JP4434172B2 - 分散補償光ファイバ - Google Patents

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Description

本発明は、コアと、そのコアを覆う屈折率が異なる2層以上のクラッド層とを備えた分散補償光ファイバに係り、特に、複雑な屈折率プロファイルを有し、比屈折率差Δが大きい分散補償光ファイバに関する。
近年のインターネットを始めとするデータ通信の爆発的な増加により、伝送容量の飛躍的な増加が求められている。現在、1本の光ファイバ中に波長の異なる複数の信号光を同時に伝送させるWDM(Wavelength Division Multiplexing:波長分割多重)伝送方式が実用化され、幹線系伝送路や海底光ケーブルに用いられている。通常、このような光ファイバ伝送路には一定の間隔で中継器が設置されている。
従来の中継器は、信号光を補償・増幅するために信号光をいったん電気信号に変換し、その電気信号を同期再生・増幅して光信号に変換する、いわゆる再中継器と呼ばれる装置であるが、WDM伝送においては、わずかに波長の異なる複数の信号光ごとに再生・増幅を行わなければならないため、波数の分だけデバイスを必要とすることになる。
このため、WDM伝送の大容量化のための波数増加にはコスト的・実装空間的な限界があった。
しかし、EDFA(Erbium−Doped Fiber Amplifier:エルビウム添加光ファイバ増幅器)の開発により、信号光を電気信号に変換することなく全波長の信号光を一括して光のまま増幅することができるようになった。このEDFAにより伝送容量の大容量化が急速に進展したが、波数の増加や信号光のビットレートの増加により様々な問題が生じてきた。
例えば、本来光ファイバの有する波長分散により、使用波長帯域の両端で異なる分散を生じてしまい、伝送後の信号光の波形が劣化したり、非線形現象が生じたりする問題がある。非線形現象は伝送路を構築する光ファイバの局所的な屈折率分布の変化(一般に光パワー密度に依存する)により生じる現象であり、FWM(Four Wave Mixing:四光波混合)等が該当する。
これら分散や非線形現象は信号光の伝送品質を劣化させる原因となりうる。特に、WDM伝送のように多数の異なる波長の信号光を長距離伝送させる場合には深刻である。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
特開2003−207674号公報 特開2005−4216号公報
ここで、光ファイバの波長分散による信号波形の劣化を防止するためには、使用波長帯域の分散値をできるだけ小さくする、いわゆる零分散波長を使用波長にシフトさせることが有効である。例えば、零分散波長が1550nmのDSF(Dispersion Shift Fiber:分散シフトファイバ)等は陸上、海底を問わず広く適用されている。
しかし、複数の信号光を伝送するWDM伝送においては、最短波長側の信号光と最長波長側の信号光とに生じる分散の値が異なる。すなわち、分散スロープの存在により波数そのものが制限を受ける。これは、光ファイバ伝送後の信号光が判別可能な限度内である分散範囲(すなわち、波長帯域)がハードウエアや伝送速度により定まり、結果として最大波数を決定するためである。
したがって、この分散スロープの値をできるだけ小さくすることが伝送容量を増加させる上で重要である。
従来の光ファイバの単峰型の屈折率プロファイル(屈折率分布)を、例えばW型や3重クラッド型等の複雑な屈折率プロファイルに変更することにより、0.05ps/nm2 /km以下の低い分散スロープを達成することができる。
しかし、一方では波数の増加に伴い光ファイバに入射する光信号のパワー密度が増加し、上述の非線形現象が大きな問題となってきた。例えば、前述のFWMにより零分散波長近傍のWDM信号光が増幅され、信号伝送特性を著しく劣化させることが近年の研究により明らかになってきた。この非線形現象を防止しつつ信号光の波数を増加させるには、伝送路全体で分散、分散スロープを小さく保ち、可能な限り実効断面積の大きな光ファイバを用いればよい。
