JP4434024B2 - 水素発生装置およびこの水素発生装置で生成した水素を燃料として発電する発電システム - Google Patents

水素発生装置およびこの水素発生装置で生成した水素を燃料として発電する発電システム Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関の排気ガスから水素を生成する水素発生装置と、水素発生装置で生成した水素を用いて発電する発電システムに関する。
近年、車両に搭載する補機類の増加やその機能の増大に伴い、車両停止中に補機類での消費電流(暗電流)が増大しており、車両搭載のバッテリが過剰に放電する可能性がある。また、一般に車両搭載のバッテリは休止期間中に自己放電を起こし、自然に充電容量が低下する。このため車両の停止期間が長い場合にはバッテリの容量低下が顕著になる。この傾向は、車両の走行中の電気負荷の増大によりバッテリの充電と放電のバランスがくずれた場合にはさらに容量低下を助長する結果となる。
一般的に、内燃機関を主要な走行用駆動源とする車両では、バッテリからの電源供給を受けて内燃機関の始動を行うようになっており、内燃機関の停止中にバッテリが過剰に放電した場合、内燃機関の再始動ができなくなる不具合が発生する。このような不具合に対し、バッテリの容量を大きくするなどの解決法があるが、バッテリの容量を無制限に大きくすることは重量と車両内のスペースの点から制限がある。このため、何らかの方法により、バッテリに充電したり、放電の制限をする方法が考案されている。
例えばバッテリが過剰に放電する前に事前にそれを検知し、暗電流が発生する機器への通電を停止する構成(特許文献1)や、あるいはバッテリを複数搭載する車両において一方のバッテリから他方のバッテリに充電を行う構成(特許文献2)が提案されている。また、輸送のような長期にわたる停車の場合には補機とバッテリを遮断するスイッチを別途設ける構成も考案されている(特許文献3)。さらに、太陽電池を設け、その発電電力により駐車中に車内の空気を換気したり、余った電力をバッテリに供給する構成も提案されている(特許文献4)。
特開2004−168263号公報 特開2002−209301号公報 特開平10−070843号公報 特開2003−297044号公報
しかし、特許文献1の構成では機器の通電停止により発生する不具合があり、特許文献2の構成では電気自動車あるいは電気と内燃機関のハイブリッド車に限定されるなどの制限がある。また、特許文献3の構成では、スイッチを手動で作動させる手間のほか、通電停止中にメモリの情報が消失したりする問題がある。さらに特許文献4の構成では、車両を日光のあたらない屋内に置く場合には発電が期待できないという問題がある。
また、近年実用化してきた燃料電池を用い、内燃機関の停止中に発電させ、バッテリを充電することも考えられるが、燃料電池の燃料としての水素を確保しなければならないという問題がある。
本発明は上記点に鑑み、内燃機関を利用するシステムにおいて、水素を生成することを目的とする。さらに、生成した水素を用いて発電を行い、内燃機関の始動に必要な電力を供給する2次電池の充電容量が低下することを防止することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、内燃機関(1)の排気ガスに含まれる水分から水素を生成する水素生成装置であって、一対の電極(76、77)を有するプロトン伝導性の固体電解質体(75)と、一対の電極に直流電圧を印加する電圧印加手段(2、17)とを備え、一対の電極に直流電圧を印加した状態で一対の電極のうち一方の電極(76)に内燃機関(1)の排気ガスを接触させ、排気ガス中に含まれる水分を電気分解させ、排気ガスに接しない一対の電極のうち他方の電極(77)から水素を発生させることを特徴としている。
このように、内燃機関(1)の排気ガスに含まれる水分を電気分解することで水素を得ることができ、内燃機関(1)から排出される高温の排気ガス中に含まれる水を利用することで、水素生成のための原料の確保と熱エネルギの有効利用を同時に行うことができる。
