上するという優れた効果を有する。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。図1は、本発明に係る焼酎の多段蒸留装置の一実施例を示す概略図である。図2乃至図6は、本発明に係る焼酎の多段蒸留方法及び装置による実験例である。図7は、滞留時間と還流比を表す数式の説明図である。
図1に示すように、本発明に係る焼酎の多段蒸留装置1は、焼酎精留手段として焼酎精留ユニット1s、2s、3sが初段、次段、最終段の3つの段に配置され、初段(1段目)の焼酎精留ユニット1sに備えられた蒸留缶11が焼酎醪タンク(原料タンク)2と送液ポンプP1で連結され、各段(1段目、2段目、3段目)の焼酎精留ユニット1s、2s、3sに備えられた蒸留缶11、21、31が送液ポンプP2、P3で直列に連結され、最終段(3段目)の焼酎精留ユニット3sに備えられた蒸留缶31が蒸留粕タンク3と送液ポンプP4で連結されて構成されている。
焼酎醪タンク2は、米麹、又は、麦麹に水と酵母を加えて1次発酵させた酒母(もと)に、蒸した芋、又は、米などの焼酎原料炭水化物と水を加えて2次発酵させて調整した溶液、すなわち蒸留工程直前の焼酎醪が投入されたタンクである。焼酎醪には、焼酎の主成分であるエチルアルコールの他に、高級アルコール、低沸点エステル、高沸点エステル、アルデヒドなどの多種類の微量成分や、未反応物が含まれている。
送液管を有する送液ポンプP1、P2、、P3、P4は、所定量の焼酎醪を一定の流速で送給可能であり、且つこの送給量と流速が可変できる可変容量送り出しポンプである。送液ポンプP1は、焼酎醪タンク2と初段の焼酎精留ユニット1sの蒸留缶11とを連結し、送液ポンプP2は、初段の焼酎精留ユニット1sの蒸留缶11と次段(2段目)の焼酎精留ユニット2sの蒸留缶21とを連結し、送液ポンプP3は、次段の焼酎精留ユニット2sの蒸留缶21と最終段の焼酎精留ユニット3sの蒸留缶31とを連結し、送液ポンプP4は、最終段の焼酎精留ユニット3sの蒸留缶31と蒸留粕タンク3とを連結する。
本実施例では、焼酎精留ユニット1s、2s、3sは、それぞれ同一構造であるので、初段の焼酎精留ユニット1sを代表として説明する。まず、蒸留缶11には、送液ポンプP1により焼酎醪タンク2から供給流量が一定に保持された焼酎醪が投入されると共に、送液ポンプP2により所定の供給量が次段の蒸留缶21に向けて流出される。換言すれば、送液ポンプP1により、一定の流入速度で焼酎醪タンク2から蒸留缶11に焼酎醪が流入され、送液ポンプP2により、一定の流出速度で蒸留缶11から蒸留缶21に焼酎醪が流出されるということである。このように構成することにより、蒸留缶11には、蒸留期間中、常に一定量で、且つ、一定濃度の焼酎醪を保持することができ、このため、蒸留缶11に連結された精留塔12では、揮発成分の安定した組成(すなわち、定常状態)を保持することができる。送液ポンプP1は、可変容量送り出しポンプであるので、焼酎醪タンク2から蒸留缶11に流入される焼酎醪の量を変えることにより、蒸留期間中、多様な一定濃度の焼酎醪を保持することができ、従って、精留塔12の塔内の揮発成分の多様な組成を作り出すことができる。また、蒸留缶11に保持される焼酎醪の所定量を変えることによっても精留塔12の塔内の揮発成分の多様な組成を作り出すことができる。また、このようにして、焼酎醪タンク2に投入された焼酎醪を複数の蒸留缶11、21、31に分散させて使用するために、焼酎醪の組成条件を多様に変えることにより、有用成分が残る蒸留粕を低減することができるので、製品回収率を向上させることができる。
蒸留缶11には、温度制御装置(図示せず)に接続された加熱用蒸気送入管11aと熱電対11bが備えられており、蒸留缶11の内部が一定温度に制御され、また、蒸気上昇部12bには、熱電対12dが設けられており、この熱電対12dは、前記した温度制御装置に接続され、精留塔12の内部が一定温度に制御される。このようにして、焼酎精留塔1sが気液平衡状態を維持する温度に制御される。加熱手段は、本実施例では、温度制御可能な水蒸気加熱の直接加熱式を用いたが、直火加熱式、又は、間接加熱式でも良い。また、図示しないが、蒸留缶11は、真空ポンプP5にも連結されており、減圧蒸留も行うことができる。