例えば、EDFA等の増幅器による増幅直後の光密度が高い部分で実効断面積が比較的大きく、分散、分散スロープが小さい光ファイバを用いて非線形現象の発生を抑え、その光ファイバの出力端に比較的実効断面積が小さく、分散、分散スロープが比較的小さい光ファイバを接続することで、伝送路全体で分散を非零、スロープを0.1ps/nm2 /km以下に抑えることができる。
また、EDFA等の増幅器による増幅直後(希土類添加光ファイバの増幅区間前半)で実効断面積が非常に大きく、分散も大きい光ファイバを用い、その後(希土類添加光ファイバの増幅区間後半)で前半に生じた累積分散や分散スロープを完全に補償する光ファイバを用いたハイブリッド伝送路も提案されている。
図3は波長多重伝送時の実効断面積拡大光ファイバおよび分散・分散スロープ補償光ファイバによるハイブリッド伝送路の累積分散を示す図である。図3においては横軸はファイバ長を示し、縦軸は累積分散を示す。
この伝送路後半で用いられるSCDCF(Slope Compensation Dispersion Compensation Fiber:分散・分散スロープ補償光ファイバ)は大きな負分散と負分散スロープを実現することができるが、実効断面積が比較的小さい。そのため前半で用いられる実効断面積が極めて大きい光ファイバ等の異種光ファイバと融着接続する際、MFD(モードフィールド径)を大きくしたSCDCFが提案されている。
しかしながら、これらのSCDCFは曲げ損失の値が考慮されておらず、正確な伝送損失の評価が難しい他、ケーブル化後に伝送損失の低下を招きやすいという問題があった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、従来の分散補償光ファイバのような複雑かつ比屈折率差の大きい分散補償光ファイバにおいて、曲げ損失を改善した分散補償光ファイバを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、コアと、そのコアを覆う屈折率が異なる2層以上のクラッド層として、内側から順に第1クラッド層、第2クラッド層、第3クラッド層、第4クラッド層を備えた分散補償光ファイバにおいて、上記第4クラッド層に対する上記コアの比屈折率差Δn1が0.85〜1.05%であり、上記コアの半径r1が2.05〜2.15μmであり、上記第4クラッド層に対する上記第1クラッド層の比屈折率差Δn2が−0.45〜−0.40%であり、上記第1クラッド層の半径r2が5.50〜5.90μmであり、上記第4クラッド層に対する上記第2クラッド層の比屈折率差Δn3が0.10〜0.13%であり、上記第2クラッド層の半径r3が8.75〜8.95μmであり、上記第4クラッド層に対する上記第3クラッド層の比屈折率差Δn4が−0.07〜−0.03%であり、上記第3クラッド層の半径r4が9.95〜10.15μmであり、上記コアの上記比屈折率差Δn1である部分から上記第1クラッド層の上記比屈折率差Δn2である部分までで上記第4クラッド層に対する比屈折率差が上記比屈折率差Δn1から上記比屈折率差Δn2まで低くなる部分である境界部に、上記第4クラッド層に対する比屈折率差が0から上記比屈折率差Δn2まで徐々に低くなる第1傾斜層を0.75〜0.95μmの層厚で設けると共に、上記第1クラッド層の上記比屈折率差Δn2である部分から上記第2クラッド層の上記比屈折率差Δn3である部分までで上記第4クラッド層に対する比屈折率差が上記比屈折率差Δn2から上記比屈折率差Δn3まで高くなる部分である境界部に、上記第4クラッド層に対する比屈折率差が上記比屈折率差Δn2から0未満まで徐々に高くなる第2傾斜層を1.75〜1.85μmの層厚で設け、波長1550nmにおける波長分散が−50〜−40ps/nm/kmであり、波長1550nmにおける分散スロープが−0.16〜−0.10ps/nm 2 /kmであり、基準長2mでのカットオフ波長が1500nm以下である分散補償光ファイバである。
