JP4437249B2 - 物品収納容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は種々の物品、例えば使用済のおむつや、ゴミ等の廃棄物などの収納容器に係り、特に、使用後廃棄されるべき紙おむつや洗濯すべき布おむつ、或いは臭気を放つゴミ又は特別な保管,廃棄等を必要とする物品などを一時的に多量に収納しておく物品収納容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般家庭においては、乳幼児あるいは介護を必要とする病人、老齢者のために紙おむつや布おむつが多量に使用される。また、病院、老人ホームおよび乳幼児保育所などでも、入院患者や入所者の排泄物処理に多量のおむつが使用されている。
使用済の紙おむつは、廃棄のために一旦、収納袋に入れて口を縛って密封したり蓋付きのバケットなどに収納して密閉し、一時的に室内などに保管しておき、例えば一日分又は二日分程度ためておいた使用済紙おむつを収納袋などから取り出し、まとめて焼却又は廃棄処分にしている。また、布おむつの場合は、洗濯のため、一日分の使用済布おむつをまとめて、同様に収納袋やバケットに収納し、一時的に室内などに保管している。いずれの場合も、使用済おむつをその都度焼却・廃棄処分にしたり、洗濯したりすることは煩雑であるため、一杯になるまで上記収納袋やバケットに入れて、寝室や洗濯場などの室内で保管している。
また、一般家庭や料理店などで排出する生ゴミなど、臭気を発する廃棄物等が多量に発生する。このような場合、ゴミ搬出までに一時的に室内外等で保管しておくことが必要となる。
【0003】
ところで、ポリエチレン製などの収納袋を使用済おむつ入れとしてそのまま用いる場合、使用済おむつを入れる都度、封入口の開閉作業を行うことが必要となるため、口を開く際、収納袋内の悪臭が外部に漏れてしまう。また、蓋付きのバケットなどにためる場合も、その都度蓋を開けるので、同様に悪臭が漏れだしてしまう。さらに収納袋の結び目や蓋の隙間から悪臭が漏れだすこともある。
生ゴミ等の場合やとくに臭気が激しい食品その他の物品なども全く同様の問題があるが、以下では、「使用済みおむつ」を収納する収納容器に例をとって説明する。
【0004】
使用済おむつを収納する場合、蓋を二重構造として使用済おむつを収納する専用の容器が市販されている。市販の専用容器は、例えば上蓋付きの容器本体の内部に開閉可能な密閉口を配置し、この密閉口に収納袋を吊り下げるようにしており、使用済おむつを入れる場合、上蓋を開けた状態で密閉口を開いて、使用済おむつを収納袋に投入し、次いで密閉口を閉じた後、上蓋を閉じることにより収納袋が密封されるようになっており、収納袋は使用済おむつで一杯になると、容器本体の底部から排出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような市販の使用済おむつの収納容器では、二重蓋の構造となっているため気密性に優れてはいるが、容器本体の上蓋の開閉と収納袋の密封が別々に行なわれるようになっており、使用済おむつを投入するには、上蓋を開いた状態で、収納袋密封機構を操作して収納袋を開かなければならず、投入したら再び収納袋をこの密封機構の操作により密封した後、上蓋を閉じる動作を行なわなければならないため、一連の作業中に、収納袋内の悪臭が外部に漏れるという課題はなお解決されないままとなっていた。
【0006】
また、収納袋の密封は、上蓋を開けた状態で、密封機構を操作しながら収納袋の口元を絞り込むことにより行わなければならず、その操作のため両手を必要とし、面倒で手間が掛かるという課題もあった。
【0007】
この発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、臭気を外部に漏らすことなく、ワンタッチ操作で収納袋を密封することができる各種物品、例えば使用済おむつなどの収納容器を提供することにある。