精留塔は、下方から上昇する蒸気と上方から下降する液体を接触させて、接触点で気相と液相が平衡状態(気液平衡状態)になる塔である。精留塔12は、蒸留缶11から上方に向かって直列に連結された充填塔12aと蒸気上昇部12bからなっている。また、精留塔12の塔頂部である蒸気上昇部12bの上部は、蒸気上昇保温連結管13によって、冷却器15に設けられた還流・留出切替え部16の上部に連結され、蒸気上昇部12bの下部は、還流管14によって、還流・留出切替え部16の下部に連結されている。蒸気上昇保温連結管13は、冷却器15で凝縮された凝縮液が蒸気上昇部12bに逆流しないように、蒸気上昇部12bから冷却器15に向けて下方に傾斜されて連結されている。また、還流管14は、蒸気上昇部12bの蒸気が還流・留出切替え部16に還流管14を通じて流入しないように、略U字形状に形成されている。
精留塔12で蒸発した揮発成分は、蒸気上昇保温連結管13を通って還流・留出切替え部16に送られた後、上方の冷却部15aで冷却、凝縮される。この凝縮液は、還流・留出切替え部16内に設けられた還流量可変調節弁16aを操作することにより、一部が還流管14を介して連結された精留塔12に還流され、残りの分が冷却器15の留出口15bから焼酎原液として留出される。本実施例における還流量可変調節弁16aの還流と留出の切替え操作は、還流・留出切替え部16の外周近傍に設けられた電磁石17を電気的に制御することにより行われる。この還流分と留出分の比を還流比といい、還流比を調整することによって多種多様の組成の焼酎原液を製造することができる。尚、この還流比、前記した蒸留缶11内の焼酎醪の所定量、蒸留缶11への焼酎醪の流入速度以外にも、原料の焼酎醪の組成、蒸留時間、加熱温度、内部圧などを調整することによって、多種多様の組成の焼酎原液を製造することができる。
充填塔12aは、二重のガラス管で構成された断熱構造をなし、内側のガラス管内部には、略円筒形のガラス管で形成された充填物が多数充填された充填物層12cが形成されている。この充填物は、表面積が広い程、気液の接触面積が広くなり多様な精留効果が得られる。また、このような充填方式では、充填物を形状や大きさの異なる別の充填物に容易に交換可能である。これに対し、他の精留方式である棚段方式は、原理的には精留作用が可能であるが、棚段部が固定されるので、棚段部の交換が構造的にも、経費的にも困難であり、また、充填方式の充填物に比べ、棚段の表面積(気液接触面積)は小さいので、精留効果も小さくなる。
このようにして構成された焼酎精留ユニット1sと同じ構造の焼酎精留ユニット2s、3sが直列に連結されるので、焼酎精留ユニット2s、3sも同様の作用、効果を有する。さらに、各焼酎精留ユニット1s、2s、3sのそれぞれの焼酎醪の所定量、焼酎醪の流入速度、還流比、蒸留時間、加熱温度、内部圧、充填物の形状などを調整することによって、さらに多種多様な組成の焼酎原液を安定して製造することができ、このようにして製造された焼酎原液をブレンドすることにより、嗜好に合わせた多種多様の香味を有する焼酎を安定して製造することができる。
尚、本発明に係る焼酎の多段蒸留装置1は、排気管18によって、真空ポンプP5に連結されており、常圧蒸留だけでなく、減圧蒸留も可能である。また、多段蒸留装置1の所定位置には弁が設けられているが、本実施例では、本発明の主要な部分の還流量可変調節弁16a、26a、36aを図示し、他の弁は図示していない。
次に、本発明に係る焼酎の多段蒸留方法ついて本実施例の多段蒸留装置1(図1)を用いて説明する。まず、焼酎醪タンク2に原料の焼酎醪として2次醪(本醪)を投入する。この2次醪は、上記した従来技術(非特許文献1参照)の返し発酵により製造された焼酎醪でも良い。次に、送液ポンプP1により、焼酎醪タンク2から初段の焼酎精留ユニット1sの蒸留缶11に焼酎醪を流速一定で送給し、所定量に達したら、温度制御装置により加熱用蒸気送入管11aから蒸気を送入して加熱を開始する。焼酎醪タンク2からの焼酎醪の送給はさらに流速一定で続けられており、蒸留缶11の所定量を超えた分は送液ポンプP2により、蒸留缶11から次段の焼酎精留ユニット2sの蒸留缶21に送給される。この焼酎精留ユニット2sでも、焼酎醪が所定量に達したら温度制御装置により加熱用蒸気送入管21aから蒸留缶21に蒸気を送入して加熱を開始する。