本発明によれば、従来の分散補償光ファイバよりも曲げ損失を低く抑えることができ、ケーブル化後の伝送損失の増加を抑制することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の好適な実施形態を示す分散補償光ファイバの屈折率分布図である。図1において横軸はコアの中心Oからの距離(ファイバ径)を示し、縦軸は比屈折率差を示す。
図1に示すように、本実施形態に係る分散補償光ファイバ1は、半径r1のコア2と、そのコア2を覆う屈折率が異なる2層以上のクラッド層として、内側から順に半径r2(層厚(r2−r1))の第1クラッド層3、半径r3(層厚(r3−r2))の第2クラッド層4、半径r4(層厚(r4−r3))の第3クラッド層5、半径r5(層厚(r5−r4))の第4クラッド層6とからなる。
さて、分散補償光ファイバ1は、コア2とその外側の第1クラッド層3の境界部23に、比屈折率差が徐々に低くなる第1傾斜層8を設けると共に、第1クラッド層3と第2クラッド層4の境界部34に比屈折率差が徐々に高くなる第2傾斜層9を設けた点に特長がある。
本実施形態では、コア2の屈折率分布を、中心Oからコア2と第1クラッド層3の境界部23までコア2の比屈折率差Δn1で一定にすると共に、その境界部23から第1クラッド層3まで比屈折率差が比屈折率差Δn1から0まで徐々に低くなる傾斜部7を有する台形形状とした。
傾斜部7の層厚b0は0.74〜0.79μmとするとよい。
ここで、比屈折率差Δとは、第4クラッド層6の屈折率n0に対する、対象の屈折率nと第4クラッド層の屈折率n0の差(n−n0)/n0のことをいう。
また、第1クラッド層3内に、比屈折率差が0から第1クラッド層3の比屈折率差Δn2まで徐々に低くなる第1傾斜層8を設けると共に、第1クラッド層3内に、比屈折率差が比屈折率差Δn2から0未満となるまで徐々に高くなる第2傾斜層9を設けた。つまり、本実施形態では、第1傾斜層8と、比屈折率差Δn2が一定の部分と、第2傾斜層9とで第1クラッド層3が構成される。
この分散補償光ファイバ1は、コア2の比屈折率差Δn1と第2クラッド層4の比屈折率差Δn3とを第4クラッド層6の比屈折率差Δn0より大きくし、第1クラッド層3の比屈折率差Δn2と第3クラッド層5の比屈折率差Δn4とを第4クラッド層6の比屈折率差Δn0より小さくしたものである。
本実施形態では、分散補償光ファイバ1の屈折率分布を、コア2から離れるにしたがって比屈折率差の振れ幅が小さくなるように、かつ第1〜第4クラッド層3〜6の境界部において角部を有するように蛇行させて形成した。
より詳細には、コア2の比屈折率差Δn1を0.85〜1.05%とし、コア2の半径r1を2.05〜2.15μmとし、第2クラッド層4の比屈折率差Δn3を0.10〜0.13%とし、第2クラッド層4の半径を8.75〜8.95μmとし、第1クラッド層3の比屈折率差Δn2を−0.45〜−0.40%とし、第1クラッド層3の半径r2を5.50〜5.90μmとし、第3クラッド層5の比屈折率差Δn4を−0.07〜−0.03%とし、第3クラッド層5の半径r4を9.95〜10.15μmとするとよい。
また、第1傾斜層8の層厚b1を0.75〜0.95μmとし、第2傾斜層9の層厚b2を1.75〜1.85μmとするとよい。
分散補償光ファイバ1の波長分散および分散スロープは主にコア2および第1クラッド層3の径とそのΔn1,Δn2に、モードフィールド径は主にコア2の径とそのΔn1に、カットオフ波長は主に第1および第2クラッド層3,4の径とそのΔn2,Δn3に依存する。各層の比屈折率差Δ、径などの各パラメータを最適化し、所望の波長分散、分散スロープ、モードフィールド径、カットオフ波長を得ることができる。
ここで、第3クラッド層5の半径r4の値は理論的には波長分散にはほとんど影響を及ぼさない。比較的変化するのはカットオフ波長であるが、このカットオフ波長は半径r4が大きくなるにつれて減少するので、半径r4の制限は下限しかない。ただし、製造条件的にはクラッドの堆積厚は薄い方がよく、また製造上の誤差も含めると上限は10.15μmが好ましい。