この発明の上記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、この発明に係る物品収納容器は、上方に開口を有する容器本体と、容器本体内に配置され物品を収納する収納袋と、容器本体の開口を閉じる上蓋と、上蓋と上記容器本体の開口との間に介装された中蓋と、中蓋に開閉可能に装着されるとともに、収納袋の口元を固定して密封し得る密封機構部とを備え、密封機構部は対向する一対のヒンジ板で構成され、各ヒンジ板の一端が中蓋に回動自在に軸支されるとともに、該各ヒンジ板の他端は外部から開閉操作可能な開閉操作部に接続され、開閉操作部は中蓋に往復動可能に取り付けられたスライダで構成され、一対のヒンジ板の各々は、中間部が水平面内で外方向に折れ曲がる折曲部を備えるとともに、互いに内向きに水平翼を備えており、開閉操作部が一方向へ移動したとき一対のヒンジ板が直線状に伸長して各水平翼が互いに接して閉鎖し、開閉操作部が他方向へ移動したとき一対のヒンジ板が折曲して拡開し、該ヒンジ板の開閉動作に伴って、一対のヒンジ板に固定された収納袋の口元を開放及び密封する
密封機構部は対向する一対のヒンジ板で構成され、各ヒンジ板の一端が蓋に回動自在に軸支されるとともに、該各ヒンジ板の他端は外部から開閉操作可能な開閉操作部に接続され、一対のヒンジ板は、折曲部を挟んでそれぞれ高さが異なる二つの内向きの水平翼を備えており、開閉操作部が一方向へ移動したとき各ヒンジ板が直線状に伸長して一対のヒンジ板の各水平翼が互いに上下に咬合し得るものでもよい。
また、密封機構部は、対向する一対のヒンジ板で構成され、各ヒンジ板の一端が蓋に回動自在に軸支されるとともに、該各ヒンジ板の他端は外部から開閉操作可能な開閉操作部に接続され、一対のヒンジ板の一方は上下に間隙を以て配置した2段の水平翼を備え、ヒンジ板の他方はこの間隙に嵌挿し得る高さ位置に水平翼を備えており、開閉操作部が一方向へ移動したとき両ヒンジ板が直線状に伸長し、一方のヒンジ板の水平翼の間隙に他方のヒンジ板の水平翼が嵌挿することにより三層状に咬合し得るものでもよい。
スライダは、上蓋上に突出して該上蓋に形成した長孔に沿って前後方向にスライドさせる操作つまみと、該操作つまみに連結されたスライダブロックとで構成され、該スライダブロックを往復動させる溝部が中蓋裏側に形成されてもよい。スライダは、ヒンジ板を直線状に伸長した最前位置で、上蓋に形成した係合部により操作つまみをロック状態で保持してもよい。
密封機構部に、収納袋の口元を固定する袋止めフックが装着されてもよい。上蓋に、物品を投入するための透明蓋が開閉自在に設けられてもよい。上蓋と中蓋とは、共通軸にて回動可能に容器本体の一端に軸支され、開蓋状態でともに共通軸から取り外し得るようにしてもよい。
密封機構部は、物品を容器本体内に収納する際、閉状態で当該物品を載置し得るようになっており、密封装置を開くことにより該密封装置に載置した物品を収納袋に落下させるようにしてもよい。
【0009】
この発明によれば、例えば臭気を放つような、使用済おむつなどの物品を廃棄前或いは洗濯するに先立って一時的に貯めておく場合、先ず、上蓋を開くか、上蓋上に形成された透明窓を開けて、中蓋に形成した使用済おむつを密封機構部、好ましくは開閉可能な一対のヒンジ板の上に載置する。このとき、ヒンジ板は容器本体に橋架された形で中蓋に閉状態で直線状に伸長している。ここで、収納容器本体には予め物品を収納し密封するための収納袋が入れてあり、その上部口元はヒンジ板のフックに係止しておく。物品を載置したら上蓋を閉じて、例えば上蓋の一側に設けた開閉操作部を操作して、ヒンジ板を菱形状に拡開する。するとヒンジ板上の物品は菱形状に拡開したヒンジ板の間から収納袋内に落下し、その後ヒンジ板を直線状に伸長状態に復帰させれば収納作業が完了する。
このように、収納袋の口元を開口して収納袋内に収納するのは、上蓋の閉鎖状態で行なわれ、また開口する時間も僅か数秒で済むので、収納袋内の例えば使用済おむつの臭気が周囲に漏れだすことがない。
【0010】
ここで、ヒンジ板を、左右に一対設けて、それぞれ中央に折曲部を形成すると共に、折曲部を挟んでそれぞれ高さが異なる二つの内向きの水平翼を形成すれば、開閉操作部を操作して各ヒンジ板を直線状に伸長することにより、一対のヒンジ板の各水平翼を互いに上下に咬合し得ることができるので、収納袋の口元は、先ず、一方のヒンジ板の下側の水平翼と他方のヒンジ板の垂直板との間に挟持されて締めつけられ、次いでその上方で、他方のヒンジ板の上側の水平翼と一方のヒンジ板の垂直板との間に挟持されて締めつけられる。このように収納袋の口元が二重に締めつけられて密封されることになるので、密封効果に優れたものとなる。