また、蒸留缶21の所定量を超える分の焼酎醪は、送液ポンプP3により、蒸留缶21から最終段の焼酎精留ユニット3sの蒸留缶31に送給される。この焼酎精留ユニット3sでも、焼酎醪が所定量に達したら温度制御装置により加熱用蒸気送入管31aから蒸留缶31に蒸気を送入して加熱を開始する。また、蒸留缶31の所定量を超える分の焼酎醪は、送液ポンプP4により、蒸留缶21から最終段の焼酎精留ユニット3sの蒸留缶31に送給される。各蒸留缶11、21、31内の焼酎醪は加熱により対流するため、蒸留缶内の焼酎醪の濃度分布は均一である。従って、蒸留缶11、21、31には、一定量で且つ一定濃度の焼酎醪が蒸留時間中保持されることになる。このため、焼酎精留ユニット1s、2s、3sは、蒸留期間中安定した組成の定常状態を保持できるのである。
各段の焼酎精留ユニット1s、2s、3sの蒸留缶11、21、31の温度は、設定温度まで到達後、一定の昇温速度で所定温度まで昇温されて、その所定温度を一定時間保持するように、温度制御装置により制御される。焼酎精留ユニット1において、蒸留缶11を加熱していくと、焼酎醪中のそれぞれの揮発成分が沸点に到達した時点で、蒸発が始まる。発生した蒸気は、充填塔12aを上る途中で充填物層12cで精留され、蒸気上昇部12b、蒸気上昇保温連結管13を通って、冷却部15aで冷却、凝縮され、凝縮液が、還流・留出切替え部16の還流量可変調節弁16aによって、還流管14を通して蒸気上昇部12bに還流される。還流した凝縮液は、また充填物層12cで精留される。この一連の精留、還流の循環操作を、次段の焼酎精留ユニット2s、及び、最終段の焼酎精留ユニット3sでも同様に行い、各段の精留塔12、22、32が気液平衡状態且つ定常状態になった時点で、各段の留出口15b、25b、35bから留出液を取り出す。
本発明に係る焼酎の多段蒸留方法では、揮発成分の蒸留挙動の重要な因子として、滞留時間(蒸留缶平均滞留時間)と還流比がある。滞留時間は、缶液(焼酎醪)流入速度と蒸留缶容積(蒸留缶内の焼酎醪の所定量)で表すことができる。また、還流比は、精留塔内の気液平衡状態に影響を与える因子であり、還流分取り出し速度と留分取り出し速度で表すことができる。この滞留時間と還流比を表す式を、下記の数式1に示す。尚、wt%は重量パーセント、hrは時、minは分、lはリットル、mlはミリリットル、molはモル、℃は温度(摂氏)を示す。
Figure 0004437309
上記の数式1を本実施例の3段構成の多段蒸留装置に適用すると、下記の数式2で表すことができる。また、この際の、数式2の説明図を図7に示す。数式2及び図7において、τは、初段の焼酎精留ユニット1sの滞留時間を示し、τは、次段の焼酎精留ユニット2sの滞留時間を示し、τは、最終段の焼酎精留ユニット3sの滞留時間を示す。また、VR1は、蒸留缶11の蒸留缶容積(焼酎醪の所定量)を示し、VR2は、蒸留缶21の蒸留缶容積(焼酎醪の所定量)を示し、VR3は、蒸留缶31の蒸留缶容積(焼酎醪の所定量)を示す。また、Fは、焼酎醪タンク2から蒸留缶11に流入される焼酎醪の缶液流入速度を示し、Fは、蒸留缶11から蒸留缶21に流入される焼酎醪の缶液流入速度を示し、Fは、蒸留缶21から蒸留缶31に流入される焼酎醪の缶液流入速度を示す。次に、Rは、初段の焼酎精留ユニット1sの還流比を示し、Rは、次段の焼酎精留ユニット2sの還流比を示し、Rは、最終段の焼酎精留ユニット3sの還流比を示す。また、Bは、初段の焼酎精留ユニット1sの還流分取り出し速度を示し、Bは、次段の焼酎精留ユニット2sの還流分取り出し速度を示し、Bは、最終段の焼酎精留ユニット3sの還流分取り出し速度を示す。また、Wは、初段の焼酎精留ユニット1sの留分取り出し速度を示し、Wは、次段の焼酎精留ユニット2sの留分取り出し速度を示し、Wは、最終段の焼酎精留ユニット3sの留分取り出し速度を示す。
Figure 0004437309