本実施形態の作用を説明する。
分散補償光ファイバ1は、コア2と、屈折率が異なる第1〜第4クラッド層3〜6とからなり、コア2と第1クラッド層3の境界部23に第1傾斜層8を設けると共に、第1クラッド層3と第2クラッド層4の境界部34に第2傾斜層9を設けている。
第1傾斜層8は、比屈折率差が大きく異なるコア2と第1クラッド層3を、屈折率分布が急激(垂直)に変化しないように連結し、他方、第2傾斜層9は、比屈折率差が大きく異なる第1クラッド層3と第2クラッド層4を、屈折率分布が急激に変化しないように連結する。
特に、コア2と第1クラッド層3、第1クラッド層3と第2クラッド層4は、他の各層に比べて比屈折率差が大きく異なり、材質が異なる部分である。このため、分散補償光ファイバ1に曲げが加わると、これら各層の境界部において応力集中が発生しやすく、曲げ損失が大きくなる原因となる。
しかし、分散補償光ファイバ1は、曲げによってコア2と第1クラッド層3の境界部23、第1クラッド層3と第2クラッド層4の境界部34に応力が集中しても、その応力を第1傾斜層8と第2傾斜層9が緩和するので、第1傾斜層8と第2傾斜層9がいわば緩衝(バッファ)層として働く。
したがって、分散補償光ファイバ1は、従来の分散補償光ファイバのようなW型や3重クラッド等の複雑かつ比屈折率差の大きい分散補償光ファイバにおいても、その特性を保ちながら、従来より曲げ損失を低く抑えることができ、ケーブル化後の伝送損失の増加を抑制することができる。
特に、分散補償光ファイバ1は、コア2を台形形状とし、第1クラッド層3内において第1傾斜層8と第2傾斜層9とを設けているため、コア2と第1クラッド層3の機能を維持しつつ、曲げ損失を小さくできる。
また、コア2と第1クラッド層3の境界部23において、傾斜部7を設けてコア2を台形形状としている。このため、コア2の比屈折率差Δn1が一定の部分と第1傾斜層8を、屈折率分布が急激に変化しないように連結でき、コア2の機能を維持しつつ、曲げ損失を小さくできる。
さらに、第1傾斜層8の層厚b1を0.75〜0.95μmとし、第2傾斜層9の層厚b2を1.75〜1.85μmとすることで、直径20mmにおける曲げ損失を30dB/km以下にできる。
コア2の比屈折率差Δn1を0.85〜1.05%とすることで、波長1550nmにおける波長分散を−50〜−40ps/nm/kmにできる。
コア2の半径r1を2.05〜2.15μmとすることで、波長1550nmにおける波長分散を−50〜−40ps/nm/kmにできる。
コア2の比屈折率差Δn1を0.85〜1.05%とし、コア2の半径r1を2.05〜2.15μmとすることで、波長1550nmにおける波長分散を−50〜−40ps/nm/kmにでき、かつモードフィールド径(MFD)を6.0μm以上にできる。
ここで、MFDは大きければ大きいほど好ましいが、MFDが大きすぎると曲げ損失の増加を招くため、MFDは6.6μm以下が好ましい。
第1クラッド層3の比屈折率差Δn2を−0.45〜−0.40%とすることで、波長1550nmにおける分散スロープを−0.16〜−0.10ps/nm2 /kmにできる。
第1クラッド層3の半径r2を5.50〜5.90μmとすることで、波長1550nmにおける波長分散を−50〜−40ps/nm/kmにでき、かつ波長1550nmにおける分散スロープを−0.16〜−0.10ps/nm2 /kmにできる。
第2クラッド層4の比屈折率差Δn3を0.10〜0.13%とすることで、基準長2mでのカットオフ波長を1500nm以下にできる。
第2クラッド層4の半径r3を8.75〜8.95μmとすることで、波長1550nmにおける分散スロープを−0.16〜−0.10ps/nm2 /kmにでき、かつ基準長2mでのカットオフ波長を1500nm以下にできる。
第3クラッド層5の比屈折率差Δn4を−0.07〜−0.03%とすることで、基準長2mでのカットオフ波長を1500nm以下にでき、かつ波長1550nmにおける分散スロープを−0.16〜−0.10ps/nm2 /kmにできる。