また、請求項2に記載の発明のように、一対の電極(76、77)の少なくとも排気ガスに接触する側に触媒を設けることで、水の電気分解反応を促進させることができる。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の水素発生装置(7)と、水素と酸素との電気化学反応により電気エネルギを発生させる燃料電池(12)と、水素発生装置(7)により生成した水素を貯蔵するとともに、貯蔵した水素を燃料電池に供給する水素貯蔵手段(9)と、内燃機関(1)の始動に必要な電力を供給する2次電池(2)と、内燃機関(1)の停止時に電力を消費するとともに、内燃機関(1)の停止時に2次電池(2)から電力供給される電気負荷(3)とを備え、内燃機関(1)の停止時に、水素貯蔵手段(9)により燃料電池(12)に水素を供給して燃料電池(12)で電気エネルギを発生させ、この電気エネルギを2次電池(2)あるいは電気負荷(3)のいずれか一方に供給することを特徴としている。
このように、内燃機関(1)の排気ガスから得た水素を用い、内燃機関(1)の停止中に燃料電池(12)を発電させることで、2次電池の充電容量が低下することを防止できる。これにより、内燃機関(1)が次回始動する際に、2次電池(2)から内燃機関(1)の始動に必要な電力を供給することができる。
また、請求項4に記載の発明では、燃料電池(12)の発電電圧を昇圧する電圧変換手段(16)を備えることを特徴としている。これにより、燃料電池(12)の発電電圧を2次電池(2)あるいは電気負荷(3)に供給可能な電圧にするために燃料電池セルの枚数を増加させる必要がなく、燃料電池の構成を簡略化することができる。
また、水素貯蔵手段(9)は、請求項5に記載の発明のように水素吸蔵合金を用いて、水素吸蔵合金に水素を吸蔵させることができ、さらに請求項6に記載の発明のように、高圧の水素を貯蔵することができる高圧タンクを用いることもできる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1、図2に基づいて説明する。本第1実施形態は、本発明の水素発生装置およびこの水素発生装置で生成した水素を燃料として発電する発電システムを、内燃機関を走行用駆動源とする車両に用いれられる2次電池を充電する2次電池充電システムに適用したものである。
図1は、本第1実施形態の水素発生装置7を含む2次電池充電システムの全体構成を示す。この2次電池充電システムは、内燃機関1、2次電池2、電気負荷3を備えている。
内燃機関1としては、ガソリンエンジンもしくはディーゼルエンジンを用いることができる。内燃機関1は、燃料の燃焼により排気ガスを発生する。内燃機関1で発生した排気ガスは、マニホールド4を介して排気管5より外部に排出される。この排気ガスには水蒸気が含まれている。例えば内燃機関1にガソリンエンジンを用いた場合では、理論空燃費での燃焼で、排気ガス中にモル比において約12%以上の高温水蒸気が含まれている。
2次電池2は、内燃機関1の作動中にオルタネータ(図示せず)にて発電した電力を蓄えるとともに、各種の補機類に電力を供給するものである。また、2次電池2は、内燃機関1を始動する際に用いられるスタータ(図示せず)に電源供給を行うように構成されている。電気負荷3は、内燃機関1の停止時も含めて常時通電が必要となるものであり、例えば時計やリモコン式ドアロックスイッチ等である。電気負荷3には、内燃機関1が作動している際にはオルタネータにて発電した電力が供給され、内燃機関1が停止している際には、2次電池2から電力が供給される。
図1に示すように、内燃機関1の排気ガスを排出する排気管5には、排気ガスを浄化するための触媒コンバータ6と、排気ガス中に含まれる水分(水蒸気)から水素を生成する水素発生装置7が設けられている。水素発生装置7については、後で詳細に説明する。