この発明の他の態様として、水平翼を各ヒンジ板の少なくとも一方に複数枚形成することによって、収納袋の口元は三重以上に封止されることができ、密封効果が格段に向上する。
上記ヒンジ板等の密封機構部を開閉操作する開閉操作部、例えばスライダ機構を、収納容器の外側に設けることにより、ワンタッチでヒンジ板を開閉操作することができるので、片手による物品収納作業を行なうことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。実施の形態を説明するに当たって、同一機能を奏するものは同じ符号を付して説明する。以下の説明においても、収納される物品を「使用済おむつ」を例とするものとする。
図1はこの発明の一実施の形態に係る使用済おむつの収納容器の斜視図、図2は使用済おむつの収納容器の上・中蓋開時における正面図、図3は上・中蓋の開時における裏面図である。
また、図4は中蓋の収納袋の口元を固定した状態での斜視図、図5は袋止めフックの説明図、図6は図4のB−B断面図、図7は収納袋の正面図を示し、また図8は図1のC−C断面図である。
図9および図10は中蓋のヒンジ板閉時における平面図および裏面図、図11は図9のA−A断面図、図12は使用済おむつの収納容器のおむつ投下時の斜視図、図13および図14は中蓋のヒンジ板開時における平面図および裏面図である。
さらに、図15は他の実施の形態に係るヒンジ板の閉時の断面図である。
【0012】
図1〜4に示す使用済おむつの収納容器は、上方が開口された容器本体1と、この容器本体1の開口を開閉する中蓋2および上蓋3とを具備している。
容器本体1の上部側端には支持片1aが形成され、この支持片1aは、断面が縦長の略楕円形状を呈する支持軸1bを有している。
【0013】
中蓋2および上蓋3は、その一端に長孔2b,3bがそれぞれ形成され、これら長孔2b,3bは容器本体1の支持軸1bに共に係合されている。なお、図中、2dは、長孔2bが形成された取付片を示す。これにより、中蓋2および上蓋3はともに、支持軸1bを共通軸として容器本体1に開閉可能に支持され、支持軸1bを支点として上蓋3と中蓋2とをそれぞれ所定角度開いたとき、容器本体1より取り外し可能になっている。
【0014】
中蓋2の他端側には、上面が平坦な凸部2aが形成され、この凸部2aによって形成されたスペースに、本発明を構成する密封機構部の開閉操作部としてのスライダ5が往復移動可能に収納されている。さらに、凸部2aの上壁には、スライダ5の往復動を案内するガイド溝2cが形成されている。
【0015】
中蓋2の中央部には、一端が中蓋2に軸着され、他端がスライダ5に軸着されれた一対のヒンジ板7が対向して配置されている。これらのヒンジ板が、本発明の密封機構部を構成する。
各ヒンジ板7は、帯状の垂直板7aを有し、この垂直板7aの中間部のヒンジ部7bで外側にくの字に屈曲するようになっており、垂直板7aの内面にはヒンジ部7bを分岐点とする一側と他側とで段違いになるように内向きの水平翼7cが水平方向にそれぞれ突出形成されている。ここで、これら一対のヒンジ板7は同一形状で形成されているため、合成樹脂で一体成形することにより同一物が多量に製造でき、製造コストの面で有利である。また、ヒンジ部7bも一体成形によりインテグラルヒンジとして形成することができる。
【0016】
一対のヒンジ板7は、スライダ5の往復動に連動して直線状からほぼ菱形状になるまで開閉するようになっており、閉時はスライダ5により伸長する方向に引っ張られることで水平翼7cが互いに重なるように咬合し、開時は圧縮する方向に押し込まれて屈曲し開口するようになっており、恰もパンタグラフ式の動作を行なうようになっている。
【0017】
ヒンジ板7の所定箇所には、複数の袋止めフック9が装着され、これら袋止めフック9によって収納袋10の口元10aがヒンジ板7に固定される。この実施の形態では、合計4枚の水平翼7cにそれぞれ1か所、計4個設けている。袋止めフック9は、図5に示すように、フック板9aの一端に開口9eを有するフック部9cが形成され、他端にはフック軸9dが形成されている。フック軸9dはヒンジ板7の外面に形成されたフック受け7eに軸支され、袋止めフック9がフック軸9dを中心にして回転し、開口9eとヒンジ板7の上辺に形成された突起7gとが係止されるようになっている。