第3クラッド層5の半径r4を9.95〜10.15μmとすることで、基準長2mでのカットオフ波長を1500nm以下にできる。
上記実施形態では、クラッドが第1〜第4のクラッド層3〜6からなる例で説明したが、クラッドは2層以上からなるものであればよい。
(実施例1)
分散補償光ファイバ1は、一般的な光ファイバの製造方法であるMCVD(内付け)法、VAD(軸付け)法、OVD(外付け)法等により製造される。以下、MCVD法による分散補償光ファイバ1の製造方法について説明するが、本発明はMCVD法で製造される光ファイバに限定されるものではない。
図2はMCVD法によるコアロッドの製造方法の模式図である。
バブラー酸素供給管20を通してバブラー21に純粋酸素を供給し、その純粋酸素でバブリングした原料ガスgを、回転継手からなる回転導入端子22を通して軸周りに回転する石英管23の内部に導入する。原料ガスgは、例えばSiCl4 、GeCl4 、O2 、He、Cl2 、C26 等が挙げられる。
これらの原料ガスgを石英管23外側から石英管23の長手方向に沿って移動する酸水素バーナ24で加熱し、化学反応によりスート粒子25を生成させる。このスート粒子25は一部が石英管23の内面に付着・堆積し、残りは排気管26を通りスートボックス27に排出される。石英管23の内面に付着したスート粒子25は、再度酸水素バーナ24で加熱することで透明ガラス化する。
以上の工程を必要なだけ繰り返し、第4クラッド層6、第3クラッド層5、第2クラッド層4、第1クラッド層3(第2傾斜層9と第1傾斜層8を含む)、コア2の順に形成する。
このとき、コア2の比屈折率差Δn1=0.917%、線引後の半径r1=2.106μm、第1クラッド層3の比屈折率差Δn2=−0.436%、線引後の半径r2=5.681μm、第3クラッド層4の比屈折率差Δn3=0.116%、線引後の半径r3=8.848μm、第3クラッド層5の比屈折率差Δn4=−0.051%、線引後の半径r4=10.055μm、傾斜部7の層厚b0=0.766μm、第1傾斜層8の層厚b1=0.912μm、第2傾斜層9の層厚b2=1.775μmとなるように、各層の比屈折率差Δ、各層間の外径の比率、各傾斜層の層厚の比率を考慮して形成する。
また、第1傾斜層8と第2傾斜層9は、ガラスとなる原材料に添加するドーパントの添加量などの製造条件を段階的に変化させることにより形成する。
スート粒子25の堆積、透明ガラス化が終了した後、中心の残った空間を閉鎖するために酸水素バーナ24の火力を増加させ、石英管23の表面張力で中実化させ、コアロッドを製造する。
このようにして得られたコアロッドに、例えばVAD法により純粋石英のスートを外付け、焼結して線引き母材(ファイバ母材)とする。この線引き母材を、線引き速度200m/minで線引し、分散補償光ファイバ1を得る。
その結果、分散補償光ファイバ1は、波長1550nmでの光の伝送損失が0.249dB/kmであり、MFDが6.13μmであり、分散が−44.24ps/nm/kmであり、波長1550nmにおける分散スロープが−0.133ps/nm2 /kmであり、ケーブルカットオフ波長が1468nmであり、直径20mmにおける曲げ損失が10.1dB/kmと良好な特性が得られた。
(実施例2)
実施例1と同様にして、図1に示した屈折率分布を有し、コア2の比屈折率差Δn1=0.870%、半径r1=2.153μm、第1クラッド層3の比屈折率差Δn2=−0.412%、半径r2=5.986μm、第3クラッド層4の比屈折率差Δn3=0.100%、半径r3=9.229μm、第3クラッド層5の比屈折率差Δn4=−0.056%、半径r4=10.426μm、傾斜部7の層厚b0=0.783μm、第1傾斜層8の層厚b1=0.801μm、第2傾斜層9の層厚b2=1.828μmである分散補償光ファイバ1を試作した。