次に、本発明の実験例を示す。本実験例においては、原料となる焼酎醪の代わりに調整液を用いた。この調整液の組成は、表1に示すように、水が87.8wt%、エチルアルコールが12.0wt%、エチルアセテートが0.02wt%、n−プロピルアルコールが0.01wt%、i−ブチルアルコールが0.05wt%、i−アミルアルコールが0.05wt%、β−フェネチルアルコールが0.05wt%という組成であり、各揮発成分の濃度は、製品としての焼酎醪中の濃度に比べ、高濃度に調整されている。この調整液の組成は、焼酎醪タンク2内の焼酎醪の組成を示すものであり、蒸留中の蒸留缶11、21、31内の焼酎醪の組成とは異なっている。還流比は全て1.0であり、還流量(還流分取り出し速度)と留出量(留分取り出し速度)とを等しくした。また、各蒸留缶11、21、31の焼酎醪量(数式2に示す蒸留缶容積)は、それぞれ、常に1500mlを保持するように設定した。
Figure 0004437309
また、加熱はオイルバスによる間接加熱を行い、各精留塔12、22、32が気液平衡状態になるように蒸留缶11、21、31の温度を制御した。この気液平衡状態における温度は、表2に示すように、初段の焼酎精留ユニット1sの蒸気上昇部12bが79.1℃、蒸留缶11が93.5℃、次段の焼酎精留ユニット2sの蒸気上昇部22bが90.5℃、蒸留缶21が98.9℃、最終段の焼酎精留ユニット3sの蒸気上昇部32bが97.4℃、蒸留缶31が101.2℃となっている。温度測定は、熱電対11b、21b、31b、12d、22d、32dを使用した。尚、内部圧は常圧である。
Figure 0004437309
図2は、初段の焼酎精留ユニット1sから留出した留出液中のエチルアルコール濃度と蒸留時間の関係を示すグラフである。初段1sの蒸留缶11の流入速度は、20.83ml/min、17.49ml/min、14.30ml/minの3通りである。図2から明らかなように、エチルアルコールは、流入速度が大きい程、濃度が高くなっている。また、それぞれの濃度は蒸留時間内で安定しており、焼酎精留ユニット1sが、蒸留時間中、定常状態にあることを示している。
図3は、各段の焼酎精留ユニット1s、2s、3sから留出される留出液中のエチルアルコールの濃度と各蒸留缶11、21、31内における焼酎醪の滞留時間の関係を示すグラフである。初段1sの蒸留缶11の流入速度は、20.83ml/min、17.49ml/min、14.30ml/minの3通りである。図3から明らかなように、滞留時間が長くなるにつれて、各段から留出されるエチルアルコール濃度が減少している。また、各段から留出されるエチルアルコール濃度は、初段1sから留出されるエチルアルコール濃度よりも次段2sから留出されるエチルアルコール濃度の方が低く、次段2sから留出されるエチルアルコール濃度よりも最終段3sから留出されるエチルアルコール濃度の方が低い。数式1で示したように、滞留時間は、蒸留缶内の液量を、送液ポンプで流入される焼酎醪の流入速度で除した値である。本実験例では、蒸留缶内の液量は一定であるため、滞留時間は、焼酎醪の流入速度で決まり、この流入速度が大きいと、蒸留缶内での焼酎醪の滞留時間が短くなり、エチルアルコールの濃度が高い状態に保持されるため、蒸発するエチルアルコールの濃度(すなわち、留出液中のエチルアルコール濃度)も高くなるのである。逆に、流入速度が小さいと滞留時間は長くなり、留出液中のエチルアルコール濃度も低くなる。
図4は、初段1sの蒸留缶11の流入速度が20.83ml/minの際の、各段の焼酎精留ユニット1s、2s、3sから留出される留出液中の各揮発成分の濃度を、各段毎に示したグラフである。微量成分(エチルアルコール以外の揮発成分)の濃度の単位は、留出量分率(g/g)で表している。図4から明らかなように、流入速度が一定の場合、各段の焼酎精留ユニット1s、2s、3sから留出される留出液中の各揮発成分の濃度は、エチルアルコール、エチルアセテート、n−プロピルアルコール、i−ブチルアルコール、i−アミルアルコールの場合は同様の傾向を示し、初段1sよりも次段2sの方が低く、次段2sよりも最終段3sの方が低くなっている。これに対し、β−フェネチルアルコールの濃度は、初段1sよりも次段2sの方が高く、次段2sよりも最終段3sの方が高くなっている。これは、β−フェネチルアルコールは、蒸留缶内のエチルアルコール濃度が低いほど、揮発しやすい性質を有しているためである。