このとき、収納袋10の口元10aが、フック部9cとヒンジ板7とで挟み付けられてヒンジ板7に固定され、ヒンジ板7の開閉と収納袋10の開閉が同時に行なわれるようになっている。
【0018】
図6は、開閉操作部としてのスライダ5の近傍の要部断面図である。スライダ5には、円筒部5fが形成されており、この円筒部5fの上部にスライドノブ5aがねじ20によって固定されている。スライドノブ5aには、スライドフック5bが設けられ、このスライドフック5bのばね部5cによって中蓋2の凸部2a上面に常時押圧されている。そして、スライドノブ5aが図中左端部に位置した際に、スライドフック5bが突起2eに係止されることにより、スライドノブ5aひいてはスライダ5の図中右方への移動が規制され、ヒンジ板7が閉じた状態で保持される。
一方、円筒部5fの中間部にはリング状のフランジ5gが形成され、このフランジ5gより下方に一対のヒンジ板7の端部が回転可能に外挿されている。
そして、これら一対のヒンジ板7は、ヒンジストッパ21が円筒部5fの下端部に固定されることによって保持されている。このヒンジストッパ21の固定手段は、ヒンジストッパ21に一体形成された係止爪21aが円筒部5fの所定位置に形成された係止孔5hに係合する構造を呈している。
収納袋10は、容器本体1内に配置され、紙おむつや布おむつなどの使用済おむつを収納密封し廃棄するためのものであり、図7に示すように、その口元10aには絞り加工を施せば好ましい。
【0019】
上蓋3には、透明蓋4が開閉自在に装着され、図8に示すように、透明蓋4の縁部には舌片4aが水平方向に突出形成されている。透明蓋4は、ばね材(図示略す)により開く方向に付勢され、閉時には上蓋3に設けられた開閉ノブ6の係止爪6aが舌片4a上にスライドして舌片4aを係止するようになっている。開閉ノブ6には、ばね部6bが形成されており、このばね部6bは係止爪6aが舌片4aを係止する方向(図8中右方向)に付勢している。また、開閉ノブ6の上面には、凹状の指当て部6cが形成されており、図中、左方へのスライド操作を容易に行なえるように構成されている。
上蓋3には窓3aが開口され、上蓋3を閉じた状態でも、スライドノブ5aの往復操作を可能にしている。
【0020】
使用済おむつの収納容器は、以上の如く構成されているので、まず、容器本体1内に収納袋10を配置し、その口元10aを袋止めフック9によってヒンジ板7に固定し、ヒンジ板7、中蓋2、上蓋3および透明蓋4を閉じておく。
この場合、図9、10に示すように、ヒンジ板7が引っ張られる方向に開閉操作部としてのスライダ5を移動させ、スライドフック5bを凸部2aの突起2eに係止させることにより、ヒンジ板7の閉じた状態を保持することができる。
さらに図11に示すように、収納袋10の口元10aは、両ヒンジ板7,7’と袋止めフック9との間で挟み付けられて固定されると共に、ヒンジ板7,7’の水平翼7c,7c’が重なるように咬合される。すなわち、先ず、一方のヒンジ板7(図11において左側)の下側の水平翼7cと他方のヒンジ板7’(図11において右側)の垂直板7a’との間に挟持されて締めつけられ、次いでその上方で、他方のヒンジ板7’の上側の水平翼7c’と一方のヒンジ板7の垂直板7aとの間に挟持されて締めつけられる。このように収納袋の口元が二重に締めつけられて密封されることになるので、収納袋10は確実に密封されることになる。
【0021】
収納袋10内に使用済おむつを収納する場合は、図12に示すように、上蓋3を閉じたままで、開閉ノブ6をばね部6bの付勢力に抗してスライドさせ、係止爪6aと舌片4aとの係止を解除して、透明蓋4を開き、ヒンジ板7上におむつを載せた後、透明蓋4を閉じる。なお、図中、30は、収納袋10内に収納された使用済のおむつを示す。
【0022】