その結果、分散補償光ファイバ1は、波長1550nmでの光の伝送損失が0.278dB/kmであり、MFDが6.23μmであり、分散が−43.78ps/nm/kmであり、波長1550nmにおける分散スロープが−0.152ps/nm2 /kmであり、ケーブルカットオフ波長が1430nmであり、直径20mmにおける曲げ損失が16.6dB/kmと良好な特性が得られた。
(実施例3)
実施例1と同様にして、図1に示した屈折率分布を有し、コア2の比屈折率差Δn1=0.914%、半径r1=2.111μm、第1クラッド層3の比屈折率差Δn2=−0.411%、半径r2=5.849μm、第3クラッド層4の比屈折率差Δn3=0.113%、半径r3=8.827μm、第3クラッド層5の比屈折率差Δn4=−0.051%、半径r4=10.129μm、傾斜部7の層厚b0=0.768μm、第1傾斜層8の層厚b1=0.796μm、第2傾斜層9の層厚b2=1.772μmである分散補償光ファイバ1を試作した。
その結果、分散補償光ファイバ1は、波長1550nmでの光の伝送損失が0.242dB/kmであり、MFDが6.16μmであり、分散が−46.09ps/nm/kmであり、波長1550nmにおける分散スロープが−0.128ps/nm2 /kmであり、ケーブルカットオフ波長が1419nmであり、直径20mmにおける曲げ損失が11.1dB/kmと良好な特性が得られた。
本発明の好適な実施形態を示す分散補償光ファイバの屈折率分布図である。 図1に示した光ファイバの製造に用いるMCVD法によるコアロッド製造装置の模式図である。 波長多重伝送時の実効断面積拡大光ファイバと分散・分散スロープ補償光ファイバによるハイブリッド伝送路の累積分散を示す図である。
符号の説明
1 分散補償光ファイバ
2 コア
3 第1クラッド層
4 第2クラッド層
5 第3クラッド層
6 第4クラッド層
8 第1傾斜層
9 第2傾斜層

Claims (1)

  1. コアと、そのコアを覆う屈折率が異なる2層以上のクラッド層として、内側から順に第1クラッド層、第2クラッド層、第3クラッド層、第4クラッド層を備えた分散補償光ファイバにおいて、
    上記第4クラッド層に対する上記コアの比屈折率差Δn1が0.85〜1.05%であり、上記コアの半径r1が2.05〜2.15μmであり、
    上記第4クラッド層に対する上記第1クラッド層の比屈折率差Δn2が−0.45〜−0.40%であり、上記第1クラッド層の半径r2が5.50〜5.90μmであり、
    上記第4クラッド層に対する上記第2クラッド層の比屈折率差Δn3が0.10〜0.13%であり、上記第2クラッド層の半径r3が8.75〜8.95μmであり、
    上記第4クラッド層に対する上記第3クラッド層の比屈折率差Δn4が−0.07〜−0.03%であり、上記第3クラッド層の半径r4が9.95〜10.15μmであり、
    上記コアの上記比屈折率差Δn1である部分から上記第1クラッド層の上記比屈折率差Δn2である部分までで上記第4クラッド層に対する比屈折率差が上記比屈折率差Δn1から上記比屈折率差Δn2まで低くなる部分である境界部に、上記第4クラッド層に対する比屈折率差が0から上記比屈折率差Δn2まで徐々に低くなる第1傾斜層を0.75〜0.95μmの層厚で設けると共に、上記第1クラッド層の上記比屈折率差Δn2である部分から上記第2クラッド層の上記比屈折率差Δn3である部分までで上記第4クラッド層に対する比屈折率差が上記比屈折率差Δn2から上記比屈折率差Δn3まで高くなる部分である境界部に、上記第4クラッド層に対する比屈折率差が上記比屈折率差Δn2から0未満まで徐々に高くなる第2傾斜層を1.75〜1.85μmの層厚で設け
    波長1550nmにおける波長分散が−50〜−40ps/nm/kmであり、波長1550nmにおける分散スロープが−0.16〜−0.10ps/nm 2 /kmであり、基準長2mでのカットオフ波長が1500nm以下であることを特徴とする分散補償光ファイバ。
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