図5は、各段の焼酎精留ユニット1s、2s、3sから留出される留出液中の酢酸エチル濃度と各蒸留缶内における焼酎醪の滞留時間の関係を示すグラフである。初段1sの蒸留缶11の流入速度は、20.83ml/min、17.49ml/min、14.30ml/minの3通りである。図5から明らかなように、各段の焼酎精留ユニット1s、2s、3sから留出される留出液中の酢酸エチル濃度は、滞留時間が長くなるにつれて、減少している。また、初段1sから留出される酢酸エチルは、次段2sから留出される酢酸エチルに比べ高濃度で留出され、最終段3sからは、酢酸エチルが殆ど留出していない。
図6は、各段の焼酎精留ユニット1s、2s、3sから留出される留出液中のβ−フェネチルアルコールの濃度と各蒸留缶内における焼酎醪の滞留時間の関係を示すグラフである。初段1sの蒸留缶11の流入速度は、20.83ml/min、17.49ml/min、14.30ml/minの3通りである。図6から明らかなように、滞留時間が長くなるにつれて、各段から留出されるβ−フェネチルアルコール濃度が高くなっている。また、初段1sからは、β−フェネチルアルコールは殆ど留出されず、次段2sから留出されるβ−フェネチルアルコール濃度よりも最終段3sから留出されるβ−フェネチルアルコール濃度の方が高くなっている。滞留時間が長くなると、図3で示したように、エチルアルコールの濃度が減少するために、β−フェネチルアルコールの濃度が増大するのである。
このように、還流比を一定にした状態で、組成の異なる留出液を安定した濃度で取り出すことができた。従って、還流比、流入速度、その他の条件を変えることにより、さらに多種多様の組成の焼酎原液を安定して得ることができる。
本発明に係る焼酎の多段蒸留装置の一実施例を示す概略図である。 本発明に係る焼酎の多段蒸留方法及び装置による実験例を示すグラフである。 本発明に係る焼酎の多段蒸留方法及び装置による実験例を示すグラフである。 本発明に係る焼酎の多段蒸留方法及び装置による実験例を示すグラフである。 本発明に係る焼酎の多段蒸留方法及び装置による実験例を示すグラフである。 本発明に係る焼酎の多段蒸留方法及び装置による実験例を示すグラフである。 本発明に係る焼酎の多段蒸留方法及び装置における揮発成分の滞留時間と還流比を表す数式の説明図である。
符号の説明
1 焼酎の多段蒸留装置
1s 初段(1段目)の焼酎精留ユニット
2 焼酎醪タンク
2s 次段(2段目)の焼酎精留ユニット
3 蒸留粕タンク
3s 最終段(3段目)の焼酎精留ユニット
11、 21、 31 蒸留缶
11a、21a、31a 加熱用蒸気送入管
11b、21b、31b 熱電対
12、 22、 32 精留塔
12a、22a、32a 充填塔
12b、22b、32b 蒸気上昇部
12c、22c、32c 充填物層
12d、22d、32d 熱電対
13、 23、 33 蒸気上昇保温連結管
14、 24、 34 還流管
15、 25、 35 冷却器
15a、25a、35a 冷却部
15b、25b、35b 留出口
16、 26、 36 還流・留出切替え部
16a、26a、36a 還流量可変調節弁
17、 27、 37 電磁石
18 排気管
P1、P2、P3、P4 送液ポンプ
P5 真空ポンプ

Claims (2)

  1. 直列的に連結された複数の焼酎精留手段の初段から最終段に向かって焼酎醪を供給し、前記段毎に、加熱蒸留して留分の一部を還流しながら残りを留出液として取り出す焼酎の多段蒸留方法であって、
    前記焼酎醪の供給流量を一定に保持し、前記段毎の還流比を変えることによって、前記段毎に異なった組成の焼酎原液を得ることを特徴とする焼酎の多段蒸留方法。
  2. 蒸留缶に連結され、充填塔を有する精留塔と、該精留塔の塔頂部に連結された冷却器と、該冷却器と前記精留塔との間に設けられた還流管と、前記冷却器に設けられた前記還流管への還流量可変調節弁とを備えた焼酎精留ユニットを複数段配置し、
    該複数段の焼酎精留ユニットの蒸留缶を、所定量を一定流速で送給可能な送液ポンプで直列に連結し、
    該連結された初段の蒸留缶を、前記送液ポンプで焼酎醪タンクに連結し、
    該焼酎醪タンクから最終段の蒸留缶へと、前記送液ポンプで一定量の焼酎醪を供給しながら、前記各焼酎精留ユニットの前記還流量可変調節弁で焼酎精留ユニット毎に還流比を変えることにより、段毎に異なった組成の焼酎原液を得ることを特徴とする焼酎の多段蒸留装置。
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