次に、スライドフック5bの突起2eとの係合状態を解除し、ヒンジ板7が押し込まれる方向にスライダ5を移動させ、図13、14に示すように、ヒンジ板7を菱形状又は矩形に拡開する。このとき、収納袋10の口元10aがヒンジ板7に固定されているので、収納袋10も同時に開く。これにより、おむつ30は収納袋10内に自然落下し収納される。その後、スライダ5を元の位置に戻し、ヒンジ板7を閉じるとともに収納袋10の開口を閉じ密封する。このとき、スライダ5のスライドフック5bが突起2eに係止され、収納袋10の密封状態が保持される。かくして、収納袋10内のおむつが一杯になると、上蓋3および中蓋2を所定角度まで開くことにより容器本体1より取り外し、収納袋10を閉じた状態で収納袋10の口元10aが括られた後、収納袋10は廃棄又は次の用途のために回収される。
【0023】
このように、本実施の形態の使用済おむつの収納容器では、収納袋10の開閉および密封を行なうヒンジ板7を設け、透明蓋4、上蓋3を閉じた状態で、収納袋10の開閉および密封が行なわれるので、収納袋10中の悪臭を外部に漏らすことがない。
【0024】
さらに、収納袋10の開閉および密封動作は、ヒンジ板7と連動するスライダ5の往復動作のみで行なえるので、おむつの収納操作が片手でワンタッチ操作することができる。
【0025】
また、上蓋3に透明蓋4を設けたことにより、おむつを収納する場合、おむつが収納袋10内に投入されたか否かを容易に確認することができる。
また、一対のヒンジ板7は、閉時には咬合されるので、収納袋10の密封効果を向上させることができる。
【0026】
以上、この発明の実施の形態を使用済おむつの収納容器について詳述したが、この発明は、上記実施の形態記載の使用済おむつの収納容器に限定されるものではなく、この発明の特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において種々の変更ができるものである。
【0027】
たとえば、一対のヒンジ板7をそれぞれ同一の形状に形成し、対称に配置することができる。この場合、一対のヒンジ板をプラスチック材で一体的に成形するとともに、ユニット化することにより、部品点数を削減することができ、コスト低減を図ることができる。この際、中央のヒンジ部7bは別部材で構成してもよいが、一体成形によりインテグラルヒンジとして形成するようにすれば有利である。
【0028】
また、図15に示すように、一方のヒンジ板7に水平翼7cを二段に形成して、これら水平翼7cの間に他方のヒンジ板7の水平翼7cを介在するように咬合させれば、収納袋10の密封効果をより向上することができる。
また、本実施の形態では、収納袋10を袋止めフック9を利用してヒンジ板7に固定したが、必ずしも袋止めフック9を用いる必要はなく、たとえばヒンジ板7に引っ掛け部を形成するか、あるいはヒンジ板7に直に引っ掛けて固定してもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、この発明の物品収納容器によれば、収納袋の口元がヒンジ板に固定され、上蓋を閉めた状態で収納袋の開閉および密封を行なうことができるので、おむつや生ゴミあるいは臭気が強い物品などを廃棄したり、密封保管したりする際、収納袋中の悪臭の外部への漏洩を防止することができ、各種物品の収納操作が片手でワンタッチ操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示す使用済おむつの収納容器の斜視図である。
【図2】この発明の一実施の形態を示す使用済おむつの収納容器の上・中蓋開時における正面図である。
【図3】この発明の一実施の形態を示す上・中蓋の開時における裏面図である。
【図4】この発明の一実施の形態を示す中蓋の収納袋の口元を固定した状態での斜視図である。
【図5】この発明の一実施の形態を示す袋止めフックの説明図である。
【図6】図4のB−B断面図である。
【図7】この発明の一実施の形態を示す使用済おむつの収納容器内に配置される収納袋の正面図である。
【図8】図1のC−C断面図である。
【図9】この発明の一実施の形態を示す中蓋のヒンジ板閉時における平面図である。
【図10】この発明の一実施の形態を示す中蓋のヒンジ板閉時における裏面図である。
【図11】図9のA−A断面図である。
【図12】この発明の一実施の形態を示す使用済おむつの収納容器のおむつ投下時の斜視図である。
【図13】この発明の一実施の形態を示す中蓋のヒンジ板開時における平面図である。
【図14】この発明の一実施の形態を示す中蓋のヒンジ板開時における裏面図である。