水素発生装置7には第1水素供給経路8を介して水素貯蔵容器9が接続されており、水素発生装置7で発生した水素は第1水素供給経路8を介して水素貯蔵容器9に供給される。第1水素供給経路8には逆止弁10が設けられており、この逆止弁10によって第1水素供給経路8を通過する水素は水素発生装置7から水素貯蔵容器9に向かう方向にのみ流れる。なお、水素貯蔵容器9が本発明の水素貯蔵手段に相当している。
水素貯蔵容器9には、水素を吸蔵および放出することが可能な水素吸蔵合金9aが内蔵されている。水素吸蔵合金9aは、例えばLaNi5系のものを用いることができる。水素貯蔵容器9は、第2水素供給経路11を介して燃料電池12と接続されている。第2水素供給経路11には、第2水素供給経路11を開閉可能な弁13が設けられている。弁13が閉じた状態では燃料電池12への水素供給が遮断され、弁13が開放した状態では燃料電池12への水素供給が行われる。
燃料電池12は、内燃機関の停止時に2次電池2の充電のために発電を行うものである。燃料電池12の発電電力は、2次電池2の起電力を12Vとし、電気負荷3の消費電流を50mA程度とすると、50mA×12V=0.6W程度あればよい。本実施形態では、より多くの電力(例えば10W)を燃料電池12で発電させて2次電池2を充電し、2次電池2の状態を急速に回復させるようにしている。
燃料電池12は、固体高分子型燃料電池を好適に用いることができる。固体高分子電解質膜型燃料電池は常温で作動するため、停止時の車両でも使用しやすい。燃料電池12は、燃料として純水素を用い、酸化剤として空気を用いる。このような燃料電池12は、ナフィオン(デュポン社製)等のプロトン伝導性の高分子電解質膜と触媒を塗布した一対の電極とからなる燃料電池セルを備えており、燃料電池セルは電解質膜の両側面に電極が配置されたMEA(Membrane Electrode Assembly:電解質・電極接合体)から構成されている。本実施形態の燃料電池12は、1層の燃料電池セルを備えている。
燃料電池12のアノード(水素極)には、水素貯蔵容器9から水素が供給される。本実施形態の燃料電池12は、発電電力が10W程度と小さいので、必ずしも空気を強制的に供給する必要はなく、自然対流を利用して燃料電池12のカソード(酸化極)に空気が供給される。
本実施形態の2次電池充電システムは、制御部14を備えている。制御部14は、制御回路15、電圧変換回路16、DC/DCコンバータ17を備えている。制御回路15は、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って各種演算などの処理を実行する。本実施形態の制御回路15は、2次電池2の充電状態を検出し、これに基づいて弁13の開閉制御を行う。なお、電圧変換回路16が本発明の電圧変換手段に相当している。
電圧変換回路16は、燃料電池12で発生した電気エネルギを2次電池2に充電可能な電圧まで昇圧する。本実施形態の単セルから構成された燃料電池12の発電電圧は0.5〜0.8V程度であるので、これを電圧変換回路16で2次電池2の起電力(例えば12V)まで昇圧する。
図2は、電圧変換回路16の構成を示す回路図である。図2に示すように、電圧変換回路16は周知の昇圧回路であり、制御回路15からの起動信号により開閉するスイッチ16a、昇圧制御回路16b、DC/DCコンバータ部16cを備えている。DC/DCコンバータ部16cは、コイル16d、スイッチ素子16e、16f、コンデンサ16g、16hを備えており、コイル16dに蓄えた電気エネルギをスイッチ素子16e、16fにてスイッチングし、コンデンサ16g、16hで平滑化することで昇圧する。
図1に戻り、DC/DCコンバータ17は、2次電池2からの電流を正負を逆転させつつ、電圧を低下させてマイナス電源を生成するものであり、マイナス電源は電線18を介して水素発生装置7に供給される。
次に、水素発生装置7について図3に基づいて説明する。図3は水素発生装置7の断面図である。
図3に示すように、水素発生装置7は排気管5に設けられている。本実施形態の水素発生装置7は、排気管5の円筒形状と同様の円筒形状に構成されている。水素発生装置7の両端には鍔状のフランジ71が形成されており、排気管5における水素発生装置7の接続部分にも同様の形状のフランジ51が形成されている。これらのフランジ51、71は、ガスケット53を介して締結部材52で固定されている。
水素発生装置7は、外側ケーシング72と内側ケーシング73とを備えている。本実施形態では、外側ケーシング72と内側ケーシング73ともに円筒形状であり、これらの両端はフランジ71に接続されている。内側ケーシング73は排気管5と同程度の直径を有しており、外側ケーシング72は内側ケーシング73より大きい直径を有している。
内側ケーシング73は、軸方向が一致するように外側ケーシング72の内部に配置されている。外側ケーシング72と内側ケーシング73との間には所定の間隔が設けられ、水素生成空間74が形成されている。外側ケーシング72には、第1水素供給経路8が接続されており、水素生成空間74は、第1水素供給経路8に連通している。内側ケーシング73は、両面側に電極部76、77が形成された固体電解質体75の強度保持と、低温の排気ガス中に含まれる水滴から固体電解質体75を保護する役割を有している。
内側ケーシング73の外壁面には、プロトン伝導性の固体電解質体75、アノードとしての第1電極部76、カソードとしての第2電極部77が設けられている。電極部76、77は、固体電解質体75の表面に形成されており、これらの電極部76、77は、互いに直接接触しないように形成される。また、第2電極77は、両端部がフランジ71に接触しないように形成されている。これらは、内側ケーシング73の外壁面から、第1電極部76、固体電解質体75、第2の電極体77の順で設けられている。
内部ケーシング73と第1電極部76は、電気的に接触している。また、第2電極部77は電線18に接続され、外部のマイナス電源と接続されている。内側ケーシング73は、多数の貫通孔が形成されたメッシュ形状となっており、排気管5を通過する排気ガスが第1電極部76に接触可能となっている。
固体電解質体75としては、酸化バリウム、セリア(BaCeO3)、酸化ストロンチウム・セリア(SrCeO3)、酸化ストロンチウム・ジルコニア(SrZrO3)、酸化カルシウム・ジルコニア(CaZrO3)、酸化ストロンチウム・チタニア(SrTiO3)などの酸化物粉末の焼結体を用いる。また、これらの酸化物にイットリウム(Y)、ネオジウム(Nd)、イッテルビウム(Yb)、スカンジウム(Sc)等の酸化物を添加したものを使用することが好ましい。さらに、固体電解質体75として、NH4NbWO6やNH4TaWO6のように、バイクロア型酸化物のアルカリ金属をアンモニウムイオンで置換したものを用いることもできる。
固体電解質体75の厚さは、0.5cm程度が望ましい。厚さが0.5cmを越える場合には、水素イオンが透過する際の抵抗が増大する恐れがある。逆に固体電解質体75の厚さが薄くなると割れやすくなるなどの欠点がでる。
第1電極部76としては、白金、ロジウム、イリジウム等酸素過電圧の小さい金属が望ましく、これらの金属のうち1種もしくは2種以上の混合物で使用しても良い。第2電極部77としては、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム等が望ましく、これら金属のうちの1種若しくは2種以上の混合物で使用しても良い。さらに第2電極77として、酸化銅(CuO)、酸化コバルト(CoO)、銅イオン交換ゼオライト等の触媒を用いることができる。特にこれらと白金、パラジウム等の水素過電圧の小さい金属との混合物は好適である。
これらの電極部76、77の形成は、固体電解質体75の表面に電極形成用化合物のペーストを塗布ないし印刷し、これを焼成することにより行う。あるいは電極部76、77の形成は、固体電解質体75の表面にスパッタリング、蒸着、メッキ等の方法により行うこともできる。電極部76、77の厚さは、1〜1000μmの範囲内が望ましいが、発泡材料としてガス通気性を保ちながら厚さを厚くし、強度を向上させるのもよい。
次に、本実施形態の2次電池充電システムの作動について説明する。
まず、内燃機関1の作動中について説明する。内燃機関1の作動中は、内燃機関1で発生した排気ガスが排気管5を介して外部に放出される。内燃機関1の排気ガスには、水分、二酸化炭素、窒素等が含まれている。排気ガスは、300〜800℃の高温の気体として排出される。このとき、水素発生装置7の電極部76、77間に、水分の電気分解のために直流電圧を印加しておく。このときの電圧は、理論電気分解電圧を0.3V上回る程度の電圧を与えればよい。
一般に水を電気分解して水素を取り出す場合、水、すなわち水蒸気の温度が高いほうが少ないエネルギで電気分解を行うことができる。例えば、常温時での理論電気分解分圧は約1.2Vであるのに対し、300℃では約1Vになる。このため、排気ガス温度が高温であるほど、印加電圧を低くすることができる。水素発生装置7を排気管5における内燃機関1に近い位置に配置することで、より高温の排気ガスを利用することができる。
このように高温水蒸気に対して電気分解を行う方が効率がよく、内燃機関1の高温排気ガスから水素を回収することは、結果としてエネルギの回収になる。これにより、水素の原料としての水を確保することができ、さらに従来熱エネルギとして捨てていた内燃機関1の廃熱の一部を回収できる。
排気管5内を通過した排気ガスは、管状となっている水素発生器1の中を通過する。排気管5を通過する排気ガスは内側ケーシング73の孔を通過して第1電極部76に接触し、水分が水素と酸素に電気分解される(2H2O→2H++O2+2e-)。水素は水素イオンの状態で固体電解質体75を通過し、第2電極部77で水素に還元される(2H++2e-→H2)。水素発生装置7での水の電気分解は、ほぼ理論どうりに行われる。固体電解質体75を透過するガスがなければ、1A・1分間あたり、約7ccの水素(標準状態に換算して)を得ることができる。
第2電極部77で生成した水素は、水素生成空間74に充満し、第1水素供給経路8を介して水素貯蔵容器9に送られる。水素生成空間74内は、電気分解により生成する水素で最大900kPa程度まで上昇する。これにより、水素吸蔵合金9aが水素吸蔵する際の平衡水素圧より高圧となるので、水素貯蔵容器9の水素吸蔵合金9aに水素を貯蔵することができる。このとき、弁13は閉じているので水素貯蔵容器9から燃料電池12に水素は供給されない。
第1電極部76での電気分解により発生した酸素は、他の排気ガスとともに排気管5内を通過して外部に排出される。
次に、車両を長期間停止させる場合について説明する。これは極端な場合は、車両を製造してから船で国外に輸送する場合、もしは何らかの事情により長期に車両を使用しない場合である。このように車両を長期間停止させる場合には、内燃機関1停止中の暗電流や、内燃機関1停止中にも働く電気負荷3により2次電池2が放電する。これを放置すれば2次電池2の充電容量が低下し、次の内燃機関1の始動時にスタータ(図示せず)が作動せず、内燃機関1の始動不能状態に陥る。
このため、制御回路15は、内燃機関1が停止しており、かつ、2次電池2のSOC(充電状態)を検知し、SOCが所定値を下回った場合に、2次電池2の充電制御を行う。2次電池2のSOCは、例えば2次電池2の開放電圧を測定することで、推定することができる。燃料電池12の作動を開始を判断するための所定値は、例えば2次電池2の満充電状態の40%程度に設定することができる。
2次電池2の充電制御では、燃料電池12を起動させる。燃料電池12の起動は、弁13を開放させ、水素貯蔵容器9から燃料電池12に水素を供給開始することで行う。同時に電圧変換回路16を作動させ、燃料電池12による発電電圧を2次電池2を充電しうる電圧にまで昇圧し、2次電池2を充電する。
制御回路15は、2次電池2の充電状態を監視し、2次電池2の充電状態が所定値にまで回復した場合に、燃料電池12による発電を停止する。燃料電池12の停止は、弁13を閉じることで行う。
上述の2次電池2の充電制御は内燃機関1の停止中に行われるので、燃料電池12の発電中に内燃機関1が起動した場合には、燃料電池12の発電を停止する。
以上のように、内燃機関1の排気ガスに含まれる水分を電気分解することで、燃料電池12の燃料としての水素を得ることが出来る。このように、排気管5を流れる高温の排気ガス中に含まれる水蒸気を利用することで、水素生成のための原料の確保と熱エネルギの有効利用を同時に行うことができる。このようにして得た水素を用い、内燃機関1の停止中に燃料電池12を発電させることで、内燃機関1の停止時に2次電池を充電することができる。
なお、固体高分子電解質膜を用いた電解法で水を電気分解して水素を得ることもできるが、この方法では、水素イオンが高分子電解質膜内を移動するとき水分の移動を伴うため、水素とともに水分も集まる。このため、水素から水分を分離して水素貯蔵を行う必要があり、気液分離器が必要となる。
これに対し、上記実施形態の固体電解質体75を用いる構成によれば、純粋に水素だけが発生するので気液分離器を設ける必要がないという優れた効果がある。さらに、内燃機関1の排気ガスに含まれる水蒸気を利用して電気分解することで、水素の原料としての水を別途確保しなくてもよいので、低温時に電気分解用の水分が凍結することがなく、車両にとっては大きな利点となる。
また、固体高分子電解法の場合は発生した水素を常圧より高くすると高分子膜の強度上困難であるが、本実施形態の構成では例えばゲージ圧で900kPaとすることも容易である。このため、水素吸蔵合金に水素を吸蔵させることができる。
また、電圧変換回路16を設けることで、燃料電池12のセル枚数を増加させることなく、燃料電池12の発電電圧を2次電池2の充電に必要な電圧まで昇圧することができる。これにより、燃料電池12の構成を簡略化することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図4に基づいて説明する。図4は、本第2実施形態における水素生成装置7の断面図である。
図4に示すように、本第2実施形態では、内側ケーシング73、固体電解質体75、電極76、77が、排気管5における排気ガスの流れに直交するように配置されている。
内側ケーシング73は一端が閉じた円筒状に形成され、固体電解質体75と電極76、77は、一端が半球状となった円筒状に形成されている。これらの内側ケーシング73、固体電解質体75、電極76、77は、排気管5の内側に突き出るように配置されている。
本第2実施形態の構成によれば、排気ガスと第1電極部75との接触面積を大きくすることができ、水の電気分解の効率を向上させることができ、水素の生成効率を向上させることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図5に基づいて説明する。図5は、本第3実施形態における水素生成装置7の断面図である。
図5に示すように、本第3実施形態では、内側ケーシング73、固体電解質体75、電極76、77が、排気管5における排気ガスの流れに直交するように配置されている。内側ケーシング73、固体電解質体75、電極76、77が2組設けられている。本実施形態では、内側ケーシング73、固体電解質体75、電極76、77は、それぞれ両端が開放した円筒状に形成され、排気管5の内部を貫通するように配置されている。
本第3実施形態の構成によれば、排気ガスと第1電極部75との接触面積をさらに大きくすることができ、水の電気分解の効率を向上させることができ、水素の生成効率を向上させることができる。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、燃料電池12にて発生した電気エネルギを2次電池2の充電に用いたが、これに限らず、燃料電池12にて発生した電気エネルギを電気負荷3に直接供給するように構成してもよい。この場合には、燃料電池12の発電電圧を昇圧する電圧変換回路16を燃料電池12と電気負荷3との間に設ければよい。
また、上記実施形態では、水素貯蔵容器9として水素吸蔵合金を充填した容器を用いたが、これに限らず、水素を高圧にして充填する高圧水素タンクを用いてもよい。
また、第1水素供給経路8にポンプ等の加圧手段を設け、水素生成装置7で生成した水素を加圧手段で加圧して水素貯蔵容器に充填するようにしてもよい。
また、水素貯蔵容器7に容器7内の圧力を検出する圧力センサを設け、水の電気分解により水素貯蔵容器7への水素貯蔵が進み、圧力センサの検出値が所定値を超えた場合に、水素貯蔵容器7が満貯蔵状態となったことを検知することができる。したがって、圧力センサの検出値が所定値を超えた場合に、水素生成装置7への通電を停止し、水素生成を停止することができる。
また、内燃機関1の始動直後は排気ガスの温度が低く、水素生成装置7による水素の生成効率が悪いので、内燃機関1の始動直後は水素生成装置7への通電を行わないようにすることで、無駄な通電を防止できる。
また、上記実施形態では、燃料電池12の単独の燃料電池セルから構成したが、これに限らず、燃料電池12を複数の燃料電池セルから構成してもよい。この場合には、電圧変換回路16が不要となるか、あるいは電圧変換回路16の構成を簡略化できる。
また、内燃機関1として水素を燃料とする水素エンジンを用いた場合には、水素発生装置7で発生した水素を、水素エンジンの燃料として再利用するようにすることもできる。これにより、内燃機関1の排気ガスから生成した水素を燃料電池12の燃料以外の用途にも用いることができる。
第1実施形態の2次電池充電システムの全体構成を示す概念図である。 電圧変換回路の回路図である。 水素生成装置の断面図である。 第2実施形態の水素生成装置の断面図である。 第3実施形態の水素生成装置の断面図である。
符号の説明
1…内燃機関、2…2次電池、3…電気負荷、7…水素生成装置、9…水素貯蔵容器、12…燃料電池、15…制御回路、16…電圧変換回路、17…DC/DCコンバータ。

Claims (6)

  1. 内燃機関(1)の排気ガスに含まれる水分から水素を生成する水素生成装置であって、
    一対の電極(76、77)を有するプロトン伝導性の固体電解質体(75)と、
    前記一対の電極に直流電圧を印加する電圧印加手段(2、17)とを備え、
    前記一対の電極に直流電圧を印加した状態で前記一対の電極のうち一方の電極(76)に前記内燃機関(1)の排気ガスを接触させ、前記排気ガス中に含まれる水分を電気分解させるとともに、前記一対の電極のうち排気ガスに接しない他方の電極(77)から水素を発生させることを特徴とする水素発生装置。
  2. 前記一対の電極(76、77)のうち少なくとも前記一方の電極(76)には、触媒が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の水素発生装置。
  3. 請求項1または2に記載の水素発生装置(7)と、
    水素と酸素との電気化学反応により電気エネルギを発生させる燃料電池(12)と、
    前記水素発生装置(7)により生成した水素を貯蔵する水素貯蔵手段(9)と、
    前記内燃機関(1)の始動に必要な電力を供給する2次電池(2)と、
    前記内燃機関(1)の停止時に電力を消費するとともに、前記内燃機関(1)の停止時に前記2次電池(2)から電力供給される電気負荷(3)とを備え、
    前記内燃機関(1)の停止時に、前記水素貯蔵手段(9)により前記燃料電池(12)に水素を供給して前記燃料電池(12)で電気エネルギを発生させ、この電気エネルギを前記2次電池(2)あるいは前記電気負荷(3)のいずれか一方に供給することを特徴とする発電システム。
  4. 前記燃料電池(12)の発電電圧を昇圧する電圧変換手段(16)を備えることを特徴とする請求項3に記載の発電システム。
  5. 前記水素貯蔵手段(9)は、水素吸蔵合金を有しており、前記水素吸蔵合金に水素を吸蔵させることを特徴とする請求項3または4に記載の発電システム。
  6. 前記水素貯蔵手段は、高圧の水素を貯蔵することができる高圧タンクであることを特徴とする請求項3または4に記載の発電システム。
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