【図15】この発明の他の実施の形態を示す使用済おむつの収納容器におけるヒンジ板の閉時の断面図である。
【符号の説明】
1 容器本体
1a 支持片
1b 支持軸
2 中蓋
2a 凸部
2b,3b 長孔
2c ガイド溝
2d 取付片
2e 突起
3 上蓋
3a 窓
4 透明蓋
4a 舌片
5 スライダ
5a スライドノブ
5b スライドフック
5c,6b ばね部
6 開閉ノブ
6a 係止爪
7 ヒンジ板
7a ヒンジ部
9 袋止めフック
10 収納袋
10a 口元

Claims (9)

  1. 上方に開口を有する容器本体と、
    上記容器本体内に配置され物品を収納する収納袋と、
    上記容器本体の開口を閉じる上蓋と、
    上記上蓋と上記容器本体の開口との間に介装された中蓋と、
    上記中蓋に開閉可能に装着されるとともに、上記収納袋の口元を固定して密封し得る密封機構部とを備え、
    この密封機構部は対向する一対のヒンジ板で構成され、上記各ヒンジ板の一端が上記中蓋に回動自在に軸支されるとともに、該各ヒンジ板の他端は外部から開閉操作可能な開閉操作部に接続され、
    上記開閉操作部は上記中蓋に往復動可能に取り付けられたスライダで構成され、
    上記一対のヒンジ板の各々は、中間部が水平面内で外方向に折れ曲がる折曲部を備えるとともに、互いに内向きに水平翼を備えており、上記開閉操作部が一方向へ移動したとき上記一対のヒンジ板が直線状に伸長して各水平翼が互いに接して閉鎖し、上記開閉操作部が他方向へ移動したとき上記一対のヒンジ板が折曲して拡開し、該ヒンジ板の開閉動作に伴って、上記一対のヒンジ板に固定された収納袋の口元を開放及び密封することを特徴とする、物品収納容器。
  2. 前記一対のヒンジ板は、折曲部を挟んでそれぞれ高さが異なる二つの内向きの水平翼を備え、前記開閉操作部が一方向へ移動したとき各ヒンジ板が直線状に伸長して上記一対のヒンジ板の各水平翼が互いに上下に咬合し得ることを特徴とする、請求項1に記載の物品収納容器。
  3. 前記一対のヒンジ板の一方は上下に間隙を以て配置した2段の水平翼を備え、ヒンジ板の他方はこの間隙に嵌挿し得る高さ位置に水平翼を備えており、前記開閉操作部が一方向へ移動したとき両ヒンジ板が直線状に伸長し、一方のヒンジ板の水平翼の間隙に他方のヒンジ板の水平翼が嵌挿することにより三層状に咬合し得ることを特徴とする、請求項1または2に記載の物品収納容器。
  4. 前記スライダは、前記上蓋上に突出して該上蓋に形成した長孔に沿って前後方向にスライドさせる操作つまみと、該操作つまみに連結されたスライダブロックとで構成され、該スライダブロックを往復動させる溝部が前記中蓋裏側に形成されたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の物品収納容器。
  5. 前記スライダは、前記ヒンジ板を直線状に伸長した最前位置で、前記上蓋に形成した係合部により前記操作つまみをロック状態で保持することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の物品収納容器。
  6. 前記密封機構部に、前記収納袋の口元を固定する袋止めフックが装着されたことを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の物品収納容器。
  7. 前記上蓋に、物品を投入するための透明蓋が開閉自在に設けられたことを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の物品収納容器。
  8. 前記上蓋と中蓋とは、共通軸にて回動可能に容器本体の一端に軸支され、開蓋状態でともに共通軸から取り外し得るようにしたことを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の物品収納容器。
  9. 前記密封機構部は、物品を前記容器本体内に収納する際、閉状態で当該物品を載置し得るようになっており、
    前記密封装置を開くことにより該密封装置に載置した物品を前記収納袋に落下させるようにしたことを特徴とする、請求項1から8のいずれかに物品収納容